JP2013006714A - 光学素子成形用型セット、及び、光学素子の製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光学素子成形用型セットと光学素子の製造装置とにおいて、スリーブ内にガスを確実に供給すると共に、ガスの供給に起因して光学素子成形用型セットに不均一な温度変化が生じるのを抑える。
【解決手段】対向して配置された第1の成形型(上型11)及び第2の成形型(下型12)と、上記第1の成形型(11)と上記第2の成形型(12)との間のキャビティ15に配置された筒形状の外周規制部材13と、上記第1の成形型(11)及び上記第2の成形型(12)の周囲に配置されたスリーブ14と、を備え、上記スリーブ14には、その外側及び内側に開口する貫通孔14aが形成され、上記第1の成形型(11)、上記第2の成形型(12)、上記外周規制部材13、及び上記スリーブ14のうちの少なくとも1つには、上記スリーブ14の周方向に延びるガス流路14bが形成されている、光学素子成形用型セット。
【選択図】図1A
【解決手段】対向して配置された第1の成形型(上型11)及び第2の成形型(下型12)と、上記第1の成形型(11)と上記第2の成形型(12)との間のキャビティ15に配置された筒形状の外周規制部材13と、上記第1の成形型(11)及び上記第2の成形型(12)の周囲に配置されたスリーブ14と、を備え、上記スリーブ14には、その外側及び内側に開口する貫通孔14aが形成され、上記第1の成形型(11)、上記第2の成形型(12)、上記外周規制部材13、及び上記スリーブ14のうちの少なくとも1つには、上記スリーブ14の周方向に延びるガス流路14bが形成されている、光学素子成形用型セット。
【選択図】図1A
Description
本発明は、光学素子の製造に用いられる光学素子成形用型セットと、この光学素子成形用型セットを含む光学素子の製造装置とに関する。
従来、光学素子を成形するためのスペースとなる型セット内のキャビティにガスを供給する手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図6Aは、第1の参考技術に係る型セット60を示す断面図である。
図6Bは、図6AのE−E断面図である。
図6Aに示す型セット60は、上型61と、下型62と、外周規制部材63と、スリーブ64と、を備える。
図6Bは、図6AのE−E断面図である。
図6Aに示す型セット60は、上型61と、下型62と、外周規制部材63と、スリーブ64と、を備える。
上型61及び下型62は、円柱形状を呈し、対向して配置されている。
上型61の底面には、凸型の成形面61aが形成されている。上型61の上端には、フランジ部61bが形成されている。
上型61の底面には、凸型の成形面61aが形成されている。上型61の上端には、フランジ部61bが形成されている。
下型62の上面には、凸型の成形面62aが形成されている。下型62の下端には、フランジ部62bが形成されている。
外周規制部材63は、円筒形状を呈し、下型62の成形面62a上の周縁に配置されている。また、外周規制部材63は、上型61と下型62との間のキャビティ65の外周位置を規制する。
外周規制部材63は、円筒形状を呈し、下型62の成形面62a上の周縁に配置されている。また、外周規制部材63は、上型61と下型62との間のキャビティ65の外周位置を規制する。
スリーブ64は、下型62のフランジ部62bと上型61のフランジ部61bとの間に配置されている。
図6Bに示すように、スリーブ64には、径方向に延びる4つ(複数)の貫通孔64aが、スリーブ64の周方向Dに等間隔に形成されている。貫通孔64aは、外周規制部材63の外周面に対向するように開口している。
図6Bに示すように、スリーブ64には、径方向に延びる4つ(複数)の貫通孔64aが、スリーブ64の周方向Dに等間隔に形成されている。貫通孔64aは、外周規制部材63の外周面に対向するように開口している。
2つのガス供給部66は、スリーブ64の4つの貫通孔64aのうちの2つの近傍に配置され、ガス供給源から供給されるガスGを貫通孔64aに供給する。なお、4つの貫通孔64aのうちの残り2つの貫通孔64aは、ガスGの排出孔として機能する。
図7A及び図7Bは、第2の参考技術に係る型セット70を示す断面図である。
図7Aに示す型セット70は、図6Aに示す型セット60と同様に、成形面71a及びフランジ部71bが形成された上型71と、成形面72a及びフランジ部72bが形成された下型72と、外周規制部材73と、貫通孔74aが形成されたスリーブ74と、を備える。
図7Aに示す型セット70は、図6Aに示す型セット60と同様に、成形面71a及びフランジ部71bが形成された上型71と、成形面72a及びフランジ部72bが形成された下型72と、外周規制部材73と、貫通孔74aが形成されたスリーブ74と、を備える。
図7Aに示す型セット70が図6Aに示す型セット60と相違するのは、貫通孔74aが外周規制部材73よりも上方に開口する点である。
図7Bに示すように、光学素子材料100は、加熱軟化した状態で上型71により加圧される。
図7Bに示すように、光学素子材料100は、加熱軟化した状態で上型71により加圧される。
ところで、一般にスリーブと上型及び下型とは、同軸精度を確保するために、摺動性を確保しつつクリアランスは最小になるように設計される。また、外周規制部材はスリーブ内径より小さく設計されるが、熱容量を出来るだけ小さくするためにスリーブ内径に近い外径で設計されることが多い。
そのため、図6Aに示す型セット60のように、加熱気体等の気体が導入されるスリーブ64の貫通孔64aが外周規制部材63の外周面で開口すると、充分な気体の流量を確保するのが困難である。更には、外周規制部材63の外周面のうち貫通孔64aに対向する部分の温度がガスGによって変化してしまう。
また、図7Aに示す型セット70のようにスリーブ74の貫通孔74aが外周規制部材73よりも上方に開口すると、図7Bに示すように、貫通孔74aは、加圧時に上型71によって塞がれてしまう。そのため、図6Aに示す型セット60と同様に、充分な気体の流量を確保するのが困難であると共に、スリーブ74の貫通孔74aに対向する部分の温度がガスGによって変化してしまう。
本発明の目的は、スリーブ内にガスを確実に供給することができると共に、ガスの供給に起因して光学素子成形用型セットに不均一な温度変化が生じるのを抑えることができる。
本発明の光学素子成形用型セットは、対向して配置された第1の成形型及び第2の成形型と、上記第1の成形型と上記第2の成形型との間のキャビティに配置された筒形状の外周規制部材と、上記第1の成形型及び上記第2の成形型の周囲に配置されたスリーブと、を備え、上記第1の成形型、上記第2の成形型、上記外周規制部材、及び上記スリーブのうちの少なくとも1つには、上記スリーブの周方向に延びるガス流路が形成されている。
また、上記光学素子成形用型セットにおいて、上記ガス流路は、上記スリーブの周方向の全周に亘って形成されているようにしてもよい。
また、上記光学素子成形用型セットにおいて、上記ガス流路は、少なくとも上記スリーブの内周面に形成されているようにしてもよい。
また、上記光学素子成形用型セットにおいて、上記ガス流路は、少なくとも上記スリーブの内周面に形成されているようにしてもよい。
また、上記光学素子成形用型セットにおいて、上記スリーブの内周面に形成された上記ガス流路は、上記外周規制部材の上方で上記キャビティに開口するようにしてもよい。
また、上記光学素子成形用型セットにおいて、上記スリーブの内周面に形成された上記ガス流路は、上記外周規制部材の外周面全面に開口するようにしてもよい。
また、上記光学素子成形用型セットにおいて、上記スリーブの内周面に形成された上記ガス流路は、上記外周規制部材の外周面全面に開口するようにしてもよい。
また、上記光学素子成形用型セットにおいて、上記スリーブには、その外側及び内側に開口し、ガス供給部により上記ガスを供給される貫通孔が形成され、上記外周規制部材には、上記スリーブの上記貫通孔に対向する切り欠き及び貫通孔のうちの少なくとも一方が形成されているようにしてもよい。
また、上記光学素子成形用型セットにおいて、上記ガス流路は、少なくとも上記外周規制部材の外周面に形成されているようにしてもよい。
また、上記光学素子成形用型セットにおいて、上記ガス流路は、少なくとも上記外周規制部材の外周面の上端に形成されているようにしてもよい。
また、上記光学素子成形用型セットにおいて、上記ガス流路は、少なくとも上記外周規制部材の外周面の上端に形成されているようにしてもよい。
また、上記光学素子成形用型セットにおいて、上記第1の成形型は、可動型であり、上記ガス流路は、少なくとも上記第1の成形型に形成されているようにしてもよい。
また、上記光学素子成形用型セットにおいて、上記ガス流路は、上記第1の成形型及び上記第2の成形型のうち少なくとも一方に形成され、上記ガス流路は、上記スリーブの周方向に延びる周方向流路と、この周方向流路に交差する方向に形成されこの周方向流路及び上記キャビティに連通する交差方向流路と、を含むようにしてもよい。
また、上記光学素子成形用型セットにおいて、上記ガス流路は、上記第1の成形型及び上記第2の成形型のうち少なくとも一方に形成され、上記ガス流路は、上記スリーブの周方向に延びる周方向流路と、この周方向流路に交差する方向に形成されこの周方向流路及び上記キャビティに連通する交差方向流路と、を含むようにしてもよい。
また、上記光学素子成形用型セットにおいて、上記ガス流路は、少なくとも上記スリーブに形成され、上記スリーブに形成された上記ガス流路は、上記スリーブを周方向に1周以上し、このスリーブの内周面に開口するとともに両端で上記スリーブの外側に開口するようにしてもよい。
本発明の光学素子の製造装置は、対向して配置された第1の成形型及び第2の成形型と、上記第1の成形型と上記第2の成形型との間のキャビティに配置された筒形状の外周規制部材と、上記第1の成形型及び上記第2の成形型の周囲に配置されたスリーブと、上記キャビティ内の光学素子材料を加熱する加熱部と、上記光学素子材料を上記第1の成形型及び上記第2の成形型により加圧する加圧部と、ガス供給部と、を備え、上記第1の成形型、上記第2の成形型、上記外周規制部材、及び上記スリーブのうちの少なくとも1つには、上記スリーブの周方向に延び、上記ガス供給部によりガスを供給されるガス流路が形成されている。
上記光学素子の製造装置において、上記ガス供給部により上記ガス流路に供給される上記ガスは、加熱されたものであるようにしてもよい。
本発明によれば、スリーブ内にガスを確実に供給することができると共に、ガスの供給に起因して光学素子成形用型セットに不均一な温度変化が生じるのを抑えることができる。
以下、本発明の実施の形態に係る光学素子成形用型セット及び光学素子の製造装置について、図面を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
図1Aは、本発明の第1実施形態に係る光学素子の製造装置1−1を示す断面図である。
図1Bは、図1AのA−A断面図である。
図1Aは、本発明の第1実施形態に係る光学素子の製造装置1−1を示す断面図である。
図1Bは、図1AのA−A断面図である。
図1Aに示す光学素子の製造装置1−1は、光学素子成形用型セット(以下、単に「型セット」と記す。)10と、上当接部材2と、下当接部材3と、シリンダ4と、ガス供給部5,5と、を含む。
型セット10は、第1の成形型の一例である上型11と、第2の成形型の一例である下型12と、外周規制部材13と、スリーブ14と、を備える。
上型11及び下型12は、例えば、円柱形状等の柱形状を呈し、対向して配置されている。本実施形態では、上型11のみが可動型であるが、下型12のみが可動型であってもよく、また、上型11及び下型12の両方が可動型であってもよい。
上型11及び下型12は、例えば、円柱形状等の柱形状を呈し、対向して配置されている。本実施形態では、上型11のみが可動型であるが、下型12のみが可動型であってもよく、また、上型11及び下型12の両方が可動型であってもよい。
上型11の底面には、凸型の成形面11aが形成されている。上型11の上端には、フランジ部11bが形成されている。フランジ部11bより下側は、上型11の凸部を構成している。
下型12の上面には、凸型の成形面12aが形成されている。下型12の下端には、フランジ部12bが形成されている。フランジ部12bより上側は、下型12の凸部を構成している。
下型12の上面には、凸型の成形面12aが形成されている。下型12の下端には、フランジ部12bが形成されている。フランジ部12bより上側は、下型12の凸部を構成している。
外周規制部材13は、円筒形状(筒形状)を呈し、上型11と下型12との間のキャビティ15に配置されている。本実施形態では、外周規制部材13は、キャビティ15のうち、例えば、下型12の成形面12a上の周縁に配置されている。なお、外周規制部材13は、キャビティ15の外周位置を規制可能である。
スリーブ14は、上型11及び下型12の周囲に配置されている。スリーブ14は、筒形状のものに機械加工が施されたものである。本実施形態では、スリーブ14は、下型12のフランジ部12bと上型11のフランジ部11bとの間に配置されている。上型11の凸部および下型12の凸部は、スリーブ14の内側を摺動可能である。
図1Bに示すように、スリーブ14には、スリーブ14の径方向に延び外側及び内側に開口する4つ(複数)の貫通孔14aが、例えば、スリーブ14の周方向Dに等間隔に、形成されている。
スリーブ14の内周面には、スリーブ14の周方向Dの全周に亘ってガス流路14bが形成されている。このガス流路14bは、4つの貫通孔14aを介してスリーブ14の外側に連通する。なお、ガス流路14bは、複数形成されていてもよい。また、1つのガス流路14bで又は複数のガス流路を合わせて、スリーブ14の周方向Dの全周のうち半分以上に形成されていることが望ましい。
ガス流路14bは、流路断面(図1Aに示すように、流れ方向に直交する断面)が矩形状を呈し、外周規制部材13の下端よりも下方から外周規制部材13の上端よりも上方まで開口する。そのため、ガス流路14bは、外周規制部材13の外周面全体に亘って開口し、外周規制部材13の上方でキャビティ15に連通する。なお、本実施形態では、ガス流路14bは、貫通孔14aよりもスリーブ14軸方向の高さが大きい。
上当接部材2は上型11と一体に配置され、下当接部材12は下型12と一体に配置されている。なお、複数組の上当接部材2及び下当接部材3に型セット10が順次移送される光学素子の製造装置1−1においては、上当接部材2及び下当接部材3は、別体の上型11及び下型12に当接する。
上当接部材2及び下当接部材3は、キャビティ15内の光学素子材料100を加熱する加熱部の一例であるそれぞれ2本のヒータ2a,3aを有する。
シリンダ4は、光学素子材料100を上型11及び下型12により加圧する加圧部の一例であり、上当接部材2に連結されて上当接部材2を昇降させる。
シリンダ4は、光学素子材料100を上型11及び下型12により加圧する加圧部の一例であり、上当接部材2に連結されて上当接部材2を昇降させる。
例えば2つのガス供給部5は、スリーブ14の4つの貫通孔14aのうちの2つの近傍に配置され、ガス供給源から供給される例えば加熱された不活性ガスであるガスGを貫通孔14aに供給する。ガス供給部5,5は、スリーブ4に連結されていてもよい。なお、4つの貫通孔14aのうちの残り2つの貫通孔14aは、ガスGの排出孔として機能する。
光学素子を製造するには、まず、シリンダ4が上当接部材2及び上型11を下降させ、上型11が光学素子材料100に当接した状態で、ヒータ2a,3aからの熱伝導等により光学素子材料100が例えばガラス転移点以上になるまで加熱される(加熱工程)。
その後、加熱された光学素子材料100は、シリンダ4により上当接部材2及び上型11がさらに下降することで、所望の厚さになるまで加圧される(加圧工程)。
その後、加圧された光学素子材料100は、例えばガラス転移点以下になるまで冷却され(冷却工程)、型セット10から取り出される。これにより、例えばガラスレンズである光学素子が得られる。
その後、加圧された光学素子材料100は、例えばガラス転移点以下になるまで冷却され(冷却工程)、型セット10から取り出される。これにより、例えばガラスレンズである光学素子が得られる。
ガス供給部5,5は、ガスGが加熱ガスである場合、例えば、加熱工程及び加圧工程(少なくとも加熱工程)においてガスGを供給する。
加熱工程では、ガスGは、スリーブ14の貫通孔14aからガス流路14bをスリーブ14の周方向Dに流れて外周規制部材13を外側から加熱するとともに、外周規制部材13の上方からキャビティ15に供給されて光学素子材料100を加熱する。そして、ガスGは、排出孔となる貫通孔14aから排出される。
加熱工程では、ガスGは、スリーブ14の貫通孔14aからガス流路14bをスリーブ14の周方向Dに流れて外周規制部材13を外側から加熱するとともに、外周規制部材13の上方からキャビティ15に供給されて光学素子材料100を加熱する。そして、ガスGは、排出孔となる貫通孔14aから排出される。
加圧工程では、上型11と外周規制部材13との間隙が狭くなるにつれて、ガスGは、徐々にキャビティ15内に入りにくくなり、光学素子材料100を直接加熱しにくくはなる。但し、加圧工程において、上型11の成形面11aは外周規制部材13の上端に当接することはないため、ガスGのキャビティ15への流路は確保されている。また、ガスGは、ガス流路14bをスリーブ14の周方向Dに流れて外周規制部材13を外側から加熱する。そして、ガスGは、遮られることなく排出孔となる貫通孔14aから排出される。
なお、ガスGが例えば常温の不活性ガスである場合、ガス供給部5,5は、キャビティ15の雰囲気を置換するなどの目的に合わせた任意のタイミングでガスGを供給する。
以上説明した本実施形態では、スリーブ14には、スリーブ14の周方向Dに延びるガス流路14bが形成されている。そのため、ガスGが外周規制部材13の外周面で遮られるのを抑えることができると共に、外周規制部材13の外周面のうちスリーブ14の貫通孔14aに対向する部分などにおいて型セット10の温度がガスGによって変化してしまうのを抑えることができる。
よって、本実施形態によれば、スリーブ14内にガスGを確実に供給することができると共に、ガスGの供給に起因して型セット10に不均一な温度変化が生じるのを抑えることができる。
また、本実施形態では、ガス流路14bは、スリーブ14の周方向Dの全周に亘って形成されている。そのため、スリーブ14内により確実にガスGを供給することができると共に、上記不均一な温度変化が生じるのをより一層抑えることができる。
また、本実施形態では、ガス流路14bは、スリーブ14の内周面に形成されている。そのため、簡素な構成でガス流路14bを形成することができる。
また、本実施形態では、スリーブ14の内周面に形成されたガス流路14bは、外周規制部材13の上方でキャビティ15に開口する。そのため、簡素な構成でキャビティ15にガスGを供給することができる。
また、本実施形態では、スリーブ14の内周面に形成されたガス流路14bは、外周規制部材13の上方でキャビティ15に開口する。そのため、簡素な構成でキャビティ15にガスGを供給することができる。
また、本実施形態では、スリーブ14の内周面に形成されたガス流路14bは、外周規制部材13の外周面全面に開口する。そのため、外周規制部材13に不均一な温度変化が生じるのを抑えることができる。
また、本実施形態では、ガス供給部5,5がガス流路14bに加熱ガスであるガスGを供給する場合、上記不均一な温度変化が生じるのをより有効に抑えることができる。
<第2実施形態>
図2Aは、本発明の第2実施形態に係る光学素子の製造装置1−2を示す断面図である。
図2Bは、図2AのB−B断面図である。
図2Aは、本発明の第2実施形態に係る光学素子の製造装置1−2を示す断面図である。
図2Bは、図2AのB−B断面図である。
本実施形態では、ガス流路23bがスリーブ24ではなく外周規制部材23に形成されている点、及び、切り欠き23aが外周規制部材23に形成されている点を除いて、上述の第1実施形態と同様である。そのため、詳細な説明は省略する。
図2Aに示す光学素子の製造装置1−2は、型セット20と、上当接部材2と、下当接部材3と、シリンダ4と、ガス供給部5,5と、を含む。
型セット20は、図1Aに示す型セット10と同様に、成形面21a及びフランジ部21bが形成された上型21と、成形面22a及びフランジ部22bが形成された下型22と、外周規制部材23と、スリーブ24と、を備える。
型セット20は、図1Aに示す型セット10と同様に、成形面21a及びフランジ部21bが形成された上型21と、成形面22a及びフランジ部22bが形成された下型22と、外周規制部材23と、スリーブ24と、を備える。
外周規制部材23は、第1実施形態の外周規制部材13と同様に、キャビティ25のうち、例えば、下型22の成形面22a上の周縁に配置されている。
外周規制部材23には、スリーブ24の貫通孔24aに対向する切り欠き23aが、外周規制部材23の径方向に延び外側及び内側に開口するように、上端に計4つ形成されている。切り欠き23aは、外周面から内周面に近づくほど上端からの深さが小さくなっている。なお、外周規制部材23の切り欠き23aは、その少なくとも一部が貫通孔であってもよい。
外周規制部材23には、スリーブ24の貫通孔24aに対向する切り欠き23aが、外周規制部材23の径方向に延び外側及び内側に開口するように、上端に計4つ形成されている。切り欠き23aは、外周面から内周面に近づくほど上端からの深さが小さくなっている。なお、外周規制部材23の切り欠き23aは、その少なくとも一部が貫通孔であってもよい。
外周規制部材23のガス流路23bは、外周面の上端に、スリーブ24の周方向Dの全周に亘って形成されている。そのため、ガス流路23bは、4つの切り欠き23aに連通する。ガス流路23bは、切り欠き23aと同様に外周面から内周面に近づくほど上端からの深さが小さくなり、流路断面(図2Aに示すように、流れ方向に直交する断面)が上端及び外周面に開口する三角形状を呈する。
本実施形態の型セット20では、ガスGは、スリーブ24の貫通孔24aから供給されて外周規制部材23のガス流路23bをスリーブ24の周方向Dに流れて外周規制部材23を外側から加熱するとともに、外周規制部材23の上方や切り欠き23aからキャビティ25に供給される。そして、ガスGは、排出孔となる貫通孔24aから排出される。
また、ガスGは、上型21が下降して外周規制部材23の上端に当接した後も、外周規制部材23の切り欠き23aからキャビティ25へ上昇するように供給される。そして、ガスGは、排出孔となる貫通孔24aから排出される。
以上説明した本実施形態では、外周規制部材23には、スリーブ24の周方向Dに延びるガス流路23bが形成されている。そのため、ガスGが外周規制部材23の外周面で遮られるのを抑えることができると共に、外周規制部材23の外周面のうちスリーブ24の貫通孔24aに対向する部分などにおいて型セット20の温度がガスGによって変化してしまうのを抑えることができる。
よって、本実施形態によっても、スリーブ24内にガスGを確実に供給することができると共に、ガスGの供給に起因して光学素子成形用型セット20に不均一な温度変化が生じるのを抑えることができる。
また、本実施形態では、スリーブ24には、その外側及び内側に開口し、ガス供給部5,5によりガスGを供給される貫通孔24aが形成され、外周規制部材23には、スリーブ24の貫通孔24aに対向する切り欠き23a(切り欠き及び貫通孔のうちの少なくとも一方)が形成されている。そのため、簡素な構成でキャビティ25にガスGを供給することができる。また、キャビティ25が例えば加圧工程において上型21に塞がれた後も、切り欠き23aを通してスリーブ24の外側にガスGを排出することができる。
また、本実施形態では、ガス流路23bは、外周規制部材23の外周面に形成されている。そのため、外周規制部材23に沿わせてガスGをスリーブ24の周方向Dに流して、外周規制部材23に不均一な温度変化が生じるのを抑えることができる。
また、本実施形態では、ガス流路23bは、外周規制部材23の外周面の上端に形成されている。そのため、簡素な構成で外周規制部材23に不均一な温度変化が生じるのを抑えることができると共に、上型21が外周規制部材23の上端に当接していない場合は、
ガス流路23bからキャビティ25にガスGを供給することもできる。
ガス流路23bからキャビティ25にガスGを供給することもできる。
<第3実施形態>
図3Aは、本発明の第2実施形態に係る光学素子の製造装置1−3を示す断面図である。
図3Bは、図3AのC−C断面図である。
図3Aは、本発明の第2実施形態に係る光学素子の製造装置1−3を示す断面図である。
図3Bは、図3AのC−C断面図である。
本実施形態では、ガス流路33aがスリーブ34ではなく外周規制部材33に形成されている点を除いて、上述の第1実施形態と同様である。そのため、詳細な説明は省略する。
図3Aに示す光学素子の製造装置1−3は、型セット30と、上当接部材2と、下当接部材3と、シリンダ4と、ガス供給部5,5と、を含む。
図3Aに示す光学素子の製造装置1−3は、型セット30と、上当接部材2と、下当接部材3と、シリンダ4と、ガス供給部5,5と、を含む。
型セット30は、図1Aに示す型セット10と同様に、成形面31a及びフランジ部31bが形成された上型31と、成形面32a及びフランジ部32bが形成された下型32と、外周規制部材33と、スリーブ34と、を備える。
外周規制部材33は、第1実施形態の外周規制部材13と同様に、キャビティ35のうち、例えば、下型32の成形面32a上の周縁に配置されている。
外周規制部材33のガス流路33aは、外周面の上端に、スリーブ34の周方向Dの全周に亘って形成されている。ガス流路33aは、流路断面(図3Aに示すように、流れ方向に直交する断面)が上端及び外周面に開口する矩形状を呈する。
本実施形態の型セット30では、ガスGは、スリーブ34の貫通孔34aから供給されて外周規制部材33のガス流路33aをスリーブ34の周方向Dに流れて外周規制部材33を外側から加熱するとともに、外周規制部材33の上方からキャビティ35に供給される。そして、ガスGは、排出孔となる貫通孔34aから排出される。
また、ガスGは、上型31が下降して外周規制部材33の上端に当接した後は、スリーブ34の貫通孔34aから供給されて外周規制部材33のガス流路33aをスリーブ34の周方向Dに流れて外周規制部材33を外側から加熱する。そして、ガスGは、排出孔となる貫通孔34aから排出される。
以上説明した本実施形態では、外周規制部材33には、スリーブ34の周方向Dに延びるガス流路33aが形成されている。そのため、ガスGが外周規制部材33の外周面で遮られるのを抑えることができると共に、外周規制部材33の外周面のうちスリーブ34の貫通孔34aに対向する部分などにおいて型セット30の温度がガスGによって変化してしまうのを抑えることができる。
よって、本実施形態によっても、スリーブ34内にガスGを確実に供給することができると共に、ガスGの供給に起因して光学素子成形用型セット30に不均一な温度変化が生じるのを抑えることができる。
また、本実施形態では、ガス流路33aは、外周規制部材33の外周面に形成されている。そのため、外周規制部材33に沿わせてガスGをスリーブ34の周方向Dに流して、外周規制部材33に不均一な温度変化が生じるのを抑えることができる。
また、本実施形態では、ガス流路33aは、外周規制部材33の外周面の上端に形成されている。そのため、簡素な構成で外周規制部材33に不均一な温度変化が生じるのを抑えることができると共に、上型31が外周規制部材33の上端に当接していない場合は、
ガス流路33aからキャビティ35にガスGを供給することもできる。
ガス流路33aからキャビティ35にガスGを供給することもできる。
<第4実施形態>
図4A〜図4Cは、本発明の第4実施形態に係る光学素子成形用型セット40を示す斜視図である。
図4A〜図4Cは、本発明の第4実施形態に係る光学素子成形用型セット40を示す斜視図である。
本実施形態では、上述の第1実施形態と相違する点について説明し、重複する点の詳細な説明は省略する。なお、光学素子の製造装置の説明も省略するが、上述の第1〜第3実施形態の光学素子の製造装置1−1〜1−3と同様の光学素子の製造装置に本実施形態の型セット40も配置される。
型セット40は、第1の成形型の一例である上型41と、第2の成形型の一例である下型42と、外周規制部材43と、スリーブ44と、を備える。
上型41及び下型42は、円柱形状(柱形状)を呈し、対向して配置されている。本実施形態では、第1〜第3実施形態と同様に上型41のみが可動型であるが、下型42のみが可動型であってもよく、また、上型41及び下型42の両方が可動型であってもよい。
上型41及び下型42は、円柱形状(柱形状)を呈し、対向して配置されている。本実施形態では、第1〜第3実施形態と同様に上型41のみが可動型であるが、下型42のみが可動型であってもよく、また、上型41及び下型42の両方が可動型であってもよい。
上型41の底面には、凸型の成形面41aが形成されている。上型41の上端には、フランジ部41bが形成されている。
上型41の外周面には、スリーブ44の周方向Dの全周に亘って溝を掘ることで形成された2つの周方向流路(ガス流路の一例)41cが形成されている。
上型41の外周面には、スリーブ44の周方向Dの全周に亘って溝を掘ることで形成された2つの周方向流路(ガス流路の一例)41cが形成されている。
また、上型41の外周面には、周方向流路41cに交差する方向であるスリーブ44軸方向に形成され周方向流路41c及びキャビティ45に連通する8つの交差方向流路41dが例えばスリーブ44の周方向Dに等間隔に形成されている。交差方向流路41は、上型41の外周面に溝を掘ることで形成されている。
なお、周方向流路41c及び交差方向流路41dは、上型41のうちスリーブ44に挿入される部分に形成されている。また、周方向流路41c及び交差方向流路41dは、固定型である下型42のみに形成してもよく、また、上型41及び下型42の両方に形成してもよい。
下型42の上面には、成形面42aが形成されている。下型42の下端には、フランジ部である大径部42bが形成されている。この大径部42bの上には中径部42cが形成され、この中径部42cの上には小径部42dが形成されている。成形面42aは、小径部42dに形成されている。
外周規制部材43は、円筒形状(筒形状)を呈し、上型41と下型42との間のキャビティ45に配置されている。本実施形態では、外周規制部材43は、キャビティ45のうち、例えば、下型42の小径部42dが挿入されるように中径部42c上に配置されている。
外周規制部材43の下端の外径D2は、スリーブ44の内径とほぼ同一であるが、上端の外径D1は、下端の外径D2より小さい。外周規制部材43の外径は、上端に近づくほど小さくなる。そのため、外周規制部材43の外周面43aとスリーブ44との間が、外周規制部材43の外周面43aに形成されたガス流路となる。
スリーブ44は、上型41及び下型42の周囲に配置されている。本実施形態においても、スリーブ44は、下型42のフランジ部42bと上型41のフランジ部41bとの間に配置されている。
スリーブ44には、スリーブ44の径方向に延び外側及び内側に開口する4つ(複数)の貫通孔44aが、例えば、スリーブ44の周方向Dに等間隔に、形成されている。この貫通孔44aは、一部が外周規制部材43の外周面43aに対向し、残りの一部がキャビティ45に対向する。また、図4Cに示すように、上型41が下降すると、貫通孔44aは、一部が外周規制部材43の外周面43aに対向し、残りの一部が周方向流路41c及び交差方向流路41dに対向する。
本実施形態では、図4Aに示す上型41の下降前において、ガスGは、スリーブ44の貫通孔44aから外周規制部材43の外周面43aのガス流路に沿ってスリーブ44の周方向Dに流れて外周規制部材43を外側から加熱するとともに、外周規制部材43の上方からキャビティ45に供給されて光学素子材料を加熱する。そして、ガスGは、排出孔となる貫通孔44aから排出される。
また、図4Cに示す上型41の下降後において、ガスGは、スリーブ44の貫通孔44aから外周規制部材43の外周面43aのガス流路に沿ってスリーブ44の周方向Dに流れて外周規制部材43を外側から加熱する。
また、図4Cに示す上型41の下降後において、貫通孔44aは周方向流路41c及び交差方向流路41dにも対向するため、ガスGは、上型41の周方向流路41cに沿ってスリーブ44の周方向Dに流れて上型41を外側から加熱すると共に、交差方向流路41dを通ってキャビティ45に供給されて光学素子材料を加熱する。そして、ガスGは、排出孔となる貫通孔44aから排出される。
以上説明した本実施形態では、上型41及び外周規制部材43には、スリーブ44の周方向Dに延びるガス流路41c,41dが形成されている。そのため、ガスGが外周規制部材43の外周面で遮られるのを抑えることができると共に、外周規制部材43の外周面のうちスリーブ44の貫通孔44aに対向する部分などにおいて型セット40の温度がガスGによって変化してしまうのを抑えることができる。
よって、本実施形態によっても、スリーブ44内にガスGを確実に供給することができると共に、ガスGの供給に起因して型セット40に不均一な温度変化が生じるのを抑えることができる。
また、本実施形態では、可動型である上型41にガス流路の一例である周方向流路41cが形成されている。そのため、上型41の位置によってガスGの供給経路を可変にすることができる。
また、本実施形態では、上型41及び下型42のうち少なくとも一方(本実施形態では上型41)に形成されたガス流路は、スリーブ44の周方向に延びる周方向流路41cと、この周方向流路41cに交差する方向に形成されこの周方向流路41c及びキャビティ45に連通する交差方向流路41dと、を含む。そのため、簡素な構成で上型41に不均一な温度変化が生じるのを抑えることができると共に、キャビティ45が例えば加圧工程において上型41に塞がれた後も、周方向流路41cにおいてガスGを周方向Dに流すことができる。
<第5実施形態>
図5Aは、本発明の第5実施形態に係る光学素子成形用型セット50を示す斜視図ある。
図5Bは、本実施形態におけるスリーブ54を示す斜視図ある。
図5Aは、本発明の第5実施形態に係る光学素子成形用型セット50を示す斜視図ある。
図5Bは、本実施形態におけるスリーブ54を示す斜視図ある。
図5C及び図5Dは、本発明の第5実施形態におけるスリーブ54−1,54−2を示す切断図である。
本実施形態では、上述の第1実施形態と相違する点について説明し、重複する点の詳細な説明は省略する。なお、光学素子の製造装置の説明も省略するが、上述の第1〜第3実施形態の光学素子の製造装置1−1〜1−3と同様の光学素子の製造装置に本実施形態の型セット50も配置される。
本実施形態では、上述の第1実施形態と相違する点について説明し、重複する点の詳細な説明は省略する。なお、光学素子の製造装置の説明も省略するが、上述の第1〜第3実施形態の光学素子の製造装置1−1〜1−3と同様の光学素子の製造装置に本実施形態の型セット50も配置される。
型セット50は、第1の成形型の一例である上型51と、第2の成形型の一例である下型52と、外周規制部材53と、スリーブ54と、を備える。
上型51及び下型52は、円柱形状(柱形状)を呈し、対向して配置されている。本実施形態では、第1〜第4実施形態と同様に上型51のみが可動型であるが、下型52のみが可動型であってもよく、また、上型51及び下型52の両方が可動型であってもよい。
上型51の底面には、凸型の成形面51aが形成されている。上型51の上端には、フランジ部51bが形成されている。
下型52の下端には、フランジ部52aが形成されている。また、図示はしないが、下型52の上部には小径部が形成され、小径部の上面には成形面が形成されている。
下型52の下端には、フランジ部52aが形成されている。また、図示はしないが、下型52の上部には小径部が形成され、小径部の上面には成形面が形成されている。
外周規制部材53は、円筒形状(筒形状)を呈し、上型51と下型52との間のキャビティ55に配置されている。本実施形態では、外周規制部材53は、キャビティ45のうち、例えば、下型52の図示しない小径部(第4実施形態の図4A〜図4Cに示す小径部42dと同様)が挿入されるように配置されている。
外周規制部材53の下端の外径D4は、スリーブ54の内径とほぼ同一であるが、上端の外径D3は、下端の外径D4より小さい。このように、外周規制部材53の外径は、上端に近づくほど小さくなる。そのため、外周規制部材53の外周面53aとスリーブ54との間がガス流路となる。
スリーブ54は、上型51及び下型52の周囲に配置されている。本実施形態においても、スリーブ54は、下型52のフランジ部52aと上型51のフランジ部51bとの間に配置されている。
スリーブ54には、スリーブ54を周方向Dに1周以上し、スリーブ54の内周面に開口するとともに両端54b,54cでスリーブ54の外側に開口する螺旋状のガス流路54aが形成されている。ガス流路54aは、例えば、スリーブ54の内周面に掘られた溝と、スリーブ54の外側から当該溝に向かって貫通された孔と、から構成されている。
このガス流路54aは、両端54b,54cの近傍を除いた部分でスリーブ54の内周面に開口する。この開口する部分だけでも、ガス流路54aは、スリーブ54の周方向Dの1周以上に亘る。
また、ガス流路54aは、外周規制部材53の外周面53aが上端に近づくほど小径になることで外周規制部材54の外周面53aに形成されるガス流路を介してキャビティ55に連通可能となっている。
そのため、上型51の下降前においては、ガス流路54aの両端54b,54cのうち一方から供給されるガスGは、ガス流路54aと外周規制部材53の外周面53aに形成されるガス流路とを通ってスリーブ54の周方向Dに流れて外周規制部材53を外側から加熱するとともに、外周規制部材53の上方からキャビティ55に供給されて光学素子材料を加熱する。そして、ガスGは、ガス流路54aの両端54b,54cのうち他方である排出孔から排出される。
また、上型51の下降後(加圧工程)において、ガス流路54aの両端54b,54cのうち一方から供給されるガスGは、ガス流路54aと外周規制部材53の外周面53aに形成されるガス流路とを通ってスリーブ54の周方向Dに流れて外周規制部材53を外側から加熱する。そして、ガスGは、ガス流路54aの両端54b,54cのうち他方である排出孔から排出される。
以上説明した本実施形態では、スリーブ54及び外周規制部材53には、スリーブ54の周方向Dに延びるガス流路54aが形成されている。そのため、ガスGが外周規制部材53の外周面で遮られるのを抑えることができると共に、外周規制部材53の外周面のうちガス流路54aに対向する部分などにおいて型セット50の温度がガスGによって変化してしまうのを抑えることができる。
よって、本実施形態によっても、スリーブ54内にガスGを確実に供給することができると共に、ガスGの供給に起因して型セット50に不均一な温度変化が生じるのを抑えることができる。
また、本実施形態では、スリーブ54に形成されたガス流路54aは、スリーブ54を周方向Dに1周以上し、スリーブ54の内周面に開口するとともに両端54b,54cでスリーブ54の外側に開口する。そのため、スリーブ54内により確実にガスGを供給することができると共に、スリーブ54に不均一な温度変化が生じるのをより一層抑えることができる。更には、ガス流路54aの形状を調整すれば、加熱されたガスGを供給する場合に光学素子材料および外周規制部材53の加熱温度を調整することができる。
なお、以上説明した第1〜第5実施形態において、ガス流路は、上型(第1の成形型)、下型(第2の成形型)、外周規制部材、及びスリーブのうちの少なくとも1つにおいて、スリーブの周方向Dに延びるように形成すればよく、上述の複数種のガス流路を同一の型セットにおいて適宜組み合わせ形成してもよい。
1 光学素子の製造装置
2 上当接部材
2a ヒータ
3 下当接部材
3a ヒータ
4 シリンダ
5 ガス供給部
10 型セット
11 上型
11a 成形面
11b フランジ部
12 下型
12a 成形面
12b フランジ部
13 外周規制部材
14 スリーブ
14a 貫通孔
14b ガス流路
20 型セット
21 上型
21a 成形面
21b フランジ部
22 下型
22a 成形面
22b フランジ部
23 外周規制部材
23a 切り欠き
23b ガス流路
24 スリーブ
24a 貫通孔
30 型セット
31 上型
31a 成形面
31b フランジ部
32 下型
32a 成形面
32b フランジ部
33 外周規制部材
33a ガス流路
34 スリーブ
34a 貫通孔
40 型セット
41 上型
41a 成形面
41b フランジ部
41c 周方向流路
41d 交差方向流路
42 下型
42a 成形面
42b 大径部
42c 中径部
42d 小径部
43 外周規制部材
43a 外周面
44 スリーブ
44a 貫通孔
50 型セット
51 上型
51a 成形面
51b フランジ部
52 下型
52a フランジ部
53 外周規制部材
53a 外周面
54 スリーブ
54a ガス流路
54b,54c ガス流路の両端
100 光学素子材料
D スリーブの周方向
G ガス
2 上当接部材
2a ヒータ
3 下当接部材
3a ヒータ
4 シリンダ
5 ガス供給部
10 型セット
11 上型
11a 成形面
11b フランジ部
12 下型
12a 成形面
12b フランジ部
13 外周規制部材
14 スリーブ
14a 貫通孔
14b ガス流路
20 型セット
21 上型
21a 成形面
21b フランジ部
22 下型
22a 成形面
22b フランジ部
23 外周規制部材
23a 切り欠き
23b ガス流路
24 スリーブ
24a 貫通孔
30 型セット
31 上型
31a 成形面
31b フランジ部
32 下型
32a 成形面
32b フランジ部
33 外周規制部材
33a ガス流路
34 スリーブ
34a 貫通孔
40 型セット
41 上型
41a 成形面
41b フランジ部
41c 周方向流路
41d 交差方向流路
42 下型
42a 成形面
42b 大径部
42c 中径部
42d 小径部
43 外周規制部材
43a 外周面
44 スリーブ
44a 貫通孔
50 型セット
51 上型
51a 成形面
51b フランジ部
52 下型
52a フランジ部
53 外周規制部材
53a 外周面
54 スリーブ
54a ガス流路
54b,54c ガス流路の両端
100 光学素子材料
D スリーブの周方向
G ガス
Claims (13)
- 対向して配置された第1の成形型及び第2の成形型と、
前記第1の成形型と前記第2の成形型との間のキャビティに配置された筒形状の外周規制部材と、
前記第1の成形型及び前記第2の成形型の周囲に配置されたスリーブと、
を備え、
前記第1の成形型、前記第2の成形型、前記外周規制部材、及び前記スリーブのうちの少なくとも1つには、前記スリーブの周方向に延びるガス流路が形成されている、光学素子成形用型セット。 - 前記ガス流路は、前記スリーブの周方向の全周に亘って形成されている、請求項1記載の光学素子成形用型セット。
- 前記ガス流路は、少なくとも前記スリーブの内周面に形成されている、請求項1又は請求項2記載の光学素子成形用型セット。
- 前記スリーブの内周面に形成された前記ガス流路は、前記外周規制部材の上方で前記キャビティに開口する、請求項3記載の光学素子成形用型セット。
- 前記スリーブの内周面に形成された前記ガス流路は、前記外周規制部材の外周面全面に開口する、請求項3又は請求項4記載の光学素子成形用型セット。
- 前記スリーブには、その外側及び内側に開口し、ガス供給部により前記ガスを供給される貫通孔が形成され、
前記外周規制部材には、前記スリーブの前記貫通孔に対向する切り欠き及び貫通孔のうちの少なくとも一方が形成されている、請求項1から請求項5のいずれか1項記載の光学素子成形用型セット。 - 前記ガス流路は、少なくとも前記外周規制部材の外周面に形成されている、請求項1から請求項6のいずれか1項記載の光学素子成形用型セット。
- 前記ガス流路は、少なくとも前記外周規制部材の外周面の上端に形成されている、請求項7記載の光学素子成形用型セット。
- 前記第1の成形型は、可動型であり、
前記ガス流路は、少なくとも前記第1の成形型に形成されている、請求項1から請求項8のいずれか1項記載の光学素子成形用型セット。 - 前記ガス流路は、前記第1の成形型及び前記第2の成形型のうち少なくとも一方に形成され、
前記ガス流路は、前記スリーブの周方向に延びる周方向流路と、該周方向流路に交差する方向に形成され該周方向流路及び前記キャビティに連通する交差方向流路と、を含む、請求項1から請求項9のいずれか1項記載の光学素子成形用型セット。 - 前記ガス流路は、少なくとも前記スリーブに形成され、
前記スリーブに形成された前記ガス流路は、前記スリーブを周方向に1周以上し、該スリーブの内周面に開口するとともに両端で前記スリーブの外側に開口する、請求項1から請求項10のいずれか1項記載の光学素子成形用型セット。 - 対向して配置された第1の成形型及び第2の成形型と、
前記第1の成形型と前記第2の成形型との間のキャビティに配置された筒形状の外周規制部材と、
前記第1の成形型及び前記第2の成形型の周囲に配置されたスリーブと、
ガス供給部と、
前記キャビティ内の光学素子材料を加熱する加熱部と、
前記光学素子材料を前記第1の成形型及び前記第2の成形型により加圧する加圧部と、
を備え、
前記第1の成形型、前記第2の成形型、前記外周規制部材、及び前記スリーブのうちの少なくとも1つには、前記スリーブの周方向に延び、前記ガス供給部によりガスを供給されるガス流路が形成されている、光学素子の製造装置。 - 前記ガス供給部により前記ガス流路に供給される前記ガスは、加熱されたものである、請求項12記載の光学素子の製造装置。
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2011
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