JP2012248423A - プレスフィット端子 - Google Patents

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Abstract

【課題】はんだ付け無しでスルーホールに電気的に接続されるプレスフィット端子において、スルーホールに対する挿入不良が抑制されるとともに挿入荷重が比較的小さく、且つ振動等による抜け出しが適切に防止されるようにする。
【解決手段】板厚方向へ湾曲させられた先端係止部36と、接続部30よりも幅寸法が大きくて基板20に当接させられる当接部32との間で、基板20を弾性的に挟持して位置決めするため、振動などでプレスフィット端子10がスルーホール22から抜け出すことが適切に防止される。先端係止部36は、板厚方向へ湾曲させられたものであるため、湾曲形状を適当に設定することにより、スルーホール22内への挿入荷重の増加を抑制しつつスルーホール22からの抜け出しが確実に防止されるようにすることができるとともに、先端が割れている場合に比較してスルーホール22内へ適切に挿入でき、位置ずれなどによる挿入不良が抑制される。
【選択図】図1

Description

本発明はプレスフィット端子に係り、特に、スルーホールに対する挿入不良が抑制されるとともに挿入荷重が比較的小さく、且つ振動等による抜け出しが適切に防止されるプレスフィット端子に関するものである。
各種の電気部品や電源等を電気的に接続するターミナル装置の接続端子として、はんだ付けを必要としないプレスフィット端子が提案されている。例えば特許文献1には、(a) 端子突出方向の中間部分に設けられ、幅方向の両端が基板のスルーホールの内壁面に弾性的に押圧されて電気的に接続される接続部と、(b) 端子突出方向において前記接続部の両側に設けられ、前記基板を位置決めするように前記幅方向の両側へ突き出している先端側拡幅部および基端側拡幅部と、(c) その先端側拡幅部から端子突出方向の先端側へ向かうに従って前記幅方向の両端までの幅寸法が徐々に小さくなる先細部と、(d) その先細部、前記先端側拡幅部、前記接続部、および前記基端側拡幅部に跨がって設けられた長手形状の中空部と、(e) その中空部によって分断された前記先細部を端子突出方向の先端側で一体に連結している先端連結部と、を有し、(f) 前記先端連結部側から前記スルーホール内に挿入され、前記先細部の途中でそのスルーホールと係合させられることにより、前記中空部の存在で前記幅方向の内側へ弾性変形させられるとともに、前記先端側拡幅部がそのスルーホールを通過させられて幅方向の外側へ弾性的に復帰させられることにより、前記接続部がスルーホールの内周面に押圧されて電気的に接続されるプレスフィット端子が記載されている。また、特許文献2には、上記先端側拡幅部および基端側拡幅部を備えていないものの、中空部が端子突出方向に開口しているプレスフィット端子が提案されている。
特開2000−294331号公報 特開2005−174654号公報
しかしながら、このような従来のプレスフィット端子は、中空部によって弾性変形が許容されることによりスルーホール内に挿入されるとともに、弾性的に復帰させられることにより中空部の両側の接続部がスルーホールの内壁面に押圧されるため、特許文献2のように拡幅部が無い場合は勿論、特許文献1のように拡幅部が存在する場合でも必ずしも十分な位置決め強度が得られず、例えば車両用ターミナル装置に適用された場合に振動等によってスルーホールから抜け出す可能性があった。特許文献1の場合、先端側拡幅部と基端側拡幅部との間の位置決め寸法が基板の板厚よりも大きいため、その間で基板が振動して抜け出す可能性がある。拡幅部の幅寸法(幅方向への突出寸法)を大きくすれば抜け出し難くなるが、特に特許文献1のように端子先端が連結されている場合、大きな挿入荷重が必要になる。特許文献2のように端子先端が割れている場合、挿入荷重を比較的小さく維持できるが、スルーホール内への挿入時に僅かな位置ずれなどで端子先端が基板に干渉して挿入不良を生じる恐れがある。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、はんだ付けを必要とすることなくスルーホールの内壁面に電気的に接続されるプレスフィット端子において、スルーホールに対する挿入不良が抑制されるとともに挿入荷重が比較的小さく、且つ振動等による抜け出しが適切に防止されるようにすることにある。
かかる目的を達成するために、第1発明は、金属板材にて構成されており、基板に設けられたスルーホール内を挿通させられるとともに、端子突出方向の中間部分がそのスルーホールの内壁面に接触させられて電気的に接続されるプレスフィット端子であって、(a) 前記金属板材の板厚方向へ膨出するように湾曲させられ、前記突出方向へ伸長するように弾性変形させられて前記スルーホール内を通過させられるとともに、反対側へ突き出して弾性復帰させられる際にそのスルーホールの開口周縁部に係止される先端係止部と、(b) その先端係止部よりも基端側に設けられ、その先端係止部に続いて前記スルーホール内に挿入されるとともに、そのスルーホールの内壁面に接触させられて電気的に接続される接続部と、(c) その接続部よりも基端側に設けられるとともにその接続部よりも幅寸法が大きく、前記スルーホールに挿入されることなく前記基板に当接させられ、そのスルーホールを通過して反対側に係止される前記先端係止部との間でその基板を弾性的に挟持して位置決めする当接部と、を有することを特徴とする。
第2発明は、第1発明のプレスフィット端子において、前記先端係止部は、(a) 前記接続部の延長線上に位置する先細形状の先端導入部と、(b) その先端導入部に連続して設けられ、前記金属板材の板厚方向へ膨出するように傾斜させられ、前記スルーホールに挿入される際にそのスルーホールの開口周縁部に係合させられることにより、前記先端係止部が前記突出方向へ伸長するように弾性変形させる第1傾斜部と、(c) その第1傾斜部よりも大きな傾斜角度で逆方向へ傾斜させられて、その第1傾斜部と前記接続部とを接続するとともに、その第1傾斜部が前記スルーホールを通過して前記先端係止部が弾性復帰させられる際にそのスルーホールの開口周縁部に係止され、前記当接部との間で前記基板を弾性的に挟持する第2傾斜部と、を有して構成されていることを特徴とする。
第3発明は、第1発明または第2発明のプレスフィット端子において、(a) 前記接続部は、横断面が矩形の平板形状を成している一方、前記スルーホールは円形断面であり、(b) 前記接続部は前記スルーホールの中心線と平行な姿勢でそのスルーホール内に挿入され、前記横断面の稜線部分がそのスルーホールの内壁面に接触して電気的に接続されるとともに、その横断面の対角線寸法がそのスルーホールの径寸法よりも大きく、そのスルーホール内に圧入されることを特徴とする。
このようなプレスフィット端子においては、板厚方向へ膨出するように湾曲させられた先端係止部と、接続部よりも幅寸法が大きくて基板に当接させられる当接部との間で、その基板を弾性的に挟持して位置決めするため、車両用ターミナル装置等に適用された場合でも、振動などでスルーホールから抜け出すことが適切に防止される。先端係止部は、板厚方向へ湾曲させられたものであるため、その湾曲形状を適当に設定することにより、スルーホール内への挿入荷重の増加を抑制しつつスルーホールからの抜け出しが確実に防止されるようにすることができる。また、スルーホールに挿入される先端係止部は、金属板材を所定形状に曲げ加工するだけで良いため、先端が割れている場合に比較してスルーホール内へ適切に挿入でき、位置ずれなどによる挿入不良が抑制される。
第2発明では、上記先端係止部が先細形状の先端導入部を備えているため、スルーホールに対する挿入不良が一層適切に抑制される。また、比較的傾斜が小さい先端側の第1傾斜部と、比較的傾斜が大きい第2傾斜部とを有し、傾斜が小さい第1傾斜部がスルーホールの開口周縁部に係合させられることにより、先端係止部が突出方向へ伸長するように弾性変形させられてそのスルーホール内を通過させられるため、比較的小さな挿入荷重でスルーホール内を挿通させることができる。そして、その第1傾斜部がスルーホールを通過して先端係止部が弾性復帰させられる際に、傾斜が大きい第2傾斜部がスルーホールの開口周縁部に係止され、前記当接部との間で基板を弾性的に挟持するため、振動等に拘らず確実に抜け出しが防止されるようにすることができる。
第3発明では、前記接続部が、矩形断面の平板形状を成しており、その矩形断面の四隅の稜線部分が断面円形のスルーホールの内壁面に接触して電気的に接続されるとともに、その矩形断面の対角線寸法がそのスルーホールの径寸法よりも大きく、そのスルーホール内に圧入されるようになっているため、単純な形状で電気的な接続状態を確実に確保することができる。特に、矩形断面の四隅の稜線部分が接続部の全長に亘ってスルーホールの内壁面に接触させられるため、弾性変形などで部分的に接触させる場合に比較して高い導電性能が得られる。
本発明が適用された多数のプレスフィット端子を有するターミナル装置の一例を説明する図で、(a) は全体の斜視図、(b) はスルーホールに挿入されて接続された状態のプレスフィット端子の側面図、(c) は(b) の左側から見た正面図、(d) は(c) におけるID−ID断面の拡大図である。 図1のターミナル装置に基板を接続する際の斜視図で、(a) は接続前、(b) は接続後の状態である。 プレスフィット端子が基板のスルーホールに挿入されて接続される際の形状変化を説明する図である。 プレスフィット端子の当接部よりも先の部分を拡大して示す側面図である。 図1(a) のターミナル装置の製造工程を説明する図である。
本発明のプレスフィット端子は、複数のプレスフィット端子が互いに近接して配置され、基板に設けられた複数のスルーホールに対して同時に挿入されて接続されるターミナル装置に好適に適用されるが、単一のプレスフィット端子にも適用され得る。ターミナル装置は、例えば車両に搭載される電気機器や電源等に用いられる場合、車両走行時の振動等によって基板から抜け出して外れる可能性があるため、本発明が適用されることによりその脱落が好適に抑制される。
プレスフィット端子は、銅板等の導電性の金属板材を用いてプレスによる打ち抜き加工等を主体として製造できるが、切削加工や研削加工を用いて製造しても良い。必要に応じて表面にNi(ニッケル)メッキやSn(錫)メッキ等の導電性被膜を設けることも可能である。
基板のスルーホールとしては、円形穴が広く用いられているが、長方形や正方形、楕円形等の円形穴以外のスルーホールであっても良い。このスルーホールの内周面には、Cu(銅)メッキや銅箔、Sn(錫)メッキ等の導電性被膜、或いは導電性筒部材が設けられ、基板の表面に設けられたプリント配線等の電気回路に接続されているとともに、プレスフィット端子の接続部が押圧されることにより電気的に接続される。
接続部の幅方向の両端でスルーホールに接触させられる部分は、スルーホールの内周面に面接触させられるように、その内周面形状に対応する円弧等とすることもできるが、例えば円形穴のスルーホールに対して横断面が矩形の接続部を採用し、その矩形断面の角部(稜線部分)がスルーホールの内周面に対して線接触させられるものでも良い。また、接続部の軸方向の中間部分を幅方向の両側へ膨出させるとともに、幅方向の中央に中空部を設け、幅方向の両側部が弾性的にスルーホールの内壁面に押圧されるようにしても良いなど、接続部をスルーホールの内壁面に接触させる形態としては種々の態様を採用できる。
金属板材の板厚方向へ膨出するように湾曲させられた先端係止部としては、例えば第2発明のように先端導入部と第1傾斜部と第2傾斜部とを有して構成することが望ましいが、単に円弧状に膨出させるだけでも良いし、第1傾斜部および第2傾斜部の傾斜角度を同じにしても良いなど、種々の態様が可能である。当接部が基板に当接させられた状態で先端係止部がスルーホールの開口周縁部に係止されるように、その当接部と先端係止部との間の接続部の長さ寸法は基板の板厚よりも小さい寸法に設定される。上記先端係止部、接続部、および当接部は、端子の突出方向において互いに接続されるように連続して設けることが望ましい。
以下、本発明の実施例を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1の(a) は、本発明が適用された多数(実施例では5つ)のプレスフィット端子10を備えているターミナル装置8を示す斜視図で、車両に搭載されるインバータ等の電気機器や電源などに用いられるものである。プレスフィット端子10は、それぞれ導電性の金属板材がL字形に折り曲げられた長手板状の導電プレート12の一端部に一体に設けられている。導電プレート12は、本実施例では厚さ0.4mmの銅板で、電解光沢Niメッキが施されており、一定の間隔で互いに近接して横に並んだ状態で合成樹脂製基台14に一体的に固設されている。合成樹脂製基台14はL字形状を成していて、多数の導電プレート12の角部(折り曲げ部)をそれぞれ埋設した状態で一体的にインサート成形されており、合成樹脂製基台14から上方へ突き出している部分がプレスフィット端子10として機能する。導電プレート12の他端部側は、一方の表面(上面)が合成樹脂製基台14の表面に露出させられ、所定の接続端子が振動溶着などで一体的に接続されるボンディング部16として用いられる。
上記ターミナル装置8は、図2に示すようにプリント配線基板等の基板20が、プレスフィット端子10の突出方向(図2の上方)から相対的に接近させられることにより、その基板20に電気的に接続される。図2の(a) は接続前の状態で、(b) は接続後の状態であり、基板20には、多数のプレスフィット端子10に対応して多数のスルーホール22が設けられており、プレスフィット端子10はそれ等のスルーホール22に挿入されるだけで、はんだ等を必要とすることなく電気的に接続される。スルーホール22は円形断面で、その内周面にはCu(銅)メッキや銅箔、Sn(錫)メッキ等の導電性被膜、或いは導電性筒部材が設けられているとともに、基板20の表面に設けられたプリント配線等の電気配線24に接続されており、プレスフィット端子10はそれ等の電気配線24に電気的に接続される。
図5は、このようなターミナル装置8の製作方法の一例を説明する概略図で、(a) はタイバー18により両端が連結された多数の導電プレート12の外形抜きをプレス加工によって行う外形抜き工程、(b) は上記導電プレート12を略直角に曲げ加工する曲げ工程、(c) は、合成樹脂製基台14をインサート成形する樹脂成形工程、(d) はタイバー18を切断するタイバーカット工程であり、これによりターミナル装置8が得られる。(a) 〜(d) における左側の図は正面図で、右側の図は右側面図であるが、各図の縦横寸法の比率は必ずしも正確な割合で示したものではない。
図1の(b) は、スルーホール22に挿入されて接続された状態のプレスフィット端子10の側面図で、(c) は(b) の左側から見た正面図、(d) は(c) におけるID−ID断面の拡大図である。これ等の図から明らかなように、プレスフィット端子10は、スルーホール22内を挿通させられるとともに、端子突出方向(図1(b) 、(c) における上方)の中間部分がスルーホール22の内壁面に接触させられて電気的に接続される。中間部分には、図1(d) から明らかなように横断面が矩形すなわち長方形で、その幅寸法Aが一定で中実の平板形状を成す接続部30が、プレスフィット端子10の中心線S上に設けられており、その接続部30は、スルーホール22の中心線と平行な姿勢でスルーホール22内に挿入され、図1(d) に示すように矩形断面の四隅の稜線部分がスルーホール22の内壁面に接触して電気的に接続される。本実施例では、挿入(接続)前の矩形断面の対角線寸法dがスルーホール22の径寸法Dよりも大きく、接続部30はスルーホール22内に圧入されるようになっている。接続部30の幅寸法をA、板厚をB、プレス打ち抜き加工によるダレRの寸法(半径)をCとすると、対角線寸法dは次式(1) で表され、d>Dとなるように板厚Bに応じて幅寸法Aが定められる。
d=√{(A−C)2 +(B−C)2 }+C ・・・(1)
上記接続部30よりも基端側、すなわち図1(b) 、(c) における下方側には、接続部30よりも幅寸法が大きく、スルーホール22に挿入されることなく基板20の下面に当接させられる当接部32が、接続部30に連続して設けられている。また、その接続部30よりも更に基端側には、板厚方向へ湾曲させられたクッション部34が設けられている。
一方、接続部30よりも先端側には、板厚方向(図1(b) では右方向)へ膨出するように湾曲させられた先端係止部36が接続部30に連続して設けられている。この先端係止部36は、図3の(c) に示すようにプレスフィット端子10の突出方向(図3(c) の上方)へ伸長するように弾性変形しつつスルーホール22内を通過させられるとともに、図3の(d) に示すように反対側へ突き出して弾性復帰させられる際にスルーホール22の上側の開口周縁部に係止され、基板20の下面に当接させられる当接部32との間で基板20を弾性的に挟持して位置決めする。図4は、プレスフィット端子10の当接部32よりも先端側部分を拡大して示した図で、接続部30の長さ寸法Eは基板20の板厚J(図1(b) 参照)よりも小さく、且つ当接部32から先端係止部36の膨出頂点までの長さ寸法Kは板厚Jよりも大きく、これ等の長さ寸法EとKとの間の部分が、完全に弾性復帰する前にスルーホール22の開口周縁部に係止されることにより、当接部32と先端係止部36との間で基板20が弾性的に挟持される。先端係止部36の曲げ幅寸法Fはスルーホール22の径寸法Dよりも大きく、スルーホール22を通過して弾性復帰させられる際にそのスルーホール22の開口周縁部に確実に係止される。
また、上記先端係止部36は、前記接続部30の延長線上すなわち中心線S上に位置する先細形状(図1(c) 参照)の先端導入部40と、その先端導入部40に連続して設けられて板厚方向へ膨出するように傾斜角βで傾斜させられた第1傾斜部42と、その第1傾斜部42よりも大きな傾斜角αで逆方向へ傾斜させられて第1傾斜部42と接続部30とを接続する第2傾斜部44とを備えている。第2傾斜部44は、厳密には接続部30に滑らかに接続される円弧と、第1傾斜部42に滑らかに接続される円弧とから成るもので、全体として第1傾斜部42と接続部30を接続する傾斜部として機能し、傾斜角αは第1傾斜部42と接続部30との間の平均傾斜角に相当する。また、先細形状は、図1の(c) から明らかなように導電プレート12の幅寸法を徐々に狭くしたもので、中心線Sと平行な先端導入部40だけでなく、第1傾斜部42の途中から先細形状とされている。
図3は、プレスフィット端子10が基板20のスルーホール22内に挿入されて接続される際の先端係止部36の形状変化を示す図で、(a) は挿入前で、(b) は先端導入部40がスルーホール22内に挿入されて第1傾斜部42がスルーホール22の開口周縁部に係合させられるようになった状態である。先端導入部40は先細形状を成しているため、位置ずれなどによる挿入不良が抑制される。そして、(b) のように第1傾斜部42がスルーホール22の開口周縁部に係合させられるようになると、プレスフィット端子10が更にスルーホール22内に挿入されることにより、先端係止部36は、図3の(c) に示すように突出方向へ伸長するように弾性変形させられて偏平になりながらスルーホール22内を通過させられる。先端係止部36の先細形状以外の部分の幅寸法や板厚は、接続部30における幅寸法Aおよび板厚Bと略同じ寸法であるが、スルーホール22を通過する際の変形を容易にするために、必要に応じて幅寸法Aよりも小さくしたり板厚Bよりも薄くしたりすることも可能である。
第1傾斜部42がスルーホール22を通過して反対側へ突き出すと、先端係止部36は第2傾斜部44がスルーホール22の開口周縁部に摺接しつつ徐々に弾性復帰させられ、(d) に示すように前記当接部32が基板20の下面に当接させられてそれ以上の挿入が阻止されることにより、未だスルーホール22の開口周縁部に弾性的に係止されている第2傾斜部44と当接部32との間で基板20が挟持される。(c) に示すように先端係止部36がスルーホール22を通過する際の変形で永久歪(塑性変形)を生じる場合でも、スルーホール22の通過に伴って第2傾斜部44がスルーホール22の開口周縁部に係止されるだけの十分な弾性歪が残っていれば良い。第2傾斜部44の傾斜角αは比較的大きく、特に接続部30の近傍部分でスルーホール22に係止させられる側の湾曲形状は、傾斜角αよりも大きな傾斜を有するため、大きな位置決め強度(引抜き強度)が得られ、プレスフィット端子10の抜け出しが適切に抑制される。
このように本実施例のプレスフィット端子10においては、板厚方向へ膨出するように湾曲させられた先端係止部36と、接続部30よりも幅寸法が大きくて基板20に当接させられる当接部32との間で、その基板20を弾性的に挟持して位置決めするため、車両走行時の振動などでプレスフィット端子10がスルーホール22から抜け出すことが適切に防止される。先端係止部36は、板厚方向へ湾曲させられたものであるため、その湾曲形状を適当に設定することにより、スルーホール22内への挿入荷重の増加を抑制しつつスルーホール22からの抜け出しが確実に防止されるようにすることができる。
また、スルーホール22に挿入される先端係止部36は、金属板材を所定形状に曲げ加工するだけで良いため、先端が割れている場合に比較してスルーホール22内へ適切に挿入でき、位置ずれなどによる挿入不良が抑制される。本実施例では、先端係止部36が先細形状の先端導入部40を備えているため、スルーホール22に対する挿入不良が一層適切に抑制される。
また、本実施例の先端係止部36は、比較的傾斜が小さい先端側の第1傾斜部42と、比較的傾斜が大きい第2傾斜部44とを有し、傾斜が小さい第1傾斜部42がスルーホール22の開口周縁部に係合させられることにより、先端係止部36が突出方向へ伸長するように弾性変形させられてそのスルーホール22内を通過させられるため、比較的小さな挿入荷重でスルーホール22内を挿通させることができる。そして、その第1傾斜部42がスルーホール22を通過して先端係止部36が弾性復帰させられる際に、傾斜が大きい第2傾斜部44がスルーホール22の開口周縁部に係止され、当接部32との間で基板20を弾性的に挟持するため、振動等に拘らず確実に抜け出しが防止されるようにすることができる。本実施例では、傾斜角αよりも傾斜が大きい接続部30の近傍部分でスルーホール22に係止されるため、大きな位置決め強度(引抜き強度)が得られてプレスフィット端子10の抜け出しが一層確実に防止される。
また、本実施例では、接続部30が、矩形断面の平板形状を成しており、その矩形断面の四隅の稜線部分が断面円形のスルーホール22の内壁面に接触して電気的に接続されるとともに、その矩形断面の対角線寸法dがそのスルーホール22の径寸法Dよりも大きく、そのスルーホール22内に圧入されるようになっているため、単純な形状で電気的な接続状態を確実に確保することができる。特に、矩形断面の四隅の稜線部分が接続部30の全長に亘ってスルーホール22の内壁面に接触させられるため、弾性変形などで部分的に接触させる場合に比較して高い導電性能が得られる。
因に、図1の(b) 、(c) に示すように基板20のスルーホール22に接続された本実施例のプレスフィット端子10を強制的に引き抜く際の引抜き強度を調べたところ、1本当り23.3Nであったのに対し、0〜2000Hzの周波数で5G、11Gの加速度の振動を加えた場合にプレスフィット端子10に掛かる抜け荷重は1本当り10.8Nで、引抜き強度の方が十分に高くて抜け難いことが確認された。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することができる。
10:プレスフィット端子 12:導電プレート(金属板材) 20:基板 22:スルーホール 30:接続部 32:当接部 36:先端係止部 40:先端導入部 42:第1傾斜部 44:第2傾斜部 S:端子中心線 d:対角線寸法 D:スルーホールの径寸法

Claims (3)

  1. 金属板材にて構成されており、基板に設けられたスルーホール内を挿通させられるとともに、端子突出方向の中間部分が該スルーホールの内壁面に接触させられて電気的に接続されるプレスフィット端子であって、
    前記金属板材の板厚方向へ膨出するように湾曲させられ、前記突出方向へ伸長するように弾性変形させられて前記スルーホール内を通過させられるとともに、反対側へ突き出して弾性復帰させられる際に該スルーホールの開口周縁部に係止される先端係止部と、
    該先端係止部よりも基端側に設けられ、該先端係止部に続いて前記スルーホール内に挿入されるとともに、該スルーホールの内壁面に接触させられて電気的に接続される接続部と、
    該接続部よりも基端側に設けられるとともに該接続部よりも幅寸法が大きく、前記スルーホールに挿入されることなく前記基板に当接させられ、該スルーホールを通過して反対側に係止される前記先端係止部との間で該基板を弾性的に挟持して位置決めする当接部と、
    を有することを特徴とするプレスフィット端子。
  2. 前記先端係止部は、
    前記接続部の延長線上に位置する先細形状の先端導入部と、
    該先端導入部に連続して設けられ、前記金属板材の板厚方向へ膨出するように傾斜させられ、前記スルーホールに挿入される際に該スルーホールの開口周縁部に係合させられることにより、前記先端係止部が前記突出方向へ伸長するように弾性変形させる第1傾斜部と、
    該第1傾斜部よりも大きな傾斜角度で逆方向へ傾斜させられて、該第1傾斜部と前記接続部とを接続するとともに、該第1傾斜部が前記スルーホールを通過して前記先端係止部が弾性復帰させられる際に該スルーホールの開口周縁部に係止され、前記当接部との間で前記基板を弾性的に挟持する第2傾斜部と、
    を有して構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のプレスフィット端子。
  3. 前記接続部は、横断面が矩形の平板形状を成している一方、前記スルーホールは円形断面であり、
    前記接続部は前記スルーホールの中心線と平行な姿勢で該スルーホール内に挿入され、前記横断面の稜線部分が該スルーホールの内壁面に接触して電気的に接続されるとともに、該横断面の対角線寸法が該スルーホールの径寸法よりも大きく、該スルーホール内に圧入される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のプレスフィット端子。
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