JPH05179531A - 複層構造糸及びそれを用いた布帛 - Google Patents

複層構造糸及びそれを用いた布帛

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JPH05179531A
JPH05179531A JP3347340A JP34734091A JPH05179531A JP H05179531 A JPH05179531 A JP H05179531A JP 3347340 A JP3347340 A JP 3347340A JP 34734091 A JP34734091 A JP 34734091A JP H05179531 A JPH05179531 A JP H05179531A
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JP
Japan
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yarn
fiber
tire
cord
strength
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JP3347340A
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Junzo Hirata
純造 平田
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KANEBO MENSHI KK
Kanebo Ltd
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KANEBO MENSHI KK
Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱、耐摩耗性、高強力がともに優れている
複層構造糸及びそれを用いた布帛を提供する。特に、複
層構造糸をタイヤコードとして使用する場合、タイヤ
の転がり抵抗を増加させることがない。耐パンク性を
向上させることができる。異物によるタイヤサイド部
の破損を防止することができる。 【構成】 複層構造糸は、芯糸と、芯糸に巻き付けられ
ており芯糸を形成する繊維に比べて引張強度の高い高強
度繊維からなる鞘糸とを有し、またそれを用いた布帛
は、上記複層構造糸から形成される。その高強度繊維
は、芳香族ポリアミド繊維、芳香族ポリエステル繊維お
よび超高分子量ポリエチレンからなる群から選ばれた少
なくとも一種である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タイヤコードや、耐
熱、耐摩耗性、高強力を要する軍手、手袋等のの原糸と
して有用な複層構造糸及び繊維構造物として有用な複層
構造糸を用いた布帛に関する。
【0002】
【従来の技術】耐熱、耐摩耗性、高強力が要求される分
野に使用される複層構造糸及びそれを用いた布帛とし
て、耐熱性に優れた芳香族ポリアミド繊維やポリエステ
ル繊維と、比較的靱性に優れた綿や脂肪族ポリアミド繊
維とを複合化したものが種々検討されている。
【0003】以下に、複層構造糸としてタイヤコードを
例に挙げて説明する。
【0004】図3及び図4にはタイヤコードを有するカ
ーカス層が設けられた針金式自転車タイヤが示されてい
る。
【0005】このタイヤは、コード状帯状体の両面に加
硫可能なゴム層を設けて形成されるカーカス層1を、コ
ード状帯状体のコードが交叉する状態で重ね合わせ、該
カーカス層1の接地側外周部にトレッドゴム2を設ける
と共に、カーカス層1の内側にチューブ3を内装して構
成されている。上記コード状帯状体は、いわゆる簾布と
も称されるもので、複数本のコードを引き揃えて形成さ
れている。
【0006】ところで、近年、車両用タイヤは、安定で
高速な走行性が要求され、しかも軽量であることが望ま
れてきている。タイヤを軽量化するために、トレッドゴ
ム2の厚みを薄くすると、道路走行時に釘やガラス破片
等の鋭利な異物によるタイヤのパンクが著しく増大する
欠点があり、またタイヤのサイド部6の厚みを薄くする
と、異物によってサイド部6に傷が発生したり、リムと
コードとの摩擦によってサイド部6のコード破損(コー
ド切れ)が発生しやすくなる。
【0007】タイヤ接地部のパンクを防止するために、
図4に示すように、トレッドゴム6とカーカス層1との
間に芳香族ポリアミド繊維やポリエステル繊維を用いた
織布や編布等で形成されるブレーカー7を挿入する方法
が採用されている。しかし、この方法では、ブレーカー
7の分だけタイヤの重量が増加することになり、走行抵
抗が増大したり、ブレーカー7とトレッドゴム2との層
間剥離が発生しやすいなどの欠点を有している。
【0008】サイド部6に対しては、リムとの摩擦によ
るコードの破損防止のため、ビードチェーファーを貼付
する方法が採用されるが、この方法ではサイド部6の傷
の防止に対しては何等有効ではない。
【0009】上記欠点を解消するために、芳香族ポリア
ミド繊維糸とナイロンフィラメントとを一本毎に経糸交
織したものをコードとして用いることが検討されたが、
芳香族ポリアミド繊維は伸びが小さいため、強衝撃がコ
ード状帯状体に作用すると瞬時に切断してしまうという
欠点があり、またこの繊維はゴムとの接着性が劣るため
層間剥離を生じてしまう欠点がある。
【0010】実開昭60−168604号公報には、図
5に示すように、コード状帯状体を構成するコード15
として、耐久性、耐衝撃性に優れた芯糸13の回りに、
ゴム組成物との接着性に優れた繊維14を巻き付けてな
るコアーヤーンを使用する技術が開示されている。上記
芯糸13としては芳香族ポリアミド繊維糸が使用され、
上記ゴム組成物との接着性に優れた繊維14としては綿
や脂肪族ポリアミド繊維が使用されている。
【0011】この公報によれば、コード15の外層にゴ
ム組成物との接着性に優れた繊維が使用されているた
め、コード状帯状体とゴム組成物との接着性を向上する
ことはできるが、芯糸13に芳香族ポリアミド繊維など
の高強度繊維が使用されているため、初期においては優
れた耐パンク性を有しているものの、特に高内圧で使用
される自転車タイヤにおいて走行を重ねるうちに芯糸の
切断を生じてしまうという欠点があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記欠点を解
消するためになされたものであり、その目的とするとこ
ろは、タイヤコードや、耐熱、耐摩耗性、高強力を要す
る軍手、手袋等の原糸として有用な複層構造糸及び繊維
構造物として有用な複層構造糸を用いた布帛を提供する
ことにある。
【0013】本発明の他の目的は、タイヤコードとして
使用する場合に、車両用タイヤの走行抵抗を増大させる
ことがなく、また従来のブレーカを使用した場合のよう
にそのブレーカーとトレッドゴムとの層間剥離を発生さ
せることもなく、路上の異物による耐パンク性を向上さ
せるとともに、タイヤのサイド部の耐カット性を向上さ
せることができる複層構造糸及びそれを用いた布帛を提
供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の複層構造糸は、
芯糸と、該芯糸に巻き付けられており該芯糸を形成する
繊維に比べて引張強度の高い高強度繊維からなる鞘糸と
を有し、またこれを用いた布帛は、上記複層構造糸から
形成され、そのことにより上記目的が達成される。
【0015】本発明の複層構造糸10は、図1に示すよ
うに、芯糸11の回りに、芯糸11を形成する繊維に比
べて引張強度の高い高強度繊維からなる鞘糸12を巻き
付けて形成されるもので、いわゆるカバーヤーンと称さ
れているものである。その芯糸11としては、合繊フィ
ラメントを使用することができる。合繊フィラメントと
しては、例えば、ポリアミド系(ナイロンフィラメン
ト)、ポリビニルアルコール系(ビニロンフィラメン
ト)、ポリエステル系(ポリエステルフィラメント)が
あげられる。特に、脂肪族ポリアミド繊維もしくはポリ
エステル繊維が好ましい。芯糸11は無撚でもよく、あ
るいは100〜500回/m程度の撚数で撚が加えられ
て包含性を向上させたものでもよい。
【0016】この芯糸11の回りに巻き付けられる鞘糸
12は、上記芯糸11を形成する繊維に比べて引張強度
の高い繊維で形成されている。このような高強度繊維と
しては、例えば、芳香族ポリアミド繊維、芳香族ポリエ
ステル繊維、超高分子量ポリエチレン、もしくはこれら
の2種以上を組み合わせたものがあげられる。特に、鞘
糸12は、パラ系アラミド、メタ系アラミドの短繊維が
好ましい。
【0017】また芯糸11は、鞘糸12を形成する繊維
に比べて耐衝撃性の高い繊維で形成されていることが好
ましい。
【0018】コード10の鞘糸の単糸撚係数は、2.0
〜5.0が好ましい。単糸の撚係数が2.0未満の場合
には繊維が抜けるおそれがあり、5.0を超えるとビリ
が発生するおそれがある。
【0019】但し、撚係数Kは次式に従って求めた。
【0020】撚係数 T=K×N1/2 T:撚数(回/インチ) K:撚係数 N:英式綿番手 また、複層構造糸のカバーヤーンの撚係数は3.0〜1
0.0が好ましい。複層構造糸のカバーヤーンの撚係数
が3.0未満の場合および10.0を超える場合、強力
が弱く、伸びが大きく、かつ剥離強度が大きくなる傾向
にある。
【0021】さらに、複層構造糸を製造する時のスピン
ドル回転数は、200〜1200r.p.m.が好まし
い。その時、複層構造糸のカバーヤーンの撚数は、5〜
50回/インチとなる。また、カバー率は50%以上が
好ましい。
【0022】本発明の複層構造糸は、特に次のものが好
ましい。6−ナイロンフィラメント(420d/70
f)の回りに、パラ系アラミド糸(Ne45/1)を加撚
(S撚、撚係数2〜5)し、さらにパラ系アラミド糸
(Ne45/1)を加撚(Z撚、撚係数2〜5)したカバ
ーヤーン。
【0023】このような構成の複層構造糸及びそれを用
いた布帛は、タイヤコードや、耐熱、耐摩耗性、耐切創
を要する軍手、手袋等の原糸及び繊維構造物として特に
有用である。
【0024】本発明の複層構造糸を用いて布帛となし、
それを用いて車両用タイヤを製造する場合には、例え
ば、次のようにして行うことができる。
【0025】上記複層構造糸を多数本引き揃えて布帛、
すなわち、コード状帯状体が形成される。例えば、コー
ド状帯状体の経糸は44本/インチ、緯糸は2本/イン
チ程度とすることができる。また、コード状帯状体は、
レゾルシン−ホルムアルデヒド樹脂−ラテックスからな
るいわゆるRFL樹脂等による接着処理をしたものでも
よく、もしくは無処理で使用することができる。コード
状帯状体を無処理で使用する場合は、鞘糸を形成する高
強度繊維を、予めステープル状にカットした繊維にして
おけば、高強度繊維がケバ立ちを生じるため、アンカー
効果によりゴム層とコード状帯状体との接着性を向上さ
せることができる。
【0026】次に、コード状帯状体の両面に加硫可能な
ゴム組成物をすり付け、次いでゴム層を有するコード状
帯状体をバイアス状に切断し、その両端部をタイヤビー
ド4相当部で折り返してカーカス層1を形成する。この
両側を折り返されたコード状帯状体の両端部をタイヤの
接地側で重ね合わして、合計3プライからなる重ね部5
を形成する。折り曲げ重ね合わされたコード状帯状体を
そのコードが互いに交叉するように配置し、タイヤの生
ケースを作成する。次いで、この生ケースの上部の接地
側にトレッドゴム2を貼付け所定の条件で加硫成形して
タイヤが得られる。
【0027】本発明の複層構造糸をタイヤコードとして
用いる場合、自転車用タイヤ、自動二輪車用タイヤ、乗
用車用タイヤなどに好適である。本発明の複層構造糸
を、平織物等として使用する場合には、耐熱性、耐摩耗
性に優れた衣料を得ることができる。
【0028】
【作用】芯糸の回りに高強度繊維で形成される鞘糸を巻
き付けて複層構造糸を形成することにより、複層構造糸
に作用する応力は主に芯糸が支えるため鞘糸にはその応
力が大きく作用することがなく、従って、その高強度繊
維が切断することが防止される。さらに、芯糸の回りを
高強度繊維で覆って保護することができるから、耐熱
性、耐摩耗性を向上し、特に、この複層構造糸をタイヤ
コードとして使用する場合には、耐パンク性、サイド部
の耐カット性を、著しく向上することができる。
【0029】
【実施例】以下に、本発明を実施例に基づいて詳細に説
明する。
【0030】(実施例1) <糸構成> (1)芯糸:6−ナイロン 420d/70f(無撚) (2)鞘糸用単糸:パラ系アラミド繊維(日本アラミド有
限会社製、商品名:トワロン、1.5d、繊維長40m
m)を公知の方法で精紡し、45番手(英式綿番手)の
精紡糸を得た。これをZ撚方向に23.5回/インチの
撚をかけ(単糸)撚係数3.5の糸を得た。
【0031】<カバーヤーンの製造法> ダブルカバーリング機を用い、上記芯糸をスピンドル中
を40m/分で走行させ、上記鞘糸用単糸を中間層とし
て、S撚方向に21.0回/インチ(スピンドルの回転
約800r.p.m)の撚をかけ、さらに押糸として最
外層に上記鞘糸用単糸をZ撚方向に15.0回/インチ
(スピンドルの回転数約560r.p.m)の撚をか
け、7.0番手のダブルカバーリング糸を得た。
【0032】得られたカバーヤーンのアラミド繊維のカ
バー率は60%であった。また、カバーヤーンの撚係数
は、次の通りであった。中間層(浮糸):7.6、最外
層(押糸):5.3。
【0033】また、カバーヤーンの強力、伸度および剥
離強度を測定したところ、次の通りであった。強力:4
550g、伸度:19.0%、剥離強度:240g。
【0034】(比較例1) <糸構成> (1)芯糸:6−ナイロン 420d/70f(無撚) (2)鞘糸:パラ系アラミド繊維(1.5d、40mm) <コアヤーンの製造法> 精紡機でアラミド繊維の粗糸をバックローラー、ミドル
ローラー、フロントローラーに順次に通過せしめる一
方、上記6−ナイロンフィラメント糸をフロントローラ
ー直前に供給し、上記6−ナイロンフィラメント糸をア
ラミド繊維束の中心に来る様にして複合紡出することに
より、7.0番手(英式綿番手)の精紡糸を得た。これ
をZ撚方向に10.6回/インチの撚をかけ(単糸)撚
係数4.0の糸を得た。
【0035】このコアヤーンの強力、伸度および剥離強
度を測定したところ、次の通りであった。強力:332
0g、伸度:17.53%、剥離強度:180g。
【0036】(比較例2) <糸構成> (1)糸(I):6ナイロン 420d/70f(無撚) (2)糸(II):パラ系アラミド繊維(1.5d、40m
m) <精紡交撚糸の製造法> 精紡機でアラミド繊維の粗糸をバックローラー、ミドル
ローラー、フロントローラーに順次別々に通過せしめ、
フロントローラー直前に6−ナイロンフィラメント糸を
供給し、積極的に両者を分離紡糸し、撚り合わせ精紡し
た(サイロスパン調精紡)。これをZ撚方向に10.6
回/インチの撚をかけ(双糸)、撚係数4.0の糸を得
た。
【0037】この精紡交撚糸の強力、伸度および剥離強
度を測定したところ、次の通りであった。強力:325
0g、伸度:15.3%、剥離強度:120g。
【0038】(比較例3) <糸構成> (1)糸(I):6−ナイロン、420d/70f (2)糸(II):パラ系アラミド繊維(1.5d、40m
m)を公知の方法で精紡し、7.0番手の精紡糸を得
た。これをZ撚方向に10.6回/インチの撚をかけ、
(単糸)撚係数4.0の糸を得た。
【0039】<撚糸の製造法> リング撚糸機を用い、上記糸(I)と糸(II)をS撚方
向に10.0回/インチの撚をかけ(双糸)、撚係数
3.5の糸を得た。
【0040】この糸の強力、伸度および剥離強度を測定
したところ、次の通りであった。強力:3668g、伸
度:14.0%、剥離強度:180g。
【0041】以上のように実施例1で得られたカバーヤ
ーンは強力、剥離強度に優れるが、比較例1のコアヤー
ン、比較例2の精紡交撚糸及び比較例3の撚糸は引張強
力、剥離強度に劣ることがわかる。
【0042】(実施例2)実施例1で製造したカバーヤ
ーンを5cmの間に90本平行に引き揃えてコード状帯
状体を作成し、通常のRFL樹脂水溶液に浸漬し、20
5℃で40分間加熱し接着剤処理を行った。この処理済
みコード状帯状体の両面にトッピングロールにより加硫
可能なゴム組成物を均一にすり付けた。
【0043】このようにして得られたゴム層を有するコ
ード状帯状体をバイアス状に切断し、その両端部をタイ
ヤビード相当部で折り返してカーカス層を形成した。
【0044】このコード状帯状体の折り返された両端部
によって、タイヤの接地側で、合計3プライからなる重
ね部が形成される。このようにして折り曲げ重ね合わさ
れたコード状帯状体を、そのコードが互いに交叉するよ
うに、多数のコード状帯状体を配置してタイヤの生ケー
スを作成した。次に、生ケースの上部の接地側にトレッ
ドゴムを貼付け、所定の条件で加硫成形して針金式タイ
ヤを作成した。
【0045】(比較例4)実施例2で使用したカバーヤ
ーンの代わりに、全てが420デニールマルチフィラメ
ントシングルのナイロン糸を用いた以外は、実施例2と
全く同様の方法で針金式タイヤを作成した。
【0046】(比較例5)実施例2で使用したカバーヤ
ーンの代わりに、全てが420デニールマルチフィラメ
ントシングルのナイロン糸を用いた以外は、実施例2と
同様に行って生ケースを作成した。得られたケースの中
央部にポリエステル繊維の織布からなるブレーカーを、
タイヤの全周にわたり配置し、さらに、その上部の接地
側にトレッドゴムを貼付け、実施例2と同様の条件で加
硫成形して、針金式タイヤを作成した。
【0047】(比較例6)実施例2で使用したカバーヤ
ーンの代わりに、芳香族ポリアミド繊維を芯糸とし、そ
のまわりに105デニールマルチフィラメントシングル
のナイロン糸を螺旋に撚糸して作成したカバーヤーンを
用いた他は、全ての実施例2と同様に行って針金式タイ
ヤを作成した。
【0048】次に、本発明によるタイヤの有用性をみる
ために、実施例2および比較例4〜6で得られたタイヤ
を下記の条件、即ち50kgの荷重、走行速度20km
/時、傾斜角度0°、横すべり角0°で路面特性実験を
行い、ころがり抵抗値を測定した。
【0049】一方、同上の各タイヤをJIS−K−63
02に基づき、ドラム走行試験機で走行させ、トレッド
部のセパレーション状況、コードの破損状況およびリム
によるサイド部の破損の状況を目視にて観察した。
【0050】また、同上の各タイヤを引張試験機にセッ
トし、刃渡り25mmのかみそりの刃でタイヤがパンク
する時の力(耐パンク性)をそれぞれトレッド部、およ
びサイド部について測定した。トレッド部は耐パンク
性、サイド部は異物によるサイドの破損力として表示し
た。以上の結果を表1に示す。
【0051】
【表1】
【0052】
【発明の効果】以上から明らかなように、本発明の複層
構造糸及びそれを用いた布帛は、耐熱、耐摩耗性、高強
力がともに優れているから、タイヤコードや、耐熱、耐
摩耗性、高強力を要する軍手、手袋等として有用であ
る。
【0053】特に、本発明の複層構造糸をタイヤコード
として使用する場合、転がり抵抗を増加させることなく
耐パンク性を向上させることができ、ブレーカーの配置
によるトレッドゴムとカーカス層との層間剥離を発生さ
せることがなく、さらに異物によるサイド部の耐カット
性も著しく改善させることができる。すなわち、車両用
複層構造糸として長年汎用されている脂肪族ポリアミ
ド、ポリエステル等の繊維を芯糸として使用し、その回
りに高強度繊維糸を巻き付けた複層構造糸を使用するこ
とにより、耐パンク性、耐カット性を向上すると同時
に、使用時の高強度繊維の切断を防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複層構造糸の斜視図である。
【図2】本発明の複層構造糸の概略断面図である。
【図3】針金式自転車タイヤの概略断面図である。
【図4】針金式自転車タイヤの一部破断斜視図である。
【図5】従来のタイヤに使用したコードの断面図であ
る。
【符号の説明】
1 カーカス層 2 トレッドゴム 3 チューブ 4 タイヤビード 5 重ね部 6 サイド部 7 ブレーカ 10 コード 11 芯糸 12 鞘糸

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯糸と、該芯糸に巻き付けられており該
    芯糸を形成する繊維に比べて引張強度の高い高強度繊維
    からなる鞘糸と、を有する複層構造糸。
  2. 【請求項2】 前記高強度繊維が、芳香族ポリアミド繊
    維、芳香族ポリエステル繊維および超高分子量ポリエチ
    レンからなる群から選ばれた少なくとも一種である請求
    項1記載の複層構造糸。
  3. 【請求項3】 芯糸と、該芯糸に巻き付けられており該
    芯糸を形成する繊維に比べて引張強度の高い高強度繊維
    からなる鞘糸と、を有する複層構造糸を用いた布帛。
  4. 【請求項4】 前記高強度繊維が、芳香族ポリアミド繊
    維、芳香族ポリエステル繊維および超高分子量ポリエチ
    レンからなる群から選ばれた少なくとも一種である請求
    項3記載の複層構造糸を用いた布帛。
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