JP2012243697A - スパークプラグ管理用ゲージとシリンダヘッドのプラグ穴管理用ゲージおよびそれらのゲージセット - Google Patents

スパークプラグ管理用ゲージとシリンダヘッドのプラグ穴管理用ゲージおよびそれらのゲージセット Download PDF

Info

Publication number
JP2012243697A
JP2012243697A JP2011115364A JP2011115364A JP2012243697A JP 2012243697 A JP2012243697 A JP 2012243697A JP 2011115364 A JP2011115364 A JP 2011115364A JP 2011115364 A JP2011115364 A JP 2011115364A JP 2012243697 A JP2012243697 A JP 2012243697A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gauge
plug
plug hole
management
spark plug
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011115364A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5759261B2 (ja
Inventor
Masatsugu Takahashi
政嗣 高橋
Hitoshi Ohashi
仁 大橋
Shinichi Okamoto
慎一 岡本
Yudai Nakatsuka
雄大 中塚
Masatomo Tominari
正朋 冨成
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aichi Machine Industry Co Ltd
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Aichi Machine Industry Co Ltd
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aichi Machine Industry Co Ltd, Nissan Motor Co Ltd filed Critical Aichi Machine Industry Co Ltd
Priority to JP2011115364A priority Critical patent/JP5759261B2/ja
Publication of JP2012243697A publication Critical patent/JP2012243697A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5759261B2 publication Critical patent/JP5759261B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
  • Spark Plugs (AREA)

Abstract

【課題】スパークプラグをプラグ穴に装着した時に外側電極が常に特定の向きとなるように管理するのに好適なプラグ管理用ゲージおよびプラグ穴管理用ゲージを提供する。
【解決手段】おねじ部のねじ切り開始位置の回転方向位相およびその回転方向位相と外側電極の向きとの相対位置関係が特定されているプラグの管理に使用するねじリング状のゲージ40である。プラグのおねじ部に対して規定トルクで締め付けた時の外側電極の向きを指示する二面幅部42を形成してある。同様に、プラグ穴側のめねじ部のねじ切り開始位置の回転方向位相が予め特定されているプラグ穴のためのねじ軸状のゲージ43は、プラグ穴のめねじ部に対して規定トルクで締め付けた時に外側電極の向きを指示する二面幅部45,46を形成してある。
【選択図】図7

Description

本発明は、内燃機関(エンジン)のシリンダヘッドに装着されるスパークプラグの回転方向位置を管理するためのスパークプラグ管理用ゲージと、そのスパークプラグが装着されるシリンダヘッド側のプラグ穴のめねじ部についてそのねじ切り開始位置を管理するためのプラグ穴管理用ゲージ、およびそれらの双方のゲージの組み合わせからなるゲージセットに関する。
内燃機関(エンジン)のシリンダヘッドに装着されるスパークプラグ(ここでは、単に「プラグ」と言う。)は、周知のようにその主体金具側のおねじ部をプラグ穴側のめねじ部に対してねじ込む(螺合)ことでその先端部側が燃焼室に臨むようにガスケットを介して固定される。その場合に、気筒間燃焼ばらつきの解消、着火性の改善および燃費の向上等の観点から、燃焼室に臨んで中心電極と対をなす外側電極(接地電極)の向き(回転方向位置)を特定の向きに合わせたいとの要請がある。
その対策として、例えば特許文献1に記載のようなスパークプラグ製造用おねじ治具を用いたスパークプラグの製造方法が提案されている。この特許文献1に記載の技術では、おねじ治具をシリンダヘッド側のプラグ穴に螺合すると、機関の最適な点火性能を発揮できる外側電極の配置選定位置と、おねじ治具の原点位置との間にねじ切り位相角範囲αが特定されるとされている。さらに、めねじ治具をスパークプラグ側のおねじ部に螺合すると、めねじ治具側の原点位置を基準に、おねじ治具を用いて既に特定されているねじ切り位相角度範囲αに対応した位置に、外側電極の接合位置または接合予定位置が接合位相角度範囲α0として定められるとされている。
特開2002−141156号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、おねじ治具およびめねじ治具を用いてはいても、その都度、シリンダヘッドのプラグ穴側での外側電極の配置選定位置とねじ切り位相角範囲αとを基準にこれを転写するかたちで、言い換えるならばいわゆる現物合わせのかたちでプラグ側での外側電極に接合位置を特定するようにしているので、スパークプラグの製造に際して効率的な生産を行えないことになる。
こうような手法が必要になるのは、多くの場合にシリンダヘッド側のそれぞれのプラグ穴におけるめねじ部の開始位置、すなわちめねじ部のねじ切り開始位置の回転方向位相が全く管理されることなく一定していないためである。
そこで、プラグ側のおねじ部のねじ切り開始位置の回転方向位相およびそのねじ切り開始位置の回転方向位相と外側電極の向きとの相対位置関係が常に特定の位置関係となるようにプラグの品質を管理する一方で、そのプラグ側のおねじ部に螺合するプラグ穴側のめねじ部のねじ切り開始位置の回転方向位相が常に特定の位置となるようにプラグ穴の品質を管理するならば、上記手法が不要になって、プラグの効率的な生産を行えることになる。
本発明はこのような課題に着目してなされたものであり、プラグの外側電極の向き(方向)を常に特定の向きに合わせたいとの要請の下に、プラグ側のおねじ部のねじ切り開始位置の回転方向位相およびその回転方向位相と外側電極の向きとの相対位置関係が常に特定の位置関係となっているプラグ、およびプラグ穴側のめねじ部のねじ切り開始位置の回転方向位相が常に特定の位置となっているシリンダヘッドの採用を前提として、プラグおよびシリンダヘッドの製造時の品質管理を簡便な方法でしかも効率的に行えるようにしたスパークプラグ管理用ゲージとシリンダヘッドのプラグ穴管理用ゲージおよびそれらのゲージセットを提供するものである。
本発明は、先ずプラグ用のいわゆるめすゲージとしては、先に述べたように、おねじ部のねじ切り開始位置の回転方向位相およびその回転方向位相と外側電極の向きとの相対位置関係が予め特定されているスパークプラグの品質管理に使用するねじリング状のスパークプラグ管理用ゲージとし、スパークプラグのおねじ部に対して規定トルクで締め付けた時の外側電極の向きを指示する目視可能な指標を形成してあるものとする。指標としては、例えば外側電極の向きと平行な平面をもってゲージ本体の外周面に形成した二面幅部とする。
また、シリンダヘッドに形成されたプラグ穴には、上記スパークプラグ管理用ゲージで管理されたスパークプラグが装着されるようになっていて、そのプラグ穴用のいわゆるおすゲージとしては、先に述べたように、スパークプラグ側のおねじ部に螺合するプラグ穴側のめねじ部のねじ切り開始位置の回転方向位相が予め特定されているプラグ穴の品質管理に使用するねじ軸状のプラグ穴管理用ゲージとし、プラグ穴のめねじ部に対して規定トルクで締め付けた時に外側電極の向きを指示する目視可能な指標を形成してあるものとする。指標としては、上記と同様に例えば外側電極の向きと平行な平面をもってゲージ本体の少なくとも軸端の外周面に形成した二面幅部とする。
もちろん、上記指標としては、二面幅部に代えて、刻線、けがき線、刻印のほか、任意のマーキング等とすることも可能である。
これらのスパークプラグ管理用ゲージとプラグ穴管理用ゲージとをセットとして捉えるならば、スパークプラグ管理用ゲージのめねじ部とプラグ穴管理用ゲージのおねじ部とを螺合させて両者を規定トルクで締め付けた時に、外側電極の向きを指示するスパークプラグ管理用ゲージ側の二面幅部とプラグ穴管理用ゲージ側の二面幅部とが共に平行となるように設定してあるものとする。
本発明によれば、おねじ部のねじ切り開始位置の回転方向位相およびそのねじ切り開始位置の回転方向位相と外側電極の向きとの相対位置関係が予め特定されているスパークプラグ、およびそのスパークプラグ側のおねじ部に螺合するプラグ穴側のめねじ部のねじ切り開始位置の回転方向位相が予め特定されているプラグ穴の品質管理に際して、簡便な方法でしかも効率的に且つ定量的に行え、生産性の向上に大きく寄与できる。
本発明を実施するためのより具体的な形態としてスパークプラグの外観形状を示す斜視図。 図1のスパークプラグが装着されるシリンダヘッドの概略構造を示す断面説明図。 図2のプラグ穴におけるa部の拡大図。 図3のプラグ穴にスパークプラグを装着した状態を示す断面説明図。 図1に示したプラグを管理するためのプラグ管理用ゲージと図3に示したプラグ穴を管理するためのプラグ穴管理用ゲージのそれぞれの説明図。 (A)は図5に示したプラグとプラグ管理用ゲージとの関係を示す斜視図、(B)はプラグにプラグ管理用ゲージを螺合させた状態を示す斜視図。 (A)は図5に示したプラグ管理用ゲージとプラグ穴管理用ゲージとの関係を示す斜視図、(B)はプラグ管理用ゲージとプラグ穴管理用ゲージを螺合させた状態を示す斜視図。 図7に示したプラグ穴管理用ゲージとプラグ穴との関係を示す斜視図。 図3の着座面の加工形態を示す説明図。 プリセットタッピングツールを用いて図3のめねじ部のタッピング加工を行う際の説明図。 (A)は図10に示したタップの要部拡大概略図、(B)はその詳細説明図。 図10に示したプリセットタッピングツールのプリセット時の手順を示す図で、(A)は座面専用マスターゲージを用いたツールプリセッタの校正時の説明図、(B)はツールプリセッタにマスタータップゲージを装着した状態を示す説明図。 図10に示したプリセットタッピングツールにおけるツールホルダの底面説明図。 図10に示したプリセットタッピングツールのプリセット時の手順を示す図で、(A)はマスタータップゲージとロケータとを併用した基準づくりの際の説明図、(B)はツールプリセッタからマスタータップゲージを取り外した状態を示す説明図。 図14の(A)に示したマスタータップゲージとロケータ側の接触子との関係を示す拡大平面説明図。 図10に示したプリセットタッピングツールのプリセット時の手順を示す図で、(A)はツールプリセッタに図10のプリセットタッピングツールを装着して回転方向の位置決めうする際の説明図、(B)はツールプリセッタによりプリセットタッピングツールのツール長をセッティングする際の説明図。 図16の(B)に示したツール長プリセット時の要部拡大説明図。
図1〜8は本発明を実施するためのより具体的な形態を示す図で、特に図1はスパークプラグ(ここでは、単に「プラグ」と言う。)3の外観形状を示し、また図2〜4は上記プラグ3が装着されるシリンダヘッド1の構造を示している。さらに、図5はプラグ3およびシリンダヘッド1のそれぞれの製造工程で品質管理のために使用されるゲージの概略構造を示している。なお、図5でのプラグ3の形状は図1の形状を模式的に示している。
プラグ製造メーカーで量産品として製造されるプラグ3は、図1に示すように、その主体金具4に大径の胴部5と六角部6が形成されているとともに、その胴部5に隣接しておねじ部7が形成されている。さらに、胴部5の首下側にはガスケット8が予め装着されている。そして、主体金具4の先端側から中心電極32が突出するように臨んでいるとともに、その中心電極32と対をなす略L字状の外側電極(接地電極)33が主体金具4に設けられている。
このプラグ3については、おねじ部7のねじ切り開始位置の回転方向位相(回転方向位置)と、指定された規定トルクで後述するシリンダヘッド1におけるプラグ穴2側のめねじ部10に対して締め付けた時の外側電極33の向き(外側電極33が指向する方向)とをそれぞれ製造段階で管理することにより、両者の相対位置関係が特定の位置関係となるように予め決められていて、例えばおねじ部7のねじ切り開始位置の回転方向位相と規定トルクでの締め付け時の外側電極33の向きとを予め一致させてある。
他方、図2,3に示すように、シリンダヘッド1には燃焼室Qに開口する段付き穴状のプラグ穴(プラグホール)2が各気筒ごとに形成されていて、このプラグ穴2に対して図1に示したところのプラグ3が図4の螺合形態にて装着される。シリンダヘッド1側のプラグ穴2は燃焼室Qに近い小径部2aとそれに連続する大径部2bとからなり、両者の中間部に着座面9が形成されているとともに、小径部2aにめねじ部10が形成されている。そして、予め指定された規定トルクによるプラグ3の締め込みによって、おねじ部7とめねじ部10との螺合による螺進作用のためにプラグ3がシリンダヘッド1に締め付け固定されて、プラグ3側の胴部5がガスケット8を介して着座面9に着座することになる。その結果、プラグ3の中心電極32およびそれと対をなす外側電極(接地電極)33が燃焼室Qに臨むことになる。
製造されたプラグ3の品質管理に際しては、図5および図6に示すように、めねじ部40aを有するねじリング状のスパークプラグ管理用ゲージ(以下、単に「プラグ管理用ゲージ」と言う。)40を用いるものとする。このプラグ管理用ゲージ40は例えば精度が許容域の中央値に仕上げられたいわゆる量産中央品に相当するプラグ3そのものをマスターゲージとして使用してこれを転写するようにして製作したもので、所定厚みのゲージ本体41の中央部にプラグ3側のおねじ部7と螺合可能なめねじ部41aを形成してあるとともに、外周面には後述する外側電極33の向きの指標となる二面幅部、すなわち外部から目視可能な二面幅部42を形成してある。
そして、製造されたガスケット8付きのプラグ3のおねじ部7に対してプラグ管理用ゲージ40を螺合させて規定トルクで締め付けた時に、外側電極33の回転方向位相であるところのその向き(外側電極33の指向方向)と平行となるように上記二面幅部42が形成してある。外側電極33の向きはおねじ部7のねじ切り開始位置の精度に依存し、そのねじ切りに当たって所定の許容差(公差)が与えられることから、二面幅部42はおねじ部7のねじ切り開始位置の許容差の中央値に合わせて加工される。なお、図5の符号Mは、図3,4に示したシリンダヘッド1側のめねじ部10が開口している着座面9の位置を示している。
したがって、製造されたプラグ3の全数検査あるいは抜き取り検査に際しては、図5,6に示すように、上記のようにガスケット8付きのプラグ3のおねじ部7に対してプラグ管理用ゲージ40を螺合させて規定トルクまで締め付けた時に、外側電極33の向きが二面幅部42と平行となっているか否かで評価してその品質管理を行うものとする。
他方、おねじ部7のねじ切り開始位置の回転方向位相およびその回転方向位相と外側電極33の向きとの相対位置関係が先のプラグ管理用ゲージ40にて管理されているプラグ3が装着されることになる図2〜4のシリンダヘッド1については、そのシリンダヘッド1の製造過程でのプラグ穴2の機械加工、特にプラグ穴2のめねじ部10のタッピング加工に際して、そのめねじ部10のねじ切り開始位置の回転方向位相が特定の位置となるように管理される。
このシリンダヘッド1側のプラグ穴2におけるめねじ部10の品質管理に際しては、図5および図7に示すように、おねじ部43aを有するねじ軸状のプラグ穴管理用ゲージ43を用いるものとする。このプラグ穴管理用ゲージ43は、先に述べたプラグ管理用ゲージ40をマスターゲージとして用いて当該プラグ管理用ゲージ40を基準にこれを転写するようにして製作したものである。プラグ穴管理用ゲージ43は大径軸部44aと小径軸部44bとからなる段付き軸状のゲージ本体44を主要素として形成されているもので、小径軸部44bのうち大径部44aに最も近い位置から反大径軸部44a側の所定範囲にわたってプラグ3側のおねじ部7と同等のおねじ部43aを形成してある。さらに、大径軸部44aおよび小径軸部44bのそれぞれの軸端には後述する外側電極33の向きの指標となる二面幅部、すなわち外部から目視可能な二面幅部45,46を形成してある。
すなわち、図7に示すように、ねじ軸状のプラグ穴管理用ゲージ43に対して当該プラグ穴管理用ゲージ43のマスターゲージとして機能するねじリング状のプラグ管理用ゲージ40を実際のプラグ3と同等の規定トルクで締め付けて大径軸部44aのショルダー部47(図7の(A)参照のこと。)に着座させた時に、外側電極33の回転方向位相であるところのその向き(外側電極33の指向方向)と平行となるように上記二面幅部45,46をそれぞれ形成してある。言い換えるならば、プラグ穴管理用ゲージ43のマスターゲージとして機能するねじリング状のプラグ管理用ゲージ40の二面幅部42は、先に述べたように実際のプラグ3に締め付けた時に外側電極33の回転方向位相であるところのその向き(外側電極33の指向方向)と平行となるように予め設定してあることから、図7に示すように、プラグ穴管理用ゲージ43に対してプラグ管理用ゲージ40を規定トルクで締め付けて大径軸部44aのショルダー部47に着座させた時には、プラグ管理用ゲージ40の二面幅部42とプラグ穴管理用ゲージ43の二面幅部45,46が共に平行となるように設定してある。
したがって、製造されたシリンダヘッド1におけるプラグ穴2の全数検査あるいは抜き取り検査に際しては、図2,3および図8に示すように、プラグ管理用ゲージ40が螺合されていないプラグ穴管理用ゲージ43単独の状態でこれを機械加工済みのプラグ穴2のめねじ部10に螺合させて規定トルクまで締め付けた時に、外側電極33の向きの指標となるプラグ穴管理用ゲージ43の二面幅部45,46が特定の方向を指向しているか否かで評価してその品質管理を行うものとする。
この場合に、燃焼室Qに臨むことになるプラグ穴管理用ゲージ43の二面幅部46に例えば指針となるような別の治具を接続し、燃焼室側の特定の位置を基準に外側電極33の向きを角度をもって指示することも可能である。
このようにおねじ部7のねじ切り開始位置の回転方向位相およびその回転方向位相と外側電極33の向きとの相対位置関係が予め特定されているプラグ3の品質管理をねじリング状のプラグ管理用ゲージ40を用いて行う一方、そのプラグ3が装着されることになるめねじ部10のねじ切り開始位置の回転方向位相が予め特定されているシリンダヘッド1側のプラグ穴2の品質管理をねじ軸状のプラグ穴管理用ゲージ43を用いて行うことにより、シリンダヘッド1側のプラグ穴2に対してプラグ3を予め指定されている規定トルクで締め付けさえすれば、燃焼室Q内に臨むことになるプラグ3側の外側電極33は常に特定の同じ方向を指向するようになる。その結果、プラグ3およびそのプラグ3が純正部品として使用されるシリンダヘッド1側のプラグ穴2の品質管理に際して、簡便な方法でしかも効率的に且つ定量的に行え、生産性の向上に大きく寄与できるようになる。
次に、上記シリンダヘッド1のプラグ穴2に対してめねじ部10を加工するためのタッピング加工の手順について説明する。
シリンダヘッド1を製造する過程での機械加工はその大部分がマシニングセンタに代表されるNC型の工作機械にて行われるが、特に図3,4に示した小径部2aおよび大径部2bを含むプラグ穴2の加工手順に着目した場合、前加工として小径部2aおよび大径部2bのそれぞれの切削加工を行った後に、着座面9の切削加工とめねじ部10のねじ切り加工とが行われる。めねじ部10のねじ切りはねじ立て、すなわちタッピングによって行われる。これらの着座面9の切削加工とめねじ部10のタッピング加工は共にNC型の工作機械である共通のマシニングセンタを用いて行うものとし、前加工として着座面9の切削加工を座ぐりとして行い、それに続いてめねじ部10のタッピング加工を行うものとする。
着座面9の加工は、図9に示すような座ぐりカッタ11をマシニングセンタの主軸に装着して行うものとする。この座ぐりカッタ11は汎用のHSKタイプのツールホルダ12に座ぐりカッタ13を脱着可能に支持させたものであり、座ぐりカッタ13はそのボデイ先端に例えば二枚のスローアウェイ方式の面取り用のチップ13aを装着してある。そして、座ぐりカッタ11を所定速度で回転させながらその座ぐりカッタ11に軸心方向の切削送りを与えて一部の面取りとともに座ぐりを施し、着座面9を所定精度に仕上げるものとする。
なお、座ぐりカッタ11は、マシニングセンタの主軸に装着した時のツール長が、後述する公知のツールプリセッタを用いていわゆる機外プリセット方式にて予め規定寸法にプリセットされている。
他方、めねじ部10のタッピング加工は、図10に示すようなプリセットタッピングツール14をマシニングセンタの主軸に装着して行うものとする。このプリセットタッピングツール14は上記と同様に汎用のHSKタイプのツールホルダ15にタップ16を脱着可能に支持させたものであり、タップ16そのものとしては例えば図11に示すように直みぞタップタイプで且つロングシャンクタップタイプのものが使用される。そして、マシニングセンタのタッピング加工モードを使い、プリセットタッピングツール14にタッピングのためのピッチ送りを与えて、いわゆる1パス方式にて小径部2aをねじ下穴としてめねじ部10を加工するものとする。なお、図11の(A)はタップ16のねじ部17の概略を、同図(B)はそのねじ部17の詳細をそれぞれ示している。また、同図(B)ではT1が完全(ねじ)山部で、T2が食い付き部となっている。
この場合、先に切削加工が施された着座面9から所定距離L(既知の値)だけ離れた位置をタッピングのためのピッチ送り開始位置Mとするならば、着座面9に開口しているねじ下穴としての小径部2aに向けてこのピッチ送り開始位置Mまでプリセットタッピングツール14をアプローチさせるとともに、当該ピッチ送り開始位置Mにてプリセットタッピングツール14の回転方向の位置決めを行った上で、タッピングのためのピッチ送りを開始するものとする。
なお、タッピング加工のためのツールがプリセットタッピングツール14たる所以は、タップ16を支持しているツールホルダ15はその回転方向位置が特定の位置に割り出されて初めてマシニングセンタの主軸に正しく装着されることから、後述するようにめねじ部10のねじ切り開始位置の位相を管理する上で、そのツールホルダ15に対するタップ16の回転方向位置がいわゆる機外プリセット方式にて特定の位置に割り出されてプリセットされていることに基づいている。同時に、プリセットタッピングツール14をマシニングセンタの主軸に装着した時のツール長が、後述するように公知のツールプリセッタを用いていわゆる機外プリセット方式にて予め規定寸法にプリセットされていることに基づいている。
これらの着座面9の座ぐり加工およびめねじ部10のタッピング加工は、共に共通のNC型の工作機械であるマシニングセンタを用いて行うものとし、しかも加工対象ワークであるところのシリンダヘッド1をマシニングセンタのワークテーブルに一旦クランプしたならば、座ぐり加工とそれに続くタッピング加工とをいわゆる1クランプ(1チャック)方式にて一気に行うものとする。つまり、座ぐり加工を終えた後もシリンダヘッド1はワークテーブルからアンクランプすることなく、そのまま座ぐり加工に続くタッピング加工に供するものとする。同時に、着座面9の座ぐり加工をマシニングセンタの例えばZ軸を使って行ったならば、それに続くタッピング加工も同じZ軸を使って加工を行うものとする。
このように、同一のマシニングセンタの同一の加工軸を使って、いわゆる1クランプ方式にてシリンダヘッド1のプラグ穴2に対し座ぐり加工とタッピング加工とを行うのは、着座面9の位置精度がめねじ部10のねじ切り開始位置の位相(回転方向での位置)の精度と大きな相関があるためで、めねじ部10のねじ切り開始位置の位相精度の向上を図る上では上記のようにプラグ穴2に対する座ぐり加工とタッピング加工とを同一の加工基準で加工することが重要であるからである。
ここで、公知のツールプリセッタ(例えば、日本アイディーシステム株式会社製のTP−400)を使ってのプリセットタッピングツール14のいわゆる機外プリセットは次の手順で行う。
最初に、図12(A)に示すように、予め用意してある着座面9の加工のための座面専用マスターゲージ18を使ってツールプリセッタの校正を行う。この座面専用マスターゲージ18は、図9に示した座ぐりカッタ11と同じ径、同じ長さのマスターバーであり、図9の座ぐりカッタ11のツール長をプリセットするために使用されるものである。
この座面専用マスターゲージ18をツールプリセッタのスピンドルにセットし、ツールプリセッタの投影機による拡大投影機能(CCDカメラによる撮像拡大表示機能であっても良い。)を使って座面専用マスターゲージ18の先端部の形状を映し出し、その画面上の指標である基準線、すなわち互いに直交する十字状の二本の基準線19a,19bを座面専用マスターゲージ18のゲージ先端面および円筒面にそれぞれ合致させて校正を行う。なお、上記投影機の画面には、直交する二本の基準線19a,19bとは別に、後述するようにタップ16のねじ山部における完全(ねじ)山部に相当する二本の基準線20a,20bを山形状にを予め表示しておくものとする。
この校正は、先にも述べたように、プラグ穴2における着座面9の位置精度がめねじ部10のねじ切り開始位置の位相(回転方向での位置)の精度と大きな相関があり、めねじ部10のねじ切り開始位置の位相精度の向上、すなわち角度誤差をなくすために行われる。つまり、着座面9を加工するための座ぐりカッタ11と、めねじ部10のタッピング加工のためのプリセットタッピングツール14とを、同じ基準でプリセットすることが重要となるからである。ただし、この校正作業はツールプリセッタ単独での校正が十分にできている場合には、省略することができる。
校正を終えたならば、座面専用マスターゲージ18をツールプリセッタのスピンドルから取り外し、代わって図12の(B)に示すようにマスタータップゲージ21をツールプリセッタのスピンドルにセットする。このマスタータップゲージ21は図10に示した実際の加工用のプリセットタッピングツール14(ツールホルダ15を含む)と同様のものであり、あくまでマスターゲージとして保管して実際の加工には使用しないものである。そして、ツールプリセッタのスピンドルにセットされたマスタータップゲージ21の姿勢として、図10のようにプリセットタッピングツール14をマシニングセンタの主軸に装着した場合と同等の姿勢を再現する。
より詳しくは、図13に示すように、プリセットタッピングツール14をマシニングセンタの主軸に装着した場合には、ツールホルダ15の溝部22にキーブロック23が嵌合することで回転方向の位置決めが行われ、同時にツールホルダ15に付帯しているIDチップ24と主軸側のIDチップセンサ25との間でそのIDチップ24の情報の読み取りと書き込みが行われる。そこで、マスタータップゲージ21についても同様に、図12の(B)に示すように、ツールプリセッタ側に予め用意されているスライド可能なキーブロック26をツールホルダ15の溝部22に嵌合させて、マシニングセンタ側の主軸装着時と同様に回転方向の位置決めを行う。同時に、ツールプリセッタ側に予め用意されている図13と同様のIDチップセンサとIDチップ24との間で必要な情報の授受を行う。これにより、ツールプリセッタ上において、キーブロック26を基準としたマスタータップゲージ21の回転方向の位置決めがマシニングセンタ側の主軸装着時と同様の条件で行われたことになる。
こうして、ツールプリセッタのスピンドルにセットしたマスタータップゲージ21の回転方向の位置決めが行われたならば、図14の(A)および図15に示すように、マスタータップゲージ21におけるタップ27のねじ部のすくい面27aにロケータ28の接触子29を軽く当てて、マスタータップゲージ21のうちタップ27の先端部での回転方向の基準をつくる。ロケータ28はマグネットスタンド30の上端から平板状の接触子29を片持ち支持状態にて付設したものであり、すくい面27aへの接触子29の当接により基準づくりができたならば、マグネットスタンド30の磁力により当該マグネットスタンド30をツールプリセッタの非可動部分に吸着固定する。
続いて、ロケータ28の位置が変動しないように注意しながら、図14の(B)に示すように、マスタータップゲージ21をツールプリセッタのスピンドルから取り外す。代わって、図16の(A)に示すように、実際のタッピング加工に供するためのプリセット前のプリセットタッピングツール14をツールプリセッタのスピンドルにセットする。そして、先のマスタータップゲージ21の場合と同様に、ツールプリセッタ側に予め用意されているスライド可能なキーブロック26をツールホルダ15の溝部22(図13参照)に嵌合させて、マシニングセンタ側の主軸装着時と同様に回転方向の位置決めを行う。同時に、ツールプリセッタ側に予め用意されているIDチップセンサ25とIDチップ24(いずれも、図13参照)との間で必要な情報の授受を行う。これにより、キーブロック26を基準としたプリセットタッピングツール14の回転方向の位置決めがマシニングセンタ側の主軸装着時と同様の条件で行われたことになる。
ここで、上記プリセットタッピングツール14の回転方向の位置決めは、正確にはツールプリセッタに付帯するキーブロック26を基準にツールホルダ15の回転方向の位置決めがなされているにすぎず、プリセットタッピングツール14として最も機能上重要なタップ6の回転方向およびツール長のセッティングはなおも不完全なままである。
そこで、プリセットタッピングツール14のツールホルダ15に対してタップ16をアンチャッキング状態としたままで、タップ16の回転方向の位置決めを行うべく、タップ16を適宜回転させて、図15に示した場合と同様に、そのタップ16のねじ部のすくい面16aをロケータ28の接触子29に軽く当てて、先のマスタータップゲージ21におけるタップ27のねじ部のすくい面27aにロケータ28の接触子29を軽く当てた状態を再現する。これにより、プリセットタッピングツール14における少なくともタップ16の回転方向の位置決め、すなわちタップ16の回転方向位相の割り出しが行われたことになる。なお、タップ16のシャンク後端の四角部についてはその回り止め機能が発揮されないようにする。
続いて、プリセットタッピングツール14におけるタップ16のツール長のセッティングを行う。このタップ16のツール長のセッティングに際して、タップ16の先端面を基準としたのでは、そのタップ16の機能よりして先端面の加工精度が高くないために、先に述べたようにタップ16によって加工されるめねじ部10のねじ切り開始位置の回転方向位相を管理する上では不十分である。
そこで、本実施の形態では、プリセットタッピングツール14におけるタップ16のツール長のセッティング(プリセット)に際して、大きく発想を変えて、タップ16のうちでも加工精度の高いねじ部17のうち完全(ねじ)山部T1(図11参照)の特定の山のフランク(ねじ部の山の頂と谷底とを連絡する傾斜面)を基準に行うものとする。
より具体的には、図16の(B)に示すように、ツールプリセッタの投影機による拡大投影機能(CCDカメラによる撮像拡大表示機能であっても良い。)を使って、プリセットタッピングツール14のタップ16の先端部の形状を映し出し、その画面上の指標である基準線20a,20bをタップ16の先端部に重ね合わせる。なお、投影機の画面には互いに直交する十字状の二本の基準線19a,19bとは別に、山形状をなす二本の基準線20a,20bを予め表示しておくことは先に述べた。この山形状をなす二本の基準線20a,20bのなす角度は後述するようにタップ16の完全(ねじ)山部T1においてその両側のフランクのなす角度αに一致させてある。
先に図11で説明したように、タップ16のねじ部17は、先端部側の食い付き部T2とそれに続く完全(ねじ)山部T1とからなり、食い付き部T2は不完全(ねじ)山部である。図11の(B)をさらに拡大したものが図17であり、図17の例ではタップ16の先端側から3山目の山17aが完全山部T1の1山目であり、以降が順に完全山部T1の2山目の山17b、完全山部T1の3山目の山17c…となっている。なお、不完全ねじ部である食い付き部T2の寸法(T2そのもの)はばらつきが大きく、タップ16のツール長の基準には不向きであることは先に述べたとおりである。そして、先に述べた投影機の画面側の山形状をなす二本の基準線20a,20bの表示は、タップ16のねじ部17における完全山部T1における各山17a,17b…の両側のフランク(ねじ山部の山の頂と谷底とを連絡する傾斜面)31,31同士のなす角度αに予め一致させてある。
タップ16の先端部の投影形状に投影機の画面上の指標である基準線20a,20b重ね合わせるにあたって、図17に示すように完全山部T1の1山目の山17aのフランク31に山形状をなす一対の基準線20a,20bを重ね合わせるように合致させて、ツール長が規定寸法となるようにセッティング、すなわちプリセットを行い、その状態でツールホルダ15に内蔵されている図示外のチャックにて堅固にチャッキングを行う。これは、完全山部T1の特定の山17aの双方のフランク31,31同士のなす角度αを二分する線が水平方向の基準線19aであることから、完全(ねじ)山部T1の1山目の山17aのフランク31に山形状をなす一対の基準線20a,20bを合致させることは、その山17aの頂部が鋭角であると仮定した場合にその鋭角な頂部を基準にセッティングを行ったことにほかならない。以上によりプリセットタッピングツール14のプリセット作業が完了する。なお、完全山部T1の1山目の山17aに代えて2山目の山17b、3山目の山17cを用いることも可能である。
この場合、チャッキングの際にタップ16をツールホルダ15側にわずかに引き込んでしまうようなチャックでは所期の目的が達成できないので、チャッキングによる締め付け力が作用してもタップを引き込むことがない例えばミーリングチャック等を採用するものとする。また、タップ16のツール長のセッティングに際して、十字状の基準線19a,19bの交点を直接タップ16の山17a,17b…の頂部に合致させないのは、タップ16の山17a,17b…の頂部は図17に示すように微視的に見ると円筒面となっていることから、投影機を使ってのセッティングでもその円筒面に十字状の基準線19a,19bの交点を正確に一致させることが困難であるからである。
以上の説明から明らかなように、プリセットタッピングツール14のプリセットに際しては、座ぐりカッタ11のツール長をプリセットするための座面専用マスターゲージ18を使って先ずツールプリセッタの校正を行い、次いで、その校正されたツールプリセッタを使ってプリセットタッピングツール14の回転方向の位置決めとツール長のプリセットを行っている。このことはプラグ穴2における着座面9の加工のための座ぐりカッタ11と、同じくプラグ穴2におけるめねじ部10の加工のためのプリセットタッピングツール14とは、同一マシニングセンタの同一加工軸(Z軸)での加工に供されることを前提に、同じ基準でプリセットされていることにほかならないことになる。
そして、着座面9の座ぐり加工は、座面専用マスターゲージ18を基準にプリセットされた座ぐりカッタ11を用いて図9の形態で行われ、その着座面9の位置寸法(着座面9の深さ)はマシニングセンタそのものの寸法管理機能によって管理される。
他方、着座面9の座ぐり加工に続くめねじ部10のタッピング加工は、先に述べた手順でプリセットされたプリセットタッピングツール14を用いて図10の形態で行われる。この場合、先に座ぐり加工が施された着座面9から所定距離Lだけ離れた位置をピッチ送り開始位置Mとし、着座面9に開口しているねじ下穴2aに向けてこのピッチ送り開始位置Mまでプリセットタッピングツール14をアプローチさせ、当該ピッチ送り開始位置Mにてプリセットタッピングツール14の回転方向の位置決めを行った上で、タッピングのためのピッチ送りを開始することは先に述べたとおりである。なお、所定距離Lに関してプリセットタッピングツール14側の基準位置は、先に述べたタップ16の完全山部T1における1山目の山17aである。
そして、プリセットタッピングツール14をピッチ送り開始位置Mまでアプローチさせ、当該ピッチ送り開始位置Mにて回転方向の位置決めを行った状態では、所定距離Lが規定の寸法となっていて、且つタップ16の回転方向位相が特定の位相角位置に割り出されていることになる。したがって、そのピッチ送り開始位置Mからタッピングのためのピッチ送りを開始すると、タップ16はねじの螺進作用をもってねじ下穴2aに進入し、ピッチ送り開始位置Mからn回転目であって且つそのn回転目の特定の位相角位置からねめじ部10のねじ切りを開始し、最終的には通り穴タイプのめねじ部10に仕上げることになる。このことは、ピッチ送り開始位置Mからn回転目であって且つそのn回転目の特定の位相角位置から始まるねめじ部10のねじ切りは、タッピングを何回繰り返しても同様に再現されることを意味する。
言い換えるならば、着座面9の座ぐり加工とめねじ部10のタッピング加工とを同一マシニングセンタの同一加工軸(Z軸)を使って行うこと、および座ぐり加工とタッピング加工との間でシリンダヘッド1の脱着を行わないことを前提に、シリンダヘッド1のn気筒分のプラグ穴2のめねじ部10を共通のプリセットタッピングツール14にて加工したと仮定した場合には、各気筒ごとの着座面9上におけるそれぞれのめねじ部10の開始位置は全て同じ特定の位相角位置となる。このことは、シリンダヘッド1の量産加工ラインにおいて次々と同様の加工を行っても何ら変わることはない。
このようにして加工されたシリンダヘッド1の各気筒のプラグ穴2に図4のようにプラグ3を装着する場合、先に述べたようにプラグ3における主体金具4側のおねじ部7の開始位置(おねじ部のねじ切り開始位置の回転方向位相)と外側電極33との相対位置関係が特定の位置関係となるように管理されているとするならば、すなわちおねじ部7のねじ切り開始位置の回転方向位相とプラグ3を規定トルクで締め付けた時の外側電極33の向きとを予め一致させてあるとするならば、プラグ穴2のめねじ部10に対して所定のトルクにてプラグ3を締め込むだけで、どの気筒でも外側電極33を常に特定の向き(回転方向位置)に合わせることが可能となる。本発明者等が試作を行った結果では、外側電極33の目標とする特定の向きに対して±10°程度に管理できることが確認できた。
1…シリンダヘッド
2…プラグ穴
2a…ねじ下穴
3…スパークプラグ
7…おねじ部
9…着座面
10…めねじ部
14…プリセットタッピングツール
15…ツールホルダ
16…タップ
16a…すくい面
17…ねじ部
17a…1山目の山
31…フランク
33…外側電極
40…スパークプラグ管理用ゲージ
41…ゲージ本体
42…二面幅部(指標)
43…プラグ穴管理用ゲージ
44…ゲージ本体
44a…大径軸部
44b…小径軸部
45…二面幅部(指標)
46…二面幅部(指標)
T1…完全山部

Claims (8)

  1. おねじ部のねじ切り開始位置の回転方向位相およびそのねじ切り開始位置の回転方向位相と外側電極の向きとの相対位置関係が予め特定されているスパークプラグの品質管理に使用するねじリング状のスパークプラグ管理用ゲージであって、
    上記スパークプラグのおねじ部に対して規定トルクで締め付けた時の外側電極の向きを指示する目視可能な指標を形成してあることを特徴とするスパークプラグ管理用ゲージ。
  2. 上記指標は、外側電極の向きと平行な平面をもってゲージ本体の外周面に形成した二面幅部であることを特徴とする請求項1に記載のスパークプラグ管理用ゲージ。
  3. シリンダヘッドに形成されたプラグ穴には、請求項1または2に記載のスパークプラグ管理用ゲージで管理されたスパークプラグが装着されるようになっているとともに、スパークプラグ側のおねじ部に螺合するプラグ穴側のめねじ部のねじ切り開始位置の回転方向位相が予め特定されているプラグ穴の品質管理に使用するねじ軸状のプラグ穴管理用ゲージであって、
    上記プラグ穴のめねじ部に対して規定トルクで締め付けた時に外側電極の向きを指示する目視可能な指標を形成してあることを特徴とするシリンダヘッドのプラグ穴管理用ゲージ。
  4. 大径軸部と小径軸部とからなる段付き軸状のゲージ本体について、小径軸部のうち大径軸部に最も近い位置から反大径軸部側の所定範囲にわたっておねじ部を形成してあることを特徴とする請求項3に記載のシリンダヘッドのプラグ穴管理用ゲージ。
  5. 上記プラグ穴管理用ゲージはマスターゲージを基準に作製したものであることを特徴とする請求項4に記載のシリンダヘッドのプラグ穴管理用ゲージ。
  6. 上記マスターゲージは請求項2に記載のスパークプラグ管理用ゲージであることを特徴とする請求項5に記載のシリンダヘッドのプラグ穴管理用ゲージ。
  7. 上記指標は、外側電極の向きと平行な平面をもってゲージ本体の少なくとも軸端の外周面に形成した二面幅部であることを特徴とする請求項6に記載のシリンダヘッドのプラグ穴管理用ゲージ。
  8. 請求項2に記載のスパークプラグ管理用ゲージと請求項7に記載のプラグ穴管理用ゲージとからなるゲージセットであって、
    スパークプラグ管理用ゲージのめねじ部とプラグ穴管理用ゲージのおねじ部とを螺合させて両者を規定トルクで締め付けた時に、外側電極の向きを指示するスパークプラグ管理用ゲージ側の二面幅部とプラグ穴管理用ゲージ側の二面幅部とが共に平行となるように設定してあることを特徴とするゲージセット。
JP2011115364A 2011-05-24 2011-05-24 スパークプラグ管理用ゲージとシリンダヘッドのプラグ穴管理用ゲージおよびそれらのゲージセット Active JP5759261B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011115364A JP5759261B2 (ja) 2011-05-24 2011-05-24 スパークプラグ管理用ゲージとシリンダヘッドのプラグ穴管理用ゲージおよびそれらのゲージセット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011115364A JP5759261B2 (ja) 2011-05-24 2011-05-24 スパークプラグ管理用ゲージとシリンダヘッドのプラグ穴管理用ゲージおよびそれらのゲージセット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012243697A true JP2012243697A (ja) 2012-12-10
JP5759261B2 JP5759261B2 (ja) 2015-08-05

Family

ID=47465152

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011115364A Active JP5759261B2 (ja) 2011-05-24 2011-05-24 スパークプラグ管理用ゲージとシリンダヘッドのプラグ穴管理用ゲージおよびそれらのゲージセット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5759261B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015075109A3 (en) * 2013-11-22 2015-07-16 Jaguar Land Rover Limited Method of producing a rotationally oriented thread
WO2018001633A1 (en) * 2016-06-28 2018-01-04 Jaguar Land Rover Limited Method for configuring a machine for production of a thread and apparatus for producing a thread
KR102385754B1 (ko) * 2021-08-10 2022-04-15 주식회사 남부 전자 제어 서스펜션용 피스톤 로드의 가공 공차 측정방법

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002141156A (ja) * 2000-11-02 2002-05-17 Ngk Spark Plug Co Ltd スパークプラグ製造用雌ねじ治具、スパークプラグ製造用複製雌ねじ治具及びスパークプラグの製造方法
JP2004290660A (ja) * 2003-03-07 2004-10-21 Minatogawa Kinzoku Test Piece Mfg Co Ltd 骨拡張装置及び方法
JP2010248800A (ja) * 2009-04-16 2010-11-04 Yogo Jukin Sangyo Co Ltd キャビネット用ステー及びそれを用いたキャビネット

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002141156A (ja) * 2000-11-02 2002-05-17 Ngk Spark Plug Co Ltd スパークプラグ製造用雌ねじ治具、スパークプラグ製造用複製雌ねじ治具及びスパークプラグの製造方法
JP2004290660A (ja) * 2003-03-07 2004-10-21 Minatogawa Kinzoku Test Piece Mfg Co Ltd 骨拡張装置及び方法
JP2010248800A (ja) * 2009-04-16 2010-11-04 Yogo Jukin Sangyo Co Ltd キャビネット用ステー及びそれを用いたキャビネット

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015075109A3 (en) * 2013-11-22 2015-07-16 Jaguar Land Rover Limited Method of producing a rotationally oriented thread
US9956628B2 (en) 2013-11-22 2018-05-01 Jaguar Land Rover Limited Method of producing a rotationally oriented thread
WO2018001633A1 (en) * 2016-06-28 2018-01-04 Jaguar Land Rover Limited Method for configuring a machine for production of a thread and apparatus for producing a thread
US10831175B2 (en) 2016-06-28 2020-11-10 Jaguar Land Rover Limited Method for configuring a machine for production of a thread and apparatus for producing a thread
KR102385754B1 (ko) * 2021-08-10 2022-04-15 주식회사 남부 전자 제어 서스펜션용 피스톤 로드의 가공 공차 측정방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP5759261B2 (ja) 2015-08-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5691838B2 (ja) タッピング加工方法
CN102806443B (zh) 一种喷嘴壳体工件的数控加工方法
EP3071358B1 (en) Method of producing a rotationally oriented thread
CN202010904U (zh) 车铣复合加工叶片可调式夹具
JP5759261B2 (ja) スパークプラグ管理用ゲージとシリンダヘッドのプラグ穴管理用ゲージおよびそれらのゲージセット
KR101461843B1 (ko) 나사 부품의 품질 관리 방법과 품질 관리용 게이지 및 품질 관리용 게이지 세트
JP6579182B2 (ja) ねじ加工方法
CN101491840A (zh) 自定心四爪卡盘
CN112439906A (zh) 柴油发动机中轴承环的加工工艺
CN201493566U (zh) 用于齿轮轴倒角加工的夹具
JP2009255189A (ja) マシニングセンタの工具交換システム
JP2016203340A (ja) 加工方法
JP2008207292A (ja) 切削用のインサート及びホルダー並びに切削工具
CN103381555B (zh) 一种用于复杂轴类零件加工的方形工装
CN203853559U (zh) 一种片型塞规车削工装夹具
CN111702424A (zh) 一种带槽薄壁锁圈类零件加工方法
CN104551268B (zh) 一种焊接气缸的螺纹加工工艺
CN1597239A (zh) 小模数弧齿锥齿轮加工工艺及珩孔用的工具
JP7440907B2 (ja) 雌ネジ加工方法、推定刃先距離判別装置およびツールプリセッタ
CN114102068B (zh) 一种异形结构支臂零件的加工方法及模具
CN114043168B (zh) 一种内孔带有凸台的薄壁类圆筒状零件机械加工工艺
CN204673292U (zh) 一种在紧固件外螺纹上车削拧断槽的工装
JP5226486B2 (ja) スパークプラグの製造方法、スパークプラグの製造装置
CN202655963U (zh) 一种焊针快速修理夹头
JPH1119813A (ja) 複合穴加工工具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140318

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150305

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150512

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150605

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5759261

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350