JP2012531535A - 粗面が設けられた空気力学的衣服、及び当該空気力学的衣服の製造方法 - Google Patents

粗面が設けられた空気力学的衣服、及び当該空気力学的衣服の製造方法 Download PDF

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Abstract

空気力学的衣服は、テクスチャーが設けられたゾーンを備える。各ゾーンは、アスレチック活動中における周囲空気に対する当該各ゾーンでの衣服の動きに基づく特性及び性質に関連し得る。各ゾーンには、プリント技術などの様々な方法により、テクスチャーを設けることができる。このようにして形成される空気力学的衣服は、アスレチック活動中に生じる空気力学的抗力を抑制し、運動力学的衣服を着用するアスリートのパフォーマンスを向上させる。

Description

関連出願のクロスリファレンス
本願は、2009年6月24日に出願された、発明の名称が「粗面が設けられた空気力学的衣服、及び当該空気力学的衣服の製造方法(Aerodynamic Garment with Applied Surface Roughness and Method of Manufacture)」である、米国仮特許出願第61/220,184号に基づく優先権を主張する出願に関連する。
本発明は、アスリートのパフォーマンスを向上させるための全身用スーツ等の空気力学的衣服、及び当該空気力学的衣服の製造方法に関する。より具体的には、空気力学的衣服は、その特定の位置に粗面を設け、これにより当該衣服を着用するアスリートの周りにおける気流を最適化して、アスリートに働く抗力を抑制するものである。
タイトフィット型のシャツ、パンツ及び全身用スーツなどの空気力学的衣服は、アスリートのパフォーマンスを向上させる手段として、人気が増えつつある。一般的に、これらの衣服は、当該衣服を着用するアスリートに働く空気力学的抗力を抑制することにより、アスリートのパフォーマンスを向上させる。抗力は、空気等の流体が物体の周りを流れるときに発生する。抗力の問題を解決することを目的とした従来の技術は、アスレチック活動中に衣服を着用するアスリートに働く抗力を最小化するように、アスレチック用衣服の形成に使用される材料を選択することに、焦点を当ててきた。かかる衣服は、一般的に、2通りの方法で機能して、抗力を抑制するものであった。第1の方法において、衣服は、タイトフィット型であり、アスリートの体における風上側の部分を、滑らかでしわのない布面で覆うように、設計されてきた。第2の方法において、衣服は、アスリートが当該衣服を着用しながら通常の速度で風の中を動くために最適な、特定の表面テクスチャーを有する特定の布で作られてきた。両方の方法において、衣服に働く抗力は、衣服の製造のために選択される布に基づくものである。
特定のスポーツイベントに最適な空気力学的衣服の表面テクスチャーを定量化し選択するという、技術者及び設計者の試みにもかかわらず、大きな成果は得られていない。例えば、博士号候補者であるLeonard W. Brownlieは、"Aerodynamic Characteristics of Sports Apparel(スポーツ用衣服の空気力学的性質)"と題する自身の博士論文(非特許文献1;著者Leonard W. Brownlie、サイモン・フレーザー大学、1993年4月14日、キネシオロジー学部;非特許文献1の全文を本明細書に含める。 )で、自身が行った試験の結果を記載している。当該試験は、風洞内において、円筒を、異なる表面テクスチャーを有する様々な伸縮性布で覆ったときに、当該布が持つ抗力抑制効果を求めるものであった。
Brownlie氏は、「一部の伸縮性布の粗面特性は、様々なアスレチック活動中に当該布を使用する人体に働く[抗力]を、抑制させるものである」と結論付けている(非特許文献1、要約、第iii頁)。しかし、彼の試験は、特定のアスレチックイベントに最適な表面テクスチャーをどのように選択するかについて、十分に開示するものではなく、市販のアスレチック用衣服の布のみを用いるものであった。
最近、発明者たちは、特定のスポーツイベント中に生じる空気力学的抗力を抑制するのに最適な粗面を有する布を選択するシステムの定量化を試みている。例えば、MacDonald氏等の米国特許第6458744号(特許文献1;その全文を本明細書に含める。)において、発明者たちは、アスリートの体上のセクションの寸法と、所望のアスレチック活動中に当該セクションの周りを移動する空気の速度とに基づいて、当該セクションのレイノルズ数を算出し最適化することを、教示している。次に、各セクションについて算出したレイノルズ数に基づいて、異なる粗面を有する異なる布を、各セクションに対して選択する。結果として、異なる布どうしが連結されたアスレチック用衣服が作られる。当該アスレチック用衣服において、各々の布は、当該衣服を着用するアスリートの全体的なアスレチックパフォーマンスを最適化するように、当該衣服上の最適な位置に位置付けられている。
MacDonald氏等は、空気力学的衣服のデザインを著しく発展させたが、当該デザインは、複数の異なる布どうしを連結させることを要するものであるため、製造費を増大させ、選択される布に依っては着用者の快適さ等を低下させ得るものである。さらに、MacDonald氏等による空気力学的衣服の製造方法は、主に布の固有抗力係数に基づいて布を選択するものであり、当該選択される布が他の望ましい性質、例えば伸縮特性、柔軟性、通気性などを有するか否かを考慮しないものである。したがって、MacDonald氏等による衣服は、空気力学的に良好であるかもしれないが、快適性、熱力学的性質、通気性、重量、その他の快適性及び/又は性能に関する性質が、最適化されるものではない。
米国特許第6,438,755号明細書 米国特許第5,544,581号明細書 米国特許第5,939,004号明細書
"Aerodynamic Characteristics of Sports Apparel"、Leonard W. Brownlie、サイモン・フレーザー大学キネシオロジー学部、1993年4月14日
したがって、従来のアスレチック用衣服の発展にもかかわらず、選択的な粗面による空気力学的抗力の抑制効果を最適化し得るとともに、アスリートにより着用される布の他の特性を考慮した、安価なアスレチック用衣服の要求が依然として存在する。かかる衣服を効率的かつ経済的に製造する方法の要求も存在する。快適性及び/又は非空気力学的性能に関するファクターについて最適な基布を選択することで、所望の空気力学的特性が得られるように、テクスチャー表面を基布に選択的に設けることができる。これにより、アスリートが衣服の着用中に最高のパフォーマンスを発揮するのを助けるための空気力学的衣服の全体的な有効性を、最適化することができる。本明細書で後述するように、本発明は、これらの要求及び他の要求を満たすものである。
本発明によるアスレチック用衣服は、1種類の布又は一片の布で構成することができる。衣服上の複数の領域に複数のテクスチャーを設けることにより、異なる粗面を有する複数のセクションを形成することができる。結果として、スポーツ用衣服の布を、粗面以外の機能的又は外観的な理由から選択することができる。例えば、湿度調節性に関して有利であるが空気力学的特性に関して不利であるような布にテクスチャーを設け、当該布を衣服に使用することで、当該衣服に有利な空気力学的特性を持たせることができる。したがって、本発明による衣服は、有利な空気力学的特性を持ちつつ、本発明に依らなければ得られないような他の望ましい機能的及び/又は外観的な特性を持つことができる。
粗面は、1つ以上の従来の転写技術、例えばインクジェットその他のプリント技術、シルクスクリーニング、熱転写、及び/又はオーバーモールド成形などを使用して、形成することができる。体上の各位置について、所定のアスレチックイベントで当該位置の周りにおいて想定される空気の速度に対して最適なテクスチャーをもたらすように、粗面を選択することができる。本発明による衣服が複数の布で形成される場合、これらの布が同じ種類であるか異なる種類であるかに関わらず、布どうしを連結させる継ぎ目に粗面を設けることにより、当該継ぎ目に働く空気抵抗を最小化することができる。例えば、テクスチャーを、継ぎ目の上部及び/又は継ぎ目の周辺領域に設けることで、継ぎ目が空気プロファイルに及ぼす影響を低減することができる。さらに、シリコン又は他の材料を用いて、手首、足首、及び/又は首の付近に裾を形成し、及び/又は、手首、足首、及び/又は首の付近で布の縁部を加工することができる。このような裾にシリコン又は他の材料を使用することにより、弾性を与えるとともに、他の種類の裾と比べて重量及び/又は体積を低減し、布のほつれを防ぐこともできる。本発明による衣服の裾に、シリコン又は他の材料を使用する場合の他の選択肢として、裾に働く空気力学的抗力を抑制するために、裾の全体又は一部にフロック(flocking)を設けることができる。
本発明による衣服は、全身用ボディースーツを備えることができる。全身用ボディースーツは、単一種の布又は複数種の布で形成することができる。かかる全身用ボディースーツの形成に使用するあらゆる継ぎ目を、1つ以上のアスレチック活動中に生じる抗力を最小化するように、位置付けすることができる。本発明による全身用ボディースーツは、衣服上の任意の位置に設け得る開口を介して、着用することができる。全身用のボディースーツの着用が行われる開口は、随意に、ジッパー、面ファスナー(hook and loop system)、ボタン、スナップなどの、あらゆる種類のファスナーを用いて、開閉することができる。本明細書で述べるように、開閉機構を用いる場合、当該開閉機構に働く空気力学的抗力を最小化するように、衣服に粗面を設けることができる。本発明による全身用ボディースーツの一例は、アスリートの首のための開口と、随意にアスリートの背中における一部分のための開口と有するとともに、アスリートが当該開口を介してスーツを着用し得るような弾性を有する布で形成されることができる。かかる例では、開閉機構が必要ではないため、前向き運動により開口周りに生じる空気力学的抗力を抑制することができる。許容範囲のフィット感をもたらすような弾性を布に持たせることで、開閉機構を回避することができる。さらに、通気が可能になり、アスリートに運動中の放熱及び快適さをもたらすことができる。
衣服に設けられるテクスチャーは、アスレチック活動中の競技選手により衣服が着用されるときにおける、衣服の抗力特性に影響を与える。上述したように、抗力は、空気などの流体が物体の周りを流れるときに発生する。物体の周りを流れる空気は、物体上のある位置で分離され、渦を形成する。気流が分離されて渦が生じる前記物体上の位置は、物体の形状と物体に対する空気の移動速度とに依存する。例えば、低速移動する円筒の周りを流れる空気は、比較的小さな渦を生じさせ得る。しかし、前記低速移動する円筒と同じ大きさを有するとともに高速移動する円筒の周りを流れる空気は、比較的大きな渦を生じさせ得る。
高速移動する円筒などの物体に働く抗力を低減するための1つの方法は、物体の周りを流れる空気のトリッピングを促すことである。気流をトリッピングさせるために、物体の外面上のテクスチャーを変えて、層流を誘発する。例えば、滑らかな表面を持つ円筒にテクスチャーを加えることにより、当該円筒の周りを流れる空気を、トリッピングさせることができる。テクスチャーは、円筒表面付近にて空気を保持することで、円筒にテクスチャーが加えられない場合と比べて、空気がより広い円筒上の領域の周りを流れ得るようにする。円筒の周りを空気が層流として流れる時間長さを増大させることにより、円筒の周りの気流が分離されるときにおける渦の強度を、より低くすることができる。このようにして、物体上の表面領域にテクスチャーを設けることは、物体の周りを流れる空気により生じる抗力の大きさに影響を与え得る。物体は、アスリートにより着用される空気力学的衣服とすることができる。ある活動中に、アスリートの体における異なる部位どうしが異なる速度で動くとき、かかる相違を考慮して、空気力学的衣服に渡って複数の異なるテクスチャーを設ける必要があり得る。このようにして、空気力学的衣服上の領域に、選択的にテクスチャーを設けることにより、衣服に働く抗力を制御することができる。さらに、アスレチック用衣服以外の物に働く抗力を制御するために、複数の異なるテクスチャーを設けることができる。例えば、テクスチャーを設けることにより、ボール、スポーツ用品、車両、構造物等の周りの気流により生じる抗力を、抑制することができる。
なお、上述した事項は、本発明の概要を説明するものであり、本発明の全範囲又は本発明の全特徴を開示するものではない。本発明の他の利用可能な領域については、以下の記載から明らかになる。上述した事項及び具体例は、例示を目的とするものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
次に説明する図面は、特定の実施例を例示するためのものであり、全ての可能な実装例を示すものではなく、本発明の範囲を限定するものではない。
本発明によるアスレチック用衣服の一例の正面図である。 本発明によるアスレチック用衣服において選択される領域に用い得るテクスチャーパターンの一例を示す図である。 本発明によるアスレチック用衣服において選択される領域に用い得るテクスチャーパターンの一例を示す図である。 本発明によるアスレチック用衣服において選択される領域に用い得るテクスチャーパターンの一例を示す図である。 本発明によるアスレチック用衣服において選択される領域に用い得るテクスチャーパターンの一例を示す図である。 本発明によるアスレチック用衣服において選択される領域に用い得るテクスチャーパターンの一例を示す図である。 本発明において、アスレチック活動中において周囲空気に対してアスリートがとり得る複数の姿勢の一例を示す図である。 本発明において、アスレチック活動中において周囲空気に対してアスリートがとり得る一連の姿勢の他の例を示す図である。 図8Aにおけるアスリートの姿勢を示す図である。 図8Aにおけるアスリートの姿勢を示す図である。 図8Aにおけるアスリートの姿勢を示す図である。 本発明による衣服における、テクスチャーが設けられた部分の一例を示す図である。 本発明による衣服における、フロック加工された(flocked)部分の一例を示す図である。 本発明による全身用ボディースーツの一例を示す図である。 図11Aの全身用ボディースーツを示す図である。 本発明による衣服に使用し得る、開放した背部分を示す図である。 本発明による他の衣服を示す図である。 図13Aの衣服を示す図である。 図13Aの衣服を示す図である。 図13Aの衣服を示す図である。 本発明による衣服に使用し得るテクスチャー及び/又は布の他の例を示す図である。 本発明による衣服に使用し得るテクスチャー及び/又は布の他の例を示す図である。 本発明による衣服に使用し得るテクスチャー及び/又は布の他の例を示す図である。 本発明による衣服を形成する方法を示すフローチャートである。
各図において、互いに対応する参照番号は、互いに対応する部分を示す。
図1は、粗面セクション112を有するアスレチック用衣服110の一実施例100を示す図である。アスレチック用衣服110は、胴部分120、一対の脚部分122、及び一対の腕部分124を有するスーツである。図示するように、各部分は、アスリート130の対応部分をぴったり覆うように、寸法決め及び成形することができる。各部分120、122、124は、それぞれの部分が覆う体の領域に対して最適な伸縮性、快適性、及び/又はパフォーマンス効果をもたらすような布で形成することができる。スーツの空気力学的特性、例えばスーツの抗力抑制特性などを最適化するために、粗面セクション112をスーツの基布に設けることができる。よって、衣服110の個々の部分120、122、124を形成するシート状の材料として、必ずしも空気力学的特性を最適化するようなものを選択しなくてもよい。むしろ、衣服110上の最適な位置に粗面112を設けることにより、空気力学的特性を最適化することができる。例えば、衣服にテクスチャーを設けることで、気流をトリッピングさせて、衣服に働く抗力を抑制することができる。衣服110等のアスレチック用衣服に粗面112を設けることで、衣服の空気力学的特性に依らずに、衣服の空気力学的特性を最適化することができる。よって、付加的に、及び/又は代替的に、ほぼ最適な空気力学的特性を有する衣服と、良好ではない空気力学的特性を有する衣服との両方に、粗面112を設けることができる。
図2〜6は、それぞれ本発明の一実施例によるアスレチック用衣服において、選択される領域に用いるための、例示的なテクスチャーパターン200〜600を示す。スーツに使用される特定の基布の粗面のみに依る場合と比べて、布にパターンを設けることにより、粗面に係るパターンの大きさ、密度、構成、フロック、及び/又は形状を、最適化することができる。例えば、空気速度が比較的高いところで、面粗さを大きくすることにより、空気力学的な効果を増大することができる。したがって、数多くのアスレチックイベント中において最も速く動く脚部分122及び腕部分124の末端140に向けて、面粗さ(例えば、テクスチャーパターンに係る大きさ、密度、構成、フロック、及び/又は形状)を大きくすることができる。さらに、衣服に設けられるテクスチャーによって、空気プロファイルに晒される空気力学的衣服上の各領域を、向上することができる。これらの例によれば、アスレチックイベントでのパフォーマンス中に最も想定される条件下で機能するように、空気力学的衣服上の各領域に設けられるテクスチャーを、最適化することができる。例えば、100メートルダッシュや400メートルダッシュなどの短いイベントでのパフォーマンスを最適化するように、短距離走者用に設計される空気力学的な衣服を、向上することができる。代替的に、約5分/マイルのランニング条件に最適なテクスチャーを用いて、マラソンランナー用に設計される空気力学的な衣服を、向上することができる。さらに、10分/マイルや8分/マイルなどのランニングタイムを持つランニング愛好家のパフォーマンスを最適化するようなテクスチャーを設けた衣服を、設計することができる。100メートルダッシュを走るのに使用される衣服の設計に用いられる配置及びテクスチャーは、マラソンランナー用の衣服の設計に用いられる配置及びテクスチャーとは、大きく異なり得る。
粗面パターンは、衣服の部分どうしの間で、滑らかに遷移し得る。例えば、図1に示すように、胴部分120には、ほとんど又は全く粗面を設けないようにすることができる。また、衣服の腕部分124及び脚部分122の面粗さを、それぞれ、胴部分から腕部分及び脚部分の末端に向かって、ほとんど又は全く無い状態から滑らかに遷移して、徐々に大きくすることができる。
着用者の体に関連する空気力学的衣服における風上側の前縁部に、粗面112を設けることができる。当該前縁部は、しばしば「ウェットエッジ」とも呼ばれる。衣服を着用したアスリートが行うアスレチック活動では、アスレチック活動中にアスリートがとる複数の姿勢に基づく複数のウェットエッジが存在し得る。アスレチック活動中にアスリートがとる複数の姿勢については、図7を参照しながら後述する。アスレチック活動中にウェットエッジが動きがちなアスリートにおける全ての高速移動部分、例えばランナーの前腕やふくらはぎ等の周囲全体に、衣服に設けられる粗面112を、延在させることができる。さらに、衣服に設けられる粗面112は、アスレチック活動に関連する空気プロファイルの影響を受けるアスレチック用衣服上のあらゆる部分に設けることができる。
アスレチック活動中のアスリートの姿勢に基づいて、アスレチック用衣服上のゾーンを規定することができる。付加的に、及び/又は代替的に、アスレチック用衣服上のゾーンは、アスレチック活動中にアスレチック用衣服を着用しているアスリートの寸法、プロポーション、及び/又は体組成に基づくことができる。さらに、アスレチック用衣服上の各ゾーンに設けられるテクスチャーの種類及びパターンは、アスリートにおける複数の異なる形状、寸法、及び/又は体組成に基づくことができる。
アスレチック活動中に着用者が着用するアスレチック用衣服は、第1のゾーンと第2のゾーンを有することができる。第1のゾーンには、第1の空気力学的性質を向上させる第1の特性を有する第1のテクスチャーを設けることができる。さらに、第1のゾーンは、着用者の肢の一部分を覆うことができる。第2のゾーンには、第2の空気力学的性質を向上させる第2の特性を有する第2のテクスチャーを設けることができる。第2のゾーンは、着用者の胴部分の大部分を覆うことができる。さらに、第1のゾーンと第2のゾーンとの間に、中間ゾーンを延在させることができる。中間ゾーンには、衣服に設けられる第1のテクスチャーから第2のテクスチャーに向けて、徐々に変化するテクスチャーを設けることができる。
アスレチック活動中に衣服を着用するアスリートの周囲空気に対する姿勢及び動きによって生じる気流に基づいて、衣服上のゾーンを特定することにより、テクスチャーを衣服に設けることができる。特定されるゾーンは、着用者の少なくとも1つの肢に対応し得る。少なくとも1つの肢の周りの気流により生じる抗力を減少させる特性を有するテクスチャーを、決定することができる。衣服に設けられるテクスチャーの一例は、衣服の一部分に設けられる滑らかで薄いシリコン製の円盤である。衣服又は衣服へと形成される布に、シリコンをプリントすることにより、シリコン製の円盤又は他の形状を形成することができる。衣服の表面にシリコンを設けるために、任意のプリント方法を使用することができる。衣服に設けられるテクスチャーの他の例は、フロック加工された突起(nodule)である。上述したように、衣服に液体シリコン等の液体接着剤を塗布し、次に液体接着剤に繊維を固着させることにより、フロック加工された突起を形成することができる。液体接着剤は、衣服上の少なくとも一部分に渡って塗布することができる。接着剤が乾燥した後、又は接着剤が繊維と十分に接合された後、接着剤と接触しなかった繊維を、振ったり吹き飛ばすなどして除去することができる。突起の繊維は、均一な配向及びランダムな配向を含む、任意数の方向に配向させることができる。例えば、ナイロン繊維を静電的に配列させることで、フロック加工される突起内の繊維を均一に配向させることができる。フロック加工される突起及びフロック加工されない突起のいずれも、円形、四角形、楕円形、ひし形、多角形など、様々な形状に形成することができる。同じ衣服に、及び/又は衣服上の同じ部分に、様々な形状を使用することができる。さらに、同じ衣服に、及び/又は衣服上の同じ部分に、フロック加工される突起及びフロック加工されない突起の両方を使用することができる。
図7は、本発明による衣服を着用しながらアスレチック活動をしているアスリートの一連の姿勢700を示す図である。特に、図7は、ランニング中におけるアスリートの左腕と左脚の移動経路700を示している。本発明による衣服は、アスリートがアスレチック活動中にとり得る全て又は一部の姿勢において、空気力学的な抗力を抑制するようなテクスチャーを、用いることができる。ランニング中のアスリートの腕及び脚の動きは、一般的に、アスリート705より前方の位置からアスリート705より後方の位置まで及ぶ。図示するように、ランニング中における肘の移動経路710は、ランニング中における前腕の移動経路720よりも、著しく短い。よって、アスリート705の前腕は、アスリート705の肘と比べて、より大きく加速及び減速し得る。同様に、ランニング中における太ももの移動経路730は、膝の移動経路740及び下肢の移動経路750よりも、著しく短い。よって、アスリート705の太ももは、アスリート705の膝及びアスリート705の下肢に比べて、より小さく加速及び/又は減速し得る。よって、太ももに渡る加速度及び/又は減速度の大きさの差異は、アスリートの空気プロファイルの形状に影響を与える。
さらに、アスリート705の体上の異なる点における異なる加速度の大きさ及び/又は減速度の大きさに加えて、経路700は、ランニング中におけるアスリート705の異なる配向をも示す。例えば、膝の経路740に渡って、アスリート705の膝は、約90度から約180度まで屈曲する(原寸に比例して描いてはいない)。このアスリート705の膝の屈曲は、アスリート705の太ももと下肢の筋肉の長さ及び配向に影響を与える。アスリート705の太ももと下肢の筋肉の長さ及び配向は、太ももと下肢の周りの気流に影響を与える。よって、アスリート705の体の部分の周りに流れる空気の空気プロファイルは、活動中のアスリート705における体の部分どうしの速度、加速度、及び/又は減速度の差異から影響を受けるだけでなく、当該体の部分どうしの異なる配向からも影響を受ける。
図8A〜図8Dは、本発明の実施例において、アスレチック活動をするアスリートの複数の姿勢800を示す図である。特に、図8A〜図8Dは、棒高跳びをするアスリート800の複数の姿勢を示している。図8Aに示すように、活動中のアスリートに向けて移動する空気は、活動の全体に渡るアスリートの姿勢及び動きに応じて、それぞれ異なる方法で、アスリートが着用するアスレチック用衣服上の異なる領域に影響を与える。気流の方向を、空気プロファイルインジケータ840で示す。特に、姿勢810、820及び830は、アスレチック用衣服上の異なる部分に対する個別の空気プロファイルから影響を受ける。図8A〜図8Dは、棒高跳びのアスレチック活動に関する姿勢プロファイルを示すが、本発明の実施例は、任意のアスレチック活動でとられる複数の姿勢により生ずる空気プロファイルに基づいて、ゾーンを特定する方法を包む。
図8A〜8Dは、本発明による衣服を着用しつつアスレチック活動を行う間に、アスリート800が取る様々な姿勢を示す図である。図8A〜8Dに示す例において、アスリート800は、棒高跳びをしている。しかし、本発明による衣服は、他のアスレチック活動にとって有利であり得る。アスリート800がランニングしているとき、気流840は、アスリートの衣服上の複数の領域に、異なる角度で影響を与える。気流の方向を、空気プロファイルインジケータ840で示す。特に、ゾーン810、820及び830は、気流840に対するアスリート800の姿勢の変化に応じて、それぞれ異なる方法で、空気プロファイルインジケータ840から影響を受ける。異なる姿勢において生じる空気力学的抗力を最小化するために、アスリート800が着用する衣服上の異なる部分、例えばゾーン810、820及び830などに用いられるテクスチャーを、異ならせることができる。例えば、図8Bに示すように、助走中、アスリートの胴に配置されたゾーン810での揺動は、アスリートの太ももの上部に配置されたゾーン820の揺動ほど、大きくはない。同様に、アスリート800の下肢にはゾーン830が配置され、当該ゾーン830では、さらに大きな揺動が生じる。よって、ゾーン830は、上記各ゾーンの中で最も末端に位置し、アスリート800がランニング中にアスリートの太ももの上部よりも大きく加速及び/又は減速する。
図8Cは、本発明による衣服を着用しながらアスレチック活動をしているアスリート800の第2の姿勢を示す図である。図8Cに示すように、アスリート800は、棒高跳びのバーに向けて跳び始めている。アスリート800が跳んでいるとき、気流は、アスリートの衣服上の複数の領域に異なる角度で影響を与える。気流の方向を、空気プロファイルインジケータ840で示す。特に、ゾーン810、820及び830は、空気プロファイルインジケータ840により、それぞれ異なる方法で影響を受ける。
図8Dは、本発明による衣服を着用しながらアスレチック活動をするアスリート800の第3の姿勢を示す図である。図8Dのアスリート800は、バーを越える高さに達するために棒高跳びのバーに向けて上昇している。アスリート800がバーに近づくとき、アスリートの衣服上の複数の領域に対して、気流がそれぞれ異なる角度で影響を与える。気流の方向を、空気プロファイルインジケータ840で示す。特に、ゾーン810、820及び830は、それぞれ異なる方法で空気プロファイルインジケータ840により影響を受ける。
アスレチック競技の1つ以上の段階、例えば図8A〜図8Dに示す例示的な姿勢のうちいずれか1つにおいて生じる空気力学的抗力を最小化するように、1つ以上のゾーン810、820及び830にテクスチャーを設けることができる。代替的に、アスレチック競技の複数の段階において空気力学的効力を抑制するように、1つ以上のゾーン810、820及び830に、テクスチャーを設けることができる。1つ以上のゾーンを、アスレチック競技における1つ以上の段階のために最適化し、他のゾーンを、アスレチック競技における異なる段階のために最適化することもできる。当然ながら、棒高跳びは、アスレチック競技の一例にすぎない。本発明による衣服は、任意の種類のアスレチック競技を行うアスリートにとって、有利であり得る。さらに、本発明による衣服では、図8A〜図8Dに示すゾーン810、820及び830とは異なるゾーンを使用し、及び/又は当該ゾーン810、820及び830と併せて他のゾーンを使用することができる。
アスレチック用衣服上の領域に設けるのに適切なテクスチャーの選択は、レイノルズ数など、空気プロファイルの性質に関連するアスレチック用衣服上の領域に関連する特性に基づいて、行うことができる。よって、特定の空気プロファイルから影響を受ける各領域に、固有のテクスチャーを設けて、アスレチック用衣服に働く抗力を最適化することができる。アスレチック活動中に想定される空気力学的条件下におけるテクスチャーのレイノルズ数又は他の所望の空気力学的特性を、風洞解析等の空気力学的な解析方式を用いて、求めることができる。
図9は、本発明による衣服のテクスチャーが設けられた部分900を示す図である。例えば、テクスチャーが設けられた部分900は、テクスチャーが設けられたゾーンの一部とすることができる。テクスチャーが設けられた部分900は、衣服に働く抗力を抑制する空気力学的性質を向上させるトリッピング特性を持つことができる。図面を参照して上述したように、ゾーンの境界線を、アスレチック活動により生じる空気プロファイルに晒されるゾーンに基づいて、規定することができる。図9に示す衣服に設けられたテクスチャーは、衣服に設けられたドーナッツ型の突起910とひし形の突起920とを備える。上述したように、突起は、円形、六角形、三角形、四角形など、さまざまな形状に形成することができる。突起910、920などの突起は、衣服に、又は衣服へと形成される布に、シリコン等の材料をプリントすることにより、形成することができる。
フロック加工を望む場合、突起は、液体接着剤及び/又は液状アップリケに繊維を固着させることにより、形成することができる。布の繊維は、均一に配向させることができるが、他の配向を持たせることもできる。例えば、ナイロン繊維を、均一な方向に静電的に配向させることができる。代替的に、繊維を、ランダムに配列させることができる。ナイロン以外の繊維を用いることもできる。同時に1つ以上の種類の繊維を用いることができる。使用する繊維どうしの長さは、均一でもばらついていてもよく、使用する突起の長さ及び/又は幅に等しくすることができ、使用する突起の長さ及び/又は幅より長くすることができ、あるいは使用する突起の長さ及び/又は幅より短くすることができる。同時に異なる長さの繊維を用いることができる。
衣服に設けられたテクスチャーは、空気力学的性質を向上させるトリッピング特性を有することができる。当該空気力学的性質は、衣服の着用者の肢の周りの気流をトリッピングさせて渦の発生を促すことにより、衣服に働く抗力を抑制する。さらに、テクスチャーが設けられた部分900に示すようなテクスチャーを、継ぎ目に設けて、継ぎ目に働く抗力を最小化することができる。例えば、テクスチャーが設けられた部分900に示すようなテクスチャーを、継ぎ目の上、及び/又は継ぎ目を囲む領域に、配置することができる。付加的に、テクスチャーが設けられた部分900を、アスレチック用の服以外の物に設けて、当該物に働く抗力を制御することができる。例えば、テクスチャーを設けることにより、スポーツ用具及び他の構造の周りの気流により生じる抗力を抑制することができる。
図9は、領域930と領域940との間におけるさまざまな密度も示しており、領域930内の突起の数のほうが、領域940内の突起の数よりも少ない。さらに、図9は、ドーナッツ型の突起とひし形の突起とのさまざまな混合比も示している。上述したように、突起の密度、突起の形状、突起の大きさ、突起のフロック加工、及び/又は衣服に設けられるテクスチャーの混合比を変化させることにより、衣服全体に働く抗力を変えることができる。例えば、アスレチック活動中に一般的に生じる空気プロファイルに基づいて、複数の突起を配列することができる。例えば、短距離走中に発生する空気プロファイルに比例する密度分布にしたがって、複数の突起を、衣服に設けることができる。この場合、より大きなテクスチャーをアスリートの両腕及び両脚に設けて、より小さなテクスチャーをアスリートの胴に設けることになり得る。
図10は、本発明による衣服における、フロック加工された部分1000の拡大図である。フロック加工された部分1000には、フロック加工された突起、特にドーナッツ型の突起1010及びひし型の突起1020などからなるテクスチャーが設けられている。図10に示すように、突起1010、1020は、シリコン等の接着剤の上に均一に配列された繊維1005で形成されている。図10に示す例において、繊維は、衣服の表面に対してほぼ直交するように配向されている。他の全ての繊維の配向、例えば衣服の表面に対して平行、衣服の表面に対する角度的配向、複数の繊維配向の混合、又はランダムな繊維配向などが、本発明の範囲に含まれる。
従来の処理方法及び材料、例えばシルクスクリーニング、プリンティング、ヒートシーリング、オーバーモールド成形などにより、粗面を、衣服上の所望の部分に設けることができる。布基板に転写物を設ける方法の例が、米国特許第5,544,581号(特許文献2)及び米国特許第5,939,004号(特許文献3)に開示されている。これらの文献の全文を、本明細書に含める。これらの方法は、2次元画像を布に転写するために使用されてきた。本発明における転写物は、所望の3次元形状(厚さ)、パターン、及び密度を有し、航空機の翼におけるリブレットのように、衣服の外面上に所望の空気力学的な配列パターンを形成する。
図11A及び図11Bは、短距離走などのアスレチック活動に着用するための全身用衣服1100の一例を示す図である。全身用衣服1100は、第1の腕部1120、第2の腕部1122、第1の脚部1130、及び第2の脚部1132を備えることができる。衣服1100は、胴部1140をさらに備えることができる。本明細書で説明するように、衣服1100上の異なる領域に、1つ以上のテクスチャーを設けることができる。衣服1100の両腕部及び両脚部、例えば第1の腕部1120及び第2の腕部1122の手首部付近などにおいて、衣服に設けられるテクスチャーの面粗さを、比較的大きくすることができる。同様に、短距離走中に気流に対向するアスリートの体の周辺部、例えば胴部1140の両側部において、テクスチャーを比較的粗くすることができる。一方、短距離走中に比較的小さい空気力学的抗力を発生させる領域、例えば胴部1140の中心領域において、面粗さを比較的小さくすることができる。アスリート(図示せず)の体にぴったりフィットさせることを保証するために、衣服1100を高弾性の布で作ることができる。付加的に、及び/又は代替的に、衣服1100を、望ましい湿度調節特性、放熱特性、又は他の特性を有する布で作ることができる。密着したフィット感を出すために、サムホール(thumbhole)1124を含む部分まで第1の腕部1120を延在させて、サムホール1126を含む部分まで第2の腕部1122を延在させることができる。さらに、衣服1100を着用するアスリートの足及び/又は足首の周りに、衣服1100の肢部を確実に着用させるために、第1の脚部1130及び第2の脚部1132を足部まで延在させたり、第1の脚部1130及び第2の脚部1132に足掛け部品(stirrup)又は他の部品を設けることができる。随意に、衣服1100を着用しやすくするために、ジッパー1190又はあらゆる他の開閉機構を用いることができる。衣服に使用される開閉機構により生じる空気力学的抗力を抑制するために、当該開閉機構は、テクスチャーを有することができる。付加的に、及び/又は代替的に、アスリートがネックホール1150を介して衣服1100を着用できるように、衣服1100に十分な伸縮性を持たせることができる。ネックホール1150を介して衣服を着用可能にすることで、付加的な空気力学的抗力を発生させ得るジッパー1190又は他の開閉機構が不要になることから、空気力学的特性を向上させることができる。しかし、ネックホール1150を介して衣服を着用することが、アスリートにとって困難となる場合には、着用時に衣服1100の一部分を一時的に開放し、その後、衣服を閉鎖するためのジッパー1190又はあらゆる他の開閉機構を設けることができる。ジッパー1190又は他のファスナーは、衣服1100上の任意の位置に配置することができ、衣服1100の着用が意図される特定のアスレチック活動中に、ファスナーにより生じる空気力学的抗力を最小化するように配置することができる。
図11Bは、全身用衣服1100の背面図である。図11Bに示すように、通気部(本例では衣服1100の背面における背面メッシュ部1160)により、衣服1100を着用するアスリート(図示せず)の通気及び放熱が可能になる。背面メッシュ部1160は、あらゆる種類のメッシュで作ることができ、衣服1100の背面に対して様々な大きさにすることができる。他のメッシュ部(図示せず)を、本発明による衣服の背面以外の位置に使用することができる。さらに、本発明による衣服では、メッシュ部1160及び/又は他の通気部(例えば、後述する他の例に係る通気部)を、完全に省略することができる。
図12は、通気部の他の例(本例では、切り欠き通気部1200)を示す図である。図12に示すように、切り欠き通気部1200は、切り欠き部1240を有する単一布1210を備える。必要に応じて、ほころびを防ぐために、各切り欠き部1240の縁部を、シリコン又は他の材料で加工することができる。縁部の加工を行う場合は、切り欠き部1240の1つ以上の縁部に、加工材料を、プリントし、熱転写し、接着し、又は塗布することができる。布1210の糸全体が、切り欠き部1240で切断されることなく布1210全体に延在し得るように、切り欠き1240を布1210に配置することができる。例えば、布1210に構造一体性をもたらすために、個々の糸を、線1220及び線1230に沿って延在させることができる。切り欠き通気部1200は、本発明による衣服に使用し得る通気部の一例にすぎない。図11Bに関して上述したように、メッシュ部を通気部としても使用することができる。本発明による通気部は、例えば、通気用の1つ以上の開口を形成する複数の布又はひもの組立体を備えることもできる。さらに、本発明による衣服は、通気部を完全に省略することができる。さらに、衣服の背部に加えて、通気部を、本発明による衣服上の様々な位置に配置することができる。
切り欠き通気部の一例を、図12に示して説明したが、切り欠き通気部を、本明細書で説明する空気力学的な衣服以外の衣服にも使用することができる。例えば、複数の布で作られる通気部の重量及び/又は体積を付加することなく、着用者の皮膚を外気に晒しつつ、布の強度及び弾性を維持する切り欠き通気部は、他の衣服にとって有利であり得る。切り欠き通気部は、少なくとも複数の糸からなる部分集合が切断されないように位置付けされた複数の糸及び切り欠き部を有する単一布を備えることができる。切り欠き部は、ダイ切断、レーザ切断、又は他の切断技術を用いて形成することができる。ほつれを防ぐために、切り欠き部の縁部に、本明細書で説明する加工を施すことができる。切り欠き通気部を、着用者の胴及び/又は肢の大部分を覆う布に取り付けて、衣服を形成することができる。着用者にぴったりフィットさせるために、布に十分な弾性を持たせることができる。この様にして、切り欠き通気部は、軽量さを保持しつつ、使用者に放熱をもたらすことができる。
図13Aは、アスリート1310により着用されている本発明による衣服1300を示す図である。衣服1300は、テクスチャーがほとんど又は全く設けられていない前胴領域1360を備えることができる。前胴領域1360は、例えば、比較的滑らかな布とすることができる。衣服1300は、左側テクスチャー領域1320をさらに備えることができる。左側テクスチャー領域1320は、アスリート1300の左足首又は左足首付近から、アスリートの脚を通って、少なくともアスリート1310の胴の一部まで延在することができる。同様に、右側テクスチャー領域1340は、アスリート1310の右足首又は右足首付近から、少なくともアスリート1310の胴の側部の一部分まで延在することができる。左腕部1330には、テクスチャーを設けることができる。左腕部1330は、アスリート1310の左手首又は左手首付近から、肘を通って、アスリート1310の肩の上まで延在することができる。同様に、右腕テクスチャー部1350は、アスリート1310の右手首又は右手首付近から、肘を通って、アスリート1310の肩の上まで延在することができる。
図13Bは、アスリート1310により着用されている衣服1300の背面図である。図13Bにさらに示すように、背面中心ゾーン1370は、アスリート1310の後胴の一部分を覆うことができ、さらにアスリート1310の首まで上方に延在して、アスリート1310の両腕の後部まで下方に延在することができ、アスリート1310の両脚の後部の一部分まで下方に延在することができる。ゾーン1370は、比較的滑らかな布で作ることができ、当該布は、中心胴ゾーン1360と同様の又は異なる布とすることができる。図13Bに示すように、図12で示すような通気部を、衣服1300の背部に設けることができる。
図13Cは、衣服1300を着用しているアスリート1310の左腕を示す図である。図13Cに示すように、左腕テクスチャーゾーン1370には、アスリート1310の手1311からアスリート1310の肩1314に向かって変化するように、様々なテクスチャーを設けることができる。衣服1300は、アスリート1310の手首1312、肘1313、及び肩1314にかけて、ぴったりとフィットすることができる。随意に、アスリート1310に通気性をもたらすために、背面ゾーン1370の一部分を備え得る背面パネル1315を、メッシュ材料で作ることができる。
図13Dは、他の態様に係る例示的な衣服1300を示す図である。図13Dは、アスリート1310の右手及び右手付近における衣服1300の部分を示す図である。上述したが、図13Dに示すように、複数のドーナッツ型の突起1351を衣服にプリントすることができ、随意に、当該突起1351を衣服にフロック加工することができる。衣服1300がアスリート1310の手1380及び親指1381にかけて確実に着用され得るように、衣服1300は、サムホールを備えることができる。さらに、衣服1300の裾1390を、カットして、突起1351をプリントするのに用いられるシリコンと同様のシリコンでプリントすることができる。次に、上述したように、裾1390をフロック加工して、空気力学的性能を向上させることができる。図13Dは、アスリートが親指1381によって体に対する衣服の位置を容易に調整し得るように、随意に含め得る、裾1390上の位置調整用ドット1357をさらに示している。アスリート1310に対する衣服1300の位置を視覚的に示すために、他の位置調整用ドット1355を、衣服1300にプリントされるテクスチャーに含めることができる。アスリートが適切に衣服の位置調整をして、最適な空気力学的パフォーマンス及び快適性を達成するために、衣服1300の両腕部と衣服1300の両脚部に、同様の位置調整用マーカーを設けることができる。
図14Aは、本発明による衣服に使用し得るとともに継ぎ目により互いに結合され得る、様々なテクスチャー及び布を示す図である。ゾーン1410は、上述したように形成し得る、フロック加工された複数のドーナッツ型の突起を備える。ゾーン1420は、複数のプリントされた円盤状の突起を備える。上述したように、当該突起は、フロック加工されなくてもよい。ゾーン1430は、例えば衣服の背部などに使用される第1のほぼ滑らかな布とすることができる。ゾーン1440は、他の滑らかな布部分とすることができ、当該布部分は、ゾーン1430と同じ又は異なる布を使用することができる。ゾーン1440は、例えば、図13A〜図13Dに示す布1300のような布における、中心胴部を備えることができる。
図14B及び図14Cは、本発明において、布にプリントし得る、他のテクスチャーを示す図である。図14Bは、フロック加工された複数のドーナッツ型の突起を有するゾーン1450を示している。図14Cは、本発明による衣服にテクスチャーを設けるためにプリントし得る、異なる密度及び大きさを有する他の3種類の突起を示している。ゾーン1460は、高密度にプリントされた複数の比較的大型のドットを示している。ゾーン1470は、中型のドットが比較的低密度に分散したテクスチャーを示している。一方、ゾーン1480は、小型のドットが中密度に分散したパターンを示している。図14B及び図14Cに示すように、本発明では、テクスチャーを設けるために、任意数のパターンをプリントすることができる。さらに、本発明では、図14B及び図14Cに示す対称的な円及びドット以外の形状を使用することができる。
図15は、本発明による衣服を形成する方法1500を示すフローチャートである。ステップ1510において、空気プロファイルに基づいて、衣服上のゾーンの境界線を決定する。ステップ1510で使用する空気プロファイルは、アスレチック活動中にアスリートが衣服を着用するときに、当該衣服の一部分の周りに形成される空気プロファイルとすることができる。空気プロファイルは、周囲空気に対するアスリートの姿勢、及び/又は周囲空気に対するアスリートの動きに、依存し得る。空気プロファイルは、衣服の着用が意図されるアスレチック活動又はアスリートに応じて、変化し得る。ステップ1520において、ステップ1510で決定したゾーン内で抗力を減少させる空気力学的性質を向上させる特性を有するテクスチャーを決定する。ステップ1520では、ステップ1510で使用した空気プロファイルを、使用することができる。ステップ1520で決定するテクスチャーは、本明細書で説明した幾何学的形状、フロック加工された突起、フロック加工されていない突起、又は衣服に設け得る他のあらゆるテクスチャーのうち、任意のものとすることができる。ステップ1510及び/又はステップ1520では、空洞解析及び/又は他の種類の空気力学的解析を使用することができる。ステップ1530において、ステップ1520で決定したテクスチャーを、ステップ1510で決定したゾーンに設けることができる。ステップ1530では、プリント技術を使用して、衣服又は衣服へと形成される布の表面に、テクスチャーを設けることができる。ステップ1540において、衣服に他のゾーンを設けるべきか否かを判断することができる。他のゾーンが必要である又は望まれる場合、方法1500は、ステップ1510に戻って他のゾーンを決定し、ステップ1520で他のテクスチャーを決定する。なお、ステップ1540をステップ1530の前に行って、複数のテクスチャーを有する複数のゾーンを、ほぼ同時に設けるようにし得ることは、明らかである。ステップ1540において他のゾーンが必要ではない又は望まれないと判断した場合、方法1500は、ステップ1550に進み、衣服をアスレチック活動中のアスリートに着用させることができる。ステップ1510、1520、1530、及び1540のうち1つ以上を、ステップ1550で着用される衣服の製造前に行うことができる。例えば、ステップ1530では、後に衣服へと形成される布部分を使用することができる。
上記実施例は、例示及び説明のために開示するものである。上記実施例は、本発明の消尽又は限定が意図されるものではない。特定の実施例における個々の要素又は特徴は、一般的に、当該特定の実施例に限定されるものではなく、特に言及されなくても、可能な範囲において、他の実施例においても使用可能である。例えば、粗面12は、布の表面から突出するパターンとして説明されている。しかし、本発明の範囲を逸脱することなく、ヒートシーリング又は他の方法を使用して、窪みからなるパターン及び/又は窪み及び突起の組み合わせからなるパターンを形成することができる。同様のことを、様々な方法で変更することもできる。かかる変形例は、本発明の範囲から逸脱するものではなく、かかる変更例は、本発明の範囲内に包含されることが意図される。

Claims (34)

  1. アスレチック活動中に着用者により着用されるアスレチック用衣服において、
    第1の空気力学的性質を向上させる第1の特性を有する第1のテクスチャーが設けられた第1のゾーンであって、前記着用者の肢の一部分を覆う、第1のゾーンと、
    第2の空気力学的性質を向上させる第2の特性を有する第2のテクスチャーが設けられた第2のゾーンであって、前記着用者の胴の大部分を覆う、第2のゾーンと、
    を備えたアスレチック用衣服。
  2. 請求項1に記載のアスレチック用衣服において、
    前記第1のテクスチャーの前記第1の特性が、複数の3次元形状の突起を有し、
    前記突起は、前記着用者の肢の周りにおける気流をトリッピングさせて渦の発生を促す第1の空気力学的特性を向上させる、アスレチック用衣服。
  3. 請求項1に記載のアスレチック用衣服において、
    前記第1のテクスチャーの前記第1の特性は、第1の密度分布にしたがって、前記衣服に設けられた複数の3次元の突起を備えている、アスレチック用衣服。
  4. 請求項3に記載のアスレチック用衣服において、
    前記複数の3次元の突起は、フロック加工されている、アスレチック用衣服。
  5. 請求項1に記載のアスレチック用衣服において、
    前記第1のテクスチャーは、第1の特性を有する複数の突起を備え、
    前記第1の特性は、3次元形状を有することである、アスレチック用衣服。
  6. 請求項5に記載のアスレチック用衣服において、
    前記複数の突起の前記3次元形状は、楕円形状を含む、アスレチック用衣服。
  7. 請求項5に記載のアスレチック用衣服において、
    前記複数の突起の前記3次元形状は、ドーナッツ形状を含む、アスレチック用衣服。
  8. 請求項1に記載のアスレチック用衣服において、
    前記第2のテクスチャーは、第2の特性を有する複数の突起を備え、
    前記第2の特性は、円盤形状を有することである、アスレチック用衣服。
  9. 請求項2に記載のアスレチック用衣服において、
    前記突起は、前記アスレチック用衣服にプリントされるシリコンを含む、アスレチック用衣服。
  10. 請求項9に記載のアスレチック用衣服において、
    前記突起は、フロック加工されている、アスレチック用衣服。
  11. 請求項1に記載のアスレチック用衣服において、
    前記第1のテクスチャーは、第1の特性を有する複数の突起を備え、
    前記第1の特性は、密度分布を有することである、アスレチック用衣服。
  12. 請求項11に記載のアスレチック用衣服において、
    前記複数の突起の密度は、前記着用者の肢に沿って増加する、アスレチック用衣服。
  13. 請求項12に記載のアスレチック用衣服において、
    前記第1の特性は、第1の空気力学的性質を向上させ、
    前記第1の空気力学的性質は、前記複数の突起の密度が前記着用者の肢に沿って増加するのに応じて、前記着用者の肢の周りにおける気流をより大きくトリッピングさせるものである、アスレチック用衣服。
  14. 請求項1に記載のアスレチック用衣服において、
    前記第1のゾーン及び第2のゾーンは、当該第1のゾーン及び第2のゾーンの周りに発生する、前記衣服が着用されるときにアスレチック活動により生じる空気プロファイルに基づいて配置され、
    前記第1のゾーンと前記第2のゾーンとの間に、中間ゾーンが延在し、
    前記中間ゾーンは、前記第1のテクスチャーから前記第2のテクスチャーに向かって徐々に変化するテクスチャーを有する、アスレチック用衣服。
  15. 請求項1に記載のアスレチック用衣服において、
    前記第1のゾーンと前記第2のゾーンとの間に延在する中間ゾーンをさらに備え、
    前記中間ゾーンは、前記第1のテクスチャーから前記第2のテクスチャーに向かって徐々に変化するテクスチャーを有する、アスレチック用衣服。
  16. アスレチック活動中に着用者により着用されるアスレチック用衣服において、
    第1の空気力学的性質を向上させる第1の特性を有する第1のテクスチャーが設けられた第1のゾーンであって、当該第1のゾーンの境界線が、前記アスレチック活動により当該第1のゾーンの周りに生じる第1の空気プロファイルに基づいて規定される、第1のゾーンと、
    第2の空気力学的性質を向上させる第2の特性を有する第2のテクスチャーが設けられた第2のゾーンであって、当該第2のゾーンの境界線が、前記アスレチック活動により当該第2のゾーンの周りに生じる第2の空気プロファイルに基づいて規定される、第2のゾーンと、
    第3のテクスチャーが設けられた中間ゾーンであって、前記第1のゾーンと前記第2のゾーンとの間における前記衣服の一部分を含む、中間ゾーンと、
    を備えたアスレチック用衣服。
  17. 請求項16に記載のアスレチック用衣服において、
    通気部をさらに備えた、アスレチック用衣服。
  18. 請求項16に記載のアスレチック用衣服において、
    前記第1のテクスチャー、前記第2のテクスチャー、及び前記第3のテクスチャーは、前記アスレチック用衣服にプリントされた複数の突起を備え、
    前記突起の特性が、前記第1のゾーン、前記第2のゾーン、及び前記第3のゾーンの間で変化する、アスレチック用衣服。
  19. 請求項17に記載のアスレチック用衣服において、
    前記複数の突起は、フロック加工された突起を含む、アスレチック用衣服。
  20. 請求項19に記載のアスレチック用衣服において、
    前記フロック加工された複数の突起の構成が、前記第1の空気プロファイルに基づくものである、アスレチック用衣服。
  21. 請求項20に記載のアスレチック用衣服において、
    前記フロック加工された複数の突起は、前記第1の空気プロファイルに比例する密度分布に従って設けられる、アスレチック用衣服。
  22. 請求項16に記載のアスレチック用衣服において、
    前記第2のテクスチャーは、第2の特性を有する第2の複数の突起を備え、
    前記第2の特性は、円盤形状を有することである、アスレチック用衣服。
  23. 請求項22に記載のアスレチック用衣服において、
    前記第2の複数の突起の各々の大きさが、前記第2のゾーンに渡って変化する、アスレチック用衣服。
  24. 請求項23に記載のアスレチック用衣服において、
    前記第2の複数の突起の各々の大きさが、前記第2の空気プロファイルに基づくものである、アスレチック用衣服。
  25. アスレチック活動中に着用者により着用されるアスレチック用衣服の空気力学的性質を向上させる方法において、
    前記アスレチック活動により前記衣服の周りに生じる空気プロファイルに基づいて、前記衣服上のゾーンの境界線を決定するステップと、
    前記空気力学的性質を向上させる特性を有するテクスチャーを決定するステップであって、前記空気力学的性質は、前記着用者の少なくとも1つの肢の周りにおける気流により生じる抗力を減少させるものであり、前記テクスチャーは複数の3次元の突起を備える、ステップと、
    前記テクスチャーを、前記衣服の前記ゾーン内の少なくとも一部分に設けるステップと、
    を含む方法。
  26. 請求項25に記載の方法において、
    前記複数の3次元の突起は、前記アスレチック活動中に前記着用者の肢の周りに発生する気流に基づく密度分布にしたがって、前記衣服に設けられる、方法。
  27. 請求項25に記載の方法において、
    前記複数の3次元の突起は、フロック加工される、方法。
  28. アスレチック活動中に着用者により着用されるアスレチック用衣服の空気力学的性質を向上させる方法において、
    前記着用者の少なくとも1つの肢に基づいて、前記衣服上のゾーンを特定するステップと、
    前記少なくとも1つの肢の周りにおける気流により生じる抗力を減少させる特性を有するテクスチャーを決定するステップであって、前記テクスチャーの前記特性は、フロック加工された形状を有することである、ステップと、
    前記衣服の少なくとも一部分に、液体接着剤を塗布するステップと、
    前記衣服上にある前記液体接着剤の少なくとも一部分に、布繊維を固着させて、フロック加工された3次元形状を形成するステップと、
    を含む方法。
  29. 請求項28に記載の方法において、
    前記布繊維は、均一に配向されている、方法。
  30. 請求項28に記載の方法において、
    前記布繊維は、ナイロンを含む、方法。
  31. 請求項28に記載の方法において、
    前記液体接着剤は、シリコンを含む、方法。
  32. 請求項28に記載の方法において、
    前記衣服は、1種類の布を備える、方法。
  33. 衣服において、
    着用者の胴及び肢の大部分を覆い、弾性を有する布と、
    前記布に取り付けられた通気部とを備え、
    前記通気部は、
    複数の糸を有する1つの布と、
    前記1つの布の少なくとも一部分を開放する切り欠き部とを有し、
    前記切り欠き部は、前記複数の糸からなる部分集合が切断されないように位置付けされている、衣服。
  34. 請求項33に記載の衣服において、
    前記切り欠き部の縁部が、ほつれを防ぐように加工されている、衣服。
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