JP2013006571A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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    • Y02T10/86Optimisation of rolling resistance, e.g. weight reduction 

Abstract

【課題】タイヤ走行時にタイヤ接地面やタイヤがリムとの接触する領域に発生する静電気の蓄積を防止し、かつ転がり抵抗がさらに低減された空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】空気入りタイヤは、クリンチと接続し、カーカスとサイドウォール部との間に配置されたサイドウォール内側導電層と、サイドウォール内側導電層と接続し、ブレーカーとトレッド部との間に配置されたトレッド内側導電層と、トレッド内側導電層と接続し、トレッド部の表面に露出するように配置された通電部とを備え、トレッド内側導電層に用いられるゴム組成物が、ゴム成分100質量部に対し、充填剤として、シリカ10〜50質量部と、DBP吸油量が120cm3/100g以上であり、かつN2SAが150m2/g以上および/または揮発分が1.0質量%以下のカーボンブラック9.5〜25質量部とを含有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤに関し、より詳しくはタイヤ走行時の静電気発生が軽減され、かつ転がり抵抗が低く抑えられた空気入りタイヤに関する。
近年、タイヤの転がり抵抗を低減するとともにウエットグリップ性能を維持する目的で、タイヤのたとえばトレッド部、さらに他の部材としてブレーカーやサイドウォール部にもシリカを用いる方法が種々提案されている。しかし、シリカが多量に配合された場合、タイヤの電気抵抗が高くなるため、たとえば車両の燃料補給時に静電気によるスパークが発生して燃料に引火するおそれがあり、使用時の安全性に問題がある。そこで転がり抵抗を低減し、ウエットグリップ性能を維持しながら、静電気の発生を防止することが可能なタイヤの供給が要求されている。
特許文献1には、タイヤの導電性を向上させるため、タイヤのトレッド部からサイドウォール部のタイヤ表面に、導電性を有する薄膜を形成することが開示されている。この構成では、走行により薄膜が摩滅した場合、タイヤの導電性が失われてしまう。
特許文献2には、トレッドの接地面の端縁にシートを配置し、このシートとウイングゴム、サイドウォールおよびクリンチゴムを連続して配置し、これらを導電性ゴムで形成することで、タイヤの導電性を高めることが開示されている。このタイヤでは、トレッド以外のウイングゴムやサイドウォールに導電性を有するカーボンブラックを添加し、導電性ゴムとしているため、転がり抵抗の低減には限度がある。
特許文献3には、一次粒子径が20nm以上、ジブチルフタレート(DBP)吸油量が120ml/100g以下およびセチルトリメチルアンモニウムブロマイド(CTAB)表面積が130m2/g以下のカーボンブラック5〜50重量部と、DBP吸油量が200ml/100g以上、BET窒素吸着比表面積が180m2/g以下の沈降性シリカ10〜60重量部とを配合したサイドウォール用ゴム組成物を用いることで、電気抵抗の増大を抑制し、タイヤの転がり抵抗を低減することが開示されている。このタイヤではトレッドとスチールベルトゴム層とケースゴム層とを導電性ゴムとしているため、特許文献2と同様に、転がり抵抗の低減には改善の余地がある。
特許文献4には、シリカを補強剤として用いたタイヤトレッドにおいて、導電性の低下を防止するために、トレッドの表面から底面まで延びる導電性ストリップを配置することが開示されている。
しかし、上述した従来のタイヤには、転がり抵抗の低減と導電性とを高いレベルで両立させるという点で改善の余地があった。そこで、本発明者らは、リムまたはクリンチから、サイドウォールの内側を通り、さらにトレッド内部を通ってトレッド表面に至る導電性ゴム層をタイヤに配設することで、導電性ゴム層によってタイヤの導電性を維持しながら、トレッドゴムやサイドウォールゴムを転がり抵抗の低い配合とし、転がり抵抗の低減と導電性とを両立することを特許文献5で提案した。
特開平8−230407号公報 特開2000−190709号公報 特開平10−36559号公報 特開平8−34204号公報 特開2007−8269号公報
本発明は、上述した導電性ゴム層を有するタイヤをさらに改良した発明であり、タイヤ走行時にタイヤ接地面やタイヤがリムと接触する領域に発生する静電気の蓄積を防止し、かつ転がり抵抗がさらに低減された空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、トレッド部と、サイドウォール部と、ビード部と、前記トレッド部と前記サイドウォール部のタイヤの径方向内側を通り、前記ビード部に至るように配置されたカーカスと、前記トレッド部と前記カーカスとの間に配置されたブレーカーとを備え、前記ビード部がリムに当接する領域にクリンチを備えた空気入りタイヤであって、さらに、前記クリンチと接続し、前記カーカスと前記サイドウォール部との間に配置されたサイドウォール内側導電層と、前記サイドウォール内側導電層と接続し、前記ブレーカーと前記トレッド部との間に配置されたトレッド内側導電層と、前記トレッド内側導電層と接続し、前記トレッド部の表面に露出するように配置された通電部とを備え、前記トレッド内側導電層が0.6mm以上の厚さを有し、前記トレッド部、前記ブレーカーおよび前記サイドウォール部を形成するゴムの体積固有抵抗値が、いずれも1×108Ω・cm以上であり、前記クリンチ、前記サイドウォール内側導電層、前記トレッド内側導電層および前記通電部を形成するゴムの体積固有抵抗値が、いずれも1×108Ω・cm未満であり、前記トレッド内側導電層に用いられるゴム組成物が、ゴム成分100質量部に対し、充填剤として、シリカ10〜50質量部と、ジブチルフタレート吸油量が120cm3/100g以上であり、かつ窒素吸着比表面積が150m2/g以上および/または揮発分が1.0質量%以下のカーボンブラック9.5〜25質量部とを含有する空気入りタイヤに関する。
本発明の空気入りタイヤは、タイヤ走行時にタイヤ接地面やタイヤがリムと接触する領域に発生する静電気の蓄積を防止することができるので、車両の燃料補給時に静電気によるスパークが発生して燃料に引火するおそれがなく安全である。また、転がり抵抗を低減することができるので、低燃費性がさらに改善される。
本発明の実施の形態による空気入りタイヤの断面の一部を示した概略図である。 本発明の第2の実施の形態による空気入りタイヤの断面の一部を示した概略図である。 本発明の第3の実施の形態による空気入りタイヤの断面の一部を示した概略図である。
本発明の空気入りタイヤの基本構造について、添付図面に沿って詳細に説明する。
第1の実施の形態による空気入りタイヤTは、図1に示されるように、トレッド部1と、サイドウォール部3と、ビード部4と、トレッド部1とサイドウォール部3のタイヤの径方向内側を通り、ビード部4に至るように配置されたカーカス7と、トレッド部1とカーカス7との間に配置されたブレーカー2とを備える。カーカス7の両端は、ビード部4に配置された一対のビードコア5に沿って折り返されて係止されている。ブレーカー2の外側にはジョイントレス構造を有するバンド8が配置されている。
ビード部4は、リムRと当接する領域にクリンチ10を備える。クリンチ10は、後述するサイドウォール内側導電層9と接続し、タイヤT内部に蓄積した静電気を接地面に放出する役割を担う。ビード部4にはまた、ビードコア5の上辺からサイドウォール部3の方に延びるビードエーペックス6が形成されている。
また、タイヤTは、クリンチ10と接続し、カーカス7とサイドウォール部3との間に配置されたサイドウォール内側導電層9と、サイドウォール内側導電層9と接続し、ブレーカー2とトレッド部1との間に配置されたトレッド内側導電層12と、トレッド内側導電層12と接続し、トレッド部1の表面に露出するように配置された通電部11とを備える。クリンチ10とサイドウォール内側導電層9とトレッド内側導電層12と通電部11は、体積固有抵抗値が1×108Ω・cm未満の導電性ゴムによって形成され、電気の通路となる。これによって、駆動機構で発生し、リムRを介してタイヤTの内部に蓄積された静電気は、上記導電性ゴムを通ってトレッド1の接地面から路面に放出される。
サイドウォール内側導電層9の厚さは、タイヤの転がり抵抗を低減するという観点から、好ましくは0.2mm以上、より好ましくは0.3mm以上、最も好ましくは0.5mm以上であり、好ましくは3.0mm以下、より好ましくは2.0mm以下、最も好ましくは1.5mm以下である。なお、本発明における層の厚さは最小厚さである。
トレッド内側導電層12は、サイドウォール内側導電層9の上端に接続されて、ブレーカー2の外側に配置されたバンド8とトレッド部1との間に配置されている。本実施の形態では、トレッド内側導電層12は、サイドウォール内側導電層9の上端に直接接続されているが、サイドウォール内側導電層9との間に、体積固有抵抗値が1×108Ω・cm未満の導電性ゴムからなる部材を介在させて間接的にサイドウォール内側導電層9と接続するよう構成しても良い。このように構成することによってもタイヤの導電性を維持し、静電気の蓄積を防止することができ、また、押出成形方法の自由度が増し、自由な形状設計が可能となる。
また、トレッド内側導電層12は、本実施の形態では1層構造であるが、これに限定されるものではなく、複数の層からなるものであっても良く、1層または2層構造とすることが好ましい。2層の場合、上層を転がり抵抗の低い層とし、下層を導電性ゴム層とすることが好ましく、その場合、下層がサイドウォール内側導電層9および通電部11に接続する。
トレッド内側導電層12の厚さは、タイヤの転がり抵抗を低減し、タイヤの導電性を維持するため、0.6mm以上であり、好ましくは0.8mm以上、より好ましくは1.0mm以上であり、好ましくは4.0mm以下、より好ましくは3.7mm以下、最も好ましくは3.4mm以下である。
通電部11はトレッド部1の上端から下端までを貫通しており、その一端はトレッド接地面に露出し、他端はトレッド内側導電層12に接続されていることが好ましい。これによって、走行時に発生した空気入りタイヤの静電気を、サイドウォール内側導電層9、トレッド内側導電層12から接地面に放出することができる。また、通電部11はトレッド部1およびトレッド内側導電層12の両方を貫通するよう配置しても良い。
通電部11は、本実施の形態では図1に示されるように、トレッド部1を貫通するようにその中央近傍の1箇所に配設されているが、これに限定されるものではなく、複数の通電部11をトレッド部1内に配設しても良い。また、通電部11はタイヤTの周方向に連続した層として形成することが好ましいが、タイヤTの周方向に断続的に形成しても良い。
また、通電部11は、図2に示されるように、第2の実施の形態として、トレッド部1の側端近傍、好ましくは両端近傍にてトレッド部1の上端から下端までを貫通し、トレッド接地面に露出するよう配置しても良い。また、図3に示されるように、第3の実施の形態として、トレッド部1の側端、好ましくは両端からトレッド接地面に至る領域を通電部11で形成しても良い。
通電部11のタイヤTの幅方向の幅Wは、特に限定されないが、タイヤの導電性を維持するため、好ましくは0.2mm以上、より好ましくは0.9mm以上であり、トレッド部1の接地特性を損なわないため、好ましくは10mm以下、より好ましくは1.5mm以下である。
次に、トレッド部、サイドウォール部およびブレーカーに用いられるゴム組成物について説明する。上記ゴム組成物は、ゴム成分と充填剤を含有する。
ゴム成分としては、天然ゴム(NR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)、脱蛋白天然ゴム、ジエン系合成ゴムなどのジエン系ゴムが挙げられる。ジエン系合成ゴムとしては、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ポリイソプレンゴム(IR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)などが挙げられる。エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)とは、エチレン−プロピレンゴム(EPM)に第三ジエン成分を含むゴムのことである。第三ジエン成分としては、たとえば炭素数5〜20の非共役ジエンが挙げられ、1,4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、2,5−ジメチル−1,5−ヘキサジエンおよび1,4−オクタジエンや、1,4−シクロヘキサジエン、シクロオクタジエン、ジシクロペンタジエンなどの環状ジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−ブチリデン−2−ノルボルネン、2−メタリル−5−ノルボルネンおよび2−イソプロペニル−5−ノルボルネンなどのアルケニルノルボルネンなどが挙げられ、中でも、ジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネンなどが好ましい。これらのゴム成分は単独または2種以上を混合して用いることができる。中でもジエン系ゴムを用いることが好ましい。ジエン系ゴムの中では、特にトレッド部のゴム成分としてはSBRが好ましく、サイドウォール部およびブレーカーのゴム成分としてはNRが好ましい。
充填剤としては、シリカ、カーボンブラック、クレー、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化チタンなどが挙げられ、これらは単独または2種以上を混合して用いることができる。中でも、タイヤの転がり抵抗を低減し、石油資源由来のカーボンブラックに比べ環境問題の点で優れ、かつタイヤの耐久性およびゴムの加工性などの基本特性を維持する観点から、シリカが好ましい。
シリカとしては、たとえば乾式法ホワイトカーボン、湿式法ホワイトカーボン、コロイダルシリカなどが挙げられる。中でも含水ケイ酸を主成分とする湿式法ホワイトカーボンが好ましい。
シリカの窒素吸着比表面積(N2SA)は、特に限定されないが、好ましくは100〜300m2/g、より好ましくは150〜250m2/gである。シリカのN2SAが100m2/g以上であることにより、充分な補強効果が得られ、タイヤの耐摩耗性が向上する。一方、N2SAが300m2/g以下であることにより、ゴム製造時の加工性に優れ、タイヤの操縦安定性にも優れる。なお、N2SAは、ASTM D3037−81に準じてBET法で測定される。
また、タイヤの転がり抵抗を低減するため、充填剤のうち50質量%以上がシリカであることが好ましい。充填剤のうちシリカが占める割合は、好ましくは70質量%以上、より好ましくは90質量%以上である。充填剤のすべてがシリカであっても良いが、得られるゴムの導電性や機械的強度を調整する目的で他の充填剤を併用することが好ましい。
シリカの含有量は、耐摩耗性と低転がり抵抗性を両立する観点から、ゴム成分100質量部に対して好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上、最も好ましくは50質量部以上である。また、ゴムの製造時における未加硫ゴム組成物の粘度上昇による加工性の低下やコストの過度な上昇を防止する観点から、好ましくは100質量部以下、より好ましくは90質量部以下、最も好ましくは80質量部以下である。
ゴム組成物にシリカを配合する場合には、シランカップリング剤を含有させることが好ましい。シランカップリング剤としては、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。
また、シランカップリング剤は含硫黄シランカップリング剤であることが好ましい。含硫黄シランカップリング剤としては、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイル−テトラスルフィド、トリメトキシシリルプロピル−メルカプトベンゾチアゾールテトラスルフィド、トリエトキシシリルプロピル−メタクリレート−モノスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイル−テトラスルフィド、ビス−[3−(トリエトキシシリル)−プロピル]テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
シランカップリング剤の含有量は、タイヤの耐摩耗性および操縦安定性を向上させる観点から、シリカ100質量部に対して1質量部以上であることが好ましく、また、ゴムの混練性および押出工程での焼け(スコーチ)の発生を防止する観点から20質量部以下であることが好ましい。
本発明では、用途に応じてその他のカップリング剤、たとえばアルミネート系カップリング剤、チタン系カップリング剤を単独またはシランカップリング剤と組み合わせて使用することも可能である。
上記ゴム組成物には、上述した成分のほかに、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、軟化剤、可塑剤、スコーチ防止剤、発泡剤などを添加することができる。
加硫剤としては、有機過酸化物または硫黄系加硫剤を使用できる。有機過酸化物としては、たとえばベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3あるいは1,3−ビス(t−ブチルパーオキシプロピル)ベンゼン、ジ−t−ブチルパーオキシ−ジイソプロピルベンゼン、t−ブチルパーオキシベンゼン、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシロキサン、n−ブチル−4,4−ジ−t−ブチルパーオキシバレレートなどが挙げられる。中でも、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゼンおよびジ−t−ブチルパーオキシ−ジイソプロピルベンゼンが好ましい。また、硫黄系加硫剤としては、たとえば硫黄、モルホリンジスルフィドなどを使用することができる。中でも硫黄が好ましい。
加硫促進剤としては、スルフェンアミド系、チアゾール系、チウラム系、チオウレア系、グアニジン系、ジチオカルバミン酸系、アルデヒド−アミン系、アルデヒド−アンモニア系、イミダゾリン系、またはキサンテート系加硫促進剤などが挙げられる。
老化防止剤としては、アミン系、フェノール系、イミダゾール系の化合物や、カルバミン酸金属塩、ワックスなどを適宜選択して使用することができる。
また、練り加工性を一層向上させるために軟化剤を併用しても良い。軟化剤としては、プロセスオイル、潤滑油、パラフィン、流動パラフィン、石油アスファルト、ワセリンなどの石油系軟化剤、ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、ヤシ油などの脂肪油系軟化剤、トール油、サブ、蜜ロウ、カルナバロウ、ラノリンなどのワックス類、リノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ラウリン酸などの脂肪酸などが挙げられる。
可塑剤としては、DMP(フタル酸ジメチル)、DEP(フタル酸ジエチル)、DBP(フタル酸ジブチル)、DHP(フタル酸ジヘプチル)、DOP(フタル酸ジオクチル)、DINP(フタル酸ジイソノニル)、DIDP(フタル酸ジイソデシル)、BBP(フタル酸ブチルベンジル)、DLP(フタル酸ジラウリル)、DCHP(フタル酸ジシクロヘキシル)、無水ヒドロフタル酸エステル、DOZ(アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル)、DBS(セバシン酸ジブチル)、DOS(セバシン酸ジオクチル)、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、DBM(マレイン酸ジブチル)、DOM(マレイン酸−2−エチルヘキシル)、DBF(フマル酸ジブチル)などが挙げられる。
スコーチを防止または遅延させるためのスコーチ防止剤としては、たとえば無水フタル酸、サリチル酸、安息香酸などの有機酸、N−ニトロソジフェニルアミンなどのニトロソ化合物、N−シクロヘキシルチオフタルイミドなどを使用することができる。
上記ゴム組成物から作製されるトレッドゴム、サイドウォールゴム、ブレーカーゴムの体積固有抵抗値は、いずれも1×108Ω・cm以上に設定される。なお、本発明において、ゴム(ゴム組成物)の体積固有抵抗値とは、温度25℃、相対湿度50%の条件下で印加電圧500Vとし、それ以外はJIS K 6271に準拠して測定した体積固有抵抗値をいう。
次に、トレッド内側導電層に用いられるゴム組成物(以下、導電性ゴム組成物ともいう)について説明する。上記導電性ゴム組成物は、ゴム成分と充填剤を含有する。
導電性ゴム組成物のゴム成分としては、上述したトレッド部、サイドウォール部およびブレーカー用ゴム組成物に用いるものと同じものが挙げられる。中でも、天然ゴム(NR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ポリイソプレンゴム(IR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)、脱蛋白天然ゴムなどのジエン系ゴムが好ましい。
導電性ゴム組成物は、充填剤としてシリカを含有する。シリカとしては、上述したトレッド部、サイドウォール部およびブレーカー用ゴム組成物に用いるものと同じものが挙げられる。シリカの含有量は、導電性を維持し、転がり抵抗を低減する観点から、ゴム成分100質量部に対して10〜50質量部、好ましくは12〜48質量部、より好ましくは14〜46質量部の範囲内である。
また、導電性ゴム組成物は、ジブチルフタレート(DBP)吸油量が120cm3/100g以上であり、かつ窒素吸着比表面積(N2SA)が150m2/g以上および/または揮発分が1.0質量%以下の導電性カーボンブラックを配合する。この導電性カーボンブラックは、それ自体で転がり抵抗の低減作用を有し、また、少量で導電効果を有し、ゴムの硬さを高めることができるので、同じ硬さにしたときにカーボンブラックの配合量を減らし、転がり抵抗の低減に有利なシリカの配合量を増やすことができる。よって、導電性カーボンブラックを使用することで、より転がり抵抗を低減することができる。
導電性カーボンブラックのDBP吸油量は、導電性が向上するだけでなく、転がり抵抗の指標であるtanδを低減し、硬度を高めることができるという理由から、120cm3/100g以上であり、好ましくは160cm3/100g以上、より好ましくは200cm3/100g以上、最も好ましくは300cm3/100g以上である。
カーボンブラックは、N2SAが高いと一般に導電性が向上する。特に表面に細孔を多く形成したものは、導電性がさらに向上し、カーボンブラックのN2SAもより高くなる傾向がある。そのような理由から、導電性カーボンブラックのN2SAは、好ましくは50m2/g以上、より好ましくは100m2/g以上、最も好ましくは150m2/g以上である。
一方、カーボンブラックの表面に官能基が少なく、炭素が多くなるほど導電性に優れ、同時にカーボンブラックの揮発分は低下する傾向があるため、揮発分の低下を導電性向上の指標とすることができる。この観点から、導電性カーボンブラックの揮発分は、好ましくは1.0質量%以下、より好ましくは0.7質量%以下、最も好ましくは0.5質量%以下である。
導電性カーボンブラックの含有量は、ゴムの導電性を高めるため、ゴム成分100質量部に対して9.5質量部以上、好ましくは10質量部以上、より好ましくは11質量部以上であり、また、シリカの配合比率を高め、転がり抵抗を低減するという観点から、25質量部以下、好ましくは22.5質量部以下、より好ましくは20質量部以下である。
そのほか、導電性ゴム組成物には、上述したシランカップリング剤やその他のカップリング剤、加硫剤、加硫促進剤、軟化剤、可塑剤、老化防止剤、発泡剤およびスコーチ防止剤などを添加することができる。
上述した導電性ゴム組成物から作製される導電性ゴムの体積固有抵抗値は、導電性を向上するため、1×108Ω・cm未満に設定され、好ましくは1×107Ω・cm未満、より好ましくは1×106Ω・cm未満に設定される。
サイドウォール内側導電層に用いられるゴム組成物は、得られるゴムの体積固有抵抗値を1×108Ω・cm未満に設定することができるものであれば特に限定されないが、導電性を付与し、耐久性を維持するため、好ましくは、NR、BRなどのゴム成分100質量部に対して、前述のシリカ10〜50質量部、導電性カーボンブラック9.5〜25質量部および/または導電性カーボンブラック以外のカーボンブラック20質量部以上、より好ましくは25質量部超を含有し、より好ましくは、シリカ12〜48質量部、導電性カーボンブラック11〜22質量部を含有する。その他、上述したシランカップリング剤やその他のカップリング剤、加硫剤、加硫促進剤、軟化剤、可塑剤、老化防止剤、発泡剤およびスコーチ防止剤などを添加することができる。
通電部に用いられるゴム組成物は、得られるゴムの体積固有抵抗値を1×108Ω・cm未満に設定することができるものであれば特に限定されないが、導電性を付与し、接地特性を改善するため、好ましくは、NR、BR、SBRなどのゴム成分100質量部に対して、前述のシリカ10〜50質量部、導電性カーボンブラック9.5〜25質量部および/または導電性カーボンブラック以外のカーボンブラック20質量部以上、より好ましくは25質量部超を含有し、より好ましくはシリカ12〜48質量部を含有する。その他、上述したシランカップリング剤やその他のカップリング剤、加硫剤、加硫促進剤、軟化剤、可塑剤、老化防止剤、発泡剤およびスコーチ防止剤などを添加することができる。
クリンチに用いられるゴム組成物は、得られるゴムの体積固有抵抗値を1×108Ω・cm未満に設定することができるものであれば特に限定されないが、導電性を付与し、クリンチゴムに要求される耐摩耗性、剛性および硬度を満足するため、好ましくは、NR、BRなどのゴム成分100質量部に対して、前述のシリカ3〜80質量部、導電性カーボンブラック9.5〜25質量部および/または導電性カーボンブラック以外のカーボンブラック20質量部以上、より好ましくは25質量部超を含有し、より好ましくは、シリカ5〜75質量部、導電性カーボンブラック11〜22質量部を含有する。その他、上述したシランカップリング剤やその他のカップリング剤、加硫剤、加硫促進剤、軟化剤、可塑剤、老化防止剤、発泡剤およびスコーチ防止剤などを添加することができる。
本発明のゴム組成物は、一般的な方法で製造される。すなわち、バンバリーミキサーやニーダー、オープンロールなどでゴム成分、必要に応じてその他の配合剤を混練りし、その後加硫することにより、ゴム組成物を製造することができる。
また、本発明の空気入りタイヤは、トレッド内側導電層をトレッド部と一体押出、別押出、トレッド内側導電層と接するゴム層とも一体押出、または別貼りすることにより、サイドウォール内側導電層をサイドウォール部と一体押出、別押出、サイドウォール部と別にシート作成することにより、通電部をトレッド部と一体押出または別押出することにより製造することができる。
このようにして得られた本発明の空気入りタイヤは、体積固有抵抗値が1×108Ω・cm未満、好ましくは1×107Ω・cm以下となり、タイヤの導電性を高いレベルに維持することができる。なお、本発明において、タイヤの体積固有抵抗値とは、タイヤを正規リムに装着し、規定内圧200kPaを充填して、荷重4.7kNで鉄板にトレッド部を接地させ、印加電圧100Vにおいてタイヤリム部と鉄板との間の電気抵抗値を測定した値をいう。
本発明の空気入りタイヤは、乗用車用、トラック・バス用、重機用など、種々の車両のタイヤとして使用することができる。
以下、実施例に基づき本発明をより詳細に説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものではない。
以下に実施例および比較例において用いた各種薬品をまとめて示す。
天然ゴム(NR):TSR20
ブタジエンゴム(BR):宇部興産(株)製のBR150BP
溶液重合スチレンブタジエンゴム(S−SBR):日本ゼオン(株)製のNS116
シリカ:Degussa社製のVN3(N2SA:175m2/g)
カーボンブラック1:Degussa社製のPrintex XE2B
カーボンブラック2:ケッチェンブラックインターナショナル(株)製のケッチェンブラックEC600JD
カーボンブラック3:電気化学工業(株)製のデンカブラック(粒状、アセチレンブラック)
カーボンブラック4:三菱化学(株)製のダイアブラックI(N220)
カーボンブラック5:三菱化学(株)製のダイアブラックA(N110)
カーボンブラック6:昭和キャボット(株)製のN220(N2SA:111m2/g、DBP吸油量:115ml/100g)
カーボンブラック7:東海カーボン(株)製のシースト9R(N2SA:140m2/g、DBP吸油量:115ml/100g)
オイル:出光興産(株)製のダイアナプロセスAH40
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックN
シランカップリング剤:Degussa社製のSi69(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)
老化防止剤:住友化学(株)製のアンチゲン6C
コバルト塩:DIC(株)製のCOST−F
ステアリン酸:日本油脂(株)製のステアリン酸 椿
亜鉛華:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛
硫黄:(株)軽井沢製錬製の粉末硫黄
不溶性硫黄:四国化成工業(株)製のミュークロンOT20
加硫促進剤1:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS−P
加硫促進剤2:住友化学工業(株)製のソクシノールD
加硫促進剤3:大内新興化学工業(株)製のノクセラーDZ−G
カーボンブラック1〜5の特性値を表1に示す。
Figure 2013006571
製造例1〜6および比較製造例1〜7
表2に示す配合成分のうち硫黄および加硫促進剤を除いた成分を、密閉式バンバリーミキサーを用いて150℃で4分間混練した後、硫黄および加硫促進剤を加えて95℃で2分間さらに練り込み、従来法により製造例1〜6および比較製造例1〜7のゴム組成物を調製した。得られたゴム組成物を用いて以下に示す試験を行った。
<硬度>
JIS K6253「加硫ゴムおよび熱可塑性ゴムの硬さ試験方法」に準拠し、タイプAデュロメーターにてゴム硬度を測定した。結果を表2に示す。
<転がり抵抗>
粘弾性スペクトロメーターVES((株)岩本製作所製)を用いて、温度50℃、初期歪み10%、動歪み2%の条件下で各配合のtanδを測定し、比較製造例1のtanδを100として、下記計算式により指数表示した。指数が大きいほど転がり抵抗が低減される。結果を表2に示す。
(転がり抵抗指数)=(比較製造例1のtanδ)÷(各配合のtanδ)×100
<ゴム組成物の体積固有抵抗値>
得られたゴム組成物を150℃で30分間加硫成形し、厚さ2mm、15cm×15cmの試験片を作成し、ADVANTEST社製の電気抵抗測定R8340Aを用いて電圧500V、温度25℃、相対湿度50%の条件で体積固有抵抗値を測定した。結果を表2に示す。
Figure 2013006571
表2に示されるように、DBP吸油量が114cm3/100gのカーボンブラック4を12質量部配合した比較製造例3,4のゴム組成物は、カーボンブラックの配合量が少ないため、体積固有抵抗を低く設定することができなかった。そこで、カーボンブラックの配合量を増やし、体積固有抵抗(logΩ・cm)を7未満に設定しようとすると、比較製造例1,2,5に示されるように、シリカの配合量を変化させても、転がり抵抗性の悪化を回避することができなかった。一方、所定量の導電性カーボンブラックを含有する製造例1〜6のゴム組成物は、体積固有抵抗(logΩ・cm)を7未満に維持しながら、転がり抵抗が低減されたことがわかる。特に、カーボンブラックの種類のみが異なる製造例1と比較製造例3との対比、製造例2と比較製造例4の対比から、導電性カーボンブラックを配合することで転がり抵抗を低減できることがわかる。
実施例1〜4および比較例1〜5
表3の配合番号Fに示す配合成分および配合割合のゴム組成物を用いて体積固有抵抗が1×107Ω・cm以下の導電性ゴム層を作製し、これを図1のサイドウォール内側導電層9として用いた。なお、表3の配合番号Eに示す配合成分および配合割合のゴム組成物も調製し、製造例1と同じ方法により硬度および体積固有抵抗値を測定した。また、表4に示す配合成分および配合割合のゴム組成物をそれぞれ、体積固有抵抗が1×108Ω・cm以上のトレッド部1、ブレーカー2およびサイドウォール部3として、体積固有抵抗が1×107Ω・cm以下の通電部11およびクリンチ10として用いた。なお、これらのゴム組成物の体積固有抵抗値を製造例1と同じ方法により測定した。さらに、表5に示されるように、製造例1,2および比較製造例1,3で調製したゴム組成物(表2の配合番号A〜D)を用いて導電性ゴム層を作製し、これを図1のトレッド内側導電層12として用いた。
これらのゴム組成物を密閉式混合機で混練し、押出しカレンダー工程により準備して未加硫タイヤを作製し、それを加硫することにより図1の構造を有するサイズ195/65R15の空気入りタイヤを作製した。具体的には、サイドウォール内側導電層9の厚さが0.8mmであり、トレッド内側導電層12が表5に示す厚さを有し、通電部11がタイヤの周方向に連続した層として形成され、タイヤ幅方向の幅Wが1.5mmである空気入りタイヤを作製した。得られた空気入りタイヤを用いて以下に示す試験を行った。
<転がり抵抗>
作製した空気入りタイヤを正規リムに装着し、規定内圧200kPaを充填して、STL社製の転がり抵抗試験機を用い、速度80km/h、荷重4.7kNで転がり抵抗を測定した。転がり抵抗の測定値を荷重で除した転がり抵抗係数(RRC)を、比較例1の値を100として、実施例1〜4、比較例2〜5の転がり抵抗を相対値として示した。値が大きいほど転がり抵抗が低減し、性能が向上する。結果を表5に示す。
<タイヤの体積固有抵抗値>
作製した空気入りタイヤを正規リムに装着し、規定内圧200kPaを充填して、荷重4.7kNで鉄板にトレッド部を接地させ、印加電圧100Vにおいてタイヤリム部と鉄板との間の電気抵抗値を測定した。結果を表5に示す。
Figure 2013006571
Figure 2013006571
Figure 2013006571
表5に示されるように、トレッド内側導電層に、所定の特性を有する導電性カーボンブラックを配合した実施例1〜4のタイヤでは、通常のカーボンブラックを配合した比較例1〜4のタイヤと比べて、タイヤの固有抵抗値(logΩ・cm)を7以下に維持することができ、かつ転がり抵抗が低減されたことがわかる。また、トレッド内側導電層の厚さを0.4mmとした比較例5は、その薄さのため、タイヤの体積固有抵抗値(logΩ・cm)を7以下にすることができず、転がり抵抗もほとんど低減することができなかった。
本明細書に示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上述した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲および均等の範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
T タイヤ
R リム
1 トレッド部
2 ブレーカー
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 ビードコア
6 ビードエーペックス
7 カーカス
8 バンド
9 サイドウォール内側導電層
10 クリンチ
11 通電部
12 トレッド内側導電層

Claims (1)

  1. トレッド部と、サイドウォール部と、ビード部と、前記トレッド部と前記サイドウォール部のタイヤの径方向内側を通り、前記ビード部に至るように配置されたカーカスと、前記トレッド部と前記カーカスとの間に配置されたブレーカーとを備え、前記ビード部がリムに当接する領域にクリンチを備えた空気入りタイヤであって、
    さらに、前記クリンチと接続し、前記カーカスと前記サイドウォール部との間に配置されたサイドウォール内側導電層と、前記サイドウォール内側導電層と接続し、前記ブレーカーと前記トレッド部との間に配置されたトレッド内側導電層と、前記トレッド内側導電層と接続し、前記トレッド部の表面に露出するように配置された通電部とを備え、前記トレッド内側導電層が0.6mm以上の厚さを有し、
    前記トレッド部、前記ブレーカーおよび前記サイドウォール部を形成するゴムの体積固有抵抗値が、いずれも1×108Ω・cm以上であり、前記クリンチ、前記サイドウォール内側導電層、前記トレッド内側導電層および前記通電部を形成するゴムの体積固有抵抗値が、いずれも1×108Ω・cm未満であり、
    前記トレッド内側導電層に用いられるゴム組成物が、ゴム成分100質量部に対し、充填剤として、シリカ10〜50質量部と、ジブチルフタレート吸油量が120cm3/100g以上であり、かつ窒素吸着比表面積が150m2/g以上および/または揮発分が1.0質量%以下のカーボンブラック9.5〜25質量部とを含有する空気入りタイヤ。
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