JP2012530277A - 角度切り換え可能な結晶性コロイドアレイ膜 - Google Patents

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Abstract

放射線回折膜が開示され、これはビュー表面を含み、ビュー表面の少なくとも一部はビュー面内に存在する。この膜はマトリックス材料中に受容された粒子の整列した周期的アレイを含み、この粒子のアレイは結晶構造を有し、この結晶構造は(i)赤外線を回折する粒子の複数の第1の結晶面と、(ii)可視光を回折する粒子の複数の第2の結晶面とを定める。本発明は光学的に可変の偽造防止装置を製造する方法も含み、この方法は、単分散粒子の分散物を生成するステップと、粒子の分散物を基体上に適用することによって粒子を自己整列させて放射線を回折する整列した周期的アレイにするステップと、粒子のアレイをマトリックス組成物でコートするステップと、コートされた粒子のアレイを固定して結晶構造を含む膜を生成するステップとを含む。

Description

本発明は放射線回折膜材料に関し、より特定的には可視光および赤外線を回折する、マトリックス組成物中に保持される粒子の周期的アレイに関する。
結晶性コロイドアレイに基づく放射線回折材料は、さまざまな目的に使用されてきた。結晶性コロイドアレイ(crystalline colloidal array:CCA)とは、単分散したコロイド粒子が3次元的に整列したアレイである。この粒子は典型的にポリスチレンなどのポリマーで構成される。これらの粒子のコロイド分散は自己組織化して、紫外線、可視光、または赤外線の波長と同程度の格子間隔を有する整列したアレイ(結晶構造)になることができる。この結晶構造は、入射放射線の広域スペクトルから狭帯域の選択波長をフィルタリングし、一方で、放射線の隣接波長を透過させるために用いられてきた。代替的に、CCAは着色料、マーカ、光学的スイッチ、光学的リミッタ、およびセンサとして用いるために放射線を回折するように製作される。
これらの装置の多くは、粒子を液体媒体中に分散させることによって粒子を整列アレイに自己組織化させることによって作製されてきた。アレイ中の粒子の位置は、粒子の相互の重合によって固定されてもよいし、膨潤して粒子を一緒に固定する溶媒を導入することによって固定されてもよい。
他のCCAは、担体中に同じように荷電した単分散粒子を分散させたものから生成される。この分散物を基体に適用し、担体を蒸発させて粒子の整列した周期的アレイを得る。硬化性ポリマー、たとえばアクリルポリマー、ポリウレタン、アルキドポリマー、ポリエステル、シロキサン含有ポリマー、ポリスルフィド、またはエポキシ含有ポリマーなどでアレイをコートすることによって、アレイを所定の位置に固定する。こうしたCCAを生成するための方法は、本明細書において引用により援用される特許文献1に開示されている。代替的に、粒子はコアシェル構造を有してもよく、ここでコアは単一(unitary)粒子に対して上述されるものなどの材料から生成され、シェルはコア材料と同じポリマーから生成されるが、粒子シェルのポリマーはコアシェル粒子の特定のアレイに対するコア材料とは異なる。こうしたコアシェル粒子およびそれらの製造方法は、たとえば本明細書において引用により援用される特許文献2などに開示されている。
単一粒子またはコアシェル粒子のこれらのアレイにおいて、その構造はブラッグの法則に従って放射線を回折し、ここでブラッグ条件に合う放射線は反射され、一方、ブラッグ条件に合わない隣接スペクトル領域は装置を透過する。反射される放射線の波長は、アレイの有効屈折率およびアレイ内の反粒子間隔によって部分的に決定される。
米国特許第6,894,086号明細書 米国特許出願公開第2007/0100026号明細書
本発明は、ビュー表面(viewing surface)を有する放射線回折膜を含み、このビュー表面の少なくとも一部はビュー面(viewing plane)内に存在する。この膜はマトリックス材料中に受容された粒子の整列した周期的アレイを含み、この粒子のアレイは結晶構造を有し、この結晶構造は(i)赤外線を回折する粒子の複数の第1の結晶面と、(ii)可視光を回折する粒子の複数の第2の結晶面とを定める。
本発明は光学的に可変の偽造防止装置を製造する方法も含み、この方法は、単分散粒子の分散物を生成するステップと、粒子の分散物を基体上に適用することによって粒子を自己整列させて(self−align)放射線を回折する整列した周期的アレイにするステップと、粒子のアレイをマトリックス組成物でコートするステップと、コートされた粒子のアレイを固定して結晶構造を含む膜を生成するステップとを含み、その結晶構造が(i)赤外線を回折する粒子の複数の第1の結晶面と、(ii)可視光を回折する粒子の複数の第2の結晶面とを定めるように粒子のサイズが定められる。
図1は、粒子の面の第1の組を示す、本発明の放射線回折材料の斜視図である。 図2は、粒子の面の別の組を示す、図1に示される放射線回折材料の別の図である。 図3は、粒子の面の付加的な組を示す、図1に示される放射線回折材料の平面図である。 図4は、本発明の放射線回折材料の2つの膜を含む、本発明の別の実施形態を示す図である。 図5は、本発明の放射線回折材料の3つの膜を含む、本発明の別の実施形態を示す図である。
以下の詳細な説明の目的に対して、反対のことが明確に特定される場合を除いて、本発明はさまざまな代替的変形およびステップ順序を想定し得ることが理解されるべきである。さらに、あらゆる動作実施例以外、または別様に示されるとき以外に、明細書および特許請求の範囲に使用されているたとえば成分の量などを表わすすべての数字は、すべての場合において「約(about)」という用語によって修正されることが理解されるべきである。したがって反対のことが示されない限り、以下の明細書および添付の特許請求の範囲に示される数値パラメータは、本発明によって得られるべき所望の特性によって変動し得る近似である。少なくとも、均等論の適用を特許請求の範囲に限定するための試みとしてではなく、各数値パラメータは、少なくとも報告される有効数字の数に鑑みて、通常の丸め技術を適用することによって解釈されるべきである。本発明の広い範囲を示す数値範囲およびパラメータは近似であるが、特定の実施例において示される数値は可能な限り正確に報告されている。しかし、いずれの数値もそれぞれのテスト測定値に見出される標準偏差によって必然的にもたらされる特定の誤差を本質的に含む。
加えて、本明細書に示されるあらゆる数値範囲は、そこに包含されるすべての部分範囲を含むことが意図されていることが理解されるべきである。たとえば、「1から10」の範囲は、示される最小値1から示される最大値10までの間(および両端を含む)のすべての部分範囲、すなわち1以上の最小値および10以下の最大値を有するすべての部分範囲を含むことが意図される。
本出願においては、特定的に別様に述べられていない限り、単数形の使用は複数形を含み、複数形は単数形を包含する。加えて本出願においては、特定的に別様に述べられていない限り、「または(or)」の使用は「および/または(and/or)」を意味するが、特定の場合には「および/または」が明示的に用いられることがある。
「ポリマー」という用語は、ホモポリマー、コポリマーおよびオリゴマーを含むことを意味する。「金属」という用語は、金属、金属酸化物およびメタロイドを含む。「注入する(infuse)」という用語および関連用語(注入(infusion)など)は、液相からの浸入を示す。
本発明は放射線回折材料を含み、この材料は可視および/または非可視電磁スペクトル中の放射線を回折し、本発明はさらにこの放射線回折材料を作製するための方法を含む。この材料は、ポリマーマトリックス中に受容された粒子の整列した周期的アレイを含む。このアレイは粒子の複数の層を含み、次のブラッグの法則を満たす:
mλ=2ndsinθ
ここでmは整数であり、nはアレイの有効屈折率であり、dは粒子の層間の距離であり、λは粒子の層の面から角度θで反射される放射線の波長である。本明細書において用いられるとき、回折放射線の「1つの(a)」波長は、その波長の周囲の電磁スペクトルの帯域を含む。たとえば、600ナノメートル(nm)の波長への言及は、595nmから605nmを含み得る。反射された放射線は可視スペクトルにあっても非可視スペクトル(赤外線または紫外線)にあってもよい。本明細書において用いられるとき、粒子の周期的アレイが放射線をブラッグ回折する、またはブラッグの法則に従って放射線を反射するといわれるとき、それは少なくともいくらかの入射放射線がアレイの結晶構造によって回折されることにより、ブラッグの法則に従う何らかの反射放射線が生じることを意味する。
放射線回折材料は一般的に、有機マトリックス中に保持される有機粒子の周期的アレイを含む。粒子の周期的アレイによって形成される平行な層または面は、ブラッグの法則に従って入射放射線と相互作用する。所与の角度における光の回折波長は、粒子の周期的アレイによって形成されるブラッグ面の間の距離に比例し、この距離は最密球体に対する粒子直径に比例する。回折波長は投影部材の有効屈折率にも依存する。放射線回折材料の有効屈折率は、粒子および粒子を囲むマトリックス材料を含む放射線回折材料の材料の屈折率の体積平均として近似される。回折された放射線の強度は、粒子および周囲のマトリックスの配置によって指示される、放射線回折材料内の屈折率変動に依存する。粒子のアレイおよびマトリックスによって形成される層の数、ならびに交互の層間の屈折率の対比も回折強度に影響し得る。粒子層が多いほど回折強度が大きくなる。加えて交互の層間の屈折率の対比が高いほど回折強度が大きくなる。交互の層間の屈折率の対比を高くすることは、それぞれの屈折率が相対的に大きく異なる粒子およびマトリックスを使用することによって達成できる。代替的には、粒子および/またはマトリックスを指向的に拡張することによって層状構造を変化させて、層間の屈折率の対比を上昇させてもよい。
本発明の放射線回折材料は、上述のとおりマトリックス中に固定された粒子のアレイを含み、自立膜であってもなくてもよい膜として提供される。この膜は、少なくとも部分的に面内に存在して、たとえば物品に適用されたときなどの使用中に露出されるビュー表面を含む。図1〜図5においては、粒子間の関係を説明するために膜の粒子のみを示している。しかし、上述のとおり本発明の粒子のアレイはマトリックス組成物中に固定されていることが理解されるべきである。たとえば、表面の図は図面には示されないマトリックス組成物を含む。したがって本明細書における粒子のアレイへの言及は、アレイとマトリックス組成物とを含む本発明の膜に適用可能である。
図1および図2を参照して、本発明のアレイ2は、本明細書において結晶構造と呼ばれる周期的配置になるよう集合した複数の粒子4を含む。この結晶構造は、一般的にビュー表面6の面に平行である粒子4の複数の第1の結晶面Lを含む。第1の結晶面Lは、面心立方(face center cubic:FCC)結晶の111位置である。(上記のとおり、ビュー表面6は図示されないマトリックス組成物も含む)。第1の結晶面Lはブラッグの法則に従って入射放射線(たとえば、入射光線I1およびI2)を回折し、反射光線R1およびR2によって示されるとおりに反射放射線を生じる。図1に示されるとおり、回折された放射線はゴニオクロマチック(goniochromatic)であり、これは回折された放射線の波長が垂直視野角に伴って変動することを意味する。垂直視野角とは、入射光がビュー表面6の面と作る角度である。図1は2つの異なる角度でアレイ2に当たる2つの放射線の入射光線I1およびI2を示しており、入射光線I1がビュー表面6と作る角度は入射光線I2がビュー表面6と作る角度よりも小さい。入射放射線I1からブラッグの法則に従って第1の結晶面Lで反射した対応の反射放射線(光線R1)は、入射放射線I2から生じた反射光線R2よりもビュー表面6に対する角度が小さい。
概ね球体の粒子4については、粒子4の中心が平行な第1の結晶面Lを定める。本発明の一実施形態においては、第1の結晶面Lが、たとえば800〜1100nmの波長などにおいてブラッグの法則に従って赤外線を回折するように粒子4のサイズが定められる。たとえば、約320nmから430nmのサイズのポリマー(例、ポリスチレン)球体を用いてアレイ2を生成してもよい。粒子4はたとえば卵形などの他の形であってもよいが、一般的にアレイ2内では均一な形にされることによって、粒子の平行面の間の距離が概ね均一になり、それによって面Lが放射線の回折に対するブラッグ条件に合うようにされる。
図2に示されるとおり、膜中のアレイ2の結晶構造は、粒子4の中心を通る複数の概ね平行な第2の結晶面P(たとえばFCC結晶中の220面など)も定め、第2の結晶面Pはビュー表面6および第1の結晶面Lに対して垂直に位置付けられる。入射光線I3によって示されるとおり、入射放射線の低角度でアレイ2を打つ入射放射線はブラッグ回折される。反射光線R4によって示されるとおり、低角度の入射放射線は同様に低角度で面Pから反射される。低角度の入射および反射放射線とは、ビュー表面6から約30度未満であることを意味する。
一実施形態に従うと、第1の結晶面Lから反射される放射線の波長が電磁スペクトルの赤外部分にあり、第2の結晶面Pから反射される放射線の波長が電磁スペクトルの可視部分にあるように粒子4のサイズが定められる。反射放射線の波長は、面LおよびPの組の間のそれぞれの距離によって少なくとも部分的に制御される。ブラッグの法則に従うと、面間距離(変数「d」に相当する)が大きいほど反射放射線の波長が長くなり、たとえば電磁スペクトルの赤外部分になる。粒子4の寸法を制御することによって、第1の結晶面Lから反射される放射線の波長および第2の結晶面Pから反射される放射線の波長を選択してもよく、第2の結晶面Pから反射される放射線の波長は第1の結晶面Lから反射される放射線の波長よりも短い。たとえば図1および図2を参照すると、放射線R3の波長は放射線R1およびR2の波長よりも短い。
図3に示されるとおり、アレイ2は複数の方向から見られてもよい。線A〜Fを参照して、複数組の第2の結晶面Pがビュー表面6に関してアレイ2中に位置付けられている。たとえば、線Aから線Dに向かう方向にアレイ2を打つ入射放射線はブラッグ回折されて、線AおよびDの間の第2の結晶面Pから反射される。線Bから線Eに向かう方向にアレイ2を打つ入射放射線はブラッグ回折されて、線BおよびEの間の第2の結晶面Pから反射される。線CおよびFの間の第2の結晶面Pの別の組も同様に、線Cから線Fに向かう方向に入射された放射線を回折する。線Dから線Aに向かう方向に見られたときの線AおよびDの間の第2の結晶面Pに対しても、線Bから線Eに向かう方向に見られたときの線BおよびEの間の第2の結晶面P、ならびに線Fから線Cに向かう方向に見られたときの線CおよびFの間の第2の結晶面Pに対しても同じ現象が起こる。これらの視野方向および第2の結晶面Pの組の各々は、互いに約60度だけ分離されている。この6組の第2の結晶面Pの配置は、アレイ2の結晶構造の特徴である。したがってアレイ2においては、低角度ブラッグ回折が約60度の間隔で起こる。面Pが可視光を回折するとき、それは60度の間隔で現れる反射光として検出されるか、または30度に対して可視、30度に対して非可視となることによって検出される。この態様で、アレイ2が両矢印Zによって示されるとおりに、ビュー表面6の面に対して垂直な軸の周りを回転されるとき(またはユーザの視野がそれに関して移動するとき)、可視光は30度回転するごとに点いたり消えたりするように見える。
放射線の可視回折は、色変化が現れることであってもよいし、画像の形であってもよい。たとえば、第2の結晶面Pによって反射される可視光が緑色の可視スペクトルであってもよく、第2の結晶面Pがユーザの視野と整列されて、膜が膜の面においてユーザに対して回転されるときに、その緑色が消えて膜が暗く見え、すなわち可視光が反射されなくなってもよい。別の実施形態において、第2の結晶面Pから反射される可視光は画像の形であってもよく、それが膜の回転の際に消えてもよい。アレイに画像を与えるための方法を以下に説明する。
別の実施形態において、本発明は少なくとも2つのアレイ20、120を含む多層膜102を含む(図4および図5)。アレイ20および120は、少なくともそれぞれの第2の結晶面P1およびP2の組において放射線を回折する。図4に示されるとおり、第2の結晶面P1およびP2は互いにオフセットである(offset)ことによって、上述と同様に多層膜102が回転する際に可視光が第2の結晶面P1およびP2から交互に反射されてもよい。第2の結晶面P1およびP2から反射される回折放射線の波長は、同じであっても互いに異なっていてもよい。たとえば、アレイ20の第2の結晶面P1は均一な色(solid color)(例、緑色)を反射してもよく、一方でアレイ120の第2の結晶面P2は画像を反射してもよい。膜102の回転によって、第2の結晶面P1およびP2から交互の反射が起こり、たとえば緑色と画像とが交互に現れてもよい。図5は3つのアレイ2、20および120を有する多層膜202を示す。アレイ2、20および120はさまざまな構成で生成されてもよい。たとえば、アレイ2は第1の結晶面Lから可視光を反射してもよく、アレイ20は第2の結晶面P1から可視光(色または画像)を反射してもよく、アレイ120は第2の結晶面P2から可視光(色または画像)を反射してもよい。アレイ20および120はその結晶面Lから赤外線を反射することになるであろう。アレイ20および120の相対位置(図4および図5)は、第2の結晶面P1およびP2からの反射が互いに位相がずれるように、または同じ方向になるように、または互いに重なり合うように調整されてもよい。加えて、多層膜に複数のアレイが含まれることによって、所望の色彩効果、画像効果、赤外反射、またはその組み合わせが達成されてもよい。本発明に従って多層膜の多くの変形が生成されてもよいことが認識されるべきである。
粒子
粒子に対する好適な材料は、ポリスチレン、ポリウレタン、アクリルポリマー、アルキドポリマー、ポリエステル、シロキサン含有ポリマー、ポリスルフィド、エポキシ含有ポリマー、およびエポキシ含有ポリマーに由来するポリマー、ならびに無機材料、たとえば金属酸化物(例、アルミナ、シリカ、または二酸化チタン)もしくは半導体(例、セレン化カドミウム)など、またはこれらの材料の複合物を含む。
一実施形態において、粒子は概ね単一構造(unitary structure)を有する。本明細書において用いられる「単一構造」とは、粒子の各々が構成要素構造を有さない概ね均一な構造を有するという特徴を示すが、その組成は、たとえば内部に溶媒またはマトリックスが拡散するときに起こり得るように、単一粒子を通じて変動し得る。代替的に、粒子は、コアがシェル組成物とは異なる組成物から生成されるコアシェル構造を有してもよい。粒子コアに対する好適な組成物は、有機ポリマー、たとえばポリスチレン、ポリウレタン、アクリルポリマー、アルキドポリマー、ポリエステル、シロキサン含有ポリマー、ポリスルフィド、エポキシ含有ポリマー、またはエポキシ含有ポリマーに由来するポリマー、および無機材料、たとえば金属酸化物(例、アルミナ、シリカ、または二酸化チタン)または半導体(例、セレン化カドミウム)などを含む。シェルに対する好適な組成物は、有機ポリマー(例、ポリスチレン、ポリウレタン、アクリルポリマー、アルキドポリマー、ポリエステル、シロキサン含有ポリマー、ポリスルフィド、エポキシ含有ポリマー、またはエポキシ含有ポリマーに由来するポリマー)を含み、粒子シェルの組成はコアシェル粒子の特定のアレイに対するマトリックス材料とは異なる。シェル材料は非膜形成性であってもよく、これはシェル材料がシェル材料の膜を形成することなく各粒子コアを囲む定位置に残ることを意味し、したがってコアシェル粒子はポリマーマトリックス内で個別の粒子であり続ける。このように、アレイは少なくとも3つの一般的領域を含む。すなわちマトリックスと、粒子シェルと、粒子コアとである。代替的に、シェル材料は膜形成性であってもよく、よってシェル材料がコアの周りに膜を形成してもよい。コア材料およびシェル材料は異なる屈折率を有する。加えて、シェルの屈折率は、シェルの厚さにわたる屈折率の勾配の形でシェル厚さの関数として変動してもよい。屈折率勾配は、シェルの厚さにわたるシェル材料の組成の勾配の結果もたらされてもよい。
シェル材料は非膜形成性であってもよく、それによってシェル材料はシェル材料の膜を形成することなく各粒子コアを囲む定位置に残るために、コアシェル粒子はポリマーマトリックス内で個別の粒子であり続け、第2の粒子がシェルに注入される。代替的に、シェル材料は膜形成性であることによって、コアシェル粒子のシェルが膜を形成して、残ったコアを囲むマトリックス材料として機能してもよい。概ね球体の粒子については、コアの直径が合計粒子直径の85%から95%または合計粒子直径の90%を構成してもよく、シェルは粒子直径の均衡を構成し、半径方向の厚さ寸法を有してもよい。
一実施形態において、粒子コアは、界面活性剤の存在下でコア前駆物質モノマーをエマルション重合し、コアの分散物を得ることによって生成される。有機ポリマー粒子の分散のために好適な界面活性剤は、スチレンスルホン酸ナトリウム、1−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロピルスルホン酸ナトリウム(Rhodia CorporationよりSipomer COPS−Iとして商業的に入手可能)、アクリルアミドプロピルスルホネート、およびアリルスルホン酸ナトリウムを含むがそれに限定されない。特に有用な界面活性剤は、粒子分散物の分散液(例、水)における可溶性が最低限であるものである。シェルモノマーを(上述のとおりの)界面活性剤とともにコア粒子分散物に加えることによって、シェルモノマーをコア粒子の上に重合させる。望ましくない材料、たとえば未反応のモノマー、小さいポリマー、水、開始剤、界面活性剤、未結合の塩、およびグリット(凝集した粒子)などを除去するための、たとえば限外濾過、透析またはイオン交換などの技術によって、分散物からコアシェル粒子を精製して、荷電コアシェル粒子の単分散物を生成する。限外濾過は荷電粒子を精製するために特に好適である。粒子が、たとえば塩または副生成物などの他の材料とともに分散物中にあるときは、荷電粒子の反発力が軽減され得る。したがって粒子分散物を精製して本質的に荷電粒子のみを含有するようにし、次いで荷電粒子は互いに容易に反発しあって、以下に説明するとおりに基体上に整列したアレイを形成する。
本発明の別の実施形態において、単一構造の粒子は、溶液中に開始剤とともにモノマーを分散させて、コアシェル粒子のコアの調製に関して上述したとおりに単一粒子を生成することによって生成される。単一粒子の分散物を上述のとおりに精製することによって荷電単一粒子のみの分散物を生成し、次いで荷電単一粒子は以下に説明するとおりに基体上に整列したアレイを形成する。
粒子のアレイ
過剰な原材料、副生成物、溶媒などを除去すると、荷電粒子の静電反発力によって粒子が自己組織化して整列したアレイになる。精製した粒子の分散物を基体に適用して乾燥させる。基体に適用される粒子の分散物は、10〜70vol.%の荷電粒子または30〜65vol.%の荷電粒子を含有していてもよい。分散物は、浸漬、噴霧、ブラッシング、ロールコーティング、カーテンコーティング、フローコーティング、またはダイコーティングによって、基体に所望の厚さに適用されてもよい。湿潤コーティングは4〜50ミクロン、たとえば20ミクロンなどの厚さを有してもよい。乾燥の際に、この材料は本質的に、自己組織化してブラッグアレイとなり、したがって放射線を回折する粒子のみを含有する。
マトリックス
米国特許第6,894,086号(本明細書において引用により援用される)に開示されるとおり、モノマーまたはその他のポリマー前駆物質材料を含む流体硬化性マトリックス組成物によって粒子のアレイをコートして、粒子のアレイに硬化性マトリックス組成物を浸透させることによって、基体上の粒子(コアシェルまたは単一)の乾燥アレイがマトリックス中に固定される。硬化性マトリックス組成物材料は、浸漬、噴霧、ブラッシング、ロールコーティング、グラビアコーティング、カーテンコーティング、フローコーティング、スロットダイコーティング、またはインクジェットコーティングによって粒子の乾燥アレイ上にコートされてもよい。コーティングとは、硬化性マトリックス組成物が少なくとも実質的にアレイ全体を被覆し、粒子間の間隙空間を少なくとも部分的に充填していることを意味する。
マトリックス材料は有機ポリマー、たとえばポリスチレン、ポリウレタン、アクリルポリマー、アルキドポリマー、ポリエステル、シロキサン含有ポリマー、エポキシ含有ポリマー、および/またはエポキシ含有ポリマーに由来するポリマーなどであってもよい。一実施形態において、マトリックス材料は水溶性または親水性のアクリルポリマーである。水溶性または親水性のマトリックスを生成するために好適なモノマーは、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、ポリエチレングリコール、(600)ジアクリレート、ポリエチレングリコール、(400)ジアクリレート、ポリエチレングリコール、(200)ジアクリレート、およびアクリル酸を含むがそれに限定されず、その後にマトリックス組成物を硬化して有機マトリックスが得られる。水溶性または親水性のポリマーマトリックスを生成するためのその他の好適なモノマーは、ポリエチレングリコール(1000)ジアクリレート、メトキシポリエチレングリコール(350)モノアクリレート、メトキシポリエチレングリコール(350)モノメタクリレート、メトキシポリエチレングリコール(550)モノメタクリレート、メトキシポリエチレングリコール(550)モノアクリレート、エトキシ化30ビスフェノールAジアクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート、アクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ポリエチレングリコール(600)ジメタクリレート、ポリエチレングリコール(400)ジメタクリレート、エトキシ化30ビスフェノールAジメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、およびヒドロキシプロピルメタクリレートを含んでもよい。
以下に詳細に示すとおり、マトリックス中に受容される粒子のアレイは、一時的支持体として機能する基体上に生成されてもよいし、放射線回折材料に対する所望の最終用途である基体上に生成されてもよい。一時的支持体とは、基体が本発明の放射線回折材料の生成を支持するために用いられ、その後放射線回折材料はたとえば自立膜または粉砕微粒子状物質などの自立した形で基体から除去されることを意味する。放射線回折材料の膜または放射線回折材料の微粒子は、次いでその究極的最終用途のために別の支持体に適用されてもよいし、組成物(たとえばコーティング組成物など)に加えられてもよい。放射線回折材料の最終用途および最終形は、本明細書に記載されるものに限定されない。
多層膜(例、膜102および202)については、それぞれのマトリックス中に固定されたそれぞれのアレイ(例、アレイ20および120)を含有する別々の膜が生成されて、熱で結合されるか、または接着剤によって膜を貼り合わせることによってともに積層される。多層膜は自立膜であってもなくてもよい。
一実施形態において、本発明の放射線回折材料は非ゼラチン質であり、実質的に固体である。非ゼラチン質とは、放射線回折材料が水などの流動化材料を含有せず、かつヒドロゲルでもなく、ヒドロゲルから生成されたものでもないことを意味する。特定の実施形態において、本発明の放射線回折材料は実質的に、粒子といくらかの残余溶媒を有し得るマトリックスとをのみ含み、実質的に固体である。放射線回折材料における粒子対マトリックスの容積比は、典型的には約25:75から約80:20である。
以下に説明するとおり、化学線を用いて放射線回折材料において画像を生成してもよい。一実施形態においては、たとえば基体上に同じように荷電した粒子を周期的アレイに予め配置して、粒子のアレイを硬化性マトリックス組成物でコートすることなどによって、粒子のアレイが硬化性マトリックス中に受容される。粒子の周期的アレイは、(米国特許第6,894,086号に記載されるとおり)噴霧、ブラッシング、ロールコーティング、グラビアコーティング、カーテンコーティング、フローコーティング、スロットダイコーティング、またはインクジェットコーティングによって硬化性マトリックス組成物をアレイ上に適用するか、または粒子のアレイを基体上のコーティング組成物に埋め込むことによってコートされてもよい。
マトリックスにコートされたアレイの第1の部分が化学線に露出されることで、露出部分のマトリックス組成物が硬化する。化学線に露出されなかったアレイの残りの部分は、アレイの残りの部分における粒子の粒子間隔を変えるように処理される。粒子の粒子間隔の変更後、アレイを化学線に露出してマトリックスの残りの部分を硬化させる。最初に露出された放射線回折材料の部分は、残りの部分とは異なる波長帯域にて放射線を回折する。たとえば、第1の部分はマスクの使用または集束レーザ放射によって化学線に露出されてもよい。一実施形態において、マトリックス組成物が、たとえばアクリレートに基づく組成物など、紫外(ultraviolet:UV)線によって硬化するとき、そのマトリックス組成物を硬化するために用いられる化学線はUV線を含む。
別の実施形態において、マトリックスにコートされたアレイの第1の部分が化学線に露出されることで、露出部分の硬化性マトリックスが硬化する。残りの未露出部分は、アレイを乱して残りの部分が放射線を回折しないようにする態様で変更される。粒子の整列した周期的アレイは、たとえば粒子を少なくとも部分的に溶解する溶媒をアレイに適用すること、未露出部分を過熱して粒子を破壊すること、または粒子を機械的に破壊することなどを含むさまざまな技術によって乱されてもよい。
基体
基体は柔軟な材料、たとえば金属シートまたは箔(例、アルミ箔)、紙、またはポリエステルもしくはポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate:PET)の膜(もしくはシート)などであってもよいし、柔軟でない材料、たとえばガラスまたはプラスチックなどであってもよい。「柔軟な」とは、基体が顕著な不可逆的変化なしに、たとえば屈曲、伸展、圧縮などの機械的応力を受けられることを意味する。好適な基体の1つは微孔質シートである。微孔質シートのいくつかの例が米国特許第4,833,172号、第4,861,644号、および第6,114,023号に開示されており、これらは本明細書において引用により援用される。商業的に入手可能な微孔質シートは、PPG Industries,Inc.によってTeslin(登録商標)の名称で販売されている。その他の好適な柔軟な基体は、天然皮革、合成皮革、仕上げ(finished)天然皮革、仕上げ合成皮革、スエード、ビニルナイロン、エチレン酢酸ビニル(ethylene vinyl acetate)フォーム(EVAフォーム)、熱可塑性ウレタン(thermoplastic urethane:TPU)、流体充填ブラダー、ポリオレフィンおよびポリオレフィンブレンド、ポリ酢酸ビニルおよびコポリマー、ポリ塩化ビニルおよびコポリマー、ウレタンエラストマー、合成テキスタイル(textile)、ならびに天然テキスタイルを含む。
特定の実施形態において、柔軟な基体は圧縮性の基体である。「圧縮性の基体」および類似の用語は、圧縮変形を受けても、圧縮変形が終わると実質的に同じ形に戻ることができる基体を示す。「圧縮変形」という用語は、基体の体積を少なくとも一時的に少なくとも1方向に低減させる機械的応力を意味する。上記のとおり、本発明の複合材料が圧縮性の基体に適用されてもよい。「圧縮性の基体」および類似の用語は、圧縮変形を受けても、圧縮変形が終わると実質的に同じ形に戻ることができる基体を示す。「圧縮変形」という用語および類似の用語は、基体の体積を少なくとも一時的に少なくとも1方向に低減させる機械的応力を意味する。圧縮性の基体とは、たとえば圧縮歪みが50%またはそれ以上、たとえば70%、75%、または80%、またはそれ以上である基体である。圧縮性の基体の特定例は、気体、液体および/またはプラズマが充填されたフォームおよびポリマーブラダー(polymeric bladders)を含む基体を含む。「フォーム(Foam)」は連続気泡フォームおよび/または独立気泡フォームを含むポリマー材料または天然材料であってもよい。「連続気泡フォーム」とは、フォームが複数の相互接続された空気室を含むことを意味する。「独立気泡フォーム」とは、フォームが別々の閉じた細孔を含むことを意味する。フォームの例は、ポリスチレンフォーム、ポリ酢酸ビニルおよび/またはコポリマー、ポリ塩化ビニルおよび/またはコポリマー、ポリ(メタ)アクリルイミドフォーム、ポリ塩化ビニルフォーム、ポリウレタンフォーム、熱可塑性ウレタンフォーム、およびポリオレフィンフォーム、およびポリオレフィンブレンドを含むがそれに限定されない。ポリオレフィンフォームは、ポリプロピレンフォーム、ポリエチレンフォーム、およびエチレン酢酸ビニル(「EVA」)フォームを含むがそれに限定されない。「EVAフォーム」は連続気泡フォームおよび/または独立気泡フォームを含み得る。EVAフォームは平らなシートもしくはスラブまたは成形されたEVAフォーム、たとえば靴の中物などを含んでもよい。異なるタイプのEVAフォームは異なるタイプの表面多孔性を有し得る。成形されたEVAフォームは稠密な表面または「スキン」を含み得るのに対し、平らなシートまたはスラブは多孔性の表面を示し得る。
本発明に従うポリウレタン基体は、芳香族、脂肪族、および複合型(複合型の例はシリコーンポリエーテルまたはポリエステルウレタンおよびシリコーンカーボネートウレタンである)のポリエステルまたはポリエーテルに基づく熱可塑性ウレタンを含む。「プラスチック」とは、一般的な熱可塑性または熱硬化性の合成材料のいずれかを意味しており、それは熱可塑性オレフィン(thermoplastic olefins:「TPO」)、たとえばポリエチレンおよびポリプロピレンならびにそのブレンド、熱可塑性ウレタン、ポリカーボネート、シート成形化合物、反応射出成形化合物、アクリロニトリルに基づく材料、ナイロンなどを含む。特定的なプラスチックは、ポリプロピレンおよびEPDM(エチレンプロピレンジエンモノマー(ethylene propylene diene monomer))を含むTPOである。
複合材料は、さまざまなやり方で物品に適用されてもよい。一実施形態において、複合材料は基体上に生成され、次いで基体から除去されて、たとえばフレークの形などの微粒子の形に粉砕される。粉砕された複合材料は、物品に適用するためのコーティング組成物の添加剤として取り入れられてもよい。粉砕された複合材料を含有するコーティング組成物の濁りを最小限にすることが有利であり得る。濁りの低減は、複合材料のマトリックスと粒子との間の屈折率の差を減らすことによって達成されてもよい。しかし、屈折率の差を減らすと、一般的に屈折した放射線の強度が減る。したがって、最小限の濁りが望ましくて屈折率の差を減らすときには、マトリックスと粒子との屈折率が互いにもっと異なる材料よりも複合材料の厚さを増す、すなわちアレイ中の粒子の層の量を増やすことによって、強度を維持してもよい。
一実施形態において、コーティング組成物は、たとえばアルコキシドなどの「ハードコート」を含む。アルコキシドは、当該技術分野において公知の他の化合物および/またはポリマーとさらに混合および/または反応されてもよい。特に好適なのは、たとえば上の式に含まれるものなど、オルガノアルコキシシランを少なくとも部分的に加水分解することによって形成されるシロキサンを含む組成物である。好適なアルコキシド含有化合物の例およびそれを作製するための方法は、本明細書において引用により援用される米国特許第6,355,189号、第6,264,859号、第6,469,119号、第6,180,248号、第5,916,686号、第5,401,579号、第4,799,963号、第5,344,712号、第4,731,264号、第4,753,827号、第4,754,012号、第4,814,017号、第5,115,023号、第5,035,745号、第5,231,156号、第5,199,979号、および第6,106,605号に記載されている。
特定の実施形態において、アルコキシドは、グリシドキシ[(C1−C3)アルキル]トリ(C1−C4)アルコキシシランモノマーとテトラ(C1−C6)アルコキシシランモノマーとの組み合わせを含む。本発明のコーティング組成物に用いるために好適なグリシドキシ[(C1−C3)アルキル]トリ(C1−C4)アルコキシシランモノマーは、グリシドキシメチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシ−プロピルトリメトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−グリシドキシプロピル−トリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、その加水分解物、および/またはこうしたシランモノマーの混合物を含む。本発明のコーティング組成物においてグリシドキシ[(C1−C3)アルキル]トリ(C1−C4)アルコキシシランと組み合わせて用いられてもよい好適なテトラ(C1−C6)アルコキシシランは、たとえばテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラペンチルオキシシラン、テトラヘキシルオキシシラン、およびその混合物などの材料を含む。
特定の実施形態において、本発明のコーティング組成物に用いられるグリシドキシ[(C1−C3)アルキル]トリ(C1−C4)アルコキシシランおよびテトラ(C1−C6)アルコキシシランモノマーは、グリシドキシ[(C1−C3)アルキル]トリ(C1−C4)アルコキシシラン対テトラ(C1−C6)アルコキシシランの重量比が0.5:1から100:1、たとえば0.75:1から50:1など、場合によっては1:1から5:1にて存在する。特定の実施形態において、アルコキシドは、たとえばポリマー封入着色粒子(polymer−enclosed color−imparting particles)などのコーティング組成物の他の構成要素と組み合わされる前に、少なくとも部分的に加水分解される。こうした加水分解反応は米国特許第6,355,189号の第3欄7行から28行に記載されており、この引用部分は本明細書において引用により援用される。特定の実施形態においては、加水分解性アルコキシドの加水分解に必要な量の水が与えられる。たとえば、特定の実施形態において、水は加水分解性アルコキシド1モル当り少なくとも1.5モルの水という量で存在する。特定の実施形態においては、十分であれば大気中の水分が適当であり得る。
特定の実施形態においては、加水分解および縮合反応を触媒するために触媒が与えられる。特定の実施形態において、触媒は酸性材料、および/または酸性材料とは異なるが化学線に露出すると酸を生じる材料である。特定の実施形態において、酸性材料は有機酸、無機酸、またはその混合物から選択される。こうした材料の非限定的な例は、酢酸、ギ酸、グルタル酸、マレイン酸、硝酸、塩酸、リン酸、フッ化水素酸、硫酸、またはその混合物を含む。
たとえばルイス酸および/またはブレンステッド酸など、化学線への露出の際に酸を生じるあらゆる材料が本発明のコーティング組成物中の加水分解および縮合触媒として使用され得る。酸生成化合物の非限定的な例は、オニウム塩およびヨードシル塩、芳香族ジアゾニウム塩、メタロセニウム塩、o−ニトロベンズアルデヒド、米国特許第3,991,033号に記載されるポリオキシメチレンポリマー、米国特許第3,849,137号に記載されるo−ニトロカルビノールエステル、o−ニトロフェニルアセタール、そのポリエステル、および米国特許第4,086,210号に記載される末端キャップ誘導体、スルホン酸エステル、またはスルホン酸エステル基に対するアルファもしくはベータ位置にカルボニル基を含む芳香族アルコール、芳香族アミドまたはイミドのN−スルホニルオキシ誘導体、芳香族オキシムスルホネート、キノンジアジド、および鎖にベンゾイン基を含有する樹脂、たとえば米国特許第4,368,253号に記載されるものなどを含む。これらの放射線活性化酸触媒の例は、米国特許第5,451,345号にも開示されている。
特定の実施形態において、酸生成化合物はカチオン性光開始剤、たとえばオニウム塩などである。こうした材料の非限定的な例はジアリールヨードニウム塩およびトリアリールスルホニウム塩を含み、これらはSarCat(登録商標)CD−1012およびCD−1011としてSartomer Companyより商業的に入手可能である。その他の好適なオニウム塩は米国特許第5,639,802号の第8欄59行から第10欄46行に記載されている。こうしたオニウム塩の例は、4,4’−ジメチルジフェニルヨードニウムテトラフルオロホウ酸塩、フェニル−4−オクチルオキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩、ドデシルジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩、[4−[(2−テトラデカノール)オキシ]フェニル]フェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩、およびその混合物を含む。
本発明のコーティング組成物において用いられる触媒の量は、使用される特定の材料に依存して大きく変動し得る。加水分解および縮合反応を触媒および/または開始するために必要な量、たとえば触媒量(catalyzing amount)のみが必要である。特定の実施形態において、酸性材料および/または酸生成材料は、組成物の総重量に基づいて0.01重量%から5重量%の量で用いられてもよい。
本発明に従って生成された放射線回折材料は、価値のある文書、製造物品およびその包装、ならびに信用証明書、特に偽造防止(art−counterfeiting)装置のものを含むマーキング装置において使用されてもよい。価値のある文書の例は、通貨、クレジットカード、順守証明書、コレクターズアイテムおよびトレーディングカード、譲渡証書、権利証書または登録証(例、自動車のもの)、コンプライアンス・デカル(compliance decals)、チケット(例、旅行、イベントまたは駐車)、税納印紙、コイン、郵便切手、小切手および為替、文具(stationary)、宝くじのチケット、チップおよび/またはトークン、統制品目(例、証拠)、キーカード、鍵、トレースおよび追跡アイテム、ならびにバーコードの部分を含む。製造物品または製造物品の包装は、航空機部品、自動車部品、たとえば車両識別番号など、医薬製品およびパーソナルケア製品、記録媒体、衣類および履物、電子装置、電池、眼用装置、アルコール、食料品、印刷用インクおよび印刷消耗品、筆記用具、贅沢品、たとえばかばん類およびハンドバッグなど、スポーツ用品、ソフトウェアおよびソフトウェア包装、不正防止シール(tamper seals)、芸術品(原作品を含む)、建設資材、軍需品、玩具、燃料、産業器材、生物学的材料および生活用品、宝石、本、骨董品、安全用品(例、消火器および濾過装置)、カーペットおよびその他の家具、化学製品、医療装置、塗料およびコーティング、ならびに窓および透明物を含んでもよい。本発明に従って生成された複合材料を有し得る信用証明書の例は、運転免許証、身分証明書(政府、会社、および教育用)、パスポート、ビザ、結婚証明書、病院用ブレスレット、および卒業証書を含む。これらの例は限定することを意味するものではなく、本発明の放射線回折材料を有し得る装置の単なるサンプリングである。こうした用途は限定することを意味していない。
加えて、放射線回折材料は膜の形で生成されてもよく、それが次いで接着剤などによって物品に適用されてもよい。
代替的には、粒子のアレイをたとえば電子装置のハウジングなど、物品のハウジングに直接適用するか、またはたとえば運動用設備、アクセサリー、光学レンズ、光学フレーム、靴などを含む衣類などの品物に直接適用することによって、物品自体が基体の役割をしてもよい。
本発明の放射線回折材料は、物品を認証するために用いられてもよく、たとえば文書もしくは装置を認証するか、または製造品の供給源を識別するためなどに用いられてもよい。本発明の放射線回折材料を有する文書、たとえばセキュリティカードなどは、もしその放射線回折材料を有する物品が、たとえば特定の強度レベルにおける特定の波長の放射線の回折などの特性を示せば、真正であるとみなされる。「セキュリティカード」は、それを所持する者の身元を認証するか、または施設へのアクセスを許可するための文書または装置を含み、たとえばバッジなどの形をしている。セキュリティカードはそのカード(例、写真付身分証明書またはパスポート)の所持者を識別してもよいし、その所持者がセキュリティ保護された施設へのアクセスを許可されるべきであることを示す文書または装置として機能してもよい。たとえば、真正であるように見えるセキュリティカードが放射線を回折する特性を有するかどうかがテストされてもよい。偽物のセキュリティカードはその特性を示せないだろう。同様に、本発明の光学的に可変の偽造防止装置を有する包装に入れて提供される品物(医薬製品など)の消費者は、その包装の回折特性をテストすることによってその包装が真正かどうかをテストできる。適切に応答しない包装は偽物であるとみなされ、その特性を示す包装は真正であるとみなされる。その他の消費品も、たとえば製造品(例、電子装置)のハウジング上、または衣類(例、靴)の物品の表面などに本発明の放射線回折材料を含んでもよい。
放射線回折材料は、さらに多層構造中でコーティング組成物によって少なくとも部分的に覆われていてもよい。一実施形態において、複合材料は上述の「ハードコート」コーティング組成物でコートされる。別の実施形態において、複合材料はたとえば多層反射防止スタックなどにおいて反射防止コーティングでコートされる。反射防止コーティングは誘電材料で形成されてもよく;たとえば金属酸化物、たとえばスパッタリングによって沈着されたZn2SnO4、In2SO4、SnO2、TiO2、In2O3、ZnO、Si3N4、および/またはBi2O3などである。
以下の実施例は、本発明の一般的原理を示すために提供されるものである。本発明は提供される特定の実施例に限定されると考えられるべきではない。別様に示されない限り、すべての部(parts)は重量比である。
(実施例1)
赤外回折コアシェル粒子
以下の手順によって、ポリスチレンコア/スチレン−メチルメタクリレート−エチレングリコールジメタクリレートシェル粒子の水中分散物を調製した。
Aldrich Chemical Company,Inc.からの重炭酸ナトリウム(2g)を2400gの脱イオン水と混合して、熱電対と、加熱マントルと、攪拌機と、還流凝縮器と、窒素入口とを備えた4リットルの反応ケトルに加えた。混合物を撹拌しながら25分間窒素をスパージングさせ、次いで窒素で満たした。Cytec Industries,Inc.からのエアロゾルMA80−I(5.0g)、およびAldrich Chemical Company,Inc.からの3.0gのBrij35(ポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテル)、1.2gのスチレンスルホン酸ナトリウム(sodium styrene sulfonate:SSS)、および150gのエチレングリコール、スチレンモノマー(500g)(すべてAldrich Chemical Company,Incより)を混合物に撹拌しながら加えた。加熱マントルを用いて、混合物を約65℃に加熱した。Aldrich Chemical Company,Inc.からの過硫酸ナトリウム(200gの脱イオン水中に6.0g)を混合物に撹拌しながら加えた。撹拌しながら温度を約65℃にて2.5時間保持した。水(300g)、Brij35(3.0g)、スチレン(68g)、メチルメタクリレート(102g)、エチレングリコールジメタクリレート(15g)、およびSSS(0.8g)(すべてAldrich Chemical Company,Inc.より入手可能)の混合物を40分間撹拌し、次いで反応容器に加えた。混合物の温度を65℃にて追加の約3.5時間の間維持した。その結果得られたポリマー分散物を1ミクロンのフィルタバッグで濾過した。
どちらもPTI Advanced Filtration,Inc.Oxnard,CAからのものである4インチの限外濾過ハウジングおよび2.41インチのポリビニリジンフルオリド(polyvinylidine fluoride)膜を用いてポリマー分散物を限外濾過し、蠕動ポンプを用いて1秒当り約170mlの流速でポンプ移送した。2882gの限外濾過液を除去した後、分散物に脱イオン水(2882g)を加えた。7209gの限外濾過液が7209gの脱イオン水で置き換えられるまで、この交換を数回繰り返した。次いで、混合物の固体含有量が42.6重量パーセントになるまで余分な限外濾過液を除去した。Frontier Industrial Technology,Inc.,Towanda,PAからのスロットダイ塗布機によって、この材料を2ミル厚のポリエチレンテレフタレート(PET)基体に適用し、180°Fにて60秒間乾燥して、乾燥厚さを約10ミクロンにした。その結果得られた材料は、Varian,Inc.からのCary500分光光度計で測定された821nmの放射線を回折した。
(実施例2)
可視光回折コアシェル粒子
以下の手順によって、ポリスチレン−ジビニルベンゼンコア/スチレン−メチルメタクリレート−エチレングリコールジメタクリレート−ジビニルベンゼンシェル粒子の水中分散物を調製した。Aldrich Chemical Company,Inc.からの3.0gの重炭酸ナトリウムを4100gの脱イオン水と混合して、熱電対と、加熱マントルと、攪拌機と、還流凝縮器と、窒素入口とを備えた12リットルの反応ケトルに加えた。混合物を撹拌しながら40分間窒素をスパージングさせ、次いで窒素で満たした。Cytec Industries,Inc.からのエアロゾルMA80−I(410gの脱イオン水中に16.0g)、どちらもAldrich Chemical Company,Inc.からのスチレンモノマー(416.4g)および8.0gのBrij35(ポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテル)を混合物に撹拌しながら加えた後、48gの脱イオン水でリンスした。加熱マントルを用いて、混合物を約50℃にて30分間加熱した。次いで、Aldrich Chemical Company,Inc.からの8.0gのポリエチレングリコールメチルメタクリレートを混合物に加えた。混合物を60℃に加熱し、次いでスチレンモノマー(940g)を撹拌しながら加えた。Aldrich Chemical Company,Inc.からの過硫酸ナトリウム(144gの脱イオン水中に12g)を混合物に撹拌しながら加えた。混合物の温度を90分間一定に保持した。撹拌しながら、Aldrich Chemical Company,Inc.からのジビニルベンゼン(100g)を混合物に加えた。その後、100gの脱イオン水中の6.0gのBrij35を加えた。次に、Aldrich Chemical Company,Inc.からの過硫酸ナトリウム(900gの脱イオン水中に3.0g)を混合物に撹拌しながら加えた。すべてAldrich Chemical Company,Inc.より入手可能なスチレン(150g)、メチルメタクリレート(200g)、エチレングリコールジメタクリレート(35g)の混合物を、反応混合物に撹拌しながら加えた。スチレンスルホン酸ナトリウム(SSS)(4.5g)を反応混合物に撹拌しながら加えた後、100gの脱イオン水でリンスした。混合物の温度を60℃にて約4時間維持した。その結果得られたポリマー分散物を5ミクロンのフィルタバッグで濾過した。その結果得られたポリマー分散物を、次いでどちらもPTI Advanced Filtration,Inc.Oxnard,CAからのものである4インチの限外濾過ハウジングおよび2.41インチのポリビニリジンフルオリド膜を用いて限外濾過し、蠕動ポンプを用いて1秒当り約170mlの流速でポンプ移送した。3000gの限外濾過液を除去した後、分散物に脱イオン水(3022g)を加えた。7997gの限外濾過液が7997gの脱イオン水で置き換えられるまで、この交換を数回繰り返した。次いで、混合物の固体含有量が44.4重量パーセントになるまで余分な限外濾過液を除去した。スロットダイ塗布機によって、この材料を2ミル厚のポリエチレンテレフタレート基体に適用し、180°Fにて1分間乾燥して、約8ミクロンの多孔性乾燥厚さを得た。その結果得られた材料は、494nmの光を回折した。
(実施例3)
有機マトリックス
以下の手順によって、紫外線硬化性有機組成物を調製した。Aldrich Chemical Company,Inc.からのジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド/2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェノン(0.2g)の50/50混合物を、どちらもSartomer Company,Inc.,Exton,PAからのものである6gのエトキシ化(20)トリメチロールプロパントリアクリレートおよび4gの1,4−ブタンジオールジアクリレートの混合物に撹拌しながら加えた。
(実施例4)
角度切り換え可能な画像
非常に細かいScotch−Brite(登録商標)パッド(3M Corp.,Minneapolis,MNより入手可能な研磨パッド)で軽くこすり磨きされたThe Leneta Company,Mahwah,NJからの不透明度チャートの黒い部分の上に、実施例3で調製したUV硬化性組成物を2滴置いた。この不透明度チャートの上に実施例1で調製した材料を下向きに置くことによって、ポリスチレンコア/スチレン−メチルメタクリレート−エチレングリコールジメタクリレートシェル粒子が、沈着されたUV硬化性コーティング中に静止し、ポリエチレンテレフタレート(PET)基体が上向きになった。PET基体の頂部にコートされていないPETシートを置いた。PETシートの頂部側でローラーを用いて、実施例3からのUV硬化性コーティングを広げて、実施例1からの材料の間隙空間に強制的に入れた。
PET基体の頂部の、実施例1および実施例3からの組み合わせ材料を有する不透明度チャートの部分の上に、画像を有するマスクを置いた。そのマスクは透明な領域と不透明な領域とを含んでいた。100Wの水銀ランプを用いて、マスクの透明な範囲を通じてサンプルをUV線硬化した。マスクと粒子を含有するPET基体とを不透明度チャートから取り除き、サンプルをイソプロピルアルコールで洗浄した。
マスクの透明な範囲と同じデザインを有する膜が不透明度チャートの上に形成された。その結果得られた画像は、表面に対して斜めの角度から見たときに逆反射の(retroreflective)緑色を有し、それは膜を表面の面内で回転させたときに点いたり消えたりすることが示された。視野角が表面に対して垂直であるとき、すなわち観察者が表面の面をまっすぐに見るとき、画像は実質的に無色であった。
(実施例5)
多層複合物の角度切り換え可能な画像
実施例4の手順をさらに2回繰り返して、実施例4からの材料(画像1)の頂部に適用される2つの付加的膜層を生成した。
第1の繰り返しプロセスは実施例1からの材料を異なるマスクとともに用いて、異なる画像(画像2)をもたらした。画像2を有する材料は実施例4の膜(画像1)の頂部に適用され、実施例4の膜(画像1)の配向に対して90度オフセットになっていた。
第2の繰り返しプロセスにおいては、実施例4の手順の後に、実施例2からの材料が実施例5の材料に埋め込まれた。その結果得られた膜にさらに別のマスクデザインを投影して、画像2の膜の上に位置付けされた第3の層(画像3)を生成した。3層の複合物がもたらした合成画像範囲(composite image area)は、表面に対して垂直に見たときには銅赤色であり、表面(画像3)に対して45度以下の角度から見たときは緑色であった。合成画像は投影範囲(画像1)も含んでいた。この画像は斜めの角度から見ると逆反射の緑色であり、複合物を複合膜の面内で回転すると消えることが示された。画像1が消えることが示されるとき、別の逆反射の緑色画像(画像2)が可視となった。この現象は合成画像が回転される際に30度ごとに起こった。本質的に、もし画像1が可視であれば画像2は不可視であった。同様に、もし画像2が可視であれば画像1は不可視であった。
この態様で、多層膜は、膜がそれ自体の面内(画像1および画像2)で回転されるときに交互に点いたり消えたりする色(複数の画像)と、観察者に対するある角度で見られるときに可視である別の色(画像)とを示した。
本発明の好ましい実施形態を上に説明したが、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく本発明の明らかな改変および変更が行なわれてもよい。本発明の範囲は添付の特許請求の範囲およびその均等物において定義される。

Claims (25)

  1. ビュー表面を有する放射線回折膜であって、前記ビュー表面の少なくとも一部はビュー面内に存在し、前記膜はマトリックス材料中に受容された粒子の整列した周期的アレイを含み、粒子の前記アレイは結晶構造を有し、前記結晶構造は(i)赤外線を回折する前記粒子の複数の第1の結晶面と、(ii)可視光を回折する前記粒子の複数の第2の結晶面とを定める、膜。
  2. 前記第1の結晶面は前記第2の結晶面に対して角度を付けて位置付けされる、請求項1に記載の膜。
  3. 前記結晶構造における前記第1の結晶面の間の距離は、前記結晶構造における前記第2の結晶面の間の距離よりも大きい、請求項1に記載の膜。
  4. 前記第1の結晶面が赤外線を回折し、前記第2の結晶面が可視光を回折するように前記粒子のサイズが定められる、請求項3に記載の膜。
  5. 前記第1の結晶面は前記ビュー面に対して平行である、請求項3に記載の膜。
  6. 前記第2の結晶面は前記ビュー面に対して角度を付けている、請求項3に記載の膜。
  7. 前記結晶構造は複数組の第2の結晶面を含む、請求項6に記載の膜。
  8. 前記結晶構造は3組の第2の結晶面を含む、請求項7に記載の膜。
  9. 前記ビュー面に対する一定の垂直視野角において、可視光は前記膜ビュー表面の別々の視点において回折される、請求項7に記載の膜。
  10. 可視光は前記ビュー面において約60°の間隔で回折される、請求項9に記載の膜。
  11. マトリックス材料中に受容された粒子の別の整列した周期的アレイをさらに含み、粒子の前記別のアレイは、(i)赤外線を回折する前記粒子の別の複数の第1の結晶面と、(ii)可視光を回折する前記粒子の別の複数の第2の結晶面とを定める結晶構造を有する、請求項1に記載の膜。
  12. 前記2つのアレイの前記第2の結晶面は放射線の異なる波長を回折する、請求項11に記載の膜。
  13. 前記2つのアレイの前記第2の結晶面は、前記膜ビュー表面の異なる視点において放射線を回折する、請求項11に記載の膜。
  14. 前記粒子はポリスチレン、ポリウレタン、アクリルポリマー、アルキドポリマー、ポリエステル、シロキサン含有ポリマー、ポリスルフィド、エポキシ含有ポリマー、および/またはエポキシ含有ポリマーに由来するポリマーを含み、前記マトリックスはポリウレタン、アクリルポリマー、アルキドポリマー、ポリエステル、シロキサン含有ポリマー、ポリスルフィド、エポキシ含有ポリマー、および/またはエポキシ含有ポリマーに由来するポリマーからなる群より選択される材料を含む、請求項1に記載の膜。
  15. 前記マトリックスは無機材料をさらに含む、請求項14に記載の膜。
  16. 前記有機ポリマー粒子はシェルに囲まれたコアを含み、前記シェルは前記コアとは異なる組成を有する、請求項1に記載の膜。
  17. 前記粒子コアはポリスチレン、ポリウレタン、アクリルポリマー、アルキドポリマー、ポリエステル、シロキサン含有ポリマー、ポリスルフィド、エポキシ含有ポリマー、および/またはエポキシ含有ポリマーに由来するポリマーを含み、前記マトリックスおよび前記シェルの各々はポリウレタン、アクリルポリマー、アルキドポリマー、ポリエステル、シロキサン含有ポリマー、ポリスルフィド、エポキシ含有ポリマー、および/またはエポキシ含有ポリマーに由来するポリマーを含む、請求項16に記載の膜方法。
  18. 基体およびセキュリティ装置を含む物品であって、前記セキュリティ装置は請求項1に記載の放射線回折膜を含む、物品。
  19. 前記物品は価値のある文書、製造物品、製造物品のための包装、および/または信用証明書を含む、請求項18に記載の物品。
  20. 前記膜は前記物品とは別に生成されて、前記物品に適用される、請求項19に記載の物品。
  21. 前記アレイは前記物品に適用するための微粒子の形である、請求項20に記載の物品。
  22. 偽造防止装置を製造する方法であって、
    単分散粒子の分散物を生成するステップと、
    粒子の前記分散物を基体上に適用することによって前記粒子を自己整列させて放射線を回折する整列した周期的アレイにするステップと、
    粒子の前記アレイをマトリックス組成物でコートするステップと、
    前記コートされた粒子のアレイを固定して結晶構造を含む膜を生成するステップと
    を含み、前記結晶構造が(i)赤外線を回折する前記粒子の複数の第1の結晶面と、(ii)可視光を回折する前記粒子の複数の第2の結晶面とを定めるように前記粒子のサイズが定められる、方法。
  23. 前記結晶構造における前記第1の結晶面の間の距離が、前記結晶構造における前記第2の結晶面の間の距離よりも大きくなるように前記粒子のサイズが定められる、請求項22に記載の方法。
  24. 前記膜はビュー表面を含み、前記ビュー表面の少なくとも一部はビュー面内に存在し、前記第1の結晶面は前記ビュー面に対して平行であり、前記第2の結晶面は前記ビュー面に対して角度を付けている、請求項23に記載の方法。
  25. 単分散粒子の別の分散物を生成するステップと、
    粒子の前記別の分散物を基体上に適用することによって前記粒子を自己整列させて放射線を回折する別の整列した周期的アレイにするステップと、
    粒子の前記別のアレイをマトリックス組成物でコートするステップと、
    前記別のコートされた粒子のアレイを固定して、マトリックス材料中に受容された粒子の別の整列した周期的アレイを含む別の膜を生成するステップとをさらに含み、粒子の前記別のアレイは、(i)赤外線を回折する前記粒子の別の複数の第1の結晶面と、(ii)可視光を回折する前記粒子の別の複数の第2の結晶面とを定める結晶構造を有し、前記方法はさらに
    前記膜を積層して、前記2つのアレイの前記第2の結晶面が互いに対して角度を付けるようにするステップを含む、請求項24に記載の方法。
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