JP2012240309A - 車両用内装材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造コストを抑えつつ、表皮シート材に凹凸模様を形成することができる車両用内装材の製造方法を得ることを目的とする。
【解決手段】図示しない吸引手段を駆動し、下型42の吸引孔52から第1成形面42Aと基材30の表側表皮シート材34との間の空気を吸引(真空引き)することにより、基材30を第1成形面42A側へ凸状に緩やかに湾曲させる。次に、真空引きしながら、図示しない昇降装置によって下型42を上昇(矢印Z方向)させると共に、上型44を下降(矢印Z方向)させ、下型42の凹部48,50内に上型44の凸部56,58をそれぞれ挿入する。これにより、下型42の第1成形面42Aと上型44の第2成形面44Aとの間で基材30がプレス成形されると共に、第1成形面42Aに彫刻された凹凸模様38が表側表皮シート材34の表面(意匠面)に転写される。
【選択図】図4

Description

本発明は、車両用内装材の製造方法に関する。
車両用内装材の製造方法として、架橋発泡シート材の両面に樹脂製の表皮シート材がそれぞれ積層された基材をプレス成形する方法が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1に開示された車両用内装材の製造方法では、エンボス加工によって表皮シート材に凹凸模様(シボ模様)を形成した後、凹凸模様が形成された表皮シート材を架橋発泡シート材の意匠面側に積層してプレス成形する。これにより、車両用内装材の見栄えを向上している。
特開平11−227129号公報
しかしながら、特許文献1に開示された車両用内装材の製造方法では、表皮シート材に凹凸模様を形成する工程と基材のプレス成形工程とを別々に行うため、製造コストがかかる。
本発明は、上記の事実を考慮し、製造コストを抑えつつ、表皮シート材に凹凸模様を形成することができる車両用内装材の製造方法を得ることを目的とする。
請求項1に記載の車両用内装材の製造方法によれば、対向する第1成形面と第2成形面との間に、架橋熱可塑性発泡樹脂製のコアシート材と該コアシート材の表面に重ねられた熱可塑性樹脂製の表側表皮シート材とを有すると共に加熱されて軟化した基材を前記第1成形面側に前記表側表皮シート材を向けた状態で配置する基材セット工程と、前記第1成形面と前記表側表皮シート材との間の空気を吸引しながら前記第1成形面と前記第2成形面との間で前記基材をプレス成形し、前記第1成形面に形成された凹凸模様を前記表側表皮シート材に転写するプレス成形工程と、を備えている。
請求項1に係る車両用内装材の製造方法によれば、プレス成形工程において、基材の表面に重ねられた表側表皮シート材と第1成形面との間の空気を吸引しながら、第1成形面と第2成形面との間で基材をプレス成形し、第1成形面に形成された凹凸模様を表側表皮シート材に転写する。このように基材のプレス成形と表側表皮シート材に対する凹凸模様の転写とを同時に行うことにより、これらの工程を別々に行う従来技術(例えば、特許文献1)と比較して製造コストを削減することができる。
また、表側表皮シート材と第1成形面との間の空気を吸引することにより、第1成形面に対する表側表皮シート材の密着性が向上する。従って、表側表皮シート材に対する凹凸模様の転写性が向上する。
請求項2に記載の車両用内装材の製造方法は、請求項1に記載の車両用内装材の製造方法において、前記プレス成形工程において、前記第1成形面と前記表側表皮シート材との間の空気を吸引し、該第1成形面側へ前記基材を凸状に湾曲させた後に、該基材を前記第1成形面と前記第2成形面との間でプレス成形する。
請求項2に係る車両用内装材の製造方法によれば、プレス成形工程において、第1成形面と表側表皮シート材との間の空気を吸引し、第1成形面側へ基材を凸状に湾曲させた後に、第1成形面と第2成形面との間で基材をプレス成形する。これにより、基材の偏伸びが抑制されるため、車両用内装材の板厚の均一化を図ることができる。
請求項3に記載の車両用内装材の製造方法は、請求項1又は請求項2に記載の車両用内装材の製造方法において、前記基材が、前記コアシート材の裏面に重ねられた熱可塑性樹脂製の裏側表皮シート材を有する。
請求項3に係る車両用内装材の製造方法によれば、コアシート材の裏面に裏側表皮シート材が重ねられており、プレス成形工程において、第1成形面と第2成形面との間でコアシート材、表側表皮シート材、及び裏側表皮シート材を一体にプレス成形する。これにより、コアシート材の両面に表側表皮シート材、裏側表皮シート材がそれぞれ積層された3層構造(サンドイッチ構造)の車両用内装材が形成される。従って、車両用内装材の見栄えを向上しつつ、車両用内装材の剛性を向上することができる。
以上説明したように本発明に係る車両用内装材の製造方法によれば、製造コストを抑えつつ、表皮シート材に凹凸模様を形成することができる。
本発明の一実施形態に係る車両用内装材の製造方法によって製造されたドアトリムを備えたフロントサイドドアを示す縦断面図である。 本発明の一実施形態におけるドアトリムを示す図1の拡大断面図である。 本発明の一実施形態におけるプレス成形装置において、ドアトリムを構成する基材を加熱器によって加熱した状態を示す説明図である。 本発明の一実施形態におけるプレス成形装置において、ドアトリムを構成する基材が第1成形面側へ凸状に湾曲した状態を示す説明図である。 本発明の一実施形態におけるプレス成形装置において、ドアトリムを構成する基材を下型と上型との間でプレス成形した状態を示す説明図である。 本発明の一実施形態における表側表皮シート材に凹凸模様が転写された状態を示す図5の拡大図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る車両用内装材の製造方法について説明する。なお、図1及び図2に示される矢印UPは車両上下方向上側を示し、矢印INは車両幅方向内側(車室内側)を示している。
図1には、一例として、本実施形態に係る車両用内装材の製造方法によって製造されたドアトリム12を備えたフロントサイドドア10が示されている。
フロントサイドドア10は、ドアアウタパネル14と、ドアアウタパネル14の車両幅方向内側に配置されるドアインナパネル16を備えている。ドアアウタパネル14とドアインナパネル16とは車両幅方向に対向すると共に、車両上下方向下側の端部でヘミング加工により結合されている。また、ドアアウタパネル14及びドアインナパネル16における車両上下方向上側の端部間には、図示しないドアガラスが昇降するための隙間18が設けられている。更に、ドアアウタパネル14の車両上下方向上側の端部における車両幅方向内側には、ドアアウタリインホースメント20が接合されており、これにより、ドアアウタパネル14の車両上下方向上側の端部が補強されている。これと同様に、ドアインナパネル16の車両上下方向上側の端部における車両幅方向外側には、ドアインナリインホースメント22が接合されており、これにより、ドアインナパネル16の車両上下方向上側の端部が補強されている。
ドアインナパネル16に車両幅方向内側には、車両用内装材としてのドアトリム12が取り付けられている。ドアトリム12は、車両幅方向から見て略矩形形状に形成されており、その長手方向を車両前後方向(図1における紙面奥行き方向)にして配置されると共に、ドアインナパネル16と車両幅方向に対向している。ドアトリム12の車両上下方向上側の端部には、トリム本体部12Aから車両幅方向内側へ凸状に突出した突出部24が設けられている。また、ドアトリム12の車両上下方向の中央部には、トリム本体部12Aから車両幅方向内側へ凸状に突出されたドアアームレスト部26が設けられている。
図2には、ドアトリム12を構成する基材30を拡大した拡大断面図が示されている。基材30は、中層を構成するコアシート材32の両面に、表層を構成する表側表皮シート材34、裏側表皮シート材36をそれぞれ積層した3層構造(サンドイッチ構造)の積層シートで構成されている。コアシート材32は、架橋構造を有する熱可塑性発泡樹脂(架橋熱可塑性発泡樹脂)製で、例えば、ポリプロピレン系樹脂を主成分とした樹脂に対し、架橋補助剤、発泡剤を添加して溶融混合したものをシート状に成形し、得られたシート材に電解性放射線等を照射して架橋したものである。
なお、コアシート材32を構成する樹脂は、熱可塑性を有し、かつ架橋可能であれば良く、ポリプロピレン系樹脂に限らない。また、架橋補助剤及び発泡剤は、従来周知のものを適宜用いることができる。また、コアシート材32のゲル分率は、60%以上であることが好ましい。なお、ここでいうゲル分率とは、次のものをいう。即ち、コアシート材片を所定温度(例えば、100℃)のキシレンに浸けて溶解させたものを濾過し、不溶解物を採取する。この不溶解物の重量をコアシート材片の重量で除した値を百分率(%)で表したものである。また、コアシート材32の目付(目付け量)は、150g/m〜500g/mが好ましい。
コアシート材32の表面(意匠面側の面)には表側表皮シート材34が重ねられ、コアシート材32の裏面には裏側表皮シート材36が重ねられている。これらの表側表皮シート材34及び裏側表皮シート材36は、例えば、ポリプロピレン系樹脂を主成分する熱可塑性樹脂製のシート材で、プレス成形によってコアシート材32と一体化されている。また、表側表皮シート材34及び裏側表皮シート材36は、コアシート材32よりも板厚が薄くなっている。更に、表側表皮シート材34の表面(意匠面)には、凹凸模様(シボ模様)38が形成されている。なお、本実施形態では、例えば、コアシート材32の板厚が3mm〜5mmとされ、表側表皮シート材34及び裏側表皮シート材36の板厚が100μm〜300μmとされている。
次に、本実施形態に係る車両用内装材の製造方法に用いられるプレス成形装置について説明する。
図3に示されるように、プレス成形装置40は、下型42と、上型44と、一対の加熱器46A,46Bを備えている。下型42は、図示しない昇降装置によって上下方向(矢印Z方向)に移動可能に支持されている。下型42の上面は、ドアトリム12の車両幅方向内側の面(以下、「内面」という)を形成する第1成形面42Aとされている。この第1成形面42Aの一端側(図3において、左側)には、ドアトリム12の突出部24を形成する凹部48が設けられ、第1成形面42Aの略中央部には、ドアアームレスト部26を成形する凹部50が設けられている。また、第1成形面42Aの略全面には、表側表皮シート材34に転写される凹凸模様38(図3参照)が彫刻(形成)されている。
また、第1成形面42Aには、複数の吸引孔52が形成されている。これらの吸引孔52は第1成形面42Aから下方へ延び、下型42の下部に設けられた吸引管54を介して図示しない真空ポンプ等の吸引手段に接続されている。この吸引手段を駆動し、吸引孔52から空気を吸引することにより、基材30が第1成形面42Aに吸着されるようになっている。即ち、吸引手段による真空引きによって、基材30が第1成形面42Aに吸着されるようになっている。
下型42の上方に設けられた上型44は、図示しない昇降装置によって上下方向(矢印Z方向)に移動可能に支持されている。上型44の下面は、ドアトリム12の車両幅方向外側の面(以下、「外面」という)を形成する第2成形面44Aとされている。この第2成形面44Aにおける下型42の凹部48,50と対向する部位には、ドアトリム12の突出部24を形成する凸部56、ドアアームレスト部26を成形する凸部58がそれぞれ設けられている。
下型42及び上型44の左右両側には、基材30の端部を挟持する上下一対の固定クランプ60がそれぞれ設けられている。これらの固定クランプ60によって、基材30が表側表皮シート材34を下型42の第1成形面42A側に向けた状態で下型42と上型44の間で保持されるようになっている。
一対の加熱器46A,46Bは、略水平に配置されたハロゲンヒータ等で構成されている。各加熱器46A,46Bは、固定クランプ60で保持された基材30の上下方向両側に配置され、図示しない移動装置によって水平方向(矢印X方向)に移動可能に支持されている。各加熱器46A,46Bには温度制御手段62が接続されており、この温度制御手段62によって各加熱器46A,46Bの加熱温度が制御可能になっている。なお、本実施形態では、加熱器46A,46Bの加熱温度が約140℃〜約190℃に制御可能になっている。これらの加熱器46A,46Bによって基材30の内面及び外面を加熱可能になっている。
次に、本実施形態に係るドアトリムの製造方法の一例について説明する。
先ず、基材セット工程について説明する。図3に示されるように、表側表皮シート材34を下型42の第1成形面42A側に向けた状態で基材30を上型44と下型42との間に略水平に配置し、固定クランプ60で保持する。次に、図示しない移動装置によって各加熱器46A,46Bを水平方向(矢印X方向)にそれぞれ移動し、加熱器46Aを基材30と上型44との間に配置すると共に、加熱器46Bを基材30と下型42の間に配置する。次に、加熱器46A,46Bによって基材30の内面及び外面を加熱(約140℃〜約190℃)し、基材30を軟化させる。次に、図示しない移動装置によって各加熱器46A,46Bを水平方向(矢印X方向)に移動し、基材30と上型44の間、及び基材30と下型42との間から退避させる。
次に、プレス成形工程について説明する。図4に示されるように、図示しない吸引手段を駆動し、下型42の吸引孔52から第1成形面42Aと基材30の表側表皮シート材34との間の空気を吸引(真空引き)することにより、基材30を第1成形面42A側へ凸状に緩やかに湾曲させる。更に、真空引きしながら図示しない昇降装置によって下型42を上昇(矢印Z方向)させると共に、上型44を下降(矢印Z方向)させ、図5に示されるように、下型42の凹部48,50内に上型44の凸部56,58をそれぞれ挿入する。これにより、下型42の第1成形面42Aと上型44の第2成形面44Aとの間で基材30がプレス成形されると共に、図6に示されるように、第1成形面42Aに彫刻された凹凸模様38が表側表皮シート材34の表面(意匠面)に転写される。
次に、図示しない昇降装置によって下型42を下降させると共に、上型44を上昇させ、プレス成形されたドアトリム12を脱型して冷却する。これにより、ドアトリム12が製造される。
なお、本実施形態では、図示しない吸引手段を駆動した後に、図示しない昇降装置を駆動して下型42を上昇(矢印Z方向)させると共に、上型44を下降(矢印Z方向)させたがこれに限らない。下型42の第1成形面42Aと上型44の第2成形面44Aとの間で基材30がプレス成形されるまでの間に吸引手段を駆動すれば良く、例えば、吸引手段と昇降装置とを同時に駆動しても良いし、昇降装置を駆動した後に吸引手段を駆動しても良い。ただし、基材30の偏伸びを抑制する観点からは、第1成形面42A側へ基材30を凸状に湾曲させた状態で、第1成形面42Aと第2成形面44Aとの間で基材30をプレス成形することが望ましい。
次に、本実施形態に係る車両用内装材の製造方法の作用及び効果について説明する。
本実施形態では、前述したように、プレス成形工程において、下型42の吸引孔52から第1成形面42Aと基材30の表側表皮シート材34との間の空気を吸引(真空引き)しながら、下型42の第1成形面42Aと上型44の第2成形面44Aとの間で基材30をプレス成形し、第1成形面42Aに彫刻された凹凸模様38を表側表皮シート材34に転写する。このように基材30のプレス成形と表側表皮シート材34に対する凹凸模様38の転写とを同時に行うことにより、これらの工程を別々に行う従来技術(例えば、特許文献1)と比較して製造コストを削減することができる。
また、従来技術(例えば、特許文献1)のように、凹凸模様が形成された表皮シート材を架橋発泡シート材の意匠面側に積層してプレス成形する方法では、プレス成形時に、表皮シート材に形成された凹凸模様が潰れないように、当該表皮シート材を加熱する加熱温度を制御する必要がある。従って、加熱温度を制御する制御回路等が必要になるため、更に製造コストがかかる。これに対して本実施形態では、下型42の第1成形面42Aに凹凸模様38が彫刻されているため、凹凸模様38が潰れることがなく、表側表皮シート材34に凹凸模様38を効率的に転写することができる。
ここで、本実施形態における基材30は、コアシート材32の両面に表側表皮シート材34、裏側表皮シート材36が重ねられた3層構造の積層シートとされている。このコアシート材32は架橋熱可塑性発泡樹脂製で構成されると共に、その板厚が表側表皮シート材34及び裏側表皮シート材36よりも厚くされている。従って、コアシート材32の剛性(面外剛性)により表側表皮シート材34が第1成形面42Aに充分に密着せず、表側表皮シート材34に対する凹凸模様38の転写が不充分になる可能性がある。この対策として本実施形態では、下型42の吸引孔52から第1成形面42Aと基材30の表側表皮シート材34との間の空気を吸引しながら、下型42の第1成形面42Aと上型44の第2成形面44Aとの間で基材30をプレス成形することにより、即ち、真空成形とプレス成形とを併用することにより、第1成形面42Aに対する表側表皮シート材34の密着性を確保している。従って、表側表皮シート材34に対する凹凸模様38の転写性が向上する。
また、本実施形態では、コアシート材32が架橋された熱可塑性発泡樹脂で構成されている。従って、コアシート材32が架橋されていない熱可塑性発泡樹脂で構成された場合と比較して、コアシート材32の伸び率が大きくなるため、コアシート材32の偏伸びが抑制される。更に、下型42の吸引孔52から第1成形面42Aと基材30の表側表皮シート材34との間の空気を吸引し、基材30を第1成形面42A側へ凸状に湾曲させた後に、第1成形面42Aと第2成形面44Aとの間で基材30をプレス成形することにより、基材30の偏伸びが更に抑制される。従って、ドアトリム12の板厚の均一化を図ることができる。
しかも、コアシート材32の両面に表側表皮シート材34、裏側表皮シート材36をそれぞれ積層した3層構造(サンドイッチ構造)とすることにより、プレス成形されたドアトリム12の剛性が向上する。
以上説明したように、本実施形態に係る車両用内装材の製造方法によれば、製造コストを抑えつつ、表側表皮シート材34の表面(意匠面)に凹凸模様を形成することができる。
なお、上記実施形態では、基材30を3層構造の積層シートで構成したが、例えば、裏側表皮シート材36を省略して2層構造にしても良い。
また、上記実施形態に係る車両用内装材の製造方法は、フロントサイドドア10のドアトリム12に限らず、例えば、リアサイドドアのドアトリム、クォータトリム、ピラーガーニッシュ等の車両用内装材にも適用可能である。
次に、比較試験について説明する。
本比較試験では、上記実施形態に係る車両用内装材の製造方法によって製造されたドアトリムと、比較例に係る製造方法によって製造されたドアトリムについて、凹凸模様の転写性を比較した。
実施例におけるドアトリムは、図3に示されるプレス成形装置40において、一対の加熱器46A,46Bによって基材を約150℃に加熱した後、図示しない吸引手段によって基材30を真空引きしながら、下型42の第1成形面42Aと上型44の第2成形面44Aとの間で基材30をプレス成形し、第1成形面42Aに形成された凹凸模様38を表側表皮シート材34に転写した。一方、比較例におけるドアトリムは、図3に示されるプレス成形装置40において、一対の加熱器46A,46Bによって基材30を約150℃に加熱した後、プレス成形を行わずに、図示しない吸引手段による真空引きによって基材30を下型42の第1成形面42Aに吸着して、第1成形面42Aに形成された凹凸模様38を表側表皮シート材34に転写した。
表1には、実施例及び比較例で用いた基材30の構成が示されている。なお、実施例における基材30の構成と比較例における基材30の構成は同じである。
Figure 2012240309
以上のようにして製造された実施例及び比較例におけるドアトリムにおいて、表側表皮シート材34に転写された凹凸模様38の転写結果を表2に示す。なお、表2では、第1成形面42Aに彫刻された凹凸模様38の凹部の深さ(シボ深さ)に対する、当該凹部によって表側表皮シート材34に転写された凸部の高さの比を百分率で表している((表側表皮シート材の凸部の高さ/第1成形面の凹部の深さ)×100)。
Figure 2012240309
表2から分かるように、比較例における表側表皮シート材34では凹凸模様38の転写性が約80%となったのに対し、実施例における表側表皮シート材34では凹凸模様38の転写性が約100%となった。また、実施例におけるドアトリムは、比較例におけるドアトリムと比較して板厚のばらつきが小さくなった。これは、比較例におけるドアトリムでは偏伸びが発生したためと考えられる。この結果から実施例で用いた車両用内装材の製造方法の有用性が確認できた。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
12 ドアトリム(車両用内装材)
30 基材
32 コアシート材
34 表側表皮シート材
36 裏側表皮シート材
38 凹凸模様
42A 第1成形面
44A 第2成形面

Claims (3)

  1. 対向する第1成形面と第2成形面との間に、架橋熱可塑性発泡樹脂製のコアシート材と該コアシート材の表面に重ねられた熱可塑性樹脂製の表側表皮シート材とを有すると共に加熱されて軟化した基材を前記第1成形面側に前記表側表皮シート材を向けた状態で配置する基材セット工程と、
    前記第1成形面と前記表側表皮シート材との間の空気を吸引しながら前記第1成形面と前記第2成形面との間で前記基材をプレス成形し、前記第1成形面に形成された凹凸模様を前記表側表皮シート材に転写するプレス成形工程と、
    を備える車両用内装材の製造方法。
  2. 前記プレス成形工程において、前記第1成形面と前記表側表皮シート材との間の空気を吸引し、該第1成形面側へ前記基材を凸状に湾曲させた後に、該基材を前記第1成形面と前記第2成形面との間でプレス成形する請求項1に記載の車両用内装材の製造方法。
  3. 前記基材が、前記コアシート材の裏面に重ねられた熱可塑性樹脂製の裏側表皮シート材を有する請求項1又は請求項2に記載の車両用内装材の製造方法。
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