JP2012241367A - アンカー体固着用カプセルを用いた接着系アンカーの施工方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】セメント粉体を内包する内管3と、水や増粘剤などからなる粘性硬化材を内包する外管2からなるアンカー体固着用カプセル1を穿孔51内に挿入し、アンカー体4により粉砕してそれぞれの内容物を攪拌することによりモルタルを生成し、そのモルタル内にアンカー体4を埋没せしめて定着する際、アンカー体4の先端部41はおよそ45°に形成されており、Oリング等のモルタル漏れ抑制具42が装着され、水とセメントの比率が0.3〜0.5であり、破砕されたアンカー体固着用カプセル1の外管2と内管3を含む骨材とセメントとの比率が1.0〜3.0であり、穿孔51とアンカー体4との間のクリアランスを、アンカー体の外径の15〜30%とする。
【選択図】図3
Description
この方法によれば、無機系のアンカー体固着用カプセルの水セメント比や骨材セメント比だけでなく、その骨材セメント比を確実かつ適確に達成するための穿孔とアンカー体との間のクリアランス比の範囲も明確にし、また、Oリング等のモルタル漏れ抑制具の装着も条件としたので、アンカー体により確実かつ適確にアンカー体固着用カプセルの容器である内外の管を破砕ないしは粉砕して骨材とすると共に、それぞれの内容物を攪拌混合し、均質なモルタルの生成が可能となり、定着後のアンカー性能のバラツキを抑え、均一なアンカー性能を達成することができる。
ここで、本願の請求項2に係る発明では、前記本願の請求項1の発明のアンカー体固着用カプセルを用いた接着系アンカーの施工方法において、前記穿孔と前記アンカー体との間のクリアランスが、前記アンカー体の外径の20〜30%である、ことを特徴としている。
この方法によれば、アンカー体の打撃と回転によるアンカー体固着用カプセルを破砕等だけではなく、アンカー体による打撃を行わず回転のみでアンカー体固着用カプセルを破砕等して内管および外管内の内容物を攪拌しても、均質なモルタルが得られ、一定以上のアンカー性能が得られることが実験結果からわかった。そのため、アンカー体による打撃を行わず、アンカー体の打撃の際に工具から発生する騒音を極力抑えながら、定着後のアンカー性能のバラツキを抑えて、均一なアンカー性能を達成することができる。
また、前記アンカー体固着用カプセルの各ガラス管の一端側に空隙部が存在し、該アンカー体固着用カプセルを前記穿孔の上方から挿入する下向き施工の場合には、各ガラス管の空隙部が、共に、下側になるように前記穿孔内に挿入するようにしても良い(請求項3)。
この場合、カプセルの上側には、内外の管内の内容物が密に集積し、アンカー体固着用カプセルを破砕したときに、確実かつ適確に、水等の液体成分がカプセルの破片やセメント粉体などの粒状物とを包み込み、穿孔の外部への飛散をより少なくして良質なモルタルを形成することができる。
さらに、前記アンカー体固着用カプセルの端面が平坦状に形成すると好適である(請求項4)。
この場合、先端が45度に形成されているアンカー体を当接させたときに、横すべりし難くなり、アンカー体固着用カプセルを確実に砕くことができる。
まず、本実施形態で使用するアンカー体固着用カプセルの構造の一例から説明する。
次に、本実施形態で使用するアンカー体の一例を説明する。
次に、アンカー体固着用カプセル1を用いた本実施形態の接着系アンカーの施工方法の一例について説明する
まずは、図3(a)に示すように、ハンマードリル等によりコンクリート躯体5に穿孔51を形成する。穿孔径は、アンカー体4やアンカー体固着用カプセル1の外径より大きくする。なお、本実施の形態では、穿孔に用いるドリル等の工具と、その後のアンカー体4の挿入時に使用する工具とは、別のものを使用してもよいが、基本的には、同じ工具を使用する
次に、図3(b)〜(d)に示すように、例えば、穿孔(アンカー孔)51内をブロアー(吸引)→ブラシ52によるブラッシング→ブロアー(吸引)という手順により、穿孔(アンカー孔)51内を十分に清掃する。
次に、図3(e)に示すように、清掃後の穿孔(アンカー孔)51内に、アンカー体固着用カプセル1を挿入する。アンカー体固着用カプセル1の外径は、アンカー体4の外径(公称径)以下、より好ましくはアンカー体4の外径より少し細い方が好ましい。なお、アンカー体固着用カプセル1は、図1の説明で述べたように、内管3内には、早強セメント等のセメント粉体Aが封入されている一方、外管2内には、内管3とともに水や、砂、水溶性樹脂等の増粘剤などからなる粘性硬化材Bが封入されているが、その逆に、内管3内に粘性硬化材B、外管2内にセメント粉体Aを封入するようにしても勿論よい。
次に、ハンマードリル等の工具にアンカー体4をセットし、図3(f)に示すように、アンカー体4を回転や打撃(上下動)させながら打ち込み、アンカー体4の先端部41によりアンカー体固着用カプセル1の外管2および内管3を破砕ないしは粉砕して骨材化する。すると、穿孔(アンカー孔)51内周面と、アンカー体4外周面との間隙であるクリアランス部分に、内管2と外管3の内容物の攪拌混合によって生成されたモルタルが充填される。なお、図3(f),(g)において、アンカー体4の所定位置には、Oリング等のモルタル漏れ抑制具42が事前に装着されている。
そして、図3(g)に示すように、アンカー体4の先端部41が穿孔51内の底面に到達すると、ハンマードリルの回転と打撃などを停止させ、ハンマードリルからアンカー体4を取外す。その後、所定の養生時間をおき、モルタルの強度を十分に発現させて、アンカー体4を穿孔51内に定着させる。これにより、アンカー体固着用カプセル1を用いた接着系アンカーの施工が完了する。なお、穿孔に使用するドリルと、アンカー体4を挿入する際に用いるドリルとは、同じものを使用しても、別のものを使用してもどちらでも良い。
まず、実験1として、ハンマードリルに取り付けたアンカー体4の回転と打撃の双方によりアンカー体固着用カプセル1を破砕および攪拌混合した場合における累積回転数1回当りのモルタル量mm3と、累積打撃数1打撃当りのモルタル量mm3について示す。ここで、実験1では、試料No.1〜19の条件で実験を行った。
次に、サイズがD16、D19、D25、M20の4種類のアンカー体4を使用して、アンカー体4の打撃は行わず回転のみによりアンカー体固着用カプセル1を破砕等した場合の実験2の結果について説明する。
次に、アンカー体の回転と打撃とによりアンカー体固着用カプセルを破砕する実験1にて使用した試料No.1〜19について、さらに穿孔径を変えた場合の実験3について説明する。
同様に、アンカー体の回転のみによりアンカー体固着用カプセルを破砕する実験2にて使用した試料No.20〜28について、同様に穿孔径を変えた場合の実験4について説明する。
なお、前記実施形態では、アンカー体固着用カプセル1を穿孔の上方から挿入する下向き施工の場合について説明したが、コンクリートの天井や梁等に下方からアンカー体4を取り付ける上向き施工や、本発明では、コンクリートの横壁や柱等に横方向や下方から上向きにアンカー体4を取り付ける横向き施工や上向き施工にも適用できる。ただし、横向き施工や上向き施工の場合は、硬化剤となる水に増粘剤などを添加し、外管2側の液体層の粘度を、例えば、103〜105mPa・s程度にする。これは、粘度が103mPa・sより小さい場合には、モルタルの垂れが発生する一方、粘度が105mPa・sより大きい場合には、アンカー体4が穿孔の下端部に到達する前に挿入できなくなり、所定の長さを埋設することができなくなる、いわゆる高止まり等が生じるからである。このように粘度を所定範囲に上げることで、上向き施工等の施工状況であっても、施工中に穿孔からモルタルが垂れてくることがなくなり、均一なアンカー性能を保持することが可能となる。
2 外管
3 内管
4 アンカー体
A セメント粉体
B 粘性硬化材
Claims (4)
- セメント粉体を内包する一方のガラス管と、水等を内包する他方のガラス管とが二重管構造に配置されたアンカー体固着用カプセルを、予め所定の深さに穿孔したコンクリート構造物の穿孔内に挿入し、その後、工具に取り付けたアンカー体で各ガラス管を破砕してそれぞれの内容物を攪拌混合することによりモルタルを生成し、穿孔内に充満したモルタルにアンカー体の端部を埋没させて定着するアンカー体固着用カプセルを用いた接着系アンカーの施工方法であって、
前記アンカー体は、先端部がおよそ45°に形成され、Oリング等のモルタル漏れ抑制具が装着されており、
前記水と前記セメントの比率が0.3〜0.5の範囲であり、
破砕された前記ガラス管を含む骨材と前記セメントとの比率が1.0〜3.0の範囲であり、
前記穿孔と前記アンカー体との間のクリアランスが、前記アンカー体の外径の15〜30%である、
ことを特徴とするアンカー体固着用カプセルを用いた接着系アンカーの施工方法。 - 請求項1記載のアンカー体固着用カプセルを用いた接着系アンカーの施工方法において、
前記穿孔と前記アンカー体との間のクリアランスが、前記アンカー体の外径の20〜30%である、
ことを特徴とするアンカー体固着用カプセルを用いた接着系アンカーの施工方法。 - 請求項1または請求項2記載のアンカー体固着用カプセルを用いた接着系アンカーの施工方法において、
前記アンカー体固着用カプセルを前記穿孔上方から挿入する下向き施工の場合、
前記外管内の空隙部と前記内管内の空隙部とが、共に、下側になるように前記穿孔内に挿入する、
ことを特徴とするアンカー体固着用カプセルを用いた接着系アンカーの施工方法。 - 請求項1〜請求項3のいずれか一の請求項に記載のアンカー体固着用カプセルを用いた接着系アンカーの施工方法において、
前記アンカー体固着用カプセルの端面が平坦状に形成されている、
ことを特徴とするアンカー体固着用カプセルを用いた接着系アンカーの施工方法。
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