JP2012252735A - 光ディスク装置及び半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光ディスク装置において、光スポットが目的とする情報記録層から逸脱してしまった場合にリカバリ処理を効率よく行うための技術を提供する。
【解決手段】光ディスク装置(500)は、光ディスク(400)にアクセスするためのメインビーム(93)と複数のサブビーム(94、95)を生成して光ディスクに照射し、その反射光を受光素子に集光して光量を検出する。夫々のサブビームに係る受光素子(102、103)における集光状態は、メインビームがアクセスの目的とする情報記録層以外の情報記録層にフォーカスサーボオンしたときに、フォーカスのずれた方向に応じて相互に異なるように調整される。前記光ディスク装置は、サブビームの反射光の光量に基づく信号(14、15)に応じて、フォーカスサーボオンしている情報記録層と前記目的とする情報記録層とのずれの状態を判別する。
【選択図】図5

Description

本発明は、積層された複数の情報記録層を有する光ディスクに対して情報の記録再生を行う光ディスク装置、及び前記光ディスク装置を制御するための半導体装置に関し、特に3層以上の情報記録層を有する光ディスクに対応した光ディスク装置に適用して有効な技術に関する。
近年、光ディスクは高速化・高密度化が進んでいる。例えばBD(Blu−ray Disc(登録商標))等の規格としては2層の情報記録層を有するメディアが主流であるが、積層数を4層、8層等と更に多層化した次世代光ディスクの開発が進んでいる。また、次世代光ディスクでは容量の増加を狙って、高NA(Numerical aperture)化が進んでいる。従来のDVD(Digital Versatile Disc)では対物レンズの開口数NAが0.65程度であったが、BDでは0.85程度まで引き上げられている。高NA化によって微細な光スポットを形成することが可能となったが、それに伴い光ディスクの傾きや厚さのバラツキ等に起因する収差の影響も増加している。そのためBDのディスクはこの収差の影響を少なくするために、保護層、層間の厚みを極端に薄くする仕様となっている。また複数の層を有するディスクでは層間隔が狭くなっており、例えばDVDでは層間隔が55um程度であったが、BDでは20umとなっている。現在開発が進んでいる多層ディスクにおいては層間隔が10um程度になると予想されている。
高NA化によって実現される光ディスクに対応した光ディスク装置の従来技術として、特許文献1及び2に開示がある。特許文献1には、フォーカスサーチの際に、球面収差補正状態を目的とする情報記録層でのカバー層の厚さに合わせた状態に設定してから焦点制御誤差信号の極性及び反射光強度信号の信号レベルを観測してフォーカス引き込み動作を行うことで、目的とする情報記録層にフォーカス引き込みを行う技術が開示されている。また、特許文献2には、高NA化によって書き込み対象とされる情報記録層とレーザ光源との間の記録層(中間層)での放射ビームの直径が大きくなることよる中間層での反射や錯乱等による干渉クロストークを防止するために、メインビームの他にサイドビームを用いる方法が開示されている。
特開2004−39125号公報 特表2008−524763号公報
ところで、上記の次世代光ディスクにおいても、記録再生を行う光スポットは、従来と同様に光ディスク面内及び他の情報記録層をまたいで任意に移動する必要がある。しかしながら、前述したように、光ディスクの高密度化に伴いディスクのトラックピッチ及び層間隔が狭くなっているため、光スポットが所望の位置から逸脱してしまう現象が従来のDVDに比べて多くなる虞がある。従来のDVDにおいては、光スポットが逸脱してトラックを逸脱した場合や目的とする情報記録層から逸脱した場合であっても、光ディスクからの情報はそのままの状態で読み出せる仕様になっているので、容易に正規の位置に戻ることが可能であった。しかしながらBDの場合はトラックの逸脱についてはDVDと同様であるが、目的とする情報記録層から逸脱した場合は、何れかの情報記録層にフォーカスサーボオンするものの、高NA化による収差の著しい増加によってトラック及びデータ信号が読み出せない状態に陥ってしまう。そのため、ディスク内のどの位置にいるかの判断が容易ではない。例えば、従来の光ディスクは2層ディスクであったため、目的とする情報記録層から光スポットが外れた場合は、光スポットが外れたことを検知出来れば、他方の層にいることが容易に判定可能であったが、3層以上の多層ディスクでは、層を外れたことは検知出来るが、所望の層に対して上側若しくは下側であるのか、又は何層ずれているか等を判定することは困難である。この場合、光スポットが何層の何番地にいるかをアドレスチェック処理によって判別し、サーボ信号の初期化等を行って再度所望の情報記録層に復帰するというリカバリ処理が必要となる。その結果、リカバリ時間が長くなってしまい、再生中の映像が停止したり、音声が途切れたりする虞がある。前述の特許文献1及び2では、光スポットが逸脱してしまった場合の効率の良いリカバリ処理については特に記載されていない。
本発明の目的は、光スポットが目的とする情報記録層から逸脱してしまった場合にリカバリ処理を効率よく行うための技術を提供することにある。
本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
すなわち、本光ディスク装置は、光ディスクにアクセスするためのメインビームと複数のサブビームを生成して光ディスクの情報記録層に照射し、その反射光を前記ビーム毎に設けられた受光素子の受光面に集光して光量を検出する。夫々のサブビームに係る前記受光素子の受光面における集光状態は、前記メインビームのフォーカスがずれて、アクセスの目的とする情報記録層以外の情報記録層にフォーカスサーボオンしたときに、前記フォーカスのずれた方向に応じて相互に異なるように調整される。前記光ディスク装置は、アクセスの目的とする情報記録層以外の情報記録層にフォーカスサーボオンしたと判断した場合には、前記サブビームの反射光の光量に基づく信号に応じて、フォーカスサーボオンしている情報記録層と前記目的とする情報記録層とのずれの状態を判別する。
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記のとおりである。
すなわち、本光ディスク装置によれば、光スポットが目的とする情報記録層から逸脱してしまった場合のリカバリ処理を効率よく行うことができる。
図1は、実施の形態1に係る光ディスク装置の構成例を示すブロック図である。 図2は、回折格子4の構造例を示す説明図である。 図3は、曲線格子形状の回折格子4に光を照射した場合の説明図である。 図4は、光ピックアップ40においてレーザ光が照射されてから反射光が受光素子に到達するまでの経路を示す説明図である。 図5は、メインビーム93及びサブビーム94、95の夫々の反射光の光スポット形状、並びに各ビームの光ディスク上での集光状態を示す説明図である。 図6は、演算回路304における判別信号16を生成するための機能部の一例を示すブロック図である。 図7は、メインビーム93のフォーカスが移動したときのサブ信号14、15及び判別信号16の変化の一例を示す説明図である。 図8は、メインビーム93のフォーカスが目的とする情報記録層から外れた場合のリカバリ処理の流れの一例を示すフロー図である。 図9は、閾値VTP及びVTNを利用したリカバリ処理の流れの一例を示すフロー図である。 図10は、実施の形態2に係る光ディスク装置の構成例を示すブロック図である。 図11は、実施の形態2に係る光ピックアップ41の構成例を示す説明図である。
1.実施の形態の概要
先ず、本願において開示される発明の代表的な実施の形態について概要を説明する。代表的な実施の形態についての概要説明で括弧を付して参照する図面中の参照符号はそれが付された構成要素の概念に含まれるものを例示するに過ぎない。
〔1〕(メインビームに対してデフォーカス成分が付加された複数のサブビームを利用して、フォーカスが外れたときのずれの状態を判別する。)
本発明の代表的な実施の形態に係る光ディスク装置(500、又は510)は、複数の情報記録層を有する光ディスク(400)にアクセスするための光ディスク装置である。前記光ディスク装置は、前記光ディスクにアクセスするためのメインビーム(93)と、複数のサブビーム(94及び95、又は96及び97)とを生成し、対物レンズ(8)と球面収差補正機構(7)とを介して前記光ディスクの情報記録層に照射し、前記ビームの反射光を前記ビーム毎に設けられた受光素子(101、102及び103、又は101、202及び203)の受光面に集光して、夫々の反射光の光量を検出する光ピックアップ(40又は41)を有する。また前記光ディスク装置は、前記検出された反射光の光量に応じた信号(13〜15)を生成し、前記信号に基づいてデータ処理を実行するとともに、前記光ピックアップを制御することによりフォーカスサーボ制御と球面収差補正とを行うデータ処理制御部(30)を有する。前記光ディスク装置において、夫々のサブビームに係る前記受光素子の受光面における集光状態は、前記メインビームのフォーカスがずれてアクセスの目的とする情報記録層以外の情報記録層にフォーカスサーボオンしたときに、前記フォーカスがずれた方向に応じて相互に異なるように調整される。前記データ処理制御部は、アクセスの目的とする情報記録層以外の情報記録層にフォーカスサーボオンしたと判断した場合には、前記複数のサブビームの反射光の光量に基づく信号(14、15)に応じて、フォーカスサーボオンしている情報記録層と前記目的とする情報記録層とのずれの状態を判別する。
項1の光ディスク装置において、前記サブビームは前記フォーカスがずれた方向に応じてその反射光の集光状態が相互に異なるから、前記サブビームの反射光の光量に基づく信号は、ずれた方向に応じて異なる状態となる。したがって、前記サブビームの反射光の光量に基づく信号の変化を見れば何れの方向に光スポットがずれたかを容易に把握することができる。これにより、効率のよいリカバリ処理を行うことが可能となる。例えば、アドレスチェック処理やサーボ信号の初期化等を行わなくとも、フォーカスジャンプ処理等により、ずれた方向と反対方向に存在する情報記録層にフォーカスを移動させれば、多層の光ディスクであっても目的とする情報記録層に戻ることができる確率が高くなる。
〔2〕(2本のサブビーム)
項1の光ディスク装置において、前記複数のサブビームは、前記メインビームが前記目的とする情報記録層(第n層)に対して第1方向に存在する情報記録層(第n+1層(第n−1層)、又は第n+2層(第n−2層))にフォーカスサーボオンしたときに、当該フォーカスサーボオンしている情報記録層に光スポットがより集光するように焦点位置が調整された第1サブビーム(95(94))と、前記メインビームが前記目的とする情報記録層に対して前記第1方向と反対方向の第2方向に存在する情報記録層(第n−1層(第n+1層)、又は第n−2層(第n+2層))にフォーカスサーボオンしたときに、当該フォーカスサーボオンしている情報記録層に光スポットがより集光するように焦点位置が調整された第2サブビーム(94(95))と、を含む。
これによれば、2つのサブビームの前記受光面における集光状態を相補的に変化させるから、フォーカスがずれた方向の判別が容易となる。
〔3〕(フレネルゾーンプレートの形状に基づく回折格子)
項1又は2の光ディスク装置において、前記光ピックアップは、光源から放射されたレーザ光に基づくレーザ光を、フレネルゾーンプレートに基づく形状を有する回折格子(4)に入射することにより、前記メインビームと前記複数のサブビームとを生成する。
これによれば、光軸方向に焦点位置の異なるサブビームを容易に生成することができる。
〔4〕(ずれ方向の判別)
項2又は3の光ディスク装置において、前記第1サブビームの反射光の光量に基づく第1信号(15、又は14)と前記第2サブビームの反射光の光量に基づく第2信号(14、又は15))は、前記反射光が前記受光面において集光するほど値が大きくなるように調整される。また、前記データ処理制御部は、前記第1信号の値が前記第2信号の値よりも大きい場合には、前記目的とする情報記録層に対して前記第1方向に存在する情報記録層にフォーカスサーボオンしていると判断し、前記第1信号の値が前記第2信号の値よりも小さい場合には、前記目的とする情報記録層に対して前記第2方向に存在する情報記録層にフォーカスサーボオンしていると判断する。
これによれば、サブビーム間の集光状態の違いを容易に判別することができ、ずれ方向の判別が容易となる。
〔5〕(判別後にフォーカスジャンプ処理)
項4の光ディスク装置において、前記データ処理制御部は、前記判断したずれの方向と反対方向にフォーカスを移動させるようにフォーカスジャンプ処理を実行する。
これによれば、効率よく、前記目的とする情報記録層にフォーカスサーボオンさせることが可能となり、リカバリ時間の短縮化に資する。
〔6〕(隣接層に集光するサブビーム)
項2乃至5のいずれかの光ディスク装置において、前記第1方向に存在する情報記録層は、前記目的とする情報記録層の前記第1方向に隣接する情報記録層(第n+1層、又は第n−1層)であり、前記第2方向に存在する情報記録層は、前記目的とする情報記録層の前記第2方向に隣接する情報記録層(第n−1層、又は第n+1層)である。
これによれば、メインビームのフォーカスがずれて前記目的とする情報記録層の隣接層にフォーカスサーボオンした場合、どちらの隣接層にフォーカスサーボオンしているかを容易に把握することができる。
〔7〕(2つの閾値で前後2層までのずれ状態を判別)
項6の光ディスク装置において、前記第1サブビームの反射光の光量に基づく第1信号(15)と前記第2サブビームの反射光の光量に基づく第2信号(14)は、前記反射光が前記受光面において集光するにつれて値が大きくなるように調整される。前記データ処理制御部は、前記第1信号の値から前記第2信号の値を減算する演算を実行する。前記データ処理制御部は、前記演算結果が正の値であり、且つ第1閾値(VTP)よりも大きい場合には、前記目的とする情報記録層に対して前記第1方向に1層ずれた情報記録層(第n+1層)にフォーカスサーボオンしていると判断し、前記演算結果が正の値であり、且つ第1閾値よりも小さい場合には、前記目的とする情報記録層に対して前記第1方向に2層ずれた情報記録層(第n+2)にフォーカスサーボオンしていると判断する。また、前記データ処理制御部は、前記演算結果が負の値であり、且つ前記第1閾値よりも小さい第2閾値(VTN)よりも小さい場合には、前記目的とする情報記録層に対して前記第2方向に1層ずれた情報記録層(第n−1層)にフォーカスサーボオンしていると判断し、前記演算結果が負の値であり、且つ前記第2閾値よりも大きい場合には、前記目的とする情報記録層に対して前記第2方向に2層ずれた情報記録層(第n−2層)にフォーカスサーボオンしていると判断する。
これによれば、前記目的とする情報記録層の上下2層までであれば、いずれの情報記録層にフォーカスサーボオンしているかを判別することができる。したがって、例えば3層を超える多層の光ディスクの場合であってもフォーカスジャンプ処理等によるリカバリが成功する確率が高くなる。
〔8〕(判別後にフォーカスジャンプ処理)
項7の光ディスク装置において、前記データ処理制御部は、前記判断したずれの方向と反対方向にフォーカスを移動させるようにフォーカスジャンプ処理を実行する。
これによれば、効率よく、前記目的とする情報記録層にフォーカスサーボオンさせることが可能となり、リカバリ時間の短縮化に資する。
〔9〕(サブビーム用の受光素子を段差を付けて配置する)
項1の光ディスク装置(510)において、前記複数のサブビームの反射光を受光するための夫々の受光素子(202、203)は、前記フォーカスがずれた方向に応じて受光面における集光状態が相互に異なるように光軸方向の位置が調整されて配置される。
これによれば、前記複数のサブビームの前記受光面における集光状態を容易に相違させることができる。
〔10〕(2つのサブビーム用受光素子を段差を付けて配置する)
項1又は9の光ディスク装置(510)において、前記複数のサブビームは、第1サブビーム(97)と第2サブビーム(96)とを含む。また、前記第1サブビームの反射光を受光するための受光素子(203)は、前記メインビームのフォーカスが第1方向にずれてアクセスの目的とする情報記録層以外の情報記録層にフォーカスサーボオンしたときに前記第1サブビームの反射光の光スポットが受光面により集光するように、光軸方向の位置が調整されて配置される。更に、前記第2サブビームの反射光を受光するための受光素子(202)は、前記メインビームのフォーカスが前記第1方向と反対方向の第2方向にずれてアクセスの目的とする情報記録層以外の情報記録層にフォーカスサーボオンしたときに前記第2サブビームの反射光の光スポットが受光面により集光するように、光軸方向の位置が調整されて配置される。
これによれば、2つのサブビームの前記受光面における集光状態を相補的に変化させるから、フォーカスがずれた方向の判別が容易となる。また、項3のように特殊の回折格子を用いなくとも、サブビームを用いたずれ方向の判別を実現することができる。
〔11〕(半導体装置)
本発明の代表的な実施の形態に係る半導体装置(30)は、複数の情報記録層を有する光ディスク(400)に対して対物レンズ(8)を焦点位置に制御するためのフォーカスサーボ制御を行うための半導体装置である。前記半導体装置は、前記光ディスクにアクセスするためのメインビーム(93)の反射光の光量に基づくメイン信号(13)と、第1サブビーム(95(97))の反射光の光量に基づく第1サブ信号(15(14))と、第2サブビーム(94(96))の反射光の光量に基づく第2サブ信号(14(15))と、を入力する。前記第1サブ信号と前記第2サブ信号は相補的に値が変化する。前記半導体装置は、アクセスの目的とする情報記録層以外の情報記録層にフォーカスサーボオンしたと判断したら、前記第1サブ信号と前記第2サブ信号との大きさを比較し、比較の結果、前記第1サブ信号の値が前記第2サブ信号の値よりも大きい場合には、前記目的とする情報記録層に対して第1方向に存在する情報記録層にフォーカスサーボオンしていると判断して前記第1方向と反対方向の第2方向にフォーカスを移動させるようにリカバリ処理を実行する。一方、前記第1サブ信号の値が前記第2サブ信号の値よりも小さい場合には、前記目的とする情報記録層に対して前記第2方向に存在する情報記録層にフォーカスサーボオンしていると判断して前記第1方向にフォーカスを移動させるようにリカバリ処理を実行する。
これによれば、容易にずれ方向の判別ができるから、項1と同様に、光ディスク装置における効率のよいリカバリ処理が実現される。
〔12〕(ずれ状態判別用のサブビームを有する光ディスク装置)
本発明の他の代表的な実施の形態に係る光ディスク装置(500、510)は、複数の情報記録層を有する光ディスク(400)にアクセスするための光ディスク装置である。前記光ディスク装置は、前記光ディスクに照射するレーザ光として、前記光ディスクにアクセスするためのメインビーム(93)と、前記メインビームのフォーカスがずれてアクセスの目的とする情報記録層以外の情報記録層にフォーカスサーボオンしたときに、何れの情報記録層にフォーカスサーボオンしたかを判別するための複数のサブビーム(94及び95、又は96及び97)と、を生成する。
これによれば、多層の光ディスクにおいてメインビームのフォーカスが前記目的とする情報記録層からずれたときに、いずれの方向にフォーカスがずれたかを容易に把握することができるから、効率のよいリカバリ処理が可能となる。
〔13〕(フレネルゾーンプレートの形状に基づく回折格子)
項1又は2の光ディスク装置において、前記光ピックアップは、前記メインビームと前記複数のサブビームとを生成する手段として、透明基板に複数の溝を形成した回折格子を有する。前記複数の溝のパターンは、前記複数のサブビームのうち2つのサブビームの出射角度が前記メインビームの出射方向に対して正負が反対の角度とし、且つ前記2つのサブビームに前記メインビームに対するデフォーカス成分が加わるように、フレネルゾーンプレートの中心をずらした形状とされる。
これによれば、出射方向が前記メインビームの出射方向に対して相互に反対方向となり、且つ光軸方向に焦点位置の異なる2本のサブビームを容易に生成することができる。
2.実施の形態の詳細
実施の形態について更に詳述する。
≪実施の形態1≫
図1は、本実施の形態に係る、積層された複数の情報記録層を有する光ディスクの記録再生を行う光ディスク装置の構成を例示するブロック図である。同図に示される光ディスク装置500は、例えば、BDシステムやDVDシステム、又はそれらのマルチディスクドライブシステムに適用される。
積層された複数の情報記録層を有する光ディスク400はターンテーブルに搭載され、スピンドルモータ90によって回転される。この状態で光ピックアップ40はレーザ光を照射し、目的とする情報記録層に対して情報の記録又は再生を実行する。
光ピックアップ40において、半導体レーザであるレーザダイオード1からのレーザ光を対物レンズ8を介して光ディスク400の情報記録層に照射し、反射した反射光を検出レンズ9により集光して光検出器10に導く光学系が形成されている。光ピックアップ40は、レーザダイオード1、コリメータレンズ2、APC(Auto Power Contorol)用PBS3、回折格子(グレーディング)4、偏光ビームスプリッタ(PBS(Polarizing Beam Splitter))5、1/4λ板6、球面収差補正用のビームエクスパンダ7、対物レンズ8、検出レンズ9、光検出器10、集光レンズ11、及びFPD(Front Photo Diode)12の光学系の構成と、ビームエクスパンダ駆動ユニット100、及び対物レンズアクチュエータ200や図示されないフォトインタラプタ及びモータ等の駆動系の構成と、を備える。
光源であるレーザダイオード1からレーザ光が放射される。前記レーザ光は、例えば波長λ=780〔nm〕のレーザ光である。放射されたレーザ光は、コリメータレンズ2により平行光となる。平行光となったレーザ光は回折格子(グレーティング)4により、光ディスク400に対する情報の記録又は再生のために使用する特定の周波数のレーザ光のみが抽出され出力される。具体的には、平行光となったレーザ光は回折格子4によって3本のビームに分割され、偏光ビームスプリッタ5を透過し、1/4λ板6を介してビームエクスパンダ7に入力される。回折格子4にて分割される3本のビームは、中心のメインビーム(0次光)93と、サブビーム(+1次光)95と、サブビーム(−1次光)94である。なお、回折格子4による3本のビームの詳細な生成原理については後述する。
前記偏光ビームスプリッタ5はレーザダイオード1から照射されたレーザ光のみを透過させ、光ディスク400から反射したレーザ光を反射するフィルタ機能を有するビームスプリッタである。また、レーザダイオード1から照射されたレーザ光は複屈折により楕円偏光となるが、1/4λ板6はその楕円偏光のレーザ光を円偏光に補正する素子である。1/4λ板6を介して出力されたビームは、ビームエクスパンダ7と対物レンズ8を介して光ディスク400に照射される。ビームエクスパンダ7と対物レンズ8は機械的な構成要素であるビームエクスパンダ駆動ユニット100と対物レンズアクチュエータ200により駆動され、ビームの光スポット(ビームスポット)が目的とする情報記録層に対して合焦するように焦点距離の位置合わせが行われる。
ビームエクスパンダ7は、エクスパンダレンズ(凸レンズ)71及びエクスパンダレンズ(凹レンズ)72の2つのレンズから構成される光学系である。ビームエクスパンダ駆動ユニット100は、ボイスコイル、圧電素子、及びモータ等を内蔵しており、供給電流又は供給電圧を変化させることにより、凹レンズ72又は凸レンズ71を光軸に沿って前後に移動させる。これにより、凸レンズ71からの出射光角度を変化させてレーザ光の径を拡げ、光ディスク400の表面に設けられた保護層(カバー層)の厚み等による球面収差を吸収して補正することができる。情報記録層毎に最適な球面収差補正を行うためには、情報記録層に応じて凹レンズ71の位置を調整する必要がある。例えば、情報記録層毎に適合した球面収差補正を行うための凹レンズ71の位置を決定するパラメータ(以下、「収差補正値」とも称する。)を情報記録層毎に予め用意し、メモリ部80等に格納しておく。そして、所定の情報記録層に適合する球面収差補正を行う場合には、後述するコントローラ303がその情報記録層に応じた収差補正値を用いて、凹レンズ71の位置を制御するための収差補正制御信号308を生成する。ドライバ50は収差補正制御信号308に基づいてビームエクスパンダ駆動ユニット100を制御することにより、前記所定の情報記録層に適合した球面収差補正となる位置に凹レンズ71を移動させる。例えば、目的とする情報記録層が第n層の場合、コントローラ303は第n層に対応される収差補正値に基づいて収差補正制御信号308を生成し、ドライバ50を介してビームエクスパンダ駆動ユニット100を制御することにより凹レンズ71の位置を調整することで、第n層に適合した球面収差補正を実現する。
対物レンズアクチュエータ200は対物レンズ8を駆動するための駆動装置である。ビームエクスパンダ7により球面収差が補正されたレーザ光は、対物レンズアクチュエータ200による対物レンズ8の位置調整により情報の記録又は再生の目的とする情報記録層に合焦される。対物レンズアクチュエータ200は、光ディスク400の情報記録層に焦点を合わせるためのフォーカスアクチュエータ、及び光ディスク400に設けられた溝に追従するためのトラッキングアクチュエータ等から構成され、前記フォーカスアクチュエータ及び前記トラッキングアクチュエータ等は例えば複数の板バネとボイスコイルを有している。対物レンズアクチュエータ200は、光検出器10と後述するDSP305及びドライバ50との間でフィードバックループを形成し、フォーカスサーボ制御及びトラックサーボ制御を実現する。
上記のように光ディスク400に照射されたレーザ光(3本のビーム)の反射光は偏光ビームスプリッタ5で反射し、検出レンズ9を介して光検出器10に入射される。検出レンズ9は、当該反射光を光検出器10上で焦点を合わせるためのレンズであり、例えばシリンドリカルレンズ等である。光検出器10は、図1に示されるように複数の受光素子101〜103(A〜F)を有する。各受光素子は入射された反射光の光量に応じた光起電力を発生させ、当該光起電力に応じた検出信号13〜15を出力する。例えば、3本のビームの反射光のうち、メインビーム(0次光)93の反射光は、受光素子101(A〜D)に入射され、受光素子101が検出信号13(以下、「メイン信号13」とも称する。)を生成して出力する。検出信号13は、光ディスクに記録された情報に係る再生信号とサーボ制御のための制御信号の生成に利用される。サブビーム(−1次光)94の反射光は、受光素子102(E)に入射され、受光素子102が検出信号(以下、「サブ信号」とも称する。)14を生成して出力する。また。サブビーム(+1次光)95の反射光は、受光素子103(F)に入射され、受光素子103が検出信号(サブ信号)15を生成して出力する。サブ信号14、15は、フォーカスが外れたときのフォーカスのずれ状態の判別処理に利用され、その詳細は後述する。
光ディスク400に照射されるレーザ光は、APC回路60及びレーザドライバ70により一定のパワーとなるように制御される。具体的には、レーザ光の一部がAPC用PBS3により反射され、反射されたレーザ光は集光レンズ11により収束されてFPD12に入力される。APC用PBS3は、レーザ光をモニタするための偏光板であり、また、FPD12は入力されたレーザ光をモニタするためのフォトダイオードである。FPD12は、入力された反射光の光量に応じた電流を出力する。出力電流は、APC回路60に入力されて電圧に変換され、その電圧に基づいてレーザドライバ70がレーザダイオード1を駆動することによりレーザ光の出力が一定になるように制御される。
上記の光ピックアップ40を制御する周辺回路は、データ処理制御部30、ドライバ50、APC回路60、レーザドライバ70、及びメモリ部80により構成される。APC回路60は前述したように、FPD12から出力される光ディスク400に照射されるレーザ光の光量に応じた電流を入力して電圧に変換し、レーザドライバ70にフィードバックする自動出力制御回路である。また、レーザドライバ70は、APC回路60からの電圧に基づいてレーザダイオード1に流す電流を制御することにより、レーザダイオード1の光出力を制御する駆動回路である。
ドライバ50は、データ処理制御部30からの収差補正制御信号308に応じてビームエクスパンダ駆動ユニット100を制御すると共に、データ処理制御部30からのサーボ駆動信号309に応じて対物レンズアクチュエータ200を制御する駆動回路である。
メモリ部80は、後述するコントローラ303を制御するためのプログラムや後述するフォーカス引き込み処理のためのテーブル等の各種データを格納する記憶装置である。メモリ部80は、光ディスク装置500を駆動するためのプログラム領域と、サーボ制御パラメータ、ストラテジパラメータ、及びLD(Laser Diode)発光パラメータ等のデータ領域と、から構成され、必要に応じてコントローラ303からの制御命令によりアクセス制御される。前記プログラム領域は光ディスク装置500の動作中は書き換えが行われないが、前記データ領域は、パラメータ値の更新等により書き換えが可能とされる。前記メモリ部80は不揮発性のメモリであり、例えばROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリ等から構成される。
データ処理制御部30は、ドライバ50及びレーザドライバ70を制御することにより光ディスク400に対する情報の記録又は再生を行うための統括的な制御を行うと共に、記録のための記録信号の生成処理や光ディスク400から読み出した信号のデコード処理等を行う。同図に示されるデータ処理制御部30は、特に制限されないが、公知のCMOS集積回路の製造技術によって1個の単結晶シリコンのような半導体基板に形成されている。なお、データ処理制御部30は上記のように1つの集積回路で構成されたものである必要はなく、マルチチップで形成されたものでもよい。
データ処理制御部30は、信号処理回路307、RAM306、DSP305、演算回路304、及びコントローラ303を備える。
演算回路304は、光検出器10からの検出信号13〜15を所望のゲインに増幅し、各種演算処理を行って必要な信号を生成する。例えば、演算回路304は、増幅した信号に基づいて光ディスクに記録されたデータに応じた再生RF信号310を生成して信号処理回路307に出力する。再生RF信号310の一部は、ピーク−ボトム検出によって振幅を計測され、その信号のバランスズレ(β値)を演算する。β値は、光ピックアップ40が記録時に光ディスクに対して照射したビームの光出力強度の指針とされる。
また、演算回路304は増幅した信号に基づいて光ディスクに予め埋め込まれているウォブル信号312を検出し、信号処理回路307に出力する。更に演算回路304は、検出信号13に基づいてフォーカスサーボ制御のためのフォーカスエラー信号FE及び総和信号PEと、トラッキングサーボ制御のためのトラッキングエラー信号TEと、フォーカスがずれたときにフォーカスサーボオンしている情報記録層と目的とする情報記録層とのずれの状態を示す判別信号16と、を生成する。
フォーカスエラー信号FEは光学系の構成に応じて様々な生成方法があるが、ここでは例えば以下によって生成される。前述した光検出器10の受光素子A〜Dにおいて、メインスポットの中心を挟んで対角に配置された一対の受光素子の検出信号を加算し、夫々の加算された信号を減算することでFE信号を得る。すなわち、受光素子A〜Dの夫々の検出信号をA〜Dとしたとき、FE信号は“(A+C)−(B+D)”の演算により生成される。フォーカスエラー信号FEは、対物レンズ8の光ディスク400に対する位置に応じて大きさが変化する。例えば所定の情報記録層に焦点が合う位置に対物レンズ8がある場合には、メインスポットは各受光素子A〜Dに均一に集光する円形とされるようになっている。対物レンズ8の位置が近すぎる場合には、メインスポットは一方の受光素子のペアに偏って集光する楕円形とされ、対物レンズ8の位置が遠すぎる場合には、メインスポットは他方の受光素子のペアに偏って集光する楕円形とされるようになっている。したがって、対物レンズ8が合焦点の中心位置にあるときフォーカスエラー信号FEは零となり、対物レンズ8を合焦点の前後に移動させると、フォーカスエラー信号は零から負の値となって、また零となり、その後零から正の値となって再度零となる、所謂S字波形となる。後述するDSP305は、フォーカスエラー信号FEが零になるようにドライバ50を用いて対物レンズ8の位置を制御し、ビームスポットが合焦状態に保持されるように制御するフォーカスサーボ制御等を行う。また、フォーカスエラー信号FEの振幅はフォーカスしている情報記録層に適合した球面収差補正を行ったときに最大となり、フォーカスしている情報記録層が球面収差補正の対象層から離れるほど小さくなる傾向がある。
総和信号PEは、受光素子A〜Dの夫々の検出信号を加算した信号である。総和信号PEは、例えば光検出器10の受光素子A〜Dの夫々の検出信号13をA〜Dとしたとき、“A+B+C+D”の演算により生成される。総和信号PEの振幅もフォーカスエラー信号FEと同様に、フォーカスしている情報記録層に適合した球面収差補正を行ったときに最大となり、フォーカスしている情報記録層と球面収差補正の対象層の層間のずれが大きくなるほど小さくなる傾向がある。
トラッキングエラー信号TEは、光ディスク上のトラックと光ディスクに照射されたレーザ光との相対的な位置関係を表わす信号であり、トラッキングサーボ制御において用いられる。トラッキングエラー信号TEの振幅はフォーカスエラー信号FEと同様に、フォーカスしている情報記録層と球面収差補正の対象層が一致するときに最大となり、フォーカスサーボオンしている情報記録層が球面収差補正の対象層から離れるほど振幅は小さくなる傾向がある。特にフォーカスしている情報記録層と球面収差補正の対象層が一致しているときと一致していないときで振幅の大きさに大きな差がある。トラッキングエラー信号TEを用いたトラッキング制御は、例えば1本のメインビームを用いたアドバンスドプッシュプル(APP)方式の制御方法によって実現される。
なお、判別信号16の生成方法については後述する。
信号処理回路307は、コントローラ303からの指示に応じて光ディスク400からの再生信号及び光ディスク400に対する記録信号の信号処理を実行する。具体的には信号処理回路307は、光ディスク400に記録された情報を再生するとき、コントローラ303からの指示に基づいて演算回路304が生成した再生RF信号310のデコード処理を実行し、デコードした再生データをRAM306に格納する。RAM306に格納された再生データは、コントローラ303によりSATA等の外部I/F3031を介して外部のホストPC501に転送される。光ディスク400にデータを記録するときは、信号処理回路307は、例えばホストPC501から前記外部I/F3031を介して入力されRAM306に格納された記録データをエンコードし、レーザドライバ302に記録信号311として与える。また、信号処理回路307は、前記検出されたウォブル信号312からアドレス情報、同期信号、記録媒体ベンダー情報、及びストラテジ情報等を抽出する。
コントローラ303は、光ディスク400に対する情報の記録と再生に係る全体的な制御を行う。コンロローラ303はプログラム処理装置であり、メモリ部80に格納されたプログラムに基づいてDSP305等の各機能部を制御することにより、光ディスク400に対する情報の記録と再生を実現する。コントローラ303は例えばCPUを中心としたプロセッサコアである。
DSP305は、コントローラ303からの指示に応じてフォーカスサーボ制御及びトラッキングサーボ制御等のための制御信号を生成する。具体的には、DSP305は、フォーカスエラー信号FE、総和信号PE、トラッキングエラー信号TE、及び判別信号16等に基づいて信号処理を実行してドライバ50を制御するためのサーボ制御信号309等を生成し、ドライバ50に与えることによりフォーカスサーボ制御及びトラッキングサーボ制御等を実行する。フォーカスサーボ制御では、フォーカスサーボを実行する前に目的とする情報記録層に適合した球面収差補正を行ってフォーカス引き込みを行う必要がある。フォーカス引き込みでは、光ディスク400にレーザ光を照射した状態において、DSP305がフォーカスサーボをオフした状態でドライバ50を制御することにより対物レンズ8を基準位置から光ディスク400に近づけるように移動させる。DSP305は、その移動過程でフォーカスエラー信号FEのS字波形が得られる位置を検出する。そして、フォーカスエラー信号FEのS字波形が得られた所定の位置において、DSP305が所定のタイミングでフォーカスサーボをオンとすることで、ビームスポットが合焦状態に保持されるフォーカスサーボ動作が実現される。
しかしながら、一旦目的とする情報記録層にフォーカスサーボオンしたとしても、何らかの原因で光スポットが所望の位置から逸脱してしまう場合がある。例えば、メインビーム93の光スポットが逸脱して目的とする情報記録層からフォーカスが外れた場合は、何れかの情報記録層にフォーカスサーボオンするものの、収差の著しい増加によってトラック及びデータ信号が読み出せない状態に陥ってしまう。そこで、本実施の形態に係る光ディスク装置500では、2本のサブビーム94、95の反射光に基づいて前記判別信号16を生成し、前記判別信号16に基づいて、メインビーム93の光スポットがフォーカスサーボオンしている情報記録層と目的とする情報記録層とのずれの状態を判別する。
先ず、回折格子4によるサブビーム94、95の生成原理について説明する。
図2は、回折格子4の構造の一例を示す説明図である。
図2の(A)は、従来のDPP(Differential Push Pull)方式のトラッキング制御等に利用するサブビームを生成するための回折格子の一例である。同図に示される回折格子は、3本のビームが同一の記録面内に集光するように設計されているため、通過した光は互いに出射角が変化するようにだけ設計されている。
図2の(B)は、本実施の形態に係る回折格子4の一例である。同図に示される回折格子は、3本のビームについて出射角の変化だけでなく、フォーカス方向の成分(焦点位置)も相互にずらすために、単純形状の格子ではなく溝部42が曲線で構成されている曲線格子形状とされる。前記曲線格子形状は、例えばフレネルゾーンプレートの中心をずらして切り出したパターンに類似した格子形成とされ、外周部に向かうほど溝部42のピッチが細かくなるように形成されることで、回折ビームにレンズ作用を与えることができる。
図3は、曲線格子形状の回折格子4に光を照射した場合の説明図である。同図に示されるように、回折格子4に光を照射すると、曲線格子形状に基づくレンズ作用によって、0次光に対して出射角度が正負逆となる+1次回折光(一点鎖線)と−1次回折光(点線)が生成され、+1次回折光に集光作用を与えると、−1次回折光には発散作用が加わる。このような原理により、格子の影響を受けない0次光(メインビーム)93と、角度が変更され、且つ光軸方向に焦点位置がずらされた(デフォーカス成分が付加された)+1次光(サブビーム)95及び−1次光(サブビーム)94が生成される。サブビーム94、95の焦点位置等の調整は、溝部42の形状やピッチを調整することで実現される。
図4は、光ピックアップ40においてレーザ光が照射されてから反射光が受光部に到達するまでの経路を示す説明図である。同図に示されるように回折格子4によって3本に分割されたビームは、夫々異なる受光素子101〜103に入射され、夫々の焦点位置は相互に異にされる。従来は3ビームともサーボ信号として使用していたが、本実施の形態では、再生RF信号310及びサーボ信号はメインビーム93のみから生成するようにし、2つのサブビーム94、95はフォーカスが外れたときのフォーカスのずれ状態を判別するために使用する。
図5は、メインビーム93の反射光及びサブビーム94、95の反射光の夫々の受光素子上での光スポット形状と、各ビームの光ディスク上での集光状態とを示す説明図である。
図5の(A)はメインビーム93のフォーカスが目的とする情報記録層(第n層)から外れて、隣接する第n+1層にフォーカスサーボオンした場合の説明図であり、図5の(B)はメインビーム93が目的とする情報記録層(第n層)にフォーカスサーボオンした場合の説明図であり、図5の(C)はメインビーム93のフォーカスが目的とする情報記録層(第n層)から外れて、隣接する第n−1層にフォーカスサーボオンした場合の説明図である。
2本のサブビーム94、95は、メインビーム93のフォーカスが外れて目的とする情報記録層の隣接層に移動した場合に、前記検出信号(サブ信号)14、15の値が最大となるように焦点位置が調整される。例えば、反射光の集光状態が最も良い(光スポットが最も小さい)ときに検出信号14、15の値が最も大きくなるようにした場合、サブビーム(+1次光)95は、メインビーム93のフォーカスが第n層から外れて第n+1層にフォーカスサーボオンしたときに、前記サブビーム(+1次光)95が第n+1層に合焦するように焦点位置が調整される。また、サブビーム(−1次光)94は、メインビーム93のフォーカスが第n層から第n−1層にフォーカスサーボオンしたときに、前記サブビーム(−1次光)94が第n+1層に合焦するように焦点位置が調整される。すなわち、サブビーム94、95には、メインビーム93のフォーカスずれと隣接する略1層分のデフォーカス成分とを加えたデフォーカス成分が付加される。
目的とする情報記録層(第n層)にメインビーム93が最適に合焦される通常状態では、図5の(B)に示されるように、メインビーム93の反射光の光スポットは受光素子101においても最適に合焦される。一方、サブビーム94、95はメインビーム93に対してフォーカス成分が付加されているため完全には合焦されず、受光素子102及び103上においても、ややぼやけた状態になっている。
メインビーム93のフォーカスが第n層から外れて第n+1層にフォーカスサーボオンした状態では、図5の(A)に示されるように、メインビーム93は受光素子101上でややぼやけた状態になるが、サブビーム(+1次)95は第n+1層に略合焦した状態となり、受光素子103上でも略最適に合焦される。一方、サブビーム(−1次)94は、合焦状態から更に外れるため、受光素子102上で更にぼけた状態となる。
メインビーム93のフォーカスが第n層から外れて第n−1層にフォーカスサーボオンした状態では、図5の(C)に示されるように、メインビーム93は受光素子101上でややぼやけた状態になるが、サブビーム(−1次)94は第n−1層に略合焦した状態となり、受光素子102上でも略最適に合焦される。一方、サブビーム(+1次)95は、合焦状態から更に外れるため、受光素子103上で更にぼけた状態となる。
このようなサブビーム94、95の集光状態の変化を光出力として検出し、検出信号14、15として出力することで、メインビーム93のフォーカスが外れたときのずれ状態の判別に利用する。
次に検出信号14、15と判別信号16の生成方法について説明する。
前記検出信号14、15は、例えば、サブビームの反射光が受光素子102、103の受光面において最も集光したときに値が最大となるように生成される。また、前記判別信号16は、例えば、検出信号15の値と検出信号14の値の差分をとることで生成される。
図6は、演算回路304における判別信号16を生成するための具体的な構成を示すブロック図である。
サブビーム(+1次光)95の反射光に基づく検出信号15とサブビーム(−1次光)94の反射光に基づく検出信号14が、差動回路(SUB)3041に入力される。差動回路3041は、検出信号15と検出信号14の差分を演算し、その演算結果をフィルタ部(LPF)3042に与える。差動回路3041による演算結果は、差動出力の方向(正負の符号)と大きさを含むデータである。ここでは、検出信号15の値から検出信号14の値を減算する場合を一例として示すが、これに限られない。フィルタ部3042によって平滑化された演算結果は、オフセット調整部(OFST)3043によってオフセット調整がなされ、その後、ゲイン調整部3044によって後段の処理部で処理し易い大きさに増幅され、判別信号16として出力される。
図7は、メインビーム93のフォーカスが移動したときの検出信号14、15と判別信号16の変化の一例を示す説明図である。
同図では、メインビーム93が光ディスク400の第n層に合焦している状態を基準とし、合焦状態からメインビーム93のフォーカスが隣接する情報記録層(第n−2層〜第n+2層)に移動した場合の各信号の変化を示している。例えばメインビーム93のフォーカスが第n+1層に移動した場合(参照符号604の範囲)は、+1次のサブビーム95の集光状態が最適となるため、検出信号15の出力が最大となる。一方、−1次のサブビーム94は合焦状態からより離れるので、検出信号14の出力はより低下する。このとき、判別信号16は上記の検出信号15と検出信号14との差動信号であるため、符号は正となる。また、例えばメインビーム93のフォーカスが第n−1層に移動した場合(参照符号602の範囲)は、−1次のサブビーム94の集光状態が最適となるため、検出信号14の出力が最大となる。一方、+1次のサブビーム95は合焦状態からより離れるので、検出信号15の出力はより低下する。このとき、判別信号16は上記の検出信号15と検出信号14との差動信号であるため、符号は負となる。したがって、フォーカスが外れた場合には、判別信号16の符号を確認すれば、どちらの方向にフォーカスがずれたのかを判別することが可能となる。
図8は、メインビーム93のフォーカスが目的とする情報記録層から外れた場合のリカバリ処理の流れを示すフロー図である。
先ず、光ディスク400の再生が開始されると、光ディスク装置500は目的とされる位置に光スポットを照射するようにシーク制御を行い、連続再生を実行する(S101)。連続再生中に何らかの原因でフォーカスが外れたことが検出されると(S102)、コントローラ303はDSP305を制御し、判別信号16に基づいてフォーカスのずれ状態の判別処理を実行させる(S103)。フォーカスが外れたことの検出は、例えばDSP305が、トラッキングエラー信号TEの振幅が小さくなったことを検知して、トラックが外れたことを示すエラーフラグを立てることにより行う。なお、フォーカスが外れた後に何れの情報記録層にもフォーカスサーボオンしなかった場合は、フォーカスサーチから再開される。
DSP305は、判別信号16を演算回路304から取得し、その符号の正負を確認する(S104)。判別信号16の符号が負の場合には、DSP305は目的とする情報記録層より−1層ずれた情報記録層にフォーカスサーボオンしていると判断し、+1層分フォーカスを移動させるフォーカスジャンプ処理を実行する(S105)。一方、判別信号16の符号が正の場合には、DSP305は目的とする情報記録層より+1層ずれた情報記録層にフォーカスサーボオンしていると判断し、−1層分フォーカスを移動させるフォーカスジャンプ処理を実行する(S106)。その後、DSP305は、前述のようにトラッキングエラー信号TE等を参照することにより、目的される情報記録層にフォーカスサーボオンしているか否かを判別する(S107)。ここで、トラッキングエラー信号TE等を確認した結果、フォーカスがずれていることが検知されなかった場合には、目的とする情報記録層にメインビームがフォーカスサーボオンしたと判断し、ステップ101に戻る。一方、フォーカスがずれていることが検知された場合には、DSP305は、目的とする情報記録層にメインビームがフォーカスサーボオンしていないと判断してエラーフラグを立てることでコントローラ303に通知し、通知を受けたコントローラ303はアドレスチェックの処理を指示する(S108)。アドレスチェックの処理によって、何層の何番地に光スポットが位置するかを判別した後、目的とする位置に光スポットを移動させてから、再度連続再生を実行する(S101)。
以上のように、目的とする情報記録層に対して何れの方向にフォーカスがずれたのかを判別することができるから、アドレスチェック処理等によるリカバリ処理ではなく、フォーカスジャンプ処理によるリカバリ処理を実行しても成功する確率が高くなるから、フォーカスがずれた状態からのリカバリの処理時間を短縮することが可能となる。
図8のリカバリ処理のフローでは、目的とする情報記録層から上下1層ずれた場合には、検出信号14又は15の出力値が最大となるため判定が容易であるが、フォーカスが複数層ずれた場合には、ずれた方向の判別は可能であるが、1層のみのフォーカスジャンプでは元の層にたどり着けない。この場合は、図8のステップ108に示したようにアドレスチェック処理等によるリカバリ処理が実行されることになり、リカバリ時間が長くなる。そこで、例えば判別信号16の基準値の正側と負側の夫々に層判定用の閾値を設ける。例えば、前記図7に示されるように、判別信号16の基準値と判別信号16の最大値との間に正側の層判定閾値VTPを設けると共に、判別信号16の基準値と判別信号16の最小値との間に負側の層判定閾値VTNを設ける。
図7において、例えばメインビーム93のフォーカスが目的とする情報記録層(第n層)から第n+1層に移動した場合(参照符号604の範囲)は、前述のように判別信号16の値は最大となるが、第n+2層に移動した場合(参照符号605の範囲)は、+1次のサブビーム95は最適とはならず、ややぼけた状態となるため、検出信号15の出力はより小さくなる。一方、−1次のサブビーム94は合焦状態から更に離れるので、検出信号14の出力はフォーカスが第n+1層に移動した場合よりも更に低下する。このとき、判別信号16の値は閾値VTPよりも小さい値となる。同様に、フォーカスが目的とする情報記録層(第n層)から第n−1層に移動した場合(参照符号602の範囲)は前述のように判別信号16の値は最小となるが、第n−2層に移動した場合(参照符号601の範囲)は−1次のサブビーム94は最適とはならず、ややぼけた状態となるため、検出信号14の出力はより小さくなる。一方、+1次のサブビーム95は合焦状態から更に離れるので、検出信号15の出力はフォーカスが第n−1層に移動した場合よりも更に低下する。このとき、判別信号16の値は閾値VTNよりも大きい値となる。このように閾値VTP及びVTNを設けることで、目的とする情報記録層の前後2層までのずれ状態を判別することができる。
図9は、閾値VTP及びVTNを利用したリカバリ処理の流れを示すフロー図である。
ステップ101からステップ103は、図8の場合と同様である。
ステップ103でフォーカスが目的とする情報記録層から外れていることが検出された場合、DSP305は、判別信号16を演算回路304から取得し、その符号の正負を確認する(S104)。判別信号16の符号が正の場合には、DSP305は目的とする情報記録層よりプラス方向にずれた情報記録層にフォーカスサーボオンしていると判断し、判別信号16の値が閾値VTP以上であるか否かを判別する(S109)。判別信号16の値が閾値VTP以上である場合には、DSP305は、目的とする情報記録層から+1層ずれた情報記録層にフォーカスサーボオンしていると判別し、−1層分フォーカスを移動させるフォーカスジャンプ処理を実行する(S110)。一方、判別信号16の値が閾値VTPより小さい場合には、DSP305は、目的とする情報記録層から+2層ずれた情報記録層にフォーカスサーボオンしていると判別し、−2層分フォーカスを移動させるフォーカスジャンプ処理を実行する(S111)。
ステップ104において、判別信号16の符号が負の場合には、DSP305は目的とする情報記録層よりマイナス方向にずれた情報記録層にフォーカスサーボオンしていると判断し、判別信号16の値が閾値VTN以下であるか否かを判別する(S112)。判別信号16の値が閾値VTN以下である場合には、DSP305は、目的とする情報記録層から−1層ずれた情報記録層にフォーカスサーボオンしていると判別し、+1層分フォーカスを移動させるフォーカスジャンプ処理を実行する(S110)。一方、判別信号16の値が閾値VTPより大きい場合には、DSP305は、目的とする情報記録層から−2層ずれた情報記録層にフォーカスサーボオンしていると判別し、+2層分フォーカスを移動させるフォーカスジャンプ処理を実行する(S113)。以降の処理(S107〜S108)を図6と同様とすることで、3層を超える光ディスクであっても、フォーカスがずれた状態からのリカバリの処理時間を短縮することが可能となる。
以上、実施の形態1に係る光ディスク装置500によれば、メインビーム93のフォーカスが目的とする情報記録層から外れたときに、フォーカスのずれ状態を判別するためのサブビーム用いることで、フォーカスがずれた方向を容易に判別することができるから、多層の光ディスクであってもフォーカスがずれた状態からのリカバリに要する時間の短縮化を実現することができる。
≪実施の形態2≫
図10は、実施の形態2に係る、積層された複数の情報記録層を有する光ディスクの記録再生を行う光ディスク装置の一例を示すブロック図である。同図に示される光ディスク装置510において、前記光ディスク装置500と同一の構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。同図に示される光ディスク装置510は、実施の形態1に係る光ディスク装置500と光ピックアップの構成が異なる。
図11は、実施の形態2に係る光ピックアップ41の構成を示す説明図である。光ピックアップ41では、曲線格子形状の回折格子4の代わりに、前述の図2の(A)に示すような直線格子形状の回折格子17を用いて、2本のサブビーム96、97に角度成分のみを付加する。また、サブビーム(−1次光)96の反射光を受光する受光素子202とサブビーム(+1次光)97の反射光を受光する受光素子203は、サブビーム96、97がメインビーム(0次光)93に対して光ディスク400上で所望のデフォーカス成分が得られるように、光軸方向に段差を付けて配置される。前記所望のデフォーカス成分は、例えば実施の形態1と同様に、メインビーム93のフォーカス成分と隣接する略1層分のデフォーカス成分とを加えたデフォーカス成分である。
以上のように光ピックアップを構成し、その他の構成を光ディスク装置500と同様とすることで、光ディスク装置510は、実施の形態1と同様に、フォーカスのずれた方向を容易に判別することができるから、多層の光ディスクであっても、フォーカスがずれた状態からのリカバリに要する時間の短縮化を実現することができる。
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、実施の形態1及び2では、サブビームを2本生成する場合を一例として示したが、これに限られず、光ディスク400の層数に応じて変更してもよい。例えば、光ディスク400の層数が更に増えた場合には、サブビームの本数を増やすことで、目的とする情報記録層からのずれの状態が判別できる前後の層数を増やすことができる。これにより、光ディスク400の層数が更に増えた場合であっても、フォーカスジャンプ処理によってリカバリできる確率を上げることができ、リカバリ時間の増加を防ぐことができる。
また、実施の形態1ではサブビーム94、95の生成方法として曲線格子形状の回折格子4を利用する方法を示したが、これに限られず、光源であるレーザダイオード1を複数個設けて、夫々のビームを別個に生成する方法でも良い。この場合には、例えばサブビーム用のレーザダイオードを光軸方向に段差を付けて配置することで、複数のサブビームがメインビームに対して光ディスク400上で所望のデフォーカス成分が得られるようにする。
500、510 光ディスク装置
501 ホストPC
400 光ディスク
90 スピンドルモータ
40、41 光ピックアップ
1 レーザダイオード
2 コリメータレンズ
3 APC用PBS
4、17 回折格子(グレーティング)
42 溝部
5 偏光ビームスプリッタ(PBS)
6 1/4λ板
7 ビームエクスパンダ
71 エクスパンダレンズ(凸レンズ)
72 エクスパンダレンズ(凹レンズ)
8 対物レンズ
9 検出レンズ
93 メインビーム(0次光)
94、96 サブビーム(−1次光)
95、97 サブビーム(+1次光)
10、20 光検出器
101、102、103、202、203 受光素子
11 集光レンズ
12 FPD
13 検出信号(メイン信号)
14 検出信号(サブ信号(−1次光))
15 検出信号(サブ信号(+1次光))
100 ビームエクスパンダ駆動ユニット
200 対物レンズアクチュエータ
60 APC回路
70 レーザドライバ
50 ドライバ
30 データ処理制御部
80 メモリ部
303 コントローラ
3031 外部I/F
304 演算回路
305 DSP
306 RAM
307 信号処理回路
308 収差補正制御信号
309 サーボ駆動信号
310 再生RF信号
311 記録信号
312 ウォブル信号
FE フォーカスエラー信号
TE トラッキングエラー信号
PE 総和信号
16 判別信号
3041 差動部(SUB)
3042 フィルタ部(LPF)
3043 オフセット調整部(OFST)
3044 ゲイン調整部(GCA)
601 メインビームのフォーカスが第n−2層に位置している範囲
602 メインビームのフォーカスが第n−1層に位置している範囲
603 メインビームのフォーカスが第n層に合焦している範囲
604 メインビームのフォーカスが第n+1層に位置している範囲
605 メインビームのフォーカスが第n+2層に位置している範囲
VTP 正側閾値
VTN 負側閾値

Claims (13)

  1. 複数の情報記録層を有する光ディスクにアクセスするための光ディスク装置であって、
    前記光ディスクにアクセスするためのメインビームと、複数のサブビームとを生成し、対物レンズと球面収差補正機構とを介して前記光ディスクの情報記録層に照射し、前記ビームの反射光を前記ビーム毎に設けられた受光素子の受光面に集光して、夫々の反射光の光量を検出する光ピックアップと、
    前記検出された反射光の光量に応じた信号を生成し、前記信号に基づいてデータ処理を実行するとともに、前記光ピックアップを制御することによりフォーカスサーボ制御と球面収差補正とを行うデータ処理制御部と、を有し、
    夫々のサブビームに係る前記受光素子の受光面における集光状態は、前記メインビームのフォーカスがずれてアクセスの目的とする情報記録層以外の情報記録層にフォーカスサーボオンしたときに、前記フォーカスがずれた方向に応じて相互に異なるように調整され、
    前記データ処理制御部は、アクセスの目的とする情報記録層以外の情報記録層にフォーカスサーボオンしたと判断した場合には、前記複数のサブビームの反射光の光量に基づく信号に応じて、フォーカスサーボオンしている情報記録層と前記目的とする情報記録層とのずれの状態を判別する、光ディスク装置。
  2. 前記複数のサブビームは、前記メインビームが前記目的とする情報記録層に対して第1方向に存在する情報記録層にフォーカスサーボオンしたときに、当該フォーカスサーボオンしている情報記録層に光スポットがより集光するように焦点位置が調整された第1サブビームと、
    前記メインビームが前記目的とする情報記録層に対して前記第1方向と反対方向の第2方向に存在する情報記録層にフォーカスサーボオンしたときに、当該フォーカスサーボオンしている情報記録層に光スポットがより集光するように焦点位置が調整された第2サブビームと、を含む請求項1記載の光ディスク装置。
  3. 前記光ピックアップは、光源から放射されたレーザ光に基づくレーザ光を、フレネルゾーンプレートに基づく形状を有する回折格子に入射することにより、前記メインビームと前記複数のサブビームとを生成する、請求項2記載の光ディスク装置。
  4. 前記第1サブビームの反射光の光量に基づく第1信号と前記第2サブビームの反射光の光量に基づく第2信号は、前記反射光が前記受光面において集光するほど値が大きくなるように調整され、
    前記データ処理制御部は、前記第1信号の値が前記第2信号の値よりも大きい場合には、前記目的とする情報記録層に対して前記第1方向に存在する情報記録層にフォーカスサーボオンしていると判断し、前記第1信号の値が前記第2信号の値よりも小さい場合には、前記目的とする情報記録層に対して前記第2方向に存在する情報記録層にフォーカスサーボオンしていると判断する、請求項2記載の光ディスク装置。
  5. 前記データ処理制御部は、前記判断したずれの方向と反対方向にフォーカスを移動させるようにフォーカスジャンプ処理を実行する、請求項4記載の光ディスク装置。
  6. 前記第1方向に存在する情報記録層は、前記目的とする情報記録層の前記第1方向に隣接する情報記録層であり、
    前記第2方向に存在する情報記録層は、前記目的とする情報記録層の前記第2方向に隣接する情報記録層である、請求項2記載の光ディスク装置。
  7. 前記第1サブビームの反射光の光量に基づく第1信号と前記第2サブビームの反射光の光量に基づく第2信号は、前記反射光が前記受光面において集光するにつれて値が大きくなるように調整され、
    前記データ処理制御部は、前記第1信号の値から前記第2信号の値を減算する演算を実行し、
    前記演算結果が正の値であり、且つ第1閾値よりも大きい場合には、前記目的とする情報記録層に対して前記第1方向に1層ずれた情報記録層にフォーカスサーボオンしていると判断し、前記演算結果が正の値であり、且つ第1閾値よりも小さい場合には、前記目的とする情報記録層に対して前記第1方向に2層ずれた情報記録層にフォーカスサーボオンしていると判断し、
    前記演算結果が負の値であり、且つ前記第1閾値よりも小さい第2閾値よりも小さい場合には、前記目的とする情報記録層に対して前記第2方向に1層ずれた情報記録層にフォーカスサーボオンしていると判断し、前記演算結果が負の値であり、且つ前記第2閾値よりも大きい場合には、前記目的とする情報記録層に対して前記第2方向に2層ずれた情報記録層にフォーカスサーボオンしていると判断する、請求項6記載の光ディスク装置。
  8. 前記データ処理制御部は、前記判断したずれの方向と反対方向にフォーカスを移動させるようにフォーカスジャンプ処理を実行する、請求項7記載の光ディスク装置。
  9. 前記複数のサブビームの反射光を受光するための夫々の受光素子は、前記フォーカスがずれた方向に応じて受光面における集光状態が相互に異なるように光軸方向の位置が調整されて配置される、請求項1記載の光ディスク装置。
  10. 前記複数のサブビームは、第1サブビームと第2サブビームとを含み、
    前記第1サブビームの反射光を受光するための受光素子は、前記メインビームのフォーカスが第1方向にずれてアクセスの目的とする情報記録層以外の情報記録層にフォーカスサーボオンしたときに前記第1サブビームの反射光の光スポットが受光面により集光するように、光軸方向の位置が調整されて配置され、
    前記第2サブビームの反射光を受光するための受光素子は、前記メインビームのフォーカスが前記第1方向と反対方向の第2方向にずれてアクセスの目的とする情報記録層以外の情報記録層にフォーカスサーボオンしたときに前記第2サブビームの反射光の光スポットが受光面により集光するように、光軸方向の位置が調整されて配置される、請求項9記載の光ディスク装置。
  11. 複数の情報記録層を有する光ディスクに対して対物レンズを焦点位置に制御するためのフォーカスサーボ制御を行うための半導体装置であって、
    前記光ディスクにアクセスするためのメインビームの反射光の光量に基づくメイン信号と、第1サブビームの反射光の光量に基づく第1サブ信号と、第2サブビームの反射光の光量に基づく第2サブ信号と、を入力し、
    前記第1サブ信号と前記第2サブ信号は相補的に値が変化し、
    アクセスの目的とする情報記録層以外の情報記録層にフォーカスサーボオンしたと判断したら、前記第1サブ信号と前記第2サブ信号との大きさを比較し、比較の結果、前記第1サブ信号の値が前記第2サブ信号の値よりも大きい場合には、前記目的とする情報記録層に対して第1方向に存在する情報記録層にフォーカスサーボオンしていると判断して前記第1方向と反対方向の第2方向にフォーカスを移動させるようにリカバリ処理を実行し、前記第1サブ信号の値が前記第2サブ信号の値よりも小さい場合には、前記目的とする情報記録層に対して前記第2方向に存在する情報記録層にフォーカスサーボオンしていると判断して前記第1方向にフォーカスを移動させるようにリカバリ処理を実行する、半導体装置。
  12. 複数の情報記録層を有する光ディスクにアクセスするための光ディスク装置であって、
    前記光ディスクに照射するレーザ光として、前記光ディスクにアクセスするためのメインビームと、前記メインビームのフォーカスがずれてアクセスの目的とする情報記録層以外の情報記録層にフォーカスサーボオンしたときに、何れの情報記録層にフォーカスサーボオンしたかを判別するための複数のサブビームと、を生成する光ディスク装置。
  13. 前記光ピックアップは、前記メインビームと前記複数のサブビームとを生成する手段として、透明基板に複数の溝を形成した回折格子を有し、
    前記複数の溝のパターンは、前記複数のサブビームのうち2つのサブビームの出射角度が前記メインビームの出射方向に対して正負が反対の角度とし、且つ前記2つのサブビームに前記メインビームに対するデフォーカス成分が加わるように、フレネルゾーンプレートの中心をずらした形状とされる、請求項2記載の光ディスク装置。
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