JP2013004780A - 焦電センサ素子及びそれを用いた検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】薄膜形成したニオブ酸化物系多結晶の利点を活かした、高精度、高感度な焦電センサ素子及びそれを用いた検出装置を提供する。
【解決手段】非鉛のアルカリニオブ酸化物系多結晶からなる焦電体層2と、焦電体層2の下面に形成された下部電極3と、焦電体層2の上面に形成された上部電極4と、を備えたものである。
【選択図】図1
【解決手段】非鉛のアルカリニオブ酸化物系多結晶からなる焦電体層2と、焦電体層2の下面に形成された下部電極3と、焦電体層2の上面に形成された上部電極4と、を備えたものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、焦電センサ素子及びそれを用いた検出装置に関するものである。
エレクトロニクス製品の小型化や、高機能化、省電力化が進められている。また、様々なエレクトロニクス製品にセンサが搭載されていることから、搭載されるセンサ自体にも小型化、省電力化が求められている。
そのなかで、ニオブ酸化物系ペロブスカイト構造を有する多結晶も、その特性を利用して、様々なセンサデバイスに適用できる有効な材料として研究が進められている。
例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)に代わる非鉛の材料として、ニオブ酸カリウムナトリウム(KNN)は、その特性のポテンシャルの高さから、スパッタリング法やゾルゲル法、エアロゾルデポジション法などによる薄膜形成技術の検討が進められてきた。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、特許文献1〜3がある。
堀切文正、他5名、「(K,Na)NbO3圧電薄膜の微細加工特性」、第71回応用物理学会学術講演会講演予稿集、2010年、p.06−049
しかしながら、従来、ニオブ酸化物系材料の加工の難しさもあり、デバイス作製について積極的には検討が進められてこなかった。
ところが近年、非特許文献1に示されるように、従来加工が難しいとされていたニオブ酸化物系ペロブスカイト構造の多結晶膜の加工の研究が進められており、ドライエッチングを用いて、高精度なニオブ酸化物系多結晶膜の加工が可能となってきている。
本発明は上記事情に鑑み為されたものであり、薄膜形成したニオブ酸化物系多結晶の利点を活かした、高精度、高感度な焦電センサ素子及びそれを用いた検出装置を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、非鉛のアルカリニオブ酸化物系多結晶からなる焦電体層と、該焦電体層の下面に形成された下部電極と、前記焦電体層の上面に形成された上部電極と、を備えた焦電センサ素子である。
前記焦電体層は、ニオブ酸カリウムナトリウムの多結晶からなってもよい。
前記焦電体層は、0.5〜15μmの厚さに形成されてもよい。
また、本発明は、基板上に、前記焦電センサ素子を1つ以上備えた検出装置である。
前記焦電センサ素子の下方の前記基板の一部を除去して、前記焦電センサ素子の下方に空洞部を形成すると共に、前記焦電センサ素子を前記基板に支持させる支持層を形成してもよい。
前記基板を収容するパッケージと、該パッケージに形成されたウィンドウ部と、該ウィンドウ部に設けられ、前記焦電センサ素子に所望の波長の光のみを入射させるフィルタと、を備えてもよい。
前記基板上に、前記焦電センサ素子が出力する電気信号を増幅する増幅部を設けてもよい。
本発明によれば、薄膜形成したニオブ酸化物系多結晶の利点を活かした、高精度、高感度な焦電センサ素子及びそれを用いた検出装置を提供できる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、本実施の形態に係る焦電センサ素子の積層構造図である。
図1に示すように、焦電センサ素子1は、非鉛のアルカリニオブ酸化物系多結晶からなる焦電体層2と、焦電体層2の下面に形成された下部電極3と、焦電体層の上面に形成された上部電極4と、を備えている。
焦電体層2としては、ニオブ酸化物系ペロブスカイト構造を有する多結晶からなるものを用いる。本実施の形態では、焦電体層2として、ニオブ酸カリウムナトリウム(KNN)の多結晶からなるものを用いる。
焦電体層2は、0.5〜15μmの厚さに形成されるとよい。これは、焦電体層2の厚さが0.5μm未満であると十分な焦電効果が得られず、15μmを超えると熱容量が大きくなり、焦電センサ素子1の温感特性(温度感知特性)が劣化するためである。
なお、焦電体層2を薄くするほど温感特性は向上するが、電流リークが発生し易くなってしまうという別の問題が生じる。そのため、焦電体層2を例えば10μm未満と薄く形成する場合には、リーク電流を抑制すべく、焦電体層2のX線回折測定での(001)面ロッキングカーブ(ωスキャン)の半値幅(半値全幅:FWHM(Full Width at Half Maximum))を、1.5°以上とすることが望ましい。以下、X線回折測定での(001)面ロッキングカーブ(ωスキャン)の半値幅を、単にXRC半値幅と呼称する。
KNNの多結晶は、ペロブスカイト構造を有する主に柱状の結晶粒から構成される多結晶となっており、XRC半値幅が小さいほど柱状の結晶粒が揃っており、XRC半値幅が大きいほど結晶粒が揃っていないことを意味している。一般に、各結晶粒の方向がばらつき、隣接する結晶粒間の境界が乱れている方がリーク電流を抑制できるので、焦電体層2のXRC半値幅を1.5°以上とすることで、リーク電流を抑制し、リーク電流によるノイズの影響を低減することが可能となる。
下部電極3としては、例えばPtからなるものを用いるとよい。上部電極4としては、例えば、焦電体層2側からAl、Mo、Auを順次積層した積層電極を用いるとよい。
次に、焦電センサ素子1を用いた検出装置(赤外線検出装置)について説明する。
図2は検出装置の概略構成図、図3(a)は検出装置用ウェハの平面図及び要部拡大平面図、図3(b)はその焦電センサ素子を形成した部分の積層構造図である。
図2に示すように、検出装置21は、検出装置用ウェハ22を収容するパッケージ23と、パッケージ23に形成されたウィンドウ部24と、ウィンドウ部24に設けられ、焦電センサ素子1に所望の波長の光のみを入射させるフィルタ25と、を備えている。検出装置用ウェハ22は、図3(a),(b)に示されるように、基板31上に1つ以上の焦電センサ素子1を形成したものである。
検出装置用ウェハ22は、ウィンドウ部24が形成されたパッケージ23内に真空封止されている。検出装置用ウェハ22は、パッケージ23内の基台23a上に載置され、その表面(焦電センサ素子1を形成した面)がウィンドウ部24と対向するように配置される。ウィンドウ部24の近傍には、ウィンドウ部24を挟んで検出装置用ウェハ22と対向するように、赤外線を集光するレンズ26と絞り27とが設けられる。
フィルタ25は、赤外線のみを透過するようにされる。本実施の形態では、フィルタ25として、太陽光などの外来光をカットし、人体検知に用いられる9〜10μmの赤外線を受光する7μmのカットオンフィルタを用いた。なお、例えば、炎検知用には3〜5μmのバンドパスフィルタを、温度計測用には赤外領域に吸収の少ないシリコンをフィルタ25として用いるとよい。
また、静止している対象物の温度等を検知する場合は、入射赤外光をチョッピングするメカニカルチョッパをさらに備えても良い。この場合、チョッピング周波数は、100Hzまでに設定するのが通常である。出力信号はチョッピング周波数に逆比例する。
この検出装置21では、検出装置21の前に人が来たときに、赤外線が検出装置用ウェハ22の焦電センサ素子1に入射して、焦電センサ素子1に温度差ΔTが生じ、それにより起電力ΔVが生じる。したがって、焦電センサ素子1から出力される起電力ΔVを検出することで、検出装置21の前に人が来たことを検知できる。
この検出装置21にてノイズを低減させる工夫として、1)同一基板上に、焦電センサ素子1を2つ形成し、一方の焦電センサ素子1にのみ赤外線を入射させ、他方の焦電センサ素子1を補償素子として用いる差動方式(差動増幅方式)とすること、及び、2)同一基板上に増幅部(IC回路)を形成することで、配線のRC遅延の問題をなくすこと、が考えられる。
そこで、本実施の形態では、上述の1),2)を共に実現すべく、図3(a)に示すように、基板31上に複数の焦電センサ素子1を形成すると共に、同一基板31上に、焦電センサ素子1が出力する電気信号を増幅する増幅部32を設けるようにした。また、複数の焦電センサ素子1をグループ化して差動方式を用いて検出を行うように、検出装置用ウェハ22を構成した。本実施の形態では、4つの焦電センサ素子1を1グループとしたクワッド構造の検出装置用ウェハ22とし、大幅な雑音の低減を可能としている。
また、図3(a)に示す検出装置用ウェハ22では、4つの焦電センサ素子1をグループ化したモジュール30を基板31上に2次元的に配置して、2次元の温度分布(赤外線強度分布)を検出可能としている。このように構成することで、ON/OFFの検出(検出装置21の前に人がいるかいないかの検知)だけでなく、対象物の移動方向(人の移動方向)も検知することが可能になる。
基板31上に形成される複数の焦電センサ素子1は、スパッタリング法等により一括して形成することができる。また、基板31上に形成される複数の増幅部32についても、一括して形成することが可能である。基板31上に一括形成される複数の焦電センサ素子1、複数の増幅部32は、別個に形成した場合と比較して特性のばらつきが少ないという利点がある。
なお、複数の焦電センサ素子1を組み合わせて、その差を測定して雑音を除去する方法は従来より用いられているが、この方法を用いる際に非常に重要となるのが、その複数の焦電センサ素子1の雑音特性が同じかということである。複数の焦電センサ素子1の雑音特性が異なっていれば、当然良好な特性は期待できない。さらに、差動増幅も従来より用いられているが、大幅な改善を得るためには、特性の揃った増幅部32が必要である。本発明によれば、特性の揃った焦電センサ素子1、増幅部32を実現できるため、従来に比べて大幅な雑音低減が可能であり、さらには焦電センサ素子1の直ぐ横に並べて増幅部32を配置できるため、遅延のない検出装置21を実現できる。
図3(b)に示すように、検出装置用ウェハ22では、焦電センサ素子1の下方の基板31の一部を除去して、焦電センサ素子1の下方に空洞部33を形成しており、焦電センサ素子1を支持層(絶縁支持膜)34により空洞部33の周縁の基板31に支持させる構造となっている。このような構造は、一般にメンブレン構造と呼称されており、このような構造とすることで、感熱部である焦電センサ素子1の断熱性が高まり、入射される赤外線に対する感度を向上させることが可能となる。支持層34は、例えばケイ酸塩膜やシリコン酸化膜(SiO2膜)からなる。
また、支持層34と下部電極3との間には、Ptからなる下部電極3と支持層34との密着性を向上させるために、Tiからなる密着層35が形成される。下部電極3及び上部電極4は、図示しないコンタクト部にて増幅部32からの配線と電気的に接続されている。
さらに、焦電センサ素子1の上部電極4上には、赤外線を吸収して熱に変換する赤外線吸収層36が形成される。赤外線吸収層36は、例えばAu−Black(金黒)からなる。なお、上部電極4をAu−Blackで形成して、上部電極4に赤外線吸収層の役割を兼ねさせることも可能である。
次に、検出装置用ウェハ22の製造手順を説明する。
本実施の形態では、基板31上に増幅部32を形成し、その後、焦電センサ素子1を形成するようにした。増幅部32は、既知の方法のCMOSプロセス等により形成されるが、pn接合を形成する拡散工程で約1000℃(800℃から1000℃)の高温とする必要があり、焦電センサ素子1を先に形成した場合、焦電センサ素子1に悪影響を及ぼすおそれがあるためである。また、増幅部32において、電極形成後に温度を高くすると、電極部分が破壊されたり、pn接合が破壊されてしまうおそれがある。焦電体層2の熱処理温度は例えば700℃程度と高温であるため、本実施の形態では、増幅部32の電極形成の工程を焦電センサ素子1の形成後に行うようにした。なお、電極形成温度は、例えば600℃から900℃程度であるが、通常は処理時間が短時間であるため、増幅部32や焦電センサ素子1に与える影響は少ない。
まず、シリコンからなる基板31に、ドーパント拡散工程を行う。ドーパント拡散工程を実施するのは、焦電センサ素子1直下のエッチング部分(空洞部33となる部分)と、増幅部32のpn接合部分である。両者では、拡散深さが異なるので、順序としては拡散深さが厚いエッチング部分のドーパント拡散を先に行い、その後、拡散深さは薄いが拡散厚さの精度を要求する増幅部32のpn接合部分のドーパント拡散を行う。ドーパント拡散工程で用いるマスクはSiO2で基板31の表面に熱拡散で形成し、フォトマスクを使って穴を空けてドーパントを拡散させるが、エッチング部分と増幅部32のpn接合部分とではドーパントが異なるので、別々にその工程を繰返し行うことになる。
なお、焦電センサ素子1直下の部分にドーパント拡散を行うのは、キャリア濃度の高い部分、すなわちドーパント拡散を行った部分は、エッチング速度が非常に速くなるためであり、つまりは、焦電センサ素子1直下の部分だけきれいに選択的にエッチングして空洞部33を形成することを可能とするためである。ドーパント拡散を行わずにエッチングした場合、エッチング範囲が広くなるため焦電センサ素子1の支えが弱くなり、機械的強度が十分でなくなるという問題が生じる。
ドーパント拡散工程を行い電極部分以外の増幅部32を形成した後、センシング部分となる焦電センサ素子1を形成する。
まず、図4(a)に示すように、基板31上に支持層34を形成する。ドーパント拡散工程でマスクに用いたSiO2膜(酸化シリコン膜)をそのまま支持層34として用いてもよい。
支持層34を形成した後、図4(b)に示すように、支持層34上に、スパッタリング法により、Tiからなる密着層35、Ptからなる下部電極3を順次形成する。
その後、図4(c)に示すように、下部電極3上にKNNの多結晶からなる焦電体層2を形成する。焦電体層2を形成する方法としては、スパッタリング法、ゾルゲル法(MOD(Metal Organic Deposition)法)、水熱合成法、エアロゾルデポジション法などが挙げられる。このとき、増幅部32の表面には保護のためにSiO2膜(酸化シリコン膜)を形成しておく。
なお、焦電体層2は酸化物なので、熱処理等は酸素ガス中で行われるが、シリコンプロセスおよびシリコン上の電極プロセスは、還元雰囲気中で行われるのが主流である。焦電体層2の形成後に還元雰囲気(例えば水素雰囲気)中で処理を行うと、焦電体層2が分解し、所定の特性を得られなくなる場合が考えられる。
そこで、本実施の形態においては、焦電体層2を形成した後、エッチングで焦電体層2の余計な部分を除去し、その後、焦電体層2上にSiO2膜(図示せず)を形成して、焦電体層2を閉じ込めるようにした。なお、焦電体層2上に上部電極4を形成した後に、SiO2膜を形成するようにしてもよい。これにより、還元雰囲気中での電極形成が可能となる。
焦電体層2の加工を行う際のエッチングは、フッ素系反応ガスを用いたドライエッチング(RIE(Reactive Ion Etching))により行うとよい。より具体的には、アルカリニオブ酸化物系多結晶膜に対して良好な選択比が得られるTi又はTaをマスクに用い、CHF3ガスとArガスをエッチングガスに用いたRIEにより微細加工を行うとよい。なお、ドライエッチングに限らず、ウェットエッチングにより焦電体層2の加工を行うことも可能である。KNNからなる焦電体層2のウェットエッチングには、フッ酸系溶液が有効であり、ピンホールのないCr膜をマスクとして用いることで、レートの高いウェットエッチングが可能である。
図4(d)に示すように、焦電体層2上にSiO2膜(図示せず)を形成した後、その上に上部電極4を形成する。SiO2膜上に電極を形成する場合、上部電極4を構成する金属の順はAl、Mo、Auなどにするのが一般的である。これにより、下部電極3、焦電体層2、上部電極4を順に積層した焦電センサ素子1が形成される。
上部電極4を形成し焦電センサ素子1を形成した後、増幅部32の表面にSiO2膜を形成し(図示せず)、その後、図4(e)に示すように、レジストを用いて、センシング部となる焦電センサ素子1の表面にAu−Blackからなる赤外線吸収層36を形成する。増幅部32の表面にSiO2膜を形成するのは、増幅部32の表面にAu−Blackからなる赤外線吸収層36を直接形成すると、赤外線吸収層36が導電層であるため回路がショートしてしまうためである。
赤外線吸収層36を形成した後、図4(f)に示すように、エッチングにより焦電センサ素子1の下方の基板31の一部を除去して、空洞部33を形成する。その後、増幅部32の電極形成の工程を行うと、基板31上にメンブレン構造の焦電センサ素子1と増幅部32とを形成した検出装置用ウェハ22が得られる。
以上説明したように、本実施の形態に係る焦電センサ素子1は、非鉛のアルカリニオブ酸化物系多結晶からなる焦電体層2と、焦電体層2の下面に形成された下部電極3と、焦電体層2の上面に形成された上部電極4と、を備えている。
これにより、基板31上にオンチップ作製が可能で、薄膜形成したニオブ酸化物系多結晶(ここではKNN)の利点を活かした、高精度、高感度な焦電センサ素子1を実現することが可能となる。従来は、バルク焼結体からセンサ用ブロックを切り出して焦電センサ素子として使用していたため、素子ごとの特性ばらつきが大きかったが、本発明によれば、基板31上に一括して複数の焦電センサ素子1を作成することが可能となるため、素子ごとの特性ばらつきを大幅に抑制することができる。
また、焦電センサ素子1では、焦電体層2を0.5〜15μmの厚さに形成している。これにより、十分な焦電効果を得ることができ、かつ、熱容量を小さくして温感特性を向上することが可能となる。
さらに、焦電センサ素子1では、焦電体層2を10μm未満と薄く形成する場合には、焦電体層2のXRC半値幅を1.5°以上としている。これにより、リーク電流を抑制し、リーク電流によるノイズの影響を低減することが可能となる。
従来は、バルク焼結体からセンサ用ブロックを切り出して焦電センサ素子として使用していたこともあり、例えば、30μm厚さの素子ブロック(焦電体層2が30μm程度の厚さ)であれば、リーク電流の問題を検討する必要はなかった。焦電体層2を10μm未満と薄くした場合、熱容量が小さくなり温感特性を向上できる一方で、リーク電流によるノイズの影響が大きくなるが、焦電体層2のXRC半値幅を1.5°以上とすることで、リーク電流の低減が可能となる。
なお、焦電体層2のXRC半値幅が小さいほど(結晶粒が揃っている状態であるほど)、良好な焦電係数が得られると考えられており、XRC半値幅を1.5°以上と大きくすると焦電係数は劣化してしまうが、10μm未満の厚さの多結晶膜においては、検出精度はリーク電流などによるノイズの影響が大きいため、焦電係数の向上よりもリーク電流の低減を図った方が、結果的に検出精度の良い焦電センサ素子1が得られることになる。また、リーク電流が低くノイズが小さければ、増幅部32での増幅の利得を高くして、焦電係数の低さをカバーすることが可能である。
さらに、本実施の形態に係る検出装置21では、同一の基板31上に焦電センサ素子1と増幅部32を形成している。これにより、特性の揃った焦電センサ素子1、増幅部32を実現でき、複数の焦電センサ素子1を組み合わせる差動方式により、大幅なノイズの低減が可能となる。また、焦電センサ素子1と増幅部32の距離を近くして、配線のRC遅延を低減することが可能となる。
さらにまた、検出装置21では、焦電センサ素子1の下方の基板31の一部を除去して、焦電センサ素子1の下方に空洞部33を形成したメンブレン構造としている。これにより、焦電センサ素子1の断熱性が高まり、入射される赤外線に対する感度を向上させることが可能となる。
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
例えば、上記実施の形態では、KNNからなる焦電体層2をスパッタリング法、ゾルゲル法、水熱合成法、エアロゾルデポジション法などにより形成すると説明したが、これに限らず、特許文献3に記載されるように、KNNからなる焦電体層2をスパッタリング法により、基板表面の法線方向及び面内方向に結晶軸のそろったエピタキシャル成膜するようにしてもよい。エピタキシャル成膜することにより、多結晶(結晶粒と結晶粒との粒界)によるリーク電流の問題がなくなり、良好な特性の焦電センサ素子1を得ることができる。
(実施例1)
まず、実施例1におけるKNN膜の成膜方法を説明する。
まず、実施例1におけるKNN膜の成膜方法を説明する。
基板31には、熱酸化膜付きSi基板((100)面方位、厚さ0.525mm、熱酸化膜の厚さ200nm、20mm×20mmの矩形基板)を用いた。
基板31上にRFマグネトロンスパッタリング法で、Tiからなる密着層35(膜厚2nm)、Ptからなる下部電極3((111)面優先配向、膜厚200nm)を形成した。密着層35と下部電極3は、基板温度100〜350℃、放電パワー200W、導入ガスAr、Ar雰囲気の圧力2.5Pa、成膜時間は、密着層35では1〜3分、下部電極3では10分の条件で成膜した。
続いて、下部電極3の上に、RFマグネトロンスパッタリング法で(K1-xNax)NbO3からなる焦電体層2を0.5〜6.5μmの膜厚で形成した。焦電体層2である(K1-xNax)NbO3膜は、Na/(K+Na)=0.425〜0.730の(K1-xNax)NbO3焼結体をターゲットに用い、基板温度700℃、放電パワー100W、導入ガスAr、Ar雰囲気の圧力1.3Paの条件で成膜した。焦電体層2のスパッタ成膜時間は膜厚に応じて適宜調整して行った。
焦電体層2のX線回折測定を行ったところ、XRC半値幅は0.5°未満であった。
厚さの異なる焦電体層2を形成した後、「Tiマスク」+「CHF3ガス、Arガス」によるRIEで微細加工を行い、焦電体層2上に上部電極4、赤外線吸収層36をそれぞれ形成して、2つの焦電センサ素子1を備えた検出装置用ウェハ22を作製した。2つの焦電センサ素子1のうち、1つを補償素子として、ノイズの低減を図った。
作製した検出装置用ウェハ22を用い、図2の検出装置21をそれぞれ作製し、各検出装置21に対して、所定の赤外線を照射する測定物を用いて、検知出力を確認した。結果を図5に示す。
図5に示すように、焦電体層2の膜厚が薄い方が、赤外線による温度上昇に対して反応が良くなることがわかる。一方で、焦電体層2の膜厚を薄くしすぎると、リーク電流の影響により、検知出力が低下することが確認できた。
実施例1の検出装置21では、たとえ検知出力が低下しても、同一基板31上に形成され特性の揃った2つの焦電センサ素子1を備えているので、焦電体層2が0.5μmと薄い場合であっても、出力の増幅利得を高くすれば、検出装置21としての使用に問題はなかった。
(実施例2)
次に、リーク電流について検討するため、実施例1と同じ膜厚の焦電体層2を有する焦電センサ素子1を、焦電体層2のXRC半値幅を変えて成膜した。
次に、リーク電流について検討するため、実施例1と同じ膜厚の焦電体層2を有する焦電センサ素子1を、焦電体層2のXRC半値幅を変えて成膜した。
具体的には、RFマグネトロンスパッタリング法でKNNからなる焦電体層2を成膜する際に、ターゲットの下にあるマグネットとターゲットの距離を15mm〜35mmの範囲で変更することで、焦電体層2のXRC半値幅が1.5°以上2.0°以下の範囲となるようにした。
作製した検出装置用ウェハ22を用い、図2の検出装置21をそれぞれ作製し、各検出装置21に対して、所定の赤外線を照射する測定物を用いて、検知出力を確認した。結果を図6に示す。
図5と図6を比較しても明らかな通り、焦電体層2のXRC半値幅を1.5〜2.0°とした実施例2の方が、薄い膜厚においても、リーク電流が抑えられて検知出力が高くなっており、検出感度が向上していることが分かる。これは、多結晶のリーク電流の発生メカニズムによるものと考えられる。
図7に、KNN多結晶膜の(001)面のXRC半値幅と、多結晶膜の結晶状態との関係を示す。
図7(a)に示すように、結晶構造が擬立方晶であり(001)面方位に優先配向しているKNN多結晶膜は、ペロブスカイト構造を有する主に柱状の結晶粒から構成される多結晶となっている。ここで、柱状の結晶粒とは、(001)面に垂直な向きに、細長く成長した縦長の単結晶のことである。
図7(b)に示すように、(001)面のXRC半値幅が小さい多結晶では、柱状の各結晶粒の方向が揃っている状態にある。この状態では、隣接する結晶粒と結晶粒との粒界(結晶粒界)が揃っていて、電流リークが起こりやすくなる、と考えられる。
一方、図7(c)に示すように、(001)面のXRC半値幅が大きい多結晶では、柱状の各結晶粒の方向がばらついている状態にある。この状態では、隣接する結晶粒と結晶粒との境界は乱れていて、電流リークは起こり難くなる、と考えられる。
結晶粒が揃っている状態の多結晶膜の方が、良好な焦電係数が得られると考えられるが、10μm未満の厚さの多結晶膜においては、検出精度はリーク電流などによるノイズの影響が大きいため、焦電係数の向上よりも、リーク電流の低減を図った方が、検出精度のよいセンサが得られると考えられる。
(実施例3)
実施例3では、エピタキシャル成膜によりKNNからなる焦電体層2を形成した。
実施例3では、エピタキシャル成膜によりKNNからなる焦電体層2を形成した。
エピタキシャル成膜により焦電体層2を形成する場合には、スパッタリング法により、基板表面の法線方向及び面内方向に結晶軸のそろった焦電体層2を成膜する。ここでは、2μm厚さの焦電体層2を成膜した。
エピタキシャルに成膜することで、良好な焦電係数を得ることができると共に、リーク電流を低く抑えることができ、検出精度の向上を図ることができた。
(実施例4)
実施例4では、ゾルゲル法(MOD法)によりKNNからなる焦電体層2を形成した。
実施例4では、ゾルゲル法(MOD法)によりKNNからなる焦電体層2を形成した。
ゾルゲル法により焦電体層2を形成する場合には、所望の組成となるよう材料の組成比を調整した前駆体溶液を用いて塗布層を形成し、塗布層を結晶化することで焦電体層2を形成する。例えば、ナトリウムを含む有機金属化合物としてナトリウムエトキシド、カリウムを含む有機金属化合物としてカリウムエトキシド、ニオブを含む有機金属化合物としてニオブエトキシドを用い、これらを所望のモル比となるように混合し、さらにアルコールなどの有機溶媒を用いて溶解、分散して、前駆体溶液を作製する。
実施例4では、カリウムエトキシド、ナトリウムエトキシド、ニオブエトキシドを所定のモル比で混合して作製した前駆体溶液を、下地層(下部電極3)として100nm厚さのPt層が設けられたNbドープのSrTiO3基板上に、スピンコート法により塗布し、ホットプレート上で乾燥、仮焼結した後、700〜800℃でアニール処理を施した。この工程を繰返し行い、1.5μm厚さのKNNからなる焦電体層2を形成した。
実施例4では、1.5μm厚さの焦電体層2を、多数回の成膜+アニール処理により形成した。これにより、図7で示したような柱状多結晶とは異なり、図8に示すような小さい結晶粒が積み重なった構造の焦電体層2が得られ、図7(c)に示したXRC半値幅を大きくした場合と同様に、結晶性が整っておらず、電流がジグザグに進まざるを得なくなるので、リーク電流の低減が可能となる。
(実施例5)
実施例5では、水熱合成法により、膜厚10〜15μmのKNNからなる焦電体層2を形成した。
実施例5では、水熱合成法により、膜厚10〜15μmのKNNからなる焦電体層2を形成した。
基板31には、熱酸化膜付きSi基板((100)面方位、厚さ0.525mm、熱酸化膜の厚さ200nm、20mm×20mmの矩形基板)を用いた。
まず、実施例1,2と同様に、基板31上にRFマグネトロンスパッタリング法で、Tiからなる密着層35(膜厚10nm)、Ptからなる下部電極3((111)面優先配向、膜厚200nm)を形成した。
続いて、下部電極3の上に、水熱合成法の下地層となるKNN多結晶膜をスパッタリング法により成膜した。なお、下地層は焦電体層2の一部である。具体的には、実施例1,2と同様に、RFマグネトロンスパッタリング法により、膜厚0.5μmの(K1-xNax)NbO3膜を形成した。これにより、3枚のKNN下地層付きウェハを作製した。
下地層となる(K1-xNax)NbO3膜は、組成比が、後工程で成膜するKNN多結晶膜と同等になるよう成膜した。
その後、下地層上に、水酸化カリウム溶液、水酸化ナトリウム溶液、Nb2O5粉末を原料とした水熱合成法によりKNN多結晶膜を形成し、焦電体層2を形成する。
具体的には、0.5μmのKNN多結晶膜を形成したKNN下地層付きウェハに、水熱合成法により、9.5μm、12μm、14.5μmのKNN多結晶膜を形成し、合計の膜厚が10μm、12.5μm、15μmの焦電体層2を形成した。
成膜条件は、KOH溶液が10mol/L、Nb2O5粉末充填量が3.0g、保持温度230℃、保持時間10hrでおこなった。NaOH溶液は、下地層の組成比と等しくなるよう、適宜調整される。実施例5では、12〜13mol/Lとした。なお、水熱合成法では、Siはアルカリ水溶液中に溶け出してしまうため、露出する基板31の表面に保護膜を形成する。
成膜された焦電体層2の組成分析は、ICP−AES(誘導結合型プラズマ発光分析)法により行った。分析は、湿式酸分解を用い、酸にはフッ化水素酸と硝酸の混合液を用いた。その結果、得られた焦電体層2のNa/(Na+K)比率は、各試料において、膜の厚さ方向においてほぼ均一であり、0.51〜0.52であった。X線回折測定を行ったところ、全ての試料において、ペロブスカイト構造、擬立方晶又は正方晶の(001)面優先配向のKNN膜が成膜されていた。
成膜直後の多結晶膜についてTEM(透過型電子顕微鏡)により観察を行ったところ、結晶粒と結晶粒との間に隙間が存在していることが確認された。そこで、650〜700℃で2時間熱処理を行ったところ、結晶粒の間に存在していた隙間は確認されなくなった。
得られた焦電センサ素子1を用いて、実施例1,2と同様に検出装置21を作製した。
実施例1,2に比べ、焦電体層2の膜厚が厚いためリーク電流を低減でき、膜厚が厚くなった分温度感知は小さくなるが、ノイズの問題なく良好に使用が可能であった。
(実施例6)
実施例6では、エアロゾルデポジション法(AD法)によりKNNからなる焦電体層2を形成した。
実施例6では、エアロゾルデポジション法(AD法)によりKNNからなる焦電体層2を形成した。
主原料として、所望の焦電体層2の組成と同じ組成比の原料粉末を用意し、ヘリウムガスを搬送ガスとして成膜を行う。また、副原料としてエアロゾルデポジション法で成膜されやすい誘電体の結晶粉体を混合してもよい。この場合、Al2O3などの副原料の混合を、主原料に対し質量比で3〜10%の範囲で行うことで、膜密度を高めることができる。
まず、所望の焦電体層2の組成比に合わせたKNN原料粉末に、Al2O3を副原料として混合しておく。具体的には、主原料であるニオブ酸カリウムナトリウム結晶粉末「K:Na:Nb:O=7.5:6.5:16:70(原子数%)」に対し、Al2O3を副原料として混合した材料を用い、He搬送ガスを用いて、下部電極3が形成された基板31に吹き付けを行った。このときの基板温度を500℃として、10μm厚さのKNNからなる焦電体層2を成膜した。
副原料としてAl2O3を用いることで、膜密度の高いKNNからなる焦電体層2の形成ができた。また、実施例1,2に比べ、焦電体層2の膜厚が厚いためリーク電流を低減でき、膜厚が厚くなった分温度感知は小さくなるが、ノイズの問題なく良好に使用が可能であった。
1 焦電センサ素子
2 焦電体層
3 下部電極
4 上部電極
2 焦電体層
3 下部電極
4 上部電極
Claims (7)
- 非鉛のアルカリニオブ酸化物系多結晶からなる焦電体層と、該焦電体層の下面に形成された下部電極と、前記焦電体層の上面に形成された上部電極と、を備えたことを特徴とする焦電センサ素子。
- 前記焦電体層は、ニオブ酸カリウムナトリウムの多結晶からなる請求項1記載の焦電センサ素子。
- 前記焦電体層は、0.5〜15μmの厚さに形成される請求項1または2記載の焦電センサ素子。
- 基板上に、請求項1〜3いずれかに記載の焦電センサ素子を1つ以上備えたことを特徴とする検出装置。
- 前記焦電センサ素子の下方の前記基板の一部を除去して、前記焦電センサ素子の下方に空洞部を形成すると共に、前記焦電センサ素子を前記基板に支持させる支持層を形成した請求項4記載の検出装置。
- 前記基板を収容するパッケージと、該パッケージに形成されたウィンドウ部と、該ウィンドウ部に設けられ、前記焦電センサ素子に所望の波長の光のみを入射させるフィルタと、を備えた請求項4または5記載の検出装置。
- 前記基板上に、前記焦電センサ素子が出力する電気信号を増幅する増幅部を設けた請求項4〜6いずれかに記載の検出装置。
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