JP2014213747A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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健輔 柴山
Kensuke Shibayama
健輔 柴山
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    • B60C19/08Electric-charge-dissipating arrangements

Abstract

【課題】通電性能を適切に確保したうえで、操縦安定性能、乗り心地及び耐久性をバランスよく向上させた空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】非導電性のカーカス4と、カーカス4の外側に設けられるサイドウォールゴム6とを有する。サイドウォールゴム6は、非導電性の内側ゴム6a及び外側ゴム6bでタイヤ幅方向WD両側から挟まれて三層構造となる導電性の中間ゴム6cを有する。中間ゴム6cは、トレッド部3において接地面からタイヤ幅方向外側WD2に延びるトレッド導電部5aに電気的に接続されているとともに、ビード部1におけるリム接触面に電気的に接続されている。中間ゴム6cのゴム硬度が内側ゴム6a及び外側ゴム6bよりも硬く設定されている。タイヤ子午線断面において、中間ゴム6cの断面積がサイドウォールゴム6全体の断面積の20%未満に設定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、車体やタイヤに生じた静電気を路面に放出可能な空気入りタイヤに関する。
近年、燃費性能と関係が深いタイヤの転がり抵抗の低減を目的として、トレッドゴム及びサイドウォールゴムなどのゴム部材を、シリカを高比率で配合した非導電性ゴムで形成した空気入りタイヤが提案されている。ところが、かかるゴム部材は、カーボンブラックを高比率で配合した従来品に比べて電気抵抗が高く、車体やタイヤで発生した静電気の路面への放出を阻害するため、ラジオノイズなどの不具合を生じやすいという問題がある。
そこで、トレッドゴム及びサイドウォールゴムを非導電性ゴムで形成しつつ、導電性ゴムを設けて、通電性能を発揮できるようにした空気入りタイヤが開発されている。例えば特許文献1に記載の空気入りタイヤでは、導電性ゴムをトレッド部における接地面からタイヤ幅方向外側に延ばし、非導電性ゴムのサイドウォールゴムとカーカスプライとの間を通してリムストリップゴムに接続して、導電経路を構成したタイヤが開示されている。
特開2007−8269号公報
しかしながら、上記特許文献1のような空気入りタイヤは、非導電性のカーカスに対して導電性ゴムが接触している。一般的に、サイドウォールに配置される導電性ゴムは、非導電性のサイドウォールゴムに比べてカーカスとの接着性に劣る配合が多いので、カーカスと導電性ゴムとの間にセパレーションが招来しやすい。そのため更なる耐久性の向上が望まれる。
さらに、操縦安定性能及び乗り心地(振動減衰性)を向上することが望まれる。この要求を実現するためには、タイヤのサイドウォール部の剛性を高くすればよいが、方法を誤ると部材のセパレーションを招き、耐久性などの他性能が損なわれるおそれがある。
本発明は、このような課題に着目してなされたものであって、その目的は、通電性能を適切に確保したうえで、操縦安定性能、乗り心地及び耐久性をバランスよく向上させた空気入りタイヤを提供することである。
本発明は、上記目的を達成するために、次のような手段を講じている。
すなわち、本発明の空気入りタイヤは、トレッド部からサイドウォール部を経てビード部に至る非導電性のカーカスと、前記サイドウォール部において前記カーカスの外側に設けられるサイドウォールゴムとを備える空気入りタイヤであって、前記サイドウォールゴムは、非導電性の内側ゴム及び外側ゴムでタイヤ幅方向両側から挟まれて三層構造となる導電性の中間ゴムを有しており、前記中間ゴムは、前記トレッド部において接地面からタイヤ幅方向外側に延びるトレッド導電部に電気的に接続されているとともに、前記ビード部におけるリム接触面に電気的に接続されており、前記中間ゴムのゴム硬度が前記内側ゴム及び外側ゴムよりも硬く設定され、タイヤ子午線断面において、前記中間ゴムの断面積が前記サイドウォールゴム全体の断面積の20%未満に設定されていることを特徴とする。
この構成によれば、リムからリム接触面、中間ゴム及びトレッド導電部を経て路面に至る導電経路を適切に確保することが可能となる。それでいて、サイドウォールゴム全体を高硬度にするのではなく、内側ゴム及び外側ゴムで挟まれて三層構造となる中間ゴムを高硬度にしているので、サイドウォール部の横剛性を適切に高めて操縦安定性能及び乗り心地(振動減衰性)を向上させることが可能となる。さらに、非導電性のカーカスと導電性の中間ゴムの間に非導電性ゴムの内側ゴムを配置しているので、カーカスとの接着性がよく、セパレーションの抑制により耐久性を向上させることが可能となる。さらに、中間ゴムの断面積をサイドウォールゴム全体の断面積の20%未満として、中間ゴムのボリュームを抑えているので、部材のセパレーションを低減して耐久性を向上させることが可能となる。したがって、通電性能を適切に確保したうえで、操縦安定性能、乗り心地及び耐久性をバランスよく向上させた空気入りタイヤを提供することが可能となる。
耐久性を向上させるためには、前記中間ゴムは、タイヤ幅方向の最大厚みが0.5mm未満に設定されていることが好ましい。
製造を容易にするためには、前記中間ゴムは、タイヤ幅方向の厚みが均一に設定されていることが好ましい。
更に耐久性を向上させるためには、前記中間ゴムは、タイヤ径方向内側端部の幅方向厚みを、タイヤ径方向中間部の幅方向厚みよりも小さく設定してあることが効果的である。
耐久性を向上させる具体的構成としては、前記中間ゴムは、タイヤ径方向中間部の幅方向厚みを、タイヤ径方向両端部の幅方向厚みよりも太くした中太り形状を有することが挙げられる。
耐久性を向上させる具体的構成としては、前記中間ゴムは、タイヤ幅方向内側から外側へ向けてタイヤ幅方向厚みが漸増する形状を有することが挙げられる。
本発明に係る空気入りタイヤの一例を示すタイヤ子午線断面図。 サイドウォールゴムを構成する内側ゴム、中間ゴム及び外側ゴムの位置関係を模式的に示す図。 本発明の他の実施形態における図2Aに対応する図。 本発明の上記以外の実施形態における図2Aに対応する図。 本発明の上記以外の実施形態における、サイドウォールゴムを構成する内側ゴム、中間ゴム及び外側ゴムの形状を模式的に示す図。 本発明の上記以外の実施形態における図3Aに対応する図。 本発明の上記以外の実施形態における図3Aに対応する図。 本発明の上記以外の実施形態における図3Aに対応する図。
以下、本発明の一実施形態の空気入りタイヤについて、図面を参照して説明する。
図1に示すように、空気入りタイヤは、一対のビード部1と、各々のビード部1からタイヤ径方向外側RD1に延びるサイドウォール部2と、両サイドウォール部2のタイヤ径方向外側RD1の端に連なるトレッド部3とを備える。ビード部1には、鋼線等の収束体をゴム被覆してなる環状のビードコア1aと、硬質ゴムからなるビードフィラー1bとが配設されている。
また、このタイヤは、トレッド部3からサイドウォール部2を経てビード部1に至るトロイド状のカーカス4を備える。カーカス4は、少なくとも一枚のカーカスプライにより構成され、その端部がビードコア1aを介して巻き上げられた状態で係止されている。カーカスプライは、タイヤ赤道CLに対して略直角に延びるコードを非導電性ゴムからなるトッピングゴムで被覆して形成されている。カーカス4の内側には、空気圧を保持するためのインナーライナーゴム4aが配置されている。
さらに、この空気入りタイヤは、非導電性ゴムで形成され且つトレッド部3におけるカーカス4の外側に設けられたトレッドゴム5と、非導電性ゴムで形成され且つサイドウォール部2におけるカーカス4の外側に設けられたサイドウォールゴム6と、導電ゴムで形成され且つビード部1におけるカーカス4の外側に設けられたリムストリップゴム7とを有する。トレッドゴム5の内側には、カーカス4を補強するためにベルト4bが設けられ、そのベルト4bの外側にベルト補強材4cが設けられている。
本実施形態では、サイドウォールゴム6のタイヤ径方向外側RD1の端部をトレッドゴム5の両側端部に載せてなるサイドウォールオントレッド(SWOT)構造を採用している。なお、本実施形態では、トレッドオンサイド構造を採用しているが、この構造に限られない。トレッドゴム5の側部をサイドウォールゴムのタイヤ幅方向外側RD1の端部に載せてなるトレッドオンサイド(TOS)構造を採用することも可能である。
図1に示すように、トレッド部3を構成するトレッドゴム5には、トレッド導電部5aが埋設されている。図中では、トレッド導電部5aは接地面からタイヤ幅方向外側WD2に延びている。本実施形態では、トレッドゴム5の幅方向外側WD2の端面に到達している。トレッド導電部5aは種々の形状に変更可能である。
上記において接地面は、正規リムにリム組みし、正規内圧を充填した状態でタイヤを平坦な路面に垂直に置き、正規荷重を加えたときの路面に接地する面であり、そのタイヤ幅方向WDの最外位置が接地端Eとなる。なお、正規荷重及び正規内圧とは、JISD4202(自動車タイヤの所元)等に規定されている最大荷重(乗用車用タイヤの場合は設計常用荷重)及びこれに見合った空気圧とし、正規リムとは、原則としてJISD4202等に定められている標準リムとする。
ここで、導電性ゴムは、体積抵抗率が10Ω・cm未満のゴムが例示され、例えば原料ゴムに補強剤としてカーボンブラックを高比率で配合することにより作製される。カーボンブラック以外にも、カーボンファイバーや、グラファイト等のカーボン系、及び金属粉、金属酸化物、金属フレーク、金属繊維等の金属系の公知の導電性付与材を配合することでも得られる。
また、非導電性ゴムは、体積抵抗率が10Ω・cm以上のゴムが例示され、原料ゴムに補強剤としてシリカを高比率で配合したものが例示される。該シリカは、例えば原料ゴム成分100質量部に対して30〜100質量部で配合される。シリカとしては、湿式シリカを好ましく用いるが、補強材として汎用されているものは制限なく使用できる。非導電性ゴムは、沈降シリカや無水ケイ酸などのシリカ類以外にも、焼成クレーやハードクレー、炭酸カルシウムなどを配合して作製してもよい。
上記の原料ゴムとしては、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)等が挙げられ、これらは1種単独で又は2種以上混合して使用される。かかる原料ゴムには、加硫剤や加硫促進剤、可塑剤、老化防止剤等も適宜に配合される。
サイドウォールゴム6は、非導電性ゴムの内側ゴム6a及び外側ゴム6bでタイヤ幅方向WD両側から挟まれて三層構造となる導電性の中間ゴム6cを有する。中間ゴム6cは、タイヤ径方向RDに延びている。中間ゴム6cの径方向内側RD2の端が導電性のリムストリップゴム7に接続され、これにより中間ゴム6cはビード部1におけるリム接触面に電気的に接続される。トレッドゴム5とサイドウォールゴム6の間には導電テープ8が介在している。中間ゴム6cのタイヤ径方向外側RD1の端は導電テープ8に接続され、これにより中間ゴム6cは導電テープ8を介してトレッド導電部5aに電気的に接続される。導電テープ8は、トレッド導電部5aと中間ゴム6cの位置合わせを不要にし、両者を電気的に容易に接続するために設けてある。なお、中間ゴム6cの径方向外側端は、トレッドゴム5の径方向内側端P1よりも径方向外側にあり、中間ゴム6cの径方向内側端は、リムストリップゴムの径方向外側端P2よりも径方向内側にある必要がある。理由は、トレッド部3の導電経路及びビード部1の導電経路と電気的に接続するためである。
中間ゴム6cのゴム硬度は、内側ゴム6a及び外側ゴム6bよりも硬く設定されている。硬度差は少なくとも1°あればよい。タイヤサイドの剛性を高めて操縦安定性能及び振動減衰性を高めるためには3°以上の硬度差があることが好ましく、更に5°以上の硬度差が好ましい。ここでいうゴム硬度は、JISK6253のデュロメータ硬さ試験(タイプA)に準じて測定した硬度を意味する。
一方、ただ単に硬度の高いゴムをサイドウォール部に配置しただけでは、部材のセパレーションによる耐久性の低下等、他性能の低減を招来してしまう。そこで、本実施形態では、タイヤ子午線断面において中間ゴム6cの断面積は、中間ゴム6cを含むサイドウォールゴム6全体の断面積の20%未満に設定している。上記値は5%以上あれば、操縦安定性能及び振動減衰性を高めることが可能となるが、効果を的確に発揮するためには、上記値は15%以上あることが好ましい。
また、中間ゴム6cと他の部材のセパレーションを抑制するために、中間ゴム6cのタイヤ幅方向WDの最大厚みは0.5mm未満であることが好ましい。本実施形態では、中間ゴム6cは、タイヤ径方向RDのいずれの箇所でも均一な厚みとなるシート状に形成されている。図2A〜Cは、中間ゴム6c、内側ゴム6a及び外側ゴム6bの位置関係を模式的に示す図である。中間ゴム6cは、図2Aに示すように、内側ゴム6aと外側ゴム6bの中間に配置している。勿論、図2Bに示すように、中間ゴム6cをタイヤ幅方向内側WD1寄りに配置してもよい。また、図2Cに示すように、中間ゴム6cをタイヤ幅方向外側WD2寄りに配置してもよい。
以上のように、本実施形態の空気入りタイヤは、トレッド部3からサイドウォール部2を経てビード部1に至る非導電性のカーカス4と、サイドウォール部2においてカーカス4の外側に設けられるサイドウォールゴム6とを備える。サイドウォールゴム6は、非導電性の内側ゴム6a及び外側ゴム6bでタイヤ幅方向WD両側から挟まれて三層構造となる導電性の中間ゴム6cを有する。中間ゴム6cは、トレッド部3において接地面からタイヤ幅方向外側WD2に延びるトレッド導電部5aに電気的に接続されているとともに、ビード部1におけるリム接触面に電気的に接続されている。中間ゴム6cのゴム硬度が内側ゴム6a及び外側ゴム6bよりも硬く設定されている。タイヤ子午線断面において、中間ゴム6cの断面積がサイドウォールゴム6全体の断面積の20%未満に設定されている。
このように、サイドウォールゴムに導電性の中間ゴムを配置し、中間ゴムをトレッド導電部及びリム接触面に電気的に接続しているので、リムからリム接触面、中間ゴム及びトレッド導電部を経て路面に至る導電経路を適切に確保することが可能となる。それでいて、サイドウォールゴム全体を高硬度にするのではなく、内側ゴム6a及び外側ゴム6bで挟まれて三層構造となる中間ゴム6cを高硬度にしているので、サイドウォール部2の横剛性を適切に高めて操縦安定性能及び乗り心地(振動減衰性)を向上させることが可能となる。さらに、非導電性のカーカス4と導電性の中間ゴム6cの間に非導電性ゴムの内側ゴム6aを配置しているので、カーカスとの接着性がよく、セパレーションの抑制により耐久性を向上させることが可能となる。さらに、中間ゴムの断面積をサイドウォールゴム全体の断面積の20%未満として、中間ゴムのボリュームを抑えているので、部材のセパレーションを低減して耐久性を向上させることが可能となる。
特に、本実施形態では、中間ゴム6cは、タイヤ幅方向WDの最大厚みが0.5mm未満に設定されているので、高硬度の中間ゴム6cの厚みに起因する部材のセパレーションを低減し、耐久性を向上させることが可能となる。
本実施形態では、中間ゴム6cは、タイヤ幅方向WDの厚みが均一に設定されているので、中間ゴム6cの厚みが変化する場合に比べて製造しやすいタイヤを提供することが可能となる。
[他の実施形態]
(1)本実施形態では、リム接触面を有するリムストリップゴム7を導電性ゴムで形成しているが、リムストリップゴムを非導電性ゴムで形成し、中間ゴム6cとリム接触面とを電気的に接続するリムストリップ導電部を設けてもよい。
(2)本実施形態では、中間ゴム6cは、タイヤ径方向RDのいずれの箇所でも厚みが均一であるが、厚みを変化させてもよい。例えば、図1に示すように、タイヤ最大幅となる部位を径方向中間部Ceとした場合に、図3Aに示すように、中間ゴム6cの径方向中間部Ceの厚みを径方向外側端部と径方向内側端部の厚みよりも広くした中太り構造に形成してもよい。また、図3Bに示すように、中間ゴム6cの径方向中間部Ceの厚みを径方向外側端部と径方向内側端部の厚みよりも狭くした括れ構造に形成してもよい。また、図3Cに示すように、中間ゴム6cの厚みを径方向内側から外側にかけて漸増するようにしてもよい。また、図3Dに示すように、中間ゴム6cの厚みを径方向内側から外側にかけて漸減するようにしてもよい。
本発明の構成と効果を具体的に示すために、下記実施例について下記の評価を行った。
(1)ゴム硬度
ゴム組成物を150℃で30分間加硫し、23℃における加硫ゴムのゴム硬度をJISK6253に準拠して測定した。
(2)操縦安定性能
実車を用いたドライ路面走行により官能評価にて比較した。下記表1では、従来例の場合を100として指数で評価した。当該指数が大きいほど操縦安定性能が高く好ましい。
(3)乗心地台上試験(振動減衰性)
所定の負荷を受けて回転するタイヤが、所定高さの突起を乗り越した時に生じる振動が収まるまでの時間を減衰性として計測した。従来例の計測値を100とし、値が大きくなるほど優れていることを示す。
(4)耐久性
ISOドラフトに準拠する方法に基づき、ドラム上を、空気圧180kPa、速度80km/hにて、JATMA65%荷重を負荷して走行させ、タイヤ特にビード部にクラックやセパレーション、摩滅による故障等の不具合が確認されるまでの試験時間を測定した。従来例を100として指数評価し、当該数値が高いほど試験時間が長い、すなわち耐久性に優れていることを示す。
従来例
特許文献1のようにトレッドゴム、カーカス、サイドウォールゴムを非導電性ゴムで形成し、リムストリップゴムを導電性ゴムで形成した。トレッドゴムの接地面からカーカスに接触し、リムストリップに接続される内側導電部を設けた、サイズ205/55R16のタイヤを作製した。サイドウォールゴムは複数層に分かれていない。
比較例1
図1に示すように、トレッドゴム5及びカーカス4を非導電性ゴムとし、リムストリップゴム7を導電性ゴムとした。トレッド部3にはトレッド導電部5aを設けてある。サイドウォールゴム6は、内側ゴム6aと外側ゴム6bで挟まれて三層構造となる中間ゴム6cを有する。内側ゴム6a、中間ゴム6c、外側ゴム6bのゴム硬度は順に80°、85°、80°に設定した。中間ゴム6cの厚みは1.0mmで均一である。中間ゴム6cの断面積はサイドウォールゴム全体の断面積の20%とした。中間ゴム6cは、図2Aに示すように、内側ゴム6aと外側ゴム6bの中間に配置されている。
比較例2
比較例1のタイヤに対し、中間ゴム6cの厚みを0.4mmとし、中間ゴム6cの断面積はサイドウォールゴム全体の断面積の30%とした。それ以外は比較例1と同じタイヤを作製した。
実施例1
比較例1のタイヤに対し、中間ゴム6cの厚みを0.4mmとし、中間ゴム6cの断面積はサイドウォールゴム全体の断面積の15%とした。それ以外は比較例1と同じタイヤを作製した。
実施例2
実施例1のタイヤに対し、中間ゴム6cの厚みを0.3mmとし、中間ゴム6cの断面積はサイドウォールゴム全体の断面積の5%とした。それ以外は実施例1と同じタイヤを作製した。
実施例3
実施例1のタイヤに対し、中間ゴム6cのゴム硬度を83°とした。それ以外は実施例1と同じタイヤを作製した。
実施例4
実施例1のタイヤに対し、図2Cに示すように、中間ゴム6cを幅方向外側WD2寄りにした。それ以外は実施例1と同じタイヤを作製した。
実施例5
実施例1のタイヤに対し、図2Bに示すように、中間ゴム6cを幅方向内側WD1寄りにした。それ以外は実施例1と同じタイヤを作製した。
実施例6
実施例1のタイヤに対し、図3Aに示すように、中間ゴム6cを中太り構造にした。それ以外は実施例1と同じタイヤを作製した。
実施例7
実施例1のタイヤに対し、図3Bに示すように、中間ゴム6cを括れ構造にした。それ以外は実施例1と同じタイヤを作製した。
実施例8
実施例1のタイヤに対し、図3Cに示すように、中間ゴム6cの厚みを径方向内側から外側にかけて漸増するようにした。それ以外は実施例1と同じタイヤを作製した。
実施例9
実施例1のタイヤに対し、図3Dに示すように、中間ゴム6cの厚みを径方向内側から外側にかけて漸減するようにした。それ以外は実施例1と同じタイヤを作製した。
Figure 2014213747
比較例1,2は実施例に比べて中間ゴムの厚み及び断面積が大きいため、操縦安定性能及び乗り心地(振動減衰性)を向上することができた。しかし、その反面、セパレーションが招来されて耐久性が損なわれた。比較例及び従来例に対して実施例が、操縦安定性能、乗り心地及び耐久性が向上していることから、中間ゴムの最大厚みと断面積の上限は、0.5mm未満、20%未満が好ましいことが分かる。
実施例2は、実施例1に対し、中間ゴム6cの厚み及び断面積を小さく設定したところ、操縦安定性能及び乗り心地が低減し、その反面耐久性が向上した。操縦安定性能及び乗り心地を向上させるための下限値の一例として挙げられる。
実施例3は、実施例1に対し、各性能の向上しろが少ないので、中間ゴム6cとその両側にあるゴム(内側ゴム6a、外側ゴム6b)の硬度差が各性能に影響を与えているのが分かる。
実施例4は、実施例1に対し、耐久性は変わらないものの、操縦安定性能及び乗り心地が低下している。その反面、実施例5は、実施例1に対して、操縦安定性能及び乗り心地が向上している。このことから、中間ゴム6cとカーカス4との距離が近いほど、踏ん張り力が高まり、両性能が向上すると考えられる。
ビード部のセパレーションは一般的に、ビードフィラー1bとカーカス4間に発生する。実施例1〜5では、中間ゴム6cを設けることでサイドウォール部2の剛性を高めて、ビードフィラー1bとカーカス4間に集中するひずみを分散させているので、耐久性が向上すると考えられる。
Figure 2014213747
実施例6〜7は、実施例1に対し、操縦安定性能及び乗り心地が低下している。これは、断面積が同じであるので、剛性の低い部位が生じたためだと考えられる。
実施例6,8の中間ゴム6cは、タイヤ径方向内側RD2の端部の幅方向厚みを、タイヤ径方向中間部Ceの幅方向厚みよりも小さく設定してある、と言える。実施例6の中間ゴム6cは、タイヤ径方向中間部Ceの幅方向厚みを、タイヤ径方向両端部の幅方向厚みよりも太くした中太り形状を有する、と言える。実施例8の中間ゴム6cは、タイヤ幅方向内側から外側へ向けてタイヤ幅方向厚みが漸増する形状を有する、と言える。
これら実施例6、8は、実施例1に対して耐久性が向上している。実施例1では、故障箇所が、リムストリップゴム7と中間ゴム6cの間、又は、中間ゴム6cと内外ゴム(6a、6b)の間に発生し得る。特に、リムストリップゴム7と中間ゴム6cの間が多い。耐久性を向上させるためには、実施例2のように中間ゴム6c全体を薄くすればよいが、一方で他性能(操縦安定性能及び乗り心地)が低減してしまう。そこで、実施例6,8のように中間ゴム6cに厚み差(剛性差)を持たせることで、他性能(操縦安定性能及び乗り心地)の低減しろを抑えて、歪みを分散して耐久性を向上させることが可能になると考えられる。
1…ビード部
2…サイドウォール部
3…トレッド部
4…カーカス
5a…トレッド導電部
6…サイドウォールゴム
6a…内側ゴム
6b…外側ゴム
6c…中間ゴム

Claims (6)

  1. トレッド部からサイドウォール部を経てビード部に至る非導電性のカーカスと、前記サイドウォール部において前記カーカスの外側に設けられるサイドウォールゴムとを備える空気入りタイヤであって、
    前記サイドウォールゴムは、非導電性の内側ゴム及び外側ゴムでタイヤ幅方向両側から挟まれて三層構造となる導電性の中間ゴムを有しており、前記中間ゴムは、前記トレッド部において接地面からタイヤ幅方向外側に延びるトレッド導電部に電気的に接続されているとともに、前記ビード部におけるリム接触面に電気的に接続されており、
    前記中間ゴムのゴム硬度が前記内側ゴム及び外側ゴムよりも硬く設定され、タイヤ子午線断面において、前記中間ゴムの断面積が前記サイドウォールゴム全体の断面積の20%未満に設定されていることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記中間ゴムは、タイヤ幅方向の最大厚みが0.5mm未満に設定されている請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記中間ゴムは、タイヤ幅方向の厚みが均一に設定されている請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記中間ゴムは、タイヤ径方向内側端部の幅方向厚みを、タイヤ径方向中間部の幅方向厚みよりも小さく設定してある請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記中間ゴムは、タイヤ径方向中間部の幅方向厚みを、タイヤ径方向両端部の幅方向厚みよりも太くした中太り形状を有する請求項4に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記中間ゴムは、タイヤ幅方向内側から外側へ向けてタイヤ幅方向厚みが漸増する形状を有する請求項4に記載の空気入りタイヤ。
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