JP2013000132A - 衛生マスク - Google Patents

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Abstract

【課題】マスクの重要性を理解できない者であっても、普通感冒やインフルエンザなどを有効に防止できる衛生マスクを提供すること。
【解決手段】口及び鼻孔を連続して覆うマスク本体12と、このマスク本体12を着用者の顔面に保持するために、耳に係止される左右一対の耳掛け部20とを備える衛生マスクであって、マスク本体12は、着用時に口及び鼻孔との間に内側空間S1を形成するように前方に膨出した膨出部14と、この膨出部14より外側に配置される周縁部16とを有し、周縁部16は、膨出部14の周縁14aに沿って、着用者側に突出した複数の凸部33が設けられており、複数の凸部33の夫々の間は、内側空間と外側空間とを連絡する空気通路部35とされていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、普通感冒やインフルエンザ感染などを防止するための衛生マスクに関する。
普通感冒やインフルエンザ感染等はウイルスや細菌等が気道に侵入することで発生する。このため、感染症を防ぐために着用されるマスクは、気道に通じる口や鼻孔をガーゼや不織布等で覆うことで、咳やくしゃみから飛び散るウイルス等の微粒子を直接あびないようにし(飛沫感染防止)、また、空気中を漂う微粒子を吸い込まないようにしている(空気感染)。
そして、近年の衛生マスクでは、出来るだけウイルス等が体内に侵入しないように、マスク周縁部を顔面に密着させるための様々な開発がなされている。例えば、マスク本体の鼻背部分に塑性変形材料を配置したり、顔面形状に対応した立体形状にしたりして、マスク周縁部と顔面との間の隙間の発生を防止している(例えば、特許文献1参照)。
実用新案登録第3100600号公報
ところで、マスクは、例えば立体形状にしてマスク本体と口や鼻孔との間に空間が存在したとしても、そもそも、出来るだけマスク周縁部と顔面との間に隙間がないように作られているため、息苦しさが残ることはやむを得ない。
このため、マスクの重要性を理解している者であれば、多少の息苦しさは我慢できるが、乳幼児や痴呆性老人等のマスクの重要性を理解できない者にとっては、その息苦しさは我慢できず、マスクを剥がしてしまうことが多い。
したがって、乳幼児等については、マスクにより、少しの時間だけ着用させることで気道の湿度を保たせることが出来る場合はあったとしても、空気感染はおろか飛沫感染すらも防止することは難しいと言わざるを得ない。
さらに、普通感冒やインフルエンザ等が感染するルートとしては、空気感染や飛沫感染の他に、細菌等の付着した手が口や鼻を触ることで感染する直接感染もある。しかし、乳幼児等については、マスク着用の際の息苦しさから、マスクの中に手を入れてしまったり、上述のようにマスクを剥がしたりして、手が口や鼻を接触することは避けられず、このため却ってウイルス等が侵入してしまう恐れもある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、マスクの重要性を理解できない者であっても、普通感冒やインフルエンザなどを有効に防止できる衛生マスクを提供することを目的とする。
上記課題は、請求項1の発明によれば、着用者の口及び鼻孔を覆うマスク本体と、このマスク本体を前記着用者の顔面に保持するために、耳に係止される左右一対の耳掛け部と、を備える衛生マスクであって、前記マスク本体は、着用時に前記マスク本体と前記口及び鼻孔との間に内側空間を形成するように前方に膨出した膨出部と、この膨出部に対して鍔状に張り出した周縁部とを有し、前記周縁部は、前記膨出部の周縁に沿って、前記着用者側に突出した複数の凸部が設けられており、前記複数の凸部の夫々の間は、前記内側空間と外側空間とを連絡する空気通路部とされている衛生マスクにより解決される。
請求項1の発明の構成によれば、着用者の口及び鼻孔を覆うマスク本体は、着用された際にマスク本体と口及び鼻孔との間に内側空間を形成するように、前方に膨出した膨出部を有しているため、口や鼻孔にマスク本体が密着せずに呼吸が楽になる。
そして、このマスク本体の周縁部には、膨出部の周縁に沿って、着用者側に突出した複数の凸部が設けられているため、この凸部がリブの役割を果たして、膨出部の形状維持を図ることができる。
さらに、この複数の凸部の夫々の間は、内側空間と外側空間とを連絡する空気通路部とされているため、この空気通路部から呼吸用の空気を出し入れできる。このため、着用者が感じる息苦しさを大幅に軽減して、着用者がマスクの重要性を理解できない者であっても、マスクの中に手を入れてしまったり、マスクを剥がしたりする恐れを有効に防止できる。
ここで、この空気通路部を設けたことで、大気中を浮遊するウィルスなどが気道に侵入する空気感染を防ぐことは困難となる。しかし、空気通路部は、膨出部に対して鍔状に張り出した周縁部(つまり口や鼻孔を覆う膨出部より外側)に配置され、しかも、この周縁部の着用者側に突出した複数の凸部の夫々の間に配置されているため、マスク本体の裏側(着用者側)に位置している。したがって、少なくとも着用者の正面から感染者の咳等による飛沫が飛んできても、その飛沫が口や鼻孔に直接入ることを防止できる。
以上より、乳幼児等のマスクの重要性を理解できない者の行動を分析すれば、マスクを剥がしたり、マスクの中に手を入れたりして、空気感染はおろか飛沫感染や接触感染さえも防げなくなってしまう従来のマスクに比べて、飛沫感染や接触感染を防げる本発明のマスクは特段の着用効果を発揮する。
また、好ましくは、前記空気通路部は、前記内側空間側に比べて、前記外側空間側が着用した際の顎側に配置されていることを特徴とする。このため、飛沫や埃等が上から降ってきたり、或いは、左右から侵入しようとしても、飛沫等の外側空間側から内側空間側への移動を回避できる。従って、主に正面からの飛沫を防止する請求項1の発明に比べて、より飛沫感染を有効に防止できる。
また、好ましくは、前記凸部は、着用された際に、下唇より下側であってオトガイまでの間に配置される顎側凸部を有していることを特徴とする。このため、マスクがずれ上がろうとした場合には、顎側凸部が下唇の下側斜面に係止して、そのずれ上がりを防止できる。
また、好ましくは、前記膨出部の表面には、折り目を入れることで形成された図柄が表されていることを特徴とする。したがって、膨出部の折り目により、膨出部の形状は請求項1の構成に比べてさらに強く維持される。しかも、この折り目により形成された図柄によって、例えば乳幼児の興味を惹いて、マスクの着用を促すことができる。
以上、本発明によれば、マスクの重要性を理解できない者であっても、普通感冒やインフルエンザなどを有効に防止できる衛生マスクを提供できる。
本発明の実施形態に係る衛生マスクを裏側から見た斜視図。 図1の衛生マスクを表側から見た斜視図。 図1の衛生マスクの正面図(尚、一点鎖線は衛生マスクを着用した際の着用者の顔面である)。 図1の衛生マスクの側面図(尚、一点鎖線は衛生マスクを着用した際の着用者の顔面であり、耳掛け部の根元側を省略して図示している。)。 図1の衛生マスクの下側が顎の下にずれて装着された状態を表した図。 図1の実施形態の変形例に係るマスクの正面図。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
図1乃至図4の衛生マスク10(以下、単に「マスク10」という)は、マスクの重要性を理解できない者の内、乳幼児を対象としたマスク10であり、特に、1才6ヶ月から2才までの乳幼児を対象にしている。この時期の乳幼児は、マスク10をしても窒息のリスクが低いと共に、マスクの着用意義が全く理解できない時期にある。なお、マスク10は3才以上の者が使用しても勿論構わない。
また、マスク10は、普通感冒やインフルエンザ等の疾患の原因となるライノウイルス、コロナウイルス、インフルエンザウイルス、或いは細菌等が口や鼻孔から体内に侵入することを主に防ぐための感染対策用のマスクである。なお、マスク10は、花粉やハウスダスト等の空気中に浮遊する有害物質の侵入を防ぐ機能も僅かに有するため、作業用マスク等と区別され、衛生マスクとして使用される。
このようなマスク10は、図3及び図4に示すように、着用者の口M及び鼻孔HLを連続して覆うマスク本体12と、このマスク本体12を着用者の顔面に保持するために、着用者の耳YEに係止される左右一対の耳掛け部20とを有している。
マスク本体12は、人体に有害なウイルスや細菌等を捕捉することを主な目的とする部分であって、後述する耳掛け部20との連結部19を除き、例えば、粒子の大きさが5ミクロン程度まで捕捉できる不織布で形成されている。
そして、マスク本体12は、前方に膨出した膨出部14と、この膨出部14より外側(図3のXY方向)に配置される周縁部16とを有している。
膨出部14は、マスク本体12の概ねの面積を占める中央領域にあり、顎の下までを覆う通常の衛生マスクとは異なり、概ね、縦方向Yについて鼻背Kからオトガイ唇溝Qまでの領域、横方向Xについて顔全幅の領域を覆うようになっている。
そして、膨出部14は、着用した際に、口M及び鼻孔HLとの間に内側空間S1が形成され、マスク本体12の内面と口Mや鼻孔HLとが接触しないようにして、呼吸を楽にしている。
本実施形態の膨出部14は、特に乳幼児に対応して以下のように形成されている。
すなわち、膨出部14の膨らみ方について、大人に比べて丸みのある乳幼児の顔面に対応して、図3及び図4に示すように、全体的に正面視が略楕円形であり、ドーム状或いはお椀状に膨らんで、内部に鼻孔HL及び口Mが配されても内面と接触することがない程度に膨らんでいる。
なお、本実施形態の膨出部14は、複数種類の不織布を重ねて積層状態とされており、その膨らみが外力によって簡単に潰れないように、表側をポリプロピレンやポリエステルの不織布をモールド加工して高い剛性(従って、伸縮性や可撓性を有さない)にすると共に、裏側(着用者側)を表側に比べて柔らかい一般的な不織布にすることで、肌触りをよくしている。
また、膨出部14の内、鼻孔HLと略対向する領域30がさらに前方に向って膨出し、鼻孔HLとそれに対向する領域30との間隔Lが大きくなっている。すなわち、鼻孔HLから真っ直ぐ出た息が膨出部14の内面に到達する距離Lを十分確保できるように、膨出部14の頂部が高さ方向の中心よりも下側に偏倚した位置に設けられている(図4の場合、高さ方向の中心よりも下側がさらに膨出している)。これにより、膨出部14内で吐き出した息は、膨出部14内面にあたるまでに距離があり、息苦しさを軽減できる。特に、このころの月齢の乳幼児は、鼻腔からの呼吸を主にすることから、口から吐き出す息よりも鼻孔HLから吐き出す息を考慮した形状となっている。
また、膨出部14の表面には図柄28が表されている。本実施形態の図柄28は、熊の顔であるが、乳幼児の興味を惹くものであればこれに限られず、他の動物や乗り物等の図柄であってもよい。これにより、乳幼児の興味を惹き、マスク10の着用を促すことができる。
この図柄28は折り目15を入れることで形成され、膨出部14の膨らみを潰れ難くしている。この折り目15は、図柄28の最も外側の輪郭部分15aに示されるように、溝状とするのがより好ましく、これにより、手がマスク10に触れる恐れの高い乳幼児であっても、膨出部14がより潰れ難くなっている。
なお、本実施形態のマスク10において、特に輪郭部分15aを溝状にして形状保持の機能を高めたのは、この輪郭部分15aの溝状の折り目により画される範囲内に口M及び鼻孔HLを配置して、輪郭部分15aの範囲内にあるマスク本体12と口M及び鼻孔HLとが密着してしまう事態をより強く防止するためである。
周縁部16は、膨出部14の外側全周に設けられ、図4に示すように、膨出部14に対して鍔状に張り出したフランジのような形状とされており、着用した際、全体的に着用者の顔面に対して対面するように配置される。この周縁部16も、膨出部14と同様に、人体に有害なウイルスや細菌等を捕捉するようになっている。
なお、周縁部16は、膨出部14の縁が上下左右方向に突出するように延伸して形成されており、膨出部14と同様に、不織布をモールド加工して高い剛性とされ、伸縮性や可撓性を有さずに、外力によって変形し難くなっている。また、周縁部16は、鼻背K側の縦方向Yの長さ寸法W1に比べて顎側の縦方向Yの長さ寸法W2が大きく形成されている。より具体的には、周縁部16は、図3に示すように、正面視において、XY面の外側に張り出す形状とされ、その張り出した長さ寸法(上記W1,W2もその寸法の一部)が、鼻背K側から顎側に向かうに従って除々に大きくなっている。
このような周縁部16は、図3に示すように、正面視の左右であって上下夫々に(4箇所に)、熱溶着や接着剤等により耳掛け部20が接続される連結部19が設けられている。
連結部19は、周縁部16から外側に向かって突出しており、また、周縁部16に比べて剛性が低く、可撓性を有している。これにより、乳幼児が耳掛け部20を触って遊んだとしても、耳掛け部20の動きに追従した周縁部16の形状変化を防止している。具体的に、連結部19は、周縁部16を形成する積層状態の不織布の層が外側に舌片状に突出することで形成されている。
なお、周縁部16は、この連結部19を除けば、正面視の外形が膨出部14の正面視の外形と略相似形とされている。
耳掛け部20は、マスク本体12を着用者の顔面に保持するために左右一対設けられ、その長手方向に弾性力を発揮する弾性部材とされ、図4に示すように、マスク本体12に対して斜め上(矢印Q方向)に引っ張って、耳YEに掛けられるようになっている。
すなわち、マスク本体12は、その形状を維持させるために伸縮性や可撓性を有さず、そこで、マスク本体12を容易に着用するため、耳掛け部20のみに弾性力を付与させている。
なお、本実施形態の耳掛け部20は所謂ゴム紐を採用しているが、上記弾性力を発揮すれば、本発明はこれに限られるものではない。
また、耳掛け部20は、乳幼児が弾性力に抗って引っ張ることで例えば頭部を通るまで伸びない弾性力となっている。これにより、乳幼児が誤って、耳掛け部20を広げて頭から被るなどを未然に防ぐことができる。
また、耳掛け部20は、周縁部16の連結部19の表面側に接続される。これにより、熱溶着や接着剤等の固くなった部位が肌に当たることがない。
また、好ましくは、耳掛け部20と連結部19との接続力は、マスクの通常の着用では接続が外れることのない力とされているが、ある程度大きな力が加わったときには外れる程度の接続力となっている。これにより、通常使用以外の使用により締付による不慮の出来事がないように未然に防止できる。
本実施形態のマスク10は以上の特徴を有する構成とされ、さらに、以下の特徴を有している。
先ず、周縁部16は、膨出部14の周縁14aに沿って、着用者側に突出した凸部33を有し、この凸部33がリブの役割を果たして、膨出部14の形状を維持している。
なお、本実施形態の凸部33は、膨出部14から間隔を空けずに、膨出部14の周縁14aに接しており、このため、図2に示すように、膨出部14があたかも周縁部16の平坦部分16aよりも着用者側に食い込むような格好とされている。また、凸部33は、表側から見て溝状となっており、マスク本体12をモールド加工する際に形成される。
そして、この凸部33は、正常に着用した状態では、図4に示されるように、その先端部33bの略全てが着用者の顔面に密着する所定の高さを有している。
このような凸部33は複数形成されており、図3及び図4に示すように、マスク本体12の上半分に連続して設けられている凸部33−1と、マスク本体12の下半分側の凸部33−2,33−3とを有している。
一番下の凸部33−2は、着用された際に、下唇ULより下側であってオトガイJまでの間に配置されて顎側凸部33−2とされる。そして、顎側凸部33−2の先端部33bも着用時に顔の前面に接触する高さH2を有し、マスク10がすれ上ろうとしても、顎側凸部33−2が下唇ULの下側斜面に当たって、そのずれ上がりを防止できる。すなわち、マスク10は、下に移動する際、膨出部14が鼻背Kに係止されるのに対して、上に移動する際は顎の下に係止されない(通常の衛生マスクは顎に引っ掛けて着用されるが本マスク10はそのように着用されない)。また、耳掛け部20は、斜め上(図4のQ方向)にマスク本体12を引き上げるため、マスク本体12は下よりも上に移動し易くなっている。従って、着用者の顔が大きい場合は、特にずれ上がろうとする恐れがあり、これを顎側凸部33−2が下唇ULの下側斜面に係止されることで防止している。
なお、顎側凸部33−2の両脇の凸部33−3は概ね頬の下部に配置されて、頬下側凸部33−3となる。
ここで、マスク10を着用した際、隣合う複数の凸部33同士の間が、内側空間S1と外側空間S2とを連絡する空気通路部35とされている。換言すれば、周縁部16の全周に設けられた凸部33を厚み方向に切り欠くようにして空気通路部35が形成されている。これにより、図1に示すように、周縁部16の平坦部分16aの裏側(着用者側)と、隣合う凸部33同士が対向する側面33aにより囲まれたスペースを通じて、呼吸用の空気を取り込むことができ、着用者の息苦しさを大幅に軽減できる。
そして、図3及び図4に示すように、空気通路部35は、口Mと鼻孔HLを覆う膨出部14よりも外側であって、さらに周縁部16の裏側(着用者側)に形成されているため、着用者と対面する感染者が咳などをしても、飛沫は膨出部14や周縁部16の表側に当たって空気通路部35に入ることはなく、飛沫が口Mや鼻孔HLに直接入る「飛沫感染」を防止できる。
さらに、本実施形態の場合、例えばマスクを顎の下に掛ける通常の衛生マスクとは異なり、正常な着用状態では、凸部33の先端部33bが顔の前面に接触して、多少肌に食い込んでも、顔面の凹凸で空気通路部35が塞がれない高さH1,H2を有している。
本実施形態の場合、凸部33は、上半分に連続して設けられた凸部33−1の高さH1が2.64〜4.16mmであるのに対して、下半分側の凸部33−2,33−3の高さH2は6.5mmとされ、柔らかい頬に当たる領域である頬下側凸部33−3の高さH2の方が高くなっている。
より具体的には、上半分に連続して設けられた凸部33−1については、図3に示すように、正面視において下半分の領域に僅かに延伸した下端部33−1aを有し、図4に示すように、鼻背K側からこの下端部33−1aに向うに従って除々に高さH1が低くなっている。
また、下半分側の顎側凸部33−2と頬下側凸部33−3については、オトガイJに対向する顎側凸部33−2と、頬に対向する頬下側凸部33−3とは、オトガイよりも頬の方が膨らんでいるにもかかわらず、同様の高さH2とされている。
このように、顔の凹凸との相対的な関係において、頬下側凸部33−3が高く形成される一方で、凸部33−1の下端部33−1aは、その高さが低く形成され、頬下側凸部33−3と下端部33−1aとの高さに関する段差が大きく形成されている。
これにより、マスク10の下側が顎の下にずれて装着された状態を表した図5に示すように、着用者の顔が小さいために一番下の顎側凸部33−2(図4参照)が顎の下に入ってしまった状態であっても、高さのある頬下側凸部33−3の先端部33bが凡そ下顎骨BNに当接して、頬下側凸部33−3と凸部33−1との間の空気通路部35のスペースを大きくとることが出来る。また、下端部33−1aと頬CPとの間にもスペースS3が作られるように、下端部33−1aは低くされている。
このようにして、マスク10の下側が顎の下にずれると、図3の顎側凸部33−2とその両脇の頬下側凸部33−3,33−3との間の空気通路部35が肌で塞がれてしまうが、その塞がれた分を勘案して、図5に示す頬下側凸部33−3と凸部33−1との間の空気通路部35のスペース、及び下端部33−1aと頬CPとの間のスペースS3が形成され、空気の流路を確保できるようになっている。
また、図3に示すように、空気通路部35は、内側空間側35aに比べて外側空間側35bが着用した際の顎側(図の下側)に配置されている。本実施形態の場合は、マスク本体12の正面視が略円形であるため、図3のY方向の下半分の領域に空気通路部35を配置することで、空気通路部35は、外側空間側35bが下側に配置されるように傾斜している。このため、飛沫や埃等が重力により上から降ってきたり、或いは、左右から入ってきた飛沫や埃等が外側空間側35bに付着したりしても、飛沫や埃等が内側空間S1に入って来ることを有効に回避できる。
なお、空気通路部35は、本実施形態の変形例に係るマスク10−1の正面図である図6に示されるように、外側空間側35bが内側空間側35aに比べて、着用した際の顎側に相対的に配置されていれば、正面視において上半分の領域に配置されても構わない。但し、図3のように空気通路部35を下半分の領域に配置した方が、上半分の領域に配置するのに比べて、鼻孔HLに円滑に空気を供給でき、しかも、空気通路部35の流路スペースを大きく確保できるため、乳幼児の鼻呼吸を楽にさせることができる。
本発明の実施形態は以上のように構成され、膨出部14により呼吸が楽になる上、内側空間S1と外側空間S2とを連絡する空気通路部35から呼吸用の空気を出し入れして、さらに呼吸を楽にできる。このため、着用者が乳幼児等であっても、マスクを取り外して手で口等を触る恐れを有効に防止し、「接触感染」を防ぐことができる。
そして、空気通路部35を設けたことで、空気感染を防ぐことは困難になってしまうが、空気通路部35は、口や鼻孔を覆う膨出部14より外側に配置され、しかも、マスク本体12の裏側(着用者側)に形成されている。したがって、少なくとも感染者の咳等による飛沫が口や鼻孔に直接入る「飛沫感染」を防止できる。
以上より、マスク10によれば、マスクを取り外してしまって、空気感染はおろか飛沫感染や接触感染さえも防げなくなってしまう従来のマスクに比べて、飛沫感染や接触感染を防げる。特に、普通感冒の原因として知られるライノウイルスなどは空気感染や飛沫感染よりも接触感染の方が多いとされている。このような事情の中、マスク10の着用意義は格段に高い。
ところで、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、本実施形態の空気通路部35は下側4箇所に形成されているが、本発明はこれに限られるものではない。
また、マスク10の下側が顎の下にずれて、図3の凸部33−2とその両脇の凸部33−3,33−3との間の空気通路部35が肌で塞がれてしまった場合、その塞がれた分だけ、図5に示すスペースS3を作らずに、凸部33−3と凸部33−1との間の空気通路部35のスペースだけを広げるようにして、空気の流路を確保するようしてもよい。
10・・・マスク、12・・・マスク本体、14・・・膨出部、15・・・折り目、16・・・周縁部、20・・・耳掛け部、33,33−1,33−2,33−3・・・凸部、35・・・空気通路部

Claims (4)

  1. 着用者の口及び鼻孔を覆うマスク本体と、このマスク本体を前記着用者の顔面に保持するために、耳に係止される左右一対の耳掛け部と、を備える衛生マスクであって、
    前記マスク本体は、
    着用時に前記マスク本体と前記口及び鼻孔との間に内側空間を形成するように前方に膨出した膨出部と、この膨出部に対して鍔状に張り出した周縁部とを有し、
    前記周縁部は、前記膨出部の周縁に沿って、前記着用者側に突出した複数の凸部が設けられており、
    前記複数の凸部の夫々の間は、前記内側空間と外側空間とを連絡する空気通路部とされている
    ことを特徴とする衛生マスク。
  2. 前記空気通路部は、前記内側空間側に比べて、前記外側空間側が着用した際の顎側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の衛生マスク。
  3. 前記凸部は、着用された際に、下唇より下側であってオトガイまでの間に配置される顎側凸部を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の衛生マスク。
  4. 前記膨出部の表面には、折り目を入れることで形成された図柄が表されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の衛生マスク。
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