JP2012253175A - 発光素子の温度制御装置及びこれを用いたディスプレイ装置 - Google Patents

発光素子の温度制御装置及びこれを用いたディスプレイ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】発光素子を最も発光効率のよい温度に制御するとともに、省電力性に優れた発光素子の温度制御装置及びこれを用いたディスプレイ装置を提供することを目的としている。
【解決手段】固体レーザ1の温度を計測する温度センサ8と、固体レーザ1が載置されるベースプレート2と、このベースプレート2の固体レーザ1が載置された面と同一面に取り付けられ、固体レーザ1を加熱するヒータ7と、放熱フィン4が取り付けられたU字状ヒートパイプ5と、放熱フィン4に冷却風を送る冷却ファン6と、温度センサ8により固体レーザ1の温度が所定の温度範囲に収まるように、冷却ファン6の回転数あるいはヒータ7の出力を制御する制御ユニット10とから構成され、発光素子を最も発光効率のよい温度で制御することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、発光素子を最も発光効率のよい温度に制御する温度制御装置と、これを用いたディスプレイ装置に関するものである。
近年、従来からの放電管、LEDなどに加えて、レーザ発光素子を用いた画像投写装置が民生用の大型テレビや業務用の大型ディスプレイとして開発されている。この画像投写装置は、光源からの光を照明光学系によって変調素子としてのDMD(デジタルマイクロミラーデバイス)などに照射して画像光を形成し、この画像光をレンズやミラーなどの光学系によってスクリーンに背面などから投影することで、画像を表示する構造となっている。
このような画像投写装置の光源にレーザ発光素子を用いた場合、レーザ光は位相がそろったコヒーレントな光であることと、独立したレーザ発光素子によりR(赤色)、G(緑色)、B(青色)のそれぞれの波長帯のレーザ光を放つものが使用されることなどから、従来の放電管やLEDなどの光源を用いた画像投写装置よりも省エネ性能が高い、色再現範囲が広い、鮮明な画像が表示できる、大画面化が容易である、また映像描写速度が速いなどの利点があり、3D映像の表示にも適している。
一般的に、レーザ発光素子の光源としては、赤色光源には赤色半導体レーザが、緑色光源には波長変換素子とその基本波を発振する固体レーザ結晶、この固体レーザ結晶を励起する半導体レーザ及びレーザ共振器から構成される緑色固体レーザが、そして、青色光源には青色半導体レーザがそれぞれ用いられている。
しかしながら、緑色光源に用いられている緑色固体レーザは、所定の動作温度範囲があり、この動作温度範囲を維持しないと、所望の緑色レーザ光を発生させることができない。このため、最大の発光効率を得るためには、緑色固体レーザの温度を最適に制御する必要がある。
この緑色固体レーザの温度を最適に制御する方策として、例えば、特許文献1に示されるレーザ光源装置およびこれを備えたレーザディスプレイ装置では、赤色レーザ光を発生させる赤色レーザ光源と、緑色レーザ光を発生させる緑色レーザ光源と、青色レーザ光を発生させる青色レーザ光源と、これら各色のレーザ光源が共通にマウントされる放熱用基板と、この放熱用基板を温度制御するための温度制御素子にペルチェ素子とを備えることにより、一つの温度制御素子で、各色のレーザ光源の温度調整を行っている。
また、特許文献2に示される通風ダクト型温度制御装置では、発光素子を予熱するヒータと、この発光素子と伝熱的に接続されたヒートシンクと、重力方向に対して略逆U字状となる通風路を有するダクトとを備えており、ヒートシンクをダクト内の上方に設置することにより、発光素子の予熱に要する待機時の加熱量が小さくなって待機時の電力の削減を可能にしている。さらに、動作温度範囲を維持するため、動作時の発光素子の温度を測定して、ファンの回転数を制御し、温度制御を行っている。
特開2007−300009号公報 特開2008−300661号公報
しかしながら、従来の特許文献1によるレーザ光源装置においては、レーザ光源が共通にマウントされた放熱用基板の温度制御を行うための温度制御素子にペルチェ素子が用いられている。このため、消費電力が高くなり、省電力性の観点からは好ましくなく、また、コストアップの要因にもなるという課題があった。
また、特許文献2による通風ダクト型温度制御装置においては、発光素子の動作時にはファンのみで温度制御を行い、複数の発光素子と複数のヒートシンクを共通のダクトとファンで冷却を行っているため、各発光素子を最適な温度に調整することができないという課題があった。また、ヒータをヒートブロックに配置して、待機時の発光素子を暖めているため、ヒータの利用効率が悪いといった課題もあった。
発光素子を最適な温度に調整することに併せて、地球温暖化対策の観点からディスプレイ装置の省電力化を図ることは、喫緊の大きな課題であり、この課題を解決することが非常に重要である。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、発光素子を最も発光効率のよい温度に制御するとともに、省電力性に優れた発光素子の温度制御装置及びこれを用いたディスプレイ装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の発光素子の温度制御装置は、発光素子が載置されるとともに、前記発光素子を加熱するヒータが設けられたベースプレートと、前記発光素子の温度を計測する温度センサと、前記ベースプレートに伝熱的に接続された放熱体と、前記放熱体に冷却風を送る冷却ファンと、前記発光素子の温度が所定の温度範囲に収まるように、前記冷却ファンの回転数あるいは前記ヒータの出力を制御する制御ユニットと、を備えたことを特徴とするものである。
本発明の発光素子の温度制御装置及びこれを用いたディスプレイ装置によれば、発光素子の温度が所定の温度範囲に収まるように、冷却ファンの回転数あるいはヒータの出力を制御することにより、発光素子を最も発光効率のよい温度に制御することができると共に、省電力性に優れた温度の制御を実現することができる。
実施の形態1に係る発光素子の温度制御装置の概略正面図である。 実施の形態1に係る発光素子の温度制御装置の概略側面図である。 実施の形態1における発光素子の温度制御フローを示す図である。 実施の形態1における発光素子の温度応答性比較のために、ヒータ位置を変更した発光素子の温度制御装置の概略正面図である。 実施の形態1に係る発光素子の温度制御装置において、ヒータ位置の違いによる発光素子の温度応答性の比較結果を示す図である。 実施の形態1における冷却ファンの風量に対するU字状ヒートパイプの熱抵抗の測定結果を示す図である。 実施の形態1における緑色レーザの出力に対する温度変化とヒータ出力に対する冷却ファンのPWMのパルス幅との関係を示す図である。 実施の形態1における発光素子の他の温度制御フローを示す図である。 実施の形態1の他の実施態様による発光素子の温度制御装置の部分図である。 実施の形態2に係る発光素子の温度制御装置の概略正面図である。 実施の形態2に係る発光素子の温度制御装置の概略側面図である。
以下、本発明の実施の形態に係る発光素子の温度制御装置について、図1〜図11に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る発光素子の温度制御装置の概略正面図であり、図2は、発光素子の温度制御装置の概略側面図である。図3は、発光素子の温度制御フローを示す図である。図4は、発光素子の温度応答性比較のために、ヒータ位置を変更した発光素子の温度制御装置の概略正面図である。図5は、ヒータ位置の違いによる発光素子の温度応答性の比較結果を示す図である。図6は、冷却ファンの風量に対するU字状ヒートパイプの熱抵抗の測定結果を示す図である。図7は、緑色レーザの出力に対する温度変化とヒータ出力に対する冷却ファンのPWMのパルス幅との関係を示す図である。図8は、発光素子の他の温度制御フローを示す図である。また、図9は、他の実施態様による発光素子の温度制御装置の部分図である。
図1及び図2に示すように、実施の形態1に係る発光素子の温度制御装置は、発光素子である固体レーザ1と、固体レーザ1に取り付けられ温度を計測する温度センサ8と、固体レーザ1が載置されるベースプレート2と、このベースプレート2の固体レーザ1が載置された面と同一面に取り付けられ、固体レーザ1を加熱するヒータ7と、放熱体として放熱フィン4が取り付けられたU字状ヒートパイプ5と、このU字状ヒートパイプ5を固定するとともにベースプレート2に接合されるヒートブロック3と、放熱フィン4に冷却風を送る冷却ファン6と、温度センサ8により固体レーザ1の温度が所定の温度範囲に収まるように、冷却ファン6の回転数あるいはヒータ7の出力を制御する制御ユニット10とから構成されている。なお、ダクト9は、冷却ファン6の冷却風を放熱フィン4に導くものである。
次に、実施の形態1に係る発光素子の温度制御装置の動作について説明する。固体レーザ1から発生する熱は、固体レーザ1を載置するベースプレート2とヒートブロック3を通して、U字状ヒートパイプ5に伝えられ、U字状ヒートパイプ5に設けられた放熱フィン4で冷却される。さらに、固体レーザ1から発生する熱を効率よく冷却するために、この放熱フィン4は冷却ファン6にて冷却される。ヒータ7は、固体レーザ1の温度の急激な低下を回避するために用いられる。制御ユニット10により、温度センサ8にて計測した固体レーザ1の温度が所定の温度よりも高い場合には、冷却ファン6を駆動させて冷却し、所定の温度よりも低い場合には、ヒータ7にて固体レーザ1を加熱して、固体レーザ1が所定の温度範囲に収まるように、冷却ファン6の回転数あるいはヒータ7の出力を調整、制御する。
図3に、固体レーザ1の温度を最も発光効率のよい所定温度範囲(目標温度範囲)に保つための温度制御フローを示す。実施の形態1では、冷却ファン6の回転数をパルス幅変調制御(PWM制御:Pulse Width Modulation)にて制御を行う場合を示している。図3の温度制御フローを参照して、制御ユニット10の動作を具体的に説明する。まず、制御開始時には、冷却ファン6の回転数とヒータ7の出力を初期化(ステップS101)し、準備が整うと、固体レーザ1に通電する(ステップS102)。その後、温度センサ8により固体レーザ1の温度をチェックし(ステップS103)、予め決められた目標温度と固体レーザ1との温度の差を算出し、調整演算を行う(ステップS104)。続いて、この調整演算に基づいて、冷却ファン6を駆動するPWMのパルス幅を算出する(ステップS105)。この時算出されたパルス幅が、決められたパルス幅の最大値と最小値との間の値であれば(ステップS106,S107)、算出されたパルス幅を冷却ファン6に出力する(ステップS108)。もし、算出されたパルス幅が、冷却ファン6のパルス幅の最大値と比較して大きければ(ステップS106)、パルス幅を決められた最大値にして、冷却ファン6に出力し(ステップS109)、温度チェックに戻る(ステップS103)。また、算出されたパルス幅が最小値よりも小さければ(ステップS107)、冷却ファン6を停止する(ステップS110)。次に、目標温度よりも固体レーザ1の温度が高ければ(ステップS111)、温度チェックに戻る(ステップS103)。これに対して、目標温度よりも固体レーザ1の温度が低ければ(ステップS111)、ヒータ7に通電にする(ステップS112)。ここで、ヒータ7への通電(ステップS112)は、目標温度よりも固体レーザ1の温度が高くなるまで、繰り返され、固体レーザ1の温度が高くなれば(ステップS113)、ヒータ7への通電を停止して(ステップS114)、再度固体レーザ1の温度チェックに戻る(ステップS103)。この温度制御フローを一定周期毎に行うことで、冷却ファン6とヒータ7を用いて固体レーザ1の温度制御が可能になる。この方法は、ペルチェ素子を用いていないので、省電力、低コストで実現することができる。
図1及び図2で示す発光素子の温度制御装置においては、ヒータ7は、U字状ヒートパイプ5よりも固体レーザ1側のベースプレート2の上に配置されている。これはヒートブロック3からU字状ヒートパイプ5に、ヒータ7の熱が伝わる割合を減らし、固体レーザ1に効率よく熱を伝えるためである。これに対して、図4に示す発光素子の温度制御装置では、ヒータ7がU字状ヒートパイプ5に対して、固体レーザ1とは反対側に配置されている。
図5は、ヒータ7が図1に示す位置に配置されている場合における固体レーザ1の温度応答性と、ヒータ7が図4に示す位置に配置されている場合における固体レーザ1の温度応答性との実験結果を比較したものである。ヒータ7を図1に示す位置に配置にした場合には、固体レーザ1の温度を10℃上昇させるのに要する時間は約30秒である(図5のA)。これに対して、図4に示す位置に配置した場合には、固体レーザ1の温度を10℃上昇させるのに要する時間は約80秒と長くなることが分かる(図5のB)。この結果から明らかなように、図1に示すように、ヒータ7をU字状ヒートパイプ5側よりも固体レーザ1側に配置した方が、温度応答性が優れており、また、省電力で固体レーザ1の温度を上昇させることが可能であり、より効率的である。
また、実施の形態1では、固体レーザ1による発熱をベースプレート2及びヒートブロック3を介して、放熱フィン4まで輸送するのに、U字状ヒートパイプ5を使用した例を示している。これは、U字状ヒートパイプ5を採用することにより、ヒートパイプの凝縮部と放熱フィン4との熱伝達効率を向上させることができるため、強制対流時に所望の熱抵抗を得るのに必要な放熱フィン4の容積を小さくすることが可能となり、発光素子の温度制御装置全体の熱容量を小さくすることができる。熱容量を小さくすることができれば、自然対流や放射の影響を小さくすることができるので、冷却ファン6が停止しているときには、熱抵抗を大きくすることができる。この結果、冷却ファン6の回転数を可変にした場合に、熱抵抗の可変幅を大きくすることができ、ヒータ7の省電力化をより促進することが可能となる。
図6に、冷却ファン6の回転数を変えて、放熱フィン4への冷却風の風量を変えた場合におけるU字状ヒートパイプ5の熱抵抗を測定した結果を示す。風量を0m3/min付近から、1.0m3/minまで変えることで、熱抵抗は0.38k/Wから2.0k/W付近まで可変に調整することができた。このように、冷却ファン6の回転数を制御し、風量を変えることで、固体レーザ1の温度を制御することが可能になる。
次に、図7に、緑色固体レーザ(緑色レーザ)1の出力を37.5Wから3W、3Wから37.5Wへと変化させた場合に、温度センサ8で計測される緑色レーザの温度が目標温度に対して一定となるように、冷却ファン6とヒータ7を制御した結果を示す。なお、目標温度は31℃とした。ここでは、冷却ファン6を駆動するPWMのパルス幅を騒音の影響や冷却ファンメーカが動作保証している回転数などを考慮して、最小値を40%に、最大値を63%にそれぞれ設定されている。
図7(a1)、(b1)及び(c1)は、緑色レーザ1の出力(W)の変化に対して温度センサ8で計測された温度(℃)の変化である。図7(a2)、(b2)及び(c2)は、図7(a1)、(b1)及び(c1)に対応する冷却ファン6のPWMのパルス幅(%)とヒータ7の出力(W)の制御量である。図7(a1)と(a2)、図7(b1)と(b2)及び図7(c-1)と(c2)のそれぞれの違いは、図3の温度制御フロー図でのステップS104の調整演算におけるアルゴリズムの違いによるものである。
図7(a1)と(a2)では、目標温度と計測された緑色レーザ1の温度との差分に応じて、冷却ファン6をオン/オフ制御した結果を示す。ここでは、ヒータ7は全域で停止されている。また、図7(b1)と(b2)は、目標温度と計測された緑色レーザ1の温度との差分に応じて、冷却ファン6をPID制御した結果を示す。ここでは、ヒータ7は全域で停止されている。さらに、図7(c-1)と(c2)では、目標温度と計測された緑色レーザの温度との差分に応じて、冷却ファン6をPID制御し、さらに、冷却ファン6の停止時には、ヒータ7をオン/オフ制御した結果を示す。ここでは、ヒータ7の出力は35Wとした。
図7(a1)と(a2)から、緑色レーザ1の出力が37.5Wから3Wに低下すると、温度センサ8で計測された温度も急激に低下し、目標温度に対して、約4.5℃程度低下している。この時、冷却ファン6は停止している。緑色レーザ1の出力が3Wから37.5Wに上昇すると、温度センサ8で計測された温度は急激に上昇している。この時、冷却ファン6は駆動しているが、目標温度に対して約2.0℃程度超過している。冷却ファン6のオン/オフ制御だけでは、温度制御が追いついていないことがわかる。
また、図7(b1)と(b2)から、冷却ファン6をPID制御している場合には、緑色レーザ1の出力が37.5Wから3Wに低下すると、図7(a1)と(a2)の場合と同じような挙動を示し、目標温度に対して、同様に約4.5℃程度低下している。この時、冷却ファン6は停止している。しかし、緑色レーザ1の出力が3Wから37.5Wに上昇すると、温度センサ8で計測された温度は上昇するが、目標温度に対する温度超過が、冷却ファン6をPID制御していない図7(a1)と(a2)の場合と比較すると、約0.3℃程度に低減し、改善されている。このことは、冷却ファン6をPID制御すると、緑色レーザ1の出力が上昇する場合に緑色レーザ1の温度上昇を抑制できることを示している。
さらに、図7(c-1)と(c2)から、冷却ファン6をPID制御することに加えて、冷却ファン6の停止時にヒータ7をオン/オフ制御している場合には、緑色レーザ1の出力が上昇する場合においても、下降する場合においても、目標温度に対して温度センサ8で計測された温度の変化は小さく、温度変動が抑制されていることがわかる。
これらの結果から、固体レーザ1の温度上昇時は、冷却ファン6で温度上昇を抑制し、温度下降時には、冷却ファン6を停止するだけでは応答が間に合わないので、ヒータ7も用いて、温度低下を抑制することが有効である。
上記実施の形態1の説明においては、図3の温度制御フロー図で示すように、目標温度と温度センサ8で計測された温度との差分から冷却ファン6のPWMのパルス幅を設定する場合について説明したが、図8の温度制御フロー図で示すように、固体レーザ1の出力と冷却ファン6のPWMのパルス幅との相関を示すテーブルを記憶させておき、固体レーザ1の出力をチェックした後、固体レーザ1の出力とPWMのパルス幅との相関テーブルとを照合し、冷却ファン6のPWMのパルス幅を算出する方法を用いることもできる。次に、図8の温度制御フローを参照して、制御ユニット10の動作について説明する。まず、制御開始時には、冷却ファン6の回転数とヒータ7の出力を初期化(ステップS201)し、準備が整うと、固体レーザ1に通電する(ステップS202)。その後、固体レーザ1の出力をチェックし(ステップS203)、予め準備された固体レーザ1の出力とPWMのパルス幅の相関テーブルとを照合する(ステップS204)。続いて、この照合結果に基づいて、冷却ファン6を駆動するPWMのパルス幅を算出する(ステップS205)。この時算出されたパルス幅が“0”であるかどうか判定し、“0”でなければ(ステップS206)、算出されたパルス幅を冷却ファン6に出力し(ステップS207)、固体レーザ1の出力チェックに戻る(ステップS103)。もし、算出されたパルス幅が“0”であれば(ステップS206)、冷却ファン6を停止する(ステップS208)。次に、目標温度よりも固体レーザ1の温度が高ければ(ステップS209)、固体レーザ1の出力チェックに戻る(ステップS203)。これに対して、目標温度よりも固体レーザ1の温度が低ければ(ステップS209)、ヒータ7に通電にする(ステップS210)。ここで、ヒータ7への通電(ステップS210)は、目標温度よりも固体レーザ1の温度が高くなるまで、繰り返され、固体レーザ1の温度が高くなれば(ステップS211)、ヒータ7への通電を停止して(ステップS212)、再度固体レーザ1の出力チェックに戻る(ステップS203)。この方法は、固体レーザ1の温度を直接モニタしていないので、外乱に弱いという欠点もあるが、目標温度と温度センサとの温度差から調整演算を行う工程を簡略することができる利点がある。
また、図9は、上記実施の形態の他の実施態様を示すもので、発光素子の温度制御装置の部分図である。図1の実施の形態1では、ベースプレート2上に直接、ヒータ7を載置しているが、図9に示すように、ベースプレート2の保持部材13にヒータ7を載置する場合であってもよい。
このように、実施の形態1に係る発光素子の温度制御装置によれば、発光素子を加熱するヒータと放熱体にヒートブロックと放熱フィンを有するヒートパイプ及び冷却風を送る冷却ファンとを備え、発光素子の温度が所定の温度範囲に収まるように、冷却ファンの回転数あるいはヒータの出力を制御することにより、発光素子を最も発光効率のよい温度に制御することができるとともに、省電力性に優れた温度の制御を実現することができるという効果がある。
実施の形態2.
図10は、実施の形態2に係る発光素子の温度制御装置の概略正面図であり、図11は、発光素子の温度制御装置の概略側面図である。
図10及び図11で示す実施の形態2に係る発光素子の温度制御装置において、図1及び図2で示す実施の形態1に係る発光素子の温度制御装置と異なる点は、放熱体として放熱フィン4が取り付けられたU字状ヒートパイプ5の替わりに、ベースプレート2にヒートスプレッダ11及び放熱フィン12aが形成されたヒートシンク12が使用されている点であり、その他の構成要素については同様であり、説明を省略する。
次に、実施の形態2に係る発光素子の温度制御装置の動作について説明する。固体レーザ1から発生する熱は、固体レーザ1を載置するベースプレート2とヒートスプレッダ1
1を通して、ヒートシンク12に伝えられ、ヒートシンク12に設けられた放熱フィン12aで冷却される。さらに、固体レーザ1から発生する熱を効率よく冷却するために、この放熱フィン12aは冷却ファン6にて冷却される。制御ユニット10により、温度センサ8にて計測した固体レーザ1の温度が所定の温度よりも高い場合には、冷却ファン6を駆動させて冷却し、所定の温度よりも低い場合には、ヒータ7にて固体レーザ1を加熱して、固体レーザ1が所定の温度範囲に収まるように、冷却ファン6の回転数あるいはヒータ7の出力を調整、制御する。固体レーザ1の温度を最も発光効率のよい所定温度範囲(目標温度範囲)に保つための温度制御については、実施の形態1で説明した図3の温度制御フローを使用することができる。
このように、実施の形態2に係る発光素子の温度制御装置によれば、発光素子を加熱するヒータと放熱体にヒートスプレッダと放熱フィンを有するヒートシンク及び冷却風を送る冷却ファンとを備え、発光素子の温度が所定の温度範囲に収まるように、冷却ファンの回転数あるいはヒータの出力を制御することにより、実施の形態1と同様、発光素子を最も発光効率のよい温度に制御することができるとともに、省電力性に優れた温度の制御を実現することができるという効果がある。
また、実施の形態2では、ヒートパイプを用いず、固体レーザが載置されているベースプレートにヒートスプレッダを介してヒートシンクが取り付けられているので、発光素子の温度制御装置がコンパクトになる利点もある。実施の形態2においても、ペルチェ素子を用いていないので、省電力、低コストで実現することができる。
なお、上記実施の形態に係る発光素子の温度制御装置の説明では、発光素子として緑色の固体レーザに適用する場合について説明したが、赤と青の半導体レーザの温度制御装置に適用する場合であってもよく、同様の効果を奏することはいうまでもない。
また、上記実施の形態の発光素子の温度制御装置の用途として、特に、発光素子に動作温度範囲があり、温度管理が厳密に要求される画像投写型のディスプレイ装置に使用される固体レーザの温度制御が挙げられる。ペルチェ素子を用いていないので、省電力性に優れ、低コストで高精度の温度調整が可能になるという効果がある。もちろん、ディスプレイ装置以外の装置に使用される固体レーザや半導体レーザ等の光源の制御装置に適用しても効果を奏する。
また、図において、同一符号は、同一または相当部分を示す。
1 固体レーザ(緑色固体レーザ、緑色レーザ)
2 ベースプレート
4 放熱フィン
5 U字状ヒートパイプ
6 冷却ファン
7 ヒータ
8 温度センサ
10 制御ユニット
12 ヒートシンク

Claims (8)

  1. 発光素子が載置されるとともに、前記発光素子を加熱するヒータが設けられたベースプレートと、
    前記発光素子の温度を計測する温度センサと、
    前記ベースプレートに伝熱的に接続された放熱体と、
    前記放熱体に冷却風を送る冷却ファンと、
    前記発光素子の温度が所定の温度範囲に収まるように、前記冷却ファンの回転数あるいは前記ヒータの出力を制御する制御ユニットと、
    を備えたことを特徴とする発光素子の温度制御装置。
  2. 前記放熱体が、放熱フィンを有するヒートパイプで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の発光素子の温度制御装置。
  3. 前記ヒートパイプは、U字状に形成され、前記U字の底部で前記ベースプレートと伝熱的に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の発光素子の温度制御装置。
  4. 前記放熱体が、放熱フィンを有するヒートシンクで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の発光素子の温度制御装置。
  5. 前記ヒータは、前記ベースプレートの前記発光素子が載置された面と同一面に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の発光素子の温度制御装置。
  6. 前記発光素子の温度が、所定の温度よりも低下した場合にのみ前記ヒータにより加熱することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の発光素子の温度制御装置。
  7. 前記発光素子が固体レーザであることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の発光素子の温度制御装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載された発光素子の温度制御装置を備えたことを特徴とするディスプレイ装置。
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