JP2005162576A - グラウト材 - Google Patents
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Abstract
【課題】 低温環境下においても強度発現性に優れ、流動性のよい、低収縮性のグラウト材の提供。
【解決手段】 セメント、膨張材、減水剤及び水を含有し、固形成分中の粒子径が5μm以下である粒子の容積が45%以上であるグラウト材。
【選択図】 なし
【解決手段】 セメント、膨張材、減水剤及び水を含有し、固形成分中の粒子径が5μm以下である粒子の容積が45%以上であるグラウト材。
【選択図】 なし
Description
本発明は、低温においても高い強度発現性を示すグラウト材に関する。
土木建築の施工時に発生する隙間を埋めるために、また、構造物同士の定着を目的として、充填剤又はグラウト材と呼ばれるエポキシ樹脂等の樹脂、セメントモルタル等の水硬性組成物等を充填している。コンクリート構造物中に配筋される棒鋼鉄筋を接合して用いる場合には、作業工程の省力化、作業者の能力による品質変動の均質化等の点から、内部にネジ筋や凹凸を有するカプラーやスリーブによって鉄筋の接続部分(継手)を被覆し、その隙間にグラウト材を充填して一体化させる方法が一般的に行われている。このようにして使用されているグラウト材は、耐火性、耐熱性等の観点から、無機系グラウト材が使用される場合が多い。
グラウト材としては、セメント、超微分、硬性の減水材、水及び骨材等からなるセメント硬化体(特許文献1)、特定粒径のセメント、減水剤及び増粘剤からなるグラウト材(特許文献2)等が知られている。
グラウト材には、隙間に充分に充填されるための流動性、施工部分を一体化させるための低収縮性等の性能が要求されるが、最近では、更に加えてコンクリート構造物の耐久性向上の観点から、比較的短期間で高強度を発現できることが求められている。
特開昭62−78334号公報
特開平1−96053号公報
グラウト材としては、セメント、超微分、硬性の減水材、水及び骨材等からなるセメント硬化体(特許文献1)、特定粒径のセメント、減水剤及び増粘剤からなるグラウト材(特許文献2)等が知られている。
グラウト材には、隙間に充分に充填されるための流動性、施工部分を一体化させるための低収縮性等の性能が要求されるが、最近では、更に加えてコンクリート構造物の耐久性向上の観点から、比較的短期間で高強度を発現できることが求められている。
無機系グラウト材に多く使用されているセメント等の水硬性物質は、使用環境条件によって硬化のための水和反応が影響され、充分に所定の性能が発現できない場合があり、例えば冬場の外気温が5℃を下まわるような低温環境下においては、特に強度発現性が低下し、目的とする強度を得るのが困難である場合が発生している。
そこで、本発明の目的は、低温環境下においても強度発現性に優れ、流動性のよい、低収縮性のグラウト材を提供することにある。
そこで、本発明の目的は、低温環境下においても強度発現性に優れ、流動性のよい、低収縮性のグラウト材を提供することにある。
本発明者等は、このような課題を解決するべく鋭意研究を重ねたところ、セメント、膨張材、減水剤及び水を含有し、その固形成分の粒径を特定範囲とすると、低温においても強度発現性の優れたグラウト材が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、セメント、膨張材、減水剤及び水を含有し、固形成分中の粒子径が5μm以下である粒子の容積が45%以上であることを特徴とするグラウト材を提供するものである。
本発明のグラウト材は、流動性がよく、外気温が5℃を下まわるような低温環境下においても強度発現性に優れ、低収縮性である。
本発明のグラウト材に用いるセメントは,特に限定されるものではなく、例えば一般に市販されている普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメントや、セメントに高炉スラグ、シリカフューム、フライアッシュ、石灰石微粉末等を混合したものが挙げられる。セメントとしては、特に短期間で良好な強度発現を必要とする場合には、早強ポルトランドセメントや超早強ポルトランドセメントを使用することが好ましい。
本発明に用いられる膨張材は、モルタルやコンクリートで用いられている膨張材であれば特に限定されず、例えば遊離生石灰を膨張成分とするものや、カルシウムサルホアルミネート等のエトリンガイト形成物質を膨張成分とする市販品を使用することができる。好ましくは、収縮補償効果とともに反応時の水和発熱によって低温時の強度増強効果を有する生石灰を有効成分とする膨張材がよく、この場合膨張材中の生石灰含有量は特に限定されないが、生石灰含有量が高いもの(100重量%を含む)では水和反応が急激に進行することがあるので80重量%以下の含有量がよい。
本発明のグラウト材における膨張材の添加量は、セメント100重量部に対して0.5〜5重量部が好ましく、0.5〜2重量部がより好ましい。0.5重量部よりも少ないとその効果が不充分である場合があり、また5重量部より多いとグラウト材の充填性を調整するための減水剤の添加量が増加して目的の強度を得られなくなる場合があるので好ましくない。
本発明に用いる減水剤としては、リグニン系、ナフタレンスルホン酸系、メラミン系、ポリカルボン酸系等が挙げられ、高性能減水剤や高性能AE減水剤であってもよい。強度発現性や充填性の点から減水率の高いものが好ましく、例えば太平洋セメント社製「コアフロー」、花王社製「マイティ」、ポゾリス物産社製「No.70」、同「レオビルド」等の各シリーズに挙げられるものを用いることができる。
減水剤の添加方法は、減水剤成分を粉体として予めセメントに混合してもよいし、練り混ぜ時に練り水に混合しておいてもよい。その添加量は、セメント100重量部に対して0.5〜1.8重量部が好ましく、0.8〜1.5重量部がより好ましい。0.5重量部よりも少ないと充填剤としての充分な流動性を得らない場合があり、1.8重量部を超えると強度発現が遅延されるため好ましくない。
減水剤の添加方法は、減水剤成分を粉体として予めセメントに混合してもよいし、練り混ぜ時に練り水に混合しておいてもよい。その添加量は、セメント100重量部に対して0.5〜1.8重量部が好ましく、0.8〜1.5重量部がより好ましい。0.5重量部よりも少ないと充填剤としての充分な流動性を得らない場合があり、1.8重量部を超えると強度発現が遅延されるため好ましくない。
本発明のグラウト材中のセメント、膨張材、減水剤からなる固形成分の粒度分布は、粒子径5μm以下である粒子の合計容積が、固形成分の全粒子の合計容積の45%以上であるが、50%以上がより好ましい。粒子径は、レーザー回折/散乱式粒度分布計(例えば堀場製作所製レーザー回折/散乱式粒度分布計LA920)で測定した値を用いる。
グラウト材の固形成分の粒子径が5μm以下である粒子の割合が大きいと、セメントや膨張材の反応性が向上し強度発現性に有効である。また、粒子径5μm以下である粒子の割合が比較的少ないと、グラウト材としての粘性が不十分となり、材料分離やグラウト材を充填した後のダレを起こす場合がある。このような場合には、必要に応じて増粘剤を添加してもよい。
グラウト材の固形成分の粒子径が5μm以下である粒子の割合が大きいと、セメントや膨張材の反応性が向上し強度発現性に有効である。また、粒子径5μm以下である粒子の割合が比較的少ないと、グラウト材としての粘性が不十分となり、材料分離やグラウト材を充填した後のダレを起こす場合がある。このような場合には、必要に応じて増粘剤を添加してもよい。
増粘剤の成分としてはセルロース系、アクリル系、グリコール系、ポリ−N−ビニルアセトアミド系等を用いることができ、その添加量は、固形分の配合割合にもよるが、セメント100重量部に対して概ね0.1〜0.5重量部であるのが好ましい。0.1重量部未満では粘性付与効果が不十分な場合があり、0.5重量部を超えると粘性が過剰になってしまいグラウト材を細部まで充填することが困難となる場合があるため好ましくない。
更に、これら上記成分以外の成分として、必要に応じて、AE剤、消泡剤、凝結遅延剤、促進剤、収縮低減剤、防錆剤等の公知の混和材(剤)を1種又2種以上を併用して適宜加えてもよい。また、用途に応じて細骨材等と混合して使用することもできる。
本発明のグラウト材を使用するときの水量は、セメント100重量部に対して、30〜50重量部が好ましく、35〜45重量部がより好ましい。30重量部未満では、練り混ぜが不均一となる場合があり、50重量部を超えると材料分離や、硬化後の乾燥収縮の原因となる可能性があるため好ましくない。
以下、本発明を実施例により具体的に詳しく説明するが、これらは本発明を制限するものではない。
実施例1〜5
セメントに早強ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)、膨張材に生石灰系及びエトリンガイト系膨張材、増粘剤に市販のセルロース系増粘剤、減水剤として市販のナフタレン系高性能減水剤を用い、水セメント比40%と一定にして表1に示す配合で材料を調合し、モルタル練り混ぜ用のハンドミキサーを用いて2分間混練した。
セメントに早強ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)、膨張材に生石灰系及びエトリンガイト系膨張材、増粘剤に市販のセルロース系増粘剤、減水剤として市販のナフタレン系高性能減水剤を用い、水セメント比40%と一定にして表1に示す配合で材料を調合し、モルタル練り混ぜ用のハンドミキサーを用いて2分間混練した。
使用材料は次のとおりであった。
早強セメント:太平洋セメント社製早強ポルトランドセメント
生石灰系膨張材:太平洋マテリアル社製「太平洋エクスパンM」
エトリンガイト系膨張材:電気化学工業社製「デンカCSA」
増粘材:信越化学工業社製「メトローズSH90−4000」
減水材:花王社製高性能減水剤「MT−100」
水:水道水
早強セメント:太平洋セメント社製早強ポルトランドセメント
生石灰系膨張材:太平洋マテリアル社製「太平洋エクスパンM」
エトリンガイト系膨張材:電気化学工業社製「デンカCSA」
増粘材:信越化学工業社製「メトローズSH90−4000」
減水材:花王社製高性能減水剤「MT−100」
水:水道水
得られたグラウト材の物性については,流動性をセメントの凝結試験用型枠を用いた簡易フロー試験により測定した。また、該グラウト材を4×4×16cm型枠に充填し、練り混ぜ温度の恒温室において材齢1日まで湿気養生を行った後脱型し、その後は練り混ぜ温度と同じ温度の養生槽に浸漬して水中養生を行い、強度測定用の試験体とした。試験体の材齢7日における圧縮強度はJIS A5201に準じた方法により測定した。
結果を表2に示す。
結果を表2に示す。
本発明のグラウト材を用いたモルタルの流動性は、グラウト材として所要のフロー値を有していた。また、低温においても強度発現性に優れていた。
Claims (4)
- セメント、膨張材、減水剤及び水を含有し、固形成分中の粒子径が5μm以下である粒子の容積が45%以上であることを特徴とするグラウト材。
- 固形成分中の粒子径が5μm以下である粒子の容積が50%以上である請求項1記載のグラウト材。
- 更に、増粘剤を含有する請求項1又は2記載のグラウト材。
- 膨張材が、生石灰を含有するものである請求項1〜3のいずれか1項記載のグラウト材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003406866A JP2005162576A (ja) | 2003-12-05 | 2003-12-05 | グラウト材 |
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---|---|---|---|---|
JP2010155739A (ja) * | 2008-12-26 | 2010-07-15 | Taiheiyo Materials Corp | 超軽量モルタル |
JP2012241367A (ja) * | 2011-05-17 | 2012-12-10 | Okabe Co Ltd | アンカー体固着用カプセルを用いた接着系アンカーの施工方法 |
CN114455925A (zh) * | 2022-02-24 | 2022-05-10 | 中交路桥建设有限公司 | 一种装配式桥梁钢筋套筒连接用高性能灌浆料及其使用方法和应用 |
-
2003
- 2003-12-05 JP JP2003406866A patent/JP2005162576A/ja active Pending
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