次に、図面、特に、図1を参照すると、齧歯動物管理システムの一実施形態は、全体として100で示される齧歯動物管理ステーションを一般的に備え、齧歯動物管理ステーションは、内部空間を有するハウジングを含み、ハウジングは、ハウジングに形成された少なくとも一つ、より適切には、二つの進入開口部102を有し、齧歯動物は、進入開口部102を通ってステーションの内部空間に入る。齧歯動物管理ステーション100は、本明細書中、後で更に詳述されるように、複数の選択的な餌及び/又は罠構成を可能にするモジュール設計を有する。
齧歯動物管理システム100は、基部104及び蓋106を一般的に備える(基部104及び蓋106が相まって、広くはステーションのハウジングを画成する)。蓋106は、ステーションの開放構成と閉鎖構成との間で基部に対して配置するように基部に解放可能に接続することができる。閉鎖構成(図1)では、蓋106及び基部104が相まって、図1に示される実施形態におけるシステム100の対向側面、より具体的には、蓋106の対向側面に配置された進入開口部102を有する、ほぼ囲まれた内部空間を形成する。
適切な一実施形態によれば、進入開口部102は、ステーション100のハウジングに近づき、部分的に入った齧歯動物に対して快適感を促して、齧歯動物を誘き寄せてステーションに更に入らせるように適切に寸法設定され構成されている。図示の実施形態の各進入開口部102(図5A及び図5B参照)は、ほぼ四分の一の円形状又は四分の一の円楕円を有する。特に、進入開口部102は、上部105、底部107、高さH及び幅Wを有し、進入開口部の幅は、開口部の底部において開口部の上部の幅よりもかなり大きい。特に、開口部が開口部の底部107から上方へ延在するにつれて、進入開口部102の幅Wは減少する。更に、進入開口部102は、最大幅(例えば、開口部の幅Wが開口部の高さHに沿って最も大きい場所)と、最大高さ(開口部の高さが開口部の幅に沿って最も大きい場所)とを有し、開口部の最大幅は、開口部の最大高さよりも大きい。
ステーションをメンテナンスするのに、例えば、限定するものではないが、餌の供給を補充し、齧歯動物管理ステーション100を検査し、罠を設置及び/又は再設置し、齧歯動物管理ステーション100から残骸を片付けるのに、齧歯動物管理ステーション100の内部空間にアクセスするため、開放構成(図2)では、蓋106は、少なくとも部分的に基部とはほぼ反対側に配置される。基部104及び蓋106を、任意数の材料、最も適切には、プラスチック又は他の耐候性材料から適切に作製することができる。例えば、熱可塑性又は熱硬化性プラスチック材料から部品を製造するのに用いられる射出成形法で、基部104及び蓋106を形状化することができる。しかしながら、本発明の範囲から逸脱することなく、基部104及び蓋106を、金属又は他の適切な材料から構成することができ、基部及び蓋を、互いに異なる材料から構成することができることは理解されよう。
蓋106は、例えばリビング蝶番108(又は複数のリビング蝶番)により、基部104に適切に蝶着されており、リビング蝶番108において、(図示の実施形態のような)蓋及び基部と一体化して形成された材料の連続片は、齧歯動物管理ステーション100のサービス提供中、蓋が紛失しないように、蓋及び基部の接続を維持しながら、ステーションの開放構成と閉鎖構成との間で蓋の蝶番動作を可能にする蝶番、機械的蝶番又は他の適切な蝶番構成を画成する。蓋106は、蝶番以外により基部104に取り付けられることができ、本発明の範囲内にとどまることができることは理解されよう。また、本発明の範囲から逸脱することなく、蓋106を基部104から完全に分離することができると考えられる。更に、ステーション100の閉鎖構成では、蓋106及び基部104は、本明細書中、後述される適切なロッキング機構142により解放可能に結合されて、齧歯動物管理ステーション100を無断で、又は、意図せず、開けさせないようにする。その上、ステーション100の閉鎖構成では、二つ以上のロッキング機構を用いて、蓋106及び基部104を解放可能に結合することができる。
図示の蓋106は、広くは齧歯動物管理ステーション100の対向側面を画成する、側方に対向する側面壁110と、広くは齧歯動物管理ステーションの前部を画成する前部壁136と、広くは齧歯動物管理ステーションの上部を画成する上部壁137とを適切に備える。図示の実施形態では、上部壁137は、わずかに平坦化されているが、蓋106が基部104に達する時、蓋106の側面壁110、上部壁137及び前部壁136が相まって、ほぼ四分の一のドーム形状を画成する。しかしながら、本発明の範囲から逸脱することなく、蓋106を、図示された形状以外に形状化することができ、その代わりに、又は、それに加えて、代替の実施形態では、基部は、齧歯動物管理ステーションの一つ以上の側面及び/又はステーションの前部を画成することができることは理解されよう。図示の実施形態では、蓋の側面壁110、上部壁137及び前部壁136は、例えば、単一部品として成形することにより、一体化して形成される。しかしながら、これら壁の一つ以上を他の壁から分離して形成し、例えば、溶接、固定、接着又は他の適切な接続技術により他の壁に接続することができる。更に、幾つかの実施形態では、(4つの面の蓋106というよりは、)三つだけの面を有するように蓋106を構成することができ、ほぼ楔状の形状を有することができる。
図2に示されるように、蓋106は、齧歯動物管理ステーション100の囲まれた内部空間を仕切って、齧歯動物を管理するための適切なレイアウトにするため、蓋106から垂下する内部パネル112(広くは、仕切り構造体)を更に備える。これら内部パネル112を他の蓋構成要素(例えば、上部壁137、側面壁110及び/又は前部壁136)と一緒に成形することができ、又は、他の蓋構成要素から分離して形成し、接着、溶接、固定若しくは他の適切な取付技術により他の蓋構成要素に接続することができる。
図3の上面図に示されるように、基部104及び蓋106の長さ及び幅は、ほぼ類似する。しかし、蓋106又は基部104のどちらかは、実施形態の範囲から逸脱することなく、わずかに大きい又は小さい長さ又は幅を有することができる。図4の正面図及び図5Aの側面図から最も良く分かるように、蓋106が、蓋106の上部壁から前部壁へ遷移し、その後、基部104まで、例えば、蓋が基部に蝶着されている場所まで延在するにつれて、齧歯動物管理ステーション100の高さは、高さの減少に伴って、長さ及び/又は幅と共に適切に変化することができる。蓋106のこの傾斜外形は、蓋106の外側表面からの水、氷又は雪の排水を容易にし、従って、このような要素が齧歯動物管理ステーション上で停滞しないようにし、及び/又は、水がステーションに浸入しないようにする。
特に、図7及び図8を参照すると、基部104は、円周と、ハウジング、より具体的には、齧歯動物管理ステーション100の底部を広く(少なくとも部分的に)画成する外側表面120と、ステーションの内部空間内で齧歯動物が移動する内側表面又は床とを有する床パネル又は底部パネル114を備える。本明細書中に用いられるように、ハウジング(従って、齧歯動物管理ステーション100)の底部とは、ステーションが平面的な表面上に設置される時、このような平面的な表面に接触するハウジングの一部又は複数の部分を意味する。従って、底部パネル114の外側表面120の全部がこのような平面的な表面上に静置されるとは限らないことは理解されよう。
一実施形態では、基部104は、底部パネルの円周の全体にほとんど満たない部分を囲み、底部パネル114に対して上方へ延在する(本明細書中、直立側面壁又は後部壁とも称する)少なくとも一つの直立壁116も有する。(内部のすべての罠がハウジングから取り除かれた場合、)このような配置は、蓋106が、サービス提供のために開けられた時、例えば、ステーションに手を突っ込み、残骸を除去することなく、又は、齧歯動物管理ステーションの基部104を傾けるか若しくはひっくり返すことなく、残骸をハウジングの床から容易に掃くことができる。例えば、一実施形態によれば、直立壁116の円周範囲は、少なくとも一つの直立壁により、底部パネル114の少なくとも約25パーセントの連続的な円周セグメントに囲いがないように構成されている。図8に示される実施形態では、少なくとも一つの直立壁は、床パネル114の後部範囲のみに沿って延在する基部の直立した後部壁116を備える(後部壁116は、ハウジング、より具体的には、齧歯動物管理ステーション100の後部を画成する)。
しかしながら、床パネル114の円周の、より広い範囲は、床パネル114から上方へ延在する一つ以上の直立壁を有することができることは理解されよう。本発明の範囲から逸脱することなく、例えば、一つの面が、直立壁により囲まれないまま、ほぼ三つの面で床パネル114を取り囲むことができ、又は、一対の直立壁を、床パネルの対向面(例えば、前部及び後部、又は、側方に対向する側面)に配置することができる。この実施形態の床パネル114及び直立又は後部壁116は、例えば、これらを単一部品として成形することにより、一体化して適切に形成される。しかし、これら構成要素を別々に形成することができ、任意の適切な接続技術により接続することができる。
適切な一実施形態では、底部パネル114の内側表面118(例えば、ハウジングの床)は、内側表面の中央領域から下方へ、ハウジングの少なくとも側方に対向する側面(例えば、蓋の側面壁が底部パネルにほぼ対接する場所)に向かって先細りし又は傾斜する。図示の実施形態では、底部パネル114の内側表面118は、内側表面118の中央領域からステーション100の前部へ延在する間、比較的平面のままである。しかしながら、それに加えて、又は、その代わりに、底部パネル114の内側表面118の少なくとも一部は、内側表面118の中央領域から下方へ、ハウジングの前部(例えば、蓋の前部壁が底部パネルに対接し、又は、底部パネルに蝶着されている場所)に向かって先細りすることができ又は傾斜することができるとも考えられる。このような傾斜又は先細りを底部パネル114の内側表面118に設けることは、水がハウジングの内部空間に入った場合、底部パネルから離れて、齧歯動物管理ステーション100から外へ水の排水を容易にする。一実施形態では、底部パネルの中央領域が最大厚さを有し、厚さが底部パネルの周辺に向かって徐々に先細りするように、底部パネルの厚さを変化させることにより、底部パネル114の内側表面の先細りを達成することができる。しかしながら、底部の厚さを変化させる以外により、内側表面118の先細りを達成することができ、本発明の範囲内にとどまることができる。齧歯動物管理ステーション100から外へ水の排水を更に容易にするため、小さい空隙又は切欠き(図示せず)を、蓋及び/又は底部パネル114内で、蓋106が底部パネル114の周辺に対接する場所に形成することができる。
内側表面118が先細りし、従って、ステーション100のハウジングの底部に対して内側表面118の高さが変化する間、一実施形態では、ステーションを囲んでいる水がステーションに入らないようにするため、底部パネル114の内側表面全体は、ステーションのハウジングの底部より上に、適切に、最小高さ、例えば、少なくとも約0.1インチ(2.54mm)、より適切には、少なくとも約0.2インチ(5.08mm)を有する。図示の実施形態では、底部パネル114は、底部パネルの内側表面118の適切な最小高さに従ってステーション100のハウジングの底部より上に高さを有する周辺スカート115を有する。
図8及び図12から最も良く分かるように、底部パネル114は、側方に対向する側面の各々において底部パネルのほぼ周辺付近で底部パネル114から上方へ延在するロープロファイルの(例えば、高さの低い)一対のピン又は小塊(広くは、安定化部材)を有する。幾つかの実施形態によれば、例えば、小塊122の高さを0.25インチ(6.35mm)以下にすることができる。例えば支柱125(図14)の一般形態をとる対応の位置付け部材は、蓋106の内側表面に取り付けられている(より適切には、蓋106の内側表面と一体化して形成されている)。各支柱は、蓋が閉じられる時に、位置付け用小塊122のそれぞれ一つを受け取るため、支柱の下側端内に延在するボア124を有する。従って、蓋106が閉じられると、位置付け部材(例えば、支柱125)は、小塊122上に降ろされる。蓋106が完全に閉じられると、小塊122は、それぞれの支柱125のボア124内に着座する。このようにして、小塊は、基部上で蓋を安定化させ、すなわち、基部104の底部パネル114に対して内方へ可撓し、屈曲し、又は、別の方法で押圧される蓋の側面壁110(従って、齧歯動物管理ステーション100)への耐性を増大させる。
一実施形態では、小塊122は、適切な低さを有するので、ほうき又は他の適切な清掃装置により、底部パネルの一側面から側方へ掃い始め、底部パネルの内側表面を横切って、その後、底部パネルの対向側面へ掃い去るようなほぼ連続的な動きで、ハウジングの床(例えば、底部パネル114の内側表面118)を掃き易くする。更に、実施形態の範囲から逸脱することなく、小塊122の数を減少させることができ、又は、小塊122を完全に除去することができることは理解されよう。従って、適切には、底部パネル114の内側表面118に、ほうき、清掃ブラシ又は他の清掃装置の動きを妨げる表面の不連続がないことに留意されたい。このように用いられる不連続とは、底部パネル114の内側表面118から上へ、約1cmよりも大きい高さ延在する直立構造体、及び/又は、約1cmよりも大きい底部パネルの内側表面の(上又は下への)高さの急激な変化(例えば、段)を意味する。このことは、清掃装置が、このような不連続のいずれによっても妨げられることなく、かつ、このような不連続により残骸が捕まることなく又は捕獲されることなく、底部パネルから残骸を掃くこと又はブラシかけすることを容易にする。
次に、図7を参照すると、底部パネル114の外側(又は下)表面120は、長手方向に(例えば、前部から背部へ)延在する複数のリブ126を有し、複数のリブ126は、リブ間に、窪み溝又はチャネル(広くは、空洞)と更なる窪み空き空間とを画成する。齧歯動物管理ステーション100、より具体的には、基部104を、地面又は他の装着表面に固定するため、外側表面120に接着剤を塗布すると、接着剤は、溝及び他の空き空間に容易に広がって、基部と装着表面との間の固着を高める。リブ126により、接着剤は、更なる表面領域を得られ、しかも、基部104の底部パネル114は、構造的剛性を得られる。図示の実施形態では、空洞(すなわち、リブ126間の溝及び他の空き空間)は、基部104の底部パネル114の周辺付近にある(が、そうでなければ、底部パネル114の周辺と離間する関係にある)空洞の長手方向端において、例えば、底部パネルの前部及び後部において閉鎖され、従って、接着剤が、基部から外へ漏出しないようにし、水及び泥が、基部の底部パネルの下に入らないようにする。
他の実施形態では、リブ126の様々な構成を利用することができる。例えば、リブ126は、後部壁116から内方へ延在することができ、その後、湾曲して後部壁116に戻ることができ、従って、少なくとも部分的に弓状である空洞を画成する。他の実施形態では、リブ126を離散的なブロックに構成することができ、従って、齧歯動物管理ステーション100を地面又は装着表面に固着するのに用いられる接着剤の分散を大きくすることができる。更に、リブ126の少なくとも幾つかは、底部パネル114の周辺に延在することができ、又は、底部パネル114の周辺を通って延在することができる(すなわち、リブは、開放端を有する)。更に、リブ126により形成された空洞の形状は変化することができる(例えば、一つの空洞を、長方形又は細長状にすることができ、その一方で、別の空洞は、半円形又は円形である)。例えば、一つの空洞又はチャネルが、ある寸法(例えば、長さ、幅及び/又は断面)を有し、別の空洞又はチャネルが、より大きい寸法を有するように、二つ以上の空洞が、異なる寸法を有するようにも、リブ126を構成することができる。
また、基部104の底部パネル114は、所定のボア位置128を画成するように適切に構成されており、ハウジング(従って、例えば、齧歯動物管理ステーション100)を装着表面上に装着し易くするため、ボア位置128において、ボアが、例えば、ドリル、穿孔工具又は他の適切な装置を用いて、底部パネルに(所望に応じて)形成される。それに加えて、又は、その代わりに、基部104を装着表面に固定するため、特に、適切なファスナ(図示せず)を、このようなボアを介して底部パネル114及び下層の装着表面に挿入することができる。図示の実施形態では、円形リブ129(広くは、「ガイド構造体」)は、所定のボア位置128を特定して、各ボア位置を少なくともほぼ取り囲むため、より適切には、所定の各ボア位置を完全に取り囲むため、底部パネル114の外側表面120上に形成されている。しかも、円形リブ129は、ボア位置128において底部パネル114を補強し、更なる空き空間を画成して、齧歯動物管理ステーション100を装着表面に装着するのに用いられる接着剤を保持する。互いに同心配置であるように、二つ以上の円形リブ129を所定の各ボア位置128に配置することができる。この配置では、第1直径を有する第1円形リブは、第1直径よりも大きい第2直径を有する第2円形リブにより完全に取り囲まれている。更に、第1円形リブ及び第2円形リブは、離間する関係にある。
次に、特に図7、図8及び図16を参照すると、図示の基部104の直立した後部壁116は、複数の壁構造体、この場合には、二重壁構造体を適切に有する。特に、後部壁116は、ステーション100のハウジングの内部空間を部分的に画成する内側パネル117と、内側パネル117との間に空隙又は開放空間123を画成するため、内側パネルとほぼ対向して離間する関係にある外側パネル119とを備える。図示の実施形態において、上部パネル及び対向する端パネルの形態をとるような接続パネル121は、内側及び外側パネル117,119にまたがり、より適切には、内側及び外側パネル117,119を接続して、内側パネルと外側パネルとの間の空隙又は開放空間をほぼ囲む。内側及び外側パネル117,119の少なくとも一つ、より適切には、内側及び外側パネルの各々は、下側端を有し、下側端の少なくとも一部、より適切には、全部は、ハウジング100の底部にある(例えば、内側及び外側パネルは、ハウジングの底部において共通の終端を有することができる)。
後部壁116の上部パネルは、後部壁の上部に沿って比較的平面的又は平坦な棚状体(広くは、上側端)を適切に画成する。蓋106は、端周縁に沿って(例えば、比較的平坦に)適切に構成され、端周縁では、蓋は後部壁の上部を被覆し、それ故に、齧歯動物管理ステーション100の閉鎖構成において、蓋が棚状体に対して平坦になる。このような配置は、下方へ向かう力により、例えば、誰かが齧歯動物管理ステーション100を不注意に踏みつけることにより、又は、重い物を齧歯動物管理ステーション上に落下させることより蓋106を破砕することへの耐性を増大させる。一例として、適切な実施形態において後部壁116の上部パネルにより形成された平坦な棚状体は、約0.5cm〜約5.0cmの範囲内で最大幅を有する。しかしながら、上部パネルの幅、従って、上部パネルにより形成された棚状体の幅は、上部パネルの長さに沿って変化することができることは理解されよう。上部パネルの最大幅は、本発明の範囲から逸脱することなく、上記の範囲以外とすることができることも理解されよう。
特に適切な実施形態では、図8及び図16から最も良く分かるように、後部壁116の外側パネル119は、(内側パネル117の上側端より上であって、)後部壁116の上部パネルよりわずかに上に配置された上側端を含み、これにより、齧歯動物管理ステーション100の閉鎖構成において(図5参照)、蓋106の端は、上部パネルより上に延在する外側パネルの部分に対接し、又は、少なくともわずかに離間する関係にあって、人の指又は工具が蓋106と基部104との間に挿入されてステーション100を意図せず開放しないようにする。図2にも示されるように、外側パネル119は、後部壁116の端パネルの各々の外方へもわずかに延在し、蓋106は、蓋の端が、外方へ延在する外側パネルの部分に対接し、又は、少なくともわずかに離間する関係にあるように構成されている。
一実施形態において、後部壁116(すなわち、基部104の直立壁)、より適切には、後部壁116の上部パネル、更に適切には、後部壁116の上部パネル及び端パネルは、その中に配置され、上部パネルにより画成された上側端の少なくとも一部に沿って延在する少なくとも一つの側溝(例えば、チャネル)135を有する。図示の実施形態では、例えば、それぞれの側溝135は、ロッキング機構のほぼ横側面付近の各々から、上部パネルにより画成された上側端に沿って、かつ、後部壁の端パネルに沿って下へ、後部壁が底部パネル114に接触する場所まで延在する。この側溝135の配置は、ロッキング機構を介して、又は、蓋106と後部壁116との間でステーションに入り込む水の排水を容易にする。更に、図10から最も良く分かるように、底部パネル114の内側表面118と、直立した後部壁116(より適切には、後部壁116の内側パネル)との接合点における角は、ほぼ丸み付けられて、齧歯動物管理ステーションに入ってくる水が、この角に沿ってステーションの側面へ流れて、進入開口部102でステーションから流れ出ることを更に容易にする。
特定の適切な一実施形態では、一つ以上の排水孔127は、後部壁の内側パネルと外側パネルとの間で後部壁から下へ向かう(すなわち、ハウジングの内部空間とは反対側に)水の排水を容易にするため、後部壁116の上部パネル内に、より適切には、側溝135に沿って、互いに離間する関係に配置されている。
次に、図2、図6及び図8を参照すると、図示の実施形態の複数の構造において、基部104の直立した後部壁116、より適切には、後部壁の外側パネル119は、齧歯動物進入開口部102から分離する少なくとも一つ、より適切には、二つ以上の装着ポート130を含むことができる。図6に示されるように、一実施形態では、外側パネル119は、互いに離間する関係にあり、水平方向に互いに整列して外側パネル119内に配置された一対の装着ポート130を有する。しかしながら、その代わりに、一対の装着ポート130は、互いに垂直な(例えば、上部及び底部)関係にあることができ、本発明の範囲内にとどまることができることは理解されよう。少なくとも一対の装着ポート130が設けられることにより、ストラップ又はケーブル型のファスナを用いて、支柱、スラット(小割板)又は金網フェンスのような装着表面に基部104を固定することができる。
特定の適切な一実施形態では、可動閉鎖部131は、各々それぞれの装着ポート130において後部壁116の外側パネル119に取り外し可能に接続されている。例えば、可動閉鎖部131は、装着ポート130のそれぞれ一つを露出するため、外側パネル119から取り外し可能である。より適切には、可動閉鎖部131は、突き出し板のような壊れ易い閉鎖部を備える。しかしながら、装着ポート130が永続的に開放されるように、可動閉鎖部131を省くことができることは理解されよう。
基部104の後部壁116は、後部壁116に形成された、垂直に延在する細長状のスロット132を有する内側パネル117又は表面を含む。スロット132は、後部壁116の内側表面に沿って互いに側方に離間され、均一な長さを有することができるが、より適切には、可変長さを有し、幾つかのスロット132は、他のスロット132よりも長い。スロット132の各々は、後部壁116の上部において開放され、(短いスロットの場合、)後部壁の上部と底部とのほぼ中間にある位置まで、又は、(長いスロットの場合、)後部壁の底部付近(例えば、底部パネルの内側表面の直ぐ上)まで下へ延在する。
図2に戻って参照すると、蓋106から垂下する内部パネル112(すなわち、内部仕切り構造体)は、蓋が閉じられると、基部104の底部パネル114の内側表面118に対接して、又は、内側表面118とわずかに離間する関係で垂下するように適切に構成されている。従って、これら内部パネル112は、例えば、下方の力が蓋に加わる時、蓋のつぶれ耐性を更に増大させる。しかも、内部パネル112は、ハウジングの内部空間を、(例えば、底部パネル114の内側表面118の中央領域より上の)ほぼ中央の餌室138と、内部パネルにより少なくとも部分的に画成されたほぼ湾曲した一対の経路103とに仕切る。これら経路103の各々は、それぞれの進入開口部102とは反対側に延在し、餌室138に通じる。餌室138への進入路も、内部パネル112により少なくとも一部画成されている。より具体的には、図示の実施形態では、経路103は、内部パネル112及び蓋106により画成されている。経路103が相まって、開放された単一の通路109を形成し、通路109は、一つの進入開口部102から、ステーション100の前部付近を囲み、餌室138への進入路を通り越して、対向の進入開口部まで延在する。曲りくねった通路109は、進入開口部102から齧歯動物管理ステーション100に入った齧歯動物が、一方の進入開口部から他方の進入開口部へ齧歯動物管理ステーション100を一直線に進まないようにする。
中央の餌室138は、適切に、内部パネル112により一部画成され、後部壁116の内側パネル117により一部画成されている。餌室へのアクセスを制限する内部パネル112を用いて、すなわち、齧歯動物管理ステーションにおいて進入開口部102から餌室への直接アクセスを省くことにより、中央の餌室138内に適切な罠構造体及び/又は餌を配置することができる。従って、対象としない動物(例えば、犬又は猫)、及び、権限のない個人(例えば、子供)は、蓋が閉じている場合、進入開口部102を介して餌室に容易に手を伸ばすことができない。
適切な一実施形態では、図5に示されるように、内部パネル112は、内部パネル112に形成され、より適切には、進入開口部102の各々と一方向に整列して配置された一つ以上の貫通開口部141を有する。例えば、図示の実施形態では、一つ以上の貫通開口部141は、垂直に延在する複数の細長状のスロット143を備え、複数のスロット143は、進入開口部102と一方向に整列する複数のスラット又はバッフル140を画成するように、内部パネル112内に形成されている。本明細書中に用いられるように、「一方向に整列する」とは、進入開口部の中心を通る直線のような、進入開口部102を通って進み、又は、進入開口部102から見える一般的な方向を意味するものである。スロット143は、光が齧歯動物管理ステーション100に入ることができるほど大きく、適切に寸法設定され、その一方で、依然として、齧歯動物がスロットを通過しないように進入開口部102よりもかなり小さく寸法設定されている。齧歯動物管理ステーション100が、側方に対向する二つの進入開口部102を有する図示の実施形態では、スロット143により、光は齧歯動物管理ステーション100全体をも通過することができ、これにより、齧歯動物は、進入開口部を通してステーションの中を真っすぐ見ることができる。
また、これらスロット143は、経路と中央の餌室138との間で開放的な連通を形成し、これにより、齧歯動物が、経路103に沿って経路指定されるように、齧歯動物は、ステーションの外部から、かつ、ステーションに入る時、餌室138内の餌の匂いを(齧歯動物管理ステーション100内を流れる空気により、)より良く嗅ぐことができる。進入開口部102から餌室138の進入路へ、経路全体に沿うことを含めて、経路103のより長いセグメントに沿って、更なる貫通開口部を設けることができることは理解されよう。貫通開口部141は、内部パネル112の底部端に延在しても、延在しなくてもよい貫通孔、孔又は他の適切な開口部のような、スロット以外の形態をとることができることも理解されよう。内部パネル112は、内部パネル112が蓋106に隣接する場所に、更なる強度及び剛性を蓋及び内部パネルに与える複数のガセット113(図2)又はウェブを含むこともできる。
齧歯動物は、開口部102の一つを通って齧歯動物管理ステーション100に入り、通路109に沿って移動する時に、内部パネル112により画成された進入路を介して餌室138に入ることができる。特に適切な一実施形態では、餌室138の高さ(例えば、基部104の底部パネル114の内側表面から蓋106の上部壁137の内側表面までの垂直距離)は、齧歯動物に一般的に好まれるような、ほぼ直立した着座姿勢である間、齧歯動物が餌を摂取できるのに充分である。例えば、一実施形態において、餌室138の高さを、蓋106の先細りにより不均一にすることができるが、適切には、餌室138は、約5.7インチ(約144.78mm)の最大高さを有する。
図面には見えないが、幾つかの実施形態では、静止摩擦を増大させるため、従って、齧歯動物の移動を容易にするため、ステーション100のハウジングの底部パネル114の内側表面118(すなわち、ハウジングの床)の少なくとも一部をテクスチャ加工することができる。テクスチャリングを、底部パネル114の内側表面118と一体化して形成することができ、又は、内側表面に加えることができる。例えば、適切な一実施形態では、テクスチャリングは、基部104の底部パネル114の内側表面118内又は上に形成された複数の細長状の溝及び/又は複数の細長状の隆起部を備えることができる。より適切には、このような溝及び/又は隆起部は、ステーション100のハウジングの進入開口部102と一方向に整列して、例えば、図示の実施形態において、横方向又は左右に、底部パネル114の内側表面118の全部又は一部にわたって延在することができる。進入開口部102の一つからステーション100のハウジングに入る齧歯動物が、経路の一つに沿って、ほぼ後から前に向かう方向に移動するので、このように溝及び/又は隆起部を配置すれば、これら溝及び/又は隆起部は、齧歯動物が経路に沿って移動する方向とほぼ交差して延在するようになり、従って、このような移動に更なる静止摩擦を与えることになる。
テクスチャリングは、本発明の範囲内にとどまるように、必ずしも底部パネル114の内側表面118全体にわたって存在する必要はないと考えられる。例えば、一実施形態では、餌室内の底部パネルの内側表面118は、ほとんどテクスチャ加工されていないが、進入開口部102から餌室138の進入路へ通じる経路のみに沿って、テクスチャ加工することができる。溝及び/若しくは隆起部に加えて、又は、溝及び/若しくは隆起部の代わりに、溝及び/又は細長状の隆起部以外の形態をとるテクスチャリングを用いることができることも理解されよう。例えば、ローレット目、窪み及び/若しくは離散的隆起部のようなテクスチャリング、又は、底部パネルに成形され、若しくは、底部パネルの内側表面に接着された微粒子材料、又は、他の適切なテクスチャリングを、本発明の範囲内で用いることができる。
次に、特に図33〜図37を参照すると、ロッキング機構142は、ステーション100の閉鎖構成において、蓋106及び基部104を解放可能に互いに固定(すなわち、インターロック)し、これにより、齧歯動物管理ステーション100を無断で、又は、意図せず、開けさせないようにする。特に適切な実施形態では、ロッキング機構142、基部104及び蓋106は、ロッキング機構から雨及び雪が齧歯動物管理ステーション100に入らないようにし、又は、別の方法でロッキング機構へアクセスしないようにするため、ロッキング機構がステーション100の外部からほぼアクセス不可能であるように更に構成されている。ロッキング機構142は、弾性直立部材149を有するほぼU字状のロック部材148を備え、直立部材149は、それぞれのつめ151(広くは、「つめ部材」)で終端している。ロック部材148を、蓋106の一部又は基部104の一部のどちらかに結合することができる。つめ151は、直立部材149を受け取るため、つめ151に形成された少なくとも一つの切欠きを有する。また、直立部材149は、外方へ付勢されている。
ロック部材148が、齧歯動物管理ステーション100内で垂直に延在するように、ロック部材148は、基部の後部壁116に取り付けられた垂下支持部材153を有する。蓋が閉じられて、閉鎖構成において蓋を解放可能に固定する時、対応のラッチ150は、ロック部材のつめとラッチ係合するように、蓋106の裏面上に形成され、裏面から垂下されている。或いはまた、本発明の範囲から逸脱することなく、ロック部材148を蓋106に取り付けることができ、ラッチ150を後部壁116上に装着することができる。一実施形態では、ロッキング機構142は、基部104の後部壁116の上部パネル内の開口部より上に配置されている。従って、蓋106を通ってロッキング機構142に到達した水は、開口部に向けられ、ロッキング機構とは反対側へ後部壁内に(従って、ハウジング、特に、餌室138以外に)落ちる。
側方に離間する一対の突起162(広くは、「挿入部分」)を有する鍵152(図36)(広くは、「工具」)は、ロッキング機構142をロック解除するために、一対の鍵孔154(図4)(広くは、「開口部」)を介して蓋106内に挿入され、図35に示されるように、ロック部材148の直立部材149と係合する。鍵孔154は、ほぼ垂直な方向(広くは、「第1方向」)にある。突起162の間隔は、絞り力を、側方に離間する直立部材149に加えて、ロック部材148のつめ151を互いに向かわせ、ラッチ150から離れさせて、これにより、蓋106を開かせる。鍵152の取手164は、突起に対して適切に角度付けられているので、図33に示されるように、突起が鍵孔154に挿入されている時、取手は、蓋に対接せず(すなわち、取手は、例えば、10°と60°との間で、蓋とは反対側に上へ角度付けられ)、蓋のロック解除及び開放中、取手を把持し易くする。
図4及び図33を参照すると、蓋106は、鍵152、より具体的には、鍵152の突起を鍵孔154に誘導し易くするため、外側表面に形成されたガイドチャネル144を適切に有する。一実施形態では、ガイドチャネル144は、鍵152の突起部分の摺動嵌合に対して寸法設定された幅を有する。すなわち、ガイドチャネル144は、適切には、鍵152の最大幅と同じくらいの大きさであり、より適切には、鍵152の最大幅よりも小さい最大幅を有する。(角度のある取手と一緒に)ガイドチャネル144内の鍵152とロッキング機構142との比較的厳密な嵌合により、鍵152(すなわち、工具)を、ステーション100の閉鎖構成の蓋106を持ち上げる取手として用いることができる。また、ガイドチャネル144は、鍵孔154の少なくとも一つにほぼ隣接する終端(広くは、「近位端」)と、終端から離間する進入端(「遠位端」)とを有する。ガイドチャネル144は、終端(すなわち、近位端)において第1深度を有し、進入端において、第1深度よりもかなり小さい第2深度を有する(例えば、ガイドチャネルの深度は、ガイドチャネルが鍵孔154に接近するにつれて増大する)。使用中、突起は、チャネル144内に、例えば、ガイドチャネルの進入端又は進入端付近に、蓋に対接して置かれ、その後、チャネルに沿って摺動され、これにより、チャネルの側面が突起を鍵孔154と適切に整列させて、突起を鍵孔に適切に挿入する。
特に適切な実施形態では、(鍵孔154は、ほぼ垂直に方向付けられているが、)ガイドチャネル144は、少なくとも部分的に水平に方向付けられるように、より適切には、鍵孔154とは反対側に下方へ傾斜するように、蓋106に形成され、水が鍵孔154とは反対側へ蓋の上に落ちるように水を向けさせ、従って、湿気が鍵孔に流れないようにする。蓋106は、鍵孔154より上に配置され、各鍵孔の少なくとも一部、より適切には、全部にわたって延在するカバーパネル146(広くは、カバー)を有するように更に構成されている。従って、この実施形態では、カバー146は、ガイドチャネル144の終端及び終端付近で、例えば、ほぼ水平方向に、ガイドチャネル144とほぼ対向して離間する関係にある。この方向では、カバーパネル146は、鍵孔の方向とは異なる方向に延在し、これにより、雨及び雪の落下による直接的な接触に対して鍵孔がほぼ被覆され、カバーパネル146は、蓋106又は基部104上の湿気をハウジングに入れないようにする。しかしながら、この実施形態の範囲から逸脱することなく、本明細書中で例示され説明される以外にカバーパネル146を構成できることは理解されよう。
水(例えば、雨)の管理を更に容易にするため、及び、蓋106が基部104に蝶着されながら、蓋106の開放を容易にするため、蝶番は、例えば、図8から分かるように、ステーションのハウジングの底部よりも高くステーション100のハウジング上に位置付けられた蝶番軸を有する。より適切には、蝶番軸は、基部104の底部又は床パネル114の内側表面118よりも高くステーション100のハウジング上に位置付けられている。例えば、適切な一実施形態では、蝶番軸は、基部104の底部又は床パネル114の内側表面118から約2.5mm〜25mmより上でステーション100のハウジング上に位置付けられている。図8に更に示されるように、蝶番軸は、基部104の後部壁116の上側端よりもかなり低く、例えば、基部の後部壁の上側端よりも底部又は床パネル114の内側表面118に近い高さに位置付けられている。
次に、特に図10及び図13を参照すると、餌ブロック156(図10及び図13)のような餌は、餌室138内に、より適切には、基部104のほぼ後部壁付近で餌室の背部に面して配置されている。多くの異なるタイプの餌を利用でき、餌の一般組成及び動作の原理は、当該技術分野において周知である。このような餌は、齧歯動物誘引物質のみ備えることができ、それに加えて、又は、その代わりに、他の餌は、齧歯動物を殺害することを目的とする一つ以上の毒を備えることができる。
適切な餌支持体158は、餌を餌室138内に配置し保持するため、より適切には、このような餌を、離間する関係でハウジングの床より上に(例えば、底部パネル114の内側表面118より上に)支持するため、齧歯動物管理ステーション100内で用いられる。図示の実施形態では、複数の餌ブロック156は、餌支持体により水平方向に支持されている「串」160又はワイヤ支持体に装着されている。串160は、各餌ブロック156内の孔を通過する。孔は、餌ブロック内で中央に位置付けられるが、孔は、本発明の範囲内にとどまるように、必ずしも中央に位置付けられる必要はない。餌を、本発明の範囲から逸脱することなく、ブロック以外の形状又は立方体とすることができることも理解されよう。串160は、餌ブロック156の行の両端を越えて外方へ長手方向に延在するように寸法設定されている。特に、串160の一端は、ループ又は鳩目のように形成されており、その目的は、後で明らかになる。その一方で、串の対向端は、ほぼ一直線のままである。
図10に示されるように、齧歯動物管理ステーション100、特に、後部壁116及び餌支持体158は、ブロックの水平な行に「積層」された餌ブロックと水平方向に、餌支持体により複数の串を支持できるように構成されている。より具体的には、図示の実施形態では、水平方向に餌ブロックを支持する餌支持体158は、一対のフレーム部材153,155(図10〜図12)を備える。各フレーム部材153,155は、基部104の後部壁116に形成されたスロット132のそれぞれ一つ内にほぼ垂直方向に構成された装着端を有する。より適切には、フレーム部材153,155の装着端をスロット132内で受け取り、(フレーム部材の残りの部分と一緒に)装着端をスロットの底部に摺り降りることにより、フレーム部材を基部104の後部壁116に解放可能に接続する。特に、フレーム部材153,155が、水平方向に餌ブロックを支持するのに餌支持体158として用いられるため、後部壁内の短いスロット132が用いられる。図示の実施形態では、最も外側の一対の短いスロット132が用いられているが、餌ブロックの行の所望な長さ、及び、串160の寸法に応じて、短いスロット132の任意の組合せを餌ブロックの水平支持に用いることができる。
一つのフレーム部材155(図11)は、装着端から外方へ(すなわち、基部の後部壁とは反対側へ餌室138に)延在し、串160の直線端を受け取るため、上側端157において開放するほぼU字状の揺動体を有するように構成されている。他のフレーム部材153(図12)は、装着端159から上方へ延在し、串160の鳩目を受け取るため、垂直に方向付けられた支柱構成で終端するように構成されている。このように、フレーム部材153,155が相まって、串160、従って、餌ブロック156を、餌支持体上に水平方向に位置付けし保持する。その代わりに、串160は、餌ブロック156の行の両端から一直線に延在することができ、フレーム部材153,155の両方は、本発明の範囲から逸脱することなく、U字状の揺動体を有するように形成できると考えられる。特に適切な実施形態では、底部パネルの内側表面に沿って流れ出る水が餌ブロックに接触しないようにするため、フレーム部材153,155は、基部104の底部パネル114の内側表面から(すなわち、齧歯動物管理ステーションの床より上で)餌ブロックの水平な最下行を支持するように構成されている。
他の実施形態では、図13〜図17に示されるように、餌ブロック156を、一つ以上の列に垂直に積層することができる。このような実施形態の場合、適切な餌支持装置158は各々、装着端159を有するフレーム部材153(例えば、図示の実施形態では、ワイヤフレーム部材)を備える。装着端159は、(例えば、スロットの開放された上側端を介して)基部104の後部壁116のスロット132内へ摺り込み、スロット132の底部に摺り降りて、餌支持体158を後部壁に解放可能に接続する。各フレーム部材153は、装着端159から外方へ(すなわち、基部パネル104の後部壁116とは反対側に)更に延在し、餌ブロック156が支持され、垂直に方向付けられた支柱で終端するように構成されている。すなわち、これら実施形態では、串160(図10)は必要とされない。餌ブロックの垂直な列が用いられる場合、各スロット132は、餌ブロックのそれぞれの列を支持する。餌ブロックの垂直な列が用いられる図示の実施形態では、後部壁116の長いスロット132が、用いられる。餌ブロックの列を支持するため、本発明の範囲内で、任意の数及び組合せの長いスロット132を用いることができることは理解されよう。特に適切な実施形態では、底部パネルの内側表面に沿って流れ出る水が餌ブロックに接触しないようにするため、フレーム部材153は、基部104の底部パネル114の内側表面118から(すなわち、齧歯動物管理ステーション100の床より上で)餌ブロック156の垂直な列を支持するように構成されている。
基部104の後部壁に沿って複数の(短い、及び、長い)スロット132を設けることは、餌ブロックの水平な行及び餌ブロックの垂直な列の様々な組合せを可能にすることも理解されよう。例えば、餌ブロックの一つ以上の水平な行を、最も内側の一対の短いスロットに装着された適切なフレーム部材153により支持することができ、餌ブロックの付加的な垂直な列は、最も外側の長いスロットの各々に装着されたそれぞれのフレーム部材153により支持される。
次に、特に図18を参照すると、齧歯動物管理ステーション100は、適切には、スナップ罠170(例えば、従来のネズミ捕り)を餌室内に配置することを可能にするモジュール式である。図18に描かれているスナップ罠170の設計は、アイオワ州のアルビアのネスマニファクチャリングカンパニーインク(Kness Manufacturing Company, Inc.)から市販された設計に類似する。齧歯動物管理ステーション100のこのような構成では、前述のように、餌ブロック156を、基部104の後部壁上で支持することができ、又は、餌ブロックを省いて、当該技術分野において既知であるように、スナップ罠170に餌を付けることができる。別の実施形態では、餌ブロック156を、スナップ罠170の一方側で支持することができる。特に適切な一実施形態では、スナップ罠のトリガ機構の一部が、(図20及び図21から最も良く分かるように)餌室の進入路を通って、餌室の外側の通路内に延在するように、スナップ罠170は、餌室138内に配置され方向付けられている。このようにして、内部パネル112に形成された貫通開口部を通して齧歯動物が餌の匂いを嗅ぎ、幾つかの場合、貫通開口部から餌を見ることができるように、餌を罠170上に(又は、先の実施形態のように、後部壁116上に)配置することができる。齧歯動物が、餌を探し求めて通路に沿って進み続けると、齧歯動物は、スナップ罠のトリガ機構を越えなければならない。特に、齧歯動物は、スナップ罠のトリガ機構を越えることなく、通路に沿って、対向する進入開口部102に進み続けることはできない。例示的なスナップ罠170は、図18及び図19に描かれているが、本発明の範囲内で、他の適切なスナップ罠を用いることができることは理解されよう。
ワイヤフレーム又は他の適切なフレーム構造体のような水平なフレーム172(広くは、「罠配置部材」)は、例えば、図13〜図17で、餌を支持するのに用いられる餌支持体158と同じように後部壁116に装着されることにより、齧歯動物管理ステーション100内に固定されている。水平なフレーム172は、スナップ罠170を組入れるため、齧歯動物管理ステーション100を再構成し易くする。水平なフレーム172は、互いに離間する関係にある複数の接続部材を有し、複数の接続部材は、水平なフレームを基部に解放可能に接続するため、後部壁116のスロット132内に解放可能に配置されるように構成されている。更に、接続部材及びスロット132は、スロット内で接続部材が摺動動作するように構成されている。
一般的に、図示の水平なフレーム172は、中央開口部を有するループを形成する。中央開口部は、わずかに離間する関係でスナップ罠をフレーム内に受け取るため、スナップ罠170の基部174の周辺と一致し、これにより、フレームは、齧歯動物管理ステーション100内で罠の摺動又は他の動作に対してスナップ罠を保持する。他の実施形態では、適切なファスナ又は接着剤により、スナップ罠170をフレーム172に取り付けることができ、又は、解放可能に固定することができる。更に他の実施形態では、スナップ罠の基部174は、基部174の周辺に形成された凹部を有することができる。この場合、このような実施形態では、齧歯動物管理ステーション内の適切な位置にスナップ罠を保持するため、フレーム172は、凹部に静置することができる。
齧歯動物管理ステーション100のモジュール構成可能性は、図20のスナップ罠170の代わりに(スナップ罠170に追加することができると考えられるが、例えば、スナップ罠170と交換可能に)、「生け捕り罠」と一般的に称されるものを、齧歯動物管理ステーション100内に更に配置できるようにする。生け捕り罠は、齧歯動物を毒殺することなく、又は、直ちに殺害することなく、齧歯動物、一般的にハツカネズミを囲い内に捕獲するように設計された罠である。齧歯動物管理ステーション100内に用いられるように構成された生け捕り罠の適切な一実施形態は、図22〜図24に示されており、全体として200で示されている。しかしながら、他の生け捕り罠構成を、齧歯動物管理ステーション内で用いることができ、本発明の範囲内にとどまることができることは理解されよう。更に、ステーションのサービス提供/清掃を可能にするため、ステーションが開放構成にある場合、生け捕り罠200は、ステーション100から取り外し可能である。
(図22から最も良く分かるように)図示の生け捕り罠200は、齧歯動物管理ステーション100の餌室138内に着座するように構成された拡張した室部分201と、室部分から延在する狭窄した進入部分(広くは、「入口」又は「入口部分」)203とを有する。図面には見えないが、進入部分203は、室部分の内部にも部分的に延在することができ、これにより、齧歯動物は、生け捕り罠200の室部分201の内部内の更に中央で進入部分から室部分へ抜け出る。生け捕り罠200は、ほぼ進入部分203付近であるか、又は、進入部分203を含む前部と、前部に対向する後部とを適切に有する。従って、生け捕り罠200が、齧歯動物管理ステーション100のハウジング内に配置されると、生け捕り罠100の進入部分203は、少なくとも餌室138の進入路まで延在することができ、幾つかの実施形態では、餌室138の進入路を通って、齧歯動物が齧歯動物管理ステーション内に誘導される通路109内に延在することができる。ステーション100の進入開口部106と分離する(例えば、進入開口部から遠位に離間する)位置でハツカネズミのような齧歯動物が罠内に進入することを可能にするように、少なくとも一つ、より適切には、一対の進入開口部202は、生け捕り罠200の進入部分203に形成されている。進入開口部202は、互いにほぼ対向して離間する関係にある。また、これら進入開口部202は、ステーション100の各進入開口部102と一方向に整列されない。更に、一方の進入開口部が、(前述された)通路109の第1の経路103部分に開放され、その一方で、他方の進入開口部が、通路の第2の経路部分に開放されるように、一対の進入開口部202を配置することができる。
一実施形態では、生け捕り罠200は、安定化部材204により、齧歯動物管理ステーション内の適所に位置付けられ維持されている。安定化部材204は、生け捕り罠200の外部に配置され、より適切には、室部分201のほぼ側面に沿って生け捕り罠200の外部と一体化して形成されている。安定化部材204は、ハウジング内の動作に対して安定性及び支持を生け捕り罠200に与えるため、蓋が閉じられると、蓋106から垂下する内部パネル112に対接する。しかも、安定化部材204と内部パネル112との間の接触は、蓋106、特に、内部パネルの構造的剛性を増大させる。
それに加えて、又は、その代わりに、生け捕り罠200は、罠の後方に面する側面に取り付けられたガイドリブ206(図25及び図26)(広くは、「接続タブ」)を含むことができる。生け捕り罠をステーション100のハウジングの基部と解放可能に接続し、生け捕り罠を齧歯動物管理ステーションの餌室138内に正確に配置するため、これらガイドリブ206は、基部104の後部壁116内のスロットの開放された上側端を介してスロット132のそれぞれの一つに摺り込むように構成されている。従って、ガイドリブ206及び後部壁116のスロット132の各々は、広くは、生け捕り罠をステーション100のハウジングの基部と接続するのに用いられる接続部材を画成する。従って、ガイドリブ206(すなわち、接続タブ)は、生け捕り罠を基部と接続するため、基部104の後部壁116上に配置されているが、代替の実施形態で、生け捕り罠200上に適切なスロットを設けることができることは理解されよう。
様々な適切な交換可能な内部罠機構を生け捕り罠200内に、特に、罠の進入部分203に用いて齧歯動物を罠の室部分201内で捕獲することができる。様々な罠機構を、交換することができ、選択的に取り外して生け捕り罠200内に配置することができる。
例えば、一実施形態では、内部罠機構は、図27及び図28に示されるように、ランプ機構210を備えることができる。ランプ機構210は、生け捕り罠200の進入部分203内で長手方向に延在するランプ212を備え、ランプ212は、罠の進入開口部202に最も近い進入端と、罠の室部分201に最も近い出口端とを有する。ランプは、枢動動作するため、生け捕り罠の床上に装着されている。罠扉214は、適切な枢動ピン216により、ランプのほぼ進入端付近でランプ212に枢動可能に接続されている。ばね、錘又は他の装置は、図28に示されるように、ランプが上方へ傾斜する位置にランプを付勢するのに用いられ、ランプの進入端は、生け捕り罠200の床付近に降下する。この位置では、罠に入った齧歯動物が罠扉を渡ってランプに進むことができるように、罠扉は、ランプに対してほぼ平坦になる。
齧歯動物が、罠扉214を通り過ぎて進むにつれて、齧歯動物の体重によりランプ212は下方へ枢動する(すなわち、出口端を下方へ枢動させる)。ランプ212のこの枢動は、ランプの進入端を上昇させ、罠の進入位置内の直立位置(図示せず)まで、ピン216を中心として枢動するように罠扉214を押し、従って、齧歯動物が、向きを変えて罠から抜け出ないようにする。従って、齧歯動物は、ランプ212を通り過ぎて生け捕り罠の室部分201へ進み続けなければならない。齧歯動物が、ランプ212から離れた後、ランプは、最初の位置(図28)に戻り、罠扉214は、再び、ランプに対してほぼ平坦になる。特に適切な実施形態では、齧歯動物が室部分に入るか、又は、室部分内の特定の領域に少なくとも移動し、例えば、入口とは反対側へ室部分に移動した後、齧歯動物の更なる動きを阻止するため、粘着板の形態をとるような接着剤を生け捕り罠200の室部分201の床上に配置することができる。
図29及び図31は、本明細書中、揺動ゲート機構220と称する代替の罠機構を示す。揺動ゲート機構220は、枢動ピン224により、罠の進入部分203内に、適切には、罠の進入開口部202付近において、生け捕り罠200の天井に枢動可能に取り付けられ、天井から垂下するゲート222を備える。ゲート222の長さは、罠200の進入部分203の内部高さよりも長くなるように適切に寸法設定され、これにより、ゲート222は、最初の位置において、ゲート222のわずかに角度のある方向で罠の床と接触する。このように、ゲート222は、一方向にのみ、すなわち、罠の室部分に向かって内方へ揺動することができる。図示の実施形態では、ゲート222は、ゲート222の自由端に沿って配置された歯226も有する。幾つかの実施形態では、ゲート222は、ゲート222に配置されたスロットを有することができ、従って、光は、ゲート機構220を通過することができる。
齧歯動物が、揺動ゲート機構220を有する生け捕り罠200に入ると、齧歯動物は、ゲート222と接触し、枢動ピン224を中心としてゲート222を上方へ回転させる。齧歯動物が、ゲート222の下を通っている間、罠200から後退しようとすると、ゲートの自由端にある歯226は、齧歯動物を噛み込んで、このような後方への動きを抑制する。齧歯動物がゲート222を通過した後、扉は、枢動して最初の状態に戻り、従って、齧歯動物によるいかなる後退も遮断する。歯226は、ゲート222の自由端に沿って配置されているように図29及び31に描かれているが、歯226を、揺動扉の任意の部分に沿って配置することができる。
他の実施形態では、ゲート222の前に配置された付加的な揺動扉を設けることができる。このような実施形態では、付加的な揺動扉は歯を有さず、扉が揺動ゲート機構220内で両方向に揺動することができるように寸法設定されている。従って、ゲート222と接触する前に、齧歯動物は、この付加的な扉を通って抜け出ることができる。齧歯動物は、齧歯動物が罠から後退できるこの付加的な扉に促され、従って、ゲート222である次の扉を通って進み続けるように促される。一般的に、付加的な揺動扉及びゲート222は、同様に機能する。ゲート222のように、付加的な揺動扉は、付加的な揺動扉の任意の部分に配置されたスロットを有することができる。
図31及び図32を参照すると、本明細書中、漏斗罠機構230と称する別の生け捕り罠機構は、漏斗232を備える。漏斗232は、生け捕り罠200の進入部分203内に着座し、罠の進入開口部202に最も近い第1又は進入端231と、罠の室部分に最も近い出口端233とを有する。より適切には、漏斗232は、漏斗の進入端231から下流へ長手方向に延在する剛性セグメント236と、複数の指234を備える可撓性セグメントとを備える。複数の指234は、漏斗の剛性セグメントに取り付けられ、剛性セグメントから下流へ長手方向に出口端233まで延在する。図示の漏斗232の剛性セグメント236の形状は、剛性セグメント236の長さに沿って一定の断面積を有するほぼ円筒形又は長方形である。しかし、本発明の範囲から逸脱することなく、剛性セグメント236を円筒形又は長方形以外に形状化することができ、不均一な断面を有することができることは理解されよう。
漏斗232の出口端233が、漏斗の進入端231よりもかなり狭いように、指234は、互いに向かって(漏斗の中心線に対して)内方へ角度を付けるように構成されている。齧歯動物が、漏斗の可撓性セグメントを通って漏斗の出口端233に移動する時、指234は、指234の付勢に対する指の外方屈曲を可能にする適切な可撓性及び弾力性を有する。齧歯動物が、漏斗の出口端233を通る時、指234の付勢により、指の先端は、齧歯動物の身体と接触したままである。齧歯動物が、進路を反転しようとすると、指234の先端は、齧歯動物に突き刺すか、又は、別の方法で齧歯動物に圧力を加え、これにより、齧歯動物が、罠の室部分に前進し続けるように促す。齧歯動物が、漏斗232から抜け出た後、指234は、最初の位置に戻り、従って、漏斗の出口端233を、齧歯動物の頭が通らないほど狭くし、それ故に、齧歯動物は、漏斗を通って後退しようとすることができない。
図22の実施形態に示されるように、餌ブロック156のような餌を、例えば、生け捕り罠の室部分201より上に、生け捕り罠200と一緒に餌室内に配置することができる。罠ブロック156は、齧歯動物を、生け捕り罠及び/又は餌室138に向かって齧歯動物管理ステーション内に誘い出すように作用する。このような実施形態では、特に、罠の進入開口部202において、ハツカネズミのような小さい齧歯動物のみを生け捕り罠に入らせるように、生け捕り罠200を寸法設定することができる。クマネズミのような大きい齧歯動物は、生け捕り罠200の上部をよじ登って餌室138内に入り込み、クマネズミを殺害するのに充分な毒性を有する餌を食べる。更に、毒性のない餌(例えば、監視用の餌)を齧歯動物管理ステーション100内に用いることができる。監視用の餌は、齧歯動物が一定期間にわたって摂取することにより齧歯動物の存在を示す非毒性物質である。
図38〜図78は、齧歯動物管理ステーション1100の別の実施形態を示す。齧歯動物管理ステーション1100は、齧歯動物管理ステーション100に類似し、一般的に、齧歯動物管理ステーション1100は、基部1104及び蓋1106(これらが相まって、広くは、齧歯動物管理ステーションのハウジング及びハウジングの内部空間を画成する)と、横方向に対向する進入開口部1102と、ハウジングの内部空間をほぼ中央の餌室1138に仕切る内部パネル1112(広くは、仕切り構造体)と、進入開口部1102のそれぞれ一つから餌室の進入路へ各々通じる一対の経路1103を含む通路1109とを含む。蓋1106の閉鎖構成では、蓋及び基部1104は、上述されたロッキング機構142に類似する適切なロッキング機構1142により解放可能に結合されて、齧歯動物管理ステーション1100を無断で、又は、意図せず、開けさせないようにする。
基部1104の後部壁1116(広くは、直立壁)は、後部壁1116に形成された、垂直に延在する細長状のスロット1132を有する内側表面を含む。スロット1132は、後部壁の内側表面に沿って互いに側方に離間され、均一な長さを有することができるが、より適切には、可変長さを有し、幾つかのスロット1132は、他のスロット1132よりも長い。スロット1132の各々は、後部壁の上部において開放され、(短いスロットの場合、)後部壁の上部と底部とのほぼ中間にある位置まで、又は、(長いスロットの場合、)後部壁の底部付近(例えば、底部パネルの内側表面の直ぐ上)まで下へ延在する。更に、スロット1132は、それぞれの長さに沿って変化する直径を有することができ、これにより、スロットが、基部1104の底部パネル1114に向かって下方へ延在するにつれて、スロットの直径は、減少し又は先細りする。本明細書中、後で更に詳述されるように、スロット1132は、罠をステーション1100のハウジングの内部空間内で支持するため、一つ以上の餌支持体をスロット1132内で保持するように構成されている。
図38から最も良く分かるように、この実施形態の齧歯動物管理ステーションの蓋1106は、垂下する防護構造体1300を更に備える。防護構造体1300は、ステーション1100の閉鎖構成において、防護構造体が、スロット1132の開放された上側端、及び、スロット1132に配置された餌支持体をほぼ囲み、又は、別の方法で防護して、齧歯動物が餌支持体を操作し(例えば、折り曲げ又は引っ張り)、餌支持体から餌を取り外すことができないように構成され、蓋に位置付けられている。図示の防護構造体1300は、蓋1106と一体化して形成され、蓋1106から垂下し、互いに横方向に離間する関係にある複数のほぼV字状のリブを備える。例えば、特に適切な一実施形態では、V字状のリブ1300の数(例えば、図38の図示の実施形態では、4つ)は、齧歯動物管理ステーション1100に用いられる餌支持体の数に対応する。しかしながら、防護構造体1300は、本発明の範囲から逸脱することなく、任意の適切な構成を有することができることは理解されよう。
図面には見えないが、幾つかの実施形態では、第1実施形態のステーション100のハウジングにおける底部パネル114の内側表面118と同様に、ステーション1100のハウジングにおける底部パネル1114の内側表面1118(すなわち、ハウジングの床)の少なくとも一部をテクスチャ加工することができる。図38及び図39に示されるように、ステーション1100の閉鎖構成において内部パネル1112が位置付けられる場所を示すため、一つ以上の境界1111を底部パネル1114の内側表面1118上に設けることができる。境界1111は、ステーション1100のハウジングの餌室1138内で餌及び罠を適切に整列し易くして、蓋が閉じられる時、蓋1106、特に、内部パネル1112と衝突することを回避する。境界1111を任意の適切な形状とすることができ、例えば、限定するものではないが、印、底部パネル1114の内側表面1118と異なる着色、ラベル、底部パネルの内側表面のテクスチャリングと異なるテクスチャリング、隆起部材、溝又は他の適切な境界とすることができる。
この実施形態の齧歯動物管理ステーション1100の餌システム、特に、餌支持体1158も、先のステーション100の餌支持体158と異なる。この第2実施形態の適切な餌支持体構成は、図38〜図55に示され、特に、ほぼ垂直(例えば、積層)構成の餌ブロック1156又は他の餌を保持するこのような支持体に関して示されている。しかしながら、この実施形態の餌支持体を、本発明の範囲から逸脱することなく、先の実施形態のように、餌ブロック1156又は他の餌をほぼ水平整列で保持するようにも構成することができることは理解されよう。
一例として、特に図41を参照して、一つの適切な餌支持体1158は、餌トレイ1322の形態で示されている。餌トレイ1322は、トラフ1330を形成するように、餌トレイ1322の水平な底部1326から上方へ延在する直立壁1324を有する。垂直壁1328は、底部1326に結合され、底部1326から上方へ延在する。液体誘引物質、餌又は毒物は、トラフ1330内に配置される。他の実施形態では、ペレット状又は他の固形状の誘引物質、餌又は毒物をトラフ1326内に配置することができる。ステーション1100のハウジングの内部空間内、より具体的には、ハウジングの餌室内での使用中、齧歯動物が、トラフから餌を採ることができるように、トラフ1326は、ハウジングの内部空間に開放されている。
次に、図38Aを参照すると、図示の実施形態の複数の構造において、基部1104の直立した後部壁1116、より適切には、後部壁の外側パネル1119は、齧歯動物進入開口部1102から分離する少なくとも一つ、より適切には、二つ以上の装着ポート1130を含むことができる。図38Aに示されるように、一実施形態では、外側パネル1119は、外側パネル1119内に、互いに離間する関係で配置された二対の装着ポート1130を有する。一方の一対の装着ポート1130は、互いに垂直整列であるが、他方の一対の装着ポート1130は、水平整列である。少なくとも一対の装着ポート1130が設けられることにより、ストラップ又はケーブル型のファスナを用いて、支柱、スラット又は金網フェンスのような装着表面に基部1104を固定することができる。
特定の適切な一実施形態では、可動閉鎖部1131は、各々それぞれの装着ポート1130において後部壁1116の外側パネル1119に取り外し可能に接続されている。例えば、可動閉鎖部1131は、装着ポート1130のそれぞれ一つを露出するため、外側パネル1119から取り外し可能である。より適切には、可動閉鎖部1131は、突き出し板のような壊れ易い閉鎖部を備える。しかしながら、装着ポート1130が永続的に開放されるように、可動閉鎖部1131を省くことができることは理解されよう。
(更に図41を参照すると、)餌支持体1158は、餌支持体を基部1104の後部壁1116に解放可能に接続するため、垂直壁1328の背面に配置された装着ピン1340を更に備える。装着ピン1340は、接続ウェブ1342により垂直壁1328に適切に接続されている。より適切には、装着ピン1340及び接続ウェブ1342は、餌支持体1158の垂直壁1328と一体化して形成されている。しかしながら、任意の適切な技術により装着ピン1340を垂直壁1328に接続することができ、本発明の範囲内にとどまることができることは理解されよう。図示の装着ピン1340は、基部1104の後部壁1116におけるスロット1132の断面形状に従って、適切には、ほぼ円筒形である。より適切には、図示の装着ピン1340は、ほぼ管状であり、装着ピン1340を通って延在する中央ボア1344を有し、その理由は、後に明らかになる。
齧歯動物管理ステーション1100のこの第2実施形態では、餌支持体1158により支持される、ハウジングの床より上の餌の高さは、適切に調整可能である。例えば、図52〜図55に示される一実施形態では、ライザ1500(広くは、高さ調整部材)は、ステーション1100のハウジングの内部空間内において、増加した高さで餌支持体1158を支持するのに用いられる。図示のライザは、餌トレイ1322を齧歯動物管理ステーション1100の後部壁1116に結合する。
図42〜図51は、この第2実施形態の齧歯動物管理ステーション1100に関する適切な餌支持体1400の別の実施形態を示す。餌支持体1400は、ステーション1100の後部壁1116と解放可能に接続され、基部1104の後部壁1116のスロット1132内で摺動動作するように構成されている。餌支持体1400は、ほぼ水平なプラットホーム1410を適切に含み、プラットホーム1410は、後部壁1116に対して外方へ、ステーション1100のハウジングの内部空間、より具体的には、餌室内にほぼ水平方向に延在するように構成されている。垂直壁1420は、図41の餌支持体1158の垂直壁1328と同様に、プラットホーム1410から上へ延在する。プラットホーム1410から垂直壁1420への遷移は、餌小片又は他の残骸が餌支持体1158上に堆積しないようにし、餌支持体1400を清潔にするため、適切に丸み付けられ又は湾曲されている。
餌支持体1400のプラットホーム1410は、プラットホーム1410に配置された開口部1430を有し、餌支持体のプラットホーム1410から上へ延在する餌ピン1450(又は、本明細書中、後述される餌ロッド1460)を解放可能に保持するように寸法設定されている。餌ピン1450及び餌ロッド1460の両方は、本明細書中、広くは、「餌装着ピン」と称する。図示の餌ピン1450は、餌支持装置1400に対してほぼ固定された配置に餌ブロック1156を配置し位置付けるように構成されている。餌ピン1450は、開口部が形成された餌ブロックを餌ピン上に配置することができるように適切に構成された直径を有し、これにより、餌ピンは、餌ブロック1156内に形成された開口部を通過する。従って、餌ブロックは、しっかりと配置され、齧歯動物は、餌ブロックを齧歯動物管理ステーション1100から持ち去ることができない。
(図43及び図44から最も良く分かる)餌ピン1450は、餌ピンがプラットホーム開口部1430に挿入された時、停止部として作用するように、餌ピンの下側セグメント1454又は下側セグメント1454付近に拡張部分1452を有する。それ故に、餌ピン1450の拡張部分1452は、開口部1430の直径よりも大きい少なくとも一つの断面寸法を適切に有する。従って、餌ピン1450の下側セグメント1454は、開口部1430内で嵌合することができ、その一方で、拡張部分1452は、拡張部分1452より上の餌ピンのセグメントが開口部1430を通過しないようにする。特に適切な一実施形態では、餌ピンを餌支持体1400と解放可能に接続することを可能にするため、餌ピン1450の下側セグメント1454は、開口部1430内で下側セグメント1454がプラットホーム1410とほぼ楔嵌合し又は圧入嵌合するように適切に寸法設定され構成されている。他の実施形態では、本発明の範囲から逸脱することなく、接着、機械的接合又は他の適切な技術により餌ピン1450を餌支持体1400と解放可能に接続することができる。その代わりに、代替の実施形態では、餌ピン1450を餌支持体1400と永続的に接続することもできると考えられる。
餌支持体1400は、餌支持体を基部1104の後部壁1116に解放可能に接続するため、垂直壁1420の背面に配置された装着ピン1440(図42)を更に備える。装着ピン1440は、接続ウェブ1442により垂直壁1420に適切に接続されている。より適切には、装着ピン1440及び接続ウェブ1442は、餌支持体1400の垂直壁1420と一体化して形成されている。しかしながら、任意の適切な技術により装着ピン1440を垂直壁1420に接続することができ、本発明の範囲内にとどまることができることは理解されよう。スロット1132の開放された上側端を通して、スロット1132のそれぞれ一つ内に装着ピンを挿入することができるように、図示の装着ピン1440は、基部1104の後部壁1116におけるスロット1132の断面形状に従って、適切には、ほぼ円筒形である。より適切な実施形態では、装着ピン1440は、ほぼ管状であり、中央ボア1444を有する。
図49〜図51を参照すると、環状突起1470は、開口部1430と同軸的に整列してプラットホーム1410の下側から垂下し、開口部の内側断面寸法とほぼ同じである内側断面寸法を有する。環状突起1470は、円形の外側断面を有するが、他の実施形態では、異なる形状の外側断面(例えば、正方形、楕円形又は長方形)を有することができる。更に、環状突起1470の内側断面寸法を、開口部1430の内側断面寸法よりも大きく又は小さくすることができる。環状突起1470は、餌ピン1450の下側セグメント1454及び餌ロッド1460の下側セグメント1466を少なくとも部分的に更に支持するように機能する。
図51に示されるように、餌支持体1400の垂直壁1420は、垂直壁1420の背部表面1432に形成されたリブ1478を有する。プラットホーム1410は、それぞれの下面1411に形成された類似のリブ(図示せず)を有する。リブ1478及び下面1411のリブは、餌支持装置1400の構造的剛性を増加させる。図51に示されるように、餌支持体1400は、餌支持体1400内に形成された上側切欠き1480及び下側切欠き1482も有し、その目的は、後で明らかになる。図示の実施形態では、切欠き1480,1482は、それぞれの背部表面1432及び下面1411に形成された凹部により少なくとも部分的に形成されている。切欠き1480,1482を、背部表面1432及び/又は下面1411に形成されたリブ1478によっても少なくとも部分的に画成することができる。図41には示されていないが、餌トレイ1322は、類似の切欠き1480,1482も備える。
図52〜図55を参照すると、餌支持体1400により支持される、ハウジングの床より上の餌の高さは、選択的に調整可能である。例えば、一実施形態では、ライザ1500(広くは、高さ調整部材)は、ステーション1100のハウジングの内部空間内において、底部パネルの内側表面より上の増加した高さで餌支持体1400を支持するのに用いられる。ライザが省かれた場合よりも高く装着ピンをスロット内で(従って、餌支持体をステーション1100のハウジングの内部空間内で)支持するため、図示のライザ1500は、スロット1132の一つ内に、かつ、餌支持体1400の装着ピン1440の下に少なくとも部分的に配置されるように適切に構成されている。より具体的には、図52〜図55のライザ1500は、第1直径を有する下側セグメント1502と、(例えば、下側セグメントの)第1直径よりも小さい第2直径を有する上側セグメント1504とを含む細長状の支柱を備える。特に、餌支持体をライザと結合するため、上側セグメント1504の第2直径は、餌支持体1400の装着ピン1440の開口部1444(又は、例えば、餌トレイ1322の開口部1344)に挿入するように寸法設定されている。しかしながら、本発明の範囲から逸脱することなく、ライザの支柱の上側セグメントを省くことができることは理解されよう。
ライザ1500の支柱の下側セグメント1502は、上側セグメント1504を下側セグメントから分離する上側環状フランジ1506と、上側環状フランジ1506から長手方向に離間し、ライザの支柱のほぼ下側端又は下側端付近にある下側環状フランジ1508とを有する。環状フランジ1506,1508の断面は、基部1104の後部壁1116におけるスロット1132の断面寸法に従って寸法設定され、これにより、スロット内でライザの並進運動がほとんどなく、スロット内でライザ1500を確実に着座させ保持する。特に適切な実施形態では、下側環状フランジ1508の断面寸法(例えば、図示の実施形態における直径)は、スロットの長さに沿って特定の深さ(例えば、スロットの直径が、スロットの下側端に向かって減少する場所)にあるスロット1132の断面寸法に対応するように寸法設定され、従って、ライザをスロット内の所定の高さに設定する。
上側アーム1510は、ライザ1500の支柱から、より具体的には、上側環状フランジ1506の直ぐ上にあるライザ1500の支柱の上側セグメント1506から横方向に外方へ延在する。上側アームの幅は、餌支持体1400の上側切欠き1480内で着座し、餌支持体をライザ上で更に支持するように寸法設定されている。下側アーム1520も、ライザ1500の支柱から、例えば、下側アーム1520の下側端で横方向に外方へ延在し、かつ、下側アーム1520は、餌支持体1400の下側切欠き1482内で嵌合し、及び/又は、餌支持体1400の下側切欠き1482と係合するように、適切に寸法設定され構成されている。餌支持装置1400及びライザ1500の組立体は、図47に示されている。しかしながら、本発明の範囲から逸脱することなく、上側アーム1510及び下側アーム1520のどちらかを省くことができることは理解されよう。ステーション1100のハウジングの内部空間内において、ライザ1500が、餌支持体1400をライザなしで配置された餌支持体よりも高い高さで支持する限り、ライザ1500を、図示された以外に構成することができ、本発明の範囲内にとどまることができることも理解されよう。
従って、ライザ1500の支柱の下側セグメント1502及び/又は上側セグメント1504の長さは、齧歯動物管理ステーション1100内において、餌支持体1400(又は、餌トレイ1322)、ひいては、餌支持体1400に配置された餌ブロック1156の垂直位置(すなわち、ステーション1100のハウジングの床より上の高さ)を示す。従って、ライザ1500は、高さ調整部材として機能し、ステーション1100の床より上の餌支持体1400の高さを選択的に調整するように構成されている。それ故に、餌支持体1400(又は、餌トレイ1322)の高さを選択的に調整することを可能にするため、代替の長さ又は異なる構成の異なるライザ(図示せず)を設けることができる。ライザ1500を、プラスチック、金属又は材料の組合せのような任意の適切な材料から構成することができる。
スロット1132の一つ内に配置されたライザ1500を用いることにより、例えば、ライザ構造体が、餌支持体と床との間で邪魔せず、餌支持体1400を、床と離間する関係でステーション1100のハウジングの床より上に支持することができる。従って、生け捕り罠は、餌支持体1400より下に容易に着座することができ、これにより、生け捕り罠及び餌の両方を餌室内に配置することができる。更に、生け捕り罠が、餌室から取り外され、蓋1106が、ステーション1100の開放構成である場合、ステーションの床は、ステーションから餌支持体を取り外さなくても、餌支持体1400の下で掃くか又はブラシかけすることにより容易に清掃される。
図45は、図42の餌ピン1450の代わりに餌ロッド1460を利用する餌支持体1400を示す。餌ピン1450のように、餌ロッド1460は、餌支持体1400のプラットホーム上でほぼ固定された配置に餌ブロック1156を配置し位置付けるように構成されている。餌ロッド1460は、開口部が形成された餌ブロック1156を餌ロッド上に配置することができるように適切に構成された直径を有し、これにより、餌ロッドは、餌ブロック内に形成された開口部を通過する。従って、餌ブロック1156は、しっかりと配置され、齧歯動物は、餌ブロックを齧歯動物管理ステーション1100から持ち去ることができない。(図45及び図46から最も良く分かる)餌ロッド1460は、餌ロッドがプラットホーム開口部1430に挿入された時、停止部として作用するように、餌ロッドの下側セグメント1466又は下側セグメント1464付近に配置された環状カラー1464を有する。環状カラー1464は、例えば、餌ロッド1460の成形又は製造中、任意の適切な方法に従って形成される。例えば、餌ロッド1460は、射出成形法で形成され、環状カラー1464は、同様な操作で形成される。他の実施形態では、環状カラー1464を別個の構成要素として形成することができ、圧入、接着又は他の適切な接続により餌ロッド1460に適切に固定し又は結合することができる。
餌ロッド1460は、餌ブロック1156を餌ロッド1460に積載し易くするため、先細り上側端1462を有する。本発明の範囲から逸脱することなく、上側端1462を、図示された以外に先細りすることができ、又は、餌ピン1450のように、先細りしないままにすることができることは理解されよう。
図47は、餌ロッド1460を用いて餌支持装置1400に配置された二つの餌ブロック1156を示す。餌ブロックは、プラットホーム1410上に適切に静置し、餌ロッド1460の支持により垂直整列で積層される。従って、プラットホームは、餌ブロックを支持し、充分な支持表面を餌ブロックに与え、これにより、餌が柔らかくなることがある高温環境では、餌は、溶けてステーション1100のハウジングの床に流れることはない。
図72〜図74は、齧歯動物管理システム1100に関して、全体として1600で示される適切な餌支持体の別の実施形態を示す。餌支持体1600は、餌ブロック1156を垂直な積層配置で支持するのに用いられ、成形ワイヤ座1640を有し、成形ワイヤ座1640上では、餌が、互いに離間してステーション1100のハウジングの床より上で支持される。この実施形態の餌支持体1600は、金属又はプラスチックワイヤから形成され、図72に示されるように、円形断面を有する。他の実施形態では、餌支持体1600の断面を円形以外、例えば正方形、長方形又は楕円形とすることができる。更に、断面形状は、餌支持体1600に沿って様々なセグメントにおいて異なることができる。
図示の餌支持体1600は、基部1104の後部壁1116におけるスロット1132の底部内へ摺り込み、底部に摺り降りて、餌支持体を後部壁に解放可能に接続する装着端1610を有する。餌支持体1600は、装着端1610から上外方へ(すなわち、基部パネル1104の後部壁1116とは反対側に)延在し、餌ブロック1156が支持されるコイル状支持部分1640(すなわち、成形ワイヤ座)を形成する。垂直に方向付けられた支柱1620(広くは、「ワイヤピン」)は、コイル状支持部分1640から上方へ延在し、餌ブロック1156を受け取るように構成されている。上述の図73のように、コイル状支持部分1640は、上から見ると、ほぼ円形であり、それ故に、餌ブロックを支持する表面領域を増加させる。
図75〜図78は、全体として1700で示される適切な餌支持体の更に別の実施形態を示す。この餌支持体も、餌ブロック1156を垂直な積層配置で支持するのに用いられる。餌支持体1700は、金属又はプラスチックワイヤから形成されることができ、図75に示されるように、円形断面を有することができる。他の実施形態では、餌支持体1700の断面を円形以外、例えば正方形、長方形又は楕円形とすることができる。更に、断面形状は、餌支持体1700に沿って様々なセグメントにおいて異なることができる。
餌支持体1700は、基部1104の後部壁1116におけるスロット1132の底部内へ摺り込み、底部に摺り降りて、餌支持体を後部壁に解放可能に接続する装着端1710を有する。餌支持体1700は、装着端1710から上外方へ(すなわち、基部パネル1104の後部壁1116とは反対側に)延在し、餌ブロック1156が支持されるコイル状支持部分1740(すなわち、座)を形成する。垂直に方向付けられた支柱1720は、コイル状支持部分1740から上方へ延在し、餌ブロック1156を支柱1720上で受け取るように構成されている。従って、餌支持体1700は、餌ブロック1156を齧歯動物管理ステーション1100の底部パネル1114の内側表面1118より上に、離間する関係で支持するように構成されている。更に、餌支持体1600と比較して、餌支持体1700は、餌ブロック1156を底部パネル1114の内側表面1118より上に、より遠い距離、垂直に配置する。この増加した距離により、生け捕り罠1200がコイル状支持部分1740と底部パネル1114との間に配置可能となる。それ故に、餌支持装置1700を、単一に、又は、生け捕り罠1200と連動して用いることができる。このような実施形態では、生け捕り罠は、ハツカネズミを捕獲するのに用いることができ、その一方で、餌は、大きすぎて生け捕り罠に入ることができない他の齧歯動物(例えば、クマネズミ)を処理するのに用いることができる。図78のように、コイル状支持部分1740は、上から見ると、ほぼ円形であり、それ故に、餌ブロック1156を支持する表面領域を増加させる。
図56〜図69は、この実施形態の齧歯動物管理ステーション1100に関する一つの適切な生け捕り罠1200を示す。生け捕り罠1200は、第1実施形態の生け捕り罠200にほぼ類似し、本発明の範囲から逸脱することなく、この実施形態の生け捕り罠を齧歯動物管理ステーション100に用いることができることは理解されよう。この実施形態では、生け捕り罠1200は、齧歯動物管理ステーション1100の餌室内に着座するように構成された拡張した罠部分1209と、罠部分から延在する狭窄した進入部分(広くは、「入口」又は「入口部分」)1208とを有する。図面には見えないが、進入部分1208は、罠部分1209の内部にも部分的に延在することができ、これにより、齧歯動物は、生け捕り罠1200の罠部分の内部内の更に中央で進入部分から罠部分へ抜け出る。生け捕り罠1200は、ほぼ進入部分1208付近であるか、又は、進入部分1208を含む前部と、前部に対向する後部とを適切に有する。従って、生け捕り罠1200が、齧歯動物管理ステーション1100のハウジング内に配置されると、生け捕り罠の進入部分1208は、少なくとも餌室の進入路まで延在することができ、幾つかの実施形態では、餌室の進入路を通って、齧歯動物が齧歯動物管理ステーション内に誘導される通路内に延在することができる。
この実施形態の生け捕り罠1200は、生け捕り罠の進入部分1208の端に配置された進入開口部1202を有する。更に、図56及び図57から分かるように、生け捕り罠1200の側面壁は、外方へ湾曲し、進入部分1208が生け捕り罠1200の残りの部分に(すなわち、罠部分1209に)接触し又は遷移する場所でほぼ丸み付けられている。この実施形態の図示の生け捕り罠1200は、生け捕り罠の上側表面1209の上側通気孔1210(図63)と、生け捕り罠1200の後部1211に沿った側面通気孔1212(図66及び図67)との形態をとる通気開口部も含む。より適切には、上側通気孔1210及び側面通気孔1212は、生け捕り罠1200の罠部分1209に位置付けられている。上側通気孔1210及び側面通気孔1212は、そこを齧歯動物が通り抜けられないように寸法設定され、従って、生け捕り罠1200の進入開口部1202よりもかなり小さいが、生け捕り罠の内部(すなわち、罠部分)との間で空気、光及び微粒子を、依然として通すことができ、流体連通させることができる。このように通気孔を設けると、齧歯動物は、(捕獲された後、)罠部分1209に移動し、より適切には、進入部分1208が開放されている場所とは反対側へ罠部分に移動するように誘き寄せられる。しかしながら、図示された以外に通気開口部1210,1212を生け捕り罠1200上に位置付けることができ、本発明の範囲内にとどまることができることは理解されよう。
様々な適切な内部罠機構を生け捕り罠1200内に、特に、生け捕り罠の進入部分1208に用いて齧歯動物を生け捕り罠1200の罠部分1209内で捕獲することができる。例えば、一実施形態では、内部罠機構は、図56、図58及び図59に示されるように、ランプ機構1214を備えることができる。ランプ機構1214は、生け捕り罠1200のトンネル部分1208内で長手方向に延在するランプ1216を備え、ランプ1216は、罠の進入開口部1202に最も近い進入端と、罠の囲い部分に最も近い出口端とを有する。ランプ1216は、枢動動作するため、生け捕り罠1200の床上に装着されている。罠扉1218は、適切な枢動ピン1219により、ランプのほぼ進入端付近でランプに枢動可能に接続されている。ばね、錘又は他の装置は、図59に示されるように、ランプが上方へ傾斜する位置にランプ1216を付勢するのに用いられ、ランプの進入端は、生け捕り罠1200の床付近に降下する。この位置では、罠に入った齧歯動物が罠扉を渡ってランプに進むことができるように、罠扉1218は、ランプ1216に対してほぼ平坦になる。
齧歯動物が、罠扉1218を通り過ぎて進むにつれて、齧歯動物の体重によりランプ1216は下方へ枢動する(すなわち、出口端を下方へ枢動させる)。ランプ1216のこの枢動は、ランプの進入端を上昇させ、罠1200のトンネル位置1208内の直立位置(図示せず)まで、ピン1219を中心として枢動するように罠扉を押し、従って、齧歯動物が、向きを変えて罠から抜け出ないようにする。従って、齧歯動物は、ランプ1216を通り過ぎて生け捕り罠1200の囲い部分へ進み続けなければならない。齧歯動物が、ランプ1216から離れた後、ランプは、最初の位置(図59)に戻り、罠扉1218は、再び、ランプに対してほぼ平坦になる。特に適切な実施形態では、齧歯動物が囲い部分に入るか、又は、囲い部分内の特定の領域に少なくとも移動し、例えば、トンネル部分1208の入口とは反対側へ囲い部分に移動した後、齧歯動物の更なる動きを阻止するため、粘着板の形態をとるような接着剤を生け捕り罠1200の囲い部分の床上に配置することができる。
幾つかの実施形態では、ランプ1216は利用されない。これら実施形態では、罠扉(広くは、「ゲート」)1218は、ゲートが生け捕り罠1200の進入開口部1202を罠の残りの部分からほぼ封鎖する上昇位置と、齧歯動物が進入開口部から罠のトンネル部分1208を通過することができる下降位置とのほぼ間で枢動可能である。図59及び図65は、生け捕り罠1200の上側表面1209から下方へ延在する多数の垂下突起(広くは、「遮断部材」)1217を示す。垂下突起1217は、生け捕り罠1200の囲い部分に到達した齧歯動物が、生け捕り罠から逃れるために罠機構を不正変更又は操作しないようにする。罠扉1218を利用する実施形態では、垂下突起は、罠扉1218の上昇位置において罠扉よりもほぼ上に配置されている。上昇位置において進入開口部1202と罠扉1218との中間にある位置から、上昇位置において罠扉を通り過ぎた位置まで、垂下突起をトンネル部分1208に沿って長手方向に配置することができる。ランプ1216を利用する実施形態では、垂下突起1217は、齧歯動物がランプ1216及び開放ゲート1218を、枢動点1219を通り過ぎる位置に枢動しないようにする。枢動点1219は、齧歯動物がランプから降り、ランプを解放して自然な静止位置に戻る時、ゲートが閉じない場所である。更に、垂下突起1217は、本明細書中で論じられた罠機構のいずれかと適切に用いられ、齧歯動物が生け捕り罠機構を通過した後、類似の方法で、齧歯動物が、生け捕り罠機構を操作しないようにするように機能する。
図60、図61及び図62を参照すると、別の生け捕り罠機構は、本明細書中、漏斗1232を備える漏斗罠機構1230と称する。漏斗1232は、生け捕り罠1200のトンネル部分1208内に着座し、罠の進入開口部1202に最も近い第1又は進入端1231と、罠の囲い部分に最も近い出口端1233とを有する。より適切には、漏斗1232は、漏斗の進入端1231から下流へ長手方向に延在する剛性セグメント1236と、複数の指1234を備える可撓性セグメントとを備える。複数の指1234は、漏斗の剛性セグメントに取り付けられ、剛性セグメントから下流へ長手方向に出口端1233まで延在する。図示の漏斗1232の剛性セグメント1236の形状は、剛性セグメント1236の長さに沿って一定の断面積を有するほぼ円筒形又は長方形である。しかし、本発明の範囲から逸脱することなく、剛性セグメント1236を円筒形又は長方形以外に形状化することができ、不均一な断面を有することができることは理解されよう。
漏斗の出口端1233が漏斗の進入端1231よりもかなり狭いように、指1234は、互いに向かって(漏斗1232の中心線に対して)内方へ角度を付けるように構成されている。齧歯動物が、漏斗の可撓性セグメントを通って漏斗の出口端1233に移動する時、指1234は、指1234の付勢に対する指の外方屈曲を可能にする適切な可撓性及び弾力性を有する。齧歯動物が、漏斗の出口端1233を通る時、指1234の付勢により、指の先端は、齧歯動物の身体と接触したままである。齧歯動物が、進路を反転しようとすると、指1234の先端は、齧歯動物に突き刺すか、又は、別の方法で齧歯動物に圧力を加え、これにより、齧歯動物が、罠の囲い部分に前進し続けるように促す。齧歯動物が、漏斗1232から抜け出た後、指1234は、最初の位置に戻り、従って、漏斗の出口端1233を、齧歯動物の頭が通らないほど狭くし、それ故に、齧歯動物は、漏斗を通って後退することができない。更に、漏斗罠機構1230は、垂下突起1217を利用して、齧歯動物が、漏斗罠機構1230を通り過ぎることにより生け捕り罠1200から抜け出ないようにする。
図63、図64及び図65は、本明細書中、揺動扉機構1220と称する代替の罠機構を示す。揺動扉機構1220は、枢動ピン1224により、罠のトンネル部分1208内に、適切には、罠の進入開口部1202付近において、生け捕り罠1200の基部拡張部1221に枢動可能に取り付けられた揺動扉1222を備える。基部拡張部1221は、生け捕り罠1200の底部表面1223に結合されている。
揺動扉1222の長さは、罠1200のトンネル部分1208の内部高さよりも長くなるように適切に寸法設定され、これにより、揺動扉1222は、最初の位置において、扉のわずかに角度のある方向で罠の床と接触する。このように、扉1222は、一方向にのみ、すなわち、罠1200の囲い部分に向かって内方へ揺動することができる。図示の実施形態では、揺動扉1222は、揺動扉1222の自由端と、囲い部分に向かって内方に面する平面的な表面とに沿って配置された歯1226も有する。図示の実施形態では、揺動扉1222は、揺動扉1222に配置されたスロット又は開口部1223(図64)を有し、従って、光は、揺動扉を通過することができる。
齧歯動物が、揺動扉機構1220を有する生け捕り罠1200に入ると、齧歯動物は、揺動扉1222と接触し、枢動ピン1224を中心として揺動扉1222を上方へ回転させる。齧歯動物が、揺動扉1222の下を通っている間、罠1200から後退しようとすると、揺動扉の自由端と、内方に面する平面的な表面とにある歯1226は、齧歯動物を噛み込んで、このような後方への動きを抑制する。齧歯動物が揺動扉1222を通過した後、扉は、枢動して最初の状態に戻り、従って、齧歯動物によるいかなる後退も遮断する。歯1226は、揺動扉1222の自由端と、囲い部分に向かって内方に面する平面的な表面とに沿って配置されているように図65に描かれているが、歯1226を、揺動扉の任意の部分に沿って配置することができる。更に、揺動扉機構1220は、垂下突起1217を利用して、齧歯動物が、揺動扉機構1220を通り過ぎることにより生け捕り罠1200から抜け出ないようにする。
他の実施形態では、付加的な揺動扉(図示せず)を揺動扉1222の前(すなわち、生け捕り罠1200内の齧歯動物の動き方向で揺動扉1222より前)に配置することができる。このような実施形態では、付加的な揺動扉は歯を有さず、扉が揺動扉機構1220内で両方向に揺動できるように寸法設定されている。従って、揺動扉1222と接触する前に、齧歯動物は、この付加的な扉を通って抜け出ることができる。齧歯動物は、齧歯動物が罠から後退できるこの付加的な扉に促され、従って、揺動扉1222である次の扉を通って進み続けるように促される。一般的に、付加的な揺動扉及び揺動扉1222は、同様に機能する。揺動扉1222のように、付加的な揺動扉は、付加的な揺動扉の任意の部分に配置されたスロットを有することができる。基部拡張部1221は、底部表面1223から上方へ延在し、基部拡張部1221に形成された凹部1225を有する。基部拡張部1221を底部表面1223と一体化して形成することができ、又は、基部拡張部1221及び底部表面1223を別々に形成して適切に結合することができる。凹部1225は、凹部1225に配置された罠機構の部分を受け取るように適切に寸法設定されている。例えば、凹部1225は、図65に示されるように、揺動扉機構1220の枢動ピン1224を受け取るように寸法設定され配置されている。しかも、凹部1225は、図59に示されるように、ランプ機構1214の枢動ピン1219を受け取るように寸法設定され配置され、図62に示されるように、漏斗罠機構1230の漏斗1232か漏斗1232の剛性セグメント1236のどちらかの部分を受け取るように寸法設定され配置されている。
図69、図70及び図71は、生け捕り罠1200の底部表面1223の斜視図、上面図及び側面図を示す。動作中である時、生け捕り罠1200の底部表面1223は、ステーション1100の底部パネル1118に隣接して配置されている。底部表面1223は、生け捕り罠のサービス提供(例えば、生け捕り罠からの齧歯動物及び残骸の除去並びに罠機構の交換)を可能にするため、生け捕り罠の残りの部分から選択的に分離可能である。更に、幾つかの実施形態によれば、リビング蝶番1227は、アクセス開口部1235を露出してサービス提供及び/又は罠機構の置換を可能にするため、ほぼトンネル部分1208付近に配置された底部表面1223の部分1229(広くは、「アクセスパネル」)だけを、生け捕り罠1200の残りの部分とは反対側に並進することができる。従って、アクセスパネル1229は、アクセス開口部1235が閉じられた閉鎖位置と、開放位置との間で配置可能である。開放位置では、粘着板のような罠機構は、アクセス開口部1235を介して挿入可能であり、取り外し可能であり、サービス提供可能である。付加的な罠部分開口部(図示せず)をアクセス開口部から分離して設けることができ、罠機構付近の生け捕り罠1200の部分に配置することができる。適切には、閉鎖パネル(図示せず)は、罠部分開口部を被覆するために設けられ、罠部分開口部が閉じられた閉鎖位置と、サービス提供のため、生け捕り罠1200の罠部分の内部がアクセス可能である開放位置との間で配置可能である。
図79〜図107は、図1〜図37に関して上述された齧歯動物管理ステーション100と、図38〜図78に関して説明された齧歯動物管理ステーション1100との幾何学形状及び一般構成に類似する(全体として300で示される)齧歯動物管理ステーションの第3実施形態を示す。この第2実施形態では、齧歯動物管理ステーション300は、第1及び第2実施形態の齧歯動物管理ステーション100,1100よりもかなり小さい(例えば、縮小されている)。例えば、図79〜図85に示される齧歯動物管理ステーション300は、前述された齧歯動物管理ステーション100,1100の約八分の三の大きさである。
齧歯動物管理ステーション100,1100のように、齧歯動物管理ステーション300は、齧歯動物管理ステーション300に形成された少なくとも一つ、より適切には、二つの対向する進入開口部302を備える多面構造体である。齧歯動物管理ステーション300は、本明細書中、更に詳述されるように、複数の異なる餌構成を可能にするモジュール設計を有する。齧歯動物管理ステーション300は、例えば、限定するものではないが、ステーション300が閉鎖構成である時、四分の一のドーム形状を画成するステーション300の全体的な幾何学形状、及び、基部304を蓋306に固定するロッキング機構のような、齧歯動物管理ステーション100と同様な特性の多くを持つ。
一般的に、齧歯動物管理システム300は、基部304と、開放構成及び閉鎖構成の間で構成するため、基部に解放可能に接続することができる蓋306とを備える。閉鎖構成では、蓋306及び基部304が相まって、開口部302を除いてほぼ囲まれた内部空間を有するハウジングを広く画成する。これら進入開口部302は、ステーション300の対向側面、より具体的には、図示の実施形態では、蓋306の対向側面に適切に配置されている。ステーションをメンテナンスするのに、例えば、限定するものではないが、餌の供給を補充し、齧歯動物管理ステーション300を検査し、齧歯動物管理ステーション300から残骸を片付けるのに、齧歯動物管理ステーション300の内部空間にアクセスするため、ステーション300の開放構成(図91,図92)では、蓋306は、少なくとも部分的に基部304からほぼ分離される。
基部304及び蓋306を、任意数の材料、最も適切には、プラスチック又は他の適切な耐候性材料から適切に作製することができる。例えば、熱可塑性又は熱硬化性プラスチック材料から部品を製造するのに用いられる射出成形法で、基部304及び蓋306を形状化することができる。しかしながら、本発明の範囲から逸脱することなく、蓋及び基部を、金属又は他の適切な材料から構成することができ、蓋及び基部を、互いに異なる材料から構成することができることは理解されよう。
特に適切な一実施形態では、齧歯動物管理ステーション300は、ステーションのハウジングの内部空間を検査することができる少なくとも一つの検査部材を有する。例えば、例示の実施形態では、ステーション300のハウジングの少なくとも一部分は、半透明であり、より適切には、透明である。より具体的には、後部壁330及び底部パネル322の少なくとも一つの少なくとも一部分は、半透明又は透明である。更により具体的には、基部304の全体が、齧歯動物管理ステーション300の検査部材を更に画成するように、図示の実施形態の後部壁330及び底部パネル322は、ほぼ全体的に半透明、より適切には、透明であるように構成されている。このような実施形態では、後部壁が(例えば、建物などの)構造壁を背にし、底部パネルが支持表面に対接するように、ステーション300が、角のような所定の位置で静置されている場合、人が、通りかかった時にステーションのハウジングの内部空間を覗くことができないように、蓋306は、適切に不透明である。むしろ、ステーション300を、検査可能な使用中の位置から故意に遠ざける必要がある。
後部壁330及び底部パネル322の一つだけを半透明又は透明とすることができることは理解されよう。本発明の範囲から逸脱することなく、後部壁330及び/又は底部パネル322の全体に満たない部分を半透明又は透明とすることができることも理解されよう。例えば、一つ以上の半透明又は透明な窓を、それ以外には不透明な後部壁330及び/又は底部パネル322内に配置することができる。或いはまた、ステーション300のハウジングの内部空間を覗くため、一つ以上の覗き開口部又はスロットを後部壁330及び/又は底部パネル322に設けることができる。本明細書中、検査部材は、この小規模な第3実施形態の齧歯動物管理ステーション300に関連して説明されているが、一つ以上の検査部材を先の実施形態の齧歯動物管理ステーション100,1100のどちらかに、より具体的には、齧歯動物管理ステーション100,1100のそれぞれの後部壁116,1116及び/又は底部パネル114,1114に設けることができることは理解されよう。
図示されていないが、更に、検査部材を通してステーション300のハウジングの内部空間を意図せず見ることがないようにするため、一つ以上の検査部材を被覆する取り外し可能な一つ又は複数のカバーを設けることができる。取り外し可能なカバーを、取り外し可能なフィルム、ステッカ、パネル又は他の適切な構造体とすることができる。
図示の実施形態では、適切には、蓋306は、基部304から完全に分離されている(例えば、第1実施形態の齧歯動物管理ステーション100のように、基部304に蝶着されていない)。しかしながら、前述された第1実施形態のように、(例えば、リビング蝶番又は適切な機械的蝶番により)蓋306を蝶着することができることは理解されよう。ステーション300の閉鎖構成では、蓋306及び基部304は、(上述されたロッキング機構142に類似又は同様の)適切なロッキング機構342により、組み立て状態で解放可能に維持されて、齧歯動物管理ステーション300を無断で、又は、意図せず、開けさせないようにする。更に、他の実施形態によれば、二つ以上のロッキング機構を用いて、蓋306及び基部304を解放可能に結合することができる。
基部304の後部壁330(広くは、直立壁)は、この場合も、二つの壁構造体を有し、二つの壁構造体は、互いに離間し、適切な上部パネル及び端パネルにより接続された内側パネル及び外側パネルを有する。蓋306は、端周縁に沿って比較的平坦であり、端周縁では、蓋は後部壁330の上部パネルを被覆し、これにより、蓋は後部壁の上部パネルに対して平坦になる。このような配置は、下方へ向かう力により、例えば、誰かが齧歯動物管理ステーション300を不注意に踏みつけることにより、又は、重い物を齧歯動物管理ステーション上に落下させることより蓋306を破砕することへの耐性を増大させる。先の実施形態のように、後部壁330の外側パネルは、上部パネルより上に、かつ、端パネルの外方へ延在し、これにより、蓋が閉じられた時、蓋の端は、外側パネルに対接し、又は、外側パネルとわずかに離間する関係にあって、蓋をこじ開けることができないようにする。先の実施形態では、蓋106の底部端は、底部パネルの周辺を囲み、底部パネル114の内側表面118に対接して、又は、内側表面118とわずかに離間する関係で下へ延在するが、この実施形態では、蓋は、(後部壁116を除いて)底部パネルの外側を囲み、例えば、底部パネル322の周辺スカート318を囲み、下へ延在し、より適切には、ステーション300の底部とほぼ同一平面で終端して、蓋が更にこじ開けられないようにする。このような配置を、本発明の範囲から逸脱することなく、先の実施形態の齧歯動物管理ステーション100,1100にも設けることができ、又は、先の実施形態の蓋の配置を、この実施形態のステーション300に用いることができる。
図91及び図98から最も良く分かるように、雨側溝(例えば、溝)335は、後部壁330内に形成され、ロッキング機構342の各側方側面から、上部パネルに沿って、かつ、端パネルに沿って下へ、後部壁が底部パネル322に接触する場所まで延在する。この側溝335の配置は、ロッキング機構342を介して、又は、蓋306と後部壁330との間でステーション300に入り込む水の排水を容易にする。図92に示されるように、この実施形態のステーション300の蓋306は、蓋の各端から、蓋のほぼ側面に沿って、かつ、蓋の上部の一部にわたって内方へ延在するフランジ部材337を更に備える。これらフランジ部材337は、蓋306を後部壁330に整列し、蓋306を後部壁330上に、かつ、基部304の残りの部分にわたって配置することを容易にするため、蓋が基部304に下ろされると、(例えば、実矧ぎ配置のように)蓋を溝335内で摺動可能に受け取るように寸法設定されている。
(ステーション100の蓋106に類似するような)ステーション300の蓋306は、広くはステーション300の対向側面を画成する、側方に対向する壁310と、広くはステーション300の前部を画成する前部壁と、広くはステーション300の上部を画成する上部壁とを含む。図82及び図84に示されるように、蓋306は、ステーション300のハウジングの内部空間を仕切って、齧歯動物を管理するための所望なレイアウトにするため、蓋306から垂下する内部パネル312(広くは、仕切り構造体)を更に備える。内部パネル312を他の蓋構成要素と一緒に成形することができ、又は、他の蓋構成要素から分離して形成し、接着、溶接、固定若しくは他の適切な取付技術により他の蓋構成要素に結合することができる。
図81及び図94から分かるように、基部304の底部パネル322の外側表面314は、外側表面314から垂下する複数の突起316を有する。これら突起316は、図7の実施形態で示され、上述された複数のリブ126に類似するように機能する。突起316の各々は、突起316の終端が、スカート318(例えば、ステーション300の底部)の下側端とほぼ同じ水平面に位置することになる長さを有する。接着剤を(ステーションが装着される)装着表面上に配置することができ、又は、突起316上に直接配置することができる。ステーション300を装着表面上へ装着する時、接着剤は、より容易に突起316上へ広がって、基部と装着表面との間の固着を高める。すなわち、突起316は、接着剤と接触する表面領域を増大させ、その結果、接着剤、齧歯動物管理ステーション300及び装着表面間の固着を強固にする。図示の実施形態では、突起316は、基部304の底部表面314上の中央位置においてグループ化されている。しかしながら、他の実施形態では、突起316の様々な構成を利用することができる。或いはまた、本発明の範囲から逸脱することなく、第1実施形態に存在するようなリブ及び溝パターンを、この第2実施形態のステーション300に設けることができる。
図92〜図94及び図98を参照すると、蓋が閉じられている時、蓋306から垂下する内部パネル312は、基部304の底部パネル322の内側表面320に対接して、又は、内側表面320とわずかに離間する関係で延在して、ステーション300のハウジングの内部空間をほぼ中央の餌室338と一対の経路303とに仕切るように構成され、一対の経路303の各々は、対向する一方の進入開口部302から蓋に沿って餌ステーションへの進入路へ延在し、進入路も、内部パネルにより画成される。経路303が相まって、一つの進入開口部302から、餌室338を囲み、対向の進入開口部まで延在する単一の通路309を画成する。通路309は、開口部302から齧歯動物管理ステーション300に入った齧歯動物が、齧歯動物管理ステーションを一直線に進まないようにし、その代わりに、齧歯動物を、通路309に沿って齧歯動物管理ステーションの前部及び餌室338への進入路に向かわせる。それ故に、内部パネル312は、餌室338(従って、餌室338に配置された餌)へのアクセスを制限し、すなわち、齧歯動物管理ステーション300において開口部302から餌室へのアクセスを省くことにより、餌室338へのアクセスを制限することが分かる。従って、対象としない動物(例えば、犬又は猫)、及び、権限のない個人(例えば、子供)は、蓋306が閉じられている場合、餌室内の餌に手を伸ばすことができない。
適切な一実施形態では、内部パネル312は、内部パネル312に形成され、より適切には、進入開口部302の各々と一方向に整列して配置された一つ以上の貫通開口部341を有する。例えば、図示の実施形態では、一つ以上の貫通開口部341は、垂直に延在する複数の細長状のスロットを備え、複数のスロットは、進入開口部302と一方向に整列する複数のスラット又はバッフル340を画成するように、内部パネル312に形成されている。スロットは、光が齧歯動物管理ステーション300に入ることができるほど大きく、適切に寸法設定され、その一方で、依然として、齧歯動物がスロットを通過しないように進入開口部よりもかなり小さく寸法設定されている。齧歯動物管理ステーション300が、側方に対向する二つの進入開口部302を有する図示の実施形態では、スロットにより、光は齧歯動物管理ステーション300全体をも通過することができ、これにより、齧歯動物は、進入開口部を通してステーションの中を真っすぐ見ることができる。
また、これらスロットは、経路と中央の餌室338との間で開放的な連通を形成し、これにより、齧歯動物が、経路に沿って経路指定されるように、齧歯動物は、ステーション300の外部から、かつ、ステーションに入る時、餌室内の餌の匂いを(齧歯動物管理ステーション内を流れる空気により、)より良く嗅ぐことができる。進入開口部302から餌室338の進入路へ、経路全体に沿うことを含めて、経路のより長いセグメントに沿って、更なる貫通開口部341を設けることができることは理解されよう。貫通開口部は、内部パネル312の底部端に延在しても、延在しなくてもよい貫通孔、孔又は他の適切な開口部のような、スロット以外の形態をとることができることも理解されよう。内部パネル312は、内部パネル312が蓋306に隣接する場所に、更なる強度及び剛性を蓋及び内部パネルに与える複数のガセット又はウェブ(図示せず)を含むこともできる。
基部304を蓋306に解放可能に固定するのに用いられるロッキング機構342は、齧歯動物管理ステーション100,1100に関してそれぞれ上述されたロッキング機構142,1142と同様又は類似して動作する。従って、ロッキング機構342は、齧歯動物管理ステーション300を無断で、又は、意図せず、開けさせないように機能する。それ故に、ロッキング機構342は、上述された鍵152に類似し、より適切には、鍵152と同一である鍵によりロック解除される。一実施形態では、齧歯動物管理システムは、齧歯動物管理ステーション100及び齧歯動物管理ステーション300のような、異なる寸法の二つの齧歯動物管理ステーションを備えることができ、単一の鍵152は、両方のステーションで用いるために構成されている。
ステーション100,300間の外形寸法の違いに加えて、餌が、ステーション300内に異なって配置されているという点で、齧歯動物管理ステーション300は、一側面において、前述された実施形態と異なる。例えば、この第3実施形態では、代わりに、餌は、餌室338より上で、蓋306から垂下する餌支持構造体により支持されている。
一つ以上の餌支持体358を利用して、餌を餌室338内に配置し保持することができる。図85〜図89は、二つの異なるタイプの例示的な餌支持体358を示す。餌支持体358は、ほぼ同様に機能し、餌支持体358の一端又は両端で蓋306に結合されている。この場合、餌支持体は、各餌ブロック内の孔(又は、単一の餌ブロックの孔)を通過する。孔は、餌ブロック内で中央に位置付けられるが、孔は、本発明の範囲内にとどまるように、必ずしも中央に位置付けられる必要はない。餌を、本発明の範囲から逸脱することなく、ブロック以外の形状又は立方体とすることができることも理解されよう。餌支持体358は、餌ブロック356の行の両端を越えて外方へ長手方向に延在するように寸法設定されている。
齧歯動物管理ステーション300をサービス提供するため、蓋306を基部304から分離する時、蓋306に結合された餌支持体358上に、餌ブロック356が保持されている。それ故に、基部304は、突起又は他の障害物がなく、残骸をきれいに掃くことを容易にする。
図85及び図86の図示の実施形態では、餌支持体358は、第1餌ピン360の形態をとる。第1餌ピン360は、第1餌ピン360の長手方向軸線に沿って延在するほぼ円形のシャフト362を有する。シャフト362の一端では、シャフト362の直径は、先細り端364を生じさせるように減少する。先細り端364の減少した直径により、餌ブロック356は、餌ピン360上に容易に装着される。シャフト362の他端では、本体の直径は、拡張し又は拡大した端366を生じさせるように増加する。拡大した端366は、(図94及び96から最も良く分かるように)蓋306の内部表面368に形成された(又は、内部表面368に適切に取り付けられた)凹部370内に受け取り可能である。好ましくは、拡大した端366及び凹部370の外径を、拡大した端366と凹部370との間でスナップ嵌合し又は楔嵌合するように互いに関連して寸法設定する。その代わりに、又は、それに加えて、適切な固定機構を用いて第1餌ピン360を蓋306又は凹部370のどちらかに結合することができる。
別の実施形態では、図87〜図89に示されるように、第2餌支持体358(すなわち、第2餌ピン380)が設けられている。第2餌ピン380は、第2餌ピン380の長手方向軸線に沿って延在するほぼ円形のシャフト382を有する。シャフト382の一端では、シャフトの直径は、先細り端384を生じさせるように減少する。先細り端384の減少した直径により、餌ブロック356は、第2餌ピン380上に容易に装着される。楕円形状部材386は、シャフト382の他端に配置されている。楕円形状部材386は、楕円形状部材386に位置付けられた中央開口部388を有する。支柱(図示せず)又は他の適切な構造体は、蓋306の内部表面368に形成されている(又は、内部表面368に適切に取り付けられている)。好ましくは、中央開口部388及び支柱を、中央開口部388と支柱との間でスナップ嵌合でき又は楔嵌合できるように互いに関連して寸法設定する。また、楕円形状部材386は、蓋306の内部表面368に形成された(又は、内部表面368に適切に取り付けられた)(図98から最も良く分かる)対応のチャネル394内で嵌合するように寸法設定された拡張部392を含む。好ましくは、拡張部392及びチャネル394を、拡張部392とチャネル394との間でスナップ嵌合でき又は楔嵌合できるように互いに関連して寸法設定する。その代わりに、又は、それに加えて、適切な固定機構を用いて第2餌ピン380を蓋306又は支柱のどちらかに結合することができる。
図99〜図107は、齧歯動物管理ステーションの第4実施形態を示す。この実施形態は、餌支持体358の異なるタイプが利用されているという点で、前述された齧歯動物管理ステーションと異なる。特に、餌支持ワイヤ396の形態をとる餌支持体を利用して餌ブロック356を支持する。餌支持ワイヤ396は、餌支持ワイヤ396の長手方向軸線に沿って延在する(断面が)ほぼ円形のシャフトを有する。シャフトの一端は、蓋306の内部表面368に形成された座に形成された(又は、座に適切に取り付けられた)凹部370内に受け取り可能である。その代わりに、又は、それに加えて、適切な固定機構を用いて餌支持ワイヤ396を蓋306又は凹部370のどちらかに結合することができる。
餌支持ワイヤ396は、餌支持ワイヤ396に形成された一つ以上の屈曲部を有し、凹部内に受け取られる端から餌室338へ降下する。図104〜図107は、餌支持ワイヤ396の様々な図を示す。餌支持ワイヤ396の構成は、例示目的で示されており、本発明の実施形態の範囲から逸脱することなく、様々な異なる構成を利用することができる。
本発明又は本発明の(一つ以上の)実施形態の要素を導入するのに際して、「前記」なる用語は、一つ以上の要素が存在することを意味するものである。「備える」、「含む」、「有する」なる用語は、包括的であり、記載された要素以外に更なる要素が存在しうることを意味するものである。
本発明の範囲から逸脱することなく、上記の製品及び方法に様々な変更を行うことができるので、上記の説明に含まれ、添付図面に示されるすべての事柄は、例示であって、限定するものではないと解釈すべきであることが意図されている。