JP2013002048A - 石積みの補強方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】既に施工されている石積みの排水機能を損なうことなく、石積みの内部から補強することができる石積み接着工法を提供する。
【解決手段】既に施工されている石積みの補修を行う石積み接着工法において、石積みに付着している目地モルタルの不要な部分や植物などを取り除く石積み清掃工程と、石積みの背面に接着剤を塗布する石積み下地処理工程と、石積みの背面に接着性を有する混和剤を配合したモルタルを吹付けるセメント系接着剤吹付工程と、石積みの合端部に水抜き材を設置する水抜き材設置工程と、石積みの合端部に接着性を有する混和剤を配合したモルタルを注入するセメント系接着剤注入工程を有することと、必要に応じて、腐食防止処理を施したアンカーを一定方向にならない打設角で地山に複数打設することとした。
【選択図】図5

Description

本発明は、既に施工されている石積みの補修を行う際に、排水機能を損なうことなく補強することが可能な石積み接着工法に関するものである。
石積みの補修方法として、不安定になった部分の石を一度外して、正しい位置に合わせて積み替える方法があった。
しかし、この方法は、かなりの労力が必要であり、石積みの上部に家屋などの構造物がある場合は、施工ができないという問題があった。
このような問題を解決する石積みの補修方法として、目地を接合剤で密閉した後、石積み背面に接着性を有する充填剤を注入する方法が提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。
この方法では、まず、石と石の間の目地に接合剤を充填してその目地を密封しつつ接着した後、空洞へ接着性を有する充填剤を注入することによって各石同士を接着させることで石積みの補修を行うようにするものである。
特開2005-36636
ところが、上記提案の方法では、接着性を有する充填剤が注入されることで、石積みは強度を回復することができるが、石積み背面の水が通る空間や、水抜きパイプの穴までも充填剤が塞いでしまう可能性が高いことから、地山からの湧水が発生した場合、水が抜けなくなることで背面の水位は上昇し、水圧が発生して、さらに危険な状態となる可能性が高いという問題があった。
本来、石積みの機能のひとつとして、背面に施された石の大きな役割が挙げられる。それは、胴飼石などの背面の石が、胴と呼ばれる石と石の間に入り込むことで噛み合い、石積みが面的な強度を出せる構造になると同時に、湧水が発生した場合では、それらの石の隙間を通ることで速やかに排出させることができる優れた構造である。
石積みやブロック積みなどの擁壁で最も重要なことは、背面の土圧に対する構造的強度はもちろんであるが、背面の水位を上げない構造とすることである。
すなわち、石積みの背面全体に充填剤を注入することによって、注入剤は水が流れやすい構造となっている石積み背面部に進入することによって、そのすぐれた排水機能が失われることとなり、水位の上昇と共に、水圧が石積みへの応力として加算されるだけでなく、背面の土砂もその水によって飽和状態となることで、土の粘着力や摩擦力が低下して、崩壊の可能性はさらに高くなってしまう。
そこで、請求項1に係る本発明では、既に施工されている石積みの補修を行う石積み接着工法において、石積みに付着している目地モルタルの不要な部分や植物などを取り除く石積み清掃工程と、石積みの背面に接着剤を塗布する石積み下地処理工程と、石積みの背面に接着性を有する混和剤を配合したモルタルを吹付けるセメント系接着剤吹付工程と、石積みの合端部に水抜き材を設置する水抜き材設置工程と、石積みの合端部に接着性を有する混和剤を配合したモルタルを注入するセメント系接着剤注入工程と、を有することを特徴とする。
また、請求項2に係る本発明では、請求項1に記載の石積み接着工法において、石積みの背面に接着性を有する混和剤を配合したモルタルを吹付けるセメント系接着剤吹付工程の前に、必要に応じて、腐食防止処理を施したアンカーを一定方向にならない打設角で地山に複数打設することを特徴とする。
本発明によれば、下記に記載するような効果が生起される。すなわち、請求項1に係る本発明では、既に施工されている石積みの補修を行う石積み接着工法において、石積みに付着している目地モルタルの不要な部分や植物などを取り除く石積み清掃工程と、石積みの背面に接着剤を塗布する石積み下地処理工程と、石積みの背面に接着性を有する混和剤を配合したモルタルを吹付けるセメント系接着剤吹付工程と、石積みの合端部に水抜き材を設置する水抜き材設置工程と、石積みの合端部に接着性を有する混和剤を配合したモルタルを注入するセメント系接着剤注入工程と、を有することを特徴とするため、石積み背面に設置されている排水機能も兼ね備えた胴飼石などの石と石を、排水機能が損なわれる事のない状態で接着することが可能である。
接着性を有する混和剤を配合したモルタルを吹付けるセメント系接着剤吹付工程を有することにより、接着性を有する混和剤は、石積み背面を下方に流れ込むだけでなく、奥側や上側の石の背面まで吹き込むことが可能となるばかりでなく、隙間のほとんどない目地においても、僅かな隙間からも吹付注入ができるため、確実な施工が可能である。
また、石積み背面に空隙部を残すことが可能であるため、合端から水抜き材を挿入した場合においても、水を排出するための空間が石積み背面で十分に確保できることとなり、水抜き材を塞ぐこともなく、確実な排水処理が可能となる。
また、請求項2に係る本発明では、請求項1に記載の石積み接着工法において、石積みの背面に接着性を有する混和剤を配合したモルタルを吹付けるセメント系接着剤吹付工程の前に、必要に応じて、腐食防止処理を施したアンカーを一定方向にならない打設角で地山に複数打設することを特徴とするため、石積みに動きが発生した場合、アンカーには引き抜き摩擦抵抗以外に、曲げやせん断抵抗が生じることとなり、石積みの倒壊を防止する効果が期待できるものとなる。
石積みに付着している目地モルタルの不要な部分や植物などを取り除く石積み清掃工程を示す断面模式図である。 石積みの背面に接着剤を塗布する石積み下地処理工程を示す断面模式図である。 必要に応じて、腐食防止処理を施したアンカーを一定方向にならない打設角で地山に複数打設する場合の工程を示す断面模式図である。 石積みの背面に接着性を有する混和剤を配合したモルタルを吹付けるセメント系接着剤吹付工程を示す断面模式図である。 石積みの合端部に水抜き材を設置する水抜き材設置工程および、石積みの合端部に接着性を有する混和剤を配合したモルタルを注入するセメント系接着剤注入工程を示す断面模式図である。
本発明に係る石積み接着工法は、既に施工されている石積みの補修を行う際に、排水機能を損なうことなく補強することが可能な工法である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。図1は、石積みに付着している目地モルタルの不要な部分や植物などを取り除く石積み清掃工程を示す断面模式図であり、図2は、石積みの背面に接着剤を塗布する石積み下地処理工程を示す断面模式図であり、図3は、必要に応じて、腐食防止処理を施したアンカーを一定方向にならない打設角で地山に複数打設する場合の工程を示す断面模式図であり、図4は、石積みの背面に接着性を有する混和剤を配合したモルタルを吹付けるセメント系接着剤吹付工程を示す断面模式図であり、図5は、石積みの合端部に水抜き材を設置する水抜き材設置工程および、石積みの合端部に接着性を有する混和剤を配合したモルタルを注入するセメント系接着剤注入工程を示す断面模式図である。
本実施形態の石積み接着工法では、図1に示すように、まず、石積みに付着している目地モルタル6がある場合、不要な部分を電動ハンマ(図示せず。)や蚤(図示せず。)で取り除く作業を行う。目地部などに生息する植物7は、できる限り伐根すると共に、胴2に付着している土砂などの異物を除去するものとする。
次に、図2に示すように、石積みの背面に接着剤Aを塗布する石積み下地処理工程を行う。
この石積み下地処理工程では、石積み内部に詰めてある胴飼石4などの背面にある石に接着剤Aを浸透させると共に、付着している土砂などの異物を洗い流すように吹付ける。この作業によって、浸透した接着剤の皮膜A1ができることによって、接着性を有する混和剤を配合したモルタルB(図4参照。)が良好に付着することができる。
次に、必要に応じて、図3に示すアンカーCの打設工程を行う。この工程は、石積み接着工法の補助的な工程として、強度不足を補う必要がある場合に行うようにしている。
アンカー打設工程では、アンカーCの一部が地山に差し込むこととなるため、腐食防止処理を施したアンカーCを一定方向にならない打設角で地山に複数打設するものとする。
この工程で、腐食防止処理を施したアンカーCを一定方向にならない打設角で地山に複数打設するのは、地山1に直接打設する場合は、引き抜き摩擦抵抗があまり期待できないためである。つまり、打設角を変えて打設することにより、石積みと一体化したアンカーCは、石積みが倒壊するような応力が発生した場合、引き抜き摩擦抵抗以外に、曲げやせん断抵抗が期待できる状態となるからである。
次に、図4に示すように、石積みの背面に接着性を有する混和剤を配合したモルタルBを吹付けるセメント系接着剤吹付工程を行う。
このセメント系接着剤吹付工程では、接着性を有する混和剤を配合したモルタルBの吹付圧として、0.1〜0.8MPa程度の圧力で吹付けることにより、接着性を有する混和剤を配合したモルタルBは、吹付の圧力によって分離することもなく、石積みの背面の奥側や上側方向にも、水の流れる空隙部5を残したままの理想的な状態で、吹付けることができる。また、接着性を有する混和剤を配合したモルタルBの被覆層B1を厚くするため、そして、より強固な状態にするために、この工程は複数回繰り返すのがよい。
次に、図5に示すように、石積みの合端部3に水抜き材Eを設置する水抜き材設置工程と、石積みの合端部3に接着性を有する混和剤を配合したモルタル(注入用)Dを注入するセメント系接着剤注入工程を行う。
石積みの合端部3に水抜き材Eを設置する水抜き材設置工程は、合端部3から水抜き材Eを空隙部5付近まで挿入した状態で、接着性を有する混和剤を配合したモルタルBにて固定するため、セメント系接着剤注入工程と同時に行うようにしている。
水抜き材Eは、合端部3に大きな開口箇所がある場合は、塩ビパイプに吸出し防止剤を装着したもの(図示せず。)が望ましいが、開口箇所が小さい場合が多いため、吸出し防止材にビニルなどの保護材を巻いた棒状のシート(図示せず。)を挿入するようにしている。
セメント系接着剤注入工程では、石積みの合端部分3に接着性を有する混和剤を配合したモルタル(注入用)Dを注入することで、胴2をしっかりと固定することができ、地震などによる外的要因に対しての耐久性を格段に上げる目的として実施する。
接着性を有する混和剤を配合したモルタルBは合端部3を接着するため、奥行き5cm〜10cmまでの範囲に注入するが、石積みの状態が悪い場合や、アンカーCの打設箇所においては、極力奥まで注入するようにしている。尚、その際には水抜き材Eの背面まで注入しないようにする。
目地部は、植物の生育の防止や見た目などを考慮して、必要とされる場合にモルタルで処理するものとする。
1 地山
2 胴
3 合端
4 胴飼石
5 空隙部
A 接着剤
A1 接着剤の皮膜A1
B 接着性を有する混和剤を配合したモルタル
B1 接着性を有する混和剤を配合したモルタルの被覆層
C アンカー
D 接着性を有する混和剤を配合したモルタル(注入用)
E 水抜き材

Claims (2)

  1. 本発明は、既に施工されている石積みの補修を行う石積み接着工法において、
    石積みに付着している目地モルタルの不要な部分や植物などを取り除く石積み清掃工程と、
    石積みの背面に接着剤を塗布する石積み下地処理工程と、
    石積みの背面に接着性を有する混和剤を配合したモルタルを吹付けるセメント系接着剤吹付工程と、
    石積みの合端部に水抜き材を設置する水抜き材設置工程と、
    石積みの合端部に接着性を有する混和剤を配合したモルタルを注入するセメント系接着剤注入工程と、
    を有することを特徴とする石積み接着工法。
  2. 前記石積みの背面に接着性を有する混和剤を配合したモルタルを吹付けるセメント系接着剤吹付工程の前に、必要に応じて、腐食防止処理を施したアンカーを一定方向にならない打設角で地山に複数打設することを特徴とする請求項1に記載の石積み接着工法
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5522614B1 (ja) * 2013-11-27 2014-06-18 株式会社Esp 石積みの補強方法
JP2015040463A (ja) * 2013-08-23 2015-03-02 九州防災メンテナンス株式会社 石積擁壁の補強工法
JP2015218473A (ja) * 2014-05-16 2015-12-07 株式会社アライ 擁壁の補強方法

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