JP2012520834A - 置換フェニルアラニン誘導体およびその使用 - Google Patents

置換フェニルアラニン誘導体およびその使用 Download PDF

Info

Publication number
JP2012520834A
JP2012520834A JP2012500109A JP2012500109A JP2012520834A JP 2012520834 A JP2012520834 A JP 2012520834A JP 2012500109 A JP2012500109 A JP 2012500109A JP 2012500109 A JP2012500109 A JP 2012500109A JP 2012520834 A JP2012520834 A JP 2012520834A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phenyl
compound
alkyl
trifluoromethyl
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2012500109A
Other languages
English (en)
Inventor
ウルフ・ブリュッゲマイヤー
シャンタル・ヒュルストナー
フォルカー・ガイス
イェルク・ケルデニッヒ
アルミン・ケルン
マルティナ・デルベック
ペーター・コルクホーフ
アクセル・クレッチュマー
エリザベート・ポーク
カルステン・シュメック
フーベルト・トリューベル
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bayer Pharma AG
Original Assignee
Bayer Pharma AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bayer Pharma AG filed Critical Bayer Pharma AG
Publication of JP2012520834A publication Critical patent/JP2012520834A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D249/00Heterocyclic compounds containing five-membered rings having three nitrogen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D249/02Heterocyclic compounds containing five-membered rings having three nitrogen atoms as the only ring hetero atoms not condensed with other rings
    • C07D249/081,2,4-Triazoles; Hydrogenated 1,2,4-triazoles
    • C07D249/101,2,4-Triazoles; Hydrogenated 1,2,4-triazoles with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
    • C07D249/12Oxygen or sulfur atoms
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/41Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having five-membered rings with two or more ring hetero atoms, at least one of which being nitrogen, e.g. tetrazole
    • A61K31/41961,2,4-Triazoles
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P1/00Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P1/00Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system
    • A61P1/16Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system for liver or gallbladder disorders, e.g. hepatoprotective agents, cholagogues, litholytics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
    • A61P3/12Drugs for disorders of the metabolism for electrolyte homeostasis
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P5/00Drugs for disorders of the endocrine system
    • A61P5/10Drugs for disorders of the endocrine system of the posterior pituitary hormones, e.g. oxytocin, ADH
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P7/00Drugs for disorders of the blood or the extracellular fluid
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P7/00Drugs for disorders of the blood or the extracellular fluid
    • A61P7/10Antioedematous agents; Diuretics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • A61P9/04Inotropic agents, i.e. stimulants of cardiac contraction; Drugs for heart failure

Abstract

本願発明は、新規な置換フェニルアラニン誘導体に、その製造方法に、疾患の治療および/または予防のためのその単独でのまたは併用での使用に、また疾患の治療および/または予防のための、さらに詳細には心血管障害の治療および/または予防のための医薬の製造におけるその使用に関する。

Description

本願は、新規な置換フェニルアラニン誘導体に、その製造方法に、疾患の治療および/または予防のためのその単独でのまたは併用での使用に、また疾患の治療および/または予防のための、さらに詳細には心血管障害の治療および/または予防のための医薬の製造におけるその使用に関する。
人体の液体容量は、その目的がその容量を一定に保持することにある(容量恒常性)、種々の生理学的制御機構の影響下にある。その制御工程において、血管系を満たす容量は、そして血漿浸透圧もまた、適当なセンサー(圧受容器および浸透圧受容器)により常時記録される。これらのセンサーにより脳の関連中枢部に与えられる情報が飲水行動を制御し、体液性および神経シグナルにより、腎臓を介しての流体の排泄を調節する。ペプチドホルモンであるバソプレシンがこの機構にて最も重要である[Schrier R.W.、Abraham、W.T.、New Engl. J. Med. 341、577-585(1999)]。
バソプレシンは第三脳室(視床下部)の壁にある視索上核および室傍核中の特定の内分泌ニューロンにて産生され、その神経プロセスに沿って、そこから脳下垂体後葉(神経下垂体)に送られる。そこで、ホルモンが刺激により血流に放出される。例えば、急性出血、多量の発汗、長期に亘る渇きまたは下痢をした結果としての液体容量の喪失は、ホルモンの生成を増大させる刺激剤である。反対に、バソプレシンの分泌は、例えば液体摂取量が増える結果として、血管内の液体容量が増大することで阻害される。
バソプレシンは、V1a、V1bおよびV2受容体に分類され、G蛋白結合受容体のファミリーに属する、3種の受容体との結合を介して主にその作用を発揮する。V1a受容体は主として血管平滑筋の壁上に存在する。その活性化は血管収縮を引き起こし、その結果として末梢血管抵抗および血圧が上昇する。これとは別に、V1a受容体はまた、肝臓でも検出可能である。V1b受容体(V3受容体とも称される)は中枢神経系で検出され得る。コルチコトロピン放出ホルモン(CRH)と一緒になって、バソプレシンは、V1b受容体を介する定常およびストレス誘発の副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の分泌を制御する。V2受容体は腎臓における遠位尿細管上皮および集合管の上皮に存在する。その活性化はこれらの上皮を水に対して透過性にする。この現象は上皮細胞の管腔膜におけるアクアポリン(特別な水チャネル)の取り込みによるものである。
腎臓において尿から水を再吸収するためのバソプレシンの重要性が、例えば、脳下垂体損傷による、ホルモンの欠乏により惹起される尿崩症の臨床像より明らかになる。この臨床像を患っている患者は、ホルモン補充を受けないと、24時間に20リットルまでの尿を排泄する。この容量は原尿の約10%に相当する。尿から水を再吸収することが最も重要であるため、バソプレシンはまた、同義的に、抗利尿性ホルモン(ADH)とも称される。論理的には、バソプレシン/ADHのV2受容体に対する作用の薬理学的阻害は尿排泄の増加をもたらす。しかしながら、他の利尿剤(チアジドおよびループ利尿剤)の作用とは異なり、V2受容体アンタゴニストは、実質的に電解質の排泄を増加させることなく、水の排泄を増加させる。このことは、V2アンタゴニスト薬により、容量恒常性が、その工程において、電解質恒常性に影響を及ぼすことなく、回復され得ることを意味する。かくして、V2アンタゴニスト活性を有する薬物は、電解質が並行して効果的に増加することなく、身体の水分過負荷に付随するすべての病態の治療に特に適しているようである。電解質の著しい異常は、臨床化学において、低ナトリウム血症(ナトリウム濃度<135ミリモル/L)として測定可能であり;その低ナトリウム血症は、USAだけで年間の発生率が約5%または250000件である、入院患者で最も切実な電解質異常である。血漿中ナトリウム濃度が115ミリモル/L未満になれば、昏睡および死亡が目前にある。
根本原因に応じて、循環血液量減少性、循環血液量正常性および循環血液量過多性の低ナトリウム血症の間で一の区別がなされる。浮腫形成を伴う循環血液量過多性血症の形態が臨床的には顕著であった。この典型例が、不適切なADH/バソプレシン分泌の症候群(SIADH)(例、頭蓋脳外傷後またはカルシノーマの主要随伴症としての症候群)、および肝硬変、種々の腎疾患および心不全における循環血液量過多性低ナトリウム血症である[De Luca L.ら、Am. J. Cardiol. 96(補遺)、19L-23L(2005)]。特に、心不全の患者は、その関連する低ナトリウム血症および循環血液量過多症にも拘わらず、心不全における神経体液性調節の一般的な損傷の結果として見られる、バソプレシン高濃度を示すことが多い[Francis G.S.ら、Circulation 82、1724-1729(1990)]。
神経体液性調節の損傷は、本質的に、交感神経系の緊張の上昇およびレニン−アンジオテンシン−アルドステロン系の不適切な活性化に現れる。一方ではベータ受容体ブロッカーによる、他方ではACE阻害剤またはアンジオテンシン受容体ブロッカーによるこれらの成分の阻害は、現在、心不全の薬理学的処置の固有の部分であるが、進行性心不全におけるバソプレシン分泌の不適切な上昇は、現在のところ、未だ十分には治療できない。V2受容体が介在する水分の保持およびバックロードの増加の点でそれに伴う好ましくない血行動態の結果は別として、左心室の排出、肺血管における圧力および心拍出量もまた、V1a介在血管収縮によって悪影響を受ける。さらには、動物実験データに基づき、心筋に対する直接肥大促進作用もまたバソプレシンに起因する。V2受容体の活性化が介在する腎容量拡張作用とは異なり、心筋に対する直接作用はV1a受容体の活性化によって引き起こされる。
これらの理由で、バソプレシンのV2受容体および/またはV1a受容体に対する作用を阻害する物質が心不全の治療に適しているのは明らかである。特に、バソプレシンの両方の受容体(V1aおよびV2)に対して合わさった活性を有する化合物は、望ましい腎効果およびまた血行動態効果を有しており、かくして、心不全患者の治療のための特に理想的なプロファイルを提案する。このような合わせたバソプレシンアンタゴニストの供給はまた、V2受容体遮断を介してのみ媒介される容量減少が浸透圧受容器の刺激およびその結果としてバソプレシン放出のさらなる代償的増加を伴うから、意味をなすのは明らかである。結果として、V1a受容体を同時に遮断する成分の不在下では、例えば血管収縮および心筋肥大のようなバソプレシンの悪影響は、さらに増強され得る[Saghi P.ら、Europ. Heart J. 26, 538-543 (2005)]。
WO99/54315は神経保護作用を有する置換トリアゾロンを開示し、WO2006/117657は抗炎症剤としてのトリアゾロン誘導体を記載する。さらには、EP503548−A1およびEP587134−A2は環状ウレア誘導体およびその血栓症を治療するための使用を特許請求する。イオンチャネルモジュレータとしての置換トリアゾールチオンがWO2005/097112に開示されている。WO2007/134862は、心血管障害を治療するための、バソプレシン受容体アンタゴニストとしての置換イミダゾール−2−オンおよび1,2,4−トリアゾロンを記載する。
本願発明の目的は、V1a/V2の両方のバソプレシン受容体で改善された活性を有し、それ自体が疾患の治療および/または予防に、さらに詳細には心血管障害の治療および/または予防に適する、新規で、強力な選択的二元性V1a/V2受容体アンタゴニストを提供することである。
本願発明は、一般式(I):
Figure 2012520834
(I)
[式中
は(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニルまたは(C−C)−シクロアルキルであり、
ここで、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニルおよび(C−C)−アルキニルは、ハロゲン、シアノ、オキソ、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメトキシおよびフェニルからなる群より相互に独立して選択される1ないし3個の置換基により置換されていてもよく、
ここで、(C−C)−シクロアルキルは(C−C)−アルキル、オキソ、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシおよびアミノからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよく、
ここで、(C−C)−アルコキシはアミノ、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシ、ヒドロキシカルボニルおよび(C−C)−アルコキシカルボニルからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよく、
および
ここで、フェニルはハロゲン、シアノ、ニトロ、(C−C)−アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメトキシ、(C−C)−アルコキシメチル、ヒドロキシカルボニルおよび(C−C)−アルコキシカルボニルからなる群より相互に独立して選択される1ないし3個の置換基により置換されていてもよく、
および
ここで、(C−C)−シクロアルキルは、フッ素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、ヒドロキシル、アミノおよびオキソからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよく、
はフェニル、ナフチル、チエニル、ベンゾチエニル、フリルまたはベンゾフリルであり、
ここで、フェニル、ナフチル、チエニル、ベンゾチエニル、フリルおよびベンゾフリルは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、(C−C)−アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメトキシおよびフェニルからなる群より相互に独立して選択される1ないし3個の置換基により置換されていてもよく、
ここで、フェニルは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、(C−C)−アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシ−(C−C)−アルキルおよび(C−C)−アルキルチオからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよく、
はヒドロキシルまたは−NRであり、
ここで
は水素または(C−C)−アルキルであり、
は水素、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−シクロアルキルであり、
はフェニルであり、
ここで、フェニルはハロゲン、シアノ、ニトロ、(C−C)−アルキル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシおよびフェニルからなる群より相互に独立して選択される1ないし3個の置換基により置換されていてもよく、
ここで、フェニルは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、(C−C)−アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシ−(C−C)−アルキルおよび(C−C)−アルキルチオからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよく、
はトリフルオロメチル、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−シクロアルキルを意味する]
で示される化合物を提供し、その塩、溶媒和物、およびその塩の溶媒和物も提供する。
本願発明の化合物は、式(I)で示される化合物およびその塩、溶媒和物および塩の溶媒和物、式(I)に含まれ、以下に記載の式で示される化合物およびその塩、溶媒和物および塩の溶媒和物、および式(I)に含まれ、実施例として以下に記載の化合物およびその塩、溶媒和物および塩の溶媒和物であって、本願明細書中、式(I)に含まれ、以下に記載の化合物は、まだ塩、溶媒和物および塩の溶媒和物ではない。
本願発明の化合物は、その構造に応じて、立体異性体の形態(エナンチオマー、ジアステレオマー)にて存在しうる。したがって、本願発明は、エナンチオマーまたはジアステレオマーおよびその混合物を包含する。立体異性的に均一な成分は、そのようなエナンチオマーおよび/またはジアステレオマーの混合物より既知の方法で単離され得る。
本願発明の化合物が互変異性の形態にて存在しうる場合、本願発明は互変異性の形態のすべてを包含する。
は、本願発明に関して、好ましくは、本願発明の化合物の生理的に許容しうる塩である。自体医薬的使用に適しないが、例えば、本願発明の化合物の単離または精製に用いることのできる塩も包含される。
本願発明の化合物の生理的に許容しうる塩は、鉱酸、カルボン酸およびスルホン酸の酸付加塩、例、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸および安息香酸の塩を包含する。
本願発明の化合物の生理的に許容しうる塩はまた、例えば、好ましくは、アルカリ金属塩(例、ナトリウムおよびカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウムおよびマグネシウム塩)、およびアンモニアまたは、例えば、好ましくは、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリスエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジメチルアミノエタノール、プロカイン、ジベンジルアミン、N−メチルモルホリン、アルギニン、リジン、エチレンジアミンおよびN−メチルピペリジンなどの炭素数1ないし16の有機アミンより誘導されるアンモニウム塩などの、通常の塩基との塩を包含する。
溶媒和物は、本願発明に関して、溶媒分子との配位により固体または液体状態の複合体を形成する本願発明の化合物の形態である。水和物は、配位が水との間で生じる、溶媒和物の特別な一の形態である。本願発明に関して、好ましい溶媒和物は水和物である。
本願発明はさらにまた、本願発明の化合物のプロドラッグを包含する。「プロドラッグ」なる語は、それ自体が生理学的に活性または不活性であってもよいが、体内に滞留する間に本願発明の化合物に(例えば、代謝的に、または加水分解により)変換される化合物をいう。
本願発明に関して、置換基は、特記しない限り、以下の意味を有する:
アルキルは、本願発明に関して、炭素数1ないし6または1ないし4の直鎖または分岐鎖アルキル基である。例えば、好ましくは、以下の:メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、1−メチルプロピル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、1−エチルプロピル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、n−ヘキシル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、3,3−ジメチルブチル、1−エチルブチルおよび2−エチルブチルを包含する。
ヒドロキシアルキルは、本願発明に関して、鎖中または末端に、置換基としてのヒドロキシル基を有する炭素数1ないし4の直鎖または分岐鎖アルキル基である。該基は、例えば、好ましくは、以下の:ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル、1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、1−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、2−ヒドロキシ−1−メチルプロピル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、1−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシブチルおよび4−ヒドロキシブチルを包含する。
シクロアルキルは、本願発明に関して、炭素数3ないし7または3ないし6の単環式飽和アルキル基である。例えば、好ましくは、以下の:シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルを包含する。
アルケニルは、本願発明に関して、炭素数2ないし6で、1または2個の二重結合を有する、直鎖または分岐鎖アルケニル基である。炭素数2ないし4で、1個の二重結合を有する直鎖または分岐鎖アルケニル基が好ましい。例えば、好ましくは、以下の:ビニル、アリル、イソプロペニル、およびn−ブタ−2−エン−1−イルを包含する。
アルキニルは、本願発明に関して、炭素数2ないし6または2ないし4で、1個の三重結合を有する、直鎖または分岐鎖アルキニル基である。例えば、好ましくは、以下の:エチニル、n−プロパ−1−イン−1−イル、n−プロパ−2−イン−1−イル、n−ブタ−2−イン−1−イルおよびn−ブタ−3−イン−1−イルを包含する。
アルコキシは、本願発明に関して、炭素数1ないし6または1ないし4の直鎖または分岐鎖アルコキシ基である。例えば、好ましくは、以下の:メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、1−メチルプロオキシ、n−ブトキシ、イソブトキシおよびtert−ブトキシを包含する。
アルキルチオは、本願発明に関して、炭素数1ないし4の直鎖または分岐鎖アルキル置換基を有するチオ基である。例えば、好ましくは、該基は、以下の:メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、ん−ブチルチオおよびtert−ブチルチオを包含する。
アルコキシカルボニルは、本願発明に関して、炭素数1ないし6の直鎖または分岐鎖アルコキシ基で、カルボニル基が酸素に結合している基である。例えば、好ましくは、以下の:メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニルおよびtert−ブトキシカルボニルを包含する。
ハロゲンは、本願発明に関して、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含する。塩素またはフッ素が好ましい。
オキソ基は、本願発明に関して、二重結合を介して炭素原子に結合した酸素原子である。
本願発明の化合物中にある基が置換されている場合、特記しない限り、その基は1回または複数回置換されてもよい。本願発明に関して、数個存在するすべての基について、その意義は相互に独立したものである。1個の置換基または2個もしくは3個の同一または異なる置換基による置換が好ましい。1個の置換基による置換が特に好ましい。
本願発明に関して、式(I)の化合物であって、ここで、
が(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニルまたは(C−C)−シクロアルキルであり、
ここで、(C−C)−アルキルおよび(C−C)−アルケニルは、フッ素、塩素、シアノ、オキソ、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、シクロプロピル、シクロブチル、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメトキシおよびフェニルからなる群より相互に独立して選択される1ないし3個の置換基により置換されていてもよく、
ここで、フェニルは、フッ素、塩素、シアノ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメトキシ、メトキシメチル、エトキシメチル、ヒドロキシカルボニル、メトキシカルボニルおよびエトキシカルボニルからなる群より相互に独立して選択される1ないし3個の置換基により置換されていてもよく、
および
ここで、(C−C)−シクロアルキルは、フッ素、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、ヒドロキシル、アミノおよびオキソからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよく、
がフェニルまたはチエニルであり、
ここで、フェニルおよびチエニルは、フッ素、塩素、シアノ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、メトキシ、エトキシおよびトリフルオロメトキシからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよく、
がヒドロキシルまたは−NRであり、
ここで、
は水素または(C−C)−アルキルであり、
は水素、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−シクロアルキルであり、
がフェニルであり、
ここで、フェニルは、フッ素、塩素、シアノ、メチル、エチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、ジフルオロメトキシおよびトリフルオロメトキシからなる群より相互に独立して選択される1ないし3個の置換基により置換されていてもよく、
がトリフルオロメチル、メチル、エチル、イソプロピルまたはシクロプロピルである、化合物が好ましく、その塩、溶媒和物、および塩の溶媒和物も好ましい。
本願発明に関して、式(I)の化合物であって、ここで
が(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニルまたはシクロプロピルであり、
ここで、(C−C)−アルキルおよび(C−C)−アルケニルは、フッ素、オキソ、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、シクロプロピルおよびフェニルからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよく、
ここで、フェニルは、フッ素、塩素、メチルおよびメトキシからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよく、
がフェニルであり、
ここで、フェニルは、フッ素、塩素、メチル、メトキシおよびトリフルオロメトキシからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよく、
がヒドロキシルまたは−NRであり、
ここで
は水素またはメチルであり、
は水素、メチルまたはシクロプロピルであり、
がフェニルであり、
ここで、フェニルは、フッ素、塩素、メチル、トリフルオロメチル、メトキシおよびトリフルオロメトキシからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよく、
がメチルまたはエチルである、化合物が特に好ましく、その塩、溶媒和物、および該塩の溶媒和物も好ましい。
本願発明に関して、さらには、式(I)の化合物であって、ここで、
が(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニルまたはシクロプロピルであり、
ここで、(C−C)−アルキルおよび(C−C)−アルケニルは、フッ素、オキソ、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、シクロプロピルおよびフェニルからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよく、
ここで、フェニルは、フッ素、塩素、メチルおよびメトキシからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよく、
がフェニルであり、
ここで、フェニルは、フッ素、塩素、メチル、メトキシおよびトリフルオロメトキシからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよく、
がヒドロキシルまたは−NH2であり、
がフェニルであり、
ここで、フェニルは、フッ素、塩素、メチル、トリフルオロメチル、メトキシおよびトリフルオロメトキシからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよく、
がメチルまたはエチルである、化合物が特に好ましく、その塩、溶媒和物、および該塩の溶媒和物も好ましい。
本願発明に関して、さらには、式(I)の化合物であって、ここで、
が3,3,3−トリフルオロプロパ−2−エン−1−イル、3,3,3−トリフルオロプロピルまたは1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール−3−イルであり、
がフェニルであり、
ここで、フェニルは、フッ素、塩素、メチル、メトキシおよびトリフルオロメトキシからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよく、
がヒドロキシルまたは−NH2であり、
がフェニルであり、
ここで、フェニルはフッ素、塩素、メチル、トリフルオロメチル、メトキシおよびトリフルオロメトキシからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよく、
がメチルまたはエチルである、化合物が特に好ましく、その塩、溶媒和物、および該塩の溶媒和物も好ましい。
本願発明に関して、Rがp−クロロフェニルである、式(I)の化合物もまた、好ましい。
本願発明に関して、Rがトリフルオロメチル、メチルまたはエチルである、式(I)の化合物もまた、好ましい。
本願発明に関して、Rがアミノである、式(I)の化合物もまた、好ましい。
本願発明に関して、Rがヒドロキシルである、式(I)の化合物もまた、好ましい。
本願発明に関して、式(I)の化合物であって、Rが−NRであり、
ここで、
が水素またはメチルであり、
が水素、メチルまたはシクロプロピルである、化合物もまた、好ましい。
本願発明に関して、Rが3,3,3−トリフルオロプロパ−2−エン−1−イルである、式(I)の化合物もまた、好ましい。
本願発明に関して、Rが3,3,3−トリフルオロプロピルである、式(I)の化合物もまた、好ましい。
本願発明に関して、Rが1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール−3−イルである、式(I)の化合物もまた、好ましい。
本願発明に関して、式(I)の化合物であって、
が(C−C)−アルキルまたは(C−C)−アルケニルであり、
ここで、(C−C)−アルキルおよび(C−C)−アルケニルは、フッ素、ヒドロキシル、オキソおよびトリフルオロメチルからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基により置換されている、化合物もまた、好ましい。
基の個々の組み合わせまたは好ましい組み合わせにおいて具体的に示された基の定義は、所望により、その基について示された個々の組み合わせに関係なく、基の他の組み合わせの定義によっても置き換えられる。
2種またはそれ以上の上記した範囲の組み合わせがことさら特に好ましい。
本願発明は、さらに、本願発明の式(I)で示される化合物の製法であって、
[A]式(II):
Figure 2012520834
(II)
[式中、RおよびRは、各々、上記と同意義である]
で示される化合物を、不活性溶媒中、そのカルボン酸官能基を活性化させて、式(III):
Figure 2012520834
(III)
[式中、R、RおよびRは、各々、上記と同意義である]
で示される化合物にカップリングさせるか、または
[B]式(IV):
Figure 2012520834
(IV)
[式中、RおよびRは、各々、上記と同意義である]
で示される化合物を、不活性溶媒中、塩基の存在下で、式(V):
Figure 2012520834
(V)
[式中、R、RおよびRは、各々、上記と同意義であり、X1は、例えば、ハロゲン、メシラートまたはトシラートなどの脱離基である]
で示される化合物と反応させるか、または
[C]式(I−A)
Figure 2012520834
(I−A)
[式中、R、R、RおよびRは、各々、上記と同意義であり、R3Aはヒドロキシルを意味する]
で示される化合物を、不活性溶媒中、カルボン酸官能基を活性化させ、式(VI)
Figure 2012520834
(VI)
[式中、RおよびRは、各々、上記と同意義である]
で示されるアミンと反応させ、
得られた式(I)の化合物を、所望により、適当な(i)溶媒および/または(ii)塩基または酸で、その溶媒和物、塩および/または塩の溶媒和物に変換してもよい、ことを特徴とする方法を提供する。
製造工程(II)+(III)および(I−A)+(VI)→(I)に適する不活性溶媒は、例えば、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、グリコールジメチルエーテルまたはジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサンまたは石油留分などの炭化水素、ジクロロメタン、トリクロロメタン、テトラクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエチレンまたはクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素、あるいはアセトン、酢酸エチル、アセトニトリル、ピリジン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N'−ジメチルプロピレンウレア(DMPU)またはN−メチルピロリドン(NMP)などの他の溶媒である。同様に、該溶媒の混合液を用いることも可能である。ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドまたはこれらの溶媒の混合液が好ましい。
製造工程(II)+(III)および(I−A)+(VI)→(I)におけるアミド形成に適する縮合剤は、例えば、N,N'−ジエチル−、N,N'−ジプロピル−、N,N'−ジイソプロピル−またはN,N'−ジシクロ−ヘキシルカルボジイミド(DCC)またはN−(3−ジメチルアミノイソプロピル)−N'−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)などのカルボジイミド、N,N'−カルボニルジイミダゾール(CDI)などのホスゲン誘導体、硫酸2−エチル−5−フェニル−1,2−オキサゾリウムまたは過塩素酸2−tert−ブチル−5−メチル−イソキサゾリウムなどの1,2−オキサゾリウム化合物、2−エトキシ−1−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリンなどのアシルアミノ化合物、あるいはクロロギ酸イソブチル、プロパンホスホン酸無水物、シアノホスホン酸ジエチル、ビス−(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスホリルクロリド、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス(ピロリジノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、2−(2−オキソ−1−(2H)−ピリジル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TPTU)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)またはO−(1H−6−クロロベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TCTU)、所望により、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)またはN−ヒドロキシスクシンイミド(HOSu)などの他の添加剤、塩基としてのアルカリ金属炭酸塩、例、炭酸または炭酸水素ナトリウムまたはカリウム、またはトリアルキルアミン、例、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジンまたはN,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの有機塩基との組み合わせを包含する。好ましくは、EDCをN,N−ジイソプロピルエチルアミンを組み合わせたHOBtまたはTBTUと組み合わせて用いる。
カルボン酸官能基の活性化はまた、系内で、または別の合成工程として、酸塩化物に変換することにより達成されてもよい。この目的には、例えば、塩化スルホニルまたは1−クロロ−N,N,2−トリメチルプロパ−1−エン−1−アミンが適している。
縮合工程(II)+(III)または(I−A)+(VI)→(I)は、一般に、−20℃から+60℃の、好ましくは0℃から+40℃の温度範囲にて行われる。該反応は、常圧、高圧または減圧(例えば、0.5から5バール)下で実施され得る。反応は常圧で行われるのが一般的である。
製造工程(IV)+(V)→(I)に適する不活性溶媒は、例えば、ジクロロメタン、トリクロロメタン、四塩化炭素、トリクロロエチレンまたはクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、グリコールジメチルエーテルまたはジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサンまたは鉱油留分などの炭化水素、あるいはアセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N,N'−ジメチルプロピレンウレア(DMPU)、N−メチルピロリドン(NMP)またはピリジンなどの他の溶媒を包含する。上記した溶媒の混合液を用いることも可能である。アセトニトリル、アセトンまたはジメチルホルムアミドを用いるのが好ましい。
製造工程(IV)+(V)→(I)に適する塩基は、通常の無機または有機塩基である。これらは、好ましくは、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウムまたは炭酸セシウムなどのアルカリ金属またはアルカリ土類金属炭酸塩、ナトリウムメトキシドまたはカリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドまたはカリウムエトキシドまたはナトリウムtert−ブトキシドまたはカリウムtert−ブトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド、水素化ナトリウムまたは水素化カリウムなどのアルカリ金属水素化物、ナトリウムアミドなどのアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミドまたはカリウムビス(トリメチルシリル)アミドまたはリチウムジイソプロピルアミド、有機アミン、例えば、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)または1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO(登録商標))を包含する。炭酸カリウムまたは炭酸セシウムを用いるのが好ましい。
ここで、塩基は、式(IV)の化合物1モルに対して、1ないし5モル、好ましくは1ないし2.5モルの量にて利用される。反応は、一般に、0℃ないし+100℃、好ましくは+20℃ないし+80℃の温度範囲で実施される。反応は、常圧、高圧または減圧(例えば、0.5ないし5バール)で実施される。その反応は、一般に、大気圧下で実施される。
本願発明の化合物の製造は、以下の合成経路により説明され得る:
反応経路1
Figure 2012520834

反応経路2
Figure 2012520834
式(II)の化合物は、式(IV)の5−アリール−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オンを塩基誘発性アルキル化に付してN−置換の化合物(VIII)を得、その後でエステル加水分解に付すことで得ることができる(反応経路3を参照のこと)。
反応経路3
Figure 2012520834

[Alk=アルキル、Hal=ハロゲン]
別法として、式(VIII)の化合物は、文献に記載の式(X)のN−(アルコキシカルボニル)アリールチオアミド[例えば、M. Arnswald、W.P. Neumann、J. Org. Chem. 58 (25), 7022-7028 (1993);E.P. Papadopoulos、J. Org. Chem. 41 (6), 962-965 (1976) を参照のこと]を、式(IX)のヒドラジンエステルと反応させ、その後でトリアゾロン(XI)のN−4をアルキル化に付すことでも調製され得る(反応経路4)。
反応経路4
Figure 2012520834
式(IV)の化合物は、式(XII)のカルボン酸ヒドラジンを、式(XIII)のイソシアナートと、または式(XIV)のニトロフェニルカルバマートと反応させ、その後で中間体のヒドラジンカルボキサミド(XV)を塩基誘発の環化に付すことで調製され得る(反応経路5)。
反応経路5
Figure 2012520834
が置換基CH2CH(OH)CF3に相当する化合物は、最初、反応経路4に従って、アルキルイソシアナトアセテート(XIIIa)と(XII)を反応させて(XVa)を得ることで獲得される。その後で、塩基性環化に付してトリアゾロン(IVa)を得る。CF3基は(IVa)を無水トリフルオロ酢酸とピリジン中で反応させることで導入される。得られたケトン(IVb)は還元することで(IVc)に変換され得る(反応経路6)。
反応経路6
Figure 2012520834
式(III)、(V)、(VI)、(VII)、(IX)、(X)、(XII)、(XIII)、(XIIIa)および(XIV)で示される化合物の多くは、市販されているか、文献より公知であるか、または周知の方法により獲得できる。
本願発明のさらなる化合物はまた、所望により、上記した方法によって得られる式(I)の化合物より出発する、個々の置換基、より詳細にはRの下に示される置換基の官能基を変換することで調製されてもよい。これらの変換は、当業者に公知の一般的方法に従って行われ、例えば、求核および求電子置換、酸化、還元、水素化、遷移金属触媒カップリング反応、脱離、アルキル化、アミノ化、エステル化、エステル切断、エーテル化、エーテル切断に、および一時的な保護基の導入および除去などの反応を包含する。
本願発明の化合物は、有効な薬理学的特性を有しており、ヒトおよび動物の種々の疾患および疾患誘発性症状の予防および/または治療に用いることができる。
本願発明の化合物は、インビトロおよびインビボにて、バソプレシン活性を阻害し、V1aおよびV2の両方のバソプレシン受容体について改善された作用を有する、強力な選択的二元性V1a/V2受容体アンタゴニストである。
本願発明の化合物は、心血管疾患の予防および/または治療に特に適する。この関係において、例えば、好ましくは、標的適応症として、以下の:急性および慢性心不全、動脈性高血圧、冠動脈心疾患、安定および不安定狭心症、心筋虚血、心筋梗塞、発作、アテローム性動脈硬化症、心房性および心室性不整脈、一過性および虚血性発作、卒中、炎症性心血管疾患、末梢および心血管疾患、末梢循環障害、動脈肺高血圧、冠動脈および末梢動脈の攣縮、血栓症、血栓塞栓症、例えば、肺浮腫、脳浮腫、腎浮腫または心不全関連性浮腫などの浮腫形成、ならびに、例えば、血栓溶解治療、経皮経管的血管形成術(PTA)、経皮経管冠動脈形成術(PTCA)、心臓移植、およびバイパス術後の再狭窄に言及することができる。
本願発明の意味において、心不全なる語はまた、右心不全、左心不全、全不全、虚血性心筋症、拡張型心筋症、先天性心疾患、心臓弁膜症、心臓弁膜症を伴う心不全、僧帽弁狭窄症、僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、大動脈弁閉鎖不全症、三尖弁狭窄症、三尖弁閉鎖不全症、肺動脈弁狭窄症、肺動脈弁閉鎖不全症、複合型心臓弁膜症、心筋炎症(心筋炎)、慢性心筋炎、急性心筋炎、ウイルス性心筋炎、糖尿病性心不全、アルコール毒性心筋症、心臓蓄積症、拡張期心不全および収縮期心不全などの、より具体的、または関連する疾患の形態を包含する。
さらには、本願発明の化合物は、浮腫、および電解質障害、特に循環血液量過多性低ナトリウム血症または循環血液量正常性低ナトリウム血症を治療するための利尿剤として用いるのに適する。
本願発明の化合物はまた、多発性嚢胞腎疾患(PCKD)および不適切なADH分泌の症候群の予防および/または治療に適する。
加えて、本願発明の化合物は、肝硬変、腹水症、糖尿病および、例えば、神経障害および腎障害、急性および慢性腎不全および慢性腎機能障害などの糖尿病性合併症の予防および/または治療に用いることができる。
さらには、本願発明の化合物は、不安状態およびうつ病などの中枢神経障害の、緑内障の、および癌の、特に肺腫瘍の予防および/または治療に適している。
さらには、本願発明の化合物は、炎症性疾患、喘息性疾患、慢性閉塞性気道疾患(COPD)、疼痛状態、前立腺肥大症、失禁、膀胱炎、過活動膀胱、例えば褐色細胞腫および副腎卒中などの副腎の疾患、例えばクローン病および下痢などの腸疾患、または例えば月経困難症または子宮内膜症などの月経障害の予防および/または治療に使用され得る。
本願発明のさらなる目的は、本願発明の化合物の、疾患の、特に上記した疾患の治療および/または予防における使用にある。
本願発明のさらなる目的は、本願発明の化合物を、急性および慢性心不全、循環血液量過多性および循環血液量正常性低ナトリウム血症、肝硬変、腹水症、浮腫、ならびに不適切なADH分泌の症候群(SIADH)を治療および/または予防するための方法において用いることにある。
本願発明のさらなる目的は、本願発明の化合物の、疾患、特に上記した疾患を治療および/または予防するための医薬の製造における使用にある。
本願発明のさらなる目的は、有効量の少なくとも1つの本願発明の化合物を用いる、疾患、特に上記した疾患を治療および/または予防する方法にある。
本願発明の化合物は、単独で、または必要に応じて、他の活性物質と組み合わせて、用いることができる。本願発明のさらなる目的は、特に上記した疾患を治療および/または予防するための、少なくとも1つの本願発明の化合物および1種または複数の他の活性物質を含有する薬剤にある。これに適する併用活性物質として、例えば、好ましくは、以下の物質に言及されてもよい:
・有機硝酸塩およびNOドナー、例えば、ニトロプルシドナトリウム、ニトログリセリン、一硝酸イソソルビト、二硝酸イソソルビド、モルシドミンまたはSIN−1、および吸入性NO;
・利尿剤、特に、ループ利尿剤ならびにチアジドおよびチアジド様利尿剤;
・例えば、強心配糖体(ジゴキシン)などの陽性変力活性化合物、例えば、イソプロテレノール、アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミンおよびドブタミンなどのβ−アドレナリン作動性およびドーパミン作動性アゴニスト;
・例えば、ホスホジエステラーゼ(PDE)1、2、3、4および/または5の阻害剤、特にシルデナフィル、バルデナフィルおよびタダラフィルなどのPDE5阻害剤、およびアムリノンおよびミルリノンなどのPDE3阻害剤などの、環状グアノシン一リン酸(cGMP)および/または環状アデノシン一リン酸(cAMP)の分解を阻害する化合物;
・例えば、「心房性ナトリウム利尿ペプチド」(ANP、アナリチド)、「B型ナトリウム利尿ペプチド」または「脳性ナトリウム利尿ペプチド」(BNP、ネシリチド)、「C型ナトリウム利尿ペプチド」(CNP)およびウロジラチンなどのナトリウム利尿ペプチド;
・例えば、好ましくは、リボシメンダンなどのカルシウム感作物質;
・特に、WO01/19355、WO01/19776、WO01/19778、WO01/19780、WO02/070462およびWO02/070510に記載の化合物などの、NO−およびヘム−非依存性のグアニル酸シクラーゼのアクチベーター;
・特に、リオシグアトおよびWO00/06568、WO00/06569、WO02/42301およびWO03/095451に記載の化合物などの、NO−非依存性で、ヘム−依存性のグアニル酸シクラーゼの刺激剤;
・例えば、シベレスタットまたはDX−890(レルトラン)などのヒト好中級エラスターゼ(HNE)の阻害剤、;
・例えば、チロシンキナーゼ阻害剤、特にソラフェニブ、イマチニブ、ゲフィチニブおよびエルロチニブなどのシグナル伝達カスケードを阻害する化合物;
・例えば、好ましくは、エトモキシル、ジクロルアセテート、ラノラジンまたはトリメタジジンなどの心臓のエネルギー代謝に影響を及ぼす化合物;
・例えば、好ましくは、血小板凝集阻害剤、抗凝固薬または線維素溶解促進物質の群から選択される、抗血栓作用を有する剤;
・例えば、好ましくは、カルシウムアンタゴニスト、アンジオテンシンAIIアンタゴニスト、ACE阻害剤、バソペプチダーゼ阻害剤、中性エンドペプチダーゼ阻害剤、エンドセリンアンタゴニスト、レニン阻害剤、α受容体遮断剤、β受容体遮断剤、ミネラルコルチコイド受容体アンタゴニストおよびrhoキナーゼ阻害剤の群から選択される、血圧降下性活性物質;および/または
・例えば、好ましくは、甲状腺受容体アゴニスト、例えば、好ましくは、HMG−CoAレダクターゼなどのコレステロール合成阻害剤、またはスクアレン合成阻害剤、ACAT阻害剤、CETP阻害剤、MTP阻害剤、PPAR−アルファ、PPAR−ガンマおよび/またはPPAR−デルタアゴニスト、コレステロール吸収阻害剤、リパーゼ阻害剤、高分子没食子酸吸着剤、没食子酸再吸収阻害剤およびリポ蛋白(a)アンタゴニストからなる群より選択される、脂質代謝を修飾する活性物質。
本願発明の好ましい実施態様において、本願発明の化合物は、例えば、好ましくは、フロセミド、ブメタニド、トルセミド、ベンドロフルメチアジド、クロルチアジド、ヒドロクロルチアジド、ヒドロフルメチアジド、メチクロチアジド、ポリチアジド、トリクロルメチアジド、クロルタリドン、インダパミド、メトラゾン、キネタゾン、アセタゾラミド、ジクロロフェナミド、メタゾラミド、グリセリン、イソソルビド、マンニトール、アミロリドまたはトリアムテレンなどの利尿剤と組み合わせて投与される。
抗血栓作用を有する剤は、好ましくは、血小板凝集阻害剤、抗凝固剤または線維素溶解促進物質の群より選択される化合物を意味すると解される。
本願発明の好ましい実施態様において、本願発明の化合物は、例えば、好ましくはアスピリン、クロピドグレル、チクロピジンまたはジピリダモールなどの血小板凝集阻害剤と組み合わせて投与される。
本願発明の好ましい実施態様において、本願発明の化合物は、例えば、好ましくはキシメラガトラン、メラガトラン、ビバリルジンまたはクレキサンなどのトロンビン阻害剤と組み合わせて投与される。
本願発明の好ましい実施態様において、本願発明の化合物は、例えば、好ましくはチロフィバンまたはアブチキシマブなどのGPIIb/IIIaと組み合わせて投与される。
本願発明の好ましい実施態様において、本願発明の化合物は、例えば、好ましくはリバロキサバン(BAY 59−7939)、DU−176b、アピキサバン、オタミキサバン、フィデキサバン、ラザキサバン、フォンダパリヌクス、イドラパリヌクス、PMD−3112、YM−150、KFA−1982、EMD−503982、MCM−17、MLN−1021、DX9065a、DPC906、JTV803、SSR−126512またはSSR−128428などのXa因子阻害剤と組み合わせて投与される。
本願発明の好ましい実施態様において、本願発明の化合物は、ヘパリンまたは低分子量(LMW)ヘパリン誘導体と組み合わせて投与される。
本願発明の好ましい実施態様において、本願発明の化合物は、例えば、好ましくはクマリンなどのビタミンKアンタゴニストと組み合わせて投与される。
血圧降下剤は、好ましくは、カルシウムアンタゴニスト、アンジオテンシンAIIアンタゴニスト、ACE阻害剤、バソペプチダーゼ阻害剤、中性エンドペプチダーゼ阻害剤、エンドセリンアンタゴニスト、レニン阻害剤、アルファ受容体遮断剤、ベータ受容体遮断剤、ミネラルコルチコイド受容体アンタゴニストおよびrhoキナーゼ阻害剤および利尿剤の群から選択される化合物を意味するものと理解される。
本願発明の好ましい実施態様において、本願発明の化合物は、例えば、好ましくはニフェジピン、アムロジピン、ベラパミルまたはジルチアゼムなどのカルシウムアンタゴニストと組み合わせて投与される。
本願発明の好ましい実施態様において、本願発明の化合物は、例えば、好ましくはロサルタン、カンデサルタン、バルサルタン、テルミサルタンまたはエンブサルタンと組み合わせて投与される。
本願発明の好ましい実施態様において、本願発明の化合物は、例えば、好ましくはエナラプリル、カプトプリル、リシノプリル、ラミプリル、デラプリル、ホシノプリル、キノプリル、ペリンドプリルまたはトランドプリルなどのACE阻害剤と組み合わせて投与される。
本願発明の好ましい実施態様において、本願発明の化合物は、バソペプチダーゼ阻害剤または中性エンドペプチダーゼ(NEP)の阻害剤と組み合わせて投与される。
本願発明の好ましい実施態様において、本願発明の化合物は、例えば、好ましくはボセンタン、ダルセンタン、アンブリセンタンまたはシタクスセンタンなどのエンドセリンアンタゴニストと組み合わせて投与される。
本願発明の好ましい実施態様において、本願発明の化合物は、例えば、好ましくはアリスキレン、SPP−600またはSPP−800などのレニン阻害剤と組み合わせて投与される。
本願発明の好ましい実施態様において、本願発明の化合物は、例えば、好ましくはプラゾシンなどのアルファ−1受容体遮断剤と組み合わせて投与される。
本願発明の好ましい実施態様において、本願発明の化合物は、例えば、好ましくはプロプラノロール、アテノロール、チモロール、ピンドロール、アルプレノロール、オキシプレノロール、ペンブトロール、ブプラノロール、メチプラノロール、ナドロール、メピンドロール、カラザロール、ソタロール、メトプロロール、ベタキソロール、セリプロロール、ビソプロロール、カルテオロール、エスモロール、ラベタロール、カルベジロール、アダプロロール、ランジロール、ネビボロール、エパノロールまたはブシンドロールなどのベータ受容体遮断剤と組み合わせて投与される。
本願発明の好ましい実施態様において、本願発明の化合物は、例えば、好ましくはスピロノラクトン、エプレレノン、カンレノンまたはカンレノ酸カリウムと組み合わせて投与される。
本願発明の好ましい実施態様において、本願発明の化合物は、例えば、好ましくはファスジル、Y−27632、SLx−2119、BF−66851、BF−66852、BF−66853、KI−23095またはBA−1049などのrho−キナーゼ阻害剤と組み合わせて投与される。
脂質代謝修飾剤は、好ましくは、CETP阻害剤、甲状腺受容体アゴニスト、HMG−CoAレダクターゼなどのコレステロール合成阻害剤、またはスクアレン合成阻害剤、ACAT阻害剤、MTP阻害剤、PPAR−アルファ、PPAR−ガンマおよび/またはPPAR−デルタアゴニスト、コレステロール吸収阻害剤、高分子没食子酸吸着剤、没食子酸再吸収阻害剤およびリポ蛋白(a)アンタゴニストからなる群より選択される化合物を意味すると理解される。
本願発明の好ましい実施態様において、本願発明の化合物は、例えば、好ましくはダルセトラピブ、BAY60−5521、アナセトラピブまたはCETP−ワクチン(CETi−1)などのCETP阻害剤と組み合わせて投与される。
本願発明の好ましい実施態様において、本願発明の化合物は、例えば、好ましくは、D−チロキシン、3,5,3'−トリヨードチロニン(T3)、CGS23425またはアキシチロム(CGS26214)などの甲状腺受容体アゴニストと組み合わせて投与される。
本願発明の好ましい実施態様において、本願発明の化合物は、例えば、好ましくはロバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、アトルバスタチン、ロスバスタチンまたはピタバスタチンなどの一連のスタチンからのHMG−CoAレダクターゼ阻害剤と組み合わせて投与される。
本願発明の好ましい実施態様において、本願発明の化合物は、例えば、好ましくはBMS−188494またはTAK−475などのスクアレン合成阻害剤と組み合わせて投与される。
本願発明の好ましい実施態様において、本願発明の化合物は、例えば、好ましくはアバシミベ、メリナミド、パクチミベ、エフルシミベまたはSMP−797などのACAT阻害剤と組み合わせて投与される。
本願発明の好ましい実施態様において、本願発明の化合物は、例えば、好ましくはインプリタピド、BMS−201038、R−103757またはJTT−130などのMTP阻害剤と組み合わせて投与される。
本願発明の好ましい実施態様において、本願発明の化合物は、例えば、好ましくはピオグリタゾンまたはロシグリタゾンなどのPPAR−ガンマアゴニストと組み合わせて投与される。
本願発明の好ましい実施態様において、本願発明の化合物は、例えば、好ましくはGW−501516またはBAY68−5042などのPPAR−デルタアゴニストと組み合わせて投与される。
本願発明の好ましい実施態様において、本願発明の化合物は、例えば、好ましくはエゼチミベ、チクエシベまたはパマクエシベなどのコレステロール吸収阻害剤と組み合わせて投与される。
本願発明の好ましい実施態様において、本願発明の化合物は、例えば、好ましくはオルリスタットなどのリパーゼ阻害剤と組み合わせて投与される。
本願発明の好ましい実施態様において、本願発明の化合物は、例えば、好ましくはコレスチラミン、コレスチポール、コレソルバン、コレスタゲルまたはコレスチミドなどの高分子没食子酸吸着剤と組み合わせて投与される。
本願発明の好ましい実施態様において、本願発明の化合物は、例えば、好ましくは、AZD−7806、S−8921、AK−105、BARI−1741、SC−435またはSC−635などのASBT(=IBAT)阻害剤等の没食子酸再吸収阻害剤と組み合わせて投与される。
本願発明の好ましい実施態様において、本願発明の化合物は、例えば、好ましくはゲムカベンカルシウム(CI−1027)またはニコチン酸などのリポ蛋白(a)アンタゴニストと組み合わせて投与される。
本願発明のさらなる目的は、少なくとも1種の本願発明の化合物を、通常、不活性で、非毒性の医薬上許容される1または複数の適当な添加剤と一緒に含有する医薬、ならびに上記した目的におけるその使用にある。
本願発明の化合物は全身および/または局所的に作用し得る。この目的のために、それらは、例えば、経口、非経口、肺、鼻、舌下、舌、頬側、直腸、皮膚、経皮、結膜もしくは耳を介する経路による適当な方法にて、またはインプラントもしくはステントとして投与され得る。
これらの投与経路では、本願発明の化合物は適当な投与形態にて投与され得る。
経口投与の場合、本願発明の化合物を即時に、および/または修飾方法にて放出するように現状に従って機能する投与形態、本願発明の化合物を結晶および/または非晶質および/または溶解形にて含有する、例えば錠剤(被覆されていない、または例えば胃液耐性または遅延溶解性または不溶性コーティング剤で被覆されており、本願発明の化合物の放出を調節する錠剤)、口腔にて素早く分解する錠剤またはフィルム/ウェハー、フィルム/凍結乾燥物、カプセル(例えば、ハードまたはソフトゼラチンカプセル)、糖衣錠、顆粒、ペレット、散剤、エマルジョン、懸濁液、エアロゾルまたは液剤などの投与形態が適している。
非経口投与は、吸収工程を省いて(例、静脈内、動脈内、心臓内、脊髄内または腰椎内投与)効果があるか、吸収工程を含めて(例、筋肉内、皮下、皮内、経皮または腹腔内投与)効果があり得る。非経口投与に適する投与形態は、液剤、懸濁液、エマルジョン、凍結乾燥剤または滅菌散剤の形態の注射および注入調製物を包含する。
他の投与経路の場合、例えば、吸入製剤(散剤吸入器および噴霧器を含む)、点鼻剤、液剤またはスプレー、舌、舌下または頬側投与用錠剤、錠剤、フィルム/ウェハーまたはカプセル、坐剤、経口または眼科用調製物、膣用カプセル、水性懸濁液(ローション、振盪性混合物)、脂溶性懸濁液、軟膏、クリーム、経皮治療システム(例、プラスター)、ミルク、ペースト、泡沫体、散布剤、インプラントまたはステントが適当である。
経口または非経口投与、特に経口および静脈内投与が好ましい。
本願発明の化合物は、上記した投与形態に変換され得る。このことは、不活性で非毒性の医薬上適当な添加剤と混合することにより自体公知の方法にてなされうる。これらの添加剤は、担体(例えば、微結晶セルロース、ラクトース、マンニトール)、溶媒(例、液体ポリエチレングリコール)、乳化剤および分散剤または湿潤剤(例えば、ドデシル硫酸ナトリウム、オレイン酸ポリオキシソルビタン)、結合剤(例えば、ポリビニルピロリドン)、合成および天然ポリマー(例えば、アルブミン)、安定化剤(例、例えば、アスコルビン酸などの抗酸化剤)、着色剤(例、例えば、酸化鉄などの無機顔料)および矯味または矯臭剤を包含する。
一般に、非経口投与にて有効な結果を得るために、約0.001ないし10mg/kg、好ましくは約0.01ないし1mg/kg体重の量の投与が有利であることが判明した。経口投与においては、投与量は約 0.01ないし100mg/kg、好ましくは約0.01ないし20mg/kg、特に好ましくは0.1ないし10mg/kg体重である。
それにも拘わらず、時に、体重、投与経路、活性物質に対する個々の反応、調製物の特性および投与を行う回数または間隔に応じて、上記の量から逸脱することが必要なこともあり得る。かくして、ある場合には、上記した最小量よりも少なくて管理するのに十分であり得、一方で他の場合には、上記した上限を超える必要もある。多量の化合物を投与する場合において、これらの量を一日に数回の個々の投与に分けることが望ましい。
次に実施例を用いて本願発明を説明する。本願発明はその実施例に限定されるものではない。
特記しない限り、以下の試験および実施例にて記載される割合は重量割合であり、部は重量部であり、溶媒割合、希釈割合および液体/液体の溶液の濃度情報は、各々、容量に基づくものである。
A.実施例
略語:
BOC tert−ブトキシカルボニル
CI (MSにおける)化学イオン化
DCI (MSにおける)直接的化学イオン化
DME 1,2−ジメトキシエタン
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
EDC N'−(3−ジメチルアミノプロピル)−N−エチルカルボジイミド塩酸塩
eq. 当量
ESI (MSにおける)電子噴射イオン化
GC/MS ガスクロマトグラフィー−質量分析の組み合わせ
sat. 飽和
h 時間
HOBt 1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール水和物
HPLC 高圧高性能液体クロマトグラフィー
HV 高真空
conc. 濃縮
LC/MS 液体クロマトグラフィー−質量分析の組み合わせ
LDA リチウムジイソプロピルアミド
LiHMDS リチウムヘキサメチルジシラザン
min 分
MS 質量分析
MTBE メチルtert−ブチルエーテル
NMR 核磁気共鳴分光法
rac ラセミの/ラセミ体
Rf (シリカゲル上の薄層クロマトグラフィーにおける)保持指標
RT 室温
(HPLCにおける)保持時間
THF テトラヒドロフラン
TMOF オルトギ酸トリメチル
UV 紫外分光法
v/v (溶液の)容量に対する容量の割合
LC/MS、HPLCおよびGC/MSの方法:
方法1:MS装置型:Micromass ZQ;HPLC装置型:Waters Alliance 2795;カラム:Phenomenex Synergi 2.5μ MAX-RP 100A Mercury 20mm x 4mm;移動相A:1Lの水+0.5mlの50%ギ酸、移動相B:1Lのアセトニトリル+0.5mlの50%ギ酸;勾配:0.0分90%A→0.1分90%A→3.0分5%A→4.0分5%A→4.01分90%A;流速:2ml/分;オーブン:50℃;UV検出:210nm
方法2:MS装置型:Waters(Micromass)Quattro Micro;HPLC装置型:Agilent 1100 series;カラム:Thermo Hypersil GOLD 3μ 20 x 4mm;移動相A:1Lの水+0.5mlの50%ギ酸;移動相B:1Lのアセトニトリル+0.5mlの50%ギ酸;勾配:0.0分100%A→3.0分10%A→4.0分10%A→4.01分100%A(流量2.5ml)→5.00分100%A;オーブン:50℃;流速:2ml/分;UV検出:210nm
方法3:装置:Micromass Quattro PremierとWaters UPLC Acquityの組み合わせ;カラム:Thermo Hypersil GOLD 1.9μ 50 x 1mm;移動相A:1Lの水+0.5mlの50%ギ酸、移動相B:1Lのアセトニトリル+0.5mlの50%ギ酸;勾配:0.0分90%A→0.1分90%A→1.5分10%A→2.2分10%A;オーブン:50℃;流速:0.33ml/分;UV検出:210nm
方法4:装置:Waters ACQUITY SQD UPLC System;カラム:Waters Acquity UPLC HSS T3 1.8μ 50 x 1mm;移動相A:1Lの水+0.25mlの99%ギ酸;移動相B:1Lのアセトニトリル+0.25mlの99%ギ酸;勾配:0.0分90%A→1.2分5%A→2.0分5%A;オーブン:50℃;流速:0.40ml/分;UV検出:210−400nm
方法5:装置:Waters ACQUITY SQD UPLC System;カラム:Waters Acquity UPLC HSS T3 1.8μ 50 x 1mm;移動相A:1Lの水+0.25mlの99%ギ酸;移動相B:1Lのアセトニトリル+0.25mlの99%ギ酸;勾配:0.0分90%A→1.2分5%A→2.0分5%A;オーブン:50℃;流速:0.40ml/分;UV検出:210−400nm
方法6:MS装置型:Micromass ZQ;HPLC装置型:HP 1100 Series;UV DAD;カラム:Phenomenex Gemini 3μ 30mm x 3.00mm;移動相A:1Lの水+0.5mlの50%ギ酸;移動相B:1Lのアセトニトリル+0.5mlの50%ギ酸;勾配:0.0分90%A→2.5分30%A→3.0分5%A→4.5分5%A;流速:0.0分1ml/分、2.5分/3.0分/4.5分 2ml/分;オーブン:50℃;UV検出:210nm
方法7:MS装置型:Waters ZQ;HPLC装置型:Agilent 1100 Series;UV DAD;カラム:Thermo Hypersil GOLD 3μ 20mm x 4;移動相A:1Lの水+0.5mlの50%ギ酸;移動相B:1Lのアセトニトリル+0.5mlの50%ギ酸;勾配:0.0分100%A→3.0分10%A→4.0分10%A→4.1分100% 流速:2.5ml/分;オーブン:55℃;流速:2ml/分;UV検出:210nm
方法8(キラル分取性HPLC):分離剤であるポリ−(N−メタクリロイル−D−ロイシン−ジシクロプロピルメチルアミド)をベースとするキラル固定相;カラム:670mm x 40mm、流速:80ml/分、温度:24℃;UV検出器:260nm;移動相:イソヘキサン/酢酸エチル 30:70
方法8a:移動相:イソヘキサン/酢酸エチル 10:90(v/v);流速:50ml/分
方法9(分取性HPLC):分離剤であるポリ(N−メタクリロイル−D−ロイシン−ジシクロプロピルメチルアミド)をベースとするキラル固定シリカゲル相;カラム:250mm x 4.6mm;移動相:酢酸エチル 100%、流速:1ml/分、温度:24℃;UV検出:265nm
方法10(分取性HPLC):カラム:Grom-Sil 120 ODS-4HE、10μm、SNo.3331、250mm x30mm;移動相A:水中ギ酸0.1%、移動相B:アセトニトリル;流速:50ml/分;プログラム:0−3分:10%B;3−27分:95%Bへの勾配;27−34分:95%B;34.01−38分:10%B
方法11(キラル分取性HPLC):固定相Daicel Chiralcel OD-H、5μm、カラム:250mm x 20mm;温度:室温;UV検出:230nm;
種々の移動相:
方法11a:移動相:イソヘキサン/イソプロパノール 70:30(v/v);流速:20ml/分
方法11b:移動相:イソヘキサン/イソプロパノール 50:50(v/v);流速:18ml/分
方法11c:移動相:イソヘキサン/メタノール/エタノール 70:15:15;(v/v/v);流速:20ml/分
方法11d:移動相:イソヘキサン/イソプロパノール 75:25(v/v);流速15ml/分
方法12(分析分取性HPLC):固定相Daicel Chiralcel OD-H、カラム:250mm x 4mm;流速:1ml/分;温度:室温;UV検出:230nm
種々の移動相:
方法12a: 移動相:イソヘキサン/イソプロパノール 1:1(v/v);
方法12b: 移動相:イソヘキサン/メタノール/エタノール 70:15:15(v/v/v)
方法12c: 移動相:イソヘキサン/イソプロパノール 75:25(v/v);
方法13(キラル分取性HPLC):分離剤であるポリ(N−メタクリロイル−D−ロイシン−ジシクロプロピルメチルアミド)をベースとするキラル固定シリカゲル相;カラム:600mm x 30mm、移動相:勾配化工程 酢酸エチル/メタノール 1:1(0−17分)→酢酸エチル(17.01分ないし21分)→酢酸エチル/メタノール 1:1(21.01分ないし25分);流速:80ml/分、温度:24℃;UV検出265nm
方法14(キラル分取性HPLC):方法9として、ただし流速 2ml/分
方法15(キラル分取性HPLC):分離剤であるポリ(N−メタクリロイル−L−イソロイシン−3−ペンチルアミド)をベースとするキラル固定シリカゲル相;カラム:430mm x 40mm、流速:80ml/分、温度:24℃;UV検出265nm;
種々の移動相:
方法15a:100% 酢酸エチル
方法15b:イソヘキサン/酢酸エチル 10:90
方法16(キラル分析性HPLC):分離剤であるポリ(N−メタクリロイル−L−イソロイシン−3−ペンチルアミド)をベースとするキラル固定シリカゲル相;カラム:250mm x 4.6mm、移動相100%酢酸エチル、流速:2ml/分、温度:24℃;UV検出265nm
方法17(キラル分取性HPLC):分離剤であるポリ(N−メタクリロイル−L−ロイシン−(+)−3−ピナンメチルアミド)をベースとするキラル固定シリカゲル相;カラム:600mm x 30mm、流速:80ml/分、温度:24℃;UV検出265nm
種々の移動相:
方法17a:イソヘキサン/酢酸エチル 20:80
方法17b:イソヘキサン/酢酸エチル 30:70
方法17c:イソヘキサン/酢酸エチル 50:50
方法17d:100%酢酸エチル
方法17e:イソヘキサン/酢酸エチル 40:60
方法17f:イソヘキサン/酢酸エチル 10:90
方法18(キラル分析性HPLC):分離剤であるポリ(N−メタクリロイル−L−ロイシン−(+)−3−ピナンメチルアミド)をベースとするキラル固定シリカゲル相;カラム:250mm x 4.6mm、温度:24℃;UV検出265nm
方法18a:移動相:イソヘキサン/酢酸エチル 50:50、流速:2ml/分
方法18b:移動相:100%酢酸エチル、流速:2ml/分
方法18c:移動相:100%酢酸エチル、流速:1ml/分
方法19(分取性HPLC):カラム:Grom-Sil 120-ODS-4HE 10μm、250mm x 30mm;移動相:A=水、B=アセトニトリル;勾配:0.0分10%B、3分10%B、30分95%B、42分95%B、42.01分10%B、45分10%B;流速:50ml/分;カラム温度:室温;UV検出:210nm
出発物質および中間体:
実施例1A
N−({2−[(4−クロロフェニル)カルボニル]ヒドラジニル}カルボニル)グリシン酸エチル
Figure 2012520834
4−クロロベンゾヒドラジド(12.95g、75.9ミリモル)の乾燥THF(50ml)中懸濁液を50℃で充填し、2−イソシアナト酢酸エチル(10.0g、77.5ミリモル)の乾燥THF(100ml)中溶液を滴下した。溶液が最初に形成され、ついで沈殿物が形成された。添加終了後、該混合物を50℃でさらに2時間攪拌し、ついで室温で一夜放置させた。結晶を濾過で単離し、少量のジエチルエーテルで洗浄し、HV下で乾燥させた。この操作により、21.43g(理論値の89%)の表記化合物を得た。
LC/MS[方法1]:R=1.13分;m/z=300(M+H)
H NMR(DMSO−d、400MHz):δ[ppm]=10.29(s,1H)、8.21(s,1H)、7.91(d,2H)、7.57(d,2H)、6.88(br.s,1H)、4.09(q,2H)、3.77(d,2H)、1.19(t,3H)
実施例2A
[3−(4−クロロフェニル)−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]酢酸
Figure 2012520834
3N水酸化ナトリウム水溶液(91ml)を実施例1Aの化合物(21.43g、67.93ミリモル)に加え、該混合物を一夜還流温度で加熱した。室温に冷却した後、約20%濃度の塩酸をゆっくりと添加して該混合物のpHを1に調整した。沈殿固体を濾過により単離し、水で洗浄し、60℃、減圧下で乾燥させた。収量:17.55g(理論値の90%、純度約88%)の表記化合物を得た。
LC/MS[方法1]:R=0.94分;m/z=254(M+H)
H NMR(DMSO−d、400MHz):δ[ppm]=13.25(br.s,1H)、12.09(s,1H)、7.65−7.56(m,4H)、4.45(s,2H)
実施例3A
5−(4−クロロフェニル)−4−(3,3,3−トリフルオロ−2−オキソプロピル)−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン(またはその水和物:5−(4−クロロフェニル)−4−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジヒドロキシプロピル)−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オンとして)
Figure 2012520834
アルゴン下、実施例2Aの化合物(5g、16.36ミリモル)をピリジン(200ml)に溶かし、トリフルオロ酢酸無水物(17.18g、81.8ミリモル)を添加した。添加の間に、温度が約35℃に上昇した。30分後、ピリジンをロータリーエバポレーターで除去し、残渣を0.5N塩酸(1.5L)で希釈した。この混合物を70℃に加熱し、ついでなおも加熱しながら濾過した。固体を少量の水で洗浄した。すべての濾液を酢酸エチルで3回抽出した。合した有機相を水で洗浄し、ついで炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で、ついで塩化ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ロータリーエバポレーターに付して溶媒を取り除いた。残渣をHV下で乾燥させた。収量:3.56g(理論値の68%)の表記化合物を水和物として得た。
LC/MS[方法1]:R=1.51分;m/z=306(M+H)および324(M+H)(各々、ケトンおよび水和物)
H NMR(DMSO−d、400MHz):δ[ppm]=12.44(s,1H)、7.72(d,2H)、7.68(br.s,2H)、7.61(d,2H)、3.98(s,2H)
実施例4A
5−(4−クロロフェニル)−4−(3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル)−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン
Figure 2012520834
実施例3Aの化合物(3.56g、11ミリモル)をメタノール(100ml)に溶かし、水素化ホウ素ナトリウム(3.75g、99ミリモル)を氷冷しながら加えた(気体発生)。1.5時間後、1M塩酸(200ml)をゆっくりと添加した。メタノールをロータリーエバポレーターで除去し、残渣を水(500ml)で希釈し、酢酸エチルで3回抽出した。合した有機相を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で。ついで塩化ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ロータリーエバポレーターに付して溶媒を取り除いた。残渣をHV下で乾燥させた。この操作により、3.04g(理論値の90%)の表記化合物を得た。
LC/MS[方法2]:R=1.80分;m/z=308(M+H)
H NMR(DMSO−d、400MHz):δ[ppm]=12.11(s,1H)、7.75(d,2H)、7.62(d,2H)、6.85(d,1H)、4.34−4.23(m,1H)、3.92(dd,1H)、3.77(dd,1H)
実施例5A
{3−(4−クロロフェニル)−5−オキソ−4−(3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル)−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル}酢酸メチル
Figure 2012520834
実施例4Aの化合物(3.04g、9.9ミリモル)をアセトニトリル(100ml)に溶かし、クロロ酢酸メチル(1.07g、9.9ミリモル)、炭酸カリウム(2.73g、19.8ミリモル)および小さじスパテラ先端量のヨウ化カリウムを添加した。反応混合物を還流温度で1時間加熱し、室温に冷却して濾過した。濾液をロータリーエバポレーターに付して揮発成分を取り除き、残渣をHV下で乾燥させた。収量:3.70g(理論値の89%、純度90%)の表記化合物を得た。
LC/MS[方法3]:R=1.10分;m/z=380(M+H)
H NMR(DMSO−d、400MHz):δ[ppm]=7.78(d,2H)、7.64(d,2H)、6.91(d,1H)、4.72(s,2H)、4.16−4.35(m,1H)、3.99(dd,1H)、3.84(dd,1H)、3.70(s,3H)
実施例5Aのラセミ化合物は、WO 2007/134862に記載されるように、キラル相上の分取性HPLCにより、そのエナンチオマー実施例6Aおよび実施例7Aに分離され得る。
カラム:セレクターであるポリ(N−メタクリロイル−L−イソロイシン−3−ペンチルアミドをベースとするキラルシリカゲル相、430mm x 40mm;移動相:段階的勾配 イソヘキサン/酢酸エチル 1:1→酢酸エチル→イソヘキサン/酢酸エチル 1:1;流速:50ml/分;温度:24℃;UV検出:260nm
この操作により、実施例5Aのラセミ化合物(酢酸エチル(27ml)およびイソヘキサン(27ml)に溶かし、カラム上で3つの部分に分離した)(3.6g)より、最初に溶出するエナンチオマー1(実施例6A)(1.6g)、およびまた最後に溶出するエナンチオマー2(実施例7A)(1.6g)を得た。
実施例6A
{3−(4−クロロフェニル)−5−オキソ−4−[(2S)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル]−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル}酢酸メチル
Figure 2012520834
実施例5Aのラセミ体分離にて最初に溶出したエナンチオマー
=3.21分[カラム:セレクターであるポリ(N−メタクリロイル−L−イソロイシン−3−ペンチルアミドをベースとするキラルシリカゲル相、250mm x 4.6mm;移動相:イソヘキサン/酢酸エチル 1:1;流速:1ml/分;UV検出:260nm]
実施例7A
{3−(4−クロロフェニル)−5−オキソ−4−[(2R)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル]−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル}酢酸メチル
Figure 2012520834
実施例5Aのラセミ体分離にて最後に溶出したエナンチオマー
=4.48分[カラム:セレクターであるポリ(N−メタクリロイル−L−イソロイシン−3−ペンチルアミドをベースとするキラルシリカゲル相、250mm x 4.6mm;移動相:イソヘキサン/酢酸エチル 1:1;流速:1ml/分;UV検出:260nm]
実施例8A
{3−(4−クロロフェニル)−5−オキソ−4−[(2S)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル]−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル}酢酸
Figure 2012520834
実施例6Aのエナンチオマーとして純粋なエステル(1.6g、4.21ミリモル)をメタノール(77ml)に溶かし、水酸化リチウムの水中1M溶液(17ml)を加えた。混合物を室温で1時間攪拌し、ついでメタノールをロータリーエバポレーター上で取り除いた。残渣を水(100ml)で希釈し、1N塩酸でそのpHを1−2の酸性にした。沈殿生成物を濾過し、水およびシクロヘキサンで連続して洗浄し、濾過した。HV下で乾燥させ、表記化合物(1.1g、理論値の71%)を得た。
[α] 20=+3.4°(メタノール、c=0.37g/100ml)
LC/MS[方法1]:R=1.51分;m/z=366(M+H)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=3.84(dd,1H)、4.00(dd,1H)、4.25(m,1H)、4.58(s,2H)、6.91(d,1H)、7.63(d,2H)、7.78(d,2H)、13.20(brs,1H)
実施例9A
{3−(4−クロロフェニル)−5−オキソ−4−[(2R)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル]−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル}酢酸
Figure 2012520834
実施例8Aと同様にして、実施例7Aより表記化合物を得た。
[α] 20=−4.6°(メタノール、c=0.44g/100ml)
LC/MS[方法1]:R=1.53分;m/z=366(M+H)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=3.84(dd,1H)、4.00(dd,1H)、4.25(m,1H)、4.58(s,2H)、6.91(d,1H)、7.63(d,2H)、7.78(d,2H)、13.20(brs,1H)
実施例10A
{3−(4−クロロフェニル)−5−オキソ−4−[(1E)−3,3,3−トリフルオロプロパ−1−エン−1−イル]−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル}酢酸メチル
Figure 2012520834
室温で、実施例7Aの化合物(280mg、0.74ミリモル)を4−ジメチルアミノピリジン(108.1mg、0.89ミリモル)と一緒に、まず、ピリジン(5.3ml)に充填し、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.31ml、1.84ミリモル)を少しずつ添加し、該混合物を12時間攪拌した。ピリジンをロータリーエバポレーターで除去した。残渣をアセトニトリルおよび1N塩酸に溶かし、分取性HLPC(方法10)により精製した。この操作により、230mg(理論値の86%)の表記化合物を得た。
LC/MS[方法4]:R=1.14分;m/z=362(M+H)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=3.72(s,3H)、4.78(s,2H)、6.85(dd,1H)、7.18(d,1H)、7.68(s,4H)
実施例11A
{3−(4−クロロフェニル)−5−オキソ−4−[(1E)−3,3,3−トリフルオロプロパ−1−エン−1−イル]−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル}酢酸
Figure 2012520834
実施例10Aの化合物(260mg、0.72ミリモル)をメタノール(5ml)に溶かし、水酸化リチウムの水中1M溶液(2.87ml、2.87ミリモル)を添加した。該混合物を室温で1時間攪拌し、ついで1N塩酸で酸性にし、DMSOで希釈した。すべての溶液を分取性HLPC(方法10)により精製した。この操作により、215mg(理論値の86%)の表記化合物を得た。
LC/MS[方法4]:R=1.03分;m/z=348(M+H)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=4.64(s,2H)、6.79−6.92(m,1H)、7.19(dd,1H)、7.68(s,4H)、13.31(brs,1H)
実施例12A
2−アミノ−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパンアミド
Figure 2012520834
水(138ml)、25%濃度のアンモニア水溶液(108ml)およびエタノール(173ml)を最初に充填し、次に1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エタノン(108g、574.0ミリモル)、シアン化ナトリウム(30g、574ミリモル)および塩化アンモニウム(31g、631ミリモル)を添加した。
この混合物をオートクレーブ中70°で20時間攪拌した。エタノールをロータリーエバポレーターで除去し、残渣を、各ケースで500mlのエーテルで4回抽出した。硫酸マグネシウムおよび活性炭を合した有機相に加え、該混合物を珪藻土を介して吸引濾過した。濾液をロータリーエバポレーター上で濃縮した。ついで、残渣をシリカゲル60(2kg)上のクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル 3:1から1:1)で精製した。
氷冷しながら、濃塩酸(500ml)を、この方法にて単離した中間体の2−アミノ−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロピオニトリル(56g、理論値の46%)にゆっくりと添加した。該懸濁液を室温で一夜攪拌した。ロータリーエバポレーターに供して、体積を150mlにまで減少させた。アセトン(250ml)を加え、すべての揮発性成分をロータリーエバポレーター上で除去した。氷冷しながら、濃アンモニア水溶液(125ml)を、残っている固体ペーストに添加した。混合物を氷浴中で30分間攪拌した。結晶を吸引濾過し、各ケースで50mlの氷水で2回洗浄し、ついでペンタン(50ml)で洗浄した。生成物を高真空下で乾燥させた。この操作により、43g(理論値の32%)の表記化合物を得た。
MS(ESI 陽イオン):m/z=233[M+H]
H−NMR(400MHz、CDCl):δ[ppm]=1.82(s,3H)、5.54(br.s,1H)、7.26(br.s,1H)、7.48(t,1H)、7.55(d,2H)、7.75(d,1H)、7.83(s,1H)
実施例13A
{1−アミノ−1−オキソ−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン−2−イル}カルバミン酸tert−ブチル
Figure 2012520834
室温で、2−アミノ−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパンアミド(43.0g、185ミリモル)を炭酸水素ナトリウム(53.6g、638ミリモル)と一緒に、最初にDMF(245ml)およびのtert−ブタノール(245ml)に充填し、ついでジ炭酸ジ−tert−ブチル(99.5g、456ミリモル)を添加した。該混合物を60℃で3日間攪拌した。後処理のために、該混合物を酢酸エチルで希釈し、水で2回、1M塩酸で2回および塩化ナトリウム飽和水溶液で1回連続して洗浄した。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をDMSOに溶かし、分取性HPLC(方法7)により分離した。生成物のフラクションをロータリーエバポレーター上で濃縮した。残渣を高真空下で乾燥させた。この操作により、30.0g(理論値の50%)の表記化合物を得た。
LC/MS[方法2]:R=2.11分;m/z=333(M+H)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=1.82(s,3H)、7.09(br.s,1H)、7.27−7.40(m,2H)、7.53−7.65(m,2H)、7.65−7.73(m,2H)
2つのエナンチオマーは、キラル相上のHPLC[方法13]により分離され得た:実施例14Aおよび15Aを参照のこと。
実施例14A
{(2R)−1−アミノ−1−オキソ−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン−2−イル}カルバミン酸tert−ブチル(エナンチオマーI)
Figure 2012520834
実施例13Aの化合物(21.5g)を方法13に従ってエナンチオマー分離に付して最初に溶出したエナンチオマー(12.1g)
キラル分析性HPLC[方法14]:R=2.89分
実施例15A
{(2S)−1−アミノ−1−オキソ−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン−2−イル}カルバミン酸tert−ブチル(エナンチオマーII)
Figure 2012520834
実施例13Aの化合物(21.5g)を方法13に従ってエナンチオマー分離に付して最後に溶出したエナンチオマー(12.1g)
キラル分析性HPLC[方法14]:R=4.55分
実施例16A
(2R)−2−アミノ−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパンアミド・塩酸塩
Figure 2012520834
室温で、実施例14Aの{(2R)−1−アミノ−1−オキソ−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン−2−イル}カルバミン酸tert−ブチル(12g、36.1ミリモル)をジクロロメタン(20ml)に予め溶かし、ついで塩化水素のジオキサン中4M溶液(50ml)を加え、該混合物を1時間攪拌した。混合物を減圧下で濃縮し、残渣を高真空下で乾燥させた。ジクロロメタン(100ml)を該残渣に加え、該混合物を超音波浴中に10分間保持した。固体を吸引濾過し、少量のジクロロメタンで洗浄し、高真空下で乾燥させた。この操作により、8.14g(理論値の84%)の表記化合物を得た。
LC/MS[方法2]:R=0.51分;m/z=233(M+H)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=1.95(s,3H)、7.69−7.94(m,6H)、8.85(br.s,3H)
実施例17A
(2S)−2−アミノ−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパンアミド 塩酸塩
Figure 2012520834
室温で、実施例15Aの{(2S)−1−アミノ−1−オキソ−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン−2−イル}カルバミン酸tert−ブチル(11.5g、34.6ミリモル)をジクロロメタン(20ml)に予め溶かし、ついで塩化水素のジオキサン中4M溶液を加え、該混合物を1時間攪拌した。該混合物を減圧下で原体積の1/3に濃縮すると、生成物が結晶形態にて沈殿した。混合物をジクロロメタン(100ml)で希釈し、超音波浴中に10分間保持した。固体を吸引濾過し、少量のジクロロメタンで洗浄し、高真空下で乾燥させた。この操作により、7.56g(理論値の82%)の表記化合物を得た。
LC/MS[方法2]:R=0.55分;m/z=233(M+H)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=1.94(s,3H)、7.67−7.80(m,3H)、7.80−7.91(m,3H)、8.79(br.s,3H)
実施例18A
2−アミノ−2−[2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパンアミド・塩酸塩
Figure 2012520834
70℃で、1−[2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]エタノン(5g、24.3ミリモル)、シアン化ナトリウム(1.248g、25.5ミリモル)、塩化アンモニウム(1.427g、26.7ミリモル)およびの25%濃度のアンモニア水溶液(3.6ml)を一緒に水(6ml)およびエタノール(7.5ml)中で17時間攪拌した。その暗褐色溶液を室温に冷却し、ロータリーエバポレーターに付して原体積の1/3に濃縮した。残渣をジエチルエーテルで3回抽出した。硫酸マグネシウムおよび活性炭を該合した有機相に添加し、該混合物を30分間攪拌し、ついで濾過した。塩化水素のジオキサン中4M溶液(8ml)を該濾液に加え、該混合物を5分間攪拌し、揮発性成分をロータリーエバポレーター上で取り除いた。濃塩酸(20ml)を該残渣に加え、該混合物を一夜攪拌した。混合物を水で300mlに希釈し、各ケースにて50mlのジクロロメタンで3回抽出した。水相を35%濃度のアンモニア水溶液でアルカリ性にし(pH約9−10)、各ケースにて75mlのジクロロメタンで3回抽出した。合した有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をジエチルエーテル(150ml)に溶かし、塩化水素のジオキサン中4M溶液(8ml)を添加した。混合物を減圧下で濃縮し、高真空下で乾燥させた。この操作により、1.97g(理論値の24%、純度86%)の表記化合物を得た。
LC/MS[方法3]:R=0.25分;m/z=251(M+H)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=1.93(s,3H)、7.49−7.77(m,3H)、7.84−8.04(m,2H)、8.74(br.s,3H)
実施例19A
2−アミノ−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ブタンアミド・塩酸塩
Figure 2012520834
70℃で、1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン−1−オン(9.8g、48.5ミリモル)、シアン化ナトリウム(3.8g、77.6ミリモル)、塩化アンモニウム(4.4g、82.4ミリモル)およびの35%濃度のアンモニア水溶液(10ml)を一緒に水(25ml)およびエタノール(30ml)中で17時間攪拌した。該溶液を室温に冷却した。ロータリーエバポレーター上で、体積を原体積の1/3に濃縮した。残渣をジエチルエーテルで3回抽出した。硫酸マグネシウムおよび活性炭を該合した有機相に添加し、該混合物を30分間攪拌し、ついで濾過した。塩化水素のジオキサン中4M溶液(20ml)を該濾液に加え、該沈殿固体を吸引濾過した。濃塩酸(40ml)を該固体に加え、該混合物を一夜攪拌した。混合物を水で300mlに希釈し、各ケースにて50mlのジクロロメタンで3回洗浄した。水相を35%濃度のアンモニア水溶液でアルカリ性にし(pH約9−10)、各ケースにて75mlのジクロロメタンで3回抽出した。合した有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ついで塩化水素のジオキサン中4M溶液(10ml)を添加し、該混合物をロータリーエバポレーターに付して溶媒を取り除いた。固体を高真空下で乾燥させ、ついで水に再び溶かし、分取性HPLC(方法7)に供して精製した。生成物のフラクションをロータリーエバポレーターに付して溶媒を取り除き、ついで高真空下で乾燥させた。この操作により、190mg(理論値の1.4%)の表記化合物を得た。
LC/MS[方法2]:R=0.78分;m/z=247(M+H)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=0.76(t,3H)、1.79−1.93(dq,1H)、1.97−2.10(dq,1H)、7.11(br.s,1H)、7.38(br.s,1H)、7.51−7.62(m,2H)、7.82(d,1H)、7.87(s,1H)
実施例20A
2−アミノ−2−シクロプロピル−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]アセタミド・塩酸塩
Figure 2012520834
70℃で、シクロプロピル[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メタノン(1.6g、7.5ミリモル)、シアン化ナトリウム(384mg、7.8ミリモル)、塩化アンモニウム(440mg、8.2ミリモル)およびの35%濃度のアンモニア溶液(1ml)を一緒に水(3ml)およびエタノール(3ml)中で17時間攪拌した。該溶液を室温に冷却し、ロータリーエバポレーター上で、体積を原体積の1/3に濃縮した。残渣をジエチルエーテルで3回抽出した。硫酸マグネシウムおよび活性炭を該合した有機相に添加し、該混合物を30分間攪拌し、ついで濾過した。塩化水素のジオキサン中4M溶液(10ml)を該濾液に加え、該混合物を減圧下で濃縮した。濃塩酸(20ml)を該残渣に加え、該混合物を一夜攪拌した。混合物を水で100mlに希釈し、各ケースにて50mlのジクロロメタンで3回洗浄した。水相を35%濃度のアンモニア水溶液でアルカリ性にし(pH約9−10)、各ケースにて75mlのジクロロメタンで3回抽出した。合した有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ついで塩化水素のジオキサン中4M溶液(10ml)を添加した。該混合物をロータリーエバポレーターに付してすべての揮発性成分を取り除いた。残渣を高真空下で乾燥させ、ついで水に再び溶かし、分取性HPLC(方法10)に供して精製した。生成物のフラクションをロータリーエバポレーターに付して溶媒を取り除き、ついで高真空下で乾燥させた。この操作により、24mg(理論値の1%)の表記化合物を約80%の純度で得た。
LC/MS[方法2]:R=0.95分;m/z=259(M+H)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=0.54−0.67(m,1H)、0.74(m,2H)、0.80−0.98(m,1H)、1.68−1.87(m,1H)、7.54(s,1H)、7.73−7.80(m,1H)、7.82−7.97(m,4H)、8.46−8.72(m,3H)
実施例21A
[(2R)−1−アミノ−2−(2−クロロフェニル)−1−オキソプロパン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチル
Figure 2012520834
(2R)−2−アミノ−2−(2−クロロフェニル)プロパン酸・塩酸塩(Netchem、New Brunswick NJ 08901, USA、Article No.:506093-HCl)(500mg、2.12ミリモル)を10%濃度の炭酸水素ナトリウム水溶液(10ml)に溶かした。ジオキサン(10ml)およびジ炭酸ジ−tert−ブチル(511μl、2.22ミリモル)を加え、該反応混合物を室温で一夜攪拌した。1N塩酸を添加し、そのpHを2に調整し、ついで生成物を酢酸エチルで3回抽出した。合した有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒をロータリーエバポレーターで除去した。残渣をHV下で乾燥させ、それは中間体の(2R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−(2−クロロフェニル)プロパン酸(322mg、理論値の51%)に相当する。
LC−MS[方法3]:R=1.08分 m/z:ES 陽イオン:322(M+Na)、ES 陰イオン:298(M−H)
この方法にて得られた(2R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−(2−クロロフェニル)プロパン酸(100mg、0.334ミリモル)およびHOBt(81mg、0.6ミリモル)を最初にジメチルホルムアミド(3ml)に充填し、EDC(115mg、0.6ミリモル)を加え、反応混合物を室温で20分間攪拌した。ついで、32%濃度のアンモニア水溶液(2ml)を添加し、該混合物を室温で一夜攪拌した。該混合物を1N塩酸でpH2に調整し、分取性HPLC(方法10)により分離した。生成物のフラクションをロータリーエバポレーターに付して溶媒を取り除き、ついで高真空下で乾燥させた。この操作により、59mg(理論値の59%)の表記化合物を得た。
LC/MS[方法3]:R=1.02分;m/z=299[M+H]
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=1.26(br.s,7H)、1.84(s,3H)、6.46−6.70(m,1H)、6.85(br.s,1H)、7.25−7.44(m,4H)、7.64(d,1H)
実施例22A
(2R)−2−アミノ−2−(2−クロロフェニル)プロパンアミド・塩酸塩
Figure 2012520834
ジクロロメタン(2ml)および塩化水素のジオキサン中4M溶液(2ml)を、実施例21Aの[(2R)−1−アミノ−2−(2−クロロフェニル)−1−オキソプロパン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチル(58mg、0.194ミリモル)に添加し、該混合物を室温で2時間攪拌した。すべての揮発性成分をロータリーエバポレーターで除去し、白色固体を高真空下で乾燥させた。この操作により、50mg(理論値の46%)の表記化合物を得た。
LC/MS[方法2]:R=0.22分;m/z=199(M+H)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=1.89(s,3H)、7.30(s,1H)、7.47−7.57(m,3H)、7.61(s,1H)、7.68−7.77(m,1H)、8.40(br.s,3H)
実施例23A
5−メチル−5−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]イミダゾリジン−2,4−ジオン(ラセミ体)
Figure 2012520834
3−トリフルオロメチルアセトフェノン(25g、133ミリモル)、シアン化カリウム(10.4g、159ミリモル)および炭酸アンモニウム(63.8g、664ミリモル)の水(300ml)およびエタノール(300ml)中混合物を60℃で一夜攪拌した。エタノールをロータリーエバポレーターで除去した。生成物が残りの水性混合液より沈殿した。生成物を濾過し、水で3回洗浄し、HV下で乾燥させた。この操作により、31g(理論値の90%)の表記化合物を得た。
LC/MS[方法3]:R=0.90分;m/z=259(M+H)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=1.69(s,3H)、7.62−7.70(m,1H)、7.71−7.76(m,1H)、7.78(s,1H)、7.83(d,1H)、8.75(s,1H)、10.91(br.s,1H)
2つのエナンチオマーは、キラル相のクロマトグラフィー(方法8)により分離され得た:実施例24Aおよび25Aを参照のこと。
実施例24A
(5R)−5−メチル−5−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]イミダゾリジン−2,4−ジオン
Figure 2012520834
実施例23Aの化合物(30.3g)を方法8に従って分離して最初に溶出したエナンチオマー(14.6g)
キラル分析性HPLC [方法9]:R=2.9分
[α] 20=−102.2°(メタノール、c=0.53g/100ml)
実施例26Aに加水分解し、市販のアミノ酸と比較することで絶対配置を決定した(実施例27Aを参照のこと)。
実施例25A
(5S)−5−メチル−5−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]イミダゾリジン−2,4−ジオン
Figure 2012520834
実施例23Aの化合物(30.3g)を方法8に従って分離して最初に溶出したエナンチオマー(13.8g)
キラル分析性HPLC[方法9]:R=5.4分
[α] 20=+102.4°(メタノール、c=0.53g/100ml)
実施例26A
2−アミノ−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン酸(ラセミ体)
Figure 2012520834
実施例23A(300mg、1.16ミリモル)を1N水酸化ナトリウム水溶液(3ml)中にて3日間加熱還流した。室温に冷却した後、該反応混合物を6N塩酸を注意して添加して酸性(pH1−2)にした。添加の間に、生成物のいくらかがゲルとして沈殿した。混合物を水(200ml)で希釈し、酢酸エチルで2回洗浄した。水相をロータリーエバポレーターに付して水を取り除いた。残渣をメタノール中で攪拌し、得られた懸濁液を濾過した。濾液をロータリーエバポレーターに付してメタノールを取り除いた。残渣をアセトニトリル/水(2:1)の混合液に溶かし、分取性HPLC(方法10)で精製した。この操作により、205mg(理論値の76%)の表記化合物を得た。
LC/MS[方法3]:R=0.34分;m/z=234(M+H)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=1.67(s,3H)、7.56−7.68(m,2H)、7.79(d,1H)、7.86(s,1H)、8.20(br.s,2H)
実施例27A
(2R)−2−アミノ−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン酸
Figure 2012520834
2N水酸化ナトリウム水溶液(400ml)中、実施例24Aの化合物(14.6g、56.7ミリモル)を23時間還流下で加熱した。反応混合物を0℃に冷却し(氷浴)、6N塩酸をゆっくりと加え、pH1とした。沈殿した固体を濾過した。濾液をロータリーエバポレーター上で濃縮乾固させた。残渣をメタノール(300ml)中で撹拌し、得られた懸濁液を濾過した。濾液をロータリーエバポレーター上で濃縮した。残渣を水に溶かし、分取性HPLC(方法7)により精製した。得られた生成物をHV下で乾燥させた(12g、理論値の91%)。
LC/MS[方法3]:R=0.33分;m/z=234(M+H)
[α] 20=− 44.1°(メタノール、c=0.50g/100ml)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=1.67(s,3H)、7.55−7.68(m,2H)、7.79(d,1H)、7.86(s,1H)、8.19(br.s,3H)
このアミノ酸(75mg)を過剰量の塩化水素のジオキサン中4N溶液で処理し、揮発性成分をロータリーエバポレーター上で取り除き、HV下で乾燥させた。得られた塩酸塩は以下の分析データを示す:
[α] 20=− 63.8°(メタノール、c=0.51g/100ml)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=1.91(s,3H)、7.75(t,1H)、7.84(d,1H)、7.86−7.94(m,2H)、9.18(br.s,3H)
旋光度は、市販の(2R)−2−アミノ−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン酸・塩酸塩(Netchem、New Brunswick NJ 08901、USA、Article No.:506085-HCl)について測定される旋光度に相当する:[α] 20=− 44.1°(メタノール、c=0.50g/100ml)。したがって、(R)配置は、実施例24Aおよび実施例26Aに、(S)配置は、実施例25Aおよび実施例27Aに記録されている。
実施例28A
(2S)−2−アミノ−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン酸
Figure 2012520834
実施例26Aと同様にして、実施例25Aの化合物(13.1g、50.7ミリモル)を加水分解し、8.22g(理論値の69%)の表記化合物を得た。
LC/MS[方法2]:R=0.92 分;m/z=234(M+H)
[α] 20 =+47.0°(メタノール、c=0.50g/100ml)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=1.67(s,3H)、7.55−7.68(m,2H)、7.79(d,1H)、7.86(s,1H)、8.19(br.s,3H)
このアセトニトリル中のアミノ酸を過剰量の1N塩酸溶液で処理した。ついで、該揮発性成分をロータリーエバポレーターで除去し、残渣をHV下で乾燥させた。得られた塩酸塩は以下の分析データを示す:
[α] 20=− 63.8°(メタノール、c=0.51g/100ml)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=1.91(s,3H)、7.75(t,1H)、7.84(d,1H)、7.86−7.94(m,2H)、9.18(br.s,3H)
実施例29A
2−アミノ−3,3,3−トリフルオロ−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン酸(エナンチオマー混合物)
Figure 2012520834
H. Wangら、Organic Letters 2006、8(7)、1379-1381と同様に、2,2,2−トリフルオロアセトフェノン(2.50g、10.3ミリモル)および(R)−tert−ブチルスルフィナミド(2.50g、20.7ミリモル)をまずn−ヘキサン(21ml)に充填し、チタニウム(IV)イソプロポキシド(4.40g、4.57ml、15.5ミリモル)を添加した。反応混合物を室温で一夜撹拌し、ついで氷浴で冷却しながら水(9ml)を添加して反応を停止させた。5分後、すべての混合物をセライトを介して濾過した。濾液をロータリーエバポレーター上で濃縮した。残渣(2.86g)をn−ヘキサン(17ml)に溶かし、シアン化トリメチルシリル(1.66ml、12.4ミリモル)を室温で添加した。反応混合物を室温で3日間撹拌し、ついで10%濃度の塩化アンモニウム水溶液(30ml)を添加し、該混合物を酢酸エチルで3回抽出した。合した有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を取り除いた。精製および分析をすることなく、残渣(3.04g)をさらに反応させた。最後に、すべてを、冷却しながら、濃塩酸(23ml)に溶かし、ついで室温で3時間撹拌した。反応混合物を氷上に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合した有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターに付して濃縮した。この操作により、残渣Aを得た。酸性水相を20%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを7に調整し、酢酸エチルで3回以上抽出した。合した有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターに付して濃縮した。この操作により、残渣Bを得た。2つの残渣AおよびBを合わせ、分取性HPLC(方法10)により分離した。適切なフラクションをロータリーエバポレーター上で濃縮し、残った水相を2M水酸化ナトリウム水溶液でpH14に調整し、ついでジクロロメタンで3回抽出した。合したジクロロメタン相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ロータリーエバポレーターに付して濃縮した。該油状物は表記化合物(136mg、理論値の5%)に相当する。
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=7.49(br.s,1H)、7.59(br.s,1H)、7.67(t,1H)、7.78(d,1H)、7.97(d,1H)、8.02(s,1H)
実施例30A
{4−[(2S)−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−3,3,3−トリフルオロプロピル]−3−(4−クロロフェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル}酢酸
Figure 2012520834
0.5Mのtert−ブチルジメチルシリルクロリドおよび1Mのイミダゾールを含むDMF中溶液(2.46ml、1.5当量)を、実施例8Aの化合物(300mg、0.82ミリモル)に加えた。反応混合物を室温で一夜撹拌した。さらに1.5当量の上記した溶液を加え、該混合物を24時間撹拌した。この操作を繰り返し、合計6当量のtert−ブチルジメチルシリルクロリドを添加した。ついで、2M炭酸ナトリウム水溶液(6ml)を加え、反応混合物を30分間撹拌した。1M塩酸を添加してpHを4に調整し、該混合物をジクロロメタンで3回抽出した。合した有機相を水で洗浄し、ついで硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターに付して濃縮した。残渣をHV下で乾燥させた。この操作により、表記化合物を得た:407mg(理論値の93%)。
LC/MS[方法5]:R=1.33分;m/z=480(M+H)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=− 0.11(s,3H)、0.06(s,3H)、0.80(s,9H)、4.01(dd,1H)、4.13(dd,1H)、4.54−4.63(m,1H)、4.60(s,2H)、7.69(d,2H)、7.80(d,2H)
実施例31A
N−シクロプロピル−2−{[2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]カルボニル}ヒドラジンカルボキサミド
Figure 2012520834
60℃で、2−トリフルオロメトキシベンズヒドラジド(2.00g、9.09ミリモル) を乾燥THF(50ml)に溶かし、ついで乾燥テトラヒドロフラン(10ml)に溶かしたイソシアン酸シクロプロピル(0.79g、9.09ミリモル)を滴下した。混合物を60℃で18時間撹拌した。室温に冷却した後、該混合物をジエチルエーテル(約50ml)と一緒に撹拌した。無色固体を吸引濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、高真空下で乾燥させた。この操作により、2.57g(理論値の93%)の標的化合物を得た。
LC−MS[方法6]R=1.43分;MS[ESI 陽イオン]:m/z=304(M+H)
H−NMR(400MHz、CDCl):δ[ppm]=0.61−0.69(m,2H)、0.77−0.85(m,2H)、2.60−2.68(m,1H)、5.45(br.s,1H)、7.34(d,1H)、7.42(t,1H)、7.52−7.62(m,2H)、7.99(dd,1H)、8.63(br.s,1H)
実施例32A
4−シクロプロピル−5−[2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン
Figure 2012520834
実施例31Aの化合物(2.53g、8.3ミリモル)を水酸化ナトリウムの3M水溶液(15ml)に懸濁させ、還流下で96時間加熱した。冷却後、半濃塩酸を用いてpHを10に調整した。沈殿固体を吸引濾過し、水で洗浄して中性にし、ついでメタノール中で撹拌した。混合物を濾過し、濾液をロータリーエバポレーター上で濃縮し、残渣を高真空下で乾燥させた。この操作により、1.81g(理論値の55%、純度72%)の所望の化合物を得、それをそのまま直に反応させた。
LC−MS[方法6]R=1.76分;MS [ESI 陽イオン]:m/z=286(M+H)
実施例33A
{4−シクロプロピル−5−オキソ−3−[2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル}酢酸メチル
Figure 2012520834
実施例32Aの化合物(1.81g、4.60ミリモル)をアセトニトリル(15ml)に溶かし、炭酸セシウム(1.64g、5.03ミリモル)を添加した。ついで、クロロ酢酸メチル(0.48ml、5.48ミリモル)を室温で加えた。混合物を還流下で2時間加熱し、ついで、室温にて酢酸エチル(20ml)で希釈し、水(10ml)で洗浄した。水相を各ケースにて10mlの酢酸エチルで2回以上抽出し、該抽出液を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。この操作により、1.46mg(理論値の82%)の標的化合物を得た。
LC−MS[方法3]R=1.05分;MS[ESI 陽イオン]:m/z=358(M+H)
H−NMR(400MHz、CDCl):δ[ppm]=0.58−0.66(m,2H)、0.78−0.85(m,2H)、2.95(spt,1H)、3.78(s,3H)、4.64(s,2H)、7.37−7.45(m,2H)、7.53−7.63(m,2H)
実施例34A
{4−シクロプロピル−5−オキソ−3−[2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル}酢酸
Figure 2012520834
実施例33Aの化合物(1.46g、4.09ミリモル)をメタノール(8ml)に溶かし、水酸化リチウムの1N溶液(4.9ml、4.9ミリモル)を室温で添加した。30分後、溶媒を減圧下で除去し、残渣を水(20ml)および酢酸エチル(20ml)に溶かした。相分離を行った後、水相を1N塩酸で酸性にし、各ケースにて15mlの酢酸エチルで2回抽出した。合した有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残渣を高真空下で乾燥させた。この操作により、1.25g(理論値の85%)の標的化合物を得、それをさらに精製することなく反応させた。
LC−MS[方法6]R=1.82分;MS[ESI 陽イオン]:m/z=344(M+H)
H−NMR(400MHz、CDCl):δ[ppm]=0.60−0.66(m,2H)、0.77−0.86(m,2H)、2.96(spt,1H)、4.67(s,2H)、7.37−7.45(m,2H)、7.55−7.63(m,2H)
実施例:
実施例1
2−[({3−(4−クロロフェニル)−5−オキソ−4−[(2S)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル]−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル}アセチル)アミノ]−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン酸(ジアステレオマー混合物)
Figure 2012520834
室温で、実施例8Aの化合物(56mg、0.15ミリモル)、EDC(29mg、0.15ミリモル)およびHOBt(21mg、0.15ミリモル)を、DMF(2.2ml)中で20分間攪拌し、ついで実施例26Aの化合物(50mg、0.18ミリモル)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(53μl、0.31ミリモル)を添加した。混合物を室温で20分間攪拌し、ついで1N塩酸(1ml)を添加し、すべての混合物を分取性HPLC(方法10)により分離した。この操作により、54mg(理論値の61%)の表記化合物を得た。
LC−MS[方法6]:R=2.78分;MS[ESI 陽イオン]:m/z=581(M+H)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=1.85(s,3H)、3.82(dd,1H)、3.96(br.d,1H)、4.19−4.35(m,1H)、4.58(s,2H)、6.92(d,1H)、7.54−7.70(m,4H)、7.71−7.82(m,4H)、8.80(s,1H)、13.11(br.s,1H)
実施例2
2−[({3−(4−クロロフェニル)−5−オキソ−4−[(2S)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル]−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル}アセチル)アミノ]−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパンアミド(ジアステレオマー混合物)
Figure 2012520834
実施例1の化合物(54mg、90マイクロモル)およびHOBt(24mg、179マイクロモル)をまずDMF(1.3ml)に充填し、ついでEDC(34mg、179マイクロモル)を添加した。混合物を室温で20分間攪拌し、ついでアンモニア溶液(5ml、水中35%)を加え、該混合物をさらに20分間攪拌した。1N塩酸(1ml)を加え、すべての混合物を分取性HPLC(方法10)により分離し、適当なフラクションをロータリーエバポレーターに供して溶媒を取り除き、残渣をHV下で乾燥させた。この操作により、49mg(理論値の94%)の表記化合物を得た。
LC−MS[方法6]:R=2.28分;MS[ESI 陽イオン]:m/z=580(M+H)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=1.88(d(ジアステレオマーに当たり1s,3H)、3.74−3.89(dd,1H)、3.94(dd,1H)、4.26(m,1H)、4.48−4.69(m,2H)、6.90(t(ジアステレオマー当たり1d),1H)、7.33(br.s,1H)、7.41(br.d(ジアステレオマー当たり1br.s),1H)、7.52−7.69(m,4H)、7.68−7.83(m,4H)、8.63(s,1H)
実施例2のジアステレオマーは、キラル相上の分取性クロマトグラフィー(方法17b)により分離され得る:実施例3および実施例4を参照のこと。
実施例3
(2S)−2−[({3−(4−クロロフェニル)−5−オキソ−4−[(2S)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル]−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル}アセチル)アミノ]−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパンアミド
Figure 2012520834
方法17bに従って、実施例2の化合物(49mg)を分離して最初に溶出したジアステレオマー(19mg)
キラル分析性HPLC(方法18b):R=1.73分
別法として、表記化合物は以下の方法により分離され得る:
実施例8Aの化合物(3.50g、9.57ミリモル)およびHOBt(2.04g、14.36ミリモル)をまずDMF(100ml)に充填し、ついでEDC(2.75g、14.36ミリモル)を添加した。混合物を室温で15分間攪拌し、ついで実施例17Aの化合物(2.83g、10.5ミリモル)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(2.0ml、11.5ミリモル)を添加した。反応混合物を室温で一夜攪拌し、ついで水(1リットル)で希釈し、各ケースにて400mlの酢酸エチルで3回抽出した。合した有機相を1N塩酸で2回、水で1回、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で2回、および塩化ナトリウム飽和水溶液で1回連続して洗浄し、ついで硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を取り除いた。残渣を分取性HPLC(方法10)により精製した。この操作により、4.09g(理論値の74%)の表記化合物を得た。
LC−MS[方法3]:R=1.20分;MS[ESI 陽イオン]:m/z=580(M+H)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=1.88(s,3H)、3.82(dd,1H)、3.91−4.01(m,1H)、4.26(br.s,1H)、4.50−4.63(m[AB]、2H)、6.91(d,1H)、7.33(s,1H)、7.42(s,1H)、7.54−7.60(m,1H)、7.60−7.66(m,3H)、7.69−7.80(m,4H)、8.63(s,1H)
実施例4
(2R)−2−[({3−(4−クロロフェニル)−5−オキソ−4−[(2S)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル]−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル}アセチル)アミノ]−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパンアミド
Figure 2012520834
方法17bに従って、実施例2の化合物(49mg)を分離して最後に溶出したジアステレオマー(16mg)
キラル分析性HPLC(方法18b):R=2.45分
別法として、表記化合物は以下の方法(A)により調製され得る:
実施例8Aの化合物(6.00g、16.4ミリモル)およびHOBt(3.32g、24.6ミリモル)をまずDMF(160ml)に充填し、EDC(4.72g、24.6ミリモル)を添加した。混合物を室温で15分間攪拌し、ついで実施例16Aの化合物(4.85g、18.0ミリモル)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(3.4ml、19.7ミリモル)を加えた。反応混合物を室温で一夜攪拌し、ついで水(1.2L)で希釈し、各ケースにて400mlの酢酸エチルで3回抽出した。合した有機相を1N塩酸で2回、水で1回、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で2回、塩化ナトリウム飽和水溶液で1回連続して洗浄し、ついで硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を取り除いた。残渣を分取性HPLC(方法10)により精製した。この操作により、6.67g(理論値の70%)の表記化合物を得た。
LC−MS[方法3]:R=1.22分;MS[ESI 陽イオン]:m/z=580(M+H)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=1.88(s,3H)、3.78−3.87(m,1H)、3.92−3.99(m,1H)、4.26(br.s,1H)、4.53−4.63(m[AB]、2H)、6.90(d,1H)、7.33(s,1H)、7.41(s,1H)、7.53−7.60(m,1H)、7.60−7.66(m,3H)、7.68−7.79(m,4H)、8.64(s,1H)
別法として、表記化合物は以下の方法(B)により調製され得る:
実施例8Aの化合物(1.80g、4.92ミリモル)およびHOBt(700mg、5.41ミリモル)をまずDMF(30ml)に充填し、ついでEDC(944mg、5.41ミリモル)を添加した。混合物を室温で20分間攪拌し、ついで実施例27Aの化合物(1.46g、5.41ミリモル)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.03ml、5.91ミリモル)のDMF(30ml)中懸濁液に滴下した。反応混合物を室温で1時間攪拌し、ついで0.5N塩酸(500ml)で希釈し、酢酸エチルで3回抽出した。合した有機相を水で3回、ついで塩化ナトリウム飽和水溶液で1回洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒をロータリーエバポレーターで除去した。残渣をHV下で乾燥させた。この方法にて得られた生成物(3.44g)は、純度が約70%の実施例6の化合物(4.21ミリモル)に相当し、それを精製することなくさらに反応させた:そのすべておよびHOBt(1.02g、7.57ミリモル)をDMF(40ml)に溶かし、ついでEDC(1.45g、7.57ミリモル)を添加した。この方法にて得られた溶液を室温で30分間攪拌し、ついで最初に充填されていたアンモニア溶液(水中35%、45ml)に滴下した。この混合物を20分間攪拌し、ついでロータリーエバポレーター上で濃縮した。水(500ml)を残渣に加えた。該溶液を、各ケースにて250mlの酢酸エチルで3回抽出した。合した有機相を1N塩酸で3回、水で1回、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で2回、および塩化ナトリウム飽和水溶液で1回連続して洗浄し、ついで硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を取り除いた。残渣を分取性HPLC(方法7)により精製した。この操作により、2.30g(3.97ミリモル、理論値の80%)の表記化合物を得た。
実施例5
(2R)−2−[({3−(4−クロロフェニル)−5−オキソ−4−[(2S)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル]−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル}アセチル)アミノ]−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン酸
Figure 2012520834
実施例8Aの化合物(250mg、0.68ミリモル)およびHOBt(92mg、0.68ミリモル)をまずDMF(5ml)に充填し、EDC(131mg、0.68ミリモル)を添加した。該混合物を室温で20分間攪拌し、ついで(2R)−2−アミノ−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロピオン酸・塩酸塩(Netchemより入手、New Brunswick NJ 08901、USA、Article No.:506085-HCl)(221mg、0.82ミリモル)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(119μl、0.68ミリモル)のDMF(2ml)中溶液に滴下した。反応混合物を室温で20分間攪拌し、ついで1N塩酸(1ml)を加え、すべての混合物を分取性HPLC(方法10)により精製した。適当なフラクションをロータリーエバポレーターに供して溶媒を取り除き、残渣をHV下で乾燥させた。この操作により、260mg(理論値の65%)の表記化合物を得た。
LC−MS[方法3]:R=1.23分;MS[ESI 陽イオン]:m/z=581(M+H)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=1.85(s,3H)、3.76−3.88(m,1H)、3.90−4.01(m,1H)、4.26(br.s,1H)、4.51−4.67(m,2H)、6.92(d,1H)、7.55−7.71(m,4H)、7.71−7.83(m,4H)、8.80(s,1H)、13.10(s,1H)
実施例6
(2S)−2−[({3−(4−クロロフェニル)−5−オキソ−4−[(2R)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル]−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル}アセチル)アミノ]−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパンアミド
Figure 2012520834
実施例9Aの化合物(318mg、0.87ミリモル)をDMF(5ml)に溶かし、EDC(250mg、1.30ミリモル)およびHOBt(176mg、1.30ミリモル)を添加した。室温で30分間攪拌した後、実施例17Aの化合物(269mg、1ミリモル)を、ついでN,N−ジイソプロピルエチルアミン(303μl、1.74ミリモル)を加えた。該混合物を室温で1時間攪拌し、ついですべての混合物を分取性HPLC(方法10)により分離した。適当なフラクションをロータリーエバポレーターに供して溶媒を取り除き、残渣をHV下で乾燥させた。この操作により、244mg(理論値の47%)の表記化合物を得た。
LC−MS[方法3]:R=1.22分;MS[ESI 陽イオン]:m/z=580(M+H)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=1.88(s,3H)、3.77−3.87(dd,1H)、3.90−4.00(dd,1H)、4.26(m,1H)、4.52−4.64(m[AB]、2H)、6.90(d,1H)、7.33(s,1H)、7.41(s,1H)、7.53−7.60(m,1H)、7.60−7.67(m,3H)、7.68−7.80(m,4H)、8.64(s,1H)
実施例7
2−({[3−(4−クロロフェニル)−4−シクロプロピル−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル]アセチル}アミノ)−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン酸
Figure 2012520834
[3−(4−クロロフェニル)−4−シクロプロピル−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル]−酢酸(調製について、WO2007/134862、実施例88Aを参照のこと)(18.2mg、62マイクロモル)をDMF(900μl)に溶かし、HOBt(8.4mg、62マイクロモル)を、ついでEDC(11.8mg、62マイクロモル)を加え、該混合物を室温で20分間攪拌した。ついで、実施例26Aの化合物(20mg、74マイクロモル)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(22μl、124マイクロモル)を添加した。該混合物を室温でさらに20分間攪拌し、すべての混合物を分取性HPLC(方法10)により分離した。この操作により、12mg(理論値の38%)の表記化合物を得た。
LC−MS[方法1]:R=1.92分;MS[ESI 陽イオン]:m/z=509(M+H)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=0.51−0.63(m,2H)、0.83−0.94(m,2H)、1.84(s,3H)、3.11−3.22(m,1H)、4.51(s,2H)、7.55−7.63(m,3H)、7.66(d,1H)、7.70−7.88(m,4H)、8.75(s,1H)、13.10(br.s,1H)
実施例8
2−({[3−(4−クロロフェニル)−4−シクロプロピル−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル]アセチル}アミノ)−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパンアミド
Figure 2012520834
実施例7の化合物(18.0mg、36マイクロモル)をDMF(520μl)に溶かし、HOBt(9.6mg、71マイクロモル)を、ついでEDC(14mg、71マイクロモル)を加え、該混合物を室温で20分間攪拌した。ついで、アンモニア(5ml、水中35%)を添加した。混合物を室温でさらに20分間攪拌し、ついですべての混合物を分取性HPLC(方法10)で分離した。この操作により、9mg(理論値の50%)の表記化合物を得た。
LC−MS[方法6]:R=2.17分;MS[ESI 陽イオン]:m/z=508(M+H)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=0.49−0.65(m,2H)、0.84−0.93(m,2H)、1.87(s,3H)、3.17(dt,1H)、4.42−4.57(m[AB]、2H)、7.33(s,1H)、7.41(s,1H)、7.53−7.65(m,4H)、7.67−7.75(m,2H)、7.76−7.86(m,2H)、8.55(s,1H)
実施例9
2−[({3−(4−クロロフェニル)−5−オキソ−4−[(2S)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル]−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル}アセチル)アミノ]−2−[2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパンアミド(ジアステレオマー混合物)
Figure 2012520834
実施例8Aの化合物(100mg、0.27ミリモル)をまず実施例18Aの化合物(109mg、約0.33ミリモル)、EDC(79mg、0.41ミリモル)およびHOBt(55mg、0.41ミリモル)と一緒にDMF(3ml)に充填し、ついでN,N−ジイソプロピルエチルアミン(57μl、0.33ミリモル)を添加した。混合物を室温で1時間攪拌し、ついですべての混合物を分取性HPLC(方法10)により分離した。この操作により、90mg(理論値の55%)の表記化合物を得た。
LC−MS[方法3]:R=1.21分;MS[ESI 陽イオン]:m/z=598(M+H)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=1.90(s,3H)、3.74−3.86(m,1H)、3.88−4.00(m,1H)、4.25(br.s,1H)、4.42−4.58(m,2H)、6.89(d,1H)、7.22(s,1H)、7.38(t,1H)、7.44(s,1H)、7.59−7.65(m,2H)、7.69(t,1H)、7.73−7.79(m,2H)、7.85(t,1H)、8.54(d,1H)
実施例9のジアステレオマーは、キラル相上の分取性クロマトグラフィー(方法15)により分離され得る:実施例10および実施例11を参照のこと。
実施例10
2−[({3−(4−クロロフェニル)−5−オキソ−4−[(2S)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル]−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル}アセチル)アミノ]−2−[2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパンアミド(ジアステレオマーI)
Figure 2012520834
方法15に従って、実施例9の化合物(85mg)を分離して最初に溶出したジアステレオマー(31mg)
LC−MS[方法3]:R=1.21分;MS[ESI 陽イオン]:m/z=598(M+H)
分析性キラルHPLC[方法16]:R=3.57分
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=1.90(s,3H)、3.74−3.86(m,1H)、3.89−4.00(m,1H)、4.24(br.s,1H)、4.42−4.57(m[AB]、2H)、6.89(d,1H)、7.22(s,1H)、7.38(t,1H)、7.44(s,1H)、7.59−7.65(m,2H)、7.69(t,1H)、7.72−7.79(m,2H)、7.83(t,1H)、8.55(s,1H)
実施例11
2−[({3−(4−クロロフェニル)−5−オキソ−4−[(2S)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル]−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル}アセチル)アミノ]−2−[2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパンアミド(ジアステレオマーII)
Figure 2012520834

方法15に従って、実施例9の化合物(85mg)を分離して最後に溶出したジアステレオマー(30mg)
LC−MS[方法3]:R=1.20分;MS[ESI 陽イオン]:m/z=598(M+H)
分析性キラルHPLC[方法16]:R=4.19分
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=1.90(s,3H)、3.74−3.86(m,1H)、3.89−3.97(m,1H)、4.25(br.s,1H)、4.42−4.57(m[AB]、2H)、6.89(d,1H)、7.22(s,1H)、7.38(t,1H)、7.45(s,1H)、7.59−7.65(m,2H)、7.69(t,1H)、7.72−7.79(m,2H)、7.85(t,1H)、8.54(s,1H)
実施例12
2−[({3−(4−クロロフェニル)−5−オキソ−4−[(2S)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル]−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル}アセチル)アミノ]−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ブタナミド(ジアステレオマー混合物)
Figure 2012520834
実施例8Aの化合物(160mg、0.44ミリモル)を、EDC(126mg、0.66ミリモル)およびHOBt(89mg、0.66ミリモル)と一緒にDMF(4ml)中で20間攪拌し、ついで実施例19Aの化合物(136mg、0.48ミリモル)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(99μl、0.57ミリモル)を添加した。該混合物を室温で2時間攪拌し、ついですべての混合物を分取性HPLC(方法10)により分離した。適当なフラクションをロータリーエバポレーターに供して溶媒を取り除き、残渣をHV下で乾燥させた。この操作により、59mg(理論値の22%)の表記化合物を得た。
LC−MS[方法3]:R=1.24分;MS[ESI 陽イオン]:m/z=594(M+H)
実施例12のジアステレオマーは、キラル相上の分取性クロマトグラフィー(方法17a)により分離され得る:実施例13および実施例14を参照のこと。
実施例13
2−[({3−(4−クロロフェニル)−5−オキソ−4−[(2S)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル]−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル}アセチル)アミノ]−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ブタナミド(ジアステレオマーI)
Figure 2012520834
方法17aに従って、実施例12の化合物(59mg)を分離して最初に溶出するジアステレオマー(29mg)
キラル分析性HPLC[方法18a]:R=5.2分
LC−MS[方法5]:R=1.09分;MS[ESI 陽イオン]:m/z=594(M+H)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=0.79(t,3H)、2.42−2.64(m,2H)、3.76−3.86(m,1H)、3.91−3.99(m,1H)、4.25(br.s,1H)、4.55−4.66(m[AB]、2H)、6.89(d,1H)、7.40(d,2H)、7.52−7.58(m,1H)、7.58−7.65(m,3H)、7.71(d,1H)、7.73−7.80(m,3H)、8.43(s,1H)
実施例14
2−[({3−(4−クロロフェニル)−5−オキソ−4−[(2S)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル]−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル}アセチル)アミノ]−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ブタナミド(ジアステレオマーII)
Figure 2012520834
方法17aに従って、実施例12の化合物(59mg)を分離して最後に溶出するジアステレオマー(26mg)
キラル分析性HPLC [方法18a]:R=9.1分間
LC−MS[方法5]:R=1.09分;MS[ESI 陽イオン]:m/z=594(M+H)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=0.80(t,3H)、2.56−2.64(m,2H)、3.76−3.87(m,1H)、3.89−4.00(m,1H)、4.26(br.s,1H)、4.61(s,2H)、6.89(d,1H)、7.40(d,2H)、7.52−7.58(m,1H)、7.59−7.65(m,3H)、7.67−7.78(m,4H)、8.44(s,1H)
実施例15
2−[({3−(4−クロロフェニル)−5−オキソ−4−[(2S)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル]−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル}アセチル)アミノ]−2−シクロプロピル−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]アセタミド(ジアステレオマー混合物)
Figure 2012520834
実施例8Aの化合物(27mg、74マイクロモル)を、まず、実施例20Aの化合物(24mg、81マイクロモル)、EDC(20mg、0.10ミリモル)およびHOBt(14mg、0.10ミリモル)と一緒にDMF(550μl)に充填し、ついでN,N−ジイソプロピルエチルアミン(26μl、0.15ミリモル)を添加した。混合物を室温で2時間攪拌し、ついですべての混合物を分取性HPLC(方法10)により分離した。この操作により、24mg(理論値の25%)の表記化合物を得た。
LC−MS[方法3]:R=1.26分;MS[ESI 陽イオン]:m/z=606(M+H)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=0.30−0.44(m,2H)、0.45−0.62(m,2H)、1.80−1.88(m,1H)、3.77−3.85(dd,1H)、3.91−3.98(dd,1H)、4.25(m,1H)、4.53−4.61(m[AB]、2H)、6.89(2d,1H)、7.16(br.s,1H)、7.34(s,1H)、7.49−7.56(m,1H)、7.57−7.66(m,3H)、7.70−7.80(m,3H)、7.87(br.s,1H)、8.32(s,1H)
実施例16
(2R)−2−(2−クロロフェニル)−2−[({3−(4−クロロフェニル)−5−オキソ−4−[(2S)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル]−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル}アセチル)アミノ]プロパン酸
Figure 2012520834
室温にて、実施例8Aの化合物(134mg、0.37ミリモル)およびHOBt(52mg、0.37ミリモル)をまずDMF(5ml)に充填した。EDC(70mg、0.37ミリモル)を添加し、該混合物を室温で20分間攪拌した。形成した溶液を、(2R)−2−アミノ−2−(2−クロロフェニル)プロピオン酸・塩酸塩(Netchemより入手、New Brunswick NJ 08901、USA、Article No.:506093-HCl)(95mg、0.40ミリモル)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(159μl、0.91ミリモル)のDMF(3ml)中懸濁液に滴下し、得られた混合物を室温で4時間攪拌した。1N塩酸(2ml)を添加した後、すべての反応混合物を分取性HPLC(方法10)により分離した。この操作により、63mg(理論値の31%)の表記化合物を得た。
LC−MS[方法3]:R=1.12分;MS[ESI 陽イオン]:m/z=547(M+H)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=1.96(s,3H)、3.71−3.86(m,1H)、3.87−3.99(m,1H)、4.26(br.s,1H)、4.36−4.59(m[AB]、2H)、6.91(d,1H)、7.22−7.39(m,3H)、7.55−7.66(m,3H)、7.69−7.82(m,2H)、8.45(s,1H)、13.53(br.s,1H)
実施例17
(2R)−2−(2−クロロフェニル)−2−[({3−(4−クロロフェニル)−5−オキソ−4−[(2S)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル]−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル}アセチル)アミノ]プロパンアミド
Figure 2012520834
実施例8Aの化合物(64mg、0.17ミリモル)を、実施例22Aの化合物(45mg、0.19ミリモル)、EDC(47mg、0.24ミリモル)およびHOBt(33mg、0.24ミリモル)と一緒に、まず、DMF(2ml)に充填し、ついでN,N−ジイソプロピルエチルアミン(36μl、0.21ミリモル)を添加した。混合物を室温で1時間攪拌し、ついですべての混合物を分取性HPLC(方法10)により分離した。この操作により、46mg(理論値の48%)の表記化合物を得た。
LC−MS[方法4]:R=0.96分;MS[ESI 陽イオン]:m/z=546(M+H)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=1.91(s,3H)、3.73−4.00(m,2H)、4.26(br.s,1H)、4.35−4.55(m[AB]、2H)、6.80(s,1H)、6.91(d,1H)、7.24−7.36(m,3H)、7.40(s,1H)、7.56−7.70(m,3H)、7.72−7.83(m,2H)、8.37(s,1H)
実施例18
2−[({3−(4−クロロフェニル)−5−オキソ−4−[(2S)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル]−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル}アセチル)アミノ]−3,3,3−トリフルオロ−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパンアミド(ジアステレオマー混合物)
Figure 2012520834
実施例30Aの化合物(100mg、0.21ミリモル)をジクロロメタン(1.5ml)に溶かし、Ghosez試薬(1−クロロ−N,N,2−トリメチルプロパ−1−エン−1−アミン)(33.4mg、0.25ミリモル)を添加した。この溶液を室温で10分間攪拌し、ついで実施例29Aの化合物(65.6mg、0.23ミリモル)およびピリジン(27μl、0.33ミリモル)のジクロロメタン(1.5ml)中溶液を添加した。混合物を室温で2時間攪拌した。もう一つ別の実施例29Aの化合物(72mg、0.25ミリモル)を添加した。該混合物を一夜攪拌し、ついでロータリーエバポレーターに付して揮発成分を取り除いた。tert−ブチルジメチルシリル保護基を除去するのに、残渣をTHF(5ml)に溶かし、水(0.5ml)を、ついで1Mのテトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドのTHF中溶液(1ml)を加えた。得られた溶液を室温で75分間攪拌した。THFをロータリーエバポレーターで除去し、残渣を分取性HPLC(方法10)により分離した。この操作により、71mg(理論値の53%)の表記化合物を得た。
LC−MS[方法5]:R=1.12分;MS[ESI 陽イオン]:m/z=634(M+H)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=3.76−3.88(m,1H)、3.91−4.01(m,1H)、4.25(m,1H)、4.72−4.87(m,2H)、6.92(d,1H)、7.60−7.82(m,8H)、7.91(d,1H)、8.00(s,1H)、9.43(s,1H)
キラル相上の分析性HPLC(方法18a)は、66% d.e.(最初に溶出したジアステレオマー、R=10分、83%;最後に溶出したジアステレオマー、R=16分、17%)を示す。
実施例19
(2R)−2−[({3−(4−クロロフェニル)−5−オキソ−4−[(1E)−3,3,3−トリフルオロプロパ−1−エン−1−イル]−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル}アセチル)アミノ]−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパンアミド
Figure 2012520834
実施例11Aの化合物(35mg、0.10ミリモル)を、実施例16Aの化合物(32.5mg、0.12ミリモル)、EDC(23mg、0.12ミリモル)およびHOBt(17mg、0.12ミリモル)と一緒に、まず、DMF(1.1ml)に充填し、ついでN,N−ジイソプロピルエチルアミン(26μl、0.15ミリモル)を添加した。該混合物を室温で30分間攪拌し、ついで1N塩酸(1ml)を添加し、すべての混合物を分取性HPLC(方法10)により分離した。適当なフラクションをロータリーエバポレーターに供して溶媒を取り除き、残渣をHV下で乾燥させた。この操作により、55mg(理論値の97%)の表記化合物を得た。
LC−MS[方法4]:R=1.15分;MS[ESI 陽イオン]:m/z=562(M+H)
H−NMR(400MHz、DMSO−d):δ[ppm]=1.88(s,3H)、4.58−4.71(m[AB]、2H)、6.84(dq,1H)、7.16(dq,1H)、7.32(s,1H)、7.41(s,1H)、7.53−7.61(m,1H)、7.60−7.70(m,5H)、7.71−7.78(m,2H)、8.68(s,1H)
実施例20
2−[({4−シクロプロピル−5−オキソ−3−[2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル}アセチル)アミノ]−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパンアミド(エナンチオマー混合物)
Figure 2012520834
実施例34Aの化合物(145mg、0.40ミリモル)をDMF(2ml)に溶かし、EDC(115mg、0.60ミリモル)およびHOBt(81mg、0.60ミリモル)を添加して、該混合物を室温で10分間攪拌した。ついで、実施例12Aの化合物(102mg、0.44ミリモル)を加え、該混合物を室温で12時間攪拌した。粗混合物を分取性HPLC[方法19]により直に精製した。この操作により、136mg(理論値の58%)の標的化合物を得た。
LC−MS[方法1]R=1.86分;MS[ESI 陽イオン]:m/z=558(M+H)
H−NMR(400MHz、CDCl):δ[ppm]=0.61−0.68(m,2H)、0.80−0.87(m,2H)、2.01(s,3H)、2.97(spt,1H)、4.48および4.55(2d,2H)、5.42(br.s,1H)、5.70(br.s,1H)、7.39−7.53(m,3H)、7.54−7.70(m,5H)、7.80(s,1H)
実施例20のエナンチオマーは、キラル相上の分取性クロマトグラフィー(方法11)により分離され得る:実施例21および実施例22を参照のこと。
実施例21
2−[({4−シクロプロピル−5−オキソ−3−[2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル}アセチル)アミノ]−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパンアミド(エナンチオマーI)
Figure 2012520834
方法11に従って実施例20の化合物(119mg)を分離して最初に溶出するエナンチオマー(36mg)
分析性キラルHPLC[方法12]:R=4.23分
実施例22
2−[({4−シクロプロピル−5−オキソ−3−[2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル}アセチル)アミノ]−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパンアミド(エナンチオマーII)
Figure 2012520834
方法11に従って実施例20の化合物(119mg)を分離して最後に溶出するエナンチオマー(41mg)
分析性キラルHPLC[方法12]:R=5.04分
実施例23
2−({[3−(4−クロロフェニル)−4−(2−フルオロベンジル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル]アセチル}アミノ)−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパンアミド(エナンチオマー混合物)
Figure 2012520834
[3−(4−クロロフェニル)−4−(2−フルオロベンジル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル]酢酸(調製について、WO2007/134862、実施例156Aを参照のこと)(109mg、0.28ミリモル)をDMF(2ml)に溶かし、EDC(79mg、0.41ミリモル)およびHOBt(56mg、0.41ミリモル)を添加し、該混合物を室温で10分間攪拌した。ついで、実施例12Aの化合物(70mg、0.30ミリモル)を加え、該混合物を室温で20時間攪拌した。粗混合物を分取性HPLC[方法19]により直に精製した。この操作により、109mg(理論値の69%)の標的化合物を得た。
LC−MS[方法1]R=2.10分;MS[ESI 陽イオン]:m/z=576(M+H)
H−NMR(400MHz、CDCl):δ[ppm]=2.05(s,2H)、4.54(d,1H)、4.61(d,1H)、5.03(s,2H)、5.41(br.s,1H)、5.55(br.s,1H)、7.03(t,1H)、7.09(t,1H)、7.14−7.21(m,1H)、7.23−7.31(m,1H)、7.36−7.45(m,4H)、7.46−7.53(m,1H)、7.54−7.66(m,2H)、7.69(s,1H)、7.97(s,1H)
実施例23のエナンチオマーは、キラル相上の分取性クロマトグラフィー(方法17a)により分離され得る:実施例24および実施例25を参照のこと。
実施例24
2−({[3−(4−クロロフェニル)−4−(2−フルオロベンジル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル]アセチル}アミノ)−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパンアミド(エナンチオマーI)
Figure 2012520834
方法17aに従って実施例23の化合物(108mg)を分離して最初に溶出するエナンチオマー(11mg)
分析性キラルHPLC[方法18a]:R=2.12分
実施例25
2−({[3−(4−クロロフェニル)−4−(2−フルオロベンジル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル]アセチル}アミノ)−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパンアミド(エナンチオマーII)
Figure 2012520834
方法17aに従って実施例23の化合物(108mg)を分離して最後に溶出するエナンチオマー(31mg)
分析性キラルHPLC[方法18a]:R=2.48分
B.薬理活性の評価
本願発明の化合物の薬理作用は以下のアッセイにて明らかにすることができる:
略語:
EDTA エチレンジアミン四酢酸
DMEM ダルベッコ修飾イーグル培地
FCS ウシ胎児血清
HEPES 4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸
SmGM 平滑筋細胞増殖培地
トリス−HCl 2−アミノ−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール・塩酸塩
UtSMC 子宮平滑筋細胞
B−1.バソプレシン受容体活性を測定するための細胞によるインビトロアッセイ
ヒトおよびラットからのV1aおよびV2バソプレシン受容体のアゴニストおよびアンタゴニストの同定および本願明細書に記載の物質の活性の定量化を組換え細胞株を用いて行った。これらの細胞は、元々、ハムスター卵巣上皮細胞(チャイニーズハムスター卵巣、CHOK1、ATCC:American Ytpe Culture Collection, Manassas, VA 20108, USA)より由来する。試験細胞株は、補因子であるセレンテラジンで再構成された後、遊離カルシウム濃度の上昇があれば、発光する、カルシウム感受性の発光蛋白エクオリンを構造的に発現する(Rizzuto R.、Simpson A.W.、Brini M.、Pozzan T.;Nature 358(1992)325-327)。加えて、該細胞はヒトまたはラットV1aまたはV2受容体で安定してトランスフェクトされている。GsカップリングV2受容体の場合には、細胞は、独立して、または融合遺伝子として、乱交雑なGα16蛋白をコードする(Amatruda T.T.、Steele D.A.、Slepak V.Z.、Simon M.I.、Proc. Nat. Acad. Sci. USA 88(1991)、5587-5591)、さらなる遺伝子で安定してトランスフェクトされる。得られたバソプレシン受容体試験細胞は、カルシウムイオンの細胞内放出によって、組換え操作により発現されたバソプレシン受容体の刺激に対して反応し、それは適当なルミノメーターを用いて得られたエクオリン発光により定量され得る(Milligan G.、Marshall F.、Rees S.、Trends in Pharmaco. Sci. 17(1996)235-237)。
試験操作:アッセイの前日に、384−ウェルのマイクロタイタープレートの培地(DMEM、10%FCS、2mMグルタミン、10mM HEPES)に細胞を置き、細胞インキュベーター(96%湿度、5%v/v二酸化炭素、37℃)中に保持する。アッセイの日に、培地を、付加的に補因子であるセレンテラジン(50μM)を含有する、Tyrode溶液(140mM塩化ナトリウム、5mM塩化カリウム、1mM塩化マグネシウム、2mM塩化カルシウム、20mMグルコース、20mM HEPES)と置き換え、ついで該マイクロタイタープレートをさらに3−4時間インキュベートする。種々の濃度の試験物質と共に、マイクロタイタープレートのウェルにて10ないし20分間平板培養し、その後でアゴニスト[Arg8]−バソプレシンを添加し、得られた光シグナルをルミノメーターにて直ちに測定する。IC50値をGraphPad PRISMコンピュータープログラム(バージョン3.02)を用いて算定する。
以下の表にて、ヒトV1aまたはV2受容体でトランスフェクトされた細胞株について本願発明の化合物の代表的なIC50値を列挙する。
表1
Figure 2012520834
B−2.バソプレシンV1a受容体アンタゴニストの線維化促進遺伝子の調節に対する作用を検出するための細胞によるインビトロアッセイ
ラット心臓組織より単離され、現在のところ心筋細胞型であると記載されている細胞株H9C2(American Type Culture Collection ATCC No. CRL-1446)は、内因的にバソプレシンV1A受容体AVPR1Aを高コピー数で発現するのに対して、AVPR2の発現は検出できない。遺伝子発現の受容体アンタゴニストによるAVPR1A受容体依存性調節の阻害についての細胞アッセイについての操作は以下のとおりである:
H9C2細胞を、12ウェルの細胞培養マイクロタイタープレートの、2%FCSおよび1%ペニシリン/ストレプトマイシン溶液(Invitrogen Cat. No. 10378-016)を含む、1.0mlのOpti−MEM培地(Invitrogen Corp. Carlsbad CA、USA、Cat. No. 11058-021)に、100000細胞/ウェルの細胞密度で播種し、細胞インキュベーター(96%湿度、5%v/v二酸化炭素、37℃)中で保持する。24時間後、3つのウェル(3つの組)のセットに、ビヒクル溶液(負の対照)、バソプレシン溶液:[Arg8]−バソプレシンアセテート(Sigma Cat. No. V9879)または試験物質(ビヒクル:20容量%のエタノールを含む水に溶かす)およびバソプレシン溶液を充填する。細胞培養物中の最終バソプレシン濃度は0.05μMである。試験物質溶液を少容量にて細胞培養物に加え、細胞アッセイにおける0.1%のエタノールの最終濃度を超えないようにする。6時間のインキュベーション時間の後、培養上澄を吸引し、付着細胞を250μlのRLTバッファー(Qiagen、Ratingen、Cat. No. 79216)に溶かし、RNeasyキット(Qiagen、Cat. No. 74104)を用いてこの溶解物よりRNAを単離する。この操作につづいて、DNAse消化(Invitrogen Cat. No. 18068-015)、cDNA合成(Promaga ImProm-II Reverse Transcription System Cat. No. A3800)およびpPCR MasterMix RT-QP2X-03-075(Eurogentec, Seraing, Belgium)を用いるRTPCRに付す。操作はすべて、試験試薬の製造業者の実用プロトコルに従って行われる。RTPCRのプライマーセットは、6-FAM-TAMRA標識化プローブでPrimer3Plusプログラムを用いるmRNA遺伝子配列(NCBI Genbank Entrez Nucleotide Data Base)に基づいて選択される。種々のアッセイバッチの細胞における相対的mRNA発現を測定するRTPCRは、Applied Biosystems ABI Prism 7700 Sequence Detectorを用い、装置の操作指示に従って、96−ウェルまたは384−ウェルマイクロタイタープレートフォーマットにて行われる。相対的遺伝子発現は、リボソーム蛋白L−32遺伝子(Genbank Acc. No. NM 013226)の発現レベルおよびCt=35の閾値Ct値を参考にして、デルタ−デルタCt値[Applied Biosystems、User Bulletin No. 2 ABI Prism 7700 SDS December 11、1997(10/2001にアップデート)]によって表される。
B−3. 心血管の作用を検出するためのインビボにおける試験:麻酔処置したラットでの血圧測定(バソプレシン「チャレンジ」実験)
ケタミン/キシラジン/ペントバルビタールを注射した麻酔下にある雄のスプレーグドーリーラット(体重250−350g)において、ヘパリン含有(500IU/ml)の等張塩化ナトリウム溶液を予め充填した、ポリエチレン管(PE-50;Intramedic(登録商標))を、頸静脈および大腿静脈に導入して連結させる。一の静脈アクセルを介して、注射器を用いてアルギニン−バソプレシンを注入し;別の静脈アクセスを介して試験物質を投与する。収縮期血圧を測定するのに、圧力カテーテル(Millar SPR-320-2F)を頸動脈に連結する。該頸動脈カテーテルを、そのシグナルを適当な記録ソフトウェアを装着した記録コンピューターに送る、圧変換器に連結する。典型的な実験においては、実験動物に、等張塩化ナトリウム溶液中の所定量のアルギニン−バソプレシン(30ng/kg)を10−15分間隔で3−4回連続してボーラス注射して投与し、血圧が再度初期レベルに達した後、適当な溶媒中のボーラスとして、注入を持続しながら、被験物質を投与する。この後、所定の間隔(10−15分)で、開始時と同じ量のバソプレシンを再度投与する。血圧値に基づいて、試験物質がバソプレシンの昇圧作用を弱める程度について測定する。対照動物に、試験物質の代わりに溶媒のみを投与する。
静注後、本願発明の化合物は、溶媒対照と比べて、アルギニン−バソプレシンによって惹起される昇圧作用の阻害をもたらす。
B−4. 心血管作用を検出するインビボアッセイ:代謝ケージ中の意識のあるラットでの利尿研究
ウィスターラット(体重220−400g)にて、食餌(Altromin)および飲水への自由なアクセスを確保する。実験の間、該動物は、個々に、このクラスの体重のラットに適している代謝ケージ(Tecniplast Deutschland GmbH、D-82383 HohenpeiBenberg)中にて、4−8時間、飲水への自由なアクセスを確保する。実験開始時に、強制胃管法によって、被験物質を体重1kg当たり1−3mlの容量にて適当な溶媒にて動物に投与する。対照動物には溶媒のみを投与する。対照および物質試験は同日に並行して行われる。対照群および物質投与群は、各々、一群4−8匹の動物からなる。実験の間、該動物により排泄される尿はケージ底にある容器中に連続的して集められる。単位時間当たりの尿の容量を動物ごとに測定し、尿中に分泌されたナトリウムイオンおよびカリウムイオンの濃度を標準的な炎光光度法により測定する。十分な容量の尿を得るために、実験開始時に強制胃管法により動物に所定量(典型的には体重1kgに付き10ml)の水を与える。実験開始前および実験終了後に、個々の動物の体重を測定する。
経口投与後、対照動物と比べて、本願発明の化合物は、本質的に、排水量の増加に基づき(自由水利尿)、排尿量の増加をもたらす。
B−5. 心血管作用を検出するインビボアッセイ:麻酔処置したイヌの血行動態研究
体重が20ないし30kgの雄または雌の雑種犬(Mongrels、Marshall BioResources、USA)を、外科的介入および最終の血行動態および機能研究のために、ペントバルビタール(30mg/kg、iv、Narcoren(登録商標)、Merial、Germany)で麻酔処置する。塩化アルクロニウム(Alloferin(登録商標)、ICN Pharmaceuticals、Germany、3mg/動物、iv)を付加的に筋弛緩剤として供する。イヌに挿管し、酸素/大気の混合物(40/60%)を通気する(約5−6L/分)。通気はDraeger(Sulla 808)からのベンチレーターを用いて行われ、二酸化炭素分析装置(Engstrom)を用いてモノター観察する。
ペントバルビタール(50μg/kg/分)を連続注入することで麻酔状態を維持し;鎮痛剤としてフェンタニル(10μg/kg/時間)を用いる。ペントバルビタールの一の代替がイソフルラン(1−2容量%)を用いることである。
予備的介入において、イヌに心臓ペースメーカーを装着する。
・最初の薬物試験(すなわち、実験開始)の21日前に、Biotronik(Logos(登録商標))からの心臓ペースメーカーを皮下にある皮膚ポケットに埋め込み、外頸静脈を介して右心室に進み、照明装置を備えた、ペースメーカー電極を介して心臓と接触させる。
・ペースメーカーの埋め込みと同時に、大腿動脈にてシース導入装置(Avanti+(登録商標);Cordis)を通して7F生検鉗子(Cordis)を逆に進めて、大動脈弁を傷つけないように通過した後に、心エコー検査および照明によりモニター観察しながら、僧帽弁の病変を画定する。その後で、すべてのアクセスを取り外し、イヌを麻酔から自発的に目覚めさせる。
・さらに7日後(すなわち、最初の薬物試験の14日前)に、上記したペースメーカーさせ、心臓を1分間に220回のビートで刺激する。
実際の薬物を試験する実験を、以下の操作を用いて、ペースメーカーの刺激を開始した14および28日後に行う:
・膀胱の開放および尿流量を測定するための膀胱カテーテル
・四肢へのECGリード(ECGの測定用)
・NaCl充填のFluidmedic PE 300管の大腿動脈への導入。全身性圧力を測定するために、この管は圧センサー(Braun Melsungen、Melsungen、Germany)に接続される。
・心臓血行動態を測定するために、左心室を介する、または頸動脈に固定されたポートを介する、Millar Tip catheter(350 PC型、Millar Instruments, Houston, USA)
・心拍出量、酸素飽和度、肺動脈圧および中心静脈圧を測定するための、頸静脈を介して肺動脈へのSwan-Ganzカテーテル(CCOmbo 7.5F、Edwards、Irvine、USA)の導入
・ペントバルビタールを注入するための、液体補充のための、採血のための(物質の血漿中レベルまたは他の臨床的血液値の測定のための)腕頭静脈中のBraunuleの設置
・フェンタニルを注入するための、および物質を投与するための、伏在静脈中のBraunuleの設置
・4mU/kg/分の用量までの漸増量でのバソプレシン(Sigma)の注入。ついで、この用量で薬理学的物質を試験する。
主たるシグナルを、必要に応じて、Gould増幅器(Gould Instrument Systems、Valley View、USA)またはEdwards Vigilance-Monitor(Edwards、Irvine、USA)を用いて増幅し、その後でPonemahシステム(DataSciences Inc、Minneapolis、USA)に供給して、評価する。該シグナルを実験期間を介して絶えず記録し、さらに該ソフトウェアでデジタル処理し、30秒毎に平均化する。
C.医薬組成物の例示的実施態様
本願発明の化合物は、以下の方法で医薬組成物に変換され得る:
錠剤:
組成:
100mgの本願発明の化合物、50mgのラクトース(モノ水和物)、50mgのトウモロコシ澱粉(天然)、10mgのポリビニルピロリドン(PVP25)(BASF製、Ludwigshafen、Germany)および2mgのステアリン酸マグネシウム
錠剤量 212mg、直径 8mm、曲率半径 12mm
製造:
本願発明の化合物、ラクトースおよび澱粉の混合物をPVPの水中5%濃度溶液(m/m)で造粒する。顆粒を乾燥させ、ついでステアリン酸マグネシウムと5分間混合する。この混合物を一般的な打錠装置で圧縮する(上記の錠剤のフォーマットを参照のこと)。圧縮のための指針となる圧縮力は15kNである。
経口投与可能な懸濁液:
組成:
1000mgの本願発明の化合物、1000mgのエタノール(96%)、400mgのRhodigel(登録商標)(キサンタンガム、FMC製、Pennsylvania、USA)および99gの水
10mlの経口用懸濁液は、100mgの本願発明の化合物の単回用量に相当する。
製造:
Rhodigelをエタノールに懸濁させ、本願発明の化合物を該懸濁液に加える。水を攪拌しながら添加する。該混合物を、Rhodigelの膨潤が完了するまで、約6時間攪拌する。
経口投与可能な液剤:
組成:
500mgの本願発明の化合物、2.5gのポリソルベートおよび97gのポリエチレングリコール400
20gの経口用液剤は、100mgの本願発明の化合物の単回用量に相当する。
製造:
本願発明の化合物を、攪拌しながら、ポリエチレングリコールおよびポリソルベートの混合液中に懸濁させる。本願発明の化合物が完全に溶解するまで、攪拌工程を続ける。
静脈内用液剤:
本願発明の化合物を。生理的に耐容される溶媒(例、等張セイライン、5%グルコース溶液および/または30%PEG400溶液)に飽和溶解度より低い濃度で溶解させる。該溶液を滅菌濾過に付し、滅菌したピロゲン不含の注射容器に分配する。

Claims (11)

  1. 式(I):
    Figure 2012520834
    (I)
    [式中
    は(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニルまたは(C−C)−シクロアルキルであり、
    ここで、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニルおよび(C−C)−アルキニルは、ハロゲン、シアノ、オキソ、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメトキシおよびフェニルからなる群より相互に独立して選択される1ないし3個の置換基により置換されていてもよく、
    ここで、(C−C)−シクロアルキルは(C−C)−アルキル、オキソ、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシおよびアミノからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよく、
    ここで、(C−C)−アルコキシはアミノ、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシ、ヒドロキシカルボニルおよび(C−C)−アルコキシカルボニルからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよく、
    および
    ここで、フェニルはハロゲン、シアノ、ニトロ、(C−C)−アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメトキシ、(C−C)−アルコキシメチル、ヒドロキシカルボニルおよび(C−C)−アルコキシカルボニルからなる群より相互に独立して選択される1ないし3個の置換基により置換されていてもよく、
    および
    ここで、(C−C)−シクロアルキルは、フッ素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、ヒドロキシル、アミノおよびオキソからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよく、
    はフェニル、ナフチル、チエニル、ベンゾチエニル、フリルまたはベンゾフリルであり、
    ここで、フェニル、ナフチル、チエニル、ベンゾチエニル、フリルおよびベンゾフリルは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、(C−C)−アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメトキシおよびフェニルからなる群より相互に独立して選択される1ないし3個の置換基により置換されていてもよく、
    ここで、フェニルは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、(C−C)−アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシ−(C−C)−アルキルおよび(C−C)−アルキルチオからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよく、
    はヒドロキシルまたは−NRであり、
    ここで
    は水素または(C−C)−アルキルであり、
    は水素、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−シクロアルキルであり、
    はフェニルであり、
    ここで、フェニルはハロゲン、シアノ、ニトロ、(C−C)−アルキル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシおよびフェニルからなる群より相互に独立して選択される1ないし3個の置換基により置換されていてもよく、
    ここで、フェニルは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、(C−C)−アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシ−(C−C)−アルキルおよび(C−C)−アルキルチオからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよく、
    はトリフルオロメチル、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−シクロアルキルを意味する]
    で示される化合物あるいはその塩、溶媒和物またはその塩の溶媒和物。
  2. 請求項1に記載の式(I)の化合物であって、ここで、
    が(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニルまたは(C−C)−シクロアルキルであり、
    ここで、(C−C)−アルキルおよび(C−C)−アルケニルは、フッ素、塩素、シアノ、オキソ、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、シクロプロピル、シクロブチル、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメトキシおよびフェニルからなる群より相互に独立して選択される1ないし3個の置換基により置換されていてもよく、
    ここで、フェニルは、フッ素、塩素、シアノ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメトキシ、メトキシメチル、エトキシメチル、ヒドロキシカルボニル、メトキシカルボニルおよびエトキシカルボニルからなる群より相互に独立して選択される1ないし3個の置換基により置換されていてもよく、
    および
    ここで、(C−C)−シクロアルキルは、フッ素、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、ヒドロキシル、アミノおよびオキソからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよく、
    がフェニルまたはチエニルであり、
    ここで、フェニルおよびチエニルは、フッ素、塩素、シアノ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、メトキシ、エトキシおよびトリフルオロメトキシからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよく、
    がヒドロキシルまたは−NRであり、
    ここで、
    は水素または(C−C)−アルキルであり、
    は水素、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−シクロアルキルであり、
    がフェニルであり、
    ここで、フェニルは、フッ素、塩素、シアノ、メチル、エチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、ジフルオロメトキシおよびトリフルオロメトキシからなる群より相互に独立して選択される1ないし3個の置換基により置換されていてもよく、
    がトリフルオロメチル、メチル、エチル、イソプロピルまたはシクロプロピルである、化合物、あるいはその塩、溶媒和物または該塩の溶媒和物。
  3. 請求項1または2に記載の式(I)の化合物であって、ここで
    が(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニルまたはシクロプロピルであり、
    ここで、(C−C)−アルキルおよび(C−C)−アルケニルは、フッ素、オキソ、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、シクロプロピルおよびフェニルからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよく、
    ここで、フェニルは、フッ素、塩素、メチルおよびメトキシからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよく、
    がフェニルであり、
    ここで、フェニルは、フッ素、塩素、メチル、メトキシおよびトリフルオロメトキシからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよく、
    がヒドロキシルまたは−NRであり、
    ここで
    は水素またはメチルであり、
    は水素、メチルまたはシクロプロピルであり、
    がフェニルであり、
    ここで、フェニルは、フッ素、塩素、メチル、トリフルオロメチル、メトキシおよびトリフルオロメトキシからなる群より相互に独立して選択される1または2個の置換基により置換されていてもよく、
    がメチルまたはエチルである、化合物、あるいはその塩、溶媒和物またはその塩の溶媒和物。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の式(I)の化合物の製法であって、
    [A]式(II):
    Figure 2012520834
    (II)
    [式中、RおよびRは、各々、請求項1ないし3のいずれかに記載の意義を有する]
    で示される化合物を、不活性溶媒中、そのカルボン酸官能基を活性化させて、式(III):
    Figure 2012520834
    (III)
    [式中、R、RおよびRは、各々、請求項1ないし3のいずれかに記載の意義を有する]
    で示される化合物にカップリングさせるか、または
    [B]式(IV):
    Figure 2012520834
    (IV)
    [式中、RおよびRは、各々、請求項1ないし3のいずれかに記載の意義を有する]
    で示される化合物を、不活性溶媒中、塩基の存在下で、式(V):
    Figure 2012520834
    (V)
    [式中、R、RおよびRは、各々、請求項1ないし3のいずれかに記載の意義を有し、X1は、例えば、ハロゲン、メシラートまたはトシラートなどの脱離基を意味する]
    で示される化合物と反応させるか、または
    [C]式(I−A)
    Figure 2012520834
    (I−A)
    [式中、R、R、RおよびRは、各々、請求項1ないし3のいずれかに記載の意義を有し、R3Aはヒドロキシルを意味する]
    で示される化合物を、不活性溶媒中、カルボン酸官能基を活性化させ、式(VI)
    Figure 2012520834
    (VI)
    [式中、R12およびR13は、各々、請求項1ないし3のいずれかに記載の意義を有する]
    で示されるアミンと反応させ、
    得られた式(I)の化合物を、所望により、適当な(i)溶媒および/または(ii)塩基または酸で、その溶媒和物、塩および/または塩の溶媒和物に変換してもよい、ことを特徴とする方法。
  5. 疾患を処置および/または予防するための請求項1ないし3のいずれかに記載の式(I)の化合物。
  6. 急性および慢性心不全、循環血液量過多性および循環血液量正常性低ナトリウム血症、肝硬変、腹水症、浮腫、ならびに不適切なADH分泌の症候群(SIADH)の治療および/または予防方法にて用いるための、請求項1ないし3のいずれかに記載の式(I)の化合物。
  7. 急性および慢性心不全、循環血液量過多性および循環血液量正常性低ナトリウム血症、肝硬変、腹水症、浮腫、ならびに不適切なADH分泌の症候群(SIADH)の治療および/または予防用医薬の製造における、請求項1ないし3のいずれかに記載の式(I)の化合物の使用。
  8. 請求項1ないし3のいずれかに記載の式(I)の化合物を、不活性で、非毒性の医薬上許容される適当な助剤と組み合わせて含む、医薬。
  9. 請求項1ないし3のいずれかに記載の式(I)の化合物を、利尿剤、アンジオテンシンAIIアンタゴニスト、ACE阻害剤、ベータ受容体遮断剤、ミネラルコルチコイド受容体アンタゴニスト、有機硝酸塩、NOドナー、および陽性変力作用を有する物質からなる群より選択される1または複数のさらなる活性物質を組み合わせて含む、医薬。
  10. 急性および慢性心不全、循環血液量過多性および循環血液量正常性低ナトリウム血症、肝硬変、腹水症、浮腫、ならびに不適切なADH分泌の症候群(SIADH)の治療および/または予防のための請求項8または9記載の医薬。
  11. ヒトおよび動物における急性および慢性心不全、循環血液量過多性および循環血液量正常性低ナトリウム血症、肝硬変、腹水症、浮腫、ならびに不適切なADH分泌の症候群(SIADH)を治療および/または予防する方法であって、有効量の請求項1ないし3のいずれかに記載の少なくとも1つの式(I)の化合物、あるいは請求項8ないし10のいずれかに記載の医薬を用いる方法。
JP2012500109A 2009-03-18 2010-03-09 置換フェニルアラニン誘導体およびその使用 Withdrawn JP2012520834A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE102009013642A DE102009013642A1 (de) 2009-03-18 2009-03-18 Substituierte Phenylalaninderivate und deren Verwendung
DE102009013642.8 2009-03-18
PCT/EP2010/001442 WO2010105750A1 (de) 2009-03-18 2010-03-09 Triazol-derivate als vasopressin-rezeptor inhibitoren zur behandlung von herzinsufizienz

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012520834A true JP2012520834A (ja) 2012-09-10

Family

ID=42237193

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012500109A Withdrawn JP2012520834A (ja) 2009-03-18 2010-03-09 置換フェニルアラニン誘導体およびその使用

Country Status (15)

Country Link
US (1) US20120053218A1 (ja)
EP (1) EP2408754B1 (ja)
JP (1) JP2012520834A (ja)
KR (1) KR20110134914A (ja)
CN (1) CN102369190A (ja)
AU (1) AU2010225241A1 (ja)
BR (1) BRPI1009240A2 (ja)
CA (1) CA2755590A1 (ja)
DE (1) DE102009013642A1 (ja)
ES (1) ES2436630T3 (ja)
IL (1) IL214652A0 (ja)
MX (1) MX2011009187A (ja)
RU (1) RU2011141876A (ja)
WO (1) WO2010105750A1 (ja)
ZA (1) ZA201106688B (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018515594A (ja) * 2015-03-20 2018-06-14 ミロニド リミテッド トリアゾール誘導体およびpde4活性化体としてその使用
JP2019532929A (ja) * 2016-09-28 2019-11-14 ミロニド リミテッド 化合物およびpde4活性剤としてのそれらの使用

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102010001064A1 (de) * 2009-03-18 2010-09-23 Bayer Schering Pharma Aktiengesellschaft Substituierte 2-Acetamido-5-Aryl-1,2,4-triazolone und deren Verwendung
DE102010040924A1 (de) 2010-09-16 2012-03-22 Bayer Schering Pharma Aktiengesellschaft Substituierte Phenylacet- und Phenylpropanamide und ihre Verwendung
SI2623499T1 (sl) * 2010-10-01 2015-10-30 Taisho Pharmaceutical Co., Ltd. Derivat 1,2,4-triazolona
WO2013062027A1 (ja) * 2011-10-27 2013-05-02 大正製薬株式会社 アゾール誘導体
WO2014153044A1 (en) * 2013-03-14 2014-09-25 Temple University Of The Commonwealth System Of Higher Education Treatment of patients with hyponatremia and cardiac disease
CN107074783B (zh) 2014-11-03 2020-06-05 拜耳制药股份公司 羟烷基取代的苯基三唑衍生物及其用途
WO2017191117A1 (en) 2016-05-03 2017-11-09 Bayer Pharma Aktiengesellschaft V1a receptor antagonists for use in the treatment of renal diseases
US9988367B2 (en) 2016-05-03 2018-06-05 Bayer Pharma Aktiengesellschaft Amide-substituted pyridinyltriazole derivatives and uses thereof
GB201805527D0 (en) 2018-04-04 2018-05-16 Mironid Ltd Compounds and their use as pde4 activators
WO2020097609A1 (en) * 2018-11-09 2020-05-14 Blackthorn Therapeutics, Inc. Gpr139 receptor modulators

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE4107857A1 (de) 1991-03-12 1992-09-17 Thomae Gmbh Dr K Cyclische harnstoffderivate, diese verbindungen enthaltende arzneimittel und verfahren zu ihrer herstellung
SK94393A3 (en) 1992-09-11 1994-08-10 Thomae Gmbh Dr K Cyclic derivatives of urea, process for their production and their pharmaceutical agents with the content of those
DE19816882A1 (de) 1998-04-17 1999-10-21 Boehringer Ingelheim Pharma Triazolone mit neuroprotektiver Wirkung
DE19834047A1 (de) 1998-07-29 2000-02-03 Bayer Ag Substituierte Pyrazolderivate
DE19834044A1 (de) 1998-07-29 2000-02-03 Bayer Ag Neue substituierte Pyrazolderivate
DE19943634A1 (de) 1999-09-13 2001-04-12 Bayer Ag Neuartige Dicarbonsäurederivate mit pharmazeutischen Eigenschaften
DE19943636A1 (de) 1999-09-13 2001-03-15 Bayer Ag Neuartige Dicarbonsäurederivate mit pharmazeutischen Eigenschaften
DE19943639A1 (de) 1999-09-13 2001-03-15 Bayer Ag Dicarbonsäurederivate mit neuartigen pharmazeutischen Eigenschaften
DE19943635A1 (de) 1999-09-13 2001-03-15 Bayer Ag Neuartige Aminodicarbonsäurederivate mit pharmazeutischen Eigenschaften
AR031176A1 (es) 2000-11-22 2003-09-10 Bayer Ag Nuevos derivados de pirazolpiridina sustituidos con piridina
DE10110750A1 (de) 2001-03-07 2002-09-12 Bayer Ag Neuartige Aminodicarbonsäurederivate mit pharmazeutischen Eigenschaften
DE10110749A1 (de) 2001-03-07 2002-09-12 Bayer Ag Substituierte Aminodicarbonsäurederivate
DE10220570A1 (de) 2002-05-08 2003-11-20 Bayer Ag Carbamat-substituierte Pyrazolopyridine
US20080139560A1 (en) 2004-03-08 2008-06-12 Scion Pharmaceuticals, Inc. Ion Channel Modulators
WO2006117657A1 (en) 2005-05-03 2006-11-09 Ranbaxy Laboratories Limited Triazolone derivatives as anti-inflammatory agents
DE102006024024A1 (de) * 2006-05-23 2007-11-29 Bayer Healthcare Aktiengesellschaft Substituierte Arylimidazolone und -triazolone sowie ihre Verwendung

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018515594A (ja) * 2015-03-20 2018-06-14 ミロニド リミテッド トリアゾール誘導体およびpde4活性化体としてその使用
JP2019532929A (ja) * 2016-09-28 2019-11-14 ミロニド リミテッド 化合物およびpde4活性剤としてのそれらの使用
JP7062643B2 (ja) 2016-09-28 2022-05-06 ミロニド リミテッド 化合物およびpde4活性剤としてのそれらの使用

Also Published As

Publication number Publication date
AU2010225241A1 (en) 2011-09-29
IL214652A0 (en) 2011-09-27
CN102369190A (zh) 2012-03-07
EP2408754B1 (de) 2013-10-09
MX2011009187A (es) 2012-01-27
EP2408754A1 (de) 2012-01-25
WO2010105750A1 (de) 2010-09-23
RU2011141876A (ru) 2013-04-27
DE102009013642A1 (de) 2010-09-23
ES2436630T3 (es) 2014-01-03
BRPI1009240A2 (pt) 2016-03-15
US20120053218A1 (en) 2012-03-01
ZA201106688B (en) 2014-03-26
CA2755590A1 (en) 2010-09-23
KR20110134914A (ko) 2011-12-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2012520834A (ja) 置換フェニルアラニン誘導体およびその使用
US9687476B2 (en) Bisaryl-bonded aryltriazolones and use thereof
US8796324B2 (en) Substituted 2-acetamido-5-aryl-1,2,4-triazolones and use thereof
JP5662941B2 (ja) 置換ベンジルおよびフェニルスルホニルトリアゾロン類およびそれらの使用
US20120208852A1 (en) Heterocyclic-substituted 2-acetamido-5-aryl-1,2,4-triazolones and use thereof
US9180120B2 (en) Substituted N-phenethyltriazoloneacetamides and use thereof
JP5841604B2 (ja) 置換フェニルアセトアミドおよびフェニルプロパンアミドならびにそれらの使用

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130222

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20130319

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20131209