JP2013004839A - シリコンウェーハの研磨方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 COPが存在するシリコンウェーハを研磨する方法であって、少なくとも水、シリカ、及びテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドを含む研磨剤であって、前記研磨剤の全質量に対して前記テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの濃度が0.01以上0.3質量%未満であり、前記研磨剤の全質量に対して前記シリカの濃度が0.1以上1.2質量%以下であり、前記シリカの一次粒子径が18nm以上である研磨剤を用いて、前記COPが存在するシリコンウェーハを研磨することを特徴とする研磨方法を提供する。
【選択図】 なし
Description
少なくとも水、シリカ、及びテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドを含む研磨剤であって、前記研磨剤の全質量に対して前記テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの濃度が0.01以上0.3質量%未満であり、前記研磨剤の全質量に対して前記シリカの濃度が0.1以上1.2質量%以下であり、前記シリカの一次粒子径が18nm以上である研磨剤を用いて、前記COPが存在するシリコンウェーハを研磨することを特徴とする研磨方法を提供する。
TMAHの濃度とCOPの増加防止効果の関係を調べるために図1に示すようなスラリー供給循環方式の片面研磨装置を用いCOPが存在するシリコンウェーハを研磨した。なお、本発明においてウェーハの研磨装置及び研磨条件等については特に限定されるものではない。
次に、TMAHの濃度と研磨加工能率の関係を示すために、研磨剤全体に対し一次粒子径が35nmのコロイダルシリカ(SiO2)を0.2質量%、添加剤としてKOHを0.01質量%含有させたものをベースとなる研磨剤とし、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドを研磨剤全体に対し0(無添加)、0.01、0.02、0.05、0.1、0.2、0.3質量%添加して研磨剤を調製した。また、被研磨物であるCOPが存在するシリコンウェーハは前記TMAHの濃度とCOPの増加防止効果の関係で用いた物と同一の物を用いた。
シリカ濃度と平坦度の関係を示すために、研磨剤全体に対し一次粒子径が35nmのコロイダルシリカ(SiO2)を0.1、0.2、0.4、1.2、2.1質量%含有させ、TMAHを0.05質量%添加した研磨剤を調製した。また、被研磨物であるCOPが存在するシリコンウェーハは前記TMAHの濃度とCOPの増加防止効果の関係で用いた物と同一の物を用いた。
シリカ濃度と研磨加工能率の関係を示すために、研磨剤全体に対し一次粒子径が35nmのコロイダルシリカ(SiO2)を0.04、0.07、0.1、0.14、0.22、0.43、1.0質量%含有させ、TMAHを0.05質量%添加した研磨剤を調製した。また、被研磨物であるCOPが存在するシリコンウェーハは前記TMAHの濃度とCOPの増加防止効果の関係で用いた物と同一の物を用いた。
シリカの一次粒子径と研磨加工能率の関係を示すために、研磨剤全体に対し一次粒子径が12、18、35、70nmのコロイダルシリカ(SiO2)を0.4質量%含有させ、TMAHを0.1質量%添加した研磨剤、および無砥粒の0.1質量%TMAH水溶液を研磨剤として調製した。また、被研磨物であるCOPが存在するシリコンウェーハは前記TMAHの濃度とCOPの増加防止効果の関係で用いた物と同一の物を用いた。
本発明は、COPが存在するシリコンウェーハを研磨する方法において、
少なくとも水、シリカ、及びテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドを含む研磨剤であって、前記研磨剤の全質量に対して前記テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの濃度が0.01以上0.3質量%未満であり、前記研磨剤の全質量に対して前記シリカの濃度が0.1以上1.2質量%以下であり、前記シリカの一次粒子径が18nm以上である研磨剤を用いて、前記COPが存在するシリコンウェーハを研磨することを特徴とする研磨方法である。
本発明では、COPが存在するシリコンウェーハを研磨する。COPが存在するシリコンウェーハを研磨する際に問題となる研磨時の結晶欠陥(COP)数の増加を防止することができる。特に、抵抗率が0.1Ω・cm以上のシリコンウェーハを研磨することが好ましい。このようなシリコンウェーハを研磨することで、COP数の増加を抑制でき、酸化膜耐圧特性を改善することができ、延いてはデバイスの歩留を改善できる研磨方法となる。
本発明では、水、シリカ、及びTMAHを含む研磨剤を用いて、COPが存在するシリコンウェーハを研磨する。研磨剤の全質量に対してTMAHの濃度は0.01以上0.3質量%未満である。TMAHの濃度が0.01以上0.3質量%未満であれば研磨加工能率を向上でき、研磨時の結晶欠陥(COP)数の増加を防止できる研磨が可能となる。また、TMAHの濃度は0.01以上0.2質量%以下であることが好ましい。TMAHの濃度が0.01以上0.2質量%以下であればシリカ表面の溶解を一層抑制できより高い研磨加工能率を得ることができる。
本発明において研磨は、研磨剤を介してCOPが存在するウェーハの被研磨面が研磨布表面と摺擦されることで行われる。なお、研磨は両面研磨方式と片面研磨方式のいずれで行ってもよい。また、このような研磨をする研磨装置としてはバッチ式と枚葉式のいずれも用いることができる。
CZ法で作製した単結晶シリコンインゴットをスライスして、ラッピング、エッチング、1次研磨、洗浄して、COPが存在するシリコンウェーハを準備した。この1次研磨後の直径300mmのシリコンウェーハを図1に示す研磨装置を用い、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドを0.2質量%含み、一次粒子径が35nmのコロイダルシリカ(SiO2)を0.4質量%含み、添加剤KOHを0.05質量%含む研磨剤を用いて、研磨圧130g/cm2で研磨取代が0.5μmになるように研磨を行った。その後、以下の評価基準に従いこのシリコンウェーハのΔCOPを測定した。その結果を表1に示す。
ΔCOP(個数)…研磨前後のCOPの個数変化量
研磨加工能率(μm/min)…厚さ測定器でウェーハ中心部の研磨前後の厚さを測りその差分値を研磨時間あたりに換算した値
グローバル取代平坦度(nm/研磨取代1μm)…ウェーハ全面(エッジ除外2mm)の取代最大厚みから最小厚みを引いた量を研磨取代(1μm)あたりに換算した値(取代のGBIRに相当)
外周取代平坦度(nm/研磨取代1μm)…ウェーハ中心から外周方向への研磨取代厚み変位量を研磨取代(1μm)あたりに換算した値(取代のSFQRに相当)
TMAHを0.3質量%含み、一次粒子径が35nmのシリカを0.4質量%含み、添加剤KOHを0.05質量%含む研磨剤を用いて研磨した以外は実施例1と同様にしてCOPが存在するシリコンウェーハを研磨した。このシリコンウェーハのΔCOPを測定した結果を表1に示す。
TMAHを0.2質量%含み、一次粒子径が35nmのシリカを0.2質量%含み、添加剤KOHを0.01質量%含む研磨剤を用いて研磨した以外は実施例1と同様にしてCOPが存在するシリコンウェーハを研磨した。この条件の研磨加工能率の結果を表2に示す。
TMAHを0.01質量%含み、一次粒子径が35nmのシリカを0.2質量%含み、添加剤KOHを0.01質量%含む研磨剤を用いて研磨した以外は実施例1と同様にしてCOPが存在するシリコンウェーハを研磨した。この条件の研磨加工能率の結果を表2に示す。
TMAHを0.3質量%含み、一次粒子径が35nmのシリカを0.2質量%含み、添加剤KOHを0.01質量%含む研磨剤を用いて研磨した以外は実施例1と同様にしてCOPが存在するシリコンウェーハを研磨した。この条件の研磨加工能率の結果を表2に示す。
TMAHを含まず、一次粒子径が35nmのシリカを0.2質量%含み、添加剤KOHを0.01%含む研磨剤を用いて研磨した以外は実施例1と同様にしてCOPが存在するシリコンウェーハを研磨した。この条件の研磨加工能率の結果を表2に示す。
TMAHを0.05質量%含み、一次粒子径が35nmのシリカを1.2質量%含み、添加剤KOHを含まない研磨剤を用いて研磨した以外は実施例1と同様にしてCOPが存在するシリコンウェーハを研磨した。この条件の研磨加工能率と、シリコンウエーハの外周取代平坦度を測定した結果を表3に示す。
TMAHを0.05質量%含み、一次粒子径が35nmのシリカを0.1質量%含み、添加剤KOHを含まない研磨剤を用いて研磨した以外は実施例1と同様にしてCOPが存在するシリコンウェーハを研磨した。この条件の研磨加工能率と、シリコンウエーハの外周取代平坦度を測定した結果を表3に示す。
TMAHを0.05質量%含み、一次粒子径が35nmのシリカを2.1質量%含み、添加剤KOHを含まない研磨剤を用いた以外は実施例1と同様にしてCOPが存在するシリコンウェーハを研磨した。この条件の研磨加工能率と、シリコンウエーハの外周取代平坦度を測定した結果を表3に示す。
TMAHを0.05質量%含み、一次粒子径が35nmのシリカを0.07質量%含み、添加剤KOHを含まない研磨剤を用いた以外は実施例1と同様にしてCOPが存在するシリコンウェーハを研磨した。この条件の研磨加工能率と、シリコンウエーハの外周取代平坦度を測定した結果を表3に示す。
TMAHを0.1質量%含み、一次粒子径が18nmのシリカを0.4質量%含み、添加剤KOHを含まない研磨剤を用いて研磨した以外は実施例1と同様にしてCOPが存在するシリコンウェーハを研磨した。この条件の研磨加工能率の結果を表4に示す。
TMAHを0.1質量%含み、一次粒子径が12nmのシリカを0.4質量%含み、添加剤KOHを含まない研磨剤を用いて研磨した以外は実施例1と同様にしてCOPが存在するシリコンウェーハを研磨した。この条件の研磨加工能率の結果を表4に示す。
TMAHを0.05質量%含み、一次粒子径が35nmのシリカを0.2質量%含み、添加剤KOHを含まない研磨剤を用いて研磨した以外は実施例1と同様にしてCOPが存在するシリコンウェーハを研磨した。このシリコンウェーハのグローバル取代平坦度を測定した結果を表5に示す。
TMAHを0.05質量%含み、一次粒子径が35nmのシリカを0.2質量%含み、添加剤KOHを0.01%含む研磨剤を用いて研磨した以外は実施例1と同様にしてCOPが存在するシリコンウェーハを研磨した。このシリコンウェーハのグローバル取代平坦度を測定した結果を表5に示す。
Claims (4)
- COPが存在するシリコンウェーハを研磨する方法において、
少なくとも水、シリカ、及びテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドを含む研磨剤であって、前記研磨剤の全質量に対して前記テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの濃度が0.01以上0.3質量%未満であり、前記研磨剤の全質量に対して前記シリカの濃度が0.1以上1.2質量%以下であり、前記シリカの一次粒子径が18nm以上である研磨剤を用いて、前記COPが存在するシリコンウェーハを研磨することを特徴とする研磨方法。 - 前記研磨剤として、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムからなる群から選ばれる少なくとも1種類の添加剤を含むものを用いることを特徴とする請求項1に記載の研磨方法。
- 前記研磨剤として、該研磨剤の全質量に対して前記添加剤の濃度が0.01以上0.1質量%以下であるものを用いることを特徴とする請求項2に記載の研磨方法。
- 前記COPが存在するシリコンウェーハとして、抵抗率が0.1Ω・cm以上のシリコンウェーハを研磨することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の研磨方法。
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