JP2012241720A - 低温液化ガス貯蔵設備 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】気化ガス配管4aが、気化ガスを吸引すると共にクールダウンリング3cよりも上方に配置される吸引口4cと、吸引口4cが設けられると共にタンク2内部にて当該タンク2の屋根部2dに沿って配設されるタンク内部配管部位4dとを備える。
【選択図】図1
Description
圧縮された気化ガスは、液化ガスの排出ラインに圧送されたり、再度液化されてタンク内に返送されたりする。この結果、低温液化ガス貯蔵設備では、気化ガスによるタンクの内圧上昇を防止すると共に、気化ガスの有効利用を可能としている。
このように、タンクの上部にクールダウンリングが配置されかつ稼働中であっても当該クールダウンリングの開口から液化ガスの散布が行われている場合には、気化ガスを吸引する吸引口がクールダウンリングよりも下方に位置すると、散布された液化ガスの一部が吸引口から吸い込まれてしまう。
気化ガスの吸引口から液化ガスが吸い込まれると、吸い込まれた液化ガスが気化ガス配管を塞ぎ、気化ガスの吸引が困難となる。
しかしながら、一般的に、気化ガス配管をタンクの頂上部分からタンク内に挿し込む場合には、タンク外部における気化ガス配管の配設距離が長くなる。
このため、上述のように気化ガス配管をタンクの頂上部分からタンク内に挿し込む場合には、断熱対策を施す範囲が長くなり、気化ガス配管のコストの増大を招くこととなる。
このため、クールダウンリングより下方に向けて散布される液化ガスが吸引口に吸い込まれることを防止することができる。
つまり、本発明においては、タンク内部配管部位に相当する気化ガス配管の一部がタンク内部に配設されている。
タンク内部に配設されるタンク内部配管部位に対しては、気化ガス配管の内部温度と外気温との温度差がないため、断熱対策を施す必要がない。
このように、本発明によれば、気化ガス配管が断熱対策を施さなくても良い部位を備えており、吸引口をクールダウンリングよりも上方に配置する場合であっても、気化ガス配管における断熱対策を施す範囲の増大を抑制することができる。
図1は、本実施形態の低温液化ガス貯蔵設備1の概略構成を模式的に示す断面図である。
本実施形態の低温液化ガス貯蔵設備1は、LNGやLPG等の液化ガスXを低温で貯蔵するためのものであり、図1に示すように、タンク2と、クールダウン装置3と、気化ガス回収装置4とを備えている。
なお、本実施形態においては、内槽2aは屋根部2a1を含んで全体が金属によって形成されており、外槽2bは屋根部2b1が金属で形成されると共に他の部位(側壁や底部)はコンクリートによって形成されている。
また、内槽2aと外槽2bとの間には断熱材2cが配設されており、これによってタンク2は、外部から液化ガスXに対して熱の伝達を低減させる構造としている。
図2(a)は図1の領域Aの拡大図であり、図2(b)は図2(a)の上面図である。なお、図2(b)においては、説明の便宜上、タンク2の屋根部2d(内槽2aは屋根部2a1及び外槽2bは屋根部2b1)を省略して図示している。
気化ガス配管4aは、図2(a)に示すように、気化ガスを吸引すると共にクールダウンリング3cよりも上方に配置される吸引口4cと、当該吸引口4cが設けられると共にタンク2内部にて屋根部2dに沿って配設されるタンク内部配管部位4dとを備えている。
なお、本実施形態においては、タンク内部配管部位4dの端部は、切断面が下方に向くように切断されている。このため、吸引口4cは、図2(a)に示すように、下方に向けて開口している。
このタンク内部配管部位4dは、タンク2の内部に配設されると共に気化ガスを案内するものであることから、内部と外部との温度差がなく、熱膨張によって変位することがない。このため、タンク内部配管部位4dに対しては断熱対策を施す必要がなく、タンク内部配管部位4dは、断熱材が巻かれることなく、かつ、タンク2の内部への侵入箇所と吸引口4cとを屋根部2dに沿う最短距離で結ぶにように直線状に形状設定されている。
なお、気化ガス配管4aのうち、タンク2の外部に配設される部位に対しては、不図示の断熱対策が施されている。
そして、本実施形態においては、タンク内部配管部位4dの最も低い部位(タンク内部配管部位の途中部位)にドレインホール4eが設けられている。
なお、ドレインホール4eは、タンク内部配管部位4dの最も低い部位に設けられている。このため、ドレインホール4eから気化ガス配管4aの外部に排出された液化ガスは、タンク2内に貯留される液化ガスXに落下することとなる。
以上のように構成された本実施形態の低温液化ガス貯蔵設備1では、クールダウン装置3によって、タンク2等が冷却される。
具体的には、ポンプ3aによって、液化ガス配管3b内を液化ガスが流れる。液化ガス配管3b内を流れる液化ガスは、内部配管3e及びクールダウンリング3cに供給されてタンク2の上部から下方に向けて噴霧される。
具体的には、圧縮機4bが駆動されると、気化ガス配管4aに設けられた吸引口4cから気化ガスが吸い込まれる。吸引口4cから吸い込まれた気化ガスは、気化ガス配管4aによって放出される。例えば不図示の配管を介して、液化ガスの排出ラインに供給される。
以上のような本実施形態の低温液化ガス貯蔵設備1においては、気化ガス配管4aに設けられる吸引口4cがクールダウンリング3cよりも上方に配置されている。
このため、クールダウンリング3cより下方に向けて散布される液化ガスが吸引口4cに吸い込まれることを防止することができる。
また、本実施形態の低温液化ガス貯蔵設備1によれば、気化ガス配管4aは、吸引口4cが設けられると共にタンク2内部に配置されるタンク内部配管部位4dを有している。
つまり、本実施形態の低温液化ガス貯蔵設備1においては、タンク内部配管部位4dに相当する気化ガス配管4aの一部がタンク2内部に配設されている。
タンク2内部に配設されるタンク内部配管部位4dに対しては、気化ガス配管4aの内部温度と外気温との温度差がないため、断熱対策を施す必要がない。
このように、本実施形態の低温液化ガス貯蔵設備1によれば、気化ガス配管4aが断熱対策を施さなくても良い部位を備えており、吸引口4cをクールダウンリング3cよりも上方に配置する場合であっても、気化ガス配管4aにおける断熱対策を施す範囲の増大を抑制することができる。
したがって、本実施形態の低温液化ガス貯蔵設備1によれば、気化ガス配管4aにおける断熱対策を施す範囲の増大を抑制しつつ、吸引口4cから液化ガスを吸い込むことを防止することが可能となる。
このため、タンク内部配管部位4dを長く確保することができ、気化ガス配管4aにおける断熱対策を施す範囲の増大をより抑制することができる。
タンク2に貯留された液化ガスXが蒸発することによって発生する気化ガスは、液化ガスXから上方に向かう。このため、吸引口4cを下方に向けて開口することによって、気化ガスが吸引口4cに入り込みやすくなる。この結果、気化ガス配管4aの圧力損失を低減することができる。
このため、気化ガス配管4a内に液化ガスが詰まることを防止することができる。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、吸引口4cの形状や数は変更可能である。例えば、タンク内部配管部位4dに複数の貫通孔を形成し、当該貫通孔を吸引口とする構成を採用することもできる。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、外槽2bの屋根部がコンクリートによって形成されている構成を採用することもできる。
Claims (4)
- 低温液化ガスを貯留するタンクと、当該タンク内部の上部に配置されると共に前記低温液化ガスを下方に向けて噴霧することによって前記タンクを冷却するクールダウンリングと、前記タンクにて発生した気化ガスを吸引して前記タンクの外部に案内する気化ガス配管とを備える低温液化ガス貯蔵設備であって、
前記気化ガス配管は、
前記気化ガスを吸引すると共に前記クールダウンリングよりも上方に配置される吸引口と、
前記吸引口が設けられると共に前記タンク内部にて当該タンクの屋根部に沿って配設されるタンク内部配管部位と
を備えることを特徴とする低温液化ガス貯蔵設備。 - 前記気化ガス配管が、前記タンクの屋根部の肩部より前記タンクの内部に進入していることを特徴とする請求項1記載の低温液化ガス貯蔵設備。
- 前記気化ガス配管の前記吸引口が、下方に向けて開口していることを特徴とする請求項1または2記載の低温液化ガス貯蔵設備。
- 前記気化ガス配管の前記タンク内部配管部位の途中部位にドレインホールを有することを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の低温液化ガス貯蔵設備。
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