JP2013007056A - 1液ポリシロキサンコーティング剤組成物および関連する被覆基材 - Google Patents

1液ポリシロキサンコーティング剤組成物および関連する被覆基材 Download PDF

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Abstract

【課題】良好な貯蔵安定性を維持しつつ、伝統的な1液の上記利点を保持し、周囲条件で急速に硬化し、低VOCを達成する能力を与え、良好な柔軟性を与える、1液ポリシロキサンコーティング剤組成物を提供すること。
【解決手段】シラノール官能性シリコーンと、アルコキシ官能性シリコーンと、2種類以上の反応物の反応生成物を含む柔軟性付与剤と、アミン、アミノシラン、ケチミン、アルジミン及びその組合せから選択される硬化剤とを含む、貯蔵安定性の高い1液低温湿分硬化型コーティング剤組成物を開示する。かかる組成物から沈着した被覆物で少なくとも部分的に被覆された基材、及びかかる組成物で基材を被覆する方法も開示する。
【選択図】なし

Description

関連出願の引用
本願は、米国仮出願第60/972,835号(2007年9月17日提出)の利益を主張する。米国仮出願第60/972,835号は、本明細書中で参考として援用される。
本発明は、とりわけ、貯蔵安定性の高い1液(one−component)低温湿分硬化型ポリシロキサンコーティング剤組成物、及び関連する被覆基材に関する。
ポリシロキサンコーティング剤は、良好な耐候性、耐摩耗性、耐食性、耐落書き性、低い揮発性有機物含有量(VOC)を達成する能力、並びに環境、健康及び安全な呼吸器感作性の利点を含めて、独特の特徴を提供するコーティング剤のクラスである。典型的には、ポリシロキサンコーティング剤は2液(two−component)系として提供される。これは、主として、周囲湿度及び温度に曝露されたときに急速に硬化し、それでも良好な柔軟性を保持し、依然として良好なパッケージ安定性を有する1液ポリシロキサンコーティング剤を調合することが困難であるためである。1液コーティング剤は、市場では一般的であり、時間節約/効率、廃棄物減量、塗料に関連した混合誤りの減少、労力節約など、2液系より優れたある種の利点を提供する。現在存在する1液ポリシロキサンコーティング剤のうち多くは、乾燥時間が遅く、柔軟性が望ましくなく、速度及び効率並びにコーティング性に悪影響を与える。
その結果、良好な貯蔵安定性を維持しつつ、伝統的な1液の上記利点を保持し、周囲条件で急速に硬化し、低VOCを達成する能力を与え、良好な柔軟性を与える、1液ポリシロキサンコーティング剤組成物を提供することが望ましいであろう。
本発明は、上記を考慮して創り出された。
ある点においては、本発明は、シラノール官能性シリコーンと、アルコキシ官能性シリコーンと、2種類以上の反応物の反応生成物を含む柔軟性付与剤と、アミン、アミノシラン、ケチミン、アルジミン及びその組合せから選択される硬化剤とを含む、貯蔵安定性の高い1液低温湿分硬化型コーティング剤組成物に関する。
これら及び他の点は、以下の記述からより明白になるであろう。
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
(a)シラノール官能性シリコーンと、
(b)アルコキシ官能性シリコーンと、
(c)2種類以上の反応物の反応生成物を含む柔軟性付与剤と、
(d)アミン、アミノシラン、ケチミン、アルジミン及びその組合せから選択される硬化剤と
を含む、貯蔵安定性の高い1液低温湿分硬化型コーティング剤組成物。
(項目2)
前記シラノール官能性シリコーンが下記一般式によって表される化合物を含み、
Figure 2013007056


式中、
(a)各R は、ヒドロキシ基、最高6個の炭素原子を有するアルキル基、及び最高6個の炭素原子を有するアリール基からなる群から独立に選択され、
(b)各R は、水素、最高6個の炭素原子を有するアルキル基、及び最高6個の炭素原子を有するアリール基からなる群から独立に選択され、R とR の少なくとも1個は、前記化合物がシラノール基を含むように選択され、
(c)nは、前記シラノール官能性シリコーンが200から300,000の範囲の重量平均分子量を有するように選択される、
項目1に記載のコーティング剤組成物。
(項目3)
前記シラノール官能性シリコーンがフェニル基、メチル基及びその組合せを含む、項目2に記載のコーティング剤組成物。
(項目4)
前記アルコキシ官能性シリコーンが下記一般式によって表される化合物を含み、
Figure 2013007056


式中、
(a)各R は、最高6個の炭素原子を有するアルキル基、最高6個の炭素原子を有するアリール基、及び最高約6個の炭素原子を有するアルコキシ基からなる群から独立に選択され、
(b)各R は、最高6個の炭素原子を有するアルキル基及び最高6個の炭素原子を有するアリール基からなる群から独立に選択され、
(c)nは、前記アルコキシ官能性シリコーンが400から10,000の範囲の重量平均分子量を有するように選択される、
項目1に記載のコーティング剤組成物。
(項目5)
前記柔軟性付与剤が、アルコキシシラン末端単位を含むポリマーを含む、項目1に記載の組成物。
(項目6)
前記柔軟性付与剤が前記コーティング剤組成物の総重量に基づいて0.5から30重量パーセント存在する、項目1に記載の組成物。
(項目7)
前記柔軟性付与剤が、
(a)エポキシ官能性シランと
(b)アミン官能性樹脂
の反応生成物を含む、項目1に記載の組成物。
(項目8)
前記柔軟性付与剤が、
(a)1個を超えるエチレン性不飽和部位を含む化合物と
(b)アミノシラン
の非ゲル状の第二級アミン含有マイケル付加反応生成物を含む、項目1に記載の組成物。
(項目9)
前記柔軟性付与剤が、
(a)ヒドロキシル官能性樹脂と
(b)イソシアナート官能性シラン
の反応生成物を含む、項目1に記載の組成物。
(項目10)
前記柔軟性付与剤が、
(a)ポリイソシアナートと
(b)アミノシラン
の反応生成物を含む、項目1に記載の組成物。
(項目11)
前記硬化剤が、下記一般式を有する化合物を含むアミノシランを含み、
Y−Si−(O−X)
式中、
(a)各Xは、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基及びヒドロキシアルコキシアルキル基から独立に選択され、各基は6個未満の炭素原子を含み、
(b)YはH(HNR) であって、式中、
(i)cは1から6の整数であり、
(ii)Rは、アリール基、アルキル基、ジアルキルアリール基、アルコキシアルキル基及びシクロアルキル基からなる群から独立に選択される二官能性有機基であって、Rは各Y分子内で異なり得る、
項目1に記載のコーティング剤組成物。
(項目12)
有機金属触媒を更に含む、項目1に記載の組成物。
(項目13)
水分除去剤を更に含む、項目1に記載の組成物。
(項目14)
項目1に記載のコーティング剤組成物から沈着した被覆物で少なくとも部分的に被覆された、基材。
以下の詳細な説明の目的で、本発明は、それに反することを明示する場合を除いて、種々の代替的変形及びステップ順を想定し得ることを理解されたい。さらに、任意の操作例を除いて、又は別段の記載がある場合を除いて、例えば本明細書及び特許請求の範囲に使用される成分の量を表す、すべての数は、すべての場合において「約」という用語によって修飾されると理解すべきである。したがって、それに反することを示さない限り、以下の明細書及び添付された特許請求の範囲に記載の数値パラメータは、本発明によって得られる所望の諸性質に応じて変化し得る近似値である。いずれにせよ、特許請求の範囲に対する均等論の適用を制限しようとするものではないが、各数値パラメータは、報告された有効桁数に照らして、さらに、通常の丸め(rounding)の技術を適用することによって、少なくとも解釈すべきである。
本発明の広範な範囲を記述する数値範囲及びパラメータは近似値ではあるが、具体例に示された数値はできるだけ正確に報告されている。しかし、任意の数値は、それぞれの試験測定において見いだされる標準偏差に必然的に起因するある誤差を本質的に含む。
さらに、本明細書に列挙する任意の数値範囲は、それに包含されるすべての部分範囲を含むように意図されることを理解すべきである。例えば、「1から10」の範囲は、列挙された最小値1と列挙された最大値10の間の(最小値と最大値を含めた)、すなわち、1以上の最小値と10以下の最大値を有する、すべての部分範囲を含むものとする。
本願では、特段の記載がない限り、単数の使用は複数を含み、複数は単数を包含する。さらに、本願では、たとえ「及び/又は」をある場合に明示的に使用することがあるとしても、特に別段の記載がない限り、「又は」の使用は「及び/又は」を意味する。
上述したように、本発明のある実施形態は、1液低温湿分硬化型コーティング剤組成物を対象とする。本明細書で使用する「1液」という用語及び類似用語は、コーティング剤成分のすべてが混合され単一容器に貯蔵された、単一成分系の形で提供されるコーティング剤組成物を指す。本明細書で使用する「低温湿分硬化型」という用語及び類似用語は、基材に適用後、周囲空気の存在下で硬化の達成が可能であり、空気が25から80パーセントまでなどの10から100パーセントまでの相対湿度と、5から80℃まで、場合によっては10から60℃まで、更に別の場合には15から40℃までなど、−10から120℃までの範囲の温度を有する、コーティング剤組成物を指す。本明細書で使用する「貯蔵安定性の高い」という用語及び類似用語は、ゲル化も凝固もせず、それどころか周囲条件で長期間、例えば3か月を超えて、コーティング剤組成物の塗布に適した粘度の液体のままであるコーティング剤組成物を指す。
本明細書で使用する「硬化」という用語及び類似用語は、本組成物の任意の架橋可能成分が少なくとも部分的に架橋した被覆物(coating)を指す。ある実施形態においては、架橋可能成分の架橋密度、すなわち架橋度は、完全架橋の35%から85%、場合によっては50%から85%など、5%から100%の範囲である。当業者は、架橋の存在及び架橋度、すなわち架橋密度が、Polymer Laboratories MK
III DMTA分析計を用いて窒素下で実施される動的機械的熱分析(DMTA)などの種々の方法によって測定できることを理解するであろう。
やはり当業者には認識されるように、硬化度は、メチルエチルケトンの往復ラビングに対する被覆物の耐溶剤性を試験することによって測定することができる。被覆物に損傷のない往復ラビング数が多いほど、硬化度が高い。この試験では、メチルエチルケトンで飽和した二枚重ねのチーズクロスをつかんだ人指し指を被覆物表面に45°の角度で保持する。ラビングは、適度の圧力で1往復ラビング/秒の速度で行われる。本明細書で使用する場合、被覆物が「完全硬化」であると記述するときには、被覆物に損傷なしに、上記手順に従って100回、場合によっては200回のメチルエチルケトン往復ラビングに被覆物が耐えることを意味する。
本明細書で使用する「ポリマー」という用語は、オリゴマーを包含することを意味し、それだけに限定されないが、ホモポリマーとコポリマーの両方を含む。
上述したように、ある実施形態においては、本発明のコーティング剤組成物は、シラノール官能性シリコーンを含む。本明細書で使用する「シラノール官能性シリコーン」という用語及び類似用語は、シラノール官能基−SiOHを含むシリコーンを指す。本明細書で使用する「シリコーン」という用語及び類似用語は、交互に並ぶケイ素原子と酸素原子を含む構造に基づくポリシロキサンポリマーを指す。本明細書で使用する「シリコーン」と「シロキサン」は区別なく使用される。
ある実施形態においては、シラノール官能性シリコーンは、下記一般式によって表される化合物を含む。
Figure 2013007056
式中、各Rは、ヒドロキシ基、最高6個の炭素原子を有するアルキル基、及び最高6個の炭素原子を有するアリール基からなる群から独立に選択され、各Rは、水素、最高6個の炭素原子を有するアルキル基、及び最高6個の炭素原子を有するアリール基からなる群から独立に選択され、RとRの少なくとも1個は、その化合物がシラノール基を含むように選択される。ある実施形態においては、R及びRは、急速な加水分解を促進するために6個未満の炭素原子を有する基を含み、その加水分解反応は加水分解のアルコール類似生成物の揮発性によって推進される。ある実施形態においては、「n」は、上記シラノール官能性シリコーンが200から300,000の範囲の重量平均分子量を有するように選択される。
ある実施形態においては、シラノール官能性シリコーンは、フェニル基、メチル基及びその組合せを含む。別の実施形態においては、シラノール官能性シリコーン中に存在するフェニル基とメチル基の比は、1:1から1.3:1の範囲である。更に別の実施形態においては、シラノール官能性シリコーンはジフェニル基を含む。ある実施形態においては、各Rは水素である。別の実施形態においては、Rはメチル基及び/又はフェニル基を含み、各Rは水素である。
更に別の実施形態においては、シラノール官能性シリコーンは、1重量パーセント以下などの、3重量パーセント以下などの、6重量パーセント以下のシラノール含有量を有する。ここで、重量パーセントはシラノール官能性シリコーンの総重量に基づく。
本発明における使用に適切なシラノール官能性シリコーンは、市販されており、例えば、ジフェニルジヒドロキシシラン並びにDow CorningのDC−805、DC−409HS及びDC−840が挙げられるが、それだけに限定されない。
ある実施形態においては、異なるシラノール官能性シリコーンの組合せを本発明のコーティング剤組成物に使用することができる。
ある実施形態においては、前述のシラノール官能性シリコーンは、コーティング剤組成物の総重量に基づく重量パーセントで、30から60重量パーセント、場合によっては50から55重量パーセントなど、20から65重量パーセントの範囲の量で本発明のコーティング剤組成物中に存在することができる。
上述したように、ある実施形態においては、本発明のコーティング剤組成物は、アルコキシ官能性シリコーンを含む。本明細書で使用する「アルコキシ官能性シリコーン」という用語及び類似用語は、アルコキシ官能基−ORのみを含むシリコーンを指す。式中、Rはアルキル基又はアリール基とすることができる。
ある実施形態においては、アルコキシ官能性シリコーンは、下記一般式によって表される化合物を含む。
Figure 2013007056
式中、各Rは、最高6個の炭素原子を有するアルキル基、最高6個の炭素原子を有するアリール基、及び最高6個の炭素原子を有するアルコキシ基からなる群から独立に選択され、各Rは、最高6個の炭素原子を有するアルキル基及び最高6個の炭素原子を有するアリール基からなる群から独立に選択される。ある実施形態においては、R及びRは、急速な加水分解を促進するために6個未満の炭素原子を有する基を含み、その加水分解反応は加水分解のアルコール類似生成物の揮発性によって推進される。ある実施形態においては、「n」は、アルコキシ官能性シリコーンが800から2,500までなどの400から10,000までの範囲の重量平均分子量を有するように選択される。
ある実施形態においては、アルコキシ官能性シリコーンはメトキシ官能性である。別の実施形態においては、アルコキシ官能性シリコーンは、18重量パーセント以下などの20重量パーセント以下のメトキシ含有量を有する。ここで、重量パーセントはアルコキシ官能性シリコーンの総重量に基づく。
別の実施形態においては、アルコキシ官能性シリコーンは、フェニル基、メチル基及びその組合せを含む。更に別の実施形態においては、フェニル基とメチル基の比は0.5:1から1:1の範囲である。
本発明における使用に適切なアルコキシ官能性シリコーンは市販されており、例えば、Dow Corningから市販されているDC−3074及びDC−3037を含めたメトキシ官能性シリコーン、並びにAdrian,MichiganにあるWacker
Siliconesから市販されているGE SR 191、SY−550及びSY−231が挙げられるが、それだけに限定されない。
ある実施形態においては、異なるアルコキシ官能性シリコーンの組合せを本発明のコーティング剤組成物に使用することができる。
ある実施形態においては、前述のアルコキシ官能性シリコーンは、コーティング剤組成物の総重量に基づく重量パーセントで、5から15重量パーセント、場合によっては8から12重量パーセントなど、5から25重量パーセントまでの範囲の量で本発明のコーティング剤組成物中に存在することができる。
当業者には認識されるように、シラノール官能性シリコーン及びアルコキシ官能性シリコーンを含めて、本発明のコーティング剤組成物中に存在する任意の1種類以上の成分の重量平均分子量は、コーティング剤組成物の揮発性有機物含有量(VOC)に影響を及ぼし得る。典型的には、高重量平均分子量を有する成分は、より高いVOCを有するコーティング剤組成物をもたらすのに対して、低重量平均分子量を有する成分は、典型的には、より低いVOCを有するコーティング剤組成物をもたらす。当業者には認識されるように、本発明のコーティング剤組成物のVOCは、本発明のコーティング剤組成物において重量平均分子量の異なる成分を選択することによって変化させることができる。例えば、VOCの異なるコーティング剤組成物を提供するために、重量平均分子量の異なるアルコキシ官能性シリコーン及び/又はシラノール官能性シリコーン又はそのブレンドを使用することができ、量を変更することができる。
当業者には認識されるように、重量平均分子量は、本発明のコーティング剤組成物から沈着する被覆物の柔軟性を含めた他の諸性質にも影響を及ぼし得る。
ある実施形態においては、本発明のコーティング剤組成物中に存在するシラノール官能性シリコーンは、200,000から300,000のまで重量平均分子量を有し得る。一方、別の実施形態においては、本発明のコーティング剤組成物中に存在するシラノール官能性シリコーンは、200から7,000までの重量平均分子量を有し得る。
ある実施形態においては、異なる重量平均分子量でのシラノール官能性シリコーンとアルコキシ官能性シリコーンのブレンドを本発明のコーティング剤組成物に使用することができる。
先に示したように、本発明のコーティング剤組成物は柔軟性付与剤を含む。本明細書で使用する「柔軟性付与剤」という用語及び類似用語は、例えば、高伸度、改善された耐衝撃性及び/又は改善された耐亀裂性を被覆物に付与することによって、コーティング剤組成物から沈着する被覆物の柔軟性を改善する、本発明のコーティング剤組成物中の成分を指す。
かかる柔軟性付与剤は、被覆物を軟化させ、不十分な耐薬品性、遅い乾燥時間、及び不十分な耐候性をもたらすと予測されたので、本発明者らはそれに拘泥することを望むものではないが、本発明の柔軟性付与剤が被覆物の外観、乾燥時間、耐候性及び耐薬品性を損なわずに、被覆物に柔軟性を付与することは驚くべきことである。実際、ある実施形態においては、本発明の柔軟性付与剤は、柔軟性に加えて、乾燥時間、硬度、耐薬品性、耐候性及び貯蔵安定性を含めた少なくとも1つの別の性質を改善することが判明した。
ある実施形態においては、本発明のコーティング剤組成物中に存在する柔軟性付与剤は、2種類以上の反応物の反応生成物を含む。本明細書で使用する「反応生成物」という用語は、2種類以上の反応物のある程度の組合せ及び反応から形成される化合物を指す。換言すれば、2種類以上の反応物を組み合わせることができ、かかる組合せ後に、化学反応などによって、互いにある程度反応させて、本発明のコーティング剤組成物中の柔軟性付与剤として使用することができる反応生成物を与えることができる。ある実施形態においては、柔軟性付与剤を形成するように組み合わせられた2種類以上の反応物の少なくとも1種類は、2種類以上の反応物のうちの他の方の反応基と反応する反応基を有する。
ある実施形態においては、本発明の柔軟性付与剤は、アルコキシシラン末端単位を含むポリマーを含む。すなわち、ポリマー鎖は、末端単位を与えるアルコキシシランでキャップされている。特定の重合体化合物は、柔軟性付与剤を形成するのに使用される反応物に依存する。
ある実施形態においては、柔軟性付与剤は、反応物に加えて、下記有機金属触媒のいずれかを含めた有機金属触媒などの触媒を更に含むことができる。ある実施形態においては、触媒は、反応生成物を与える反応物間の反応を促進することができる。柔軟性付与剤中に存在する反応物に応じて、任意の適切な有機金属触媒を使用することができる。柔軟性付与剤中に存在する反応物のタイプ及び量に応じて、任意の適切な量の有機金属触媒を使用することができる。ある実施形態においては、触媒は、柔軟性付与剤の総重量に基づく重量パーセントで0.01から1.0重量パーセント存在する。別の実施形態においては、触媒は柔軟性付与剤中に存在しない。
さらに、本発明の柔軟性付与剤の形成に有用である他の成分としては、水、溶媒、可塑剤、増量剤、充填剤、炭化水素樹脂改質剤、並びにUV安定剤、顔料湿潤剤、流動性添加剤及びレベリング添加剤、チキサトロープ(thixatrope)、消泡剤などの種々のタイプの添加剤を挙げることができる。これらの成分のいずれかの組合せが存在することもできる。成分(単数又は複数)は、その通常の目的に従って、通常の量で使用することができる。
ある実施形態においては、柔軟性付与剤は、(存在する場合)その他の上述の成分のいずれかと一緒に、反応物を組み合わせ、その組合せ物を高温、例えば40℃から70℃にある期間供して反応生成物を与えることによって、調製することができる。別の実施形態においては、柔軟性付与剤は、組合せ物を周囲条件である期間放置して反応生成物を与えることによって調製することができる。更に別の実施形態においては、反応物を組み合わせた後、その組合せ物をある期間の高温とある期間の周囲条件の両方に供して反応生成物を与えることができる。温度(単数又は複数)及び時間(単数又は複数)は、柔軟性付与剤中に存在する反応物に応じて変えてよい。
ある実施形態においては、柔軟性付与剤は、コーティング剤組成物の総重量に基づく重量パーセントで、3から25重量パーセント、場合によっては5から15重量パーセントなど、0.5から30重量パーセントの範囲の量で本発明のコーティング剤組成物中に存在する。
ある実施形態においては、本発明のコーティング剤組成物中に存在する柔軟性付与剤は、エポキシ官能性シランとアミン官能性樹脂の反応生成物を含む。
本明細書で使用する「エポキシ官能性シラン」という用語は、下記のエポキシ官能基を含むシランを指す。
Figure 2013007056
本明細書で使用する「シラン」という用語は、骨格中にケイ素原子を含む化合物を指す。
ある実施形態においては、エポキシ官能性シランは、グリシドキシプロピルトリアルコキシシランを含む。
本発明の柔軟性付与剤における使用に適切なエポキシ官能性シランは市販されており、Dow Corningから市販されているZ−6040を含めたグリシドキシプロピルトリアルコキシシラン、及びOSi Specialties,Inc.,Danbury,Connecticutから市販されているA−187を含めた製品名Silquestで販売されているシランが挙げられるが、それだけに限定されない。
上述したように、ある実施形態においては、エポキシ官能性シランは、アミン官能性樹脂と組み合わせて、本発明のコーティング剤組成物中の柔軟性付与剤として使用することができる反応生成物を与えることができる。
ある実施形態においては、本発明の柔軟性付与剤に使用されるアミン官能性樹脂は、ポリアミン、脂肪族アミン付加体、ポリアミドアミン、脂環式アミン及びポリアミン、アスパラギン酸エステルアミン、ポリオキシプロピレンジアミン、芳香族アミン及びその組合せから選択される。
本発明における使用に適切なアミン官能性樹脂としては、第一級アミン、第二級アミン又はその組合せを挙げることができる。適切な第一級アミンは市販されており、例えば、Jeffamine D400からJeffamine D2000までを含めたポリオキシプロピレンジアミンなど、製品名JeffamineでHuntsman Chemicalから入手可能なアミンが挙げられる。適切な第二級アミンとしては、Ancamine 2457及びXTJ−590を含めた製品名AncamineでHuntsman Chemicalから入手可能なアミン、並びにDesmophen NH1220、Desmophen NH1420及びDesmophen NH1521を含めた製品名DesmophenでBayer Corp.から市販されているアミンなどのアスパラギン酸エステルアミンが挙げられる。ある実施形態においては、第一級アミンと第二級アミンの組合せを使用することができる。
アミン官能性樹脂が第二級アミンを含むある実施形態においては、第二級アミンにエポキシ官能性シランを付加することができる。ある実施形態においては、この組合せに起因する反応生成物は、(ジケチミンとして)第一級アミンにおいて二官能性であり、トリメトキシシランとしての官能性も有する分子の形とすることができる。例えば、この組合せは、中心窒素原子を含む「スター」ポリマーを生成することができ、この「スター」ポリマーは、中心窒素原子から伸びる2本の炭素結合を有し、その各々がケチミン末端構造を含み、さらにそこから(例えば、ケイ素原子から)伸びるトリアルコキシ官能基を含む中心窒素原子から伸びる第3の炭素結合も含む。かかる「スター」ポリマーは、三角形(triagonal)中心、例えば窒素原子の周囲120度を有し、高官能性及び低粘度並びに低VOCの複合した性質を与えることができる。
ある実施形態においては、前述のエポキシ官能性シランのエポキシとアミン官能性樹脂の第一級及び/又は第二級アミンの当量比は、重量で0.8:1から1.2:1、場合によっては重量で1:1の範囲である。
ある実施形態においては、本発明のコーティング剤組成物中に存在する柔軟性付与剤は、1個を超えるエチレン性不飽和部位を含む化合物とアミノシランとの非ゲル状第二級アミン含有マイケル付加反応生成物を含む。
ある実施形態においては、本発明のコーティング剤組成物中に存在する柔軟性付与剤は、1個を超えるエチレン性不飽和部位を含む化合物、すなわち、ポリ(メタ)アクリラートなどのポリエチレン性不飽和化合物を含む反応物の非ゲル状第二級アミン含有マイケル付加反応生成物を含む。本明細書で使用する「(メタ)アクリラート」という用語は、メタクリラートとアクリラートの両方を含むものとする。本明細書で使用する「第二級アミン含有」という用語は、2個の有機置換基が1個の水素と一緒に窒素に結合した官能基である第二級アミンを含む化合物を指す。本明細書で使用する「非ゲル状」という用語は、実質的に架橋がなく、適切な溶媒に溶解させたときに、例えばASTM−D1795又はASTM−D4243に従って測定して、ある固有粘度を有する、樹脂を指す。樹脂の固有粘度は、その分子量の指標である。一方、ゲル状樹脂は、本質的に非常に高い分子量を有するので、固有粘度が高すぎて測定することができない。本明細書で使用する「実質的に架橋がない」樹脂(又はポリマー)とは、ゲル浸透クロマトグラフィーによって測定して1,000,000未満の重量平均分子量(Mw)を有する反応生成物を指す。
ある実施形態においては、1個を超えるエチレン性不飽和部位を含む化合物は、ジ及びトリ以上のアクリラートなどのポリエチレン性不飽和モノマーを含む。適切なポリエチレン性不飽和モノマーの具体例は、1,6−ヘキサンジオールジアクリラート、1,4−ブタンジオールジアクリラート、エチレングリコールジアクリラート、ジエチレングリコールジアクリラート、テトラエチレングリコールジアクリラート、トリプロピレングリコールジアクリラート、ネオペンチルグリコールジアクリラート、1,4−ブタンジオールジメタクリラート、ポリ(ブタンジオール)ジアクリラート、テトラエチレングリコールジメタクリラート、1,3−ブチレングリコールジアクリラート、トリエチレングリコールジアクリラート、トリイソプロピレングリコールジアクリラート、ポリエチレングリコールジアクリラート及び/又はビスフェノールAジメタクリラートなどのジアクリラート、トリメチロールプロパントリアクリラート、トリメチロールプロパントリメタクリラート、ペンタエリトリトールモノヒドロキシトリアクリラート及び/又はトリメチロールプロパントリエトキシトリアクリラートなどのトリアクリラート、ペンタエリトリトールテトラアクリラート及び/又はジ−トリメチロールプロパンテトラアクリラートなどのテトラアクリラート、及び/又はジペンタエリトリトール(モノヒドロキシ)ペンタアクリラートなどのペンタアクリラートである。
上記ポリエチレン性不飽和モノマーに加えて又はその代わりに、本発明の柔軟性付与剤は、ポリエチレン性不飽和オリゴマーを含む反応物のマイケル付加反応生成物を含み得る。認識されるように、「オリゴマー」と「ポリマー」という用語はしばしば区別なく使用される。「オリゴマー」という用語は、比較的短いポリマーを記述するのに一般に使用されるが、この用語は、繰り返しモノマー単位数に関して一般に認められた定義を持たない。したがって、本明細書で使用する場合、1個を超えるエチレン性不飽和部位を含む化合物を記述する際に、「オリゴマー」と「ポリマー」という用語は互換性のあることを意味する。
本発明における使用に適切な幾つかの特定のポリエチレン性不飽和オリゴマーの例としては、例えば、ウレタンアクリラート、ポリエステルアクリラート及びその混合物、特にヒドロキシル官能基を含まないものが挙げられる。かかる材料の具体例としては、製品名Ebecryl 220及びEbecryl 264でCytec Surface Specialties Inc.によって販売されているものなどのウレタンアクリラート、並びにUCB Chemicalsから入手可能なEbecryl 80などのポリエステルアクリラートが挙げられる。
更なる詳細は、米国特許出願公開第2008/0075870号段落[0018]から[0021]に記載されており、その内容を参照により本明細書に援用する。
1個を超えるエチレン性不飽和部位を含む上記化合物のいずれかの組合せも適切であり得る。ある実施形態においては、本発明の柔軟性付与剤中に存在する1個を超えるエチレン性不飽和部位を含む化合物は、1,6−ヘキサンジオールジアクリラートを含む。
先に示したように、上記1個を超えるエチレン性不飽和部位を含む化合物(単数又は複数)をアミノシランと組み合わせて、本発明のコーティング剤組成物に使用される柔軟性付与剤として使用することができる反応生成物を与えることができる。本明細書で使用する「アミノシラン」という用語は、アミン基とケイ素原子を含む分子構造を有する化合物を指す。
ある実施形態においては、本発明の柔軟性付与剤に利用されるアミノシランは、以下の式を有する化合物を含む。
Figure 2013007056
式中、R’は2から10個の炭素原子を有するアルキレン基であり、R’’はアルキル基、アリール基、アルコキシ基又はアリールオキシ基であって、各基は1から8個の炭素原子を有し、R’’’は1から8個の炭素原子を有するアルキル基であり、pは0から2の値を有する。本発明のある実施形態においては、R’は、2から5個の炭素原子を有するアルキレン基であり、pは0であり、本発明者らが発見したその使用は、少なくとも一部の実施形態において、上記低温湿分硬化条件下で、指触乾燥の塗膜を10分以内に、さらに、完全硬化塗膜を24時間以内に得るのに最適である。
本発明の柔軟性付与剤における使用に適切なアミノシランの具体例としては、アミノエチルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルエチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルフェニルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、δ−アミノブチルトリエトキシシラン、δ−アミノブチルエチルジエトキシシランが挙げられる。上記化合物のいずれかの組合せも適切であり得る。ある実施形態においては、アミノシランは、γ−アミノプロピルトリアルコキシシランを含む。
ある実施形態においては、非ゲル状マイケル付加反応生成物は、反応物を室温又はわずかに高温、例えば最高100℃で、単純にブレンドすることによって形成される。アミン基と本発明の柔軟性付与剤中に存在するエチレン性不飽和基との反応は、マイケル付加反応と称されることが多い。その結果、本明細書で使用する「マイケル付加反応生成物」という用語は、かかる反応の生成物を指すものとする。かかる生成物は、より高いアクリリル含有量を含有する生成物よりも熱及び光に安定であり得る。1個を超えるエチレン性不飽和部位を含む化合物にアミノシランを徐々に添加すると、アミノシランに対して大過剰のアクリラート基が存在することになることを認識すべきである。反応混合物の温度を十分低く維持しないと、ゲル状生成物が生成し得る。したがって、既にアミノシランを含む反応容器に不飽和材料を添加して、非ゲル状反応生成物を得る方がよいときもある。反応は、溶媒の非存在下で、又は不活性溶媒の存在下で、実施することができる。適切な不活性溶媒の例は、トルエン、酢酸ブチル、メチルイソブチルケトン及びエチレングリコールモノエチルエーテルアセタートである。水分の非存在下又は制御された量の水分中で反応を実施して、望ましくない副反応及びことによってはゲル化を回避することが望ましい場合が多い。
ある実施形態においては、マイケル付加反応をエチレン性不飽和基とアミン基の当量比が少なくとも1:1、場合によっては少なくとも1.05:1であるように実施する。
更なる詳細は、米国特許出願公開第2008/0075870号段落[0022]から[0024]及び段落[0026]から[0027]に記載されており、その内容を参照により本明細書に援用する。
ある実施形態においては、本発明のコーティング剤組成物の柔軟性付与剤は、ヒドロキシル官能性樹脂とイソシアナート官能性シランの反応生成物を含む。
本明細書で使用する「ヒドロキシル官能性樹脂」という用語は、ヒドロキシル官能基−OHを含む樹脂を指す。本明細書で使用する「イソシアナート官能性シラン」という用語は、イソシアナート官能基−N=C=Oを含むシランを指す。
ヒドロキシル官能性樹脂の適切な例は、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリエーテル樹脂、フェノール樹脂、フェノールシラン樹脂、ポリカプロラクトン樹脂、ポリシロキサン樹脂及びその組合せから選択することができる。別の実施形態においては、適切な乾性油脂肪酸をヒドロキシル官能性樹脂として使用することができ、適切な乾性油脂肪酸としては、とりわけ、例えば、亜麻仁油、ダイズ油、トール油、ヒマシ油又は桐油から誘導されるものが挙げられる。
ある実施形態においては、ヒドロキシル官能性樹脂は、ポリエステル骨格に付加したヒドロキシル基を含むポリエステル樹脂を含む。適切なヒドロキシル官能性ポリエステル樹脂は、例えば、Desmophen 651A、Desmophen 670A、Desmophen 800、Desmophen 1100及びDesmophen 670を含めて、製品名DesmophenでBayer Corp.から市販されている。
別の実施形態においては、ヒドロキシル官能性樹脂は、アクリル骨格に付加したヒドロキシル基を含むアクリル樹脂を含む。適切なヒドロキシル官能性アクリル樹脂は、例えば、Joncryl 948を含めて製品名JoncrylでBASFから、Desmophen A160、Desmophen A760及びDesmophen A450を含めて製品名DesmophenでBayer Corp.から、さらに、UCD−191HSを含めてRohm&Haasから市販されている。
更に別の実施形態においては、ヒドロキシル官能性樹脂は、ポリシロキサン骨格に付加したヒドロキシル基を含むポリシロキサン樹脂を含む。本明細書で使用する「ポリシロキサン」とは、シロキサン骨格を含むポリマーを指す。適切なヒドロキシル官能性ポリシロキサンは、米国特許第6,987,144号3欄20行から12欄64行に記載されており、その内容を参照により本明細書に援用する。
ヒドロキシル官能基含有ポリシロキサンは、無水物とヒドロキシル官能基の反応のみに有利であって更なるエステル化が起こるのを防止する反応条件下で、ヒドロキシル官能基を含むポリシロキサンを無水物と反応させてハーフエステル酸基を形成することによって調製することができる。適切な無水物の非限定的例としては、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、フタル酸無水物、トリメリット酸無水物、コハク酸無水物、クロレンド酸無水物、オクテニルコハク酸無水物などのアルケニルコハク酸無水物及び置換アルケニル無水物、並びに上記のいずれかの混合物が挙げられる。
こうして調製されたハーフエステル基含有反応生成物をモノエポキシドと更に反応させて、少なくとも1個の第二級ヒドロキシル基を含むポリシロキサンを形成することができる。適切なモノエポキシドの非限定的例は、フェニルグリシジルエーテル、n−ブチルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、イソプロピルグリシジルエーテル、バーサチック酸グリシジル(glycidyl versatate)、例えば、Shell Chemical Co.から入手可能なCARDURA E、及び上記のいずれかの混合物である。
別の実施形態においては、ヒドロキシル官能性樹脂は、ポリエーテル骨格に付加したヒドロキシル基を含むポリエーテル樹脂を含む。適切なヒドロキシル官能性ポリエーテル樹脂は、例えば、Arcol 1150を含めて製品名Arcolで、Desmophen
1920、Desmophen 1915及びDesmophen 550を含めて製品名Desmophenで、Bayerから市販されている。
上記ヒドロキシル官能性樹脂のいずれかの組合せを本発明の柔軟性付与剤に使用することもできる。
上述したように、ある実施形態においては、柔軟性付与剤は、ヒドロキシル官能性樹脂との反応物としてイソシアナート官能性シランを含む。
イソシアナート官能性シランの適切な例は市販されており、例えば、A−Link 25及びA−Link 35を含めたMomentive Performance Materialsからの製品名A−Linkの例えばイソシアナトプロピルトリエトキシシランなどのイソシアナトアルキルオキシシランを含む。他のイソシアナート官能性シランは、例えば製品名KBE−9007を含めて、Shin−Etsuから入手可能である。
ある実施形態においては、イソシアナート官能性シランの組合せを使用することができる。ある実施形態においては、イソシアナート官能性シランは、γ−イソシアナトプロピルトリエチオキシ(triethyoxy)シランを含む。
ある実施形態においては、イソシアナート官能性シランのイソシアナートとヒドロキシル官能性樹脂のヒドロキシルの当量比は、重量で0.5:1から1.5:1、場合によっては重量で0.8:1から1.2:1の範囲である。別の実施形態においては、柔軟性付与剤中に遊離イソシアナート基が存在しないように、イソシアナート官能性シランのイソシアナートをヒドロキシル官能性樹脂のヒドロキシルと反応させることができる。
別の実施形態においては、ヒドロキシル官能性樹脂とイソシアナート官能性シランを反応させて調製された柔軟性付与剤のいずれかの組合せを、本発明のコーティング剤組成物に使用することもできる。例えば、ある実施形態においては、本発明のコーティング剤組成物において、ヒドロキシル官能性アクリル樹脂とイソシアナート官能性シランを反応させて調製された柔軟性付与剤を、ヒドロキシル官能性ポリエステルとイソシアナート官能性シランを反応させて調製された柔軟性付与剤と組み合わせることができる。別の組合せも企図される。
ある実施形態においては、本発明の柔軟性付与剤は、ポリイソシアナートとアミノシランの反応生成物を含む。
適切なポリイソシアナートの非限定的例としては、脂肪族ジイソシアナート、例えば、1,4−テトラメチレンジイソシアナート及び1,6−ヘキサメチレンジイソシアナートなどの脂肪族ポリイソシアナート、脂環式ポリイソシアナート、例えば、1,4−シクロヘキシルジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート及びα,α−キシリレンジイソシアナート、並びに芳香族ポリイソシアナート、例えば、4,4’−ジフェニル−メタンジイソシアナート、1,3−フェニレンジイソシアナート及びトリレンジイソシアナートが挙げられる。これら及び他の適切なポリイソシアナートは、参照により本明細書に援用する米国特許第4,046,729号5欄26行から6欄28行により詳細に記載されている。上記ポリイソシアナートのいずれかの組合せを本発明の柔軟性付与剤に使用することもできる。ある実施形態においては、ポリイソシアナートは、1,6−ヘキサメチレンジイソシアナートなどの脂肪族ジイソシアナートを含む。
ポリイソシアナートの適切な例は市販されており、例えば、N3200、N3300、N3390及びN3400を含めて製品名DesmodurでBayer Corporationから入手可能な脂肪族ジイソシアナートが挙げられる。適切な脂環式イソシアナートは、製品名Desmodur 4470で販売されているイソホロンジイソシアナートを含めてBayer Corporationから入手可能である。
上述したように、ある実施形態においては、ポリイソシアナートは、アミノシランと組み合わせて、本発明のコーティング剤組成物中の柔軟性付与剤として使用することができる反応生成物を与えることができる。適切なアミノシランは上述されており、例えば、アミノエチルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルエチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルフェニルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、δ−アミノブチルトリエトキシシラン、δ−アミノブチルエチルジエトキシシラン及びアミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン並びにその組合せが挙げられるが、それだけに限定されない。別の実施形態においては、アミノシランは、γ−アミノプロピルトリメトキシシランを含む。
適切なアミノシランは、Momentive Performance Materialsから入手可能なA−Link 15を含めて製品名Silquestで市販されている。
ある実施形態においては、ポリイソシアナートのイソシアナートとアミノシランのアミンの当量比は、重量で0.8:1から1.2:1、場合によっては重量で1.0:1から1.1:1の範囲である。別の実施形態においては、柔軟性付与剤中に遊離イソシアナート基が存在しないように、ポリイソシアナートのイソシアナートをアミノシランのアミンと反応させることができる。
ある実施形態においては、ポリイソシアナートをグリシジルアルコールと反応させ、続いてアミノシランと反応させて、本発明のコーティング剤組成物に有用である柔軟性付与剤を与えることができる。ある実施形態においては、グリシジルアルコールとの反応は、柔軟性付与剤の有機鎖長を増加させ得る。本明細書で使用する「グリシジルアルコール」という用語は、ヒドロキシル官能基−OHと下記のエポキシ官能基の両方を有する材料を指す。
Figure 2013007056
柔軟性付与剤中に存在するグリシジルアルコールの量は、柔軟性付与剤の所望の鎖長に応じて変えることができる。ある実施形態においては、グリシジルアルコールは、1から5重量パーセントの範囲の量で柔軟性付与剤中に存在する。ここで、重量パーセントは柔軟性付与剤の総重量に基づく。
ある実施形態においては、上記柔軟性付与剤のいずれかの組合せを本発明のコーティング剤組成物に使用することができる。
前述の成分に加えて、本発明のコーティング剤組成物は、アミン、アミノシラン、ケチミン、アルジミン及びその組合せから選択される硬化剤も含む。本発明のコーティング剤組成物のある実施形態においては、硬化剤は、アミン官能基縮合触媒として作用し、前述のシラノール官能性シリコーンと前述のアルコキシ官能性シリコーンの間で起こるシラノール架橋反応を触媒する。ある実施形態においては、アルコキシ官能性シリコーンは、周囲の湿分の存在下で加水分解を既に受けている。
本発明における使用に適切なアミン硬化剤としては、アミン、ポリアミン、脂肪族アミン付加体、ポリアミドアミン、脂環式アミン及びポリアミン、脂環式アミン付加体並びに芳香族アミンが挙げられる。適切なポリアミンとしては、参照により本明細書に援用する米国特許第3,668,183号に記載のものが挙げられる。ある実施形態においては、アミン硬化剤としては、第一級アミン、脂環式ジアミン、イソホロンジアミン、及び例えば、Ancamine 2457を含めて製品名AncamineでAllentown,Pa.のAir Productsから入手可能なもの、製品名XTJ−590でHouston,Tex.のHuntsmanから入手可能なものなどの他の第二級アミン、及びJeffamine D400からJeffamine D2000までを含めて製品名JeffamineでHuntsmanから入手可能なものなどの第一級アミンが挙げられる。
本発明のコーティング剤組成物における使用に適切なアミノシラン硬化剤としては、下記一般式を有する化合物が挙げられる:
Y−Si−(O−X)
式中、nは2又は3であり、各Xは、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基及びヒドロキシアルコキシアルキル基から独立に選択され、各基は6個未満の炭素原子を含み、YはH(HNR)であって、「c」は1から6の値を有する整数であり、各Rはアリール基、アルキル基、ジアルキルアリール基、アルコキシアルキル基及びシクロアルキル基からなる群から独立に選択される二官能性有機基であって、Rは各Y分子内で異なり得る。かかる材料は米国特許出願公開第2006/0058451号A1[0052]から[0054]に更に記載されている。その引用部分を参照により本明細書に援用する。
適切なアミノシランとしては、アミノエチルアミノプロピルトリエトキシシラン、n−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、トリメトキシシリルプロピルジエチレントリアミン、3−(3−アミノフェノキシ)プロピルトリメトキシシラン、アミノエチルアミノメチルフェニルトリメトキシシラン、2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、トリス−2−エチルヘキソキシシラン、n−アミノヘキシルアミノプロピルトリメトキシシラン、トリスアミノプロピルトリスメトキシエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピメチル(propymethyl)ジメトキシシラン、N−ベータ−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベータ−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン及びN−ベータ−(アミノエチル)−γ−アミノプロピメチルジメトキシシランが挙げられるが、それだけに限定されない。
ある実施形態においては、上記のもののいずれかを含めたアミノシランの組合せを本発明のコーティング剤組成物に使用することができる。別の実施形態においては、アミノシランは、γ−アミノプロピルトリアルコキシシランを含む。
本発明に有用である幾つかのアミノシランの製造者及び製品名としては、例えば、Dow Corning製Z6020、Z6011、XI−6100及びX16150、GE製Silquest A1100、A1101、A1102、A1108、A1110、A1120、A1126、A1130、A1387、Y9632、A1637、A−2120及びA2639並びにCoatOSil 2810、Wacker製ED117、すべてDegussa製のDynasylan AMMO、AMEO−P、AMEO−T、DAMO、TRIAMO、1122、1126、1146、1189、1204、1411及び1505、並びにShin−Etsu製KBE−602、KBE−603及びKBE−903が挙げられる。ある実施形態においては、アミノシランは、アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン及びアミノプロピルトリエトキシシランを含めて、二官能性シランを含み得る。別の実施形態においては、アミノシランとしては、GEから製品名A1110及びA1120で市販されているものが挙げられる。
本発明のコーティング剤組成物に有用である適切なケチミン又はアルジミンとしては、アミンとそれぞれケトン又はアルデヒドのいずれかとの反応によって得られるものが挙げられ、米国特許第3,668,183号に記載のものなどのジケチミン及びジアルジミンを含む。ある実施形態においては、ケチミンとしては、例えば、Air Productsから製品名2457(ジエチレントリアミンのジメチルイソブチルケトンケチミン)で、Leverkusen,GermanyのBayerから製品名LS2965(イソホロンジアミンのジメチルイソブチルケトンケチミン)で、Asahi Denkaから製品名EH−235−RS−Aで、Shine−EtsuからKBE−9103(ケチミノプロピルトリエトキシシラン)で入手可能なものを挙げることができる。別の実施形態においては、適切なアルジミンとしては、例えばドイツのHulsから製品名A139で入手可能である、イソホロンジアミンのジアルジミンを挙げることができる。
認識されるように、本発明のコーティング剤組成物中に含めるために選択される硬化剤(単数又は複数)のタイプは、適用例の特定のタイプ及び使用される他の成分のタイプに応じて決まることが多い。やはり認識されるように、本発明のコーティング剤組成物は、1つを超えるタイプの硬化剤の組合せを使用して形成することができる。例えば、それだけに限定されないが、第一級及び/又は第二級アミンをアミノシランと併用することができる。さらに、ポリエーテルアミノ官能性アミンを使用して、硬化性パッケージに柔軟性を付与することができ、そして/又は硬化剤材料の原材料価格を削減することができる。第二級アミンを使用して、エポキシ官能基を付加することができ、さらに、高反応性ポリマー、例えばスターポリマーを形成することができる。
ある実施形態においては、硬化剤は、コーティング剤組成物の総重量に基づく重量パーセントで、2から25重量パーセント、場合によっては5から18重量パーセントなど、1から30重量パーセントの範囲の量でコーティング剤組成物中に存在する。組成物を製造する特定の所望の方法、及び生成する硬化塗膜被覆物の所望の諸性質に応じて、1種類以上の上記硬化剤を使用できることを理解すべきである。
本発明のコーティング剤組成物における成分の組合せ、すなわち、上記のものなどの、シラノール官能性シリコーンと、アルコキシ官能性シリコーンと、2種類以上の反応物の反応生成物を含む柔軟性付与剤と、アミン、アミノシラン、ケチミン、アルジミン及びその組合せから選択される硬化剤との組合せが、良好な貯蔵安定性を有する1液低温湿分硬化型コーティング剤組成物を与え、それでもコーティング剤を基材に塗布すると、塗膜が短い乾燥時間、良好な外観、並びに耐候性、耐薬品性及び柔軟性(すなわち、伸度、耐衝撃性及び/又は耐亀裂性など)を含めた他の良好な諸性質を有することは驚くべきことである。特定の理論に拘泥するものではないが、本発明者らは、各成分の組合せが、塗布前の容器に貯蔵されている間に平衡を維持し、それでも塗布すると、周囲湿度及び温度に曝されたときに急速に硬化すると考えている。
前述の成分に加えて、本発明のコーティング剤組成物は、種々の追加の任意選択成分のいずれでも含むことができる。したがって、これらの成分は任意に選択されるので、ある実施形態においては、本発明のコーティング剤組成物は、かかる成分を実質的に含まず、場合によっては完全に含まない。本明細書で使用する場合、本発明のコーティング剤組成物が特定の材料を「実質的に含まない」と記述するときには、考察する材料が組成物中に、存在したとしても偶発的不純物として存在することを意味する。換言すれば、該材料は、組成物の諸性質に影響を及ぼさない。さらに、本発明のコーティング剤組成物が特定の材料を「完全に含まない」と記述するときには、考察する材料が組成物中に全く存在しないことを意味する。
さらに、本発明のコーティング剤組成物のある実施形態は、下記一般式によって表される化合物を含むシランを含む。
Figure 2013007056
式中、各R16、R17及びR18は、水素、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基及びヒドロキシアルコキシアルキル基からなる群から独立に選択され、上記基の各々は最高6個の炭素原子を含むことができ、R19は、水素、最高6個の炭素原子を有するアリール基、及び最高6個の炭素原子を有するアルキル基からなる群から独立に選択され、nはシランが150から600までの範囲の重量平均分子量を有するように選択される。
ある実施形態においては、「n」は1から5の範囲である。別の実施形態においては、基R16、R17、R18及びR19の少なくとも1個は、重合のためのオキシ成分を含む。更に別の実施形態においては、シランは、アルコキシ官能性シランを含む。
シランは本発明のコーティング剤組成物における任意選択成分であり、したがって、ある実施形態においては、本発明のコーティング剤組成物は、かかる成分を実質的に含まず、場合によっては完全に含まない。ある実施形態においては、シランは、存在するときには、本発明のアルコキシ官能性シリコーン及びシラノール官能性シリコーンとの相容性を改善するのに使用することができる。
適切なシランは市販されており、製品名QP8−5314でDow Corningから入手可能であるフェニル/メチルメトキシシラン、製品名DC−6194でDow Corningから入手可能であるジメチルジメトキシシラン、製品名QP8−5314でDow Corningから入手可能であるフェニル/メチルメトキシシラン、製品名DC−6341でDow Corningから入手可能であるオクチルトリエトキシシラン、及び製品名Z−6040でMomentive Performance Materialsから入手可能であるグリシドキシプロピルトリメトキシシランを含めたオルガノオキシシランが挙げられる。上記のいずれかを含めたシランの組合せも本発明のコーティング剤組成物に有用である。
ある実施形態においては、シランは、存在する場合には、コーティング剤組成物の総重量に基づく重量パーセントで、0.5から5重量パーセント、場合によっては0.85から2重量パーセントなど、最高10重量パーセントの量で本発明のコーティング剤組成物中に存在する。
ある実施形態においては、本発明のコーティング剤組成物は、有機金属触媒などの触媒を含む。適切な有機金属触媒は、組成物の上塗り塗料被覆物への硬化速度を広い温度範囲にわたって加速する目的で有用であり得る。組成物の周囲温度硬化を必要とするある適用例では、有機金属触媒は、かかる周囲温度硬化条件において加速された硬化速度を与えるのにも有用であり得る。適切な触媒としては、下記一般式を有する化合物を含むスズ触媒が挙げられる。
Figure 2013007056
及びRはアルキル基、アリール基及びアルコキシ基から各々独立に選択され、各基は最高11個の炭素原子を有し、R及びRはR及びRと同じ基から各々独立に選択され、又はハロゲン、硫黄、酸素などの無機原子からなる群から各々独立に選択される。触媒例としては、ジブチルスズジラウラート、ジブチルスズジアセタート、ジブチルスズジアセチルジアセトナートなどの有機スズ材料、及びオルガノチタナートが挙げられる。
別の有用である有機金属触媒としては、オクチル酸鉛、ネオデカン酸鉛、硝酸ビスマス、オクチル酸ビスマス、ネオデカン酸ビスマス、ナフテン酸(napthenate)ビスマス、バーサチック酸ビスマス、ナフテン酸マンガン/ペンタンジオン、オクチル酸マンガン、バナジウムアセチルアセトナート、亜鉛アセチルアセトナート、ネオデカン酸スズ、2−エチルヘキサン酸第一スズ、ネオデカン酸リチウム、塩化第二スズ、オクチル酸スズ(II)、ナフテン酸亜鉛、オクチル酸亜鉛、鉄(III)アセチルアセトナート、亜鉛アセチルアセトナート、オクチル酸コバルト、ジルコニウムアセチルアセトナート、オクチル酸ジルコニウム、バーサチック酸ジルコニウム、アルミニウムアセチルアセトナート、酢酸第二水銀、酢酸フェニル水銀、プロピオン酸フェニル水銀、オルガノポリ水銀化合物、及びランタニド金属のクラウンエーテル錯体が挙げられる。これらの触媒の多くは市販されている。本発明に有用である市販触媒混合物としては、Cocure、Cotin及びCoscat触媒(Caschem,Inc.);Niax触媒(Union Carbide);Polycat触媒(Abbott Laboratories);Dabco触媒(Air Products and Chemicals Inc.);Thancat触媒(Texaco Chemical Co.);Stanclere TL(AKZO Chemicals Inc.);K−Kat触媒(King Industries)、Curene触媒(Anderson Development
Co.);Bulab 600触媒(Buckman Laboratories,Inc.);Optic Part 14x(PolyTech Development
Corp.);Metasol触媒(Calgon Corporation);CC−1及びCC−3触媒(Cardinal Carolina Corp.);Conacure触媒(Conap,Inc.);Cata−check触媒(Ferro Corp.);KR触媒(Kenrich Petrochemicals,Inc.);BiCAT触媒(Shepherd Chemical Co.);Texacat、ZR、ZF、DD、DMDEE触媒(Texaco Chemical Co.);Thor
535触媒(Thor Chemicals,Inc.);Toyocat触媒(Tosoh USA,Inc.)が挙げられる。上記のいずれかを含めて、触媒の組合せも有用であり得る。
ある実施形態においては、触媒は、コーティング剤組成物の総重量に基づく重量パーセントで、0.02から5重量パーセント、場合によっては0.08から2重量パーセントなど、最高10重量パーセントの量でコーティング剤組成物中に存在する。これに対し、別の実施形態においては、本発明のコーティング剤組成物は、かかる触媒を実質的に含まず、場合によっては完全に含まない。
ある実施形態においては、本発明のコーティング剤組成物は、例えば過剰の水分が所望でないコーティング剤組成物形成段階中に、例えば過剰の水分の存在を意図的に低減する目的で、水分除去剤を含む。適切な水分除去成分としては、CaSOO、およびカルシウム−金属アルコキシドなどのカルシウム化合物のような成分、テトライソプロピルチタナート、テトラnブチルチタナート−シラン、QP−5314、ビニルシラン(A171)、及びオルトギ酸トリエチル、オルトギ酸メチル、ジメトキシプロパンなどの有機アルコキシ化合物のような成分を含む水分除去成分が挙げられる。
ある実施形態においては、水分除去剤は、コーティング剤組成物の総重量に基づく重量パーセントで、0.25から5重量パーセント、場合によっては0.5から2重量パーセントなど、最高10重量パーセントまでの量で本発明のコーティング剤組成物中に存在する。これに対し、別の実施形態においては、本発明のコーティング剤組成物は、かかる水分除去剤を実質的に含まず、場合によっては完全に含まない。
さらに、本発明のコーティング剤組成物の形成に有用である他の成分としては、水、溶媒、可塑剤、増量剤、充填剤、炭化水素樹脂改質剤、並びに例えばUV安定剤、顔料湿潤剤、流動及びレベリング添加剤、チキサトロープ、消泡剤などの種々のタイプの添加剤を挙げることができる。
本発明のコーティング剤組成物における水分源は、例えば、成分間の反応、大気湿分、及び1種類以上の成分中に存在する水分に由来し得る。水は、例えば、硬化が周囲温度条件で起こる乾燥した環境における組成物の使用などの特定の硬化条件に応じて、組成物形成中に添加して硬化を加速することができる。
ある実施形態においては、本発明のコーティング剤組成物は、後続の架橋のためにケチミン又はアルジミンの形で存在する任意の硬化剤のブロック除去を促進するのに、そして/又は任意のアルコキシ官能性シリコーン、シラン成分、及び/又はアミノシランの形で提供される硬化剤中の任意のアルコキシ官能基を加水分解するのに、十分な量の水を含む。
有機溶媒は必要に応じて添加することができる。適切な溶媒としては、例えば、エステル、エーテル、アルコール、ケトン、グリコールなどが挙げられる。ある実施形態においては、本発明のコーティング剤組成物は、コーティング剤組成物の総重量に基づいて最高60重量パーセントの有機溶媒を含む。
ある実施形態においては、本発明のコーティング剤組成物は着色剤を含む。本明細書で使用する「着色剤」という用語は、色及び/又は他の不透明性及び/又は他の視覚的効果を組成物に付与する任意の物質を意味する。着色剤は、分散粒子、分散系、溶液及び/又は薄片などの任意の適切な形でコーティング剤に添加することができる。単一の着色剤又は2種類以上の着色剤の混合物を本発明のコーティング剤組成物に使用することができる。
着色剤例としては、塗料産業で使用されるもの、及び/又はDry Color Manufacturers Association(DCMA)に記載のものなどの顔料、染料及び色合い剤(tint)、並びに特殊効果組成物が挙げられる。着色剤は、例えば、使用条件下で不溶性であるが湿らせ得る微粉化した固体を含むことができる。着色剤は、有機物でも無機物でもよく、凝集していても非凝集でもよい。着色剤は、その使用が当業者によく知られたアクリル粉砕展色剤(grind vehicle)などの粉砕展色剤を使用してコーティング剤組成物に混入することができる。
顔料及び/又は顔料組成物例としては、カルバゾールジオキサジン粗製顔料、アゾ、モノアゾ、ジアゾ、ナフトールAS、塩型(レーキ)、ベンズイミダゾロン、縮合物、金属錯体、イソインドリノン、イソインドリン及び多環式フタロシアニン、キナクリドン、ペリレン、ペリノン、ジケトピロロピロール、チオインジゴ、アントラキノン、インダントロン、アントラピリミジン、フラバントロン、ピラントロン、アントアントロン、ジオキサジン、トリアリールカルボニウム、キノフタロン顔料、ジケトピロロピロールレッド(「DPPBOレッド」)、二酸化チタン、カーボンブラック並びにその混合物が挙げられるが、それだけに限定されない。「顔料」と「着色充填剤」という用語は、区別なく使用することができる。
染料例としては、フタログリーン又はブルー、酸化鉄、バナジウム酸ビスマス、アントラキノン、ペリレン、アルミニウム、キナクリドンなどの溶媒及び/又は水溶液ベースのものが挙げられるが、それだけに限定されない。
色合い剤例としては、Degussa,Inc.から市販されているAQUA−CHEM 896、Eastman Chemical,IncのAccurate Dispersions部門から市販されているCHARISMA COLORANTS及びMAXITONER INDUSTRIAL COLORANTSなどの水性又は水混和性担体中に分散された顔料が挙げられるが、それだけに限定されない。
上述したように、着色剤は、ナノ粒子分散系を含めて、ただしそれだけに限定されない分散系の形とすることができる。ナノ粒子分散系は、所望の可視色及び/又は不透明性及び/又は視覚的効果を生ずる1種類以上の高分散ナノ粒子着色剤及び/又は着色剤粒子を含むことができる。ナノ粒子分散系は、70ナノメートル未満、または30ナノメートル未満などの150ナノメートル未満の粒径を有する顔料、または染料などの着色剤を含むことができる。ナノ粒子は、0.5ミリメートル未満の粒径を有する粉砕媒体を用いて原料の有機物顔料又は無機物顔料を粉砕することによって製造することができる。ナノ粒子分散系及びその製造方法の例は、参照により本明細書に援用する米国特許第6,875,800号B2に明記されている。ナノ粒子分散系は、結晶化、沈殿、気相重合及び化学摩擦(すなわち、部分的溶解)によって製造することもできる。コーティング剤内のナノ粒子の再凝集を最小化するために、樹脂被覆ナノ粒子の分散系を使用することができる。本明細書で使用する「樹脂被覆ナノ粒子の分散系」は、ナノ粒子とナノ粒子上の樹脂被覆物とを含む分けられた(discreet)「複合微粒子」が分散した連続相を指す。樹脂被覆ナノ粒子の分散系及びその製造方法の例は、やはり参照により本明細書に援用する、2004年6月24日に出願された米国特許出願公開第2005/0287348号A1、2003年6月24日に出願された米国仮特許出願第60/482,167号、及び2006年1月20日に出願された米国特許出願公開第2006/0251896号A1に明記されている。
本発明の組成物に使用することができる特殊効果組成物例としては、反射率、真珠光沢、金属光沢、リン光、蛍光、フォトクロミズム、感光性、サーモクロミズム、視角依存多色性(goniochromism)及び/又は変色などの1つ以上の外観効果を生ずる顔料及び/又は組成物が挙げられる。更に別の特殊効果組成物は、不透明性、質感(texture)などの他の知覚可能な諸性質を与えることができる。ある実施形態においては、特殊効果組成物は、被覆物を異なる角度で見たときに被覆物の色が変化するようなカラーシフトを生ずることができる。色彩効果組成物例は、参照により本明細書に援用する米国特許第6,894,086号に明記されている。更に別の色彩効果組成物としては、透明被覆雲母及び/又は合成雲母、被覆シリカ、被覆アルミナ、透明液晶顔料、液晶コーティング剤、及び/又は材料表面と空気の屈折率差のためではなく、材料内の屈折率差によって干渉が起こる任意の組成物を挙げることができる。
一般に、着色剤は、所望の視覚及び/又は色彩効果を付与するのに十分な任意の量で存在することができる。着色剤は、例えば、組成物の総重量に基づく重量パーセントで3から40重量パーセント、5から35重量パーセントなど、本発明の組成物の1から65重量パーセントを構成し得る。
ある実施形態においては、本発明の組成物は微粒子充填剤を含む。高耐熱性を与える充填剤の例は、重晶石(硫酸バリウム)、雲母、雲母状酸化鉄、アルミニウムフレーク、ガラスフレーク、ステンレス鋼フレークなどである。本発明のコーティング剤組成物のある実施形態は、組成物の総重量に基づいて最高10重量パーセントの充填剤を含む。
ある実施形態においては、一液コーティング剤組成物を水分に曝すと、ケチミン又はアルジミンの形で供給される任意の硬化剤は、ブロックが除去されて、アミン官能基が露出する。アルコキシ官能性及び/又はシラノール官能性シリコーン、任意のシラン、及びアルコキシ基を含むアミノシランの形の任意の硬化剤は、水分の存在下で加水分解され、それ自体及び互いに重縮合する。
本発明のコーティング剤組成物を形成するために使用される混合成分は、しばしば防湿性容器中で提供されて、望ましくない蒸発及び/又は加水分解並びに構成化学成分の凝縮を抑制又は防止し、混合物の貯蔵寿命が延長される。密封金属缶が適切である。
ある実施形態においては、本発明は、上記コーティング剤組成物のいずれかから沈着した被覆物で少なくとも部分的に被覆された基材を対象とする。ある実施形態においては、本発明のコーティング剤組成物を基材の少なくとも一部に直接塗布することができる。別の実施形態においては、コーティング剤組成物は、任意のコーティング層に、及び/又は基材の少なくとも一部に前もって塗布した処理物に、塗布することができる。本発明の組成物は、所望の基材表面に塗布して、風化作用、衝撃、並びに腐食及び/又は化学物質への曝露から基材表面を保護することができる。
本発明のコーティング剤組成物は、ケラチン、毛皮、皮膚、歯、爪などのヒト及び/又は動物基材、並びに植物、木、種子、放牧地、農耕地などの農地、芝生で覆われた地域、例えば、芝地、ゴルフコース、運動場など、森林などの他の地域を含めて、種々の基材のいずれに適用するのにも適切である。
適切な基材としては、紙、ボール紙、厚紙、ベニヤ板及び圧縮繊維板、硬材、軟材、薄板、パーティクルボード、チップボード、配向ストランドボード並びに繊維板を含めて、セルロース由来物質含有材料が挙げられる。かかる材料は、マツ、オーク、カエデ、マホガニー、サクラなどの木で全体的にできていてもよい。しかし、場合によっては、材料は、樹脂材料などの別の材料と組み合わせて木を含み得る(すなわち、フェノール複合材、木部繊維と熱可塑性ポリマーの複合材、セメント、繊維又はプラスチック外装材で強化された複合木材などの木/樹脂複合材)。
適切な金属基材としては、(電気亜鉛めっき鋼、溶融亜鉛めっき鋼、GALVANNEAL鋼及び亜鉛合金めっき鋼を含めた)亜鉛金属、亜鉛化合物及び亜鉛合金、銅、マグネシウム、及びその合金、アルミニウム合金、GALFAN、GALVALUMEなどの亜鉛−アルミニウム合金のいずれかで表面処理された冷延鋼板、ステンレス鋼及び鋼で構成された箔、シート又は半製品が挙げられるが、それだけに限定されない。アルミニウムめっき鋼及びアルミニウム合金めっき鋼基材を使用することもできる。溶接可能な亜鉛リッチ又はリン化鉄リッチ有機物コーティング剤で被覆された(冷延鋼板、上記鋼基材のいずれかなどの)鋼基材も本発明のプロセスに使用するのに適切である。かかる溶接可能なコーティング剤組成物は、例えば、米国特許第4,157,924号及び同4,186,036号に開示されている。冷延鋼板は、例えば、金属リン酸塩溶液、少なくとも1種類のIIIB又はIVB族金属を含有する水溶液、有機リン酸塩溶液、有機ホスホン酸塩溶液及びその組合せからなる群から選択される溶液で前処理されたときにも適切である。さらに、適切な金属基材としては、銀、金及びその合金が挙げられる。ある実施形態においては、金属基材を、例えば、砂及び/又は金属を発射してブラスト処理して、基材にプロファイルを与えることができる。
適切なケイ酸塩基材の例は、ガラス、磁器及びセラミックスである。
適切なセメント質材料の例はセメント、骨材(aggregate)及び花こう岩である。
適切な重合体基材の例は、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、メラミン樹脂、ポリアクリラート、ポリアクリロニトリル、ポリウレタン、ポリカルボナート、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン並びに対応する共重合体及びブロック共重合体、生分解性ポリマー及びゼラチンなどの天然ポリマーである。
適切な織物基材の例は、ポリエステル、変性ポリエステル、ポリエステル混紡織地、ナイロン、ワタ、ワタ混紡織地、ジュート、アマ、アサ及びカラムシ、ビスコース、羊毛、絹、ポリアミド、ポリアミド混紡織地、ポリアクリロニトリル、トリアセタート、アセタート、ポリカルボナート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル超極細繊維及びガラス繊維織地で構成される繊維、ヤーン、糸、ニット、織物、不織布及び衣料品である。
適切な革基材の例は、銀面皮(例えば、ヒツジ、ヤギ又はウシからのナパ革、及び子ウシ又はウシからのボックス革)、スエード革(例えば、ヒツジ、ヤギ又は子ウシからのベロア、及びハンティング(hunting)革)、(例えば、ウシ又は子ウシ皮からの)床(split)ベロア、バックスキン及びヌバック革、更に羊毛皮(woolen skin)及び毛皮(例えば、毛皮の付いたスエード革)である。革は、任意の従来の製革法によってなめすことができ、特に植物、無機物、合成又は複合なめし(例えば、クロムなめし、ジルコニルなめし、アルミニウムなめし又は半クロムなめし)をすることができる。必要に応じて、革を再なめしすることもできる。再なめしのために、再なめしに従来使用されている任意のなめし剤、例えば、無機物、植物又は合成なめし剤、例えば、クロム、ジルコニル又はアルミニウム誘導体、ケブラコ、クリ又はミモザ抽出物、芳香族シンタン(syntan)、ポリウレタン、(メタ)アクリル酸化合物又はメラミンの(コ)ポリマー、ジシアノジアミド、及び/又は尿素/ホルムアルデヒド樹脂を使用することができる。
適切な圧縮性基材の例としては、発泡基材、液体を充填した重合体の袋(bladder)、空気及び/又はガスを充填した重合体の袋、及び/又は血しょうを充填した重合体の袋が挙げられる。本明細書で使用する「発泡基材」という用語は、連続気泡発泡体及び/又は独立気泡発泡体を含む重合体材料又は天然材料を意味する。本明細書で使用する「連続気泡発泡体」という用語は、発泡体が、相互に連結された複数の空気室を含むことを意味する。本明細書で使用する「独立気泡発泡体」という用語は、発泡体が一連の不連続閉鎖気孔を含むことを意味する。発泡基材例としては、ポリスチレン発泡体、ポリメタクリルイミド発泡体、ポリ塩化ビニル発泡体、ポリウレタン発泡体、ポリプロピレン発泡体、ポリエチレン発泡体及びポリオレフィン発泡体が挙げられる。ポリオレフィン発泡体例としては、ポリプロピレン発泡体、ポリエチレン発泡体及び/又はエチレン酢酸ビニル(EVA)発泡体が挙げられる。EVA発泡体としては、平坦なシート若しくは厚板、又は靴の中底などの成形EVA発泡体を挙げることができる。異なるタイプのEVA発泡体は、異なるタイプの表面多孔性を有し得る。成形EVAは、高密度表面又は「スキン」を含み得るのに対して、平坦なシート又は厚板は多孔質表面を呈し得る。
本発明の組成物は、例えば、基材表面自体に直接処理するか、又は所望の目的を達成するために基材表面を処理した先行の若しくは別の下地コーティング剤(単数又は複数)及び/又は処理物(単数又は複数)(例えば、無機若しくは有機下塗剤及び/又は下塗り材料)上を処理した、クリアコート、下塗り及び/又は上塗りとして有用である。
本発明の組成物は、従来のコーティング技術、とりわけ、例えば、浸漬コーティング、直接ロールコーティング、反転ロールコーティング、カーテンコーティング、スプレーコーティング、ブラシコーティング及びその組合せなどによって、被処理基材に塗布することができる。コーティング剤組成物を基材に塗布後、組成物を融合させて実質的な連続塗膜を基材上に形成させる。典型的には、塗膜厚は、厚さ0.01から5ミル(約0.25から127ミクロン)、場合によっては0.1から3ミル(2.54から76.2ミクロン)などの0.01から20ミル(約0.25から508ミクロン)である。必要に応じて、複数の層を、保護すべき基材に塗布することができる。
本発明のコーティング剤組成物は、周囲温度などの低温で硬化可能であるが、広範囲の温度条件にわたって、例えば、周囲環境の温度、例えば、5℃から60℃まで変動し得る温度に応じて変わり得る、さらに、変わる、焼付け条件に塗布組成物が供されるときなどの高温条件下で、硬化することもできる。
以下の実施例によって本発明を説明するが、その詳細に本発明を限定するものと考えるべきではない。別段の記載がない限り、実施例において、さらに明細書全体を通して、部及び百分率はすべて重量基準である。
試験方法:
ポットライフ:試料を周囲条件で指定期間貯蔵する。粘度をフォードカップ#4を用いて20℃から25℃の温度で測定する。フォードカップと試料の両方を試験中上記温度範囲にする。
手動式乾燥(Manual Drying):脱脂しこすってむき出しになった鋼基材上に試料を吹き付け2回全面塗りした。塗布されたコーティング剤の塗膜厚は、40から80ミクロン、好ましくは50から70ミクロンの範囲である。乾燥時間は、20℃から25℃の温度で、50%を超える相対湿度で、ASTM D1640に従って分単位で記録された。
BK乾燥時間記録計:この機器はGardcoから入手可能である(ASTM5895に従う)。試験条件:温度20℃から25℃、相対湿度50%。コーティング剤は、スライドガラス上に濡れ塗膜厚約200ミクロンで薄く塗る。乾燥時間は、針によって測定され、分単位の時間で得られる。
柔軟性/伸度:試料を(脱脂/こすられた)0.6mm鋼基材に乾燥塗膜厚40から80ミクロン、好ましくは50から70ミクロンで塗布した。試験前にコーティング剤を周囲条件(温度20℃〜25℃、相対湿度>50%)で約4週間乾燥させた。円錐形マンドレル屈曲と伸度(%)の両方についてASTM D522に従って試料を試験した。逆耐衝撃性についてNCAA Technical Bulletin 4.2.6及びASTM D2794に従って試料を試験した。
耐薬品性:試験すべき乾燥塗膜上に試験液体をスポットとして直接塗布した。試験前に塗膜を約1か月硬化させた。脱脂綿パッドを試験液体で飽和させ、液体が最初に塗布された塗膜表面上の同じ箇所に置いた。ペトリ皿を飽和パッド上に置いて、試験液体の蒸発を防止した。蒸発速度の速い試験液体を脱脂綿パッドに20分ごとに再塗布して、塗膜が試験液体に確実に連続して曝されるようにした。約1時間後、試験化学物質をふきんで除去した。即時および24時間回復期間後の両方で塗膜を目視検査した。
耐薬品性の評点:10(完全無欠、影響なし)、9(試験液体に直接接触した領域の極めてわずかな膨潤)、8(試験液体に直接接触した領域の明確な膨潤)、7(ペトリ皿の下の全領域の膨潤)、6(ペトリ皿の下の領域の膨潤及び穴あき)、5(覆われた領域の広範な膨潤、及び領域の穴あき)、0(完全溶解)。
柔軟性付与剤の調製:
柔軟性付与剤(実施例1から6)を、表1に明記した成分及び量で調製した。
Figure 2013007056
Dow Corningから市販されているグリシドキシプロピルトリメトキシシラン
Bayer Corporationから市販されているアスパラギン酸エステルジアミン
GE Siliconesから市販されているγ−アミノプロピルトリメトキシシラン
Bayer Corp.から市販されているヘキサメチレンジイソシアナート
Momentive Performance Materialsから市販されているN−エチル−3−トリメトキシシリル−2−メチルプロパンアミン
The Dow Chemical Companyから市販されているプロピレングリコールメチルエーテル
Bayerから市販されているポリエーテルポリオール
Bayerから市販されているアクリルポリオール
Rohm&Haasから入手可能なアクリルポリオール
10OSi Specialtiesから市販されているγ−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン
11OSi Specialtiesから市販されているγ−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン
12TIB Chemicalsから市販されている触媒
実施例1では、Dow Corning Z−6040を撹拌下でDesmophen
NH 1220と混合した。反応物を温度約55℃で約1時間、続いて温度約20℃から25℃で約16時間反応させて、柔軟性付与剤を得た。
実施例2では、Silquest A−1110を撹拌下で1,6−ヘキサンジオールジアクリラートと混合した。アクリラート二重結合の消失がIR(約1621cm−1のピーク)及び/又はNMR(約5.7〜6.4ppmのピーク)分析によって示されるまでの期間、反応物を温度約60℃で反応させた。
実施例3では、Silquest A−Link 15をDesmodur N3400に撹拌下及び窒素注入下で徐々に添加した。反応は発熱性であった。化合体(combination)を約4時間かけて室温に冷却した。次いで、Dowanol PMを撹拌下で添加した。
実施例4では、Arcol 1150とSilquest A−Link 25を撹拌下で混合し、約55℃の温度で約1時間反応させた。次に、Tegokat 716とキシレンを混合して溶液を形成し、溶液をArcol 1150/Silquest A−Link 25化合体に添加した。再度、混合物を約55℃の温度で約1時間反応させた。冷却後、ミネラルスピリットを撹拌下で添加した。
実施例5では、Desmophen A450をSilquest A−Link 25と混合し、約55℃の温度で約1時間反応させた。Tegokat 716とキシレンの予備溶液(pre−solution)を調製し、溶液を撹拌下で添加した。再度、混合物を約55℃の温度で約1時間反応させた。冷却後、ミネラルスピリットを撹拌下で添加した。
実施例6では、Paraloid AU−191XをSilquest A−Link
25と混合し、温度約120°Fで約60分間反応させた。冷却後、キシレン及びAromatic 100を撹拌下で添加した。
コーティング剤組成物の調製:
コーティング剤組成物(実施例6から10)を、表2に明記した成分及び量を用いて調製した。比較の実施例6に、柔軟性付与剤を使用しない組成物を示す。比較の実施例6及び実施例7から8では、Neostann U−220/Metatin 740を混合して成分Fを調製し、次いで成分F、G及びHを撹拌下でプレブレンドして、「硬化剤ブレンド」を得た。すべて撹拌下で、成分AとBを別の容器中でブレンドし、続いて柔軟性付与剤を添加し(例えば、実施例2又は3)、次いで硬化剤ブレンドを添加した。屋外曝露が必要である場合、適切なUV吸収剤及びヒンダードアミン系光安定剤をその適切な量で添加すべきであることを当業者は認識しているであろう。
実施例9では、成分GとHを撹拌下でプレブレンドして「硬化剤ブレンド」を得た。別の容器中で、すべて撹拌下で、成分AとBをブレンドし、続いて柔軟性付与剤(例えば、実施例3)、次いで硬化剤ブレンドを添加した。
実施例10では、成分GとHを撹拌下でプレブレンドして「硬化剤ブレンド」を得た。
別の容器中で成分A1とBをブレンドした。成分C、D及びEのプレブレンド溶液を撹拌下で調製し、この溶液を成分A1とBのブレンドに添加した。次いで、すべて撹拌下で、柔軟性付与剤(例えば、実施例4/5)を添加し、続いて硬化剤ブレンドを添加した。
Figure 2013007056
Dow Corningから市販されているシラノール官能性シリコーン樹脂
Dow Corningから市販されているシラノール官能性シリコーン樹脂
Dow Corningから市販されているアルコキシ官能性シリコーン樹脂
The Dow Chemical Companyから市販されているプロピレングリコールメチルエーテル
Dow Corningから市販されているプロピルフェニルシランジオール
ジブチルスズジラウラート
Nitto Kasei Co.,Ltd.から市販されているジブチルスズジラウラート触媒
Acimaから市販されているジブチルスズケトナート(dibutyltinketonate)触媒
Momentive Performance Materialsから市販されているγ−アミノプロピルトリメトキシシラン
10Dow Corningから市販されているアミノプロピルトリエトキシシラン
比較の実施例6及び実施例7から8の結果を表3に示す。
Figure 2013007056
ペトリ皿の下の領域の極めてわずかな膨潤
括弧()内の数字は、最初の評点から異なる場合の24時間回復評点を示す。
比較の実施例6及び実施例9から10の結果を表5に示す。
Figure 2013007056
実施例11を表6に示す成分に従って調製した。
Figure 2013007056
Huntsmanから市販されている二酸化チタン顔料
Dow Corningから市販されているジメチルジメトキシシラン
Dow Corningから市販されているオクチルトリエトキシシラン
Shin−Etsuから市販されている接着促進剤
Ciba Geigyから市販されているヒンダードアミン系光安定剤
Tegoから市販されている消泡剤
Monsantoから市販されている沈降防止剤
溶媒
Shin−Etsuから市販されているアミノシラン
成分のすべてをコールズブレード(cowles blade)を用いて高速撹拌下で添加した。実施例11を調製した後、サンドブラストされた鋼パネル(2.0ミルプロファイル)に乾燥塗膜厚約3.0ミル(約76.2ミクロン)で吹き付け塗布した。乾燥時間をASTM D1640によって測定した。円錐形マンドレル伸度試験パネルを72°F/50%相対湿度で3日間硬化させ、続いて周囲条件で11日間硬化させた。試験データを表7に示す。
Figure 2013007056
ブルックフィールド粘度は、No.3スピンドルを装着したブルックフィールドモデルLVT装置を用いて60rpmで測定された。
実施例7〜11は、柔軟性付与剤を含まない類似組成物に比較して、1液組成物において、良好な乾燥時間、良好な耐薬品性、及び良好な貯蔵安定性を維持しつつ、塗膜の改善された柔軟性、例えば、改善された伸度及びマンドレル屈曲特性を実証する。
その広範な発明概念から逸脱することなく、上記実施形態に変更を加えることができることは当業者によって認識されるであろう。本発明の特定の実施形態を説明のために上述したが、添付の特許請求の範囲に定義された本発明から逸脱することなく、本発明の詳細の多数の変更をなし得ることは当業者に明らかであろう。

Claims (1)

  1. 本明細書に記載の発明。
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