JP2012255084A - 加熱剥離性水性接着剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】高価な熱膨張性中空体を含有することなく、複合材料の接着に用いられ、使用時には室内での数年程度の耐久性と耐熱性、接着性を備える一方、不用になったときには該複合材料を家庭用電気アイロンなどの簡易的な加熱器具により容易に再剥離することができる加熱剥離性水性接着剤を提供する。
【解決手段】フィルム抗張力が1〜28MPaであるフィルムを形成するポリマー(a)を含有する水分散液(A)、融点が70〜150℃である粘着付与樹脂(b)を含有する水分散液(B)、及び融点が75℃〜120℃であるワックス(c)を含有する水分散液(C)からなることを特徴とする加熱剥離性水性接着剤。
【選択図】なし

Description

本発明は水性接着剤に関する。さらに詳しくは、化粧原紙が裏打ちされた壁紙などの建築物、内装に用いる壁材の接着に使用され、照明器などの熱による剥離がなく、具壁材が不要となった際に加熱することにより化粧原紙のみを再剥離することが可能な機能を備えた水性接着剤に関する。
循環型社会の形成を推進する基本的枠組みである循環型社会形成推進基本法を基に、再生資源のリサイクルの推進を促す資源有効利用促進法、廃棄物の適正処理を促す廃棄物処理法等の法律が施行された。
これらの法律は、各産業界に対して資源のリサイクルと、産業廃棄物の削減を積極的に推進することを求めており、建築、建材等の分野で特に異種材料を接着した複合材料の処理が大きな問題となっている。
前述の建築材での複合材料として、例えば、多孔質材ボードと、プラスチックフォームボード、紙、金属板等とからなる接着パネルが知られている。前記接着パネルは、オフィス、マンション、住宅等の造作用建材等に用いられている。
ところが、前述の接着パネル等の前記複合材料は、異種材料が堅牢に接着されているので、材料毎に分離、分別するには多額の経費を必要とし、分別回収することが困難であるため、殆どがリサイクルされることなく、廃棄されている。
そこで、使用時には十分な耐久性、耐熱性、接着性を備えている反面、不用になってリフォームや解体する場合には、材料の破壊を伴わずにできるだけ容易に再剥離することができる前述の接着パネルが望まれる。
前述の複合材料を前記異種材料の破壊を伴わずに容易に再剥離できるようにした接着剤として、例えば、アクリル系粘着剤と、ゴム系感圧接着剤組成物と、加熱により体積膨張する熱膨張性中空体とからなるものが知られている(例えば特許文献1、特許文献2参照)。
しかしながら、前記の接着剤で用いられている熱膨張性中空体は高価であるため、現在安価な水性接着剤が使用されている用途では、適用することが難しいのが現状である。
また加熱による再剥離性と一般的な耐熱性を両立することが難しく、安価な原料による接着剤を使用することが必要となってくる。
特開2002−129120号公報 特開2002−129134号公報
本発明は、高価な熱膨張性中空体を含有することなく、複合材料の接着に用いられ、使用時には室内での数年程度の耐久性と耐熱性、接着性を備える一方、不用になったときには該複合材料を家庭用電気アイロンなどの簡易的な加熱器具により容易に再剥離することができる加熱剥離性水性接着剤の提供を目的とする。
本発明者らは、上記問題を解決するため、鋭意検討した結果、本発明に達した。
即ち、本発明は、
[1] フィルム抗張力が1〜28MPaであるフィルムを形成するポリマー(a)を含有する水分散液(A)、融点が70〜150℃である粘着付与樹脂(b)を含有する水分散液(B)、及び融点が75℃〜120℃であるワックス(c)を含有する水分散液(C)からなることを特徴とする加熱剥離性水性接着剤。
[2] ポリマー(a)が、ポリ酢酸ビニル系ポリマー、アクリル系ポリマー、変成シリコーン系ポリマー、シリコーン系ポリマー、スチレンブタジエンエラストマーから選択した1種以上のポリマーであることを特徴とする上記[1]項に記載の加熱剥離性水性接着剤。
[3] ポリマー(a)が、エチレン−酢酸ビニル系共重合体である上記[2]項に記載の加熱剥離性水性接着剤。
[4] ポリマー(a)100重量部に対して粘着付与樹脂(b)5〜100重量部を配合してなることを特徴とする上記[1]〜[3]項いずれかに記載の加熱剥離性水性接着剤。
[5] ポリマー(a)100重量部に対してワックス(c)5〜100重量部を配合してなることを特徴とする上記[1]〜[4]項いずれかに記載の加熱剥離性水性接着剤。
[6] 上記[1]〜[5]項いずれかに記載の加熱剥離性水性接着剤から形成される再剥離性接着剤層が、2つの基材間に挟持されてなり、前記2つの基材の少なくとも一方は多孔質体であることを特徴とする複合材料。
本発明により、高価な材料を使用することなく複合材料の接着に用いられ、使用時には十分な耐久性、接着性を備える一方、不用になったときには該複合材料を加熱により容易に再剥離することができる水性接着剤を提供できるようになった。
本発明の熱による再剥離可能な水性接着剤及び複合材料について具体的に説明する。
本発明の水性接着剤は、フィルム抗張力が1〜28MPaを有するポリマー(a)を含有する水分散液(A)、融点が70〜150℃である粘着付与樹脂(b)を含有する水分散液(B)、及び融点が70℃〜120℃であるワックス(c)を含有する水分散液(C)からなるものである。
本発明の接着剤を構成するポリマー(a)は、特には限定するものではないが、接着強度を維持するために、形成されるフィルムのフィルム抗張力が1〜28MPaであることが求められる。ポリマー(a)は、好ましくは、ポリ酢酸ビニル系ポリマー、アクリル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、変成シリコーン系ポリマー、スチレンブタジエンエラストマーから選択された1種以上のポリマーである。
ポリ酢酸ビニル系ポリマーとは、ポリ酢酸ビニルホモポリマー、エチレン−酢酸ビニル系共重合体、エチレン− 酢酸ビニル−アクリル酸エステル系共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル系共重合体等である。
アクリル系ポリマーとしては、エチルアクリレート、i−ブチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート等のアクリル酸エステルに、スチレン、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、i − ブチルメタクリレート、アクリロニトリル等、官能基モノマーとしてアクリル酸、メタアクリル酸、アクリルアマイド、メタクリルアマイド、N−メチロールアクリルアマイド、N−メチロールメタクリルアマイド、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート等を共重合した共重合体等が挙げられる。
シリコーン系ポリマー、変成シリコーン系ポリマーとしては、骨格がオルガノシラン構造を有するシリコーンポリマー、主鎖構造がポリオキシプロピレンである変成シリコーンポリマーなどが挙げられる。
スチレンブタジエンエラストマーとしては、スチレンとブタジエンを主原料モノマーとし、変性軟質モノマーとしてエチルアクリレート、i−ブチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート等のアクリル酸エステル、官能性モノマーとしてアクリル酸、メタアクリル酸、アクリルアマイド、メタクリルアマイド、N−メチロールアクリルアマイド、N−メチロールメタクリルアマイド、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート等、分子量調整剤としてt−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等を共重合したものが挙げられる。
ポリマー(a)を含有する水分散液(A)であるアクリルエマルションの市販品としては、商品名「トークリル」(東洋インキ製造製)、商品名「エスダイン」(積水フーラー製)が挙げられる。
ポリマー(a)を含有する水分散液(A)であるポリ酢酸ビニル系エマルションの市販品としては、商品名「スミカフレックス」(住友化学製)、商品名「ポリゾール」(昭和電工製)、などが挙げられる。
ポリマー(a)を含有する水分散液(A)であるシリコーン系ポリマーエマルション、変成シリコーン系ポリマーエマルションエマルションの市販品としては、商品名「SMシリーズ」(東レダウコーニング製)、商品名「FZシリーズ」(東レダウコーニング製)、などが挙げられる。
ポリマー(a)を含有する水分散液(A)であるスチレン・ブタジエンエラストマーを含む水性分散液は、「SB ラテックス」 (JSR製)、「Nipol SB」(日本ゼオン製)などが挙げられる。
フィルム抗張力は、エマルションを23℃、65%RH雰囲気下で7日間乾燥し、フィルム厚0.15mmに成膜したものを作製した。得られたフィルムはフィルム形状をダンベル3号として23℃65%RH雰囲気下で引張り速度500mm/分で測定した。
本発明の接着剤を構成する粘着付与樹脂(b)としては、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、テルペンフェノール樹脂、キシレンフェノール樹脂、キシレン樹脂、シクロペンタジエン−フェノール樹脂、脂肪族系、脂環族系、芳香族系等の石油樹脂、水素添加された脂肪族系、脂環族系、芳香族系等の石油樹脂、フェノール−変性石油樹脂、ロジンエステル樹脂、水素添加されたロジンエステル樹脂、低分子量ポリスチレン系樹脂、テルペン樹脂、水素添加されたテルペン樹脂などが挙げられる。粘着付与樹脂は、単独で用いられても、2種類以上が併用されてもよい。
粘着付与樹脂(b)の軟化点は70〜150℃であることが好ましい。粘着付与樹脂の軟化点が70℃未満であると、凝集力が低下し、使用時に剥離してしまうことがある。粘着付与樹脂の軟化点が150℃を超えると加熱時に剥離できないことがある。
本発明における軟化点とは、JIS K 6863に規定される方法により求められる温度である。すなわち、樹脂組成物を充填した規定の環を12時間以上静置させた後、熱媒体中に入れて規定の球を樹脂組成物で充填した規定の環の上に置き、一定の割合で熱媒体の温度を上昇させたとき、樹脂組成物の軟化により球が沈み環台の底板に触れたときの温度である。
本発明の粘着付与樹脂(b)の配合量は、好ましくは、ポリマー(a)100重量部に対して5〜100重量部であり、より好ましくは40〜80重量部である。粘着付与樹脂の配合量が5重量部未満では耐熱性が悪くなる。粘着付与樹脂の配合量が100重量部を超える場合には熱による剥離性が消失してしまうことがある。
粘着付与樹脂を含有する水分散液(B)の市販品としては、商品名「スーパーエステル」(荒川化学工業製)、商品名「ハリエスター」(ハリマ化成製)などが挙げられる。
本発明の接着剤を構成するワックス(c)としては、シリコンワックスを始め、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス、蜜ロウ、鯨ロウ、ラノリン等の動物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン等の鉱物系ワックス、パラフインワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラクタム等の石油ワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等の合成炭化水素、モンタンワックス誘導体、パラフィンワックス誘導体、マイクロクリスタリンワックス誘導体等の変性ワックス、硬化ひまし油等の水素化ワックス、1,2−ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド等の脂肪酸、脂肪酸アミドが挙げられる。
ワックス(c)を含有する水分散液(C)の市販品としては、商品名「アクアサー」、「アクアマット」(ビックケミー ジャパン製)、商品名「Hydrocer 901」(SHAMROCK TECHNOLOGIES製)などが挙げられる。
これらの内、水性エマルジョンに配合する関係上ディスパージョン型が好適である。該ディスパージョン濃度は特に指定するものではないが接着剤としての塗布性、乾燥速度、接着力等の機能から、好ましくは20〜60重量%である。
融点としては接着体の用途により異なるが75〜120℃のものが挙げられ、好ましくは80〜115℃のものが挙げられ、更に好ましくは85〜110℃である。
ワックス(c)の配合量は、ポリマー(a)100重量部に対して、好ましくは5〜100重量部である。
本発明の接着剤中には、初期接着力及び接着力を堅持しつつ、熱による剥離時に容易に剥離する性質を損なわない範囲で、無機、有機等の各種顔料、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、pH調製剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤等を適宜配合することもできる。
本発明の熱による加熱剥離性水性接着剤は、上記各種成分を均一に分散混合することによって調製することができ、混合手段や条件などは特に制限されない。一般的な調製方法として、攪拌機付き容器にポリマー(a)を含有する水分散液(A)を採り、攪拌しながら粘着付与樹脂(b)を含有する水分散液(B)、ワックス(c)を含有する水分散液(C)を順次配合することで得られる。
本発明の加熱剥離性接着剤層の形成は、通常使用されている塗布装置を用いて行なうことができる。塗布装置としては、例えば、ロールナイフコーター、ダイコーター、ロールコーター、バーコーター、グラビアロールコーター、リバースロールコーター、ディッピング、ブレードコーターなどが挙げられる。
本発明の接着剤から形成される加熱剥離性接着剤層を介して、2つの基材を貼り合せることにより、複合材料を得ることができる。本発明の接着剤は、基材の少なくとも一方が多孔質基材である場合に好ましく適用できる。
多孔質基材としては、木材、紙、皮革、セメント板、スレート板、石膏ボード、綿、麻、絹、ナイロン、アクリル等の繊維等に代表される基材が挙げられる。
本発明の再剥離可能な水性接着剤を用いた多孔質基材と非多孔質基材の積層体である複合パネルを剥離するための加熱源としては、例えば紫外線、可視光、赤外線、レーザー光線等の光エネルギー、マイクロ波、超音波、電波、磁場等の電磁気エネルギーが挙げられる。中でも熱エネルギー照射が好ましく、とりわけ加熱照射が好適である。具体的には接着体の大きさに比較的左右されず、設備的に安価で、短時間に接着体を加熱できる点で、遠赤外線ヒーター加熱が好適である。
加熱温度としては接着体の用途により異なるが90〜170℃のものが挙げられ、好ましくは110〜150℃のものが挙げられ、更に好ましくは120〜140℃である。
以下、本発明を実施例により具体的かつ詳細に説明するが、これらの実施例は本発明の一態様に過ぎず、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。なお、例中、「部」とあるのは「重量部」を、「%」とあるのは「重量%」をそれぞれ表すものとする。
ワックス(c)を含有する水分散液(C)の合成
(合成例C−1)
融点80℃のマイクロクリスタリンワックス(Hi−Mic−1070 日本精鑞製 融点80℃、表1では「MC−1070」と表記)21部、界面活性剤(ユニトックス550 ベーカーペトロライト社製)9部、水70部を圧力容器に仕込みゆっくり攪拌しながら150℃まで加熱する。150℃に達したら攪拌速度を上げ30分攪拌する。その後、冷却し取り出し、ワックスを含有する水分散液を得た。以下、このワックス(c−1)を含有する水分散液を(C−1)とする。
(合成例C−2〜9)
合成例C−1と同様に表1に示す配合比でワックスと界面活性剤と水を圧力容器に仕込み配合し、ゆっくり攪拌しながら150 ℃まで加熱する。150℃に達したら攪拌速度を上げ30分攪拌する。その後、冷却し取り出し、ワックスを含有する水分散液を得た。
表中の略号を以下に示す。
MC−1045:マイクロクリスタリンワックス(日本精鑞社製 Hi−Mic−1045 融点 74℃)
MC−1090:マイクロクリスタリンワックス(日本精鑞社製 Hi−Mic−1090 融点 88℃)
MC−2095:マイクロクリスタリンワックス(日本精鑞社製 Hi−Mic−2095 融点 101℃)
P−135:パラフィンワックス(日本精鑞社製 Paraffin Wax−135 融点 58℃)
FT−100:パラフィンワックス(日本精鑞社製 FT−100 融点 97℃)
PE−1000:ポリエチレンワックス(ベーカーペトロライト社製 ポリワックス1000 融点113℃)
PE−2000:ポリエチレンワックス(ベーカーペトロライト社製 ポリワックス2000 融点126℃)
NP−055:ポリプロピレンワックス(三井化学社製 三井ハイワックスNP055 融点148℃)
UT−550:界面活性剤(ベーカーペトロライト社製 ユニトックス 550 融点99℃)
UT−750:界面活性剤(ベーカーペトロライト社製 ユニトックス 750 融点106℃)
<性能評価>
(実施例1〜15、比較例1〜5)
ポリマー(a)を含有する水分散液(A)と粘着付与樹脂(b)を含有する水分散液(B)と合成例C−1〜7で得られたワックス(c)を含有する水性分散体(C)を表2に示す配合比で配合し、撹拌機で30分間ブレンドした後、水性接着剤を得た。
表中の略号を以下に示す。
A−1:住友化学工業製エチレン−酢酸ビニル共重合エマルション(商品名スミカフレックスS-305HQ、フィルム抗張力 18.0MPa、不揮発分50%)
A−2:住友化学工業製エチレン−酢酸ビニル共重合エマルション(商品名スミカフレックスS-400HQ、フィルム抗張力 12.7MPa、不揮発分55%)
A−3:住友化学工業製エチレン−酢酸ビニル−アクリル共重合エマルション(商品名スミカフレックスS−900HL、フィルム抗張力 0.9MPa、不揮発分60%)
A−4:住友化学工業製エチレン−酢酸ビニル共重合エマルション(商品名スミカフレックスS−752、フィルム抗張力 23.0MPa、不揮発分50%)
B−1:荒川化学工業製ロジンエステルエマルション(商品名:スーパーエステルE−720、融点100℃、不揮発分50%)
B−2:ハリマ化成製ロジンエステルエマルション(商品名:ハリエスター SK−816E、融点145℃、不揮発分5%)
B−3:ハリマ化成製ロジンエステルエマルション(商品名:ハリエスター SK−70D、融点75℃、不揮発分50%)
B−4:ハリマ化成製ロジンエステルエマルション(商品名:ハリエスター SK−385NS、液状、不揮発分55%)
B−5:ハリマ化成製ロジンエステルエマルション(商品名:ハリエスター SK−822E、融点170℃、不揮発分50%)
上記実施例1〜15および比較例1〜5で得られた水性接着剤を用いて化粧版用原紙と素地MDF(中質繊維板)を貼り合せた複合パネルサンプルを作製し、性能評価をした。尚、多孔質基材として化粧版用原紙と素地MDF(中質繊維板)を用いたが、特にこれに限定するわけではない。
<複合パネルサンプルの作製>
得られた水性接着剤を化粧板用原紙上に簡易ロールコーターを用いて、乾燥後不揮発分の塗布量が30g/m2となるよう均一に塗布し、この水性接着剤の塗布面に厚さ3mmの素地MDF(中質繊維板)を貼り合わせた。その後、23℃、50%RH雰囲気下で5日間静置して、複合パネルサンプルを作製した。
得られた複合パネルサンプルを用いて、常温接着性能試験、加熱による剥離性試験、耐熱性試験を行なった。その評価結果を表3に示す。
〔常温接着性能試験〕
得られた複合パネルサンプルを150mm×300mm角で裁断し、23℃、50%RH雰囲気下にて化粧板用原紙を強制剥離し、剥離状態を目視観察した。
〔判定基準〕
○:化粧紙用原紙の100%材料破断
△:化粧紙用原紙の剥離面積約80%以上の材料破壊
×:再剥離性接着剤層の凝集破壊
〔加熱による剥離性試験〕
得られた複合パネルサンプル150×300mm角を強制剥離前に加熱処理150℃恒温器内に3分間静置し、取り出した直後に化粧板用原紙を強制剥離し、剥離状態を目視観察した。また得られた複合パネルサンプルの化粧板用原紙側に表面温度を150℃に設定した家庭用アイロンを10秒間押し当てた後、粧板用原紙を強制剥離し、剥離状態を目視観察した。
〔判定基準〕
○:再剥離性接着剤層の凝集破壊
△:化粧紙用原紙の剥離面積約20%以上の材料破壊
×:化粧紙用原紙の100%材料破断
〔耐熱性試験〕
得られた複合パネルサンプルを150×300mm角を80℃に湿度をコントロールしない高温雰囲気下に12時間静置した後、23℃、50%RH雰囲気下で1時間放冷処理後に化粧紙用原紙の表面状態を目視にて観察した。また、同じように複合パネルサンプルを150×300mm角を60℃で湿度をコントロールしない高温雰囲気下に3日間静置後した後、23℃、50%RH雰囲気下で1時間放冷処理後に化粧紙用原紙の表面状態を目視にて観察した。
○:複合パネルサンプルの表面と端部に再剥離性接着剤層の剥がれと浮きなし
△:複合パネルサンプルの表面に浮きがなく、端部に2mm以内の若干の剥がれあり
×:複合パネルサンプルの表面と端部に再剥離性接着剤層の剥がれや浮きあり
表3の結果から加熱剥離性水性接着剤は、使用時には接着性、耐熱性、耐久性に優れ、該再剥離性接着剤層を成形してなる成形品は実施例で示したよう加熱による再剥離性に優れることがわかる。
本発明の加熱剥離性水性接着剤は、常温使用時では接着性、耐熱性、耐久性に優れ、MDF等の多孔質体に接着して化粧板とする際に良好な接着性を与え、その複合材料は加熱することにより容易に剥離できることがわかる。
また、本発明の剥離性再利用型水性接着剤及び複合材料は、一般ラベル、シールの他、塗料、弾性壁材、塗膜防水材、床材、粘着付与樹脂、接着剤、積層構造体用接着剤、シーリング剤、成形材料、表面改質用コーティング剤、人工皮革、合成皮革等の原料として、非常に有用に使用できる。

Claims (6)

  1. フィルム抗張力が1〜28MPaであるフィルムを形成するポリマー(a)を含有する水分散液(A)、融点が70〜150℃である粘着付与樹脂(b)を含有する水分散液(B)、及び融点が75℃〜120℃であるワックス(c)を含有する水分散液(C)からなることを特徴とする加熱剥離性水性接着剤。
  2. ポリマー(a)が、ポリ酢酸ビニル系ポリマー、アクリル系ポリマー、変成シリコーン系ポリマー、シリコーン系ポリマー、スチレンブタジエンエラストマーから選択した1種以上のポリマーであることを特徴とする請求項1に記載の加熱剥離性水性接着剤。
  3. ポリマー(a)が、エチレン−酢酸ビニル共重合体である請求項2に記載の加熱剥離性水性接着剤。
  4. ポリマー(a)100重量部に対して粘着付与樹脂(b)5〜100重量部を配合してなることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の加熱剥離性水性接着剤。
  5. ポリマー(a)100重量部に対してワックス(c)5〜100重量部を配合してなることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の加熱剥離性水性接着剤。
  6. 請求項1〜5いずれかに記載の加熱剥離性水性接着剤から形成される再剥離性接着剤層が、2つの基材間に挟持されてなり、前記2つの基材の少なくとも一方は多孔質体であることを特徴とする複合材料。
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