JP2013000076A - 水溶性酸化防止材被覆茶とこれを用いたフィルタ体包装茶、茶包装集合体とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明の課題は、使用分量ごとに分封を可能とし、保管時は茶の酸化を防止し、使用時は袋ごと水に入れることができ、茶葉又は茶粉末の被覆部が水に溶けて、茶と水が混じることで茶成分が水に溶けることを可能とする水溶性酸化防止材被覆茶と、これを用いたフィルタ体包装茶、茶包装集合体とその製造方法を提供する
【解決手段】
無味、無臭で且つ可食性の水溶性材で被覆された茶葉又は茶粉末である水溶性酸化防止材被覆茶と、これを用いた茶葉又は茶粉末を閉じ込めるフィルタ材で水溶性酸化防止材被覆茶を包装したフィルタ体包装茶、これをさらに集合包装した茶包装集合体とを特徴とし、その製造方法も提供する。
【選択図】図1
Description
1つ目は、1回の使用量ごとに小袋に包装したものがある。
2つ目は、特許文献1に、茶を錠剤状に成形したものが開示され、更に、特許文献2では、成形を容易にするために麦芽糖を、酸化防止を行うためにトレハロースを加えて成形したものが開示されている。
3つ目は、特許文献3に、カテキン類、シュウ酸、サイクロデキストリンを含有したインスタント粉末茶が開示されている。
4つ目は、特許文献4に、緑茶抽出エキスと緑茶葉又は茶粉末による即席粉末茶が開示されている。
前2者の例では、錠剤化の成形で麦芽糖を加えないと固形化されないという難点があり、多量に加わるため、茶本来の味が変わってしまう欠点がある。トレハロースによる処理も、茶に施すために茶の本来の風味に影響がある。後2者の例では、茶エキスが主役のインスタント化によって、本来の茶の味に近づけるものであっても、本来の茶の風味を生かすものではない。飲茶の文化は栄養を得るためだけではない。伝統に培われたもので茶自体を生した中での展開が要求されている。
又、茶そのものを小袋に入れるものでは、使用時に袋を破って中身を水に入れるものとなり、茶葉そのものでは、飲んだときに口に残り好ましくない。又、茶葉又は茶粉末とも広口ビンに入れるときは容易だが、ペットボトルのような狭い口の容器では入れにくいという欠点がある。
以下、実施例で説明する。
使用時には、茶が封じされた包装ごと茶碗やボトルの水に入れると、多量の水に入って、酸化防止被覆体の粉末が完全に溶け、茶葉又は茶粉末が水に混じって茶が出来上がる。
茶葉又は茶粉末と酸化防止被覆体の粉末の被覆の状態は、水の量にも左右される。
1−Aにおいては、茶葉又は茶粉末101の個体の周りを酸化防止被覆体の粉末102が取り囲んだ状態を示し、それらの間が水粒子103が相互に仲介する形で存在している。
茶葉又は茶粉末101は水粒子103を含み、水粒子103には酸化防止被覆体の粉末102が溶けるのでこの間の親和性がよい。多数の酸化防止被覆体の粉末102により茶葉又は茶粉末101が被覆されることになる。このため、茶葉又は茶粉末101は空気から遮断され酸化防止される。
1−Bにおいては、1−Aのように酸化防止被覆体の粉末102が被覆された茶葉又は茶粉末101の複数個が集まった状態を示している。ここには示さないが、茶葉又は茶粉末101の複数個が酸化防止被覆体の粉末102により被覆されるものもあり、又、これらの混合も考えられる。いずれにせよ酸化防止された被覆茶葉又は茶粉末が出来上がる。
尚、フィルタ体ではない基体の上に被覆茶葉又は茶粉末層105を構成することも可能であることは当然である。
被覆茶葉又は茶粉末層とフィルタ体のサンドイッチ体の代わりに、図には示さないが、被覆茶葉又は茶粉末層をフィルタ体の袋に入れ、分封することも容易であり好都合であることは当然である。
サンドイッチ体が光透過性の場合には、日光が茶に当たらないように光遮断性の袋が好ましい。ミシン目112において1個ごとに切り離しやすいようになっていると便利である。又、ここの袋が破き安いように、破り容易部113があると便利である。
図1の1−Cにおいては、フィルタ体のシート状基体104が平面状態であったが、図2では、被覆茶葉又は茶粉末層を入れるための収納凹部を有している。2−Aにおいて、フィルタ体のシート状基体201には、被覆茶葉又は茶粉末層を入れるための多数の収納凹部202が設けられている。これに被覆茶葉又は茶粉末をかぶせて、ヘラで履くようになでることで余分の被覆茶葉又は茶粉末を除き、適量の被覆茶葉又は茶粉末を収納凹部202に残すことが出来る。或いは、少し傾けておき、上から被覆茶葉又は茶粉末を落とすと収納凹部202に嵌った被覆茶葉又は茶粉末のみ残すことも出来る。尚、断面を示すための切断平面203で切って見た場合の断面形状に示すように、2−Bにおいては、フィルタ体204のみで構成され、2−Cでは、この上に更に酸化防止被覆体205のシートを付設している断面を示している。尚、収納凹部202の形状は直方体である必要はなく、半球体、円錐体、多角錐体などどんな凹みも可能である。
先ず、茶葉の場合はそのまま使用するが、茶粉末では茶葉を臼で引いて茶粉末をつくる。その粒子のサイズは16メッシュより小さい方が好ましい。茶葉又は茶粉末に水を与えると、先に茶葉又は茶粉末同士が集合して、茶集合体が大きくなる。一方、茶葉又は茶粉末と水溶性酸化防止材を所望の割合でよく混合しながら、細かな霧状の水粒子を与えるか、または、所望の湿度にして水粒子を与えた空間に混合体を吹き上げ曝すと、混合体は、水を捕らえて集合し、被覆茶葉又は被覆茶粉末が下に落下する。
このような包装茶は、ペットボトルや茶碗などの容器に、被覆茶葉又は茶粉末層とフィルタ体のサンドイッチ体ごと入れて、水をいれるか、又は予め水を入れておけば、茶が飲める状態になる。又、1−Eに示したように被覆茶葉又は茶粉末層とフィルタ体のサンドイッチ体をさらにアルミ袋や高分子樹脂の袋などに一括又は分封で包装されていてもよい。
尚、茶は緑茶以外に、紅茶やコーヒーなどや煎じ薬草茶なども含むことは言うまでもない。
又、酸化防止のための被覆の密封の程度は、密封がもっとも好ましいが、一部が開いた完全な封じでなくとも、空気の入り方が違う分効果が得られる。
101 茶葉又は茶粉末
102 酸化防止被覆体の粉末
103 水
104、201 シート状基体
105 被覆茶葉又は茶粉末層
106 シート状蓋体
110 サンドイッチ体
111 アルミ袋
112 ミシン目
113 破り容易部
202 収納凹部
203 切断平面
204 フィルタ体
205 酸化防止被覆体
Claims (8)
- 茶葉または茶粉末を、無味無臭で且つ可食性の水溶性の粉末である水溶性酸化防止材で被覆し、水に入れる前は被覆により空気が遮断され前記茶葉または茶粉末の酸化を防止し、水に入ったときに前記被覆が水に溶けることで茶葉または茶粉末と水が混じるようにしたことを特徴とする水溶性酸化防止材被覆茶。
- 請求項1記載の水溶性酸化防止材被覆茶を、水は通し、前記茶粉末または茶葉を通過させない大きさの多数の開口を有した非水溶性の素材によるフィルタ体の袋に入れたこと、又は、前記素材によるフィルタ体の2枚のシートで挟んだことを特徴とするフィルタ体包装茶。
- 前記袋又は前記シートの面に前記水溶性酸化防止材のシートを積載したことを特徴とする請求項2記載のフィルタ体包装茶
- 請求項2または請求項3記載のフィルタ体包装茶を使用分量ごとの大きさの分封の複数個を包装したことを特徴とする茶包装集合体。
- 茶葉又は茶粉末を無味、無臭で且つ可食性の水溶性の粉末で被覆することにおいて、前記茶葉又は茶粉末に所望の量の水粒子を与え、これと所望量の前記水溶性の粉末を混合するか、又は、前記茶葉又は茶粉末と前記水溶性の粉末とを所望の割合で混合することにより混合体を形成したものに、細かな霧状の水粒子を与えるか、または、所望の湿度にして水粒子を与えた空間に前記混合体を曝すことで、前記茶葉又は茶粉末に前記水溶性の粉末を被覆することを特徴とする水溶性酸化防止材被覆茶の製造方法。
- 水は通し、前記茶葉または茶粉末を通過させない大きさの多数の開口を有した非水溶性の素材によるフィルタ体のシート状基体に所望の量の水粒子を含ませ、これに請求項5記載の水溶性酸化防止材被覆茶を付着させ、これを前記フィルタ体のシート状蓋体で覆うことを特徴とするフィルタ体包装茶の製造方法。
- 茶葉又は茶粉末と無味、無臭で且つ可食性の水溶性の粉末を所望の割合で混合したその混合体を、水は通し前記茶葉または茶粉末を通過させない大きさの多数の開口を有した非水溶性の素材によるフィルタ体のシート状基体上に載せて、所望の量の水を供給したあと、適度の半乾燥した状態で、これを前記フィルタ体のシート状蓋体で覆うことを特徴とするフィルタ体包装茶の製造方法。
- 請求項6又は請求項7記載のフィルタ体包装茶を、さらに使用分量ごとの大きさの分封の複数個を包装することを特徴とする茶包装集合体の製造方法。
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