JP2013003322A - 光学素子の製造方法及び光学素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】ウェハーレンズの精密な切断によって精密な形状の光学素子を得ることができる光学素子の製造方法等を提供すること。
【解決手段】ウェハーレンズ10をダイシングして分割する前に、図8(A)に示す吸水処理が施される。吸水処理では、ウェハーレンズ10のダイシングの直前における第1及び第2レンズ樹脂層112,113の少なくも一方の樹脂層の吸水率が、これらレンズ樹脂層112,113の飽和吸水率の3割以上となるようにする。調湿装置によるウェハーレンズ10に対する吸水処理は、吸水処理の直後におけるレンズ樹脂層112,113の吸水率が飽和吸水率の6割以上となるようにすることが好ましい。吸水処理が行なわれたウェハーレンズ10に対しては、ダイシングが行なわれ光学素子4に分割される。ダイシングは、ダイシング装置においてウェハーレンズ10の表面に給水しながら行なわれる。
【選択図】図4
【解決手段】ウェハーレンズ10をダイシングして分割する前に、図8(A)に示す吸水処理が施される。吸水処理では、ウェハーレンズ10のダイシングの直前における第1及び第2レンズ樹脂層112,113の少なくも一方の樹脂層の吸水率が、これらレンズ樹脂層112,113の飽和吸水率の3割以上となるようにする。調湿装置によるウェハーレンズ10に対する吸水処理は、吸水処理の直後におけるレンズ樹脂層112,113の吸水率が飽和吸水率の6割以上となるようにすることが好ましい。吸水処理が行なわれたウェハーレンズ10に対しては、ダイシングが行なわれ光学素子4に分割される。ダイシングは、ダイシング装置においてウェハーレンズ10の表面に給水しながら行なわれる。
【選択図】図4
Description
本発明は、ウェハーレンズを個片化する工程を含む光学素子の製造方法、及びかかる製造方法によって得られる光学素子に関する。
固体撮像素子の製造方法として、撮像素子を構成する受光素子上に形成されたマイクロレンズアレイの表面に親水性を持つ薄膜を形成した後、流水しながらダイシングを行うことにより、マイクロレンズ表面の撥水性を抑えダイシング時の切削屑を洗い流すものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
一方、量産性の向上による低コスト化を目的として、透光性を有する基材の面に複数の光学素子が一度に形成された樹脂層を有した、いわゆるウェハーレンズを作製し、この後、個々の光学素子を基材と共に切断して個片化し、撮像装置等の光学素子として用いる提案がなされている。
ウェハーレンズを切断する場合、たとえば、数千個の光学素子が形成された8インチのウェハーレンズを個片化し、ダイシングを完了させるのには、数時間以上の長い時間を要している。また、ダイシング時は上記と同様に流水しながら行われるため、ウェハーレンズのダイシング時には、以下のような問題がある。
上述のように、ウェハーレンズには多数の光学素子が形成されており、ダイシングには長時間を要する。従って、ウェハーレンズ上のダイシングを開始した個所と、ダイシングが終了する個所とで、水に濡れている時間に大きな差が生じてしまう。ウェハーレンズに用いられる樹脂の吸水率は一般的に大きく、長時間濡れている個所は十分に吸水して大きく膨張し、短時間しか濡れていない個所は膨張の度合が小さい。その結果、ウェハーレンズ内で膨張状態に差が生じる。ガラス基板には薄いものが用いられるため、ガラス基板面積に対して樹脂層面積の比率が大きい場合、樹脂層の膨張状態の差が大きく影響し、ウェハーレンズの反りや歪みが顕著に表れる。ウェハーレンズの反りや歪みが発生すると、ウェハーレンズがダイシングテープから剥離するおそれや、ウェハー面が傾斜してウェハー面に対して垂直にダイシングができなくなり、所望の形状にダイシングできなくなる。つまり、光学素子の外形寸法精度が悪化する問題となり、ひいては組み付け時の精度低下等の問題となる。
本発明の目的は、ウェハーレンズの精密な切断によって精密な形状の光学素子を得ることができる光学素子の製造方法を提供することである。
かかる目的を達成するため、本発明に係る光学素子の製造方法は、ガラス基板上に樹脂層が形成されたウェハーレンズを個片に切断して光学素子を得る光学素子の製造方法であって、ウェハーレンズを個片に切断する工程の前に、ウェハーレンズの樹脂層に吸水させる吸水処理を行なう工程を、有することを特徴とする。
上記製造方法では、樹脂層に対する吸水処理によって樹脂層の吸水率を十分高めた後にウェハーレンズを個片に切断するので、ウェハーレンズの切断中に樹脂層が吸水して膨張することを抑制できる。これにより、ウェハーレンズの切断中にウェハーレンズが大きく変形することを防止でき、ウェハーレンズがダイシングテープから剥離するなどの不具合が発生することを防止できるので、精密な形状の光学素子を得ることができる。
本発明の具体的な態様又は側面では、上記製造方法において、ウェハーレンズの切断開始時の樹脂層の吸水率は、樹脂層の飽和吸水率の3割以上である。ここで、飽和吸水率とは、樹脂層が相対湿度0%で温度23℃の環境下で72時間保管され実質的に完全に乾燥している場合の質量をAとし、樹脂層が相対湿度85%で温度85℃の環境下で72時間保管された場合の質量をBとしたとき、
{(B−A)/A}×100
で得られる百分率で表すものとする。また、飽和吸水率の3割とは、乾燥している状態に対する飽和吸水率での質量増加量(B−A)を10割として、対象とする吸水状態での質量増加量がその3割であるということである。
本発明の具体的な態様又は側面では、上記製造方法において、ウェハーレンズの切断開始時の樹脂層の吸水率は、樹脂層の飽和吸水率の3割以上である。ここで、飽和吸水率とは、樹脂層が相対湿度0%で温度23℃の環境下で72時間保管され実質的に完全に乾燥している場合の質量をAとし、樹脂層が相対湿度85%で温度85℃の環境下で72時間保管された場合の質量をBとしたとき、
{(B−A)/A}×100
で得られる百分率で表すものとする。また、飽和吸水率の3割とは、乾燥している状態に対する飽和吸水率での質量増加量(B−A)を10割として、対象とする吸水状態での質量増加量がその3割であるということである。
本発明の別の側面では、上記製造方法において、吸水処理の直後における樹脂層の吸水率は、樹脂層の飽和吸水率の6割以上である。このようにすることで、ウェハーレンズに対する吸水処理の終了からダイシングの開始までの時間を考慮して余裕を持たせることができる。すなわち、樹脂層に対する吸水処理後からウェハーレンズの切断開始までにやや時間を空けることがあっても、ウェハーレンズの切断開始時において、樹脂層の飽和吸水率を3割以上とした状態を長く確保することができる。
本発明のさらに別の側面では、ガラス基板の樹脂層が形成される面の面積に対する樹脂層の面積占有率が50%以上である。この場合、ガラス基板の表面を覆う樹脂層の割合が大きくなり、樹脂層の膨張によるウェハーレンズ変形可能性も大きくなるので、ウェハーレンズの切断前における吸水処理の意義が高まる。
本発明のさらに別の側面では、吸水処理は、ウェハーレンズを所定の湿度及び温度の恒温槽内で所定時間保管することにより行う。これにより、樹脂層の吸水率を所望の値に制御することができ、切断後の光学素子の形状精度を高めることができる。
本発明のさらに別の側面では、恒温槽の湿度が、相対湿度において50%以上である。この場合、ウェハーレンズの樹脂層に対して確実な吸水処理が可能になる。
本発明のさらに別の側面では、恒温槽でのウェハーレンズの保管時間が、1時間以上である。この場合、ウェハーレンズの樹脂層に対して確実な吸水処理が可能になる。
本発明のさらに別の側面では、樹脂層が、エネルギー硬化性樹脂材料を用いて成形される。エネルギー硬化性樹脂材料は、ウェハーレンズの樹脂層の形成材料として適切であるが、ウェハーレンズの個片化に際して吸水するものも多く、ウェハーレンズの切断前における吸水処理がより効果的になって光学素子の形状精度を高めることができる。
本発明に係る光学素子は、上述した光学素子の製造方法により製造される。この場合、製造された光学素子は、精密な外形形状を有し、ホルダ等の他の部材への組み付けが確実になり、組み付け精度を高めることができる。
〔第1実施形態〕
図面を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る光学素子の製造方法について説明する。
図面を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る光学素子の製造方法について説明する。
A)ウェハーレンズの構造
図1(A)に示すように、ウェハーレンズ10は、ガラス基板11と、第1レンズ樹脂層12と、第2レンズ樹脂層13とを有し、第1及び第2レンズ樹脂層12,13によってガラス基板11を上下から挟んだ積層構造を有する。
図1(A)に示すように、ウェハーレンズ10は、ガラス基板11と、第1レンズ樹脂層12と、第2レンズ樹脂層13とを有し、第1及び第2レンズ樹脂層12,13によってガラス基板11を上下から挟んだ積層構造を有する。
ウェハーレンズ10のうちガラス基板11は、XY面に沿って一様に延びる平板であり、光透過性を有するホウケイ酸系、石英系、ケイ酸系その他のガラスで形成されている。ガラス基板11の厚さは、基本的には光学的仕様によって決定されるが、少なくとも成形型から離型してウェハーレンズ10を得るに際して破損しない程度の厚さとなっている。なお、ガラス基板11の上下の両面11a,11bは、研磨等によって平坦な鏡面に加工されている。
第1レンズ樹脂層12は、ガラス基板11の一方の面11a上に形成されて、XY面に沿って2次元的に広がっており、転写によって一括成形される第1成形面12aを有している。第1レンズ樹脂層12は、第1レンズ本体1aと第1フランジ部1bとを一組とする多数の第1レンズ要素L1をXY面内で2次元的に配列した構造を有する。これらの第1レンズ要素L1は、周囲から突出した外郭状の連結部12hを介して互いに連結されている。第1レンズ要素L1のうち第1レンズ本体1aは、例えば凸形状の非球面型又は球面型のレンズ部であり、第1光学面OS1を有している。周囲の第1フランジ部1bは、第1光学面OS1の周囲に広がる平坦な第1フランジ面FP1を有する。第1フランジ面FP1は、光軸OAに垂直なXY面に対して平行であり、連結部12h上端の当接面AS1も、XY面に対して平行である。
第1レンズ樹脂層12は、例えば光硬化性樹脂その他のエネルギー硬化性樹脂で構成される。例えば光硬化性樹脂は、主成分である重合性単量体等の重合性組成物と、重合性組成物の重合硬化を開始させるための光重合開始剤と、必要に応じて用いられる各種添加剤とを含む光硬化性樹脂材料を硬化させることにより得られる。このような光硬化性樹脂材料は、硬化前の状態では流動性を有している。光硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、アリルエステル樹脂、ビニル樹脂等がある。エポキシ樹脂は、光重合開始剤のカチオン重合により重合性組成物を反応硬化させて得ることができ、アクリル樹脂、アリルエステル樹脂、及びビニル樹脂は、光重合開始剤のラジカル重合により重合性組成物を反応硬化させて得ることができる。
第2レンズ樹脂層13は、ガラス基板11の他方の面11b上に形成されて、XY面に沿って2次元的に広がっており、転写によって一括成形される第2成形面13aを有している。第2レンズ樹脂層13は、第2レンズ本体2aと第2フランジ部2bとを一組とする多数の第2レンズ要素L2をXY面内で2次元的に配列した構造を有する。これらの第2レンズ要素L2は、周囲から突出した外郭状の連結部13hを介して互いに連結されている。第2レンズ要素L2のうち第2レンズ本体2aは、例えば凹形状の非球面型又は球面型のレンズ部であり、第2光学面OS2を有している。周囲の第2フランジ部2bは、第2光学面OS2の周囲に広がる平坦な第2フランジ面FP2を有する。第2フランジ面FP2は、光軸OAに垂直なXY面に対して平行であり、連結部13h上端の当接面AS2も、XY面に対して平行である。
第2レンズ樹脂層13を構成する樹脂は、第1レンズ樹脂層12と同様に光硬化性樹脂その他のエネルギー硬化性樹脂である。ただし、両レンズ樹脂層12,13を同一の樹脂で形成する必要はなく、組成の異なる別の光硬化性樹脂等で形成することができる。
図1(A)では、簡単のため、3組の第1及び第2レンズ要素L1,L2のみを図示しているが、実際は、XYの各方向に数10個以上の第1及び第2レンズ要素L1,L2が等間隔で配列されており、全体としては多数の第1及び第2レンズ要素L1,L2が2次元的に一様に配列されている。つまり、多数個の第1及び第2レンズ要素L1,L2のそれぞれが、等間隔で配置されている。
なお、ガラス基板11の両面に第1レンズ樹脂層12と第2レンズ樹脂層13とが形成された例を用いて説明するが、ガラス基板11の一方の面11a又は他方の面11b上にのみレンズ樹脂層を設けたものであってもよい。
図1(B)に示す光学素子4は、図1(A)のウェハーレンズ10を各レンズ要素L1,L2の中間位置である連結部12h、13hの中間位置でダイシングすることによって個片化して得られる光学素子であり、平面視正方形の複合レンズとなっている。光学素子4は、第1レンズ樹脂層12のうち単一の第1レンズ要素L1と、第2レンズ樹脂層13のうち上記第1レンズ要素L1に対向する単一の第2レンズ要素L2と、これらの第1及び第2レンズ要素L1,L2間に挟まれたガラス基板11の部分11pとを備える。光学素子4は、第1及び第2レンズ要素L1,L2を囲む突起状のスペーサー部1d,2dをさらに有する。スペーサー部1d,2dは、ウェハーレンズ10における連結部12h,13hに相当するものであり、光学素子4を他の光学素子と接合したり鏡筒に固定したりする際に利用することができる。
B)光学素子の製造工程
図2のフローチャート等を利用して、光学素子すなわち図1(B)に示す光学素子4の製造方法について説明する。
図2のフローチャート等を利用して、光学素子すなわち図1(B)に示す光学素子4の製造方法について説明する。
個片化された光学素子4を得る前に、まず図1(A)に示すウェハーレンズ10が作製される(図2のステップS1〜S3等)。
具体的には、図3(A)に示すように、成形型30を用意し、この成形型30の成形面31上に、エネルギー硬化性樹脂として第1の樹脂材料241aを薄く略一様に配置する(図2のステップS1の前段)。
その後、図3(B)に示すように、成形型30の成形面31がガラス基板11の一方の面11aの下方に位置するようにガラス基板11等をアライメントして配置し、ガラス基板11に対して下方から成形型30を押圧して、成形型30の成形面31とガラス基板11の面11aとが予め決められた所望の間隔となるまで近接させる(図2のステップS1の後段)。ここで、第1の樹脂材料241aは、成形型30の成形面31とガラス基板11の面11aとに挟まれて押圧され、成形面31と面11aとに挟まれた空間を充填する。
次に、図3(C)に示すように、不図示の光源によりUV光その他の所定波長の硬化光を照射し、成形型30とガラス基板11との間に挟まれた第1の樹脂材料241aを硬化させる(図2のステップS2)。結果的に、成形型30の成形面31が転写されかつ硬化した樹脂によって構成される第1レンズ樹脂層12が形成される。この第1レンズ樹脂層12には、成形型30の第1光学転写面31aに対応して第1光学面OS1が形成され、第1フランジ転写面31bに対応して第1フランジ面FP1が形成されている。第1レンズ樹脂層12には、第1光学面OS1等を囲むように連結部12hも形成されている。
次に、仕上げの硬化処理として、ガラス基板11と成形型30とを貼り合わせた状態で加熱処理を行う(図2のステップS3)。すなわち、成形型30及びガラス基板11を所定温度で所定時間加熱する。これに伴って第1レンズ樹脂層12が加熱され、第1レンズ樹脂層12(これを構成する第1レンズ要素L1、第1フランジ面FP1)が完全に硬化する。第1レンズ樹脂層12を形成するための第1の樹脂材料241aは、ステップS2の硬化光によって硬化するが、光だけでは必ずしも硬化が十分でない場合もあり、光硬化させた第1レンズ樹脂層12を加熱することで、これを構成する第1レンズ要素L1を確実に硬化させることとしている。
次に、図3(D)に示すように、成形型30から第1レンズ樹脂層12とガラス基板11とを一体として離型する。その後、第1レンズ樹脂層12に対して、例えば成膜処理(図2のステップS13)が行なわれる。成膜処理では、真空蒸着装置を利用した無機材料の蒸着等によって、第1レンズ樹脂層12の第1光学面OS1上に保護コート、反射防止コート等が形成される。
以上の工程により、ガラス基板11の片側に第1レンズ樹脂層12を形成した半製品を得ることができる。
次いで、ガラス基板11の裏面にも成形するか否か判断(図2のステップS14)し、裏面に成形を行わない場合(図2のステップS14;No)には、ステップS4に移行し、裏面にも成形を行う場合(図2のステップS14;Yes)には、ステップS1に戻り、同様にして、ガラス基板11の一方の面11aに第1レンズ樹脂層12を形成した半製品に対して、ガラス基板11の他方の面11bに第2レンズ樹脂層13を形成する(図2のステップS1〜S3等)。
具体的には、図3(E)に示すように、成形型130を用意し、この成形型130の第2成形面131上に、光硬化性樹脂として第2の樹脂材料241bを配置する(図2のステップS1の前段)。
その後、図3(F)に示すように、図3(D)に示す状態からガラス基板11の上下を反転させ、成形型130の第2成形面131がガラス基板11の他方の側の面11bの下方に位置するようにガラス基板11等をアライメントして配置し、ガラス基板11に対して下方から成形型130を押圧して、第2成形面131と面11bとが予め決められた所望の間隔となるまで近接させる(図2のステップS1の後段)。第2の樹脂材料241bは、成形型130の成形面131とガラス基板11の面11bとに挟まれた空間を充填する。
次に、図3(G)に示すように、不図示の光源によりUV光その他の所定波長の硬化光を照射し、成形型130とガラス基板11との間に挟まれた第2の樹脂材料241bを硬化させる(図2のステップS2)。結果的に、成形型130の第2成形面131が転写されかつ硬化した樹脂によって構成される第2レンズ樹脂層13が形成される。第2レンズ樹脂層13には、成形型130の第2光学転写面131aに対応して第2光学面OS2が形成され、第2フランジ転写面131bに対応して第2フランジ面FP2が形成されている。第2レンズ樹脂層13には、第2光学面OS2等を囲むように連結部13hも形成されている。
次に、仕上げの硬化処理として、ガラス基板11と成形型130とを貼り合わせた状態で加熱処理を行う(図2のステップS3)。これに伴って第2レンズ樹脂層13が加熱され、第2レンズ樹脂層13(これを構成する第2レンズ要素L2、第2フランジ面FP2)が完全に硬化する。
次に、図3(H)に示すように、成形型130から第2レンズ樹脂層13とガラス基板11と第1レンズ樹脂層12とを一体として離型する。その後、第2レンズ樹脂層13に対して、例えば成膜処理(図2のステップS13)が行なわれる。成膜処理では、真空蒸着装置を利用した無機材料の蒸着等によって、第2レンズ樹脂層13の第1光学面OS1上に保護コート、反射防止コート等が形成される。
以上により、ガラス基板11の両側に第1及び第2レンズ樹脂層12,13を形成したウェハーレンズ10を得ることができる。すなわち、図2のステップS1の成形処理がガラス基板11の上下面11a,11bに対して順次なされ、結果的にステップS2の光硬化やステップS3の加熱によってレンズ樹脂層12,13が形成され、成膜工程を経てウェハーレンズ100が完成する。
なお、以上の工程で用いた成形型30、130は、オリジナルの金属型(マスター型)であってもよいし、オリジナルの金属型(マスター型)を転写して得たサブマスター型、サブマスター型を転写して得られたサブサブマスター型等であってもよい。つまり、金属等で形成されたマスター型をそのまま用いてウェハーレンズ100を成形してもよいし、マスター型から樹脂製のサブマスター型を形成し当該サブマスター型を用いてウェハーレンズ10を成形してもよい。さらに、当該サブマスター型を成形型として樹脂製のサブサブマスター型を再度形成し、このサブサブマスター型からウェハーレンズ10を成形してもよい。
また、図2の成膜処理(ステップS13)は、必須のものではなく、例えば第1及び第2レンズ樹脂層12,13の一方にのみ成膜処理を行なうものであってもよい。さらに、後述する乾燥処理(図2のステップS6)後に成膜処理を行なってもよい。
また、図3(D)で、第1レンズ樹脂層12及びガラス基板11を成形型30から離型しているが、第1レンズ樹脂層12及びガラス基板11を成形型30に付着させたままで、図3(F)〜図3(H)の工程を行うこともできる。この場合、成形型30,130を互いに離間させることで一括の離型が可能になる。ただし、光硬化性樹脂を用いる場合、成形型30,130は、光透過性を有することが望ましい。
以上の方法で作製されたウェハーレンズ10は、ウェハーレンズの個片化によって光学素子4とされる。ウェハーレンズ10の個片化に際しては、ウェハーレンズ10に対して水分を供給する吸水処理とウェハーレンズ10を個片に切断分離する工程とを行う。
図4(A)に示すように、ウェハーレンズ10をダイシングして分割する前に、ウェハーレンズ10に対して吸水処理が施される(図2のステップS4)。吸水処理では、ウェハーレンズ10のダイシングの直前における第1及び第2レンズ樹脂層12,13の樹脂層の吸水率が、これら第1及び第2レンズ樹脂層12,13の飽和吸水率の3割以上となるようにする。このような吸水処理は、例えば、恒温槽を備えた調湿装置を用いて行なわれる。調湿装置によるウェハーレンズ10に対する吸水処理は、吸水処理の直後における第1及び第2レンズ樹脂層12,13の吸水率が上記飽和吸水率の6割以上となるようにすることが好ましい。これは、ウェハーレンズ10に対する吸水処理の終了からダイシングの開始までの時間を考慮して余裕を持たせたものである。
以上において、飽和吸水率とは上述のように、樹脂層が相対湿度0%で温度23℃の環境下で72時間保管され実質的に完全に乾燥している場合の質量をAとし、樹脂層が相対湿度85%で温度85℃の環境下で72時間保管された場合の質量をBとしたとき、
{(B−A)/A}×100
で得られる百分率で表す。
{(B−A)/A}×100
で得られる百分率で表す。
具体的には、レンズ樹脂層12,13が相対湿度85%で温度85℃の環境下で72時間保管された場合の各々の質量増加量の、各々の乾燥時の質量に対する百分率である。同様に、樹脂層の吸水率は、乾燥状態の樹脂層の質量に対する測定対象状態の樹脂層の質量増加分の割合であらわすことができる。吸水率は、その樹脂層の飽和吸水率に対する割合で表してもよい。
より具体的には、乾燥状態を基準に飽和状態に変化したとき100.5%に質量が増加した場合、飽和吸水率は0.5%であり、対象状態で100.25%に質量が増加している場合、吸水率は0.25%又は飽和吸水率に対して5割あるいは50%である。なお、吸水率は、近似的に寸法換算することもできる。従って、例えばウェハーレンズ10を個片化して得られる光学素子4が矩形の平板状である場合、乾燥状態におけるレンズ要素L1,L2(レンズ樹脂層12,13内の矩形部分)の縦横寸法の平均値をMAとし、飽和吸水状態におけるレンズ要素L1,L2(レンズ樹脂層12,13内の矩形部分)の縦横寸法の平均値をMIとして、対象とする吸水状態におけるレンズ要素L1,L2の縦横寸法の平均値がVAであるとすると、100×(VA−MI)/(MA−MI)によって、吸水率(吸水率が飽和吸水率の何割又は何%になっているか)を評価することができる。
より具体的には、乾燥状態を基準に飽和状態に変化したとき100.5%に質量が増加した場合、飽和吸水率は0.5%であり、対象状態で100.25%に質量が増加している場合、吸水率は0.25%又は飽和吸水率に対して5割あるいは50%である。なお、吸水率は、近似的に寸法換算することもできる。従って、例えばウェハーレンズ10を個片化して得られる光学素子4が矩形の平板状である場合、乾燥状態におけるレンズ要素L1,L2(レンズ樹脂層12,13内の矩形部分)の縦横寸法の平均値をMAとし、飽和吸水状態におけるレンズ要素L1,L2(レンズ樹脂層12,13内の矩形部分)の縦横寸法の平均値をMIとして、対象とする吸水状態におけるレンズ要素L1,L2の縦横寸法の平均値がVAであるとすると、100×(VA−MI)/(MA−MI)によって、吸水率(吸水率が飽和吸水率の何割又は何%になっているか)を評価することができる。
図5を参照して、第1及び第2レンズ樹脂層12,13に対する吸水処理(図2のステップS4)について説明する。図5に示す調湿装置40は、断熱壁を有するとともに密閉空間を形成する恒温槽41と、恒温槽41の室内の温度及び湿度を一定に保つための空気制御循環システムである空気送出装置42aと、空気吸引装置42b及びファン42cと、室内の温度及び湿度を測定する温湿度センサー43と、これらを制御する制御装置44とを備える。ここで、空気送出装置42aは、調湿の対象であるウェハーレンズ10に十分に吸水させるように、高湿度かつ高温の空気を密閉空間である恒温槽41内に送り出す。また、空気吸引装置42bは、恒温槽41内の空気を吸引し、ファン42cは、恒温槽41内の空気を循環させて恒温槽41内における空気の状態を均一に保っている。恒温槽41内は、吸水処理時に例えば65℃〜100℃程度の範囲に設定され、相対湿度において例えば50%以上とされる。ウェハーレンズ10は、レンズ樹脂層12,13の吸水率が飽和吸水率の3割以上(望ましくは飽和吸水率の6割以上)となるように、恒温槽41内に例えば1時間〜数時間程度保管される。
ダイシング直前にウェハーレンズ10面全体に水をかけてからダイシングを行うだけでは、樹脂層の吸水を制御することは難しく、水をかけてすぐにダイシングを開始する箇所と、水をかけて長時間経過後にダイシングされる箇所とでは、レンズ樹脂層12,13の膨張状態に差が生じてしまい、結果的に、ウェハーレンズ10がダイシングテープから剥離したり、ウェハー面(上下面11a,11bに平行な面)が傾斜してウェハー面に対して垂直にダイシングができなくなる。つまり、湿度や温度が多少変わってもある程度の時間をかけて保管することが必要であり、これにより樹脂層全体に均等に吸水を行わせることできるということである。
調湿装置40によって吸水処理が行なわれたウェハーレンズ10に対しては、図4(B)に破線で示す連結部12h,13hの位置でダイシングによる切断が行なわれ、図1(B)等に示す光学素子4に分割される(図2のステップS5)。ダイシングは、ダイシング装置においてウェハーレンズ10の表面に給水しながら行なわれる。
図6に示すダイシング装置50は、切削部51と、ステージ52と、給水部53とを備える。ここで、切削部51は、ウェハーレンズ10の切断用のダイシングブレード51aと、ダイシングブレード51aの回転及び移動を行なう駆動装置51bとを有する。ステージ52は、金属治具56及びダイシングテープ61を介してウェハーレンズ10を支持している。ダイシングテープ61の表裏面61a、61bには粘着層が形成されており、ウェハーレンズ10はダイシングテープ61の表面61aに連結部12h,13hの面が接着固定されている。また、ダイシングテープ61の裏面61bは金属治具56に接着固定されている。ウェハーレンズ10は、金属治具56によってXY平面に平行に配置されている。ダイシングブレード51aは、駆動装置51bに駆動されてXY平面に平行な水平軸を回転軸として回転しつつ移動して、ウェハーレンズ10を破線で示す連結部12h,13hの位置で切断する。給水部53は、切削部51によってウェハーレンズ10を切削しつつ切断する際に、ウェハーレンズ10の表面10aに給水する。ウェハーレンズ10に対して給水する領域は、ウェハーレンズ10の表面10aのうちダイシングブレード51aによる切断部分及びその周辺とすることもできるが、ウェハーレンズ10の表面10a全体とすることもできる。このように、ウェハーレンズ10の表面10aに給水することで、ダイシングブレード51aによる切断部分の加熱を抑えることができ、切断部分の周辺に飛散する切削屑を洗い流すことができる。これにより、ウェハーレンズ10の表面10aに汚れが残ることを防止でき、光学素子4の表面に曇り等が形成されることを確実に防止できる。
ウェハーレンズ10のダイシングは、ウェハーレンズ10は完全に切断するように行なわれるが、ダイシングテープ61は切断されないように行なわれる。つまり、ダイシングブレード51aがダイシングテープ61の裏側に到達しないようにダイシングテープ61に形成される溝深さが調整される。これにより、ウェハーレンズ10から個片化された個々の光学素子4をダイシングテープ61上に支持でき、これらがバラバラに飛散することを防止できる。
その後、光学素子4に対して、乾燥処理(図2のステップS6)が行なわれる。乾燥処理では、図5に示す恒温槽41を備えた調湿装置40と同様の構造の調湿装置を利用して、光学素子4を乾燥雰囲気下におき、レンズ樹脂層12,13を乾燥させる。
〔第2実施形態〕
以下、第2実施形態に係るウェハーレンズの製造方法等について説明する。なお、本実施形態は、第1実施形態のウェハーレンズの製造方法等の変形例であり、特に説明しない部分又は事項は、第1実施形態の場合と同様である。
以下、第2実施形態に係るウェハーレンズの製造方法等について説明する。なお、本実施形態は、第1実施形態のウェハーレンズの製造方法等の変形例であり、特に説明しない部分又は事項は、第1実施形態の場合と同様である。
図7(A)に示すように、ウェハーレンズ10は、ガラス基板11と、第1レンズ樹脂層112と、第2レンズ樹脂層113とを有する。
第1レンズ樹脂層112は、ガラス基板11の一方の面11a上に形成され、XY面に沿って2次元的に配列された多数の第1レンズ要素L1で構成されている。この場合、第1実施形態と異なり、隣接する第1レンズ要素L1の間に連結部12hが設けられていない。なお、ガラス基板11の面11a上における第1レンズ要素L1の面積的な占有率は50%以上となっている。
第2レンズ樹脂層113は、ガラス基板11の他方の面11b上に形成され、XY面に沿って2次元的に配列された多数の第2レンズ要素L2で構成されている。この場合、第1実施形態と異なり、隣接する第2レンズ要素L2の間に連結部13hが設けられていない。なお、ガラス基板11の面11b上における第2レンズ要素L2の面積的な占有率は50%以上となっている。
第1レンズ樹脂層112は、ガラス基板11の一方の面11a上に形成され、XY面に沿って2次元的に配列された多数の第1レンズ要素L1で構成されている。この場合、第1実施形態と異なり、隣接する第1レンズ要素L1の間に連結部12hが設けられていない。なお、ガラス基板11の面11a上における第1レンズ要素L1の面積的な占有率は50%以上となっている。
第2レンズ樹脂層113は、ガラス基板11の他方の面11b上に形成され、XY面に沿って2次元的に配列された多数の第2レンズ要素L2で構成されている。この場合、第1実施形態と異なり、隣接する第2レンズ要素L2の間に連結部13hが設けられていない。なお、ガラス基板11の面11b上における第2レンズ要素L2の面積的な占有率は50%以上となっている。
図7(B)に示すように、光学素子4は、第1レンズ樹脂層112のうちいずれか1つの第1レンズ要素L1と、第2レンズ樹脂層113のうち上記第1レンズ要素L1に対向する1つの第2レンズ要素L2と、これらのレンズ要素L1,L2間に挟まれたガラス基板11の部分11pとを備える。光学素子4は、第1実施形態と異なり、第1及び第2レンズ要素L1,L2を囲む突起状のスペーサー部1d,2dを備えていない。ただし、光学素子4を他の光学素子と接合したり鏡筒に固定したりする際には、スペーサーを接着することもできる。
本実施形態の場合も、ウェハーレンズ10をダイシングして分割する前に、図8(A)に示す吸水処理が施される。吸水処理では、ウェハーレンズ10のダイシングの直前における第1及び第2レンズ樹脂層112,113の吸水率が、これらレンズ樹脂層112,113の飽和吸水率の3割以上となるようにする。調湿装置によるウェハーレンズ10に対する吸水処理は、吸水処理の直後におけるレンズ樹脂層112,113の吸水率が飽和吸水率の6割以上となるようにすることが好ましい。
吸水処理が行なわれたウェハーレンズ10に対しては、図8(B)に破線で示すレンズ要素L1,L2の中間位置でダイシングによる切断が行なわれ、図7(B)等に示す光学素子4に分割される。ダイシングは、ダイシング装置においてウェハーレンズ10の表面に給水しながら行なわれる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、レンズ樹脂層が光硬化性樹脂で形成されるものとし、光照射で樹脂材料を硬化させたが、光硬化性樹脂に代えて、熱硬化性樹脂等の他のエネルギー硬化性樹脂でレンズ樹脂層を形成することもできる。
上記実施形態において図示した第1光学面OS1,OS2、光学転写面31a,32a等の形状は単なる例示であり、光学素子4の用途に応じて様々な形状とすることができる。
光学素子4は、単独で使用されるものに限らず、他の光学素子や光学フィルターと組み合わせて使用されてもよいし、イメージセンサーと組み合わせて使用されてもよい。
光学素子4に代えてフィルター、回折素子その他の光学素子を、上記と同様の手法で作製することもできる。
以下、ダイシング切断開始時(切断開始直前)の樹脂層の吸水率、ガラス基板面積に対する樹脂の面積占有率と、ダイシングにより切断した後の形状誤差との関係についての実験およびその結果について説明する。
まず、恒温槽を用いて、ウェハーレンズ10のレンズ樹脂層12,13を飽和吸水率まで高めることが可能かを予め確認した。
樹脂材料は、吸水特性が比較的高い樹脂である、飽和吸水率が0.5%であることが既知の光硬化性エポキシ樹脂を用い、予め質量を計測した3cm×5cmの長方形、厚さ1mmのガラス基板上に厚さ500μmのレンズ樹脂層に相当する円形小片(直径10mm)を成形したもの(サンプルR1,R2)を用意した。
まず、恒温槽を用いて、ウェハーレンズ10のレンズ樹脂層12,13を飽和吸水率まで高めることが可能かを予め確認した。
樹脂材料は、吸水特性が比較的高い樹脂である、飽和吸水率が0.5%であることが既知の光硬化性エポキシ樹脂を用い、予め質量を計測した3cm×5cmの長方形、厚さ1mmのガラス基板上に厚さ500μmのレンズ樹脂層に相当する円形小片(直径10mm)を成形したもの(サンプルR1,R2)を用意した。
ガラス基板上に形成された光硬化性エポキシ樹脂に対して紫外線を照射して硬化させる際には、ウシオ電機株式会社製の紫外線照射装置Spot Cure SP−7を用いて、波長365nmにおいて、照度40mW、照射時間135秒、積算照射量:5400mJを樹脂に照射した。
次いで、ヤマト科学株式会社製の真空定温乾燥器DP33を用いて、200℃で、1時間の加熱を行った。
さらに、株式会社シンクロン製の真空蒸着機BMC−800Tを用いて、蒸着温度200℃で、両面及び側面にフッ化マグネシウムの単層コートを施した。
次いで、ヤマト科学株式会社製の真空定温乾燥器DP33を用いて、200℃で、1時間の加熱を行った。
さらに、株式会社シンクロン製の真空蒸着機BMC−800Tを用いて、蒸着温度200℃で、両面及び側面にフッ化マグネシウムの単層コートを施した。
それぞれの小片(サンプルR1,R2)を23℃で相対湿度0%の恒温槽41で3日間保管した後に質量を測定し、一方の小片(サンプルR1)を23℃で相対湿度85%の恒温槽に2時間保管した後に質量を測定した。その後、両方の小片(サンプルR1,R2)を温度23℃の純水に1時間浸し、質量を測定した。ここで、2つの小片を温度23℃相対湿度0%で3日間保管した直後におけるガラス基板の質量を引いた小片のみの質量を100%とし、以降の工程後のガラス基板の質量を引いた小片のみの質量を百分率で表現すると、下記の表1のようになった。
表1のサンプルR2の結果からも明らかなように、本実験で用いたガラス基板上に光硬化性エポキシ樹脂を成形したレンズ樹脂層に相当する円形小片は、1時間の水侵で、略飽和吸水状態となった。また、恒温槽内で高湿環境下で保管した小片(サンプルR1)は、高湿環境下における吸湿で、ほぼ飽和吸水率程度の吸水をした。
結果的に、実験に用いた光硬化性エポキシ樹脂は、温度23℃で相対湿度85%の恒温槽を用いて、2時間保管して吸水処理(調湿)を行うことで、略飽和吸水率まで吸水させることができることがわかり、その後のダイシング工程時における吸水を非常に少なくできることがわかった。
さらに、使用する樹脂に応じて恒温槽内で保管する条件(主として湿度)を予め決めることで、樹脂層の吸水率を制御できることが確認できた。
結果的に、実験に用いた光硬化性エポキシ樹脂は、温度23℃で相対湿度85%の恒温槽を用いて、2時間保管して吸水処理(調湿)を行うことで、略飽和吸水率まで吸水させることができることがわかり、その後のダイシング工程時における吸水を非常に少なくできることがわかった。
さらに、使用する樹脂に応じて恒温槽内で保管する条件(主として湿度)を予め決めることで、樹脂層の吸水率を制御できることが確認できた。
次に、ダイシング切断開始時(切断開始直前)の樹脂層の吸水率と、ガラス基板面積に対する樹脂の面積占有率と、ダイシングにより切断した後の形状誤差との関係についての実験を行った。
ガラス基板11として、直径8インチ、厚さ0.3mmのホウケイ酸ガラス製のガラス基板を用いた。このガラス基板の片面の全面に、光硬化性のエポキシ樹脂を厚さ0.3mmで一様に塗布した。なお、ガラス基板の片面のみとして、全面に樹脂層を形成するのは、吸水による反りや歪みが、この条件のときに最も大きく発生するためである。
次に、ウシオ電機株式会社製のUV照射装置Spot Cure SP−7を用いて、波長365nmの光で、照度40mW、照射時間135秒、積算照射量:5400mJを樹脂に照射した。これにより、レンズ樹脂層12に相当する樹脂層がガラス基板11上に形成され、ウェハーレンズ10に相当するサンプルが得られた。次に、ヤマト科学株式会社製の真空定温乾燥器DP33を用いて、サンプルに対して150℃で1時間の加熱を行った。次に、株式会社シンクロン製の真空蒸着機BMC−800Tを用いて、蒸着温度200度で、フッ化マグネシウムの単層コートを施す。上記手順で、ダイシング切断開始時(切断開始直前)の樹脂層の吸水率が各種のものを用意した。このサンプルをサンプル1〜11とする。
ガラス基板11として、直径8インチ、厚さ0.3mmのホウケイ酸ガラス製のガラス基板を用いた。このガラス基板の片面の全面に、光硬化性のエポキシ樹脂を厚さ0.3mmで一様に塗布した。なお、ガラス基板の片面のみとして、全面に樹脂層を形成するのは、吸水による反りや歪みが、この条件のときに最も大きく発生するためである。
次に、ウシオ電機株式会社製のUV照射装置Spot Cure SP−7を用いて、波長365nmの光で、照度40mW、照射時間135秒、積算照射量:5400mJを樹脂に照射した。これにより、レンズ樹脂層12に相当する樹脂層がガラス基板11上に形成され、ウェハーレンズ10に相当するサンプルが得られた。次に、ヤマト科学株式会社製の真空定温乾燥器DP33を用いて、サンプルに対して150℃で1時間の加熱を行った。次に、株式会社シンクロン製の真空蒸着機BMC−800Tを用いて、蒸着温度200度で、フッ化マグネシウムの単層コートを施す。上記手順で、ダイシング切断開始時(切断開始直前)の樹脂層の吸水率が各種のものを用意した。このサンプルをサンプル1〜11とする。
一方、サンプル12〜14は、ガラス基板11に対するレンズ樹脂層12に相当する樹脂の塗布面積を50%,75%,100%の3通りにそれぞれ設定したものであり、その他の条件は、サンプル1と同じである。
サンプル1〜14のダイシング装置50としては、株式会社ディスコ製のDAD3220を用いた。ダイシング時の切削水の条件については、切削水圧力を0.4MPaとし、水量を4L/minとする。この場合、各サンプル1〜14のダイシングにかかる時間は2時間である。ダイシング後、切断分離された各サンプル1〜14の個片の縦横の辺長さを測定する。各個片の目的とするサイズは、縦横2.000mmであり、許容公差は±0.007mmである。
ダイシングの前に、下記表2のような条件で恒温槽に保管したサンプル1〜14について、ダイシングを行った。ただし、サンプル11は、比較例として特に吸水をさせず、常温常湿環境(温度24℃相対湿度30%)で1時間保管したものである。
ダイシング後の寸法は、ソニー(株)製のデジタルマイクロメータM30を用いて測定した。結果を以下の表2に示す。なお、表2において、ダイシング結果の形状誤差とは、サンプル1〜14の個片の縦横寸法のうち上記目的サイズに対し、誤差の大きな辺の誤差量を示している。
恒温槽41に設定した相対湿度が50%〜90%であるサンプル1〜5の場合、調湿による吸水処理終了後の吸水率は、飽和吸水率に対する割合で65%以上となり、ダイシング切断開始時(切断開始直前)の吸水率は飽和吸水率に対する割合で30%以上であった。これらのサンプル1〜5をダイシングした個片の形状誤差は、許容公差の±0.007mm以内となった。
恒温槽41に設定した相対湿度が50%で、調湿時間(保管時間)を1時間以上にしたサンプル6〜10の場合、調湿による吸水処理終了後の吸水率は、飽和吸水率に対する割合で65%以上となり、ダイシング直前の吸水率は、飽和吸水率に対する割合で30%以上であった。これらのサンプル6〜10をダイシングした個片の形状誤差は、許容公差の±0.007mm以内となった。
恒温槽41で調湿による吸水処理を行わないサンプル11の場合、常温常湿環境(温度24℃相対湿度30%)で1時間保管後の吸水率は、飽和吸水率に対する割合で20%となり、ダイシング直前の吸水率は、飽和吸水率に対する割合が10%であった。このサンプル11をダイシングした個片の形状誤差は、許容公差の±0.007mmを超えており、目的とする寸法精度が得られなかった。
樹脂の塗布面積を変え、ガラス基板11の面積に対する樹脂の塗布面積すなわちレンズ樹脂層の占有面積が50%から100%までの範囲のサンプル12〜14の場合、調湿による吸水処理後にダイシングした個片の形状誤差は、許容公差の±0.007mm以内となった。
次に、他の樹脂材料を用いてサンプル15〜17を作製し同様の実験を行った。
サンプル15は、上述のガラス基板の片面の全面に光硬化性のアクリル樹脂を樹脂占有面積100%で厚さ0.3mmで一様に塗布し、ウシオ電機株式会社製のUV照射装置Spot Cure SP−7を用いて、波長365nmの光で、照度40mW、照射時間30秒、積算照射量:1200mJを樹脂に照射した。次に、ヤマト科学株式会社製の真空定温乾燥器DP33を用いて、サンプルに対して150℃で30分の加熱を行った。次に、株式会社シンクロン製の真空蒸着機BMC−800Tを用いて、蒸着温度200度で、フッ化マグネシウムの単層コートを施した。
サンプル16は、上述のガラス基板の片面の全面に光硬化性のアリルエステル樹脂を樹脂占有面積100%で厚さ0.3mmで一様に塗布し、ウシオ電機株式会社製のUV照射装置Spot Cure SP−7を用いて、波長365nmの光で、照度40mW、照射時間60秒、積算照射量:2400mJを樹脂に照射した。次に、ヤマト科学株式会社製の真空定温乾燥器DP33を用いて、サンプルに対して150℃で1時間の加熱を行った。次に、株式会社シンクロン製の真空蒸着機BMC−800Tを用いて、蒸着温度200度で、フッ化マグネシウムの単層コートを施した。
サンプル17は、上述のガラス基板の片面の全面に光硬化性のアクリル樹脂を樹脂占有面積100%で厚さ0.3mmで一様に塗布し、ウシオ電機株式会社製のUV照射装置Spot Cure SP−7を用いて、波長365nmの光で、照度40mW、照射時間200秒、積算照射量:8000mJを樹脂に照射した。次に、ヤマト科学株式会社製の真空定温乾燥器DP33を用いて、サンプルに対して200℃で1時間の加熱を行った。次に、株式会社シンクロン製の真空蒸着機BMC−800Tを用いて、蒸着温度200度で、フッ化マグネシウムの単層コートを施した。
なお、サンプル15〜17は、樹脂層片面形成、樹脂占有面積100%、ダイシング切断開始時(切断開始直前)の樹脂層の吸水率30%の、最も厳しい条件で1種作製とした。
サンプル15は、上述のガラス基板の片面の全面に光硬化性のアクリル樹脂を樹脂占有面積100%で厚さ0.3mmで一様に塗布し、ウシオ電機株式会社製のUV照射装置Spot Cure SP−7を用いて、波長365nmの光で、照度40mW、照射時間30秒、積算照射量:1200mJを樹脂に照射した。次に、ヤマト科学株式会社製の真空定温乾燥器DP33を用いて、サンプルに対して150℃で30分の加熱を行った。次に、株式会社シンクロン製の真空蒸着機BMC−800Tを用いて、蒸着温度200度で、フッ化マグネシウムの単層コートを施した。
サンプル16は、上述のガラス基板の片面の全面に光硬化性のアリルエステル樹脂を樹脂占有面積100%で厚さ0.3mmで一様に塗布し、ウシオ電機株式会社製のUV照射装置Spot Cure SP−7を用いて、波長365nmの光で、照度40mW、照射時間60秒、積算照射量:2400mJを樹脂に照射した。次に、ヤマト科学株式会社製の真空定温乾燥器DP33を用いて、サンプルに対して150℃で1時間の加熱を行った。次に、株式会社シンクロン製の真空蒸着機BMC−800Tを用いて、蒸着温度200度で、フッ化マグネシウムの単層コートを施した。
サンプル17は、上述のガラス基板の片面の全面に光硬化性のアクリル樹脂を樹脂占有面積100%で厚さ0.3mmで一様に塗布し、ウシオ電機株式会社製のUV照射装置Spot Cure SP−7を用いて、波長365nmの光で、照度40mW、照射時間200秒、積算照射量:8000mJを樹脂に照射した。次に、ヤマト科学株式会社製の真空定温乾燥器DP33を用いて、サンプルに対して200℃で1時間の加熱を行った。次に、株式会社シンクロン製の真空蒸着機BMC−800Tを用いて、蒸着温度200度で、フッ化マグネシウムの単層コートを施した。
なお、サンプル15〜17は、樹脂層片面形成、樹脂占有面積100%、ダイシング切断開始時(切断開始直前)の樹脂層の吸水率30%の、最も厳しい条件で1種作製とした。
以上のように作製したサンプル15〜17を同様にダイシングして個片化した。各個片の目的とするサイズは、縦横2.000mmであり、許容公差は±0.007mmである。
結果を以下の表3にまとめた。なお、表3において、ダイシング結果の形状誤差とは、サンプル15〜17の個片の縦横寸法のうち上記目的サイズに対し、誤差の大きな辺の誤差量を示している。
表3からわかるように、光硬化性のアクリル樹脂、アリルエステル樹脂、アクリル樹脂においても、ダイシングした個片の形状誤差は、許容公差の±0.007mm以内となった。
結果を以下の表3にまとめた。なお、表3において、ダイシング結果の形状誤差とは、サンプル15〜17の個片の縦横寸法のうち上記目的サイズに対し、誤差の大きな辺の誤差量を示している。
以上説明したように、個片に切断する前に吸水処理を行うことで、切断した個片の寸法精度を向上させることができる。また、切断開始時(切断開始直前)の吸水率は、飽和吸水率に対する割合で30%以上であることが好ましく、吸水処理と切断の間の時間に余裕を持たせるために吸水処理直後においては、吸水率を飽和吸水率に対して60%以上とすることが好ましいことがわかる。
すなわち、本実施形態に係る光学素子の製造方法により、レンズ樹脂層12,13に対する吸水処理によってレンズ樹脂層12,13の吸水率を十分高めておき、この後にウェハーレンズ10を個片に切断するので、ウェハーレンズ10の切断中にレンズ樹脂層12,13が吸水して膨張することを抑制できる。これにより、ウェハーレンズ10の切断中のウェハーレンズ10の変形を防止でき、ウェハーレンズ10がダイシングテープ61から剥離するなどの不具合が発生することを防止できるので、光学素子として正確な形状の光学素子4を得ることができる。
1a…レンズ本体、 1b…フランジ部、 1d,2d…スペーサー部、 2a…レンズ本体、 2b…フランジ部、 3…飽和吸水率、 4…光学素子、 10…ウェハーレンズ、 10a…表面、 11…ガラス基板、 11a,11b…面、 11p…部分、 12,13…レンズ樹脂層、 12a,13a…成形面、 12h,13h…連結部、 30…成形型、 31…成形面、 31a,32a…光学転写面、 31b,32b…フランジ転写面、 40…調湿装置、 41…恒温槽、 50…ダイシング装置、 51…切削部、 53…給水部、 56…金属治具、 61…ダイシングテープ、 100…ウェハーレンズ、 AS1…当接面、 AS2…当接面、 FP1…フランジ面、 FP2…フランジ面、 L1,L2…レンズ要素、 OA…光軸、 OS1,OS2…光学面
Claims (9)
- ガラス基板上に樹脂層が形成されたウェハーレンズを個片に切断して光学素子を得る光学素子の製造方法であって、
前記ウェハーレンズを個片に切断する工程の前に、
前記ウェハーレンズの前記樹脂層に吸水させる吸水処理を行なう工程を、有することを特徴とする光学素子の製造方法。 - 前記ウェハーレンズの切断開始時の前記樹脂層の吸水率は、前記樹脂層の飽和吸水率の3割以上であることを特徴とする光学素子の製造方法。
- 前記吸水処理の直後における前記樹脂層の吸水率は、前記樹脂層の飽和吸水率の6割以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学素子の製造方法。
- 前記ガラス基板の樹脂層が形成される面の面積に対する樹脂層の面積占有率が50%以上であることを特徴とする請求項1から3までのいずれか一項に記載の光学素子の製造方法。
- 前記吸水処理は、前記ウェハーレンズを所定の湿度及び温度の恒温槽内で所定時間保管することにより行うことを特徴とする請求項1から4までのいずれか一項に記載の光学素子の製造方法。
- 前記恒温槽の湿度は、相対湿度において50%以上であることを特徴とする請求項5に記載の光学素子の製造方法。
- 前記恒温槽での前記ウェハーレンズの保管時間は、1時間以上であることを特徴とする請求項5又は6に記載の光学素子の製造方法。
- 前記樹脂層は、エネルギー硬化性樹脂材料を用いて成形されることを特徴とする請求項1から7までのいずれか一項に記載の光学素子の製造方法。
- 請求項1から8までのいずれか一項に記載の光学素子の製造方法により製造されたことを特徴とする光学素子。
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