JPH0233305A - スポーツ用衣服 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、空気抵抗を小ざくするスポーツ用衣服に関
するものである。

（従来の技術） 従来からスピード％Ｈ，うスポーツ、例えばスキーのジ
ャンプ、アルペン種目、スピードスケートや自転車競走
等においては、着用衣服が受ける空気抵抗を小ざくなる
ことが好ましい。

したがって、空気抵抗を小さくする方法として、衣服の
表面を平滑にして空気との表面摩擦抵抗を小ざくする工
夫や、衣服を身体に２着せしめる縫製にして空気抵抗を
小ざくすることが一般的であり、そのために、伸縮性を
有する極細糸の緻密域で表面平滑に仕上ザした生地で、
身体に２着せしめるように縫製して空気抵抗を小さくす
るものである。

又、実願昭５８−１９２９２０号公報に開示されている
ように、本体の表面に多数の弧状凹部を設けたスキー用
衣服（ジャンプ用ワンピース）も提案されている。しか
し、１００分の１秒を競うスポーツには未だ満足できる
に至っていない。

（発明が解決しようとする課題） 衣服が受ける空気抵抗（全抵抗）＝表面摩擦抵抗＋圧力
抵抗と考えられるが、人体形状において全抵抗に占める
圧力抵抗の割合は、実験によれば９０％以上であって非
常に高い、しかし、この圧力抵抗を減少せしめるための
有効な工夫は従来品になされていない、又、人体形状の
速度変化においての圧力抵抗の影響は全くわかっていな
い。

例えばレイノルズ数：　Ｒｅ＝４Ｘ　１０’　−５ｘ１
０５の範囲においでは、菓１図に示すよ゛うに、表面平
滑な円柱体Ｃと、第２図に示すように、表面に粒状の突
起Ｔを設けたものと対比すると、円柱体Ｃの表面に突起
Ｔなしよりも、突起Ｔそ設けたものは下流域Ｂ（溝領域
）が狭くなること、さらに下流域の圧力が突起Ｔなしよ
り低くならないこと、これら２つの理由により圧力抵抗
が減少することが判明している。

一方、前記実願昭５８−１９２９２０号の一例である弧
状凹部を人体模型の略全面に設けて実験壱行なったが、
効果はなかった。これは表面摩擦抵抗が弧状凹部によっ
て増大したためと考えられる。（実験で使用した風洞は
、３ｍの回流型風洞で、島津製作所の６分力天秤を用い
て測定した。） （課題を解決するための手段） この発明は、かかる実験に基いて実寸大の人体模型を使
用し、オイルフロー実験を行い、各速度毎の境界層の剥
離値Ｍを調べた。その結果、衣服の表面で、境界層の剥
離位置前方に平行になるように突起をライン状に設けた
スポーツ用衣服１こすることによって課題を解決するこ
とができた。

（作用） 衣服の表面で、境界層の剥離位置前方に平行になるよう
に突起をライン状に設けること（こよって、境界層の剥
離位置は後退する。（第２図参照）つまり、突起を設け
ることにより突起が本体表面の流れを乱しで突起の下流
域を乱流にし、境界層は乱流の境界層となる。この乱流
の境界層は突起のない場合に生ずる境界層の流れ（層流
の境界層）に比べ、境界層外の流れ（本流）から持ち込
まれた運動エネルギーの影ｖＩを受けやすく、本流の運
１１３１が借りやすくなるために境界層が剥離しにくく
なる。よって、境界層の剥離値１が後退するのである。

剥離位置の後退によって、下流域の低圧の領域（溝領域
）が狭くなり、ざらに下流域の圧力が低くならず圧力抵
抗が減少する。

（実施例） この発明の実施例をスキーの滑降競技に用いるダウンヒ
ルワンピースについて説明する。

スキーの滑降姿勢に近似した実寸大の人体模型Ｙを形成
し、風洞によってオイルフロー実験を行い、各速度毎の
境界層の剥離値Ｎを測定すると、第７〜１０図に示すよ
うに、剥Ｍ線りの位置又はその近傍にあることがわかっ
た。

そこで、この空気の剥離値［ｉＬ前方に平行になるよう
に任意突起Ｍをライン状に設けることにより、剥離線り
が後退してＬ′の位置に移動するから、圧力抵抗が減少
して空気抵抗を小さくすることができる。

なあ、人体模型の胴部、＠部及び脚部を円柱に、頭部を
球体に仮定すると、突起Ｍを設ける位置は進行方向に（
滑降方向）に対して第３〜６図に示す通りｅ＝２０°〜
９０°の範囲に設けることが有効であることが判明した
。

突起Ｍの大きざ及び形状、数量は任意である。

具体的にダウンヒルワンピース本体への実施例は、第１
１〜１２図に示すように、突起Ｍ′は、肩部（２）から
腕の外側（３）、突起Ｍ”は腕の内側（４）、突起Ｍ″
′は大腿部の外側（６）から下腿部の外側（８）、突起
Ｍ″″は大腿部の内側（７）から下腿部の内側（９）に
連続又は断続するライン状に形成し、又第１３図（イ）
、（ロ）に示すように、−本乃至複数本設ける。

その他図示以外の部位に設けたり、前記部位の突起の形
状は第１４〜１６図に示す断面半円形。

三角形、四角形その他任意であるが、身体の運動に順応
し、かつ風圧によって変形しないものが好ましい、突起
は別体の任意材で形成して本体の内外に＆！若したつ、
編織時に形成したり、縫糸で形成したり、その他適宜手
段で形成するものである。

なお、図面は省略したが、スピードを競う各種のスポー
ツ用衣服の所要部位に前記実施例と同様に実施するもの
である。

（発明の効果） この発明に係るスキーのダウンヒルワンピースを着用し
で滑降すると、衣服の表面で、境界層の剥離位置前方に
平行になるように突起Ｍ　（Ｍ’〜Ｍ″″）ヲライン状
に設けたから、突起が本体の表面の流れをかき乱して下
流域を乱流にし、境界層は乱流の境界層となる。この乱
流の境界層は境界層が剥離しにくいため剥離位置が後退
する。この後退によって、下流域の溝領域が狭くなり、
下流域の圧力が低くならず圧力抵抗が減少し、衣服に受
ける全抵抗を小さくし、スピードを向上せしめる。

突起の大きさ、形状、設ける数はスポーツの種目におけ
る平均速度と人体各部位の大きさから算出されるレイノ
ルズ数に適合するように考慮する。

スキーの滑降における速度を秒速２０〜３５ｍ／Ｓ程度
と考えると、人体各部位のレイノルズ数は日ｅ＝　１．
６９Ｘ　１０５〜４．６４ｘ　１０’の範囲にあり、突
起の大きさは肩部、腕部、下腿部は０．３ｍｍ、腰部は
なし、大腿部は０．１ｍｍの直径の突起が有効であり、
スポーツの種目毎に適合した人体部位に設ける突起の好
ましい大さぎの例は［表１］に示す。

又、スキーの滑降時の速度を秒速１５．２０．２５．３
０ｍに設定し、９＝０．５５ｍｍと０．３０ｍｍのドリ
ッピングワイヤーで人体模型に突起を形成して各速度に
おける全抵抗を前記の風洞実験によって測定すると［表
２］の通っである。

すなわち、φ＝０．５５ｍｍのドリッピングワイヤーの
突起の場合、秒速２０ｍのとき突起を設けない場合の全
抵抗は５．１４０に９であり、突起を設けたものは境界
層の剥離線が腰部、大腿部、下腿部で３〜４ｃｍ、肩部
、腕部で約２ｃｍ後退し、全抵抗値は４．７６５Ｋｇと
なり、約７．３％小さくなる０秒速１５ｍ、２５ｍ、３
０ｍにおいでも、突起なしより突起ありか何れも全抵抗
は小さくなっていることが判る。又φ＝０゜３０ｍｍの
トリ・ンビングワイヤーの突起の場合も、突起なしより
突起ありの方が全抵抗は小ざくなる。

このように、突起を設けることによって、全抵抗は小さ
くなることが判明したから、スピードを競う陸上短距離
競走、スピードスケート、スキー、自転車競走等のスポ
ーツ用衣服の表面所要部にこの発明を実施すると、空気
の全抵抗は小ざくなつ、スピード記録が向上する効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１．２図は円柱体を用いて、表面に突起なしと突起あ
りの場合の境界層の剥離位百と渦の領域状態を示す説明
図、第３乃至６図は突起を設ける場合の有効領域を示す
説明図、第７乃至１０図はスキーの滑降姿勢に近似した
人体模型を形成し、風洞によってオイルフロー実験をし
た場合の説明図、第１１乃至１６図はこの発明をスキー
のダウンヒルワンピースにおける実施例の説明図であり
、第１３図（イ）、（ロ）は第１２図に、に部位断面図
である。 Ａ：ダウンヒルワンピース Ｂ：渦領域 Ｃ：円柱体 Ｐ：剥離位冨 り、Ｌ″　：剥離線 Ｍ、Ｍ’　、Ｍ”　、Ｍ”　、Ｍ””：突起体Ｔ−突起 Ｙ・人体模型、Ｙ′　：腕部、Ｙ”：脚部］：頭部、２
：肩部、３：腕の外側、４・腕の内側、５：腰の外側、
６：大腿部の外側、７：大腿部の内側、８：下腿部の外
側、９：下腿部の内側。 第３図 ｒニ 第５図 第２図 第７Ｚ図 第７３図 第１り図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　衣服本体の表面に強い空気抵抗を受けるスピードを
   競うスポーツ用衣服において、衣服本体の表面所要部位
   で、境界層の剥離位置前方に平行になるよう突起をライ
   ン状に設けたことを特徴とするスポーツ用衣服。 ２　前記突起は、連続又は断続するライン状に設けた請
   求項１記載のスポーツ用衣服。 ３　前記突起のライン数は、１本又は複数本である請求
   項１、２記載のスポーツ用衣服。 ４　前記突起の形状は不特定である請求項１、２、３記
   載のスポーツ用衣服。 ５　前記突起は、衣服本体の表面所要部位の大きさ、競
   技のスピードに対応して大小、異形に形成した請求項１
   、２、３、４記載のスポーツ用衣服。