JP2012531006A - Ptm層およびニッケルアンダーコートを有するマスターディスク - Google Patents

Ptm層およびニッケルアンダーコートを有するマスターディスク Download PDF

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Abstract

本願発明は、基板と、相転移材料層と、基板と相転移材料層との間に付与された熱吸収層と、基板と熱吸収層との間に付与された異方性ヒートシンク層と、の積層体を含む。更に、マスターディスクの製造方法が提供される。上面と下面を有する積層体が備えられ、該積層体は、積層体の下面に付与された基板と、相転移材料層と、基板と相転移材料との間に付与された熱吸収層と、基板と熱吸収層との間に付与された異方性ヒートシンク層と、を含む。積層体の上面は、レーザービームにより露光されて現像される。

Description

本願発明は、相転移材料(相変化材料)層を有するマスターディスクおよびその製造方法に関する。
光メディア(optical media)用のマスターディスクを作るための標準的な技術は、フォトレジスト(または感光性樹脂、photoresist)に基づくリソグラフィープロセスを用いている。例えば、マスターディスクのための製造方法において、基板上のフォトレジスト層は、放射線ビームにより露光(または照射、expose)される。つまり、フォトレジストマスタリング工程(photoresist mastering process)は、フォトレジストがレーザービームに照射された場合にフォトレジスト内で起こる光化学プロセスに概して基づいている。フォトレジストに入射する全てのフォトンは、フォトレジスト内の化学変化を誘起する可能性を有している。このことは、書き込む場所の全てのフォトンが、化学変化をもたらすことができ、化学変化が起こる領域が、理論上、無限であることを示唆している。しかしながら、フォトレジストが、大量の照射線を受容すると、フォトレジスト内の化学変化は、積み重なり得る。このことは、より早くに誘起された化学変化がマスタリング間の符号間干渉(intersymbol interference)に起因して増加し得ることを意味している。
光学プロセスに基づいて製造されたマスターディスクは、読み取り専用メモリ(ROM)ディスクと、プリグルーブ(pre-grooved)を有する、追記形(R)ディスクと書き換え形(RE)ディスクと、の大量複製用スタンパ(stamper)のための原盤(basis)として用いられてもよい。
製造の間、基板上の薄い感光層は、該層の露光領域を得るように、レーザービームにより照射できる。更に、フォトレジスト層に物理的な穴(physical hole)を形成するように、露光領域は、現像過程で溶解してよい。
近年、相転移マスタリング(PTM)は、光学情報運搬体(optical information carrier)の大量製造のための高密度ROMおよびRE/Rスタンパを作る新しい方法になっている。とりわけ、相転移材料は、レーザーに誘起された加熱により、これらの初期の書き込まれていない状態から別の状態に変換できる。例えば、加熱は、材料または層において、混合、溶融、アモルファス化、相分離および分解等をもたらすことができる。2つの相の一方(初期状態または書き込まれた状態)は、他方の相が酸またはアルカリ現像液に溶解するよりも速く溶解する。この特徴的な挙動に起因して、書き込まれたデータ(情報)パターンは、突出する突起またはピットを備えたある種の起伏構造に変換できる。それから、このパターンを有したキャリアは、高密度光学ディスクの大量製造用スタンパ、またはマイクロコンタクトプリント(またはマイクロコンタクトプリンティング、micro-contact printing)用スタンプとして用いることができる。
PTMが直面する課題の1つは、良好なピット形状を得ることである。全体の方法が、加熱することに基づくため、ピット形状は、記録する積層体の温度プロファイルにより、決定されるであろう。この問題は、ほとんどの材料が、かなり高い熱伝導性(例えば、ほとんどの金属)またはかなり低い熱伝導性(例えば、ほとんどの誘電体)のどちらかを有する点にある。しかしながら、高い熱伝導性を有する材料は、しばしば、低い光吸収プロファイルを有する。熱は、複数の層の積層体を貫通するが、一方で、この熱伝導性は、急激な冷却をもたらし、局所的に到達する最大温度の急激な低下をもたらす。このことは、必要なピット深さを得るのを困難にさせる。低い熱伝導性を有する材料は、より局所的な蓄熱を有する(良好なピット形状のために好都合であろう)がしかし、必要な温度を得ることは、光吸収性が低い場合、高い書き込み出力が要求される。
従って、良好なピット形状を有するマスターディスクと、その製造方法とを提供することが本願発明の目的である。
上記の目的は、特許請求の範囲の発明の主題の技術的特徴により達成される。
本願発明によれば、基板と相転移材料層とを備えたマスターディスクが提供される。特定の実施形態では、マスターディスクは、基板上に順に堆積した以下の層を有する:異方性ヒートシンク層、熱吸収層および相転移材料層。
マスターディスクのための基板は、ガラスから作られてよく、または鏡であってよく、反射コーティングとしてAgまたはAl等のような金属を含んでよい。
相転移材料または相変化材料は、所定の量のエネルギー(例えば、レーザービームを用いて)がこの材料に与えられる場合にその物理的特性を変化させる材料である。例えば、このような材料から作られた層の構造は、材料の初期状態に応じて、アモルファスから結晶またはその逆に変化してよい。この変化は、レーザービームに露光された領域と露光されていない領域との間で、選択された流体に対する溶解度の違いをもたらしてよい。更に、このような変化は、材料における所定の温度レベルでのみ起こり得る。材料の温度は、材料への光量子束および材料特性に依存する。相転移が起こる前、所定のしきい値の熱が通過することを要求されるため、非常に小さい領域の露光スポットをこの物理的変化のために用いることができる。
この特性は、材料にマスタリングのための好都合な高い解像度を付与できる。マスタリングのための相転移材料を用いる場合、より高い解像度、すなわち、より細かい精緻さ(または明細、detail)が、通常のフォトレジストマスタリング工程と比較して、同じマスタリング波長において得ることができる。従って、本願発明は、例えば、相転移材料層を用いることにより、高密度マスターのためのマスタリングを実施することができる。
熱吸収層は、Si、Ag、Al、SbTe、GeまたはAgInSbTeにより作られてよく、好ましくは、耐エッチング性を有するべきである。他の(半)導体材料がアモルファス状態でスパッタされ得る限り、これらの材料もまた適しているかもしれない。
異方性ヒートシンク層は、高い熱伝導率を有し、熱的挙動の異方性を示す層である。例えば、横方向の熱伝導は、基板に向かう方向の熱伝導よりも小さくてよい。
この特性は、符号間干渉を好都合的に低減できる。つまり、異方性ヒートシンク層への放熱が(その異方性に起因して)非常に速いであろうため、熱吸収層に生じた熱の横方向の広がりは、最小化できる。その際に、書き込まれたピットの相互作用は、この積層体がこのような層を含まない状態と比較して、大いに制限されてよい。
特定の実施形態では、相転移材料層は、ZnS−SiO、GeInSbTe、GeSbTe、AgInSbTe、AgをドープしたGeSbTeまたはこれらの2つ以上の組合せを含んでよい。
特定の実施形態では、相転移材料層は、ZnS−SiO層であってよい。室温では、ZnS−SiO層は、SiOマトリックスに組み込まれたナノサイズのZnS粒子を含んでよい。このナノ結晶のサイズは、温度依存性を有し、温度の上昇は、ナノ結晶のサイズの増加を引き起こすことができ、従ってこの相転移材料の光吸収範囲のブルーシフトを引き起こすことができる。
1つの実施形態では、ZnS−SiO層は、スパッタ堆積層であってよい。
例えば、スパッタされたZnS−SiOは、マスタリングを目的として、相転移(相変化)材料として用いられてよい。好都合に、ZnS−SiOは、ZnS−SiOが加熱される温度の関数として、酸エッチング液体の強いエッチング速度依存性を示してよい。材料の加熱は、レーザーの露光により実現する。材料の加熱は、直接的(すなわち、ZnS−SiOによる吸収)および/または例えば、ZnS−SiO層の下部または上部に堆積した層による吸収、または基板自体による吸収に起因して間接的に実施されてよい。
特定の実施形態では、熱吸収層は、Si層、更にとりわけアモルファスのSi層であってよい。
ZnS−SiOの可視波長領域における吸収は、ほとんどゼロであるため、熱吸収層の存在は、好都合であろう。従って、温度誘起相転移をもたらすように、吸収層は、ZnS−SiO材料を約600℃〜約900℃の温度まで加熱することを要求されるであろう。1つの可能性は、相転移材料層の下部に吸収層を付与することである。このような構成において、マークの形成は、相転移層の底部から開始する。
シリコンは、非常に適した吸収層材料である。つまり、Siは、青色波長範囲の優れた吸収性を有する。更に、シリコンは、耐エッチング性を有し、例えば、HNOまたはHCIのような現像液に対し生来の(または自然の、natural)障害物であるため、シリコンの使用は、好都合であろう。その上、Siは、アモルファス状態で堆積可能である。例えば、吸収層の特性が、等方性であり、いかなる結晶構造にも影響されない場合、熱吸収層(例えば、ZnS−SiO)の上部に堆積した材料の相変化プロセスの均一性は、最適であろうため、アモルファス層における構造の欠如は、有益であろう。
好都合な熱吸収層、例えば、相転移材料層の下部に位置したSi層は、マーク形成の開始体(initiator)として働くであろう。とりわけ、相転移材料、例えば、ZnS−SiOの層は、シリコン層からの熱拡散により、間接的に加熱されてよい。とりわけ、相転移材料の吸収係数は、温度依存性を有する。この結果、一旦、相転移材料層が、昇温すると(例えば、熱吸収層からの熱伝導に起因して)、相転移材料層も、照射レーザー光を吸収し始めてよい。このシナリオは、アバランチェ効果(または電子雪崩、avalanche effect)に相当するであろう。つまり、相転移材料自身が、エネルギーを吸収し始め、従って、より少ないレーザー出力が、所望の相転移を誘起するのに必要とされる。すなわち、このプロセスは好都合に加速する。
特定の実施形態では、ヒートシンク層は、Ni層、とりわけ、スパッタされたNi層、更にとりわけ、スパッタされたNi膜であってよい。
Niは、異方性ヒートシンク層の上述の利点を示す。スパッタされたNiの場合、得られであろう柱状構造は、所望の異方性挙動を示す。この柱状構造は、以下の図3に更に示される。とりわけ、「膜」は、100nmより大きくない、とりわけ60nmより大きくない厚さを有する薄い層を意味する。
特定の実施形態では、ヒートシンク層は、少なくとも25nm、とりわけ少なくとも40nm、更にとりわけ少なくとも80nmの厚さを有してよい。
特定の実施形態では、相転移材料は、100nmより小さい、とりわけ75nmより小さい、更にとりわけ60nmより小さい厚さを有してよい。
特定の実施形態では、マスターディスクは、基板と、異方性ヒートシンク層と、熱吸収層と、相転移材料層と、から成る積層体を含む。この場合、異方性ヒートシンク層は、相転移材料層に直接隣接する熱吸収層に直接隣接する。
本願発明によれば、マスターディスクの製造方法が提供される。上面および下面を有する積層体が備えられ、該積層体は、積層体の下面に付与された基板と、相転移材料層と、基板と相転移層との間の熱吸収層と、基板と吸収層との間の異方性ヒートシンク層とを含む。更に、積層体の上面は、レーザービームに露光され、現像される。
上記に規定された方法の特徴と、更に、以下に記載される特徴とは、マスターディスクに関連して上記に示されたのと同じ特性および/または利点を示してよい。
例えば、積層体の上面は、相転移材料層の上面であってよい。必要に応じて、付加的な熱吸収層が、相転移材料層の上面を覆ってもよい。この場合、相転移材料層は、2つの熱吸収層の間に備えられてよい。
この積層体の上面の現像は、例えば、硝酸、塩酸、スルファミン酸、硫酸、シュウ酸、酢酸またはリン酸のような現像液を用いて実施されてよい。
特定の実施形態では、積層体は、基板と、異方性ヒートシンク層と、熱吸収層と、相転移材料層とから成る。
特定の実施形態では、相転移材料の構造は、熱に曝された際にアモルファスから結晶に変化してよい。このような材料への任意の記録について、結晶成長プロセスまたは溶融プロセスは、マスターディスクを記録するように制御でき、マークは、単一のレーザーパルスまたはパルス列(一連のパルス)により作られてよい。
特定の実施形態では、レーザービームは、積層体の上面に所定のパターンを形成するように向けられ変調されてよい。とりわけ、レーザービームは、現像後に見える所定のパターンを積層体の上面に形成するように、向けられ変調されてよい。
例えば、レーザービームの変調は、上面のいくつかの部分を露光させてよいが、一方、形成される「ピット」間の中間領域は、好都合に露光せずに残存させてよい。
特定の実施形態では、当該方法は、積層体の露光された上面をエッチングする工程を含んでよい。
特定の実施形態では、塩素酸のような酸は、露光されていない領域を除去するエッチング液として使用されてよい。
特定の実施形態では、レーザービームは、250nm〜460nm、とりわけ400〜410nm、更にとりわけ405nmの波長を有してよい。
特定の実施形態では、この方法は、現像した積層体の上面にNiの薄い層を堆積するスパッタリング工程を含んでよい。その際に、スタンパのめっき成長(galvanic growth)を実施できる。とりわけ、Niの薄い層は、30nmより小さい、好ましくは20nmより小さい厚さを有する。
特定の実施形態では、当該方法は、相転移材料層が結晶化する温度で、積層体をベーキングする(baking)工程を含んでよい。更にとりわけ、ベーキングする工程は、積層体を現像した後に実施する。
例えば、特定の材料の結晶化温度は、この材料の原子成分(atomic component)に依存してよい。
特定の実施形態では、当該方法は、スタンパを製造するように積層体を電鋳する工程を含んでよい。
例えば、該電鋳する工程は、積層体をベーキングする工程の後に実施されてよい。
特定の実施形態では、該電鋳する工程は、現像された積層体にNi層を堆積させておかずに実施される。この場合、熱吸収層は、50nmより小さい、好ましくは30nmより小さい、より好ましくは20nmより小さい厚さを有し、Si層であってよい。熱吸収層が、電界が該熱吸収層を貫通するのに十分な薄さである場合、Ni層は必要ではない。
電鋳は、堆積するための原盤を形成する特定の形態へのめっき浴内での電着(electrodeposition)を用いた金属部分製造工程である。とりわけ、金属またはメタライゼーションされた形態への電解溶液を通過する金属の電着は、制御される。例えば、電解浴は、電気めっき可能な金属を、導電パターンを有する表面に堆積させるように用いられる。一旦、めっきされた材料が所望の厚さまで堆積されると、電鋳された部分、例えば、スタンパは、基板から除去される。
例えば、記録された基板がピットの代わりに突起(bump)を含んでよい場合、スタンパは、突起を含むため、とりわけ、付加的なめっき複製(reproduction)工程は、実施されてよい。更なる用途では、スタンパは、媒体の大量複製のための射出成形機内に用いられてよい。
以下に、本願発明は、図を参照して更に詳細に記載される。
図1は、突起/ピット形成の一般的な概念を概略的に示す。 図2は、PTM積層体の1つの実施形態を概略的に示す。 図3は、Niの微細構造を示す。 図4は、(a)異方性ヒートシンク層を備えていないマスターディスクと、(b)異方性ヒートシンク層を備えたマスターディスクとを示す。
図1は、マスターディスクのための層構造内/層構造上にマークを形成する一般的な概念を概略的に示す。とりわけ、吸収層30(例えば、Si)と相転移材料層40(例えば、ZnS−SiO層)との積層体が備えられる。照射レーザービーム1は、積層体に向けられる。図示される場合において、相転移材料層40は、レーザービーム1を吸収する吸収層30からの熱拡散2により間接的に加熱される。とりわけ、相転移材料層40の吸収係数は、温度依存性を有し、相転移材料層40が下面の吸収層30からの熱伝導に起因して昇温すると、相転移材料層40は、照射レーザー光1を吸収し始めるであろう。その際に、より少ないレーザーパワーが、PTM層40における相転移を誘起させるのに必要である。
図2は、マスターディスクのための複数の層の積層体の実施形態を概略的に示す。とりわけ、図示される積層体(10、20、30、40)は、上面41および下面11を備える。更に、積層体は、基板10(例えば、ガラス基板)と、異方性ヒートシンク層20(例えば、Ni層)と、熱吸収層30(例えば、Si層)と、相転移材料層40(例えば、ZnS−SiO層)とを含む。照射レーザービーム1は、PTM層40の下部の熱吸収層30により、吸収されてよい。しかしながら、異方性ヒートシンク層20が吸収層30の真下に付与されることに起因して、吸収層30にもたらされた熱(太い黒矢印により示されるように)の横方向の広がりは、最小限にされる。つまり、ヒートシンク層20への放熱は、その熱的挙動の異方性のために非常に速い。好都合に、異方性ヒートシンク層20は、熱伝導性を有し、横方向の(積層体の上面41または下面11に平行な)熱の伝導は、積層体の上面41または下面11に垂直な方向よりも少ない。
図3は、熱的挙動の異方性を有する材料(この場合、Ni)の例を示し、この実施形態において、スパッタされたNi層は、基板の上面または下面に垂直な柱状部を備えた柱状の微細構造を有する。従って、スパッタされたNi層は、ヒートシンク層のための所望の異方性を好都合に有してよい。
図4は、異方性ヒートシンク層を備えずに(図4(a))、および備えて(図4(b))実施された記録しているマスターディスクを示す。図4(a)では、孤立した「単独の」マーク(例えば、参照符号「101」を参照されたい)と、「1列に8つ」の第1のマーク(記録方向が上か下、例えば、参照符号「102」を参照されたい)との両方が、列の中間にあるマークよりも小さいことが明確に視認できる。図4(b)は、上述のように異方性ヒートシンク層が用いられる場合の対応する状態を示す。つまり、マークの異なるサイズの影響が最小限にされ、「単独の」マーク(例えば、参照符号「201」を参照されたい)のサイズは、「1列の」マーク(例えば、参照符号「202」を参照されたい)のサイズと基本的に同じになる。
特定の実施形態では、図4を参照して上記に示されたマークのサイズ差は、異方性ヒートシンク層に大きい厚さをもたらすことにより、更に最小限にできることが見出された。
例えば、1列の(図4を参照して上記に示されるように)第1のマークの長さ(平均直径)は、原子力顕微鏡を用いて測定され、この列のその次のマークの長さと比較された。特定の実施形態の結果は、以下の表に示される。
Figure 2012531006
上記から導き出せるように、長さの差異は、スパッタされたNi層のより大きい厚さに依存して減少する。Ni層の厚さを増加することにより、層の表面粗さも増加し、200nmの厚さでRA=2nmを超えることも観察された。これは望まれない効果である。層厚さと表面粗さのトレードオフは、最適な層厚さが約100nmという結果をもたらした。
上述したように、熱吸収層(例えば、Si層)の下部にある異方性ヒートシンク層(例えば、スパッタされたNi層)の存在は、マスターディスクのための積層体の上面(上側の表面)のマーク形成の均一性を向上させる。とりわけ、上記の概念は、もたらされた熱のより迅速な異方性のある除去に起因してマークの形成の局所的な環境への依存性を少なくする。
本願発明は、図および上述の記載で詳細に説明および記述されるが、一方でこのような図および記載は、説明または例示であり、非制限的であるとするものとして考えられるべきであり、従って、本願発明は、開示された実施形態に制限されない。図、本願開示および添付の特許請求の範囲の検討から、クレームされた本願発明を実施することにより、開示された実施形態のバリエーションは、当業者により理解および達成できる。特許請求の範囲では、用語「含む」は、他の要素または工程を排除せず、不定冠詞「a」または「an」は、複数を排除しない。ある測定結果が、相互に異なる独立クレームに列挙されるという単なる事実は、これらの測定結果の組合せを好都合に用いることができないことを示していない。

Claims (15)

  1. 少なくとも以下を順に含む積層体を含むマスターディスク。
    (a)基板(10)
    (b)異方性ヒートシンク層(20)
    (c)熱吸収層(30)
    (d)相転移材料層(40)
  2. 前記相転移材料層(40)が、ZnS−SiO、GeInSbTe、GeSbTe、AgInSbTe、AgをドープしたGeSbTeまたはそれらの2つもしくはそれらより多くの組合せを含むことを特徴とする請求項1に記載のマスターディスク。
  3. 前記相転移材料層(40)が、ZnS−SiO層であることを特徴とする請求項1または2に記載のマスターディスク。
  4. 前記熱吸収層(30)が、Si、Ag、AlまたはSbTe層であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のマスターディスク。
  5. 前記ヒートシンク層(20)が、Ni層、とりわけ、スパッタされたNi層、更にとりわけ、スパッタされたNi膜であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のマスターディスク。
  6. 前記ヒートシンク層(20)が、少なくとも25nm、とりわけ、少なくとも40nm、更にとりわけ、少なくとも80nmの厚さを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のマスターディスク。
  7. 前記相転移層(40)が、100nmより小さい、とりわけ、75nmより小さい、更にとりわけ、60nmより小さい厚さを有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のマスターディスク。
  8. 上面(41)および下面(11)を有し、少なくとも以下の層を順に備えた積層体を準備する工程と、
    前記積層体の前記下面に付与された基板(10)
    異方性ヒートシンク層(20)
    熱吸収層(30)
    前記積層体の前記上面に付与された相転移材料(40)
    前記積層体の前記上面をレーザービームにより露光する工程と、
    前記積層体の前記上面を現像する工程と、
    によるマスターディスクの製造方法。
  9. 前記レーザービームが、前記積層体の前記上面に所定のパターンを形成するように、向けられ変調されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 前記積層体の露光された前記上面をエッチングする工程を含むことを特徴とする請求項8または9に記載の方法。
  11. 前記相転移材料層が結晶化する温度で、前記積層体をベーキングする工程を含むことを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記現像する工程後、前記積層体の前記上面(41)にNi層を堆積させる工程を含むことを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記レーザービームが、250〜460nmの波長、とりわけ、400〜410nmの波長、更にとりわけ、405nmの波長を有することを特徴とする請求項8〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 現像後、前記積層体を電鋳し、スタンパを製造する工程を含むことを特徴とする請求項8〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. エッチング後、前記積層体を電鋳し、前記スタンパを製造する工程を含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
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