JP2012531594A - 加熱処理したリムルスアメーバ様細胞溶解物 - Google Patents

加熱処理したリムルスアメーバ様細胞溶解物 Download PDF

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Abstract

本願は、β−グルカンの検出に有用な加熱処理したリムルスアメーバ様細胞溶解物を提供する。一実施形態において、(1→3)−β−D−グルカンに対する特異性が増大したリムルスアメーバ様細胞溶解物を調製する方法が提供され、この方法は、内毒素に対する反応性を減少させるために、40℃を超える温度まで前記リムルスアメーバ様細胞溶解物を加熱するステップを含む。別の実施形態において、内毒素に対する感受性が低下したリムルスアメーバ様細胞溶解物を調製する方法が提供され、この方法は、(1→3)−β−D−グルカンに対する反応性を維持する一方、前記リムルスアメーバ様細胞溶解物中の因子Cの活性を低下させるために、前記リムルスアメーバ様細胞溶解物を加熱するステップを含む。

Description

関連出願への参照
この出願は、2009年6月26日に出願された米国仮出願第61/220,785号(この完全な内容は、参考として本明細書に援用される)の利益を主張する。
発明の背景
アメリカカブトガニの血球に由来するリムルスアメーバ様細胞溶解物(Limulus amebocyte lysate)(LAL)は、内毒素(非特許文献1)、または(1→3)−β−D−グルカン(非特許文献2;非特許文献3)と反応してゲルを形成する。内毒素およびβ−グルカンは2つの個別のLAL経路を起動し、これらの何れかの活性化はゲル化を生じる(非特許文献4)。内毒素はグラム陰性菌の細胞壁成分であり、発熱性、分裂促進性、および潜在的に致命的毒性である。したがって、内毒素の正確で信頼性の高い検出は、非経口薬物の安全性を確認する上で重要である。LALアッセイは、内毒素検出において標準と認められているものである(たとえば、米国薬局方「細菌内毒素試験」参照)。
LALは内毒素またはβ−グルカンの何れかと反応するため、2つの活性体のどちらがサンプル中に存在するかを把握することは必ずしも簡単なことではない。β−グルカンは一般に真菌、酵母、藻類および植物にみられ、細菌内毒素試験で偽陽性を生じる。β−グルカン汚染は、非経口薬物、たとえば血液製剤(非特許文献5)、および血液透析器などの医療デバイス(非特許文献6)に報告されている。非経口薬物および医療用デバイスのβ−グルカン汚染の検出は、拒絶されてはならない生成物が予期せずに拒絶されるのを防ぐのに有用である(非特許文献7)。
β−グルカンの検出は、深在性真菌症(deep mycosis)の診断上役立つためヒトの血液サンプルにも使用することができる(Obayashi等(1995年)Lancet 345:17−20;Mori等(1997)Eur.J.Clin.Chem.Clin.Biochem. 35:553−560;Odabasi等(2004)Clin.Infect.Dis.39:199−205;Ostrosky−Zeichner等(2005)Clin.Infect.Dis.41:654−659)。FDAおよび日本政府はそれぞれ、こうしたアッセイを臨床診断法として承認した。
問題は、β−グルカンの存在を内毒素の存在と区別することが可能なβ−グルカン検出のために、信頼性があり、費用効果の高いアッセイを開発することであった。LALのβ−グルカン特異性を増加させるいくつかのプロセスが報告されている。
分別法(Obayashi等(1985年)Clin.Chim.Acta 149:55−65;Kitagawa等(1991年)J.Chromatography 567:267−273:および特許文献1)は、カラムクロマトグラフィ、または固体吸着剤とLALとの間での分離ステップにより内毒素感受性因子(「因子C」)をLALから除去することに基づく。カラムクロマトグラフィおよび分離ステップは、無菌で実施しなければならない。したがって、これらのシステムは、内毒素またはβ−グルカンでシステムが汚染するのを防止するために、高価な器具や著しい努力を必要とする可能性がある。
もう1つの方法は、内毒素中和ペプチド(特許文献2;特許文献3;および特許文献4)を用いて、サンプル中の内毒素の活性を抑制する。内毒素の活性を抑制しようとするには、多量の内毒素によって影響され、高価で、かつ内毒素またはβ−グルカンにより汚染されるおそれがある抗内毒素物質を添加する必要が生じる可能性がある。
特許文献5では、LALによるβ−グルカンアッセイに内毒素中和ペプチドを添加する。この方法では、カブトガニの血液からの内毒素中和ペプチドを精製する必要がある。精製は高く付く可能性があり、精製時に内毒素およびβ−グルカンによる汚染を防ぐことは困難である可能性がある。
同様に、特許文献6では、因子Cに対する抗体を添加する。この方法では、抗体の調製、合成および精製が必要であり、やはり費用、および精製過程の間における内毒素またはβ−グルカンによる汚染のリスクが増加する。
米国特許第5,681,710号明細書 米国特許第5,616,557号明細書 米国特許第5,622,833号明細書 米国特許第5,750,500号明細書 米国特許第5,571,683号明細書 米国特許第5,266,461号明細書
Levin等、Bull.Johns Hopkins Hosp.(1964年)115:265−274 Kakinuma等、Biochem. Biophys.Res.Commun.(1981年)101:434−439 Morita等、FEBS Lett.(1981年)129:318−321 Iwanaga等、Thromb.Res.(1992年)68:1−32 Ikemura等、J.Clin.Microbiol.(1989年)27(9):1965−1968 Peason等、Artif.Organs(1984年)8:291−298 Cooper等、J.Parenter.Sci.Technol.(1997年)51:2−6
したがって、過去20年にわたってβ−グルカンアッセイを開発するために努力したにも関わらず、内毒素に対する感受性が減少したLALを調製する単純な方法に対する必要性が未だに存在する。
発明の要旨
アジアカブトガニ(Tachypleus tridentatus)からの溶解物を急速に40℃を超える温度まで加熱すると、β−グルカン−感受性因子(「因子G」)が不活性化したと報告されている(Muta等(1995年)J.Biol,Chem.270:892−897)。現在、アメリカカブトガニ、Limulus polyphemusから収集した溶解物の場合は同じことが当てはまらないことが発見されている。むしろ、Limulus因子Gは、比較的熱安定性であると思われる。特に、LALが約40℃を超える温度まで加熱されると、内毒素に対するLALの感受性は、β−グルカンに対するLALの感受性より急速に失われる。LALにおける内毒素とβ−グルカンの経路の熱感受性の差を利用すると、内毒素に対する反応性を減少させる一方、(1→3)−β−D−グルカンに対する反応性を維持した状態で溶解物を調製することを可能にする。
したがって、一態様では、本発明は、(1→3)−β−D−グルカンの特異性を増加させてリムルスアメーバ様細胞溶解物(LAL)を調製する方法に関する。この方法は、LALを40℃を超える温度まで加熱して、内毒素に対する反応性を減少させることを含む。本発明は、内毒素に対する感受性が減少したリムルスアメーバ様細胞溶解物を調製する方法にも関する。この方法は、LALを加熱して、溶解物中の因子Cの活性を減少させる一方、(1→3)−β−D−グルカンに対する反応性を維持することを含む。加熱条件は、内毒素に対する反応性がほんのわずかに減少するか、あるいは内毒素反応性が実質的に排除される溶解物を提供するように選択すると、(1→3)−β−D−グルカンに特異的な溶解物を提供することができる。
重要なことに、過度な加熱(たとえば56℃で30分間)を回避すると、LALの(1→3)−β−D−グルカンに対する反応性を維持することができる。たとえば、結果として得られる溶解物は、100ng/mL;10ng/mL;1ng/mL;100pg/mL;10pg/mL;1pg/mL;または0.1pg/mLというカルボキシメチル化パキマン(carboxymethylated pachyman)((1→3)−β−D−グルカン)の濃度に対する感受性を維持することができる。
一部の実施態様において、LALの(1→3)−β−D−グルカン反応性は、1,000分の1以上(つまり、元の反応性の少なくとも0.1%維持)、100分の1以上(元の反応性の少なくとも1%維持)、50分の1以上(元の反応性の少なくとも2%維持)、10分の1以上(元の反応性の少なくとも10%維持)、5分の1以上(元の反応性の少なくとも20%維持)、または2分の1以上(元の反応性の少なくとも50%維持)に減少する。
内毒素反応性の減少は、(1→3)−β−D−グルカンに対する反応性の減少を超えるべきである。内毒素反応性の実質的な減少が望ましい場合、減少は多くとも10分の1(つまり、元の反応性の最大10%維持)、多くとも50分の1(元の反応性の最大2%維持)、多くとも100分の1(元の反応性の最大1%維持)、多くとも500分の1(元の反応性の最大0.2%維持)、多くとも1,000分の1(元の反応性の最大0.1%維持)、多くとも5,000分の1(元の反応性の最大0.02%維持)、多くとも10,000分の1(元の反応性の最大0.01%維持)、多くとも100,000分の1(元の反応性の最大0.001%維持)、または多くとも1,000,000分の1(元の反応性の最大0.0001%維持)であり得る。
一般に、この方法は、LALを40℃〜80℃に加熱することを含むが、より高い温度(特に56℃以上)では、加熱時間は、LALが(1→3)−β−D−グルカンに対しても非感受性になるのを避けるために対応して短時間でなければならない。たとえば56℃を超える温度における加熱時間は、1分未満が好ましい。対照的に、内毒素反応性に望ましい減少程度に応じて、温度が45℃以下である場合、40分を超える加熱時間を使用してよい。
特定の状況では、LALは、内毒素反応性の所望の減少を達成するため少なくとも最小時間にわたって加熱する。たとえば、加熱時間はtA1時間を超えるように選択し、ここでtA1=0.825*2.718(56340/(Τ+273))/(9.54*1076)であり、Τは、℃での温度であり、場合によって約1000倍の内毒素反応性の減少を達成する。あるいは、加熱時間はtA2時間を超えるように選択することができ、ここでtA2=1.65*2.718(56340/(Τ+273))/(9.54*1076)であり、場合によって約1,000,000倍の内毒素反応性の減少を達成する。さらに一般的には、LALは、少なくともt時間にわたって任意に加熱され、ここでt=K*0.275*2.718(56340/(Τ+273))/(9.54*1076)であり;Kは、内毒素反応性の不活性化の所望の大きさに応じてたとえば、0.5、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0またはそれより大きくてもよい。
上記の方法では、LALの加熱時間は任意にtB1時間以下であり、ここでtB1=0.353*2.718(76510/(T+273))/(2.20*10103)であり、Τは℃での温度であり、場合によって(1→3)−β−D−グルカンに対する反応性の少なくとも約10%を維持する。特定の用途において高レベルの反応性が必要とされない場合、より長い時間の加熱時間を許容することができる。多様な実施態様では、必要に応じてLAL加熱時間はt時間以下であり、t=K*0.177*2.718(76510/(Τ+273)/(2.20*10103)であり、Kは、(1→3)−β−D−グルカン反応性の不活性化に対する許容差に応じて、10.0、9.5、9.0、8.5、8.0、7.5、7.0、6.5、6.0、5.5、5.0、4.5、4.0、3.5、3.0、2.5、2.0、1.5、1.0以下である。
上記の方法の何れかにより加熱した後、あらゆる沈着物が、遠心分離などにより溶解物から除去される。溶解物は、たとえば1つまたは複数の添加物(たとえば塩および/または緩衝剤)を混合するか、または凍結乾燥によって使用または保管のために調製することもできる。内毒素中和ペプチドも抗因子C抗体も加熱処理したLALを調製するプロセスが複雑になり、コストが高くなる可能性があるため、好ましくは、これらはどちらも添加されない。
別の態様では、本発明は、(1→3)−β−D−グルカン感受性のLimulus因子Gを含む加熱処理したLALを提供する。このLALは、未処理リムルスアメーバ様細胞溶解物の内毒素反応性の0.1%未満の内毒素反応性を有する。LALは凍結乾燥し、100pg/mL、10pg/mL、1pg/mL、またはさらに0.1pg/mLのカルボキシメチル化パキマンに対する感受性を維持することが好ましく、一方で200EU/mLの内毒素標準品および/または0.01、0.1、1またはさらに10mcg/mLのリポ多糖類(LPS)に対して非感受性であることが好ましい。
(1→3)−β−D−グルカンの検出を促進するために、本発明は、加熱処理したリムルスアメーバ様細胞溶解物、およびLALが活性化すると、溶解物の活性化を表す検出可能な産物を生成する基質を含む組成物も提供する。この基質は、たとえば色素生成性(chromogenic)でよく、溶解物が活性化すると、特定の波長または波長のスペクトルにおける吸光度の変化を表す。あるいは、この基質は、溶解物が活性化すると蛍光特性が変化する(たとえば波長が増減または変化する)蛍光発生性(fluorogenic)でよい。
本発明は、サンプルの(1→3)−β−D−グルカンを検出する方法も提供する。この方法は、サンプルと、基質、および上記の説明の何れかにしたがって加熱処理したリムルスアメーバ様細胞溶解物とを結合させることを含む。この方法は、基質と加熱処理したLALとを結合させた後のサンプルの光学特性(たとえば吸光度、透過率、蛍光または濁度)の変化の検出を含むことができる。
本発明は、以下の図面、明細書および請求の範囲を考慮するとさらに理解されるであろう。
図1は、オンセット時間(onset time)と未処理LALのカルボキシメチル化パキマンの濃度との関係を表すグラフである。 図2は、オンセット時間と未処理LALの内毒素の濃度との関係を表すグラフである。 図3は、オンセット時間と未処理LAL、または47℃で30、45、60または75分間加熱したLALのカルボキシルメチル化カードランの濃度との関係を表すグラフである。 図4は、オンセット時間と未処理LAL、または47℃で30、45、60または75分間加熱したLALの内毒素濃度との関係を示すグラフである。 図5は、200EU/mLの米国参照用標準の内毒素の有無によるカルボキシルメチル化カードランの標準曲線を比較するグラフである。 図6は、大腸菌O55:B5に由来する500ng/mLの内毒素の有無によるカルボキシルメチル化カードランの標準曲線を比較するグラフである。 図7A〜図7Dは、本発明の加熱処理したLALによりβ−グルカンアッセイを実施する際に有用な例示的なカートリッジの斜視図(図7A)、上面図(図7B)、側面図(図7C)および端面図(図7D)で示す略図である。 図8は、絶対温度(ケルビン)による実施例2で観察された溶解物の不活性化の比率に関するアレニウスプロットである。
本発明は、(1→3)−β−D−グルカンの特異性を強化し、内毒素に対する感受性を低下させたリムルスアメーバ様細胞溶解物を調製するための方法を提供する。この目的は、内毒素中和ペプチドまたは抗体などの添加物の必要がなく、クロマトグラフ媒体に曝露することなく達成される。こうして、不要な費用および労働力が回避される。おそらくさらに重要なことに、LALを潜在的な汚染源に不要に曝露することも回避される。本発明は、たとえば瓶または管内に密封された粗製溶解物に関して実施可能で、汚染の可能性がほとんどない単純で制御された加熱ステップを提供する。LALは、実質的に遠心分離されてあらゆる沈着物を除去され、保管して後にβ−グルカン検出アッセイに使用するため凍結乾燥されることが可能である。
本明細書で使用する場合、「(1→3)−β−D−グルカン」という用語は、(i)リムルスアメーバ様細胞溶解物中におけるコアグリンの凝塊の形成を誘発することが可能であり、(ii)(1→3)−β−D−グリコシド結合により結合されるβ−Dグルコシドを含む、任意の多糖またはその派生物を意味すると解釈される。こうした多糖またはその派生物は、(1→3)−β−Dグリコシド結合を含むほか、その他の多様なグリコシド結合、たとえば(1→4)−β−Dグリコシド結合および/または(1→6)−β−Dグリコシド結合により結合されるグルコシド部分も含み得ると考えられる。こうした(1→3)−β−D−グルカンは、植物、細菌、酵母、藻類および真菌を含むが、これらだけに限らない多様な供給源から単離することができるか、または従来の糖化学作用を用いて合成することができると考えられる。
本明細書で使用する場合、リムルスアメーバ様細胞溶解物、またはLALは、Limulus polyphemusからの完全なアメーバ様細胞溶解物、またはその画分もしくはその成分を含むことができ、これらは天然由来か組み換えで生成されてLimulus polyphemus因子Gを含み、(1→3)−β−D−グルカンと検出可能に反応する。
LALの熱処理
LALは、一般に、汚染のリスクを最小限にするために、密封容器(たとえば密封管または瓶)内にある時に加熱される。熱は、温度制御水槽または加熱ブロック中に浸漬するなど、何らかの制御された方法で加えることができる。より短い加熱時間のために、加熱条件は、たとえば、より薄いか、および/またはより熱伝導性の壁を有する密封容器を使用し、LALの容積を減少させることにより、または表面積/単位容積の比率がより大きい容器(たとえば、より平坦な容器、コイル状の容器など)を使用することにより、環境の温度とLALの温度との間の差異を最小限にするように選択することができる。
LALは、40℃を超える温度まで加熱される。実施例2(オンセット時間の増加は反応性の低下の尺度である)の表1および2に示すように、40℃では、内毒素反応性は30分後にわずかに減少するが、β−グルカンの反応性は本質的には影響を受けないままである。対照的に、47℃では、内毒素反応性はわずか20分後に大幅に除去されるが、β−グルカンの反応性はごくわずかに減少する。したがって、ある温度範囲に渡って、内毒素反応性はβ−グルカンの反応性より急速に減少し、その結果、内毒素反応性の減少を制御することができ、一方でβ−グルカンの反応性は維持される。必要とされるβ−グルカンに対する感受性は異なるので(たとえば、検出が臨床用か、あるいは工業目的かによる)、温度および加熱時間は、所望レベルのβ−グルカン反応性を維持し、および/または内毒素反応性の所望の割合を除去するように選択することができる。ある範囲の温度を使用することができるが、より高い温度は、顕著に短い加熱時間を必要とする。たとえば、56℃を超える温度で、加熱時間は1分未満であることが好ましい(徐々に高温になる場合、実質的に1分未満)。
したがって、40℃を超えるが、56℃未満の温度がより好都合である可能性がある。一方、内毒素反応性の不活性化は比較的遅く、40℃〜45℃で、内毒素反応性の実質的な不活性化を達成するには40分を超える必要がある場合が多いので、45℃を超える温度(たとえば、45℃〜55℃、45℃〜52℃または45℃〜50℃)は、(1→3)−β−D−グルカンに特異的なLALを調製するのにより効果的なプロセスを提供することができる。
一般に、この方法は、LALを40℃〜80℃まで加熱することを含むが、より高温(特に56℃以上)では、加熱時間は、LALが(1→3)−β−D−グルカンに対しても非感受性になるのを避けるために対応して短時間にするべきである。たとえば、56℃を超える温度では、加熱時間は1分未満であることが好ましい。対照的に、内毒素反応性の所望の程度の減少に応じて、温度が45℃以下である場合、40分を超える加熱時間を使用することができる。
特定の実施態様では、LALは40℃を超える最大温度、ただし45℃以下(たとえば、41℃〜45℃、42℃〜45℃、43℃〜45℃、44℃〜45℃または約45℃)まで加熱される。特定の実施態様では、LALは、45℃を超える温度(たとえば、46℃〜80℃、46℃〜70℃、46℃〜60℃、46℃〜55℃、46℃〜54℃、46℃〜53℃、46℃〜52℃、46℃〜51℃、46℃〜50℃、46℃〜49℃、46℃〜48℃、46℃〜47℃または約46℃)まで加熱される。55℃未満の温度(たとえば41℃〜55℃、41℃〜54℃、41℃〜53℃、41℃〜52℃、41℃〜51℃、41℃〜50℃、41℃〜49℃、41℃〜48℃、41℃〜47℃、41℃〜46℃)、または53℃未満の温度(たとえば42℃〜53℃、43℃〜53℃、44℃〜53℃、45℃〜53℃、46℃〜53℃、47℃〜53℃、48℃〜53℃、49℃〜53℃、50℃〜53℃、51℃〜53℃、または52℃〜53℃)まで加熱すると、(1→3)−β−D−グルカン反応性の低下はより遅くなるという利点をもたらす。
LALの加熱時間は、温度、所望レベルの内毒素、および(1→3)−β−D−グルカンの反応性に応じて変えることができる。たとえば、加熱時間は1分未満;1〜5分;1〜10分;1〜20分;1〜30分、1〜40分;1〜50分;1〜60分;1〜80分;1〜100分;1〜120分;1〜240分;少なくとも5分;5〜10分;5〜20分;5〜30分;5〜40分;5〜50分;5〜60分;5〜80分;5〜100分;5〜120分;5〜240分;少なくとも20分、20〜30分;20〜40分;20〜50分;20〜60分;20〜80分;20〜100分;20〜120分;20〜240分;40分超;40〜50分;40〜60分;40〜80分;40〜100分;40〜120分;40〜240分;2時間以下、またはより低い温度では数日間でもよい。
特定の実施態様では、溶解物は、40℃まで750〜13500分、または41℃まで425〜6200分、または42℃まで240〜2900分、または43℃まで137〜1350分、または44℃まで78〜620分、または45℃まで45〜290分、または46℃まで26〜135分、または47℃まで15〜64分、または48℃まで8.5〜31分、または49℃まで5〜15分、または50℃まで2.5〜7分、または51℃まで1.5〜3.5分、または52℃まで1〜1.6分、または53℃まで0.6〜0.8分間にわたり試験される。
以下の表でわかるように、内毒素反応性の不活性化の速度は、インキュベーション温度に基づいて劇的に変化する。実際、内毒素反応性の不活性化の速度およびβ−グルカンの反応性の不活性化の速度の両方が、上昇する温度とともに指数関数的に増加する。加熱時間、温度、および内毒素反応性とβ−グルカン反応性の不活性化の速度を実施例8に示す。実施例8で議論するように、一連の実験で、加熱処理したLALの活性化のオンセット時間を測定した。この実験では、加熱時間、温度、および内毒素またはβ−グルカンの濃度を変えた。使用した試薬について観察した結果は、内毒素反応性を1,000分の1に減少させるのに必要な加熱時間はtA1時間であり、ここでtA1=0.825*2.718(56340/(Τ+273))/(9.54*1076)であった。ここでΤは℃での温度である。1,000,000分の1の減少を達成するには、2倍の長さ:tA2時間を要し、ここでtA2=1.65*2.718(56340/(Τ+273))/(9.54*1076)である。内毒素反応性の所望される、必要とされるまたは許容される保持は用途ごとに異なってよい(たとえば、工業用途と診断用途では異なるため)。したがって、さらに一般的には、目標の加熱時間はt時間以上でよく、ここでt=K*0.275*2.718(56340/(Τ+273))/(9.54*1076)であり;Kは、所望の大きさの内毒素反応性の不活性化に応じて、たとえば、0.5、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0以上でよい。
同様に、β−グルカン反応性の減少速度は、温度の上昇とともに指数関数的に増加するが、適度な加熱温度の場合、β−グルカン反応性の損失率は、内毒素反応性の損失率よりかなり小さい可能性がある。したがって、実施例8の観察結果は、β−グルカン反応性の10倍の損失をもたらす加熱時間はtB1時間であり、ここで、tB1=0.353*2.718(76510/(Τ+273))/(2.20*10103)であった。ここでΤは℃での温度である。再度、様々な用途で、β−グルカン反応性の損失の許容差は異なる場合があるため、目標加熱時間はt時間以下でよく、ここでt=K*0.177*2.718(76510/(Τ+273))/(2.20*10103)であり、ここでKは10.0、9.5、9.0、8.5、8.0、7.5、7.0、6.5、6.0、5.5、5.0、4.5、4.0、3.5、3.0、2.5、2.0、1.5、1.0以下である。
熱処理後、あらゆる沈着物を、遠心分離(たとえば2500×Gで20分)、ろ過またはその他の分離ステップにより沈着物を溶解物から除去することができる。
加熱処理したLALは、たとえば凍結乾燥により、固体表面(瓶、カートリッジまたは12ウェルまたは96ウェルのプレートなど)上で乾燥させてもよい。乾燥前に、1つまたは複数の添加物を任意に加熱処理したLALと混合する。たとえば、再溶解剤および/または抗フレーキング剤(anti−flaking agent)を含むことができる。再溶解剤は、単独で、あるいは別の再溶解剤と組み合わせて、LALが流体サンプルに曝露された後、LALの1つまたは複数の成分の再溶解を促進する薬剤である。再溶解剤はさらに、好ましくは乾燥形態で溶解物を安定化する。混合物中で提供される再溶解剤は、アッセイの間に試薬の安定性およびその溶解を促進する。再溶解剤は、たとえば1つまたは複数種類の糖、塩、またはこれらの組合せを含む。好ましい糖再溶解剤としては、たとえば、マンニトール、マンノース、ソルビトール、トレハロース、マルトース、デキストロース、スクロース、およびその他の単糖類または二糖類が挙げられる。この混合物に含まれる抗フレーキング剤は試薬をさらに安定化させ、乾燥溶解物のフレーキングを減少させる。抗フレーキング剤は好ましくは、乾燥形態の溶解物も安定化させる。好ましい抗フレーキング剤としては、たとえば1つまたは複数のポリマー、たとえば、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、マンニトール、デキストラン、およびタンパク質、たとえば血清アルブミンが挙げられる。ポリビニルアルコールまたはポリプロピレングリコールなどの消泡剤を含んでもよい。実施例1に例示されている塩化ナトリウム、硫酸マグネシウム、およびHEPES緩衝剤などの塩および/または緩衝剤を含んでもよい。反応に好ましいpHの範囲であるpH7〜pH8の緩衝能力を有するその他の緩衝剤と同様、その他の種類の緩衝剤、たとえばTRIS−HC1緩衝剤、TES、MOPS、PIPES、BES、MOPSO、DIPSO、MOBS、TAPSO、HEPPSO、POPSO、TEA、EPPS、トリシン、およびリン酸塩を使用することができる。サンプルと混合した後の組成物の目標pHは、7.3〜8.0であることが好ましい。
この混合物は、約4℃〜約40℃、さらに好ましくは約10℃〜約35℃、さらに好ましくは約15℃〜約30℃の温度、および約0%〜約30%、さらに好ましくは約2%〜約20%、さらに好ましくは約4%〜約10%の相対湿度を有する環境で、導管の表面上で乾燥させることができる。好ましくは、この温度は約25℃、相対湿度は約5%である。乾燥は、温度調節された乾燥チャンバ内で好ましくは約10分〜約8時間、さらに好ましくは約1時間実施する。
もう1つの実施態様では、この混合物は、0℃未満、たとえば約−75℃〜約−10℃、さらに好ましくは約−30℃〜約−20℃の温度で凍結乾燥つまりフリーズドライにより、導管の表面で乾燥させる。
β−グルカンアッセイ
加熱処理したLALは、多様なエンドポイントアッセイまたは動力学アッセイの何れかを用いてβ−グルカンを検出するために使用することができる。例示的なエンドポイントアッセイとしては、エンドポイント色素生成性アッセイまたはエンドポイント濁度測定アッセイが挙げられる。例示的な動力学アッセイとしては、動力学的濁度測定アッセイ(kinetic turbidimetric assay)、1ステップ動力学アッセイ、またはマルチステップ動力学アッセイが挙げられる。各々のアッセイについて、以下でさらに詳細に説明する。さらにアッセイは、特定のアッセイの形式、たとえばカートリッジ内、または96ウェルプレートなどのプレートのウェル内で実施するように修正してよいものと理解される。
(1) 動力学アッセイ
例示的な動力学アッセイとしては、マルチステップ動力学アッセイ、1ステップ動力学アッセイ、および動力学的濁度測定アッセイが挙げられる。
(i) マルチステップ動力学アッセイ
マルチステップ動力学アッセイ(たとえば、米国特許第7,329,538号に記載されているアッセイ)は、被試験サンプルとある量の加熱処理したLALとを結合してサンプル−LAL混合物を生成することによって開始する。この混合物は次に、予め決められた期間でインキュベートする。この混合物は次に、色素生成性基質または蛍光発生性基質などの基質と接触させて、サンプル−LAL−基質混合物を生成する。その後、光学特性の予め選択した変化(たとえば吸光度値の特定の変化、または透過値の特定の変化)が生じる時間を測定する。
このアッセイは、一定量のカルボキシメチル化パキマンまたはその他のβ−グルカンがアッセイに導入された時に、光学特性の予め選択した変化が生じる時間を測定して校正することができる。試験サンプルにより生成された結果と、1つまたは複数の公知の量のβ−グルカンにより生成された結果とを比較することによって、試験サンプル中のβ−グルカンの存在または量を検出することができる。
マルチステップ動力学アッセイは、カートリッジ形式で実施ができると考えられる。カートリッジは好ましくは、光学検出器、たとえばU.S.Patent No.Des.390,661に図示および説明されている携帯式光学検出器とともに使用する。
一例として、図7A〜7Dに示すように、カートリッジ1は、たとえば成形可能な生体適合性材料から製作された実質的に平坦な筺体を有する。この筺体は任意の材料から製作してよいが、透明および/または半透明のガラスまたはポリマーが好ましい。好ましいポリマーとしては、たとえばポリスチレン、ポリカーボネート、アクリル、ポリエステル、光学グレードのポリマー、または光学セルが実質的に透明であるような任意のプラスチックが挙げられる。この筺体は、少なくとも1つの流体入口ポート4、少なくとも1つの光学セル6、および流体入口ポート4と光学セル6との間に流体連通(fluid flow communication)を提供するための流体接触面を有する少なくとも1つの導管8を有する。光学セル6の唯一の要件は、光学セル6が被試験サンプルを収容することが可能な空隙を画定し、光学セル6の一部が光に対して透過性であることである。カートリッジ1は、カートリッジ1をポンプに取り付けるために、流体入口ポート4および光学セル6と流体連通する少なくとも1つのポンプポート12も有することができる。このポンプは次に、ポンプポート12を介して負圧を付与して、サンプルを流体入口ポート4から光学セル6に引っ張ることができる。加熱処理したLALは、導管8の流体接触面の第1領域14に配置され、その結果、サンプルが流体入口ポート4に入れられると、サンプルは領域14を横断して、サンプルが光学セル6方向に移動する時にLALをサンプル中に可溶化または再構成する。
導管8の流体接触面の第2領域16は、第1領域14から離して第1領域14の下流に配置される。この構成では、LALは第1領域14に配置され、色素生成性基質または蛍光発生性基質は第2領域16に配置されるため、サンプルが領域14のLALに接触した後、サンプル−溶解物の混合物は導管8を横断して、領域16の基質と接触する。サンプル−溶解物−基質の混合物は次に、導管8を光学セル6まで横断する。
カートリッジは、必要な試験のタイプおよび/または回数に応じて設計および使用することができる。たとえば1つのサンプルは、たとえば研究所用途または医療用デバイス、および生物薬剤学的試験のために、たとえば二連または三連で試験することができる。あるいは、2つ以上の異なるサンプルを別個に試験してよい。カートリッジは、好ましくは、1回使用した後に廃棄される単回使用用の使い捨てカートリッジである。このカートリッジは、マルチウェルプレートで実施される従来のエンドポイント色素生成性または動力学的色素生成性アッセイで使用されるよりも、サンプル当たりで一般に約20〜100分の1の血球(hemocyte)溶解物を使用するため、より安価で環境にもよい試験を提供する。
図7Aを参照して、例示的なカートリッジ1でマルチステップ動力学アッセイを実施するには、サンプルを最初に、たとえばポンプ動作により、加熱処理したLALを収容する第1領域14に移動させて、そこでサンプルを混合し、予め決められた期間インキュベートする。サンプル−LALの混合物は次に、たとえばポンプ動作により、色素生成性基質または蛍光発生性基質などの基質を収容する第2領域16に移動され、そこで可溶化される。サンプル−基質の混合物は次に、光学特性の測定を行うために光学セル6に移動される。混合およびインキュベーションステップに必要な時間間隔は、対象となるβ−グルカン濃度範囲に最適な特異性および感受性に関して予めプログラムされる。
マルチステップアッセイは、先に議論されたタイプのカートリッジ内で実施できるが、たとえばマイクロタイタープレートのウェル内で、他の多様な形式で使用してもよい。このタイプのアッセイでは、対象サンプルは加熱処理したLALと結合され、予め決められた期間にわたってインキュベートされる。次に、予め決められた期間後、色素生成性基質または蛍光発生性基質がウェルに添加される。混合後、光学特性に予め選択した変化が生じる時間を測定する。次に、結果を1つまたは複数の標準値と比較して、サンプル中のβ−グルカンの存在または量を測定することができる。
ウェルタイプ形式では、サンプルおよび試薬は、好ましくはロボットなどの自動システムを使用して各々のウェルに添加され、プレートは、各々のウェルの吸光度を繰り返し順に読み取るようにプログラム可能なマイクロプレートリーダーによって処理される。
(ii) 1ステップ動力学アッセイ(single−step kinetic assay)
1ステップ動力学アッセイ、たとえば1ステップ−色素生成性アッセイは、米国特許第5,310,657号に記載されている。簡潔に述べると、動力学的色素生成性アッセイは、(i)加熱処理したLALを被分析サンプルおよび色素生成性基質などの基質と同時に可溶化するステップ、(ii)結果として得られる混合物を約0℃〜約40℃、好ましくは約25℃〜約40℃の温度で、予め決められた時間範囲にわたりインキュベートするステップ、および(iii)従来の分光光度計を使用して、比色測定の変化(calorimetric change)が予め選択した値に達するのに必要な時間、または比色測定読み出しの変化を測定するステップを含む。
このタイプのアッセイは、マルチステップ動力学アッセイと同様、カートリッジまたはウェルタイプ形式で実施することができる。マルチステップ動力学アッセイに関して上記で説明したカートリッジに類似するカートリッジは、1ステップ動力学アッセイで使用するように修正することができる。図7Aを参照して、色素生成性基質または蛍光発生性基質は、たとえば、加熱処理したLALとともに、第1領域14にある導管8の表面に適用される。カートリッジ1で、図7Aに関連して動力学アッセイを実施するために、サンプルを、たとえばポンプ動作により、LALおよび基質を共に収容する導管8の第1領域14に移動させ、そこで、たとえば順方向および逆方向のポンプ動作を繰り返すことによって可溶化される。サンプル−LAL−基質の混合物は次に光学セル6に移動され、光学検出器によってサンプルの吸光度または透過率の特性などの光学特性を測定する。検出器は、各々の光学特性が、たとえば光透過率の5%低下を示すのに要する時間を測定することができる。複数のアッセイ、たとえば2回のアッセイの結果は平均することができる。
このアッセイは、一定量のβ−グルカンがアッセイに導入された時に、光学特性の予め選択した変化が生じる時間を測定することによって校正することができる。試験サンプルによって生成された結果と、公知の量のβ−グルカンによる1つまたは複数の結果と比較することによって、試験サンプル中のβ−グルカンの存在または量を測定することができる。
このタイプのアッセイの形式は、その他の多様な形式、たとえばマイクロタイタープレートのウェル内で使用することができる。このタイプのアッセイでは、対象サンプルは加熱処理したLALおよび色素生成性基質または蛍光発生性基質と混合される。混合後、光学特性の予め選択した変化が生じる時間を測定する。次に、この結果を標準値と比較し、対象サンプルのβ−グルカンの存在または量を測定することができる。
(iii) 動力学的濁度測定アッセイ
動力学的濁度測定β−グルカンアッセイは、(i)加熱処理したLALを被分析サンプルとともに可溶化するステップ、(ii)結果として得られる混合物を約0℃〜約40℃、好ましくは約25℃〜約40℃の温度で、予め決められた時間範囲にわたりインキュベートするステップ、および(iii)従来の凝固計(coagulometer)、比濁計(nepherometer)または分光光度計を使用して、凝固によって生じる濁度の変化が予め選択した値に達するのに要する時間、または濁度の変化率のいずれかを測定するステップを含む。
このタイプのアッセイは、従来のアッセイと同様、カートリッジまたはウェルタイプ形式で実施することができる。マルチステップまたは1ステップ動力学アッセイに関して上記で説明したカートリッジに類似するカートリッジは、動力学的濁度測定アッセイに使用するように修正することができる。図7Aを参照して、色素生成性基質または蛍光発生性基質を、第1領域14または第2領域16のどちらにも適用する必要はない。
図7Aを参照して、カートリッジ1で動力学的濁度測定アッセイを実施するために、サンプルは、たとえば、加熱処理したLALを収容する導管8の第1領域14に移動され、そこで、たとえば順方向および逆方向のポンプ動作を繰り返すことによって可溶化される。サンプル−溶解物の混合物は次に光学セル6に移動され、光学検出器を使用してサンプル−溶解物の混合物の吸光度または透過率などの特性を測定することによって、濁度などの光学特性を測定する。検出器は、各々の光学特性が、たとえば光透過率が5%低下するのにどの程度の時間を要するかを測定することができる。複数のアッセイ、たとえば2回のアッセイの結果は平均することができる。
このアッセイは、一定量のβ−グルカンがアッセイに導入された時に、濁度などの光学特性の予め選択した変化が生じる時間を測定して校正することができる。試験サンプルにより生成された結果と、公知の量のβ−グルカンにより生成された1つまたは複数の結果とを比較することによって、試験サンプル中のβ−グルカンの存在または量を検出することができる。
このタイプのアッセイの形式は、その他の多様な形式、たとえばマイクロタイタープレートのウェル内に使用することができる。このタイプのアッセイでは、対象サンプルは加熱処理したLALと混合される。混合後、濁度などの光学特性の予め選択した変化が生じる時間を測定する。次に、この結果を標準値と比較し、対象サンプルのβ−グルカンの存在または量を測定することができる。
(2) エンドポイントアッセイ
例示的なエンドポイントアッセイとしては、エンドポイント色素生成性アッセイまたはエンドポイント蛍光発生性アッセイおよびエンドポイント濁度測定アッセイが挙げられる。
(i)エンドポイント色素生成性アッセイまたはエンドポイント蛍光発生性アッセイ
エンドポイント色素生成性または蛍光発生性β−グルカンアッセイは、(i)加熱処理したLALを被分析サンプルとともに可溶化するステップ、(ii)結果として得られる混合物を約0℃〜約40℃、好ましくは約25℃〜約40℃の温度で、予め決められた時間インキュベートするステップ、(iii)色素生成性基質または蛍光発生性基質などの基質と、インキュベートしたサンプル−LAL混合物とを接触させるステップ、(iv)任意に酢酸などの反応阻害剤を添加する、および(v)たとえば比色測定の変化により、酵素活性により基質から生成される物質を測定するステップを含むことができる。
このタイプのアッセイは、カートリッジまたはウェルタイプ形式で実施することができる。エンドポイント色素生成性アッセイまたはエンドポイント蛍光発生性アッセイがカートリッジ1内で実施される時(図7A参照)、サンプルは、たとえば、加熱処理したLALを収容する導管8の第1領域14に移動され、そこで、たとえば順方向および逆方向のポンプ動作を繰り返すことによって可溶化される。予め決められたインキュベーション期間後、サンプル−LALの混合物は次に、たとえばポンプ動作により色素生成性基質または蛍光発生性基質を収容する導管8の第2領域16に移動され、そこで、たとえば順方向および逆方向のポンプ動作を繰り返すことによって可溶化される。サンプル−LAL−基質の混合物は次に任意に、反応阻害剤を収容する第3の領域に移動される。その後、サンプル−LAL−基質の混合物は光学セル6に移動されて、光学検出器によってサンプルの吸光度または透過率の特性などの光学特性を測定する。しかし、カートリッジ内でエンドポイント色素生成性アッセイまたはエンドポイント蛍光発生性アッセイを実施する場合、反応阻害剤を使用して反応を停止する必要はない。このタイプのアッセイでは、最終的な光学的読み取り(エンドポイント読み取り)は予め決められた時間に記録される。
このアッセイは、一定量のβ−グルカンがアッセイに導入された時に、吸光度または透過率などの光学特性を測定することによって校正することができる。試験サンプルにより生成された結果と、公知の量のβ−グルカンによる1つまたは複数の結果とを比較することによって、試験サンプル中のβ−グルカンの存在または量を検出することができる。
議論されたとおり、このタイプのアッセイの形式は、その他の多様な形式、たとえばマイクロタイタープレートのウェル内で使用することができる。このタイプのアッセイでは、対象サンプルは加熱処理したLALと混合され、予め選択した時間インキュベートされる。次に、色素生成性基質または蛍光発生性基質をこの混合物に添加し、サンプルをさらにある期間インキュベートする。次に、酢酸などの反応阻害剤をサンプルに添加し、吸光度または透過率などのサンプルの光学特性を測定する。次に、この結果を標準値と比較し、対象サンプルのβ−グルカンの存在または量を測定することができる。
(ii) エンドポイント濁度測定アッセイ
エンドポイント濁度測定β−グルカンアッセイは、(i)加熱処理したLALを被分析サンプルとともに可溶化するステップ、(ii)結果として得られる混合物を約0℃〜約40℃、好ましくは約25℃〜約40℃の温度で、予め決められた時間インキュベートするステップ、(iii)任意に、酢酸などの反応阻害剤を添加するステップ、および(iv)凝固の結果として濁度が増加した場合、従来の凝固計、比濁計または分光光度計を使用して濁度の増加を測定するステップを含むことができる。
エンドポイント濁度測定アッセイは、カートリッジタイプの形式で実施することができる。図7Aを参照して、サンプルはカートリッジ1に適用され、たとえば、血球(hemocyte)溶解物を収容する導管8の第1領域14に移動され、そこで、たとえば順方向および逆方向のポンプ動作を繰り返すことによって可溶化される。サンプル−溶解物の混合物は次に光学セル6に移動され、光学検出器を使用して、濁度などの光学特性を測定する。複数のアッセイ、たとえば2回のアッセイの結果は平均することができる。
このアッセイは、一定量のβ−グルカンがアッセイに導入された時に、たとえば、予め選択した時間に濁度を測定することによって校正することができる。試験サンプルにより生成された結果と、公知の量のβ−グルカンによる1つまたは複数の結果とを比較することによって、試験サンプル中のβ−グルカンの存在または量を測定することができる。
このタイプのアッセイの形式は、その他の形式、たとえばマイクロタイタープレートのウェル内で使用することができる。このタイプのアッセイでは、対象サンプルは加熱処理したLALと混合され、予め選択した期間インキュベートされる。この反応は次に、抑制剤を添加して停止することができる。次に、サンプルの濁度などの光学特性は、予め選択した時点で測定する。次に、この結果を標準値と比較し、対象サンプルのβ−グルカンの存在または量を測定することができる。
内毒素の検出
溶解物の熱処理は、内毒素およびβ−グルカンに対する溶解物の差異的な感受性を減少させるために実施することもできる。こうして、内毒素およびβ−グルカンに対する溶解物の相対的反応性を滴定して、二重−特異性検出試薬を提供することができる。
内毒素のアッセイは、β−グルカンアッセイに関連して上記で説明したアッセイ形式の何れかを用いて実施できるが、ただし、陽性対照は、リポ多糖類の調製物などの内毒素源である。こうしたアッセイは、β−グルカンに特異的な加熱処理した溶解物の特異性を確認するか、または内毒素に対する十分な感受性を維持している溶解物を用いて、試験サンプル中の内毒素を検出するために使用することができる。
標本の収集および調製の考察
一般に、被試験サンプルを収集、保管、またはさもなければ接触させるために使用される材料および試験試薬は、細菌による汚染がなく、たとえばパイロジェンを含まないべきである。材料は、たとえば250℃で30分間加熱することによってパイロジェンを含まないようにすることができる。脱パイロジェン化された(depyrogenated)物質をその後の環境汚染から守るため、適切な対策を取らなければならない。
加熱処理したLALは、流体中、たとえば哺乳動物に対して局所的もしくは全身的に(例えば、非経口的に)投与される流体、またはたとえば血液、リンパ液、尿、血清、血漿、腹水、肺の吸引液などを含む感染に関して試験される体液中の対象サンプル中のβ−グルカンの存在または量を測定するために使用することができる。さらに、このアッセイは、表面に存在するβ−グルカンを検出するために使用することができる。たとえば、対象表面はスワブで拭き取り、スワブは液体中に導入するか、または溶解させる。次に、この液体は、本明細書に記載されているようにアッセイを実施することができる。
実施例1.内毒素およびβ−グルカンとの粗製LALの反応性
粗製LALは、血液リンパ液をアメリカカブトガニ(Limulus polyphemus)から収集して調製した。結果として得られる血液リンパ液は150Gで15分間遠心分離して、アメーバ様細胞を収集した。アメーバ様細胞は、3%塩化ナトリウムですすいで、150Gで15分間にわたって再度遠心分離した。3%塩化ナトリウムで2回目の洗浄を行い、150Gで15分間遠心分離した後、結果として得られるアメーバ様細胞は、注射用水を添加して浸透圧衝撃により溶解させ、結果として得られる粗製LALは、その後使用するまで2〜8℃で保管した。
測定用のLALは、0.34Mの塩化ナトリウム、0.04Mの硫酸マグネシウム、0.35%(w/v)のデキストラン、および0.04MのHEPES衝撃剤(pH8.0)を20%(v/v)粗製LALに添加して調製した。β−グルカンとしてカルボキシメチル化パキマン(CM−パキマン、Megazyme Lot90501)および大腸菌O55:B5に由来するリポ多糖類(内毒素)(List Biological Lab. Inc.、lot20315A5)は、洗浄用の水(WFI、Baxter)で溶解させて希釈し、10倍の希釈系列を入手した。0.001〜1ng/mLのCM−パキマン希釈物、および1〜1000ng/mLの内毒素希釈物を測定した。
各サンプル0.05mLをマイクロプレート(Charles River)のウェル内に分配した後、0.05mLのLALを各ウェルに添加した。その後、5mMの色素生成性基質(Ac−Ile−Glu−Gly−Arg−pNA・HCl)0.01mLを各ウェルに添加した。マイクロプレートは、マイクロプレートリーダー(ELx 808、BIO−TEK INSTRUMENT,Inc.)に取り付けて測定を開始した。測定は、37℃で実施して405nmにおける各ウェルの吸光度を監視し、オンセット時間を決定した。
図1および2は、それぞれCM−パキマン(β−D−グルカン)および内毒素の用量反応曲線を示す。LALの活性化の増加は、動力学的LAL法でより短時間の「オンセット時間」に反映されている。予想通り、内毒素またはカルボキシメチル化パキマンの濃度はオンセット時間との良好な相関関係を示した。
実施例2.内毒素およびβ−グルカンカスケードの不活性化に対する温度の影響
実施例1に記載されているように調製した粗製LAL各1mLは、脱パイロジェン化した13mmのガラス管内に分配した。これらのガラス管は、40℃〜50℃の温度のアルミニウムブロック加熱器上でインキュベートした。ガラス管は、予定されたインキュベーション時間でサンプル抽出し、冷蔵庫内に保管した。このガラス管は、冷蔵遠心器を使って170Gで20分間遠心分離した。ガラス管内の上清は、加熱処理した粗製LALとして使用した。
アッセイに使用するLALは、サンプル抽出した粗製LALを使用して、実施例1に記載されているように調製した。大腸菌O55:B5に由来する50ng/mLの内毒素の溶液、および100ng/mLのカルボキシメチル化カードラン(CM−カードラン、Wako Chemicals)(β−D−グルカン)の溶液をLALにより測定した。オンセット時間は、実施例1に記載されているように測定した。結果を表1および2にまとめた。
Figure 2012531594
Figure 2012531594
表1は、内毒素との粗製LALの反応性に対する温度の影響を示す。より高温の場合、内毒素との粗製LALの反応性はより早く減少することを示した。表2は、β−グルカンとの粗製LALの反応性に対する温度の影響を示す。粗製LALのβ−グルカン反応性は、内毒素反応性の場合と比べて、温度が上昇しても比較的より安定的であった。これらのデータによって、内毒素との有意な反応性がないβ−グルカンを測定するためのLAL試薬は、内毒素反応性およびβ−グルカン反応性の不活性化の速度の違いを利用することにより調製できることを示す。
実施例3.内毒素およびβ−グルカンの用量反応曲線に対する加熱の影響
実施例1に記載されているように調製した各5mLの粗製LALを、脱パイロジェン化した10mLのガラス瓶に分配した。このガラス瓶は、アルミニウムブロック加熱器上で47℃でインキュベートした。ガラス瓶は、予定されたインキュベーション時間にサンプル抽出し、冷凍庫に保管した。瓶内の粗製LALはポリプロピレン遠心分離管に移動させて、冷蔵遠心器を使って遠心分離管を2500Gで20分間にわたって遠心分離した。遠心分離管中の上清は、加熱処理した粗製LALとして使用した。
アッセイに使用するLALは、サンプル抽出した粗製LALを使用して、実施例1に記載されているように調製した。大腸菌O55:B5に由来する10ng/mL〜10,000ng/mLの内毒素の希釈系列、および1pg/mL〜1000pg/mLのCM−パキマンの希釈系列は、LALを使用して測定した。測定手順は、実施例1に記載した手順と同じであった。この結果を図3および4にまとめた。
図3および4は、それぞれ内毒素およびβ−グルカン(CM−パキマン)の用量反応曲線に対する加熱の影響を示す。様々なインキュベーション時間(30分〜75分)で用量反応曲線の著しい差異はなかった。一方、内毒素の用量反応は、47℃で加熱することによって著しく低下した。
実施例4.加熱処理したLALによるβ−グルカンの測定に対する内毒素標準品の影響
実施例1に記載したように調製した各3mLの粗製LALを、10個の脱パイロジェン化した13mmガラス管内に分配した。ガラス管は、アルミニウムブロック加熱器上で、47℃で15分間インキュベートした。加熱した粗製LALはポリプロピレン遠心分離管内に収集し、冷蔵遠心器を使って遠心分離管を170Gで20分間遠心分離した。遠心分離管中の上清は、加熱処理した粗製LALとして使用した。
アッセイに使用されるLALは、加熱した粗製LALを使用して、実施例1に記載したように調製した。1ng/mL〜100ng/mLのCM−カードランの希釈系列は、米国内毒素標準品(RSE)200EU/mLを使用するか、使用せずに調製した。この希釈物は、LALにより測定した。測定の手順は、実施例1に記載した手順と同じであった。結果を図5にまとめた。
図5は、β−グルカン標準曲線に対するRSEの影響を示す。標準曲線は、200EU/mLのRSEを添加することによって影響されなかった。一般的に測定した内毒素レベルが50EU/mL未満であることを考慮すると、通常の内毒素汚染は、β−グルカンレベルを正確に測定する加熱処理したLALの能力を妨げない。
実施例5.加熱処理したLALによるβ−グルカンの測定に対する大腸菌O55:B5由来の内毒素の影響
実施例1に記載したように調製した各3mLの粗製LALを、10個の脱パイロジェン化した13mmガラス管内に分配した。ガラス管は、アルミニウムブロック加熱器上で、47℃で20分間インキュベートした。加熱した粗製LALはポリプロピレン遠心分離管内に収集し、冷蔵遠心器を使って遠心分離管を170Gで20分間遠心分離した。遠心分離管中の上清は、加熱処理した粗製LALとして使用した。
アッセイに使用するLALは、加熱した粗製LALを使用して、実施例1に記載したように調製した。1ng/mL〜100ng/mLのCM−カードランの希釈系列は、大腸菌O55:B5に由来する500ng/mLの内毒素を使用するか、使用せずに調製した。この希釈物は、LALにより測定した。この測定手順は、実施例1に記載した手順と同じであった。結果は、図6にまとめた。
図6は、β−グルカンの標準曲線に対するRSEの影響を示す。この標準曲線は、大腸菌O55:B5に由来する100ng/mLの内毒素を添加することによって影響されなかった。大腸菌O55:B5に由来する500ng/mLの内毒素が約5000EU/mLであることを考慮すると、通常レベルの内毒素汚染は、β−グルカンのレベルを正確に測定する加熱処理したLALの能力を妨げないであろう。
実施例6.加熱処理したLALによる動力学的濁度測定アッセイ
実施例1に記載したように調製した各5mLの粗製LALを、脱パイロジェン化した10mLのガラス瓶に分配した。このガラス瓶は、アルミニウムブロック加熱器上で、47℃で60分間インキュベートした。瓶内の粗製LALを、ポリプロピレン遠心分離管に移動させて、遠心分離管は、冷蔵遠心器を使って2500Gで20分間遠心分離した。遠心分離管中の上清は、加熱処理した粗製LALとして使用した。
測定用のLALは、加熱した粗製LALを使用して、実施例1に記載したように調製した。大腸菌O55:B5に由来する1ng/mL〜1000ng/mLの内毒素の希釈系列、および1ng/mL〜100ng/mLのCM−パキマンの希釈系列は、LALを使って測定した。この測定手順は、実施例1に記載した手順と同じであった。
表3は、動力学的濁度測定アッセイ(KTA)を使用することにより、内毒素およびβ−グルカンとの加熱処理したLALの反応性を示す。β−グルカンは、KTAにより検出したが、内毒素は、1000ng/mLでも何ら反応性を示さず、再度β−グルカンに対するアッセイの特異性を確認した。
Figure 2012531594
実施例7.患者におけるβ−グルカン検出
血液培養物が陽性である患者に由来する血清サンプルを、注射用蒸留水で10倍に希釈し、希釈した血清サンプルは80℃で10分間インキュベートした。前処理したサンプルは、動力学的色素生成法によって、凍結乾燥した加熱処理したLALにより測定した。凍結乾燥した加熱処理したLALは、実施例5に記載されているLALから調製した。CM−パキマンを、β−グルカン標準として使用した。健康な被験体に由来する血清サンプルも、同じ方法で前処理して測定した。
表4に示すように、患者に由来する血清サンプルのβ−グルカン値は100pg/mLを超えており、健康な被験体に由来するサンプルは34pg/mL未満だった。患者の血液培養物の結果は、酵母(Candida)および真菌(Aspergillus)を示し、これらの患者は真菌血症と証明された。これらの結果を考慮すると、加熱処理したLALによるβ−グルカンアッセイは、深在性真菌症の診断に有用である。
Figure 2012531594
実施例8.温度および加熱時間の関数としての内毒素およびβ−グルカン反応性の減少
実施例2に記載されている実験の分析で、加熱温度の関数としての内毒素およびβ−グルカン反応性の不活性化の速度が、アレニウスプロットを使用して表すことができる指数関数的関係を有することが明らかになった。表1および2に示すオンセット時間対加熱時間の対数を比較すると、表5および6に示す回帰パラメータが得られた。傾きおよび温度を使用して、内毒素反応性およびβ−グルカン反応性に関するアレニウスプロットは、傾きの対数と温度との相関関係を実証した。図8に示すように、試験した各々の温度について、表5(「ln(Etx)」)または表6(「ln(BG)」)の傾きの自然対数を1000/絶対温度(ケルビン)でプロットして、内毒素反応性の不活性化の速度およびβ−グルカン反応性の不活性化の速度の両方の相関関係が得られた。
Figure 2012531594
Figure 2012531594
不活性化の速度および加熱時間および温度の間に観察された関係に基づいて、ある程度の不活性化を達成するのに必要な加熱時間を実施例2で試験した溶解物について計算した。たとえば、実施例2の溶解物の内毒素反応性の1,000分の1の減少は、以下の加熱時間に対応する。
A1=0.825*2.718(56340/(Τ+273))/(9.54*1076)(時間)。
内毒素反応性の1,000,000分の1の減少は、2倍の長さの加熱時間に対応する。
A2=1.65*2.718(56340/(Τ+273))/(9.54*1076)(時間)。
同様に、実施例2の溶解物のβ−グルカンの10分の1の減少は、以下の加熱時間後に得られる。
B1=1.059*2.718(76510/(Τ+273))/(2.20*10103)(時間)。
内毒素反応性は、穏やかな加熱に曝露された際、β−グルカン反応性より急速に低下するため、これは、内毒素反応性が適度または実質的に減少した溶解物の調製が可能になる。たとえば、表7は、多くとも1,000分の1である内毒素反応性の減少、および/または約10分の1以上であるβ−グルカン反応性の減少(太字で記載)を可能にするために提案される様々な加熱時間および温度範囲を示す。
Figure 2012531594
均等物
本発明は、本発明の精神または本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形式で具現することができる。したがって、上記の実施態様は、本明細書に記載されている発明を制限するのではなく、あらゆる点で具体的に説明するものであると考えられる。したがって、本発明の範囲は、上記の説明ではなく、添付の請求の範囲により示され、請求の範囲に等価な意味および範囲内のすべての変更は本明細書に包含することを意図する。
基礎出願の援用
本明細書で引用するすべての文献および特許文献は、個々の文献または特許文献の全体の内容が本明細に包含されたのと同様に、引用することにより全体的にあらゆる目的で本願に援用する。

Claims (40)

  1. (1→3)−β−D−グルカンに対する特異性が増大したリムルスアメーバ様細胞溶解物を調製する方法であって、内毒素に対する反応性を減少させるために、40℃を超える温度まで前記リムルスアメーバ様細胞溶解物を加熱するステップを含む、方法。
  2. 内毒素に対する感受性が低下したリムルスアメーバ様細胞溶解物を調製する方法であって、(1→3)−β−D−グルカンに対する反応性を維持する一方、前記リムルスアメーバ様細胞溶解物中の因子Cの活性を低下させるために、前記リムルスアメーバ様細胞溶解物を加熱するステップを含む、方法。
  3. 前記リムルスアメーバ様細胞溶解物が、100ng/mLのカルボキシメチル化パキマンに対する感受性を維持する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記リムルスアメーバ様細胞溶解物が、1ng/mLのカルボキシメチル化パキマンに対する感受性を維持する、請求項3に記載の方法。
  5. 前記リムルスアメーバ様細胞溶解物が、1pg/mLのカルボキシメチル化パキマンに対する感受性を維持する、請求項4に記載の方法。
  6. 前記リムルスアメーバ様細胞溶解物が、0.1pg/mLのカルボキシメチル化パキマンに対する感受性を維持する、請求項5に記載の方法。
  7. 結果として得られた前記リムルスアメーバ様細胞溶解物が、(1→3)−β−D−グルカンに特異的な溶解物である、前記請求項の何れか1項に記載の方法。
  8. 前記(1→3)−β−D−グルカンの反応性が10分の1を超えて低下しない、前記請求項の何れか1項に記載の方法。
  9. 前記内毒素の反応性が、多くとも100分の1に低下する、前記請求項の何れか1項に記載の方法。
  10. 前記内毒素の反応性が、多くとも1,000分の1に低下する、前記請求項の何れか1項に記載の方法。
  11. 前記内毒素反応性が、多くとも10分の1に低下する、前記請求項の何れか1項に記載の方法。
  12. 前記リムルスアメーバ様細胞溶解物が40℃〜80℃まで加熱される、前記請求項の何れか1項に記載の方法。
  13. (i)前記温度が45℃以下である場合、前記加熱時間が40分を超え、
    (ii)前記温度が55℃を超える場合、前記加熱時間が1分未満である、
    前記請求項の何れか1項に記載の方法。
  14. 前記温度が45℃以下である、請求項13に記載の方法。
  15. 前記温度が45℃を超え、55℃未満である、請求項13に記載の方法。
  16. 前記温度が45℃を超え、52℃未満である、請求項15に記載の方法。
  17. 前記温度が45℃を超え、50℃未満である、請求項16に記載の方法。
  18. 前記加熱時間がtA1時間を超え、ここでtA1=0.825*2.718(56340/(Τ+273))/(9.54*1076)であり、ここでTは℃での温度である、前記請求項の何れか1項に記載の方法。
  19. 前記加熱時間がtA2時間を超え、ここでtA2=1.65*2.718(56340(Τ+273))/(9.54*1076)であり、ここでΤは℃での温度である、請求項18に記載の方法。
  20. 前記加熱時間がtB1時間以下であり、ここでtB1=0.353*2.718(76510/(Τ+273))/(2.20*10103)であり、ここでΤは℃での温度である、前記請求項の何れか1項に記載の方法。
  21. 前記リムルスアメーバ様細胞溶解物が少なくとも5分間加熱される、前記請求項の何れか1項に記載の方法。
  22. 前記リムルスアメーバ様細胞溶解物が少なくとも20分間加熱される、請求項21に記載の方法。
  23. 前記リムルスアメーバ様細胞溶解物が2時間以下加熱される、前記請求項の何れか1項に記載の方法。
  24. 沈着物を前記リムルスアメーバ様細胞溶解物から除去する追加のステップを含む、前記請求項の何れか1項に記載の方法。
  25. 前記リムルスアメーバ様細胞溶解物を凍結乾燥するステップをさらに含む、前記請求項の何れか1項に記載の方法。
  26. (1→3)−β−D−グルカンに対して感受性のあるLimulus因子Gを含み、未処理リムルスアメーバ様細胞溶解物の前記内毒素反応性の0.1%未満の内毒素反応性を有する加熱処理したリムルスアメーバ様細胞溶解物。
  27. 前記リムルスアメーバ様細胞溶解物が凍結乾燥される、請求項26に記載のリムルスアメーバ様細胞溶解物。
  28. 前記リムルスアメーバ様細胞溶解物が、1pg/mLのカルボキシメチル化パキマンに対する感受性を維持する、請求項26または27に記載のリムルスアメーバ様細胞溶解物。
  29. 前記リムルスアメーバ様細胞溶解物が0.1pg/mLのカルボキシメチル化パキマンに対する感受性を維持する、請求項28に記載のリムルスアメーバ様細胞溶解物。
  30. 前記溶解物が、200EU/mLの内毒素標準品に対して非感受性である、請求項26〜29の何れか1項に記載のリムルスアメーバ様細胞溶解物。
  31. 前記溶解物が0.01mcg/mLのLPSに対して非感受性である、請求項26〜30の何れか1項に記載のリムルスアメーバ様細胞溶解物。
  32. 前記溶解物が0.1mcg/mLのLPSに対して非感受性である、請求項31に記載のリムルスアメーバ様細胞溶解物。
  33. 前記溶解物が1mcg/mLのLPSに対して非感受性である、請求項32に記載のリムルスアメーバ様細胞溶解物。
  34. 前記溶解物が10mcg/mLのLPSに対して非感受性である、請求項33に記載のリムルスアメーバ様細胞溶解物。
  35. 加熱処理したリムルスアメーバ様細胞溶解物および基質を含む組成物。
  36. 前記基質が色素生成性である、請求項35に記載の組成物。
  37. 前記基質が蛍光発生性である、請求項35に記載の組成物。
  38. 前記組成物が凍結乾燥される、請求項35、36または37に記載の組成物。
  39. サンプル中の(1→3)−β−D−グルカンを検出する方法であって、前記方法は、請求項26〜34の何れか1項に従って、前記サンプルとリムルスアメーバ様細胞溶解物とを結合するステップ、および前記サンプルの光学特性における変化を検出するステップを包含する、方法。
  40. 前記サンプルの前記光学特性における前記変化を検出する前に、前記サンプルと基質とを結合するステップをさらに包含する、請求項39に記載の方法。
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