JP2012507438A - タイヤサイドウォール切断抵抗性テキスタイル編布、その布を含むタイヤ、およびその製造方法 - Google Patents

タイヤサイドウォール切断抵抗性テキスタイル編布、その布を含むタイヤ、およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネントおよびそれを有するタイヤに関し、タイヤサイドウォールコンポーネントは、多方向の切断抵抗性を与えるテキスタイル編布の少なくとも単層を含み、布は、切断抵抗性ポリマー繊維を有する第1の糸と、無機繊維を含む第2の糸を含み、布は、切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネントが18〜65パーセントの空隙領域を有するように、布がゴムへ良好に接着するためのコーティングをさらに有している。

Description

本発明は、タイヤのサイドウォールに用いる非耐荷重性の切断抵抗性コンポーネントおよびそれを含むタイヤに関する。コンポーネントは、切断抵抗性ポリマー繊維を有する少なくとも1つの糸と、無機繊維を有する少なくとも1つの第2の糸とを含むテキスタイル織布から作製されている。織布は、切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネントが18〜65パーセントの空隙領域を有するように、布がゴムへ良好に接着するためのコーティングをさらに有している。
タイヤ切断抵抗性は、軽トラックラジアルタイヤおよびSUV用タイヤ(RLTタイヤと呼ばれる)の場合等、タイヤがオフロード用に設計されているときは特に重要な属性である。特に、タイヤのサイドウォールは、様々な脅威により切断されたりあるいは切り込みが入ったりする危険性を孕んでいる。
コードの形態の高強力アラミドフィラメントが、タイヤのビードに取り付けることにより、タイヤのサイドウォール内で耐荷重性構造として作用する機械的補強材として、タイヤのサイドウォールに組み込まれてきた。通常、これらのアラミドフィラメントは、強い機械的特性を付与するために連続フィラメントの形態で存在している。アラミド連続フィラメントをはじめとする様々な連続フィラメントを、金属線またはその他無機連続フィラメントと組み合わせてタイヤの耐荷重性用途に用いることを開示している参考文献は多くある。
米国特許第6,691,757号明細書には、2つの側面切断シールドを有し、それぞれが、タイヤの各サイドウォールに配置され、側面切断シールドが、平行なフィラメントの配列の少なくとも2つのプライを含み、各平行な配列が、近接する配列に角度をなして配列された、ラジアルタイヤが開示されている。フィラメント配列のフィラメントは、スチール、ポリアミド、芳香族ポリアミドまたはレーヨン等の有機または無機材料とすることができる。この種の補強材は、タイヤサイドウォールに大量の材料を必要とする。単一プライ層の材料では、多軸切断保護を与えることができないからである。
国際公開第2007/048683号パンフレットには、編布とすることのできるタイヤの双弾性(bi-elastic)補強材が開示されている。布は、合成繊維、天然繊維またはこれらの繊維の混合物により構成することができる。弾性編布は、編布が十分に圧縮できるために少なくとも40%の空隙比を有する。空隙比は、何らかの典型的な手段により測定される編布の体積質量を、圧縮材料のものと比べることにより計算される。双弾性補強材を用いると、クラックの伝播抵抗が改善される。
これらの参考文献に、タイヤサイドウォールに、切断抵抗性ポリマー繊維および無機繊維の組み合わせを含む布を用いることに取り組んでいるものはない。タイヤの切断抵抗性を改善することが第1の属性であり、耐荷重性は主な検討事項でない。
タイヤに用いられる布は、通常、重いコードでできており、布を開示する参考文献は、タイヤのトレッドの特定の層に、布を配置するか、非常に「目の詰まった」布を使用するか、穿刺抵抗を与える高表面被覆因子を有するもののいずれかに依拠している。
例えば、Kazusaらによる米国特許第4,649,979号明細書には、トレッドの下にある複数のカーカスプライとブレーカープライ中間体を有する自転車タイヤが開示されている。ブレーカープライは、高強度の様々な材料で構成することができ、タイヤの切断および穿刺を改善する。ブレーカーは、通常、芳香族ポリアミド、高強度ナイロン、ポリエステル、ビニロン、レーヨンまたはガラス繊維でできた布、あるいは金網または複数の鋼線等の金属材料から形成される。
Research Disclosure 42159(1999年5月)には、穿刺を減少または排除するためのタイヤのスリーブとしての、貫通抵抗性織材料、具体的には、目の詰ったp−配向芳香族ポリアミド織布の使用が開示されている。
ZhuおよびPrickettによる米国特許第6,534,175号明細書ならびにPrickettによる米国特許第6,952,915号明細書には、保護衣服に用いる快適な切断抵抗性布が開示されている。かかる布は、人の皮膚を実質的に保護するように設計されており、切断抵抗性ステープル繊維のシースと、金属繊維を含まない切断抵抗性繊維を含むストランドで撚られた金属繊維コアとを有するストランドを含む少なくとも1つの切断抵抗性糸からできている。しかしながら、ステープル繊維は弱いため、それらがタイヤコンポーネントとして許容されるとは考えられてこなかった。連続フィラメント糸をステープルスパン糸に代えると糸強力が減じる。だから典型的な用途において、ステープル糸質量およびかかるステープル糸からできた任意の布の坪量は、かかる大きな糸、コードまたは布を実際に用いられないほど増大しなければならないだろう。さらに、人の皮膚を保護するために設計されたかかる布は、タイヤ製造中に、ゴム化合物の適正な浸透を可能とする適正な開放領域を有しているかは不明である。
従って、タイヤ、特に、サイドウォール領域の改善された切断保護を提供する方法であって、1層の材料でサイドウォールに多方向の切断保護を付与し、耐荷重構造である材料に依存しない方法が求められている。
本発明は、切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネントおよびかかるコンポーネントを含むタイヤに関し、サイドウォールコンポーネントはテキスタイル布を含み、この布の単層は、布の面に多方向の切断抵抗性を付与し、布は、切断抵抗性ポリマー繊維を含む少なくとも1つの糸と、無機繊維を含む少なくとも1つの糸とを含み、布は、切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネントが18〜65パーセントの空隙領域を有するように、布のゴムへの接着を改善するコーティングをさらに有している。
本発明はまた、
a)切断抵抗性ポリマー繊維を含む第1の糸と、無機繊維を含む第2の糸とを提供し、
b)前記第1および第2の糸を、18〜65パーセントの空隙領域を有する布へと編み、
c)タイヤサイドウォールコンポーネントの空隙領域を18〜65パーセントに維持しながら、布のゴムへの接着を改善するコーティングを布に適用する
ことを含む、切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネントの製造方法にも関する。
タイヤにおける切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネントの様々な実施形態の図である。 タイヤにおける切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネントの様々な実施形態の図である。 タイヤにおける切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネントの様々な実施形態の図である。 タイヤにおける切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネントの様々な実施形態の図である。 切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネントに有用な布のデジタル画像である。 切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネントに用いる布のある好ましい実施形態を示す。 切断抵抗性ポリマーステープル繊維のシースと、コア無機フィラメントを含む1つの単糸の図である。 2つの単糸を含むプライ撚糸の図である。
タイヤサイドウォールコンポーネント
本発明は、切断抵抗性ポリマー繊維を含む少なくとも1つの糸と、無機繊維を含む少なくとも1つの糸とを含むテキスタイル布を含む切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネントに関する。「タイヤサイドウォールコンポーネント」とは、タイヤのサイドウォール、すなわち、タイヤのビードとトレッド間の領域に用いることのできる材料を意味する。通常、これは、タイヤサイドウォールに挿入されているが、ビードには取り付けられていないゴム材料で含浸されたテキスタイル布のストリップ;またはタイヤの片側の一方のビードからタイヤのクラウンを横断しタイヤのもう一方の側まで位置づけられるがいずれのビードにも取り付けられていないゴム含浸テキスタイル布の保護エンベロープである。「ビード」とは、ホイールリムに適合する、フリッパー、チッパー、エイペックス、トウガードおよびチェーファー等のその他補強要素のある、またはない、プライコードにより包まれ、成形された環形引張部材を含むタイヤの部分を意味する。「トレッド」とは、タイヤが通常に膨張し通常の荷重がかかるときに道路と接触するタイヤの部分を意味する。「クラウン」とは、タイヤトレッドの幅制限内のタイヤの部分を意味する。「カーカス」とは、ベルト構造、トレッド、アンダートレッドおよびプライ上のサイドウォールゴムとは別であるが、ビードを含むタイヤ構造を意味する。
図1に示すとおり、タイヤ1は、典型的に、2つのビード2、2つのサイドウォール3、クラウン領域4およびクラウン領域の外側表面を形成するトレッド領域5を有する。切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネント6の一実施形態を、ビード2に隣接するが、覆ってはいない状態で示す。図2に、両側のビードから、概ねタイヤの両側のクラウンのエッジまで、タイヤの全サイドウォールを含む切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネント7を有するタイヤの他の実施形態を示す。図3に、複数の切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネント8のさらに他の実施形態を示す。それらは重なっているが、サイドウォール内で互いに当接して示すこともできる。図4に、保護エンベロープ9の形態の切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネントのさらに他の実施形態を示し、エンベロープ9はタイヤの一方の側の一方のビードからタイヤのクラウン領域を横断してタイヤの他方の側の他方のビードまで延在しているが、ビードを覆ってはいない。図面に示すタイヤカーカス、トレッド、ビード等の特定の形状は、例示であり、限定しようとするものではない。例えば、タイヤはこれより高い、または低い断面を有することができる。
本発明は、非耐荷重性の切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネントに関する。タイヤの膨張カーカスは、道路表面で車の重量を支えなければならない。耐荷重性コンポーネントは、膨張タイヤの側方荷重を保持しつつ、タイヤのビードにかかる荷重をトレッドに効率よく機械的に移す。かかる耐荷重性コンポーネントは、タイヤのビードに取り付ける、すなわち、タイヤの製造中にビードを覆い固定することにより、荷重の効率の良い機械的移動を行う。例えば、図4において、耐荷重性カーカスプライ12の各端部は、耐荷重性構造を形成するためにサイドウォールのタイヤの両側で各タイヤビード2を覆っている。「非耐荷重性」とは、タイヤサイドウォールコンポーネントが、ビードに取り付けられていない、すなわち、従来のラジアルプライまたはその他カーカスコンポーネントのように、製造中、ビードを覆わないことを意味する。従って、切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネントは、ビードにかかる荷重をトレッドに十分に移したり、膨張タイヤの側方荷重を保持したりしない。この切断抵抗性タイヤコンポーネントは、耐荷重性でないため、単一の布層またはプライで、改良された切断保護を付与するよう効率よく設計することができる。
切断抵抗性サイドウォールコンポーネントによりカバーされるタイヤサイドウォールにおける領域の量は、必要により変えることができ、コンポーネントは、サイドウォールの全領域または領域の一部をカバーすることができる。複数のサイドウォールコンポーネントをタイヤのサイドウォールに用いることができ、それらは必要により重ねたりしなかったりすることができるが、好ましい実施形態においては、切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネントは布の単層またはプライのみを用いる。実際、タイヤサイドウォールコンポーネントは、布の単層またはプライにより布の面またはタイヤサイドウォールに多方向の切断抵抗性を付与し、それによって、タイヤに必要な切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネントの数が減じる。
サイドウォールコンポーネントは、タイヤのサイドウォールに組み込まれ、タイヤの製造中、タイヤゴムで含浸される。通常、タイヤの両サイドウォールが、切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネントを有するであろう。必要なら、1つのサイドウォールコンポーネントピースを用いて、両サイドウォールをカバーすることができる。例えば、1つのサイドウォールコンポーネントピースを、第1のビード領域からトレッド領域の第1の端部まで延在する第1のサイドウォール領域に組み込むことができ、このときピースはトレッド領域をトレッド領域の第2の端部まで横断し、さらに第2の反対のサイドウォール領域を第2のビード領域まで横断して延在するような形状をしている。このように、サイドウォールコンポーネントは、タイヤの一方のビードから他方の反対のビードまで組み込まれるカーカスプライにやや似ているが、サイドウォールコンポーネントは、ビードを覆わず、固定化されていないため、この種のプライにより、効率的な耐荷重性は得られない。
切断抵抗性布
タイヤサイドウォールコンポーネントに用いるテキスタイル布は編布である。「編」とは、ニードルまたはワイヤにより、1つ以上の糸の一連のループをインターロックにより製造可能な構造、例えば、経編(例えば、トリコット、ミラネーゼまたはラッシェル)および横編(例えば、円形または平坦)を含むことを意味する。編構造は、タイヤの製造中、布の糸の可動性を増大するため、布の可撓性および膨張性が改善されるものと考えられる。切断抵抗性および可撓性は、編物の目の詰りに影響され、目の詰りを調整すれば、任意の特定の必要性を満たすことができる。切断抵抗性と可撓性という非常に効率的な組み合わせは、例えば、単一ジャージーニット、テリー、リブをはじめとするその他編物で知見されており、その他編物を用いることができる。
切断抵抗性布は、1つまたは複数の単糸、1つまたは複数のプライ撚糸および/またはこれらの組み合わせから作製することができる。製造コストを減じるためには、特徴的な撚活性によって、織布の布変形を生じないのであれば、単糸が好ましい。プライ撚糸は、糸活性を排除するバランスの取れた撚であり、単糸が機能しない用途に用いられる。
一実施形態において、テキスタイル布およびサイドウォールコンポーネントは、18〜65パーセントの空隙領域を有する。「空隙領域」は、布の開放度の尺度であり、糸にカバーされない布面の領域の量である。それは、布の目の詰りの目測であり、布の6インチ×6インチの正方形試料を通過するライトテーブルからの光の電子画像を撮り、測定された光の強度を、ホワイトピクセルの強度を比較することにより求められる。ある好ましい実施形態において、布およびサイドウォールコンポーネントは、25〜65パーセントの空隙領域を、ある実施形態においては、30〜65パーセント、ある好ましい実施形態においては、布およびタイヤサイドウォールコンポーネントの空隙領域は、40〜65パーセントである。布のこの開放度によって、タイヤゴムに適切な空間が与えられ、サイドウォールコンポーネントが完全に含浸される。図5は、55パーセントの空隙領域を有するある有用な編布10のデジタル画像である。
ある好ましい実施形態において、編布の縦目の数は、横目の数に等しくない。ある特に好ましい実施形態において、縦目の数は、横目の数より少なく、非常に開放された編構造が形成される。ある好ましい実施形態において、編布は、1インチ当たり4〜7(16〜28縦目/デシメートル)の縦目、1インチ当たり7〜17(28〜67横目/デシメートル)の横目を有する。他の実施形態において、編布は、1インチ当たり4〜12(16〜63縦目/デシメートル)の縦目、1インチ当たり7〜17(28〜67横目/デシメートル)の横目を有する。
図6に、切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネントのある実施形態の特性を示す。三角形のチャートの第1の軸は、1平方ヤード当たり0〜18オンス(1平方メートル当たり610グラム)のテキスタイル布の坪量、第2の軸は、0〜5000デニール(0〜5600dtex)の糸線密度、第3の軸は、0〜100%の空隙領域である。ある実施形態において、テキスタイル布の坪量は、1.9〜14oz/yd2(64〜475g/m2)、好ましくは、1.9〜11oz/yd2(64〜373g/m2)、最も好ましくは、3.5〜11oz/yd2(119〜373g/m2)であり、坪量範囲の上限の布は、より切断保護を付与する。ある実施形態において、布の糸は、400〜4000デニール(440〜4400dtex)、好ましくは、1200〜3400デニール(1300〜3800dtex)、最も好ましくは、1200〜3000デニール(1300〜3300dtex)の線密度を有する。本明細書で用いる、糸線密度のこれらの範囲は、布における単位として用いられるエンドまたはスレッドの合計線密度を指し、エンドまたはスレッドは、1つ以上の単糸、編機に同時供給された1つ以上の単またはプライ糸、1つ以上のプライ糸および/またはこれらの糸の組み合わせのいずれかである。
図6に、ある好ましい布構造を示す。領域A−D−G−Eは、好ましい布特性の実施形態である。好ましい空隙領域動作範囲を示す別の実施形態は、25%の空隙領域のラインA−D、30%の空隙領域のA’−D’および40%の空隙領域のA”−D”により表わされる。特性のある好ましい組み合わせは、文字B−F−G−Dにより示される領域であり、1200〜3400デニール(1300〜3800dtex)の糸でできた空隙領域25〜65%、坪量1平方ヤード当たり1.9〜11オンス(64〜373g/m2)のテキスタイル布を表わしている。特性の他の好ましい組み合わせは、文字B−C−Hにより示される領域であり、1200〜3000デニール(1300〜3300dtex)の糸、空隙領域25〜60%、坪量1平方ヤード当たり3.5〜11オンス(119〜373g/m2)を表わしている。他の好ましい組み合わせは、A−D、B−DまたはB−C境界を代わりにすることにより生成でき、適切なA’−D’またはA”−D”ライン(または同様にB’−D”またはB”−D”またはB’−C’またはB”−C”)は、異なる空隙領域境界を表わしている。
65%を超える空隙領域がテキスタイル布に存在する場合には、材料の切断抵抗性が損なわれると考えられる。というのは、単に、切断を防ぐだけの十分な布がないからである。18%未満の空隙領域が存在する場合には、布の適切なゴム浸透が得られないと考えられ、タイヤ製造および操作に問題が生じる。3400デニール(3800dtex)を超える線密度または1平方ヤード当たり14オンス(475g/m2)を超える坪量を有する糸を用いると、布は、タイヤサイドウォールコンポーネントとして実際に有用とするには分厚くなりすぎ、一方、400デニール(440dtex)未満の線密度を有する糸、または1平方ヤード当たり1.9オンス(64g/m2)未満の坪量を有する布を用いる場合、切断抵抗性が、大幅に減じるものと考えられる。
コーティング
18〜65パーセントの空隙領域を有するテキスタイル布は、布のゴムへの接着力を改善するためにコーティングをさらに有している。コーティングをテキスタイル布に適用した後、得られるコートされた布は、18〜65パーセントの空隙領域を保持し、切断抵抗性タイヤサイドウォールを形成する。コーティングのない布同様、ある好ましい実施形態において、コーティング後の布は、25〜65パーセント、ある実施形態においては、30〜65パーセントの空隙領域を有する。一方、ある好ましい実施形態においては、コーティング後の布は、40〜65パーセントの空隙領域を有する。好ましい実施形態において、コーティングは、エポキシ樹脂サブコートおよびレゾルシノール−ホルムアルデヒドトップコートを含む。
コーティングは、布のゴムマトリックスへの接着力を増大するよう設計されたポリマー材料である。通常、コーティングは、浸漬タイヤコードとして用いることができるものと同じである。コーティングは、エポキシ、イソシアネートおよび様々なレゾルシノール−ホルムアルデヒドラテックス混合物から選択することができる。
切断抵抗性ポリマー繊維糸
テキスタイル編布は、有機切断抵抗性繊維を有する少なくとも1つの単糸を含む。「糸」とは、一緒にスパンまたは撚糸されて、連続ストランドを形成するステープル繊維の集合体、連続ストランドを形成する1つ以上の連続フィラメントの集合体、またはステープル繊維と1つ以上の連続フィラメントのある混合物を意味する。複数の連続フィラメントで作製された糸は、連続マルチフィラメント糸として知られている。多くの実施形態において、「糸」とは、単糸として当該技術分野において知られたものを指し、これは、織るのに好適なテキスタイル材料の最も単純なストランドである。スパンステープル糸は、多少の撚りによりステープル繊維から形成でき、連続マルチフィラメント糸は、撚りあり、またはなしで形成することができる。撚りが単糸に存在するときは、それは全て同方向である。必要なら、単糸は、1つのみのステープル繊維を有する、または1つのみの連続フィラメントを有する、またはステープル繊維と連続フィラメントの混合物を有することができる。
連続フィラメントおよびステープル繊維は、例えば、図7の糸20のように、シース/コア糸の形態で糸に存在させることができる。有機切断抵抗性ステープル繊維シース21は、連続フィラメントコア22を覆う、スパンする、またはくくることができる。これは、DREFスピニングのようなコアスパンスピニング等の手段、または、リングスピニング、標準MurataまたはMurata Vortexジェット状スピニングによるエアジェットスピニング、オープンエンドスピニング等を用いた無機材料のコア挿入の任意の方法により行うことができる。所望なら、ステープル繊維は、コアをカバーするのに十分な密度で、無機フィラメントコア周囲で固定されている。被覆の程度は、糸をスピニングするのに用いるプロセスに応じて異なり、例えば、DREFスピニングのようなコアスパンスピニング(例えば、米国特許第4,107,909号明細書、第4,249,368号明細書および第4,327,545号明細書に開示されている)は、他のスピニングプロセスよりも良好な被覆を提供する。他のスピニングプロセスは、通常、コアの部分被覆しか行えないが、部分被覆でも、本発明におけるシース/コア構造と見なされる。シースはまた、他の材料の繊維もある程度含むことができ、他の材料による切断抵抗性の減少が許容される程度とする。
あるいは、連続フィラメントおよびステープル繊維は、リングスピニングを用いて糸において結合させて、図9のような糸を形成することができる。リングスパン単糸26は、少なくとも1つの連続フィラメント27とステープル繊維を部分的にカバーするリングスパンシース28を有するように示されている。リングスピニングにより、中心コアの一部のみが被覆されるが、部分的な被覆であっても、本発明におけるシース/コア構造において想定される。糸はまた、他の材料の繊維もある程度含むことができ、他の材料による切断抵抗性の減少が許容される程度とする。
あるいは、単糸は、少なくとも1つの他の糸で螺旋に覆われた1つ以上のコア糸を有するラップド糸とすることができる。これらの糸を用いて、他の糸でコア糸を完全に、または部分的に覆うことができる。目の詰まった螺旋ラッピングまたはマルチプルラッピングだと、全コア糸を実質的にカバーすることができる。
有機切断抵抗性繊維を含有する糸が、シース/コア繊維である場合、シースかコア、または両方が、有機切断抵抗性繊維を含むことができる。無機フィラメントコアと有機切断抵抗性ステープル繊維シースを有する単糸は、通常、20〜70重量パーセント無機物で、合計線密度は、400〜2800dtexである。ある実施形態において、重量基準でのシース対コアの材料比は、好ましくは、75/25〜40/60である。
ある実施形態において、本発明において好ましく用いられる有機切断抵抗性ステープル繊維は、2〜20センチメートル、好ましくは、3.5〜6センチメートルの長さを有する。ある好ましい実施形態において、それらは、10〜35マイクロメートルの直径および0.5〜7dtexの線密度を有する。
ある好ましい実施形態において、有機切断抵抗性ステープル繊維は、少なくとも0.8のカットインデックス、好ましくは、1.2以上のカットインデックスを有する。最も好ましいステープル繊維は、1.5以上のカットインデックスを有する。カットインデックスは、試験する繊維100%から織られた、または編まれた布の475グラム/1平方メートル(14オンス/1平方ヤード)の切断性能であり、切断する布の面密度(1平方メートル当たりのグラム)で除算されASTM F1790−97(グラムで測定、切断保護性能(CPP)としても知られている)により測定される。例えば、ポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)の繊維は、1050gのCPPおよび2.2g/g/m2のカットインデックスを有することができ、超高分子量ポリエチレンの繊維は、900gのCPPおよび1.9g/g/m2のカットインデックスを有することができ、ナイロンおよびポリエステル繊維は、650gのCPPおよび1.4g/g/m2のカットインデックスを有することができる。
無機繊維糸
テキスタイル織布は、無機繊維を有する少なくとも1つの単糸を含む。無機繊維は、単一連続フィラメントとすることができ、あるいはある実施形態においては、無機フィラメントコアはマルチフィラメントであってよい。ある好ましい実施形態において、特定の状況に必要または望ましいなら、単一金属フィラメントまたはいくつかの金属またはガラスフィラメントが好ましい。
「金属フィラメント」とは、ステンレススチール、銅、アルミニウム、青銅等の延性金属から作製されたフィラメントまたはワイヤを意味する。必要なら、これらの金属フィラメントはコートすると、ゴムでの接着力を改善することができる。一例を挙げると、真鍮でコートされたスチールフィラメントである。金属フィラメントは、一般に、連続したワイヤである。ある実施形態において、有用な金属フィラメントは、直径50〜200マイクロメートル、好ましくは、直径75〜150マイクロメートルである。便宜上、コアサイズ変換表に、スチール直径と対応の線密度の関係をリストしてある。
スチールコアサイズ変換表

Figure 2012507438
「ガラスフィラメント」とは、シリカベースの処方から形成された連続マルチフィラメント糸を意味する。これらの処方としては、E−ガラス、S−ガラス、C−ガラス、D−ガラス、A−ガラス等が挙げられる。ある実施形態において、有用なガラスフィラメントは、直径1〜25マイクロメートル、好ましくは、直径3〜15マイクロメートルである。ある実施形態において、有用なマルチフィラメント糸の線密度は、110〜2800dtexである。
ある実施形態において、無機繊維は、連続フィラメントとステープル繊維の両方を有する糸に、例えば、前述し、図7および9に示したシース/コア糸の形態で組み込むことができる。ある好ましい実施形態において、無機繊維は、かかる糸のコアに組み込まれる。他のある実施形態において、無機繊維は、シースに組み込むことができる。
プライ撚糸
テキスタイル編布の、切断抵抗性ポリマー繊維を含む糸、および無機繊維を含む糸は、プライ撚糸の形態で存在し得る。本明細書で用いる「プライ撚糸」および「プライ糸」という言い回しは、区別なく用いることができ、一緒に撚った、またはプライした2つ以上の糸、すなわち、単糸のことを指す。撚単糸(ステープル糸と共に用いるときは、「単」糸としても一般的に知られている)を一緒に撚って、プライ撚糸を作製することは、当該技術分野においては周知されている。「少なくとも2つの別の単糸を一緒に撚る」という言い回しは、2つの単糸を、一方の糸が他方を完全にカバーせずに、一緒に撚ることを意味する。これは、プライ撚糸を、第1の単糸が、第2の単糸周囲を完全に覆っているカバーまたはラップド糸から区別するものであり、得られる糸の表面は、第1の単糸をただ露出している。図8に、切断抵抗性有機ポリマー繊維を含有する単糸30と、無機繊維を含有する単糸33から作製したプライ撚糸24を示す。図面は、そのサイズのフィラメント、特に、無機繊維糸に限定しようとするものではなく、多くの場合、全体の単糸よりも非常に小さいであろう。単糸は、明瞭にするために図示されていないが、さらに撚ってあってもよい。ある実施形態において、プライ撚糸は、少なくとも2つの異なる単糸を含む。プライ撚糸は、糸またはその糸から作製された布の機能または性能が所望の用途について損なわれない限りは、他の材料を含むことができる。
プライ撚糸は、2工程または複合プロセスのいずれかを用いて、単糸から作製することができる。2工程プロセスの第1の工程において、2つ以上の単糸を、プライ撚りなしで、互いに平行に組み合わせて、パッケージへ巻き付ける。次の工程において、2つ以上の組み合わせた糸を、単糸を逆撚りして、互いに(または一緒に)リング撚糸して、プライ撚糸を形成する。プライ撚糸は、通常、「Z」撚り(単糸は、通常、「S」撚り)である。あるいは、複合プロセスを用いて、これらの工程の両方を一つの操作に複合して、単糸をプライ撚りすることができる。
プライ撚りは、単糸を、14.4〜33.6、好ましくは、19.2〜31.2のTexシステム撚り係数(1.5〜3.5、好ましくは、2.0〜3.25の綿番手撚り係数に相当)を有するプライ撚糸へと撚ることによりなされる。撚り係数は、当該技術分野において周知であり、1インチ当たり巻き数対番手の平方根の比である。プライ撚糸を、同じ、または異なるプライ撚糸、あるいはその他フィラメントまたは糸と組み合わせて、コードを形成する、または糸束を形成して、布を形成してよい。あるいは、所望の布要件に応じて、個々のプライ撚糸を用いて、布を形成することができる。
ある実施形態において、1つ以上のプライ撚糸を、糸の束へと組み合わせて、切断抵抗性布を織る、または編む。布特性は、無機フィラメントを含有しないステープル繊維からできた他の単糸を、プライ撚糸へ、または糸の束へ添加することにより、変更することができる。好ましくは、これらの単糸は、有機切断抵抗性繊維を含有している。かかる単糸は、通常、400〜2800dtexの線密度を有している。
好ましい一実施形態において、2つの同一のステープル繊維シース/無機コア単糸は、一緒にプライ撚りして、プライ撚糸を形成する。単糸の用途およびサイズに応じて、プライ撚糸は、そのまま、または他のプライ撚糸と組み合わせて用いることができる。例えば、単糸について、コアとして2つの6ミルスチールエンドを用いる1つの重いプライ撚糸は、他の糸とさらに組み合わせずに用いることができる。あるいは、2つの軽量プライ撚糸は、一緒に組み合わせて、束(合計で4つの単糸)を形成し、これを、プライ撚糸と一緒にさらに撚って、または撚ることなく、編機に供給することができる。あるいは、糸束は、繊維、好ましくは、無機フィラメントを全く含まない切断抵抗性ステープル繊維の2つの単糸から作製されたプライ撚糸と組み合わせた、2つのステープル繊維シース/無機コア単糸から作製されたプライ撚糸を含むように作製することができる。これらの変形は、限定しようとするものではなく、3つ以上のプライ撚糸を、糸束に用いることができる。糸束に望まれるプライ撚糸の数および望まれる切断保護の量に応じて、多くの組み合わせが可能である。
単糸は、無機フィラメントを含んでいてもいなくても、やや撚りがある。プライ撚糸はまた、やや撚りを有することもでき、プライ撚糸の撚りは、単糸の撚りと略逆である。単糸のいずれにおいても、撚りは、通常、19.1〜38.2のTexシステム撚り係数(2〜4の綿番手撚り係数)である。編布は、1つまたは複数の単糸またはプライ撚糸の供給から作製でき、機械に供給された糸束は、撚りを有している必要はない。ただし、必要なら、撚りを束に加えることができる。
多くの実施形態において、スチールを含有する好ましい切断抵抗性単糸は、シース/コア重量比が約50/50の3〜6ミル(0.076〜0.152mm)のスチールコアを有する単糸と考えられる。例えば、5ミル(0.125mm)スチールは、約850デニール(935dtex)デニールを有しており、50/50比とは、最終単糸が約1700デニール(1900dtex)を有することを意味している。この例の単糸の2つの端部を撚ると、約3.1/2s cc(3800dtex)の最終プライ撚糸が得られるであろう。
多くの実施形態において、繊維ガラスを含有する好ましい切断抵抗性単糸は、シース/コア重量比が約50/50の400〜800デニール(440〜890dtex)の繊維ガラスコアを有する単糸である。例えば、50/50比の600デニール(680dtex)繊維ガラスとは、最終単糸が、約1200デニール(1300dtex)となることを意味する。この例の単糸の2つの端部を撚ると、約4.3/2s cc(2700dtex)の最終プライ撚糸が得られるであろう。
切断抵抗性繊維
好ましい切断抵抗性ステープル繊維は、パラ−アラミド繊維である。パラ−アラミド繊維とは、パラ−アラミドポリマーからできた繊維を意味する。ポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)(PPD−T)が好ましいパラ−アラミドポリマーである。PPD−Tは、p−フェニレンジアミンおよび塩化テレフタロイルのモル対モル重合から得られるホモポリマー、同じく、少量の他のジアミンを、p−フェニレンジアミンに、少量の他の二酸塩化物を、塩化テレフタロイルに組み込むことから得られるコポリマーを意味する。通例、他のジアミンおよび他の二酸塩化物は、約10モルパーセントまで、あるいはこれよりやや多くの量のp−フェニレンジアミンまたは塩化テレフタロイルを、他のジアミンおよび二酸塩化物が、重合反応を阻害する反応基を有していない場合に限って、用いることができる。PPD−Tはまた、他の芳香族ジアミンおよび他の芳香族二酸塩化物、例えば、塩化2,6−ナフタロイルあるいは塩化クロロ−またはジクロロテレフタロイルを組み込むことから得られるコポリマーも意味し、ただし、他の芳香族ジアミンおよび芳香族二酸塩化物が、パラ−アラミドの特性に悪影響を及ぼさない量で存在する場合に限る。
添加剤を、繊維中のパラ−アラミドと共に用いることができ、10重量パーセントまでの他のポリマー材料を、アラミドとブレンドすることができる、またはそのコポリマーを、アラミドのジアミンに代えて、他のジアミンを10パーセント、またはアラミドの二酸塩化物に代えて他の二酸塩化物を10パーセント含めて用いることができる。
P−アラミド繊維は、通常、p−アラミドの溶液の、毛細管を通した、凝固浴への押出しによりスパンされる。ポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)の場合には、溶液の溶媒は、通常、濃硫酸であり、押出しは、通常、空隙を通して、冷やした水性の凝固浴へなされる。かかるプロセスは、概して、米国特許第3,063,966号明細書、第3,767,756号明細書、第3,869,429号明細書および第3,869,430号明細書に開示されている。P−アラミド繊維は、E.I.du Pont de Nemours and Companyより入手可能なKevlar(登録商標)繊維として、Teijin,Ltd.より入手可能なTwaron(登録商標)繊維として市販されている。
本発明に有用な他の好ましい切断抵抗性繊維は、概して、米国特許第4,457,985号明細書に記載されたとおりにして作製された超高分子量または拡大鎖ポリエチレン繊維である。かかる繊維は、ToyoboよりDyneema(登録商標)およびHoneywellよりSpectra(登録商標)という商品名で市販されている。他の好ましい切断抵抗性繊維は、Teijin,Ltd.より入手可能なTechnora(登録商標)として知られているもののようなコポリ(p−フェニレン/3,4’−ジフェニルエーテルテレフタルアミド)をベースとするアラミド繊維である。あまり好ましくないが、高重量でまだ有用なのは、Toyoboより入手可能なZylon(登録商標)等のポリベンズオキサゾール、Celaneseより入手可能なVectran(登録商標)のような異方性溶融ポリエステル、ポリアミド、ポリエステル、および好ましい切断抵抗性の繊維とあまり切断抵抗性でない繊維とのブレンドから作製された繊維である。
他の切断抵抗性繊維としては、繊維含有ナイロンポリマーまたはコポリマー等の脂肪族ポリアミド繊維が挙げられる。ナイロンは、繰り返しアミド基(−NH−CO−)をポリマー鎖の一体部分として有する長鎖合成ポリアミドであり、ポリヘキサメチレンジアミンアジパミドであるナイロン66およびポリカプロラクタムであるナイロン6が挙げられる。他のナイロンとしては、11−アミノ−ウンデカン酸から作製されたナイロン11、ならびにヘキサメチレンジアミンおよびセバシン酸の縮合生成物から作製されたナイロン610を挙げることができる。
他の切断抵抗性繊維としては、二価アルコールおよびテレフタル酸のエステル少なくとも85重量%で構成された繊維含有ポリマーまたはコポリマー等のポリエステル繊維が挙げられる。ポリマーは、エチレングリコールおよびテレフタル酸またはその誘導体の反応により生成することができる。ある実施形態において、好ましいポリエステルは、ポリエチレンテレフタレート(PET)である。PETは、ジエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ポリ(エチレングリコール)、グルタル酸、アゼライン酸、セバシン酸、イソフタル酸等をはじめとする様々なコモノマーを含んでいてよい。これらのコモノマーに加えて、トリメシン酸、ポリメリト酸、トリメチロールプロパンおよびトリメチロールエタンのような分岐剤ならびにペンタエリスリトールを用いてよい。PETは、テレフタル酸か、その低級アルキルエステル(例えば、ジメチルテレフタレート)およびエチレングリコールまたはこれらのブレンドまたは混合物のいずれかから公知の重合技術により得てよい。他の潜在的に有用なポリエステルは、ポリエチレンナフタレン(PEN)である。PENは、2,6ナフタレンジカルボン酸およびエチレングリコールから公知の重合技術により得てもよい。
タイヤ
本発明はまた、非耐荷重性の切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネント、具体的には、トレッド領域、トレッド領域の第1の端部から第1のビード領域まで延在する第1のサイドウォール領域およびトレッド領域の第2の端部から第2のビード領域まで延在する第2のサイドウォール領域を有するタイヤであって、第1のサイドウォールに位置する布の面に多方向の切断抵抗性を付与するテキスタイル布の単層の形態で、本明細書に記載された切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネントを含み、布は、いずれのビードも覆っていない、タイヤにも関する。ある実施形態において、布は、タイヤの保護エンベロープを形成し、第1のサイドウォール領域に位置する布は、第1のビード領域からトレッド領域の第1の端部まで延在し、トレッド領域をトレッド領域の第2の端部まで横断し、そして第2のサイドウォール領域を第2のビードエリアまで横断しているが、いずれのビードも覆っていない。
必要に応じて、タイヤ製造中、切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネントをタイヤに組み込むことのできる多くのポイントがあるものと考えられる。例えば、切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネントを有するラジアルタイヤは、次のようにして作製することができる。タイヤ組立は、少なくとも2つの段階で実施される。第1の段階の組立は、平らな折り畳み式スチール組立ドラムで行われる。チューブレスライナを適用してから、ボディプライをドラムの端部で下へ折り返す。スチールビードを適用し、ライナ/プライを上へ折り返す。1層の未硬化のコート織または編布を含む切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネントの保護エンベロープが望ましい場合には、このときに、一方のビードから他方へ、ただし、いずれのビードも覆わないようにして、実質的に連続した表面の形態でタイヤに組み込まれる。一方、切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネントを、ビードからクラウンまで、またはビードからサイドウォールのある部分までのみ延在するインサートとしてのみ加える場合には、1層の未硬化のコート織または編布を、適切な寸法まで切断し、この時点で加える。チェーファーおよびサイドウォールを、押出し機で組み合わせ、それらを一緒に組立体として適用する。ドラムが折り畳まれ、タイヤを第2の段階へ進める準備が整う。
第2の段階の組立は、スチールリングに装着された膨張性ブラダで行う。グリーンの第1段階のカバーを、リングに装着し、ブラダがそれを、ベルトガイド組立体まで膨張させる。スチールベルトに、低角度で交差させてそれらのコードが適用される。次にトレッドゴムを適用する。トレッド組立体を巻いて、それをベルトに固定し、グリーンカバーを機械から取り外す。必要なら、タイヤ組立プロセスは自動化して、各コンポーネントを、多くの組立点に沿って別々に適用することができる。
コンポーネントの製造方法
本発明はまた、
a)切断抵抗性ポリマー繊維を有する少なくとも第1の糸と、無機繊維を含む少なくとも第2の糸とを提供し、
b)第1および第2の糸を、18〜65パーセントの空隙領域を有する布へと編み、
c)タイヤサイドウォールコンポーネントの空隙領域を18〜65パーセントの範囲に維持しながら、布がゴムへ良好に接着するためのコーティングを布に適用する
ことを含む、切断抵抗性サイドウォールコンポーネントを製造する方法にも関する。
編布は、様々な異なる編ゲージ機で作製することができる。様々な平床式編機および丸編機を用いることができる。例えば、Sheima Seiki編機を用いて、編布を作製することができる。必要なら、多数のエンドまたは糸を編機に供給することができる、すなわち、多くの異なる種類(例えば、1つ以上のステープル、連続、同時スパンまたはラップド単糸、またはこれら単糸のいずれかの混合物)の単糸の束、または撚糸の束を、編機に同時供給して、布へと織ることができる。ある実施形態において、1つ以上の他のステープルまたは連続フィラメント糸を、繊維の緊密ブレンドを有する1つ以上のスパンステープル糸と同時供給することにより布に機能性を加えるのが望ましい。編物の目の詰り方を調整して、任意の特定の必要性に適合させることができる。非常に有効な切断抵抗性は、例えば、単一ジャージーニット、インターウーブンニット、メッシュニットおよびテリーニットパターンで知見されている。
通常、布に、ある程度の張力をかけて、さらに処理するために乾燥しながら、コーティングが布に適用される。多くの場合、2つ以上のコーティングの適用が必要である。高含量のアラミド繊維を有する布に用いられる、コーティングを布に適用するある好ましいプロセスは、2工程コーティングプロセスである。第1の工程において、エポキシドまたはエポキシドとブロックイソシアネートの混合物のプライマーまたはサブコートを布に適用した後乾燥する。これに第2の工程が続いて、レゾルシノール−ホルムアルデヒドラテックス(RFL)を布に適用した後追加の乾燥を行う。必要なら、RFLコーティングは、カーボンブラックも含有することができる。
コーティングは、通常、浸漬により適用される。好ましくは、コーティングは、糸間の布の開放領域をかなりの程度詰めることなく、布の糸を実質的または完全にコートする。すなわち、布に適用されたコーティングは、タイヤの製造中に、タイヤゴムの浸透に対して、布を詰めることなく、布と同タイヤゴム間に適正な接着力を与えるのに実質的に十分なものである。布の空隙領域は、コーティング粘度および布にかかる荷重を調整することにより維持でき、好ましい実施形態においては、コーティングが乾燥したときに、空隙領域が、あまり、または実質的に変化しないようにこれはなされる。すなわち、未コート布の空隙領域と、乾燥または硬化したコーティングを有する布の空隙領域の差は、25パーセント未満、最も好ましくは、15パーセント未満である。乾燥後、コーティングは通常、コートされた布がタイヤの製造に用いられるとき、硬化されている。
試験方法
切断抵抗性。タイヤ用途に用いる材料の切断抵抗性を測定するのに標準化された方法はない。最も近い標準的な方法は、ASTM 1790−04、「Standard Test Method for Measuring Cut Resistance of Materials Used in Protective Clothing」である。この方法には、タイヤ内圧によるサイドウォール張力に関連する境界条件をシミュレートすることができないという制限があった。タイヤラミネートを試験する新しい方法を開発するのに、試験および分析プロトコルを開発する基礎としてASTM 1790−04を用いた。この試験において、試料を指定した荷重まで伸張し、次に、試料をプラスチックマンドレルで刃先に押しつけ、最後に試料が切断されるか、または刃が3.50インチ(88.9mm)動くまで、指定した力をかけた刃先を、試料を横断させて1回引く。刃先は、長さ3.75インチ(95.25mm)の鋭い刃を有するステンレススチールナイフ刃である。各試験について新たな刃先を用いる。試料は、ゴムとコード複合体0.25インチ×5.00インチ(6.35mm×127mm)の矩形断面である。マンドレルは、2つの溝が表面に切られた硬質プラスチックでできている。水平溝によって、試料が刃先と共に動き続け、垂直溝によって、刃先が試料を貫く。試料張力をモニタリングすることにより切断を記録する。張力がゼロに落ちると、試料は切断されている。試料に張力がかかる程度は、試料構造に応じて異なる。適正な荷重を求めるために、5つの0.25インチ×5.00インチ(6.35mm×127mm)の試料を引っぱり、荷重対歪み曲線を記録する。試料を2.5%伸張する平均荷重を記録し、この荷重を用いて、切断試験において試料に張力をかける。タイヤの非耐荷重部材にとって、一定の歪み境界条件は、一定の荷重条件より適切と思われた。
5つの異なるマンドレル荷重で、最低5回、試験を繰り返す。これらのデータを用いて、マンドレル荷重を横軸とし、試料を切断するのに動いた刃の距離を縦軸としてグラフを作成する。これにより、マンドレル荷重の関数としての切断距離のグラフが得られる。異なる複合構造の相対的な切断性能を比べ、所与のマンドレル荷重での切断距離を一緒に平均する。次に、べき関数を平均データに適合する。曲線を、別の構造についての同様の曲線に対してプロットすることができる。同様の切断距離に達するのに、より多くのマンドレル荷重を必要とする材料は、より切断抵抗性があると考えられる。材料を、1インチ(2.54cm)の切断長さでの値で比較する。
空隙領域測定。測定する材料の6インチ×6インチ(15.2×15.2cm)平方の試料を、330フートキャンドル(3550ルクス)の輝度のライトテーブルに平らに置く。必要なら、1/4インチ(6.35mm)のスチールバーストックの長さ12インチ(30.5cm)片をいくつか用いて、試料の端部を保持して、曲がったり、しわが寄ったりするのを防ぐ。ライトテーブルにより裏から写し出された試料の画像を、6.5メガピクセルのデジタルSLRカメラを用いて、押出しアルミニウムフレームで、テーブルの上に懸架された24mmレンズで捉える。空隙領域の測定を完了するには、捉えた画像を、ADOBE PhotoShop(登録商標)に転送して、処理および分析する。
PhotoShop(登録商標)に入ると、カラー画像が、画像>モード−グレイスケール機能を用いてグレイスケール画像へ変換される。次に、画像>調整>閾値機能を用いて、画像を高コントラスト白黒画像に変換する。128の閾値設定を選択する(0=黒色および255=白色)。閾値より明るいピクセルは全て白色に変換され、それより暗いピクセルは黒色に変換される。高コントラスト画像をさらに分析するには、試料の代表的な領域を選択する必要がある。これを行うには、矩形選択ツールを用いて、試料の代表的な部分を強調する。強調された領域を、画像>クロップでクロップする。最後に、画像の平均輝度を、ヒストグラムツールを用いて測定する。画像は、高輝度白黒画像に変換されたため、試料の開放領域は、255のピクセル輝度を有し、布で覆われた領域の輝度は0である。試料の空隙領域の測定は、平均ピクセル輝度を、白色ピクセルの輝度(255)で除算することにより得られる。
撚り係数は、1インチ当たりの巻き数対番手の平方根の比である。本明細書で用いる綿番手撚り係数は、綿番手の平方根で除算した1インチ当たりの回転数であり、Texシステム撚り係数は、Texでの糸の線密度の平方根を乗算した1インチ当たりの巻き数である。
実施例1
シース/コア単糸を、切断抵抗性アラミド繊維およびステンレススチールモノフィラメントの一端を含むようにして作製した。アラミド繊維は、E.I. du Pont de Nemours and Companyより、Merge1F1208 Type 970 Royal Blue生産者着色ステープルとして、Kevlar(登録商標)繊維という商品名で販売されているポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)繊維であった。これらの繊維の切断長さは約3.8センチメートル、線密度は1フィラメント当たり1.6dtexである。4つのスチールモノフィラメントを、直径50ミクロン(約2ミル)〜直径150ミクロン(約6ミル)の範囲の304Lステンレススチールを用いた。モノフィラメントスチール試料は全て、Bekaert Corporation製であった。直径50ミクロンのスチールは、Bekinox(登録商標)VN50/1という商品名で販売されている。直径75ミクロンのスチールは、Bekinox(登録商標)VN75/1という商品名で販売されている。直径100ミクロンのスチールは、Bekinox(登録商標)VN100/1という商品名で販売されている。直径150ミクロンのスチールは、Bekinox(登録商標)VN150/1という商品名で販売されている。
アラミド繊維を、短ステープルスパン糸の処理に用いる標準カーディング機に供給して、カードスライバを作製した。カードスライバを、2回通過延伸(ブレーカー/フィニッシャー延伸)を用いて、延伸スライバへと延伸し、ロービングフレームで処理して、35グレイン(1553dtex)のスライバを作製した。糸を、DREF IIIフリクションスピニングプロセスで生成した。アラミドスライバおよび異なる直径のモノフィラメントスチールを、プロセスに供給して、アラミドシース糸と共にスチールコアを有する糸を生成した。表1に、生成された様々な糸を記載してある。
表 1
Figure 2012507438
実施例2
シース/コア単糸を、切断抵抗性アラミド繊維および繊維ガラスマルチフィラメントの一端を含むようにして作製した。アラミド繊維は、E.I.du Pont de Nemours and Companyより、Merge 1F1208 Type 970 Royal Blue生産者着色ステープルとして、Kevlar(登録商標)繊維という商品名で販売されているポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)繊維であった。これらの繊維の切断長さは約3.8センチメートル、線密度は1フィラメント当たり1.6dtexである。200デニール(222dtex)のマルチフィラメントEガラス繊維ガラス糸を用いた。
アラミド繊維を、短ステープルスパン糸の処理に用いる標準カーディング機に供給して、カードスライバを作製した。カードスライバを、2回通過延伸(ブレーカー/フィニッシャー延伸)を用いて、延伸スライバへと延伸し、ロービングフレームで処理して、35グレイン(1553dtex)のスライバを作製した。糸を、DREF IIIフリクションスピニングプロセスで生成した。アラミドスライバおよび200デニール(220dtex)の繊維ガラスの1〜3のエンドを、プロセスに供給して、アラミドシース糸と共に繊維ガラスコアを有する糸を生成した。表2に、生成された様々な糸を記載してある。
表 2
Figure 2012507438
実施例3
シース/コア単糸を、次のとおりにして作製し、表3Aにまとめてある。第1のシース/コア単糸3−1を、切断抵抗性アラミド繊維およびステンレススチールモノフィラメントの一端を含むようにして作製した。アラミド繊維は、E.I.du Pont de Nemours and Companyより、Merge1F1208 Type 970 Royal Blue生産者着色ステープルとして、Kevlar(登録商標)繊維という商品名で販売されているポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)繊維であった。これらの繊維の切断長さは約3.8センチメートル、線密度は1フィラメント当たり1.6dtexである。スチールモノフィラメントは、Bekaert Corporationにより、Bekinox(登録商標)VN50/1という商品名で販売されている直径50ミクロン(約2ミル)の304Lステンレススチールであった。アラミド繊維を、短ステープルスパン糸の処理に用いる標準カーディング機に供給して、カードスライバを作製した。カードスライバを、2回通過延伸(ブレーカー/フィニッシャー延伸)を用いて、延伸スライバへと延伸し、ロービングフレームで処理して、35グレイン(1553dtex)のスライバを作製した。糸を、DREF IIIフリクションスピニングプロセスで生成した。アラミドスライバおよび直径50ミクロンのスチールを、プロセスに供給して、アラミドシース糸と共にスチールコアを有する10/1s cc(590dtex)糸を生成した。
前の工程を繰り返して、第2のシース/コア単糸3−2を形成した。ただし、直径100ミクロン(4ミル)のステンレススチールモノフィラメントを用いた。糸を、再び、DREF IIIフリクションスピニングプロセスで生成し、アラミドシース糸と共にスチールコアを有する2.3/1s cc(2568dtex)糸を生成した。
前の工程を繰り返して、第3のシース/コア単糸3−3を形成した。ただし、直径150ミクロン(6ミル)のステンレススチールモノフィラメントを用いた。糸を、再び、DREF IIIフリクションスピニングプロセスで生成し、アラミドシース糸と共にスチールコアを有する2.3/1s cc(2568dtex)糸を生成した。
前の工程を繰り返して、第4のシース/コア単糸3−4を形成した。ただし、線密度110dtexの繊維ガラスマルチフィラメント糸を用いた。糸を、再び、DREF IIIフリクションスピニングプロセスで生成し、アラミドシース糸と共に繊維ガラスコアを有する10/1s cc(590dtex)糸を生成した。
前の工程を繰り返して、第5のシース/コア単糸3−5を形成した。ただし、ポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)繊維は黒色に着色され、直径75ミクロン(3ミル)のステンレススチールモノフィラメントを用いた。糸を、再び、DREF IIIフリクションスピニングプロセスで生成し、アラミドシース糸と共にスチールコアを有する7.4/1s cc(800dtex)糸を生成した。
第6の100%のステープル繊維単糸3−6は、E.I.du Pont de Nemours and Companyより、Merge 1F849 Type 970ステープルとして、Kevlar(登録商標)繊維という商品名で販売されているポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)繊維であった。これらの繊維の切断長さは約4.8センチメートル、線密度は1フィラメント当たり1.6dtexである。ステープル繊維を標準カーディング機に供給して、カードスライバを作製した。カードスライバを、2回通過延伸(ブレーカー/フィニッシャー延伸)を用いて、延伸スライバへと延伸し、ロービングフレームで処理して、6560dtex(0.9かせ数)ロービングを作製した。ロービングの2つの端部をリングスピニングすることにより、糸を生成した。10/1s綿番手(590dtex)糸を、3.10綿番手撚り係数を有する「Z」撚りで作製した。
第7の100%のステープル繊維単糸3−7は、E.I.du Pont de Nemours and Companyより、Merge 1F848 Type 970ステープルとして、Kevlar(登録商標)繊維という商品名で販売されているポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)繊維のみから作製した。これらの繊維の切断長さは約4.8センチメートル、線密度は1フィラメント当たり2.5dtexである。ステープル繊維を標準カーディング機に供給して、カードスライバを作製した。カードスライバを、2回通過延伸(ブレーカー/フィニッシャー延伸)を用いて、延伸スライバへと延伸し、ロービングフレームで処理して、9840dtex(0.6かせ数)ロービングを作製した。ロービングの2つの端部をリングスピニングすることにより、糸を生成した。2.3/1s綿番手(2568dtex)糸を、3.10綿番手撚り係数を有する「Z」撚りで作製した。
綿番手撚り係数2.6の8つの異なるプライ撚糸を、表3Bにまとめたとおり、上記の7つの単糸から作製した。
表 3A
Figure 2012507438
表 3B
Figure 2012507438
実施例4
目の詰ったもの(T)と目の緩い(L)ものの2つのスタイルの編布を、実施例1および2で作製し選択した単糸から生成した。目の詰った試料は、目の緩い試料より空隙領域が小さかった。2つの円形編機を用いて、表4Aおよび4Bに示す糸を編んだ。10ゲージ直径26インチの円形編機は、軽い布と、重い布のやや目の詰った編み物に用いた。3.5ゲージ直径10インチの円形編機は、重い布の目の詰ったおよび目の緩いスタイルに用いた。機械の張力設定を変えて、布の所望の目の詰り方を得た。表4Aおよび4Bに、布および構成の各タイプについて空隙領域および切断抵抗性をまとめてある。各布設計の約1メートルの試料を作製した。目の詰まった布は、良好な切断抵抗性を有していたが、伸張は少なく、ゴム裏抜けのための領域が少なかった。
表 4A
Figure 2012507438
表 4B
Figure 2012507438
実施例5
表3Bのプライ撚糸を、標準7ゲージSheima Seiki編機に供給した。編む各プライ撚糸の一端を供給することにより、布試料を作製しようとした。得られた布の坪量を表4に記してある。いくつかの初期の編試験後、表3Bのプライ撚糸3−14、3−15、3−16および3−17(4および6ミルのスチールコアで2.3/2s ccヤーン)は編むのが非常に難しく、ヤーン3−15および3−17は全く編めなかったことを知見した。剛性と高線密度の両方共が、編むのにこうした問題を生じさせたと考えられる。表3Aの単糸から編んだ布は、ねじれ、トルクまたは他の布の歪みのない許容される布特性を与えたことも注目され、布の切断性能は、合計線密度および同様の無機コア材料の濃度が等しければ、単糸またはプライ撚糸の使用に影響されなかった。編んだ布は全て、18〜65%の範囲の空隙領域を有していた。品目5−8の切断性能は測定しなかったが、品目5−1〜5−3と同じ範囲内と予測される。
表 5
Figure 2012507438
布に上述した切断抵抗性試験を行ったところ、布は全て、100%アラミドの対照に比べて、良好な切断抵抗性を示した。同じ糸構造の目の詰った布は、良好な切断抵抗性を有している。
実施例6
表3Bに開示した2つの単糸の組み合わせを用いて実施例5を繰り返す。表6にまとめてある。ただし、個々の単糸は、最初に一緒にプライ撚りして、プライ撚糸を形成しない。その代わり、任意の種類で予め何ら集合させることなく、各単糸を、編機に直接供給する。ストランドを編機に供給する順番は、全体の編みプロセス中、同じままである。編んだ布は全て、18〜65%の範囲の空隙領域を有していた。
表 6
Figure 2012507438
実施例7
実施例4、5および6で作製した布は、段階的プロセスにより、コートされた布とすることができる。布は、まず、プライマーエポキシド溶液に浸漬し、溶液の粘度を調整すると、糸間の空隙領域を詰めることなく、布の糸を実質的に完全に覆うことができる。プライマーを布上で乾燥させ、布が大きく収縮したり、空隙領域がなくなったりするのを防ぐだけの十分な張力を加える。布を、レゾルシノール−ホルムアルデヒドラテックスのトップコートに浸漬し、再び、ラテックスの粘度を調整すると、糸間の空隙領域を詰めることなく、布の糸を実質的に完全に覆うことができる。トップコートを布上で乾燥させ、布が大きく収縮したり、空隙領域がなくなったりするのを防ぐだけの十分な張力を加える。測定するとき、未コートの布の空隙領域と、乾燥したコーティングを有する布の空隙領域の差は、25パーセント未満である。
実施例8
単またはプライ撚シース/コア糸を含むタイヤコンポーネントを有するラジアルタイヤは、次のとおりにして作製することができる。タイヤ組立を少なくとも2つの段階で実施する。第1の段階の組立は、平らな折り畳み式スチール組立ドラムで行われる。チューブレスライナを適用してから、ボディプライをドラムの端部で下へ折り返す。スチールビードを適用し、ライナ/プライを上へ折り返す。この時点で、必要なら、プライ撚シース/コア糸を含む編または織布、またはプライ撚シース/コア糸を含むコードを含む布を、一方のビードから他方へ、実質的に連続表面の形態で、タイヤに組み込む。チェーファーおよびサイドウォールを、押出し機で組み合わせ、それらを一緒に組立体として適用する。再び、必要なら、サイドウォールインサートをこの時点で加えることができ、インサートは、プライ撚シース/コア糸を含む編または織布、またはプライ撚シース/コア糸を含むコードを含む布から作製されている。ドラムが折り畳まれ、タイヤを第2の段階へ進める準備が整う。
第2の段階の組立は、スチールリングに装着された膨張性ブラダで行う。グリーンの第1段階のカバーを、リングに装着し、ブラダがそれを、ベルトガイド組立体まで膨張させる。スチールベルトに、低角度で交差させてそれらのコードが適用される。この点で、代わりに、プライ撚シース/コアヤーンを含む布をタイヤに組み込むことができる。次にトレッドゴムを適用する。トレッド組立体を巻いて、それをベルトに固定し、グリーンカバーを機械から取り外す。必要なら、タイヤ組立プロセスは自動化して、各コンポーネントを、多くの組立点に沿って別々に適用することができる。必要なら、プライ撚シース/コア糸を含む編または織布あるいはプライ撚シース/コア糸を含むコードをタイヤに組み込むことのできる多くの点がタイヤの製造中にあるものと考えられる。

Claims (14)

  1. テキスタイル編布を含み、前記布の単層が前記布の面に多方向の切断抵抗性を与え、
    前記布は、切断抵抗性ポリマー繊維を有する第1の糸と、無機繊維を含む第2の糸とを含み、
    前記布は、切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネントが18〜65パーセントの空隙領域を有するように、前記布がゴムへ良好に接着するためのコーティングをさらに有している、切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネント。
  2. 25〜65パーセントの空隙領域を有する請求項1に記載の切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネント。
  3. 30〜65パーセントの空隙領域を有する請求項1に記載の切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネント。
  4. 40〜65パーセントの空隙領域を有する請求項1に記載の切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネント。
  5. 前記コーティングが、エポキシ樹脂サブコートおよびレゾルシノール−ホルムアルデヒドトップコートを含む請求項1に記載の切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネント。
  6. 前記第1および第2の糸の線密度が、1200〜3400デニール(1300〜3800dtex)である請求項1に記載の切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネント。
  7. 前記布の坪量が、1平方ヤード当たり1.9〜11オンス(64〜373g/m2)である請求項1に記載の切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネント。
  8. タイヤサイドウォールのビード領域の上に位置するインサートの形態にある請求項1に記載の切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネント。
  9. 第1のビード領域から第1のサイドウォール領域の中をタイヤトレッド領域の第1の端部まで延在し、前記タイヤトレッド領域を前記タイヤトレッド領域の第2の端部まで横断し、そして第2のサイドウォール領域を第2のビードエリアまで横断するインサートの形態にある請求項1に記載の切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネント。
  10. トレッド領域と、前記トレッド領域の第1の端部から第1のビード領域まで延在する第1のサイドウォール領域と、前記トレッド領域の第2の端部から第2のビード領域まで延在する第2のサイドウォール領域とを有するタイヤであって、少なくとも前記第1のサイドウォールに位置する布インサートの形態にある請求項1に記載の切断抵抗性タイヤサイドウォールコンポーネントを含むタイヤ。
  11. 前記第1のサイドウォール領域に位置する前記布インサートが、前記第1のビード領域から前記トレッド領域の前記第1の端部まで延在し、前記トレッド領域を前記トレッド領域の前記第2の端部まで横断し、そして前記第2のサイドウォール領域を前記第2のビードエリアまで横断する請求項10に記載のタイヤ。
  12. a)切断抵抗性ポリマー繊維を有する第1の糸と、無機繊維を含む第2の糸を提供し、
    b)前記第1および第2の糸を、18〜65パーセントの空隙領域を有する布へと編み、
    c)タイヤサイドウォールコンポーネントの空隙領域を18〜65パーセントの範囲に維持しながら、布のゴムへの接着を改善するコーティングを布に適用する
    ことを含む、切断抵抗性サイドウォールコンポーネントの製造方法。
  13. 切断抵抗性ポリマー繊維を有する前記第1の糸および無機繊維を有する前記第2の糸を、編む前に、最初に一緒にプライまたは撚る請求項12に記載の方法。
  14. 切断抵抗性ポリマー繊維を有する前記第1の糸および無機繊維を有する前記第2の糸を、編機に到達する前にそれら糸を実質的に一緒に撚ることなく、糸を編機に同時供給することにより織る請求項12に記載の方法。
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