JP2012246764A - 内燃機関の制御方法、内燃機関及びそれを搭載した車両 - Google Patents

内燃機関の制御方法、内燃機関及びそれを搭載した車両 Download PDF

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Abstract

【課題】気筒数の少ない内燃機関のトルク変動によるローリング振動を低減させるように内燃機関と逆転する慣性系を設けたことで発生するギアの歯打ち音を低減する内燃機関の制御方法と内燃機関とそれを搭載した車両を提供することである。
【解決手段】スタータジェネレータ23のロータを、クランクシャフト15とギア機構20を介して、クランクシャフト15の回転とは逆回転に回し、スタータジェネレータ23に接続するインバータ24で発電すると共に、ロータの慣性モーメントによって、ローリング振動を低減すると共に、ロータの駆動トルクとロータの無負荷時駆動トルクとの大小を比較して、インバータ24によって発電を停止又は開始させることで変化する発電負荷で、クランクシャフト15とギア機構20との歯面同士が離れないように、ロータの駆動トルクを変動させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、トルク変動によるローリング振動を低減した内燃機関の歯打ち音を低減する内燃機関の制御方法とその内燃機関とそれを搭載した車両に関する。
現在、燃費低減のために、排気量のダウンサイジング及び気筒数の減筒が盛んに研究され、実用化されているが、究極となる大トルクが小気筒数エンジン(内燃機関)の実現を拒んでいる。一般的に気筒数の少ないレシプロエンジン、特に3気筒以下のレシプロエンジンでは、トルク変動によるローリング振動が問題となる。
この対策として、エンジンと逆転する慣性系を追加し、その慣性系に生じるトルク反力で、クランク廻りに生ずるトルク反力を打ち消しあい、エンジンのローリング振動を低減する装置がある(例えば特許文献1参照)。この装置は所謂、ヘロンバランサと呼ばれている装置である。この装置のエンジンと逆転する慣性系を生み出すものとしては、ジェネレータを利用したもの、新たにウェイトを追加したもの、1次バランサーにウェイトを追加したものがある。
また、特許文献1の慣性系を生み出すものを全て一体とした装置もある(例えば特許文献2参照)。さらに、スタータが常時ギア機構を介してクランクシャフトに連結して、スタータのロータによる慣性モーメントによってローリング振動を低減した装置もある(例えば特許文献3参照)。
ここで、図4を参照しながら、クランクシャフト15に作用するヘロンバランサ17Xの原理を説明する。θをクランク角、T(θ)をクランクトルク、Tをトルク反力、I
をクランク廻りの慣性モーメント、Iiをi番目の回転体の慣性モーメント及びgをi番目の回転体のギア比とする。トルク反力Tは次の数式1で表すことができる。
このとき、分母の(I+Σg )が、エンジンの有効慣性モーメントであり、回転の向きに関係なく全て正の値である。数式1からトルク反力Tは、(I+Σg)が最小となるように、エンジンとは逆回転の増速された回転体(ヘロンバランサ)17Xを設けることで最小とすることができる。上記の特許文献1〜3に記載の装置はこのトルク反力Tを最小とする回転体を設けたものである。
一方、エンジンは、間欠な燃焼のためトルク変動を伴う。特に気筒数が少なくなるとその値は大きくなる。結果として、トルク反動の回転速度変動が生じ、加速時には、従動側のギアの歯面を押し付けて回転させているが、減速時には従動側は別の慣性系のため、ギアの歯面が離れ、次のギアの背面と接触する。このとき歯打ち音が発生する。そして、次の加速時に、元の歯面と接触して従動される。このときも歯打ち音は発生する。
トルク反力を打ち消すために従動側の慣性モーメントを大きくすればするほど、この現象は、顕著となる。この歯の移動する距離がギアのバックラッシュであり、ゼロとするこ
とは出来ない。従動側の慣性モーメントが大きければ大きいほど、この打音は大きくなる。図5は、エンジンの回転数と時間を表した表であり、歯打ち音が発生する時間を表す。
このギアの歯打ち音を減少させるために、エンジンと第1電動機とのどちらか一方から第1駆動部に駆動トルクを付与して、第1駆動部のトルクを歯打ち音が発生する条件から外すように、第1駆動部のトルクを変動させる手段を備えたハイブリッド車両の制御装置がある(例えば特許文献4参照)。また、エンジンの出力軸に噛み合い機構を介して電動機を連結し、エンジンの回転変動状態に合わせて電動機の駆動負荷を変動させるハイブリッド車両の制御装置もある。(例えば特許文献5参照)。
しかし、上記の装置は、ハイブリッド車両においてエンジンの出力軸と噛み合い機構を介して電動機を連結したときのギアの歯打ち音を低減させる装置であって、前述した小気筒数エンジンの極大するトルク反力を原因とするローリング振動に対しては効果がない。また、特許文献5に記載の装置においては、ギアの歯面が離れるか否かはクランクから受けるトルクが電動機負荷より大きいか否かで決まる。よって、最小のエネルギーで制御する為には角加速度の検出が不可欠である。さらにはモータを使って負荷を与える場合には、連続的に負荷を与えることがバッテリ容量、車両電気負荷の制約を受けることも問題となる。
そこで、前述した特許文献1〜3に記載の装置に特許文献4又は5に記載の装置を組み合わせることで、ローリング振動を低減すると共に、ギアの歯打ち音を低減することが可能になるが、装置の巨大化、複雑化及び製造のコストアップを招く。
その他、所謂ヘロンバランサを搭載したエンジンのギアの打音を抑制するために、従動側の歯面が離れるのを防止するためにスプリング力で押さえつける、シザーズギアが一般的であるが、エンジンのトルク反力と釣り合わせる慣性系を持ったギアを押し付けるためには、強力なスプリングが必要となり、この場合も装置の巨大化、複雑化及びコストアップを招く。
イギリス特許出願公開公報GB−A−121045号 特表2004−533575号公報 2001−234836号公報 特開2008−6945号公報 特開2010−69957号公報
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたものであり、その目的は、所謂ヘロンバランサとして設けたスタータジェネレータでエンジンのトルク反力によるローリング振動を低減すると共に、スタータジェネレータとエンジンの出力軸とを連結させるギア機構の歯打ち音を低減する内燃機関の制御方法とその内燃機関とそれを搭載した車両を提供することである。
上記の目的を達成するための内燃機関の制御方法は、スタータジェネレータのロータを、クランクシャフトとギア機構を介して、前記クランクシャフトの回転とは逆回転に回し、前記ロータの慣性モーメントによって、ローリング振動を低減すると共に、前記スタータジェネレータの発電を、前記スタータジェネレータと接続したインバータで停止又は開始させ、前記ロータに発電負荷を与えることで、前記クランクシャフトと前記ギア機構との歯面同士が離れないように、前記ロータの駆動トルクを前記ロータの無負荷時駆動トルクよりも増加又は減少させる。
上記の方法によれば、ギア機構のバックラッシュと、従動側であるスタータジェネレータのロータの慣性モーメントとを原因とするギアの歯打ち音を内燃機関のトルク変動に合わせてスタータジェネレータのロータのトルクを変動させることで、低減することができる。
また、上記の内燃機関の制御方法は、前記クランクシャフトと一体に回転する回転体の外周上に一定間隔に配置された複数の被検出体を連続で計測する計測センサが、第1被検出体を検出してから、第2被検出体を検出するまでの間の第一次時間と、前記第2被検出体を検出してから、第3被検出体を検出するまでの間の第二次時間とを計測し、前記第一次時間の逆数と前記第二次時間の逆数との差の値が予め定めた閾値よりも小さい場合を前記駆動トルクが前記無負荷時駆動トルクよりも小さいと判断して前記インバータに発電を開始させ、また、前記差の値が前記閾値よりも大きい場合を前記駆動トルクが前記無負荷時駆動トルクよりも大きいと判断して前記インバータに発電を停止させる。
上記の方法によれば、計測センサは回転体に設けた被検出体と被検出体との間の時間を連続して計測する。任意の第1被検出体と第2被検出体の間の時間を第一次時間tn−1とし、第2被検出体と第3被検出体との間の時間を第二次時間tとすると、その第二次時間tと第一次時間tn−1とは周期になる。それぞれの逆数の差分から回転体の角加速度を計算することができる。この角加速度から、ロータの駆動トルクを算出することができる。この駆動トルクがロータの無負荷時駆動トルクを下回れば、慣性により歯面が離れるため、インバータに発電指示を送り、ロータに発電負荷を与えることで、ロータの駆動トルクを大きくし、歯面が離れるのを防止することができる。逆に大きくなった場合は、発電を停止する。よって、エンジンのトルク変動に合わせてロータのトルクを増減させることで、ギアの歯打ち音を低減することができる。
また、角加速度が単位時間当たりの角速度の変化を表すことと、角加速度とトルクの関係から、第一次時間の逆数と第二次時間の逆数との差の値と所定の値を比較することで、ロータの駆動トルクと無負荷時駆動トルクとの大小を判断することができる。そのため、1/t−1/tn−1が所定の値より下回ったときにロータの駆動トルクが無負荷時駆動トルクよりも小さいと判断し、1/t−1/tn−1が所定の値より上回ったときに大きいと判断することができる。そのため、計測してから駆動トルクを算出する工程を省くことができる。
上記の目的を達成するための内燃機関は、クランクシャフトとギア機構を介して、前記クランクシャフトの回転とは逆回転に回るロータを有したスタータジェネレータと、前記スタータジェネレータに接続するインバータとを備え、前記ロータの慣性モーメントによって、ローリング振動を低減する内燃機関において、前記クランクシャフトと前記ギア機構との歯面同士が離れないように、前記ロータの駆動トルクを変動させる前記インバータの発電負荷を制御する制御装置を備えて構成される。
この構成によれば、回転変速時の減速時に従動側である、スタータジェネレータを発電させ、ロータの駆動トルクを大きくすることで、従動側の慣性により歯面が離れることを防止し、ギアの打音の発生を抑制することができる。
また、上記の内燃機関は、前記制御装置が、前記ロータの駆動トルクと前記ロータの無負荷時駆動トルクとを比較して、前記駆動トルクが前記無負荷時駆動トルクより小さいと
きに前記駆動トルクを増やすように前記インバータで発電を開始し、前記駆動トルクが前記無負荷時駆動トルクより大きくなるときに前記駆動トルクを減らすように前記インバータで発電を停止する発電制御手段を備えて構成される。
この構成によれば、エンジンの回転変動に合わせて、制御装置からインバータに発電の指示を出すことができる。そのため、発電負荷によるロータのトルク変動によって、ギアの歯打ち音を抑制することができる。
加えて、上記の内燃機関は、前記クランクシャフトと一体に回転し、外周上に一定間隔に配置された複数の被検出体を有した回転体と、前記被検出体の第1被検出体を検出してから、第2被検出体を検出するまでの間の第一次時間と、前記第2被検出体を検出してから、第3被検出体を検出するまでの間の第二次時間とを少なくとも計測する計測センサとを備え、前記制御装置が、前記第一次時間の逆数と前記第二次時間の逆数との差の値が予め定めた閾値よりも小さい場合を前記駆動トルクが前記無負荷時駆動トルクよりも小さいと判断し、また、前記差の値が前記閾値よりも大きい場合を前記駆動トルクが前記無負荷時駆動トルクよりも大きいと判断する手段を備えて構成される。
この構成によれば、回転体の外周上に一定間隔に配した被検出体の間の時間を計測センサが計測し、その時間を用いて、ロータの駆動トルクとロータの無負荷時駆動トルクとの大小を比較することができる。そのため、減速時にロータの駆動トルクが減少したときに、インバータで発電を開始することで、ロータの駆動トルクを増加して、ギアの歯面が離れることを防止することができる。また、加速時にロータの駆動トルクが増加したときに、インバータで発電を停止することで、ロータの駆動トルクを減少して、ギアがバックラッシュ分を移動して、接触することで発生する歯打ち音を低減することができる。加えて、発電による負荷は、車両全体の消費電流、バッテリの状態で左右されるが、間欠で発電するため、消費電流の小さい時でも、発電負荷を大きく取ることができる。
さらに、上記の目的を達成するための車両は上記の内燃機関のいずれかを搭載して構成される。この構成によれば、燃費低減のため、排気量のダウンサイジング及び気筒数が減筒した車両において、究極となるトルク変動を抑えると共に、歯打ち音を低減することができる。
本発明によれば、所謂ヘロンバランサとして設けたスタータジェネレータでエンジンのトルク反力によるローリング振動を低減すると共に、スタータジェネレータとエンジンの出力軸とを連結させるギア機構の歯打ち音、特にエンジンの減速時の歯打ち音を低減することができる。
本発明に係る第1の実施の形態の内燃機関を示した側面図である。 本発明に係る第1の実施の形態の内燃機関の動作を示した図である。 本発明に係る第2の実施の形態の内燃機関を示した側面図である。 ヘロンバランサの原理を示した図である。 内燃機関の回転数と時間とを表した図である。
以下、本発明に係る実施の形態の内燃機関の制御方法、内燃機関及びそれを搭載した車両について、図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、エンジン(内燃機関)1はトランスミッション2とクラッチハウジ
ング3を介して動力をプロペラシャフト4へと伝えている。エンジン1は公知の直列2気筒エンジンであり、この他にも並列エンジン、多気筒エンジン、ガソリンエンジン及びディーゼルエンジンなどを用いることができる。
エンジン1に、シリンダブロック11、シリンダヘッド12、ピストン13、コネクティングロッド14、クランクシャフト15、及びフライホイール16を備える。これらは公知の構成であるため、動作の説明を省略する。また、エンジン1に、駆動ギア21と従動ギア22とから構成されるギア機構20、スタータジェネレータ23、インバータ24、バッテリ25、回転検出用ディスク(回転体)26、回転センサ(計測センサ)27及びエンジンコントロールユニット(制御装置)28を備える。
図2に示すように、ギア機構20は、クランクシャフト15に固着した駆動ギア21と、スタータジェネレータ23に固着した従動ギア22とからなる。このギア機構20は上記の構成に限らず、クランクシャフト15の回転とスタータジェネレータ23の回転が逆向きになるようなればよく、駆動ギア21と従動ギア22との間にギアを追加してもよい。
スタータジェネレータ23は、三相交流電動機であり、ロータ(回転子)23aと少なくとも3つの固定子23bと駆動軸23cとを備える。また、スタータジェネレータ23を、クランクシャフト15にギア機構20を介して連結し、エンジン1内に設ける。このときスタータジェネレータ23を潤滑油OLに浸る位置に配置するとスタータジェネレータ23を静音化することができる。
ロータ23aはフィールドコイルなどから形成され、電流を流すことで磁界を発生させる回転子であり、固定子23bに3相交流電流を流すことで回転し、スタータとして機能する。また、ロータ23aに電流を流さないときはギア機構20を介してクランクシャフト15の回転と逆回転に廻り、所謂ヘロンバランサとして機能する。さらに、ロータ23aのみに電流を流し、ロータ23aと固定子23bとの磁界を変化させると、発電機として機能する。スタータジェネレータ23は上記の構成に限らず、例えば直流電動機や単相交流電動機なども使用することができる。
インバータ24は、エンジン1の始動時にバッテリ25の直流電流を所定の交流電流に変換してスタータジェネレータ23に供給して、スタータジェネレータ23をスタータとして駆動させる始動モードと、クランクシャフト15の回転に対してギア機構20を介してロータ23aが逆回転する待機モードと、スタータジェネレータ23からの交流電力を直流に変換してバッテリ25に供給し、エネルギーを回生する発電モードとを備える。
回転検出用ディスク26をフライホイール16の外周に設けるようにリングのように形成する。その外周上に等間隔に放射状に突出した被検出歯(被検出体)26a〜26c(その他の被検出体の図番は省略する)を備え、クランク角センサのパルスロータのように形成されている。回転センサ27はMR素子(磁気振動素子)などから形成され、回転検出用ディスク26の被検出歯26a〜26cを検出することができるセンサであり、被検出歯26aを検出してから次に被検出歯26bが検出される間の時間を計測している。回転検出用ディスク26と回転センサ27は上記の構成に限らず、例えば、回転検出用ディスク26を駆動ギア21に換えて、歯と歯の間の時間を回転センサが計測する構成でもよい。しかし、ギアの歯が接触時に音が発生する為、ギアの歯を使用すると遅れが生じる。その為、ギアの歯が多い方が好ましく、上記のように回転検出用ディスク26を用いることがより好ましい。また、被検出歯26a〜26cは回転センサ27が検出することができればよいため、例えばリングの表面に等間隔に検出線を描いてもよい。その場合は回転検出用ディスク26の製造が容易になる。
エンジンコントロールユニット(以下ECUという)28は、パーソナルコンピュータのように通信手段や記憶手段などを備えており、インバータ24と回転センサ27と接続され、回転センサ27が検出したデータを受け取り、そのデータを元にインバータ24を制御するように構成する。ECU28は、その他にも、アイドリングストップシステムや、エンジン1の燃料噴射制御などを行っている。
次に本発明の第1の実施の形態のエンジン1の動作を説明する。
エンジン1を始動させるときには、ECU28がインバータ24を始動モードに変更する。始動モードのインバータ24は、バッテリ25の直流電流を所定の交流電流に変換して、スタータジェネレータ23に供給する。交流電流を供給されたスタータジェネレータ23のロータ23aが回転し、その回転をギア機構20がクランクシャフト15へ伝達する。クランクシャフト15の回転によってスムーズにピストン13のピストン運動が始まり、エンジン1が始動する。エンジン1が始動するとインバータ24は自動的に始動モードを終了し、待機モードになる。
インバータ24が待機モードでは、ロータ23a及び固定子23bには電流は流れておらず、スタータジェネレータ23はヘロンバランサとして機能している。エンジン1の回転によって発生するトルク反力に対して、ロータ23aがエンジン1の回転とは逆回転することで発生する慣性モーメントが作用して、ローリング振動を低減させることができる。
ここで、ロータの駆動トルクを計測する方法を説明する。エンジン1が動作中には、クランクシャフト15の回転と同じ向きにフライホイール16が回転し、合わせて、フライホイール16の外周に設けた回転検出用ディスク26も回転する。
回転センサ27は任意の被検出歯26aを検出してから、被検出歯26aの隣で一定間隔を置いて配置された被検出歯26bを検出するまでの間の時間tn−1(第一次時間)を計測する。次に、同様にして、被検出歯26bを検出してから被検出歯26cを検出するまでの時間t(第二次時間)を計測する。このように回転センサ27はエンジン1が稼働中は常に被検出体を検出し続け、被検出体と被検出体の間の時間を計測し続ける。この計測された時間tと時間tn−1は周期である。
回転センサ27で計測された時間tn−1と時間tはECU28へと送られる。時間tn−1と時間tから角加速度を計算することにより、ロータ23aの駆動トルクが分かる。ロータ23aの駆動トルクが、スタータジェネレータ23が無負荷時、つまり電気的な負荷が一切関係していない状態でのロータ23aの駆動トルク(無負荷時駆動トルク)よりも小さい場合に、慣性によりギア機構20の歯面が離れることになる。よってロータ23aの駆動トルクと無負荷時駆動トルクとの大小を比較し、その大小に合わせてインバータ24のモードを発電負荷が掛からない待機モードと、発電負荷を掛ける発電モードとを変更することで、歯打ち音を抑える。
ここで、ロータ23aの駆動トルクは角加速度と慣性モーメントに比例する。ロータ23aの慣性モーメントは一定であり、角加速度が単位時間当たりの角速度の変位であるため、その単位時間を比較することで、ロータ23aの駆動トルクの大小を比較することができる。そこで、周期である時間tと時間tn−1との逆数の差分を比較することによって駆動トルクの大小を判断することができる。
ECU28は、時間tの逆数と時間tn−1の逆数の差分、つまり1/t−1/t
n−1が予め定めた閾値より下回ったときにロータ23aの駆動トルクが無負荷時駆動トルクよりも小さくなると判断して、インバータ24へ発電指示を送り、インバータ24を発電モードに変更する。
クランクシャフト15の回転と逆回転するロータ23aに電流を流すことで、ロータ23aと固定子23bとの磁界が変化して、交流電流を発電し、インバータ24へと送る。インバータ24は送られた交流電流を直流電流に変換して、バッテリ25へと供給して、充電する。このとき、発電負荷によりロータ23aの駆動トルクは増大する。ロータ23aの駆動トルクの増加によって、ギア機構20の歯面同士が押し付けられて、歯面同士が離れることを防止する。
インバータ24が発電モードで動作しているときに、時間tの逆数と時間tn−1の逆数の差分、つまり1/t−1/tn−1が予め定めた閾値より上回ったときにECU28は、インバータ24へ発電停止指示を送り、インバータ24を待機モードに変更する。インバータ24が待機モードでは、発電負荷が掛かることがないため、ロータ23aの駆動トルクは減少する。
上記の動作により、エンジン1の減速時及び加速時でトルクが変動する場合に起こるギアの歯打ち音を、ロータ23aの駆動トルクを変動させることで、低減することができる。特に減速時にインバータ24を発電モードにして、発電負荷を大きくすることによって、駆動トルクが0になる近傍で発生する歯打ち音を低減することができる。
また、上記の動作において、発電による負荷の大きさが問題となるが、発電負荷は車両全体の消費電流、バッテリの状態で左右されるが、間欠で発電されるため、消費電流の小さい時でも、発電負荷を大きく取ることができる。
上記の構成に限らず、ロータ23aの駆動トルクを直接算出する方法を用いると、駆動トルクを算出する行程を省くことができる。その場合、回転検出用ディスク26と計測センサ27に換え、ロータ23aの駆動トルクを直接計測することができる装置を設ける。例えば、車速を計測するワイヤーセンサ、クランクシャフト15の回転角度を計測するクランク角センサ、又はクランクシャフト15に設けたタイミングロータ(CDIロータ)とピックアップコイル(パルサーコイル)からなるシグナルジェネレータなどを利用してもよい。
次に図3に示す、本発明の第2の実施の形態について説明する。前述のスタータジェネレータ23をエンジン1の外部に設け、従動ギア22をフライホイール16の外周に設けたリングギア18と噛合する。回転センサ27はリングギア18の歯と歯の間の時間を計測するように構成する。すると、前述と同様の作用効果を得ることができる。また、ほぼ従来の構成で動作させることができるため、搭載のためのコストを抑えると共に、部品点数を減少することができる。
上記のエンジン1を搭載した車両は、小気筒数エンジンであってもローリング振動とギアの歯打ち音を低減することができるため、燃費低減のための排気量ダウンサイジングや気筒数の減筒を実現することができる。
本発明の内燃機関の制御方法、その内燃機関及びそれを搭載した車両は、内燃機関のトルク変動によるローリング振動を低減すると共に、ギアの歯打ち音も低減することができるため、トラックなどの車両に用いることができる。特に燃費低減のための小気筒数エンジンを搭載した車両に用いると効果的である。
1 エンジン(内燃機関) 20 ギア機構
2 トランスミッション 21 駆動ギア
3 クラッチハウジング 22 従動ギア
11 シリンダブロック 23 スタータジェネレータ
12 シリンダヘッド 24 インバータ
13 ピストン 25 バッテリ
14 コネクティングロッド 26 回転検出用ディスク(回転体)
15 クランクシャフト 27 回転センサ(計測センサ)
16 フライホイール 28 エンジンコントロールユニット(制御装置

Claims (6)

  1. スタータジェネレータのロータを、クランクシャフトとギア機構を介して、前記クランクシャフトの回転とは逆回転に回し、前記ロータの慣性モーメントによって、ローリング振動を低減すると共に、
    前記スタータジェネレータの発電を、前記スタータジェネレータと接続したインバータで停止又は開始させ、前記ロータに発電負荷を与えることで、前記クランクシャフトと前記ギア機構との歯面同士が離れないように、前記ロータの駆動トルクを前記ロータの無負荷時駆動トルクよりも増加又は減少させることを特徴とする内燃機関の制御方法。
  2. 前記クランクシャフトと一体に回転する回転体の外周上に一定間隔に配置された複数の被検出体を連続で計測する計測センサが、第1被検出体を検出してから、第2被検出体を検出するまでの間の第一次時間と、前記第2被検出体を検出してから、第3被検出体を検出するまでの間の第二次時間とを計測し、
    前記第一次時間の逆数と前記第二次時間の逆数との差の値が予め定めた閾値よりも小さい場合を前記駆動トルクが前記無負荷時駆動トルクよりも小さいと判断して前記インバータに発電を開始させ、また、前記差の値が前記閾値よりも大きい場合を前記駆動トルクが前記無負荷時駆動トルクよりも大きいと判断して前記インバータに発電を停止させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御方法。
  3. クランクシャフトとギア機構を介して、前記クランクシャフトの回転とは逆回転に回るロータを有したスタータジェネレータと、前記スタータジェネレータに接続するインバータとを備え、前記ロータの慣性モーメントによって、ローリング振動を低減する内燃機関において、
    前記クランクシャフトと前記ギア機構との歯面同士が離れないように、前記ロータの駆動トルクを変動させる前記インバータの発電負荷を制御する制御装置を備えたことを特徴とする内燃機関。
  4. 前記制御装置が、前記ロータの駆動トルクと前記ロータの無負荷時駆動トルクとを比較して、前記駆動トルクが前記無負荷時駆動トルクより小さいときに前記駆動トルクを増やすように前記インバータで発電を開始し、前記駆動トルクが前記無負荷時駆動トルクより大きくなるときに前記駆動トルクを減らすように前記インバータで発電を停止する発電制御手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関。
  5. 前記クランクシャフトと一体に回転し、外周上に一定間隔に配置された複数の被検出体を有した回転体と、前記被検出体の第1被検出体を検出してから、第2被検出体を検出するまでの間の第一次時間と、前記第2被検出体を検出してから、第3被検出体を検出するまでの間の第二次時間とを少なくとも計測する計測センサとを備え、
    前記制御装置が、前記第一次時間の逆数と前記第二次時間の逆数との差の値が予め定めた閾値よりも小さい場合を前記駆動トルクが前記無負荷時駆動トルクよりも小さいと判断し、また、前記差の値が前記閾値よりも大きい場合を前記駆動トルクが前記無負荷時駆動トルクよりも大きいと判断する手段を備えたことを特徴とする請求項3又は4に記載の内燃機関。
  6. 請求項3〜5のいずれか1項に記載の内燃機関を搭載したことを特徴とする車両。
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