JP2012530004A - 湾曲した横方向輪郭形状を備えたタイヤのクラウンの組み立て用フォーマ - Google Patents
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Abstract
本発明は、タイヤブランクの組立ての際、トップベルトを形成するコンポーネントを受け入れるよう設計された全体として円筒形受入れ面の横方向曲線を決定する方法であって、引っ張ることなく連続して巻き付けられた細線が長手方向に対してゼロ度をなして配置され、ゼロ度の細線のターンに適用されるべき伸び率(A)をタイヤ中におけるその軸方向位置に応じた所望の予備張力に従って決定し(A=f(T))、モールド中に嵌め込まれたタイヤ中におけるターンの細線の半径方向位置(Rf)に応じて、プレス内における形成中に問題のターンの細線に所望の伸び率を適用する初期半径方向位置(Ri=Rf/(1+A))を決定し、細線の初期位置(Ri)からゼロ度細線のターンの半径方向内側に配置されたコンポーネントの厚さ(e)を差し引くことによって、受入れ面の横方向輪郭形状(Rfdp)を決定する(Rfdp=Rf/(1+(T))−e)ことを特徴とする方法に関する。
Description
本発明は、タイヤ製造分野に関し、特にタイヤのクラウンを形成するコンポーネントを組み立てる分野に関する。
一般に、補強クラウン及びトレッドプライは、クラウンフォーマ(型)とも呼ばれている受入れ面上で組み立てられ、クラウンフォーマの軸方向輪郭形状又は曲線は、通常、円筒形である。
クラウンフォーマは、フォーマの直径を組立て段階中に用いられる伸張位置とこのタイヤ構成段階後に得られる環状要素を取り出すことができるようにする引っ込み位置との間で調節することができる1組の半径方向可動要素から成る。
最新式のタイヤのクラウンは、通常、周方向と所与の角度をなす補強プライ、周方向に巻かれた細線から成っていて、ゼロ度プライ又はゼロ度細線と呼ばれている補強プライ及び組立体を覆うトレッドを有している。いったん結合されると、この環状要素は、カーカス補強プライ及び全体としてドーナツ形のフォーマがあてられているビードの補強リングを有するタイヤの部分に移される。組立体は、次に、硬化作業用の硬化プレス内に配置されるよう設計されたタイヤ要素を構成する。
タイヤの性能を向上させるため、ゼロ度プライを形成する細線の張力を変化させることが通常のやりかたである。かくして、タイヤによって許容できる最大速度を増大させるため、ショルダゾーンに位置したゼロ度細線の予備張力を増大させる技術的努力が行われ、耐摩耗性を向上させるため、中央ゾーンに位置したゼロ度細線の予備張力を増大させている。
したがって、ゼロ度細線を引張り状態にする多くの方法がタイヤ製造業者によって開発され、これら方法により、配置されるべきゼロ度細線の軸方向位置に応じて巻張力を変化させることができる。
しかしながら、相当な張力をゼロ度細線に与えようとする場合、これら応力は、細線の弾性と相俟って、タイヤ要素を組立機から解除すると、クラウンの半径方向つぶれを生じさせるという作用効果をもたらし、その結果、折り目が生じると共にクラウンを形成する部材の相対変位が生じる。
本発明の目的は、タイヤブランクの組立ての際、クラウンベルトを形成するコンポーネントを受け入れるよう設計された全体として円筒形のフォーマの受入れ面の横方向曲線に作用することによってゼロ度細線の張力下巻き付けの代替的解決手段を提案することにある。
受入れ面の曲線を決定する本発明の方法は、次のステップ、即ち、
‐ゼロ度の細線のターンに適用されるべき伸び率をタイヤ中におけるその軸方向位置に応じた所望の予備張力に従って決定するステップ、
‐モールド中に嵌め込まれたタイヤ中におけるターンの細線の半径方向位置に応じて、問題のターンの細線がプレス内における形成中に所望の伸び率を維持するよう初期半径方向位置を決定するステップ、及び
‐細線の初期位置からゼロ度細線のターンの半径方向内側に配置されたコンポーネントの厚さを差し引くことによって、受入れ面の横方向輪郭形状を決定するステップを有する。
‐ゼロ度の細線のターンに適用されるべき伸び率をタイヤ中におけるその軸方向位置に応じた所望の予備張力に従って決定するステップ、
‐モールド中に嵌め込まれたタイヤ中におけるターンの細線の半径方向位置に応じて、問題のターンの細線がプレス内における形成中に所望の伸び率を維持するよう初期半径方向位置を決定するステップ、及び
‐細線の初期位置からゼロ度細線のターンの半径方向内側に配置されたコンポーネントの厚さを差し引くことによって、受入れ面の横方向輪郭形状を決定するステップを有する。
細線のターンは、この場合、細線のターン丸1回のターンに対応した細線の部分を意味している。
このように、ゼロ度細線を上述した欠点をなくすよう一定の且つ比較的高い張力状態に配置することができる。
タイヤ要素がいったんプレス内に位置すると、通常、伸張可能なメンブレンによって形成される硬化手段は、クラウンゾーンを、トレッドパターンを備えたモールドの部分に押し込む。この作業中、ゼロ度細線に生じる半径方向変位は、クラウンの組立て段階中、これら細線の配置直径に応じて大きく又は小さく、配置直径は、クラウンフォーマの配置面の輪郭形状で決まる。これら変位は、プレス内における成形速度を定める。
かくして、ゼロ度補強細線の力/伸びに関する原理を変化させると共に配置場所の横方向輪郭形状及びモールドの輪郭形状を知ることにより、これらから組立て段階と成形作業との間におけるゼロ度細線により維持される任意の時点での伸び率を導き出し、かくして、硬化プレス内のタイヤ要素の成形中、細線に与えられる予備応力を計算することが可能である。
以下の説明は、本発明の特定の実施形態の良好な理解を提供する例示の実施形態並びに図1及び図2に基づいている。
図1に示されているクラウン組立フォーマ2は、配置面21を有し、組立ての際、第1のクラウン補強プライ11及び第2のクラウン補強プライ12を有するタイヤクラウン1がこの配置面21上に示されている。これらクラウン補強プライは、通常、周方向と所与の角度をなす補強細線で形成されている。
クラウンは、引っ張られないでゼロ度で巻き付けられた補強細線13iを更に有している。
タイヤブランクをモールド内に嵌め込むと、組立体は、トレッド14によって覆われる。次に、補強プライ及び特にゼロ度補強プライをこれらの最終位置13fに配置する。
組立フォーマの回転軸線までの表面の距離Rfdpに従って定められていて、クラウンベルト2を形成するコンポーネントを受け入れるよう設計された受入れ面の横方向輪郭形状は、全体として凹状の曲線を有し、その凹みは、組立フォーマの内側に向かって半径方向に差し向けられている。この形態は、クラウンゾーンのモールドの横方向輪郭形状が実質的に平らであるということを考慮すると、中央よりもショルダのところの方に大きな張力を与えようとする場合に有用であることが分かる。
この場合に注目されるように、一般に、トレッドパターンそれ自体の底部のところのモールドの横方向輪郭形状は、上述したように、クラウン組立フォーマの配置面の輪郭形状を計算する際に考慮に入れなければならない曲線を有する。
ゼロ度細線の場合、その軸方向位置に応じて、タイヤが硬化モールド内に嵌め込まれた時点での細線の最終位置に一致した細線(応力を受けた状態)の最終半径Rf及び巻付き体の初期半径Ri(応力を受けていない状態の巻付け体の配置半径)を決定することができる。
細線を仕上げドラムから隔てる厚さ(距離)をeとする。Eは、問題の細線の下に半径方向に配置された部材の厚さを表している。
最終状態のこの細線の張力(得ることが望ましい張力の法則によって与えられる張力)をTとし、張力レベルTに対応した細線の伸び率A(通常、単位は%である)を与える問題のゼロ細線の曲線特性をf(T)とし、Aは、T:A=f(T)の関数である。
Rfdpは、決定することが望ましい受入れ面の半径を表している。
次に、これにより関係式Rf=Ri+AxRiが与えられ、この式において、AxRiは、所望の応力を受けた状態にあるようにするために細線がとらなければならないプレス内における成形速度を表している。
このことから、Ri=Rf/(1+A)=Rf/(1+f(T))であることが導き出され、但し、Rfdp=Ri−eである。この結果として、Rfdp=Rf/(1+f(T))−eが得られる。
図2に示されたクラウン組立フォーマ3は、互いに逆方向の2つの凹みの組み合わせを含む配置面を有している。2つの軸方向反対側のウイング31は、組立フォーマの内側に向かって差し向けられた凹みを有し、組立フォーマの赤道のところに位置した中央部分32は、クラウンフォーマの外側に向かって差し向けられた凹みを有する。したがって、この輪郭形状は、少なくとも1つの変曲点、一般に、タイヤの対称性のために少なくとも偶数個の変曲点を有し、それにより、互いに異なる凹みのこれら曲線を互いに結ぶことができる。
この輪郭形状により、最大速度での性能を向上させるために予備張力をショルダのところに位置した細線に与えると共に耐摩耗性を向上させるために予備張力をタイヤの赤道の付近のゼロ度細線に与えることが可能である。
言うまでもないこととして、当業者であれば、タイヤの性能上の要件により変化させるべきであると考えられる輪郭形状に応じて配置面の曲線を適合させることができる。
同様に、上述した配置面の幾何学的形状と関連した作用効果と現在当業界において行われているゼロ度補強細線の張力がかかった状態での配置と関連した作用効果を組み合わせることができることは、依然として明白である。これにより、ゼロ度細線に与えられる予備張力の値の補強が行われる一方で、本明細書の導入部で説明した有害な作用効果を生じさせないよう細線の配置張力が制限される。
さらに、後者の解決手段は、注意深く定められた標準の輪郭形状を有し、所望の予備張力を得るためにゼロ度細線の配置張力を微調整する配置フォーマの形成を可能にすることにより大幅な産業上の融通性を与えるという利点をもたらす。
Claims (3)
- タイヤブランクの組立ての際、クラウンベルトを形成するコンポーネント(11,12,13,14)を受け入れるよう設計された全体として円筒形のフォーマの受入れ面の横方向曲線を決定する方法であって、細線(13)が長手方向に対してゼロ度をなして配置され、前記細線は、引っ張られることなく連続して巻き付けられており、
‐ゼロ度の細線のターンに適用されるべき伸び率を前記タイヤ中におけるその軸方向位置に応じた所望の予備張力に従って決定し(A=f(T))、
‐モールド中に嵌め込まれた前記タイヤ中における前記ターンの前記細線の半径方向位置(Rf)に応じて、問題の前記ターンの前記細線がプレス内における形成中に前記所望の伸び率を維持するよう初期半径方向位置(Ri=Rf/(1+A))を決定し、
‐前記細線の初期位置(Ri)から前記ゼロ度細線の前記ターンの半径方向内側に配置された前記コンポーネントの厚さ(e)を差し引くことによって、前記受入れ面の横方向輪郭形状(Rfdp)を決定する(Rfdp=Rf/(1+(T))−e)、方法。 - 前記細線の巻線の張力は、前記受入れフォーマの前記横方向曲線が半径方向外方に差し向けられた少なくとも1つの凹み(11)を有するよう軸方向に変化している、請求項1記載の方法。
- 前記細線の巻線の張力は、前記受入れフォーマの前記横方向曲線が半径方向内方に差し向けられた少なくとも1つの凹み(11)を有するよう軸方向に変化している、請求項2記載の方法。
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