JP2012254605A - 金型冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】吸引ポンプはエゼクタ61によって構成されている。エゼクタは、その構造上、吸引するガス中に含まれる水分を同時に吸引しても全く問題を生じない。従って、ポンプが水分を吸引することがあってもポンプが故障に至ることはなく、信頼性の高い金型冷却装置を実現することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、このような問題に鑑み、冷却水タンク、つまり冷媒タンク中のガス成分を吸引する吸引ポンプとして、冷媒中の水分を吸引しても問題を生じないポンプを用いることにより、吸引ポンプへの水分の吸引による吸引ポンプの故障を防止し、ポンプの故障に伴う金型冷却装置全体のトラブルを回避することを課題とする。
第1発明によれば、吸引ポンプがエゼクタとされており、エゼクタは、その構造上、吸引するガス中に含まれる水分を同時に吸引しても全く問題を生じない。従って、ポンプが水分を吸引することがあってもポンプが故障に至ることはなく、信頼性の高い金型冷却装置を実現することができる。
第2発明によれば、エゼクタの冷媒吐出口を金型の冷却路入口に接続したときには、冷媒循環ポンプ及び熱交換器の下流側の冷媒がそのまま冷却路に供給されるように接続されているときに比べて、エゼクタの流動体吐出口の圧力によって冷却路入口への供給圧力が高くされるため、金型の冷却路周りの冷媒漏れを容易に発見することができる。例えば、金型の冷却路、或いはその配管との接続部に亀裂が入っていても冷媒タンクに吸引されて冷却路を流れる冷媒圧力が大気圧より低いと、亀裂から冷媒が漏れ出すことは少ないが、この発明のように冷却路入口に供給される圧力が高められ、冷却路を流れる冷媒の圧力が大気圧より高くされると、亀裂のある部分で冷媒は漏れ出し易くなり、それを容易に発見することができる。従って、必要時にエゼクタの冷媒吐出口を金型の冷却路入口に接続することにより金型の冷却路周りの冷媒漏れを点検することができる。
第3発明によれば、第2グループの冷却路は、第1グループの冷却路に比べて、冷却路の入口と出口との間の圧力差が大きく、冷媒量が多く確保されるため、第1グループ及び第2グループの各冷却路に必要な冷媒量を適切に確保することができる。
第4発明によれば、吸引ポンプがエゼクタとされており、エゼクタは、その構造上、吸引するガス中に含まれる水分を同時に吸引しても全く問題を生じない。従って、ポンプが水分を吸引することがあってもポンプが故障に至ることはなく、信頼性の高い金型冷却装置を実現することができる。しかも、エゼクタにおける負圧発生のための流動体として貯水タンクの冷却水を循環して流す構成としたため、負圧発生のための流動体を別途用意する必要はなく、システムとしての構成を簡略化することができる。
第5発明によれば、エゼクタの流動体吐出口を金型の冷却路入口に接続したときには、貯水タンクからの冷却水が冷却路に供給されるように接続されているときに比べて、供給圧力が高くされるため、金型の冷却路周りの冷却水漏れを容易に発見することができる。例えば、金型の冷却路、或いはその配管との接続部に亀裂が入っていても冷却水タンクに吸引されて冷却路を流れる冷却水圧力が大気圧より低いと、亀裂から冷媒が漏れ出すことは少ないが、この発明のように冷却路入口に供給される圧力が高められ、冷却路を流れる冷却水の圧力が大気圧より高くされると、亀裂のある部分で冷却水は漏れ出し易くなり、それを容易に発見することができる。従って、必要時にエゼクタの流動体吐出口を金型の冷却路入口に接続することにより金型の冷却路周りの冷却水漏れを点検することができる。
図1の第1の実施形態は、金型の一つの冷却路11に冷媒として所定の冷却水を循環させるものである。勿論、図示を省略したが実際には冷却路は複数系統が並列に接続されている。
図1において、金型10の冷却路11への冷却水循環路中で、冷媒の流れに関して、冷却路11の下流側で、且つ冷却水循環ポンプ30及び熱交換器40より上流側に冷却水タンク20が設けられ、また下流側に貯水タンク50が設けられている。冷却水タンク20ではガスと冷却水とが分離され、その冷却水タンク20のガス層22には、減圧・脱気を行う吸引ポンプとしてエゼクタ61の吸引口611が接続され、貯水タンク50は大気圧開放されている。
エゼクタ61は、周知のものであり、ここでは負圧発生のための流動体として貯水タンク50の冷却水を循環して流している。そのため、貯水タンク50の冷却水51を圧送ポンプ62によってエゼクタ61の流動体導入口612に圧力を高めて供給し、流動体吐出口613は三方弁71を介して通常は貯水タンク50に戻されている。このときの金型10の冷却水の循環は図2で矢印で示すとおりとなる。
冷却水タンク20のガス層22には、電磁弁85を介して真空圧調整器86が接続されており、冷却水タンク20のガス層22の気圧が適正範囲から外れたとき、電磁弁85を開として真空圧調整器86を介してガス層22の気圧が適正範囲内に調整される。そのため、図示を省略したが、冷却水タンク20のガス層22には気圧センサが設けられている。
冷却水タンク20内には水位センサ23が設けられており、冷却水タンク20内の冷却水21の水位が電気的に検出されている。この水位センサ23によって検出される冷却水の水位が適正範囲を維持するように冷却水循環ポンプ30による冷却水の循環量が制御されている。
熱交換器40は、放熱器41とモータ42と冷却ファン43とから成り、冷却水が放熱器41内を流れる間に、モータ42により作動される冷却ファン43の送風により冷却水が冷却される。
貯水タンク50内には水位センサ52が設けられており、貯水タンク50内の冷却水51の水位が電気的に検出されている。この水位センサ52によって検出される冷却水51の水位が適正範囲を維持するように冷却水循環ポンプ30による冷却水の循環量が制御されている。
第2の実施形態は、金型10の冷却路が複数系統あり、各冷却路12,13を、冷却のために必要とする冷却水量に応じて第1及び第2グループに分類した場合を示している。そして、必要冷却水量の少ない第1グループの冷却路12には、冷却水循環ポンプ30及び熱交換器40の下流側から電磁弁72を介して冷却水を供給し、必要冷却水量の多い第2グループの冷却路13には、三方弁71を介してエゼクタ61の流動体吐出口613から冷却水を供給している。エゼクタ61から供給される冷却水が第2グループの冷却路13での必要量より多い場合は、オーバーフロー分が三方弁71の下流から貯水タンク50に戻される。
他の構成は、第1の実施形態の場合と同一であり、同一部分には同一符号を付して再度の説明は省略する。
11、12、13 冷却路
20 冷却水タンク(冷媒タンク)
30 冷却水循環ポンプ(冷媒循環ポンプ)
40 熱交換器
61 エゼクタ
Claims (5)
- 金型の冷却路への冷媒循環路中で、冷媒の流れに関して、冷却路の下流側で、且つ冷媒循環ポンプ及び熱交換器より上流側に冷媒タンクを設け、該冷却水タンクではガスと冷却水とが分離され、その冷却水タンクのガス層には、減圧・脱気を行う吸引ポンプが接続された金型冷却装置において、
前記吸引ポンプはエゼクタによって構成されていることを特徴とする金型冷却装置。 - 請求項1において、前記エゼクタは、負圧発生のための流動体として前記冷媒循環路中の冷媒を使用し、エゼクタの冷媒吐出口を金型の冷却路入口に選択的に接続することを特徴とする金型冷却装置。
- 請求項1又は2において、前記エゼクタは、負圧発生のための流動体として前記冷媒循環路中の冷媒を使用し、
前記金型の冷却路は複数系統あり、その冷却路を、冷却のために必要とする冷媒量に応じて第1及び第2グループに分類し、
必要冷媒量の少ない第1グループの冷却路には、前記冷媒循環ポンプ及び熱交換器の下流側から冷媒を供給し、
必要冷媒量の多い第2グループの冷却路には、前記エゼクタの冷媒吐出口の冷媒を供給することを特徴とする金型冷却装置。 - 金型の冷却路への冷却水循環路中で、冷媒の流れに関して、冷却路の下流側で、且つ冷却水循環ポンプ及び熱交換器より上流側に冷却水タンクを設け、
また冷却水循環ポンプ及び熱交換器より下流側に貯水タンクを設け、
該冷却水タンクではガスと冷却水とが分離され、その冷却水タンクのガス層には、減圧・脱気を行う吸引ポンプが接続され、
前記貯水タンクは大気圧開放されている金型冷却装置において、
前記吸引ポンプはエゼクタによって構成され、
該エゼクタは、負圧発生のための流動体として前記貯水タンクの冷却水を循環して流すことを特徴とする金型冷却装置。 - 請求項4において、前記エゼクタの流動体吐出口には三方弁が接続され、
この三方弁により前記エゼクタの流動体吐出口が金型の冷却路入口に選択的に接続され、
前記貯水タンクから金型の冷却路への流路が遮断されることを特徴とする金型冷却装置。
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