JP2012240220A - 空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】サイプを成形するためのブレードにベント孔を設ける場合において、そのベント孔に基づいてゴム流れ不良による外観不良を効果的に防止すると共に、ベント孔内に形成されるゴム柱に起因するトレッド部の欠損を効果的に防止することを可能にした空気入りタイヤの製造方法を提供する。
【解決手段】金型10内に未加硫タイヤTを装填し、未加硫タイヤTを金型10の内面に向かって加圧しながら加熱して、トレッド部にサイプを備えた空気入りタイヤTを成形する方法において、金型10の内面にサイプを成形するためのブレード13を植え込み、該ブレード13にその厚さ方向に貫通する少なくとも1つのベント孔14を形成すると共に、ベント孔14をブレード13の一方の面13aに開口する凹部14aとブレード13の他方の面13bに開口する凹部14bと凹部14a,14bよりも狭く凹部14a,14bを互いに連通させる貫通部14xとから構成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、トレッド部にサイプを備えた空気入りタイヤを製造する方法に関し、更に詳しくは、サイプを成形するためのブレードにベント孔を設ける場合において、そのベント孔に基づいてゴム流れ不良による外観不良を効果的に防止すると共に、ベント孔内に形成されるゴム柱に起因するトレッド部の欠損を効果的に防止することを可能にした空気入りタイヤの製造方法に関する。
空気入りタイヤの外観を向上するために、金型の内面に形成されるベント孔を可及的に少なくすることが行われている。しかしながら、金型の内面に多数のサイプ成形用ブレードを植え込んだ場合、タイヤ加硫時にサイプ成形用ブレードにより仕切られた空間に空気が滞留し易くなり、空気入りタイヤのトレッド部にゴム流れ不良による外観不良を生じ易くなる。このような外観不良を防止するために、サイプ成形用ブレードにベント孔を形成し、ブレードにより仕切られた空間同士の通気性を確保することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ところが、サイプ成形用ブレードにベント孔を設けた場合、ベント孔内に形成されるゴム柱が離型時において円滑に切断される必要があるが、そのゴム柱が切断されずにブレードのベント孔内に留まった状態で離型が行われると、トレッド部が欠損してしまうことがある。
特に、近年では、自動車の燃費を改善するために、空気入りタイヤのトレッド部に低発熱性のゴムコンパウンドが使用されているが、このようなゴムコンパウンドは、その背反作用として、強度が低くなり、破断伸びが小さくなる傾向がある。そのため、この種のゴムコンパウンドをトレッドゴムコンパウンドとして採用した空気入りタイヤでは、トレッド部の欠損が益々生じ易くなっている。
また、サイプ成形用ブレードに設けるベント孔の寸法を小さくしてベント孔内に形成されるゴム柱を細くすれば、上述のようなトレッド部の欠損を防止することができる。しかしながら、サイプ成形用ブレードに設けるベント孔の寸法を小さくした場合、ゴムの流動時にサイプ成形用ブレードのベント孔が塞がれ易くなるため、外観不良を十分に防止することができないという問題がある。
特許第2754036号公報
本発明の目的は、サイプを成形するためのブレードにベント孔を設ける場合において、そのベント孔に基づいてゴム流れ不良による外観不良を効果的に防止すると共に、ベント孔内に形成されるゴム柱に起因するトレッド部の欠損を効果的に防止することを可能にした空気入りタイヤの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、金型内に未加硫タイヤを装填し、前記未加硫タイヤを前記金型の内面に向かって加圧しながら加熱して、トレッド部にサイプを備えた空気入りタイヤを成形するようにした空気入りタイヤの製造方法において、前記金型の内面に前記サイプを成形するためのブレードを植え込み、該ブレードにその厚さ方向に貫通する少なくとも1つのベント孔を形成すると共に、前記ベント孔を前記ブレードの一方の面に開口する第1凹部と前記ブレードの他方の面に開口する第2凹部と前記第1凹部及び前記第2凹部よりも狭く前記第1凹部及び前記第2凹部を互いに連通させる貫通部とから構成したことを特徴とするものである。
本発明では、サイプを成形するためのブレードにベント孔を設けるにあたって、そのベント孔をブレードの一方の面に開口する第1凹部とブレードの他方の面に開口する第2凹部と第1凹部及び第2凹部よりも狭く第1凹部及び第2凹部を互いに連通させる貫通部とから構成したことにより、開口面積が相対的に広い第1凹部及び第2凹部がブレードの表面に露出し、金型内でのゴムの流動時にベント孔が塞がれ難くなる。そのため、ブレードで仕切られた空間同士の通気性を良好に確保し、ベント孔に基づいてトレッド部のゴム流れ不良による外観不良を効果的に防止することができる。しかも、第1凹部と第2凹部との間には第1凹部及び第2凹部よりも狭い貫通部が設けられているので、加硫時にベント孔内に形成されるゴム柱は貫通部に対応する部位が局部的に細くなり、その部位が離型時に円滑に切断される。そのため、ベント孔内に形成されるゴム柱に起因するトレッド部の欠損を効果的に防止することが可能になる。
本発明において、貫通部の開口面積を第1凹部の開口面積の30%〜80%かつ第2凹部の開口面積の30%〜80%とすることが好ましい。これにより、外観不良の防止効果とトレッド部の欠損の防止効果をより確実に享受することができる。
ブレードは複数枚の薄板の積層体から構成し、薄板の各々に貫通孔を形成し、これら貫通孔をブレードの面方向に沿ってずらして配置することでベント孔を形成することが好ましい。より具体的には、ブレードを2枚の薄板の積層体から構成し、薄板の各々に貫通孔を形成し、これら貫通孔をブレードの面方向に沿ってずらして配置することでベント孔を形成することができる。この場合、ブレードの一方の面に開口する貫通孔が第1凹部を構成し、ブレードの他方の面に開口する貫通孔が第2凹部を構成し、全ての貫通孔が重なった部位が貫通部となり、上述のようなベント孔を備えたブレードを容易に形成することができる。しかも、第1凹部と第2凹部とを連通させる貫通部には貫通孔のエッジが配置されるので、ベント孔内のゴム柱が切断され易くなる。
2枚の薄板の厚さをa,bとし、a≦bとするとき、これら2枚の薄板の厚さa,bの関係が0.6≦a/b≦1.0であることが好ましい。これにより、外観不良の防止効果とトレッド部の欠損の防止効果をより確実に享受することができる。
本発明は、加硫後における100℃での破断伸びが200%〜300%の範囲にあるゴム組成物を空気入りタイヤのトレッド部に採用した場合に好適である。低発熱性のゴム組成物は一般的に破断伸びが小さいが、このような破断伸びが小さいゴム組成物を空気入りタイヤのトレッド部に採用した場合、トレッド部の欠損が生じ易くなる傾向がある。これに対して、上述のようなベント孔を採用することにより、トレッド部の欠損を防止することができる。
本発明において、100℃での破断伸びとは、ゴム試験片が引っ張りを受けて生じる引張り方向の変形割合であり、ゴム試験片の元の長さに対する破断時の長さの百分率(%)である。この破断伸びはJIS K6251に準拠して測定されるものである。
本発明の空気入りタイヤの製造方法で使用されるタイヤ加硫装置の一例を示す断面図である。 サイプを成形するためのブレードを示す側面図である。 図2のブレードに形成されたベント孔を拡大して示す側面図である。 図3のIV−IV矢視断面図である。 ベント孔を備えたブレードの変形例を示す側面図である。 図5のVI−VI矢視断面図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の空気入りタイヤの製造方法で使用されるタイヤ加硫装置の一例を示し、図2〜図4はその要部を示すものである。図1に示すように、このタイヤ加硫装置は、空気入りタイヤTを成形するための金型10を備えている。金型10は、タイヤTのサイドウォール部を成形するための下側サイドプレート1及び上側サイドプレート2と、タイヤTのビード部を成形するための下側ビードリング3及び上側ビードリング4と、タイヤTのトレッド部を成形するための複数のセクターモールド5とを備え、そのキャビティ内に回転軸を鉛直方向にして装填された未加硫のタイヤTを加硫成形するようになっている。加硫時において、タイヤTの内側には円筒状に成形されたゴム製のブラダー6が挿入される。
ブラダー6の下端部は下側ビードリング3と下側クランプリング7との間に挟み込まれ、ブラダー6の上端部は鉛直方向に移動自在に構成された上側クランプリング8と補助リング9との間に挟み込まれている。そのため、閉型時には上側クランプリング8が図示のような下方位置に配置されることでブラダー6の膨張を許容する一方で、開型時には上側クランプリング8が上方位置に移動することでタイヤTの内側からブラダー6が引き出されるようになっている。
上記タイヤ加硫装置には、ブラダー6の内部に加圧媒体を導入するための不図示の加圧媒体供給手段が設けられており、その加圧媒体の圧力に基づいて加硫時にタイヤTを内側から金型10の内面に向かって押圧するようになっている。加圧媒体としては、例えば、窒素ガスのような不活性ガスやスチームを使用することができる。
一方、下側サイドプレート1、上側サイドプレート2及びセクターモールド5の外部には熱源11が配設されている。これら熱源11は、その構造が特に限定されるものではないが、例えば、内部に空洞を設け、該空洞内にスチーム等の加熱媒体を導入するようにした構造を採用することができる。
上記タイヤ加硫装置において、金型10を構成するセクターモールド5の内面には、タイヤ周方向に延びる主溝等の溝を成形するための溝成形骨12が設けられていると共に、サイプを成形するためのブレード13が植え込まれている。図2に示すように、ブレード13にはその厚さ方向に貫通する少なくとも1つのベント孔14が形成されている。
ベント孔14は、図3及び図4に示すように、ブレード13の一方の面13aに開口する凹部14a(第1凹部)と、ブレード13の他方の面13bに開口する凹部14b(第2凹部)と、ブレード13の側面視において凹部14a,14bよりも狭く凹部14a,14bを互いに連通させる貫通部14xとから構成されている。
このようなブレード13は、2枚の薄板23a,23bの積層体から構成されている。薄板23a,23bにはそれぞれ円形の貫通孔24a,24bが形成され、これら貫通孔24a,24bをブレード13の面方向に沿ってずらして配置することでベント孔14が形成されている。特に、複数の貫通孔24a,24bを金型10の内面に沿う方向にずらすことが好ましい。この場合、ブレード13の一方の面13aに開口する貫通孔24aが凹部14aを構成し、ブレード13の他方の面13bに開口する貫通孔24bが凹部14bを構成し、全ての貫通孔24a、24bが重なった部位が貫通部14xとなる。但し、ブレード13は一体物として成形することも可能である。
上述のように構成されるタイヤ加硫装置を用いて空気入りタイヤTを製造する場合、金型10内に未加硫のタイヤTを装填し、未加硫のタイヤTをブラダー6により金型10の内面に向かって加圧しながら加熱して空気入りタイヤTを成形する。これにより、加硫後の空気入りタイヤTのトレッド部には、溝成形骨12に基づいて所定の溝パターンが成形され、ブレード13に基づいて所定のサイプが成形される。
上述した空気入りタイヤの製造方法においては、サイプを成形するためのブレード13にベント孔14を設けるにあたって、そのベント孔14をブレード13の一方の面13aに開口する凹部14aとブレード13の他方の面13bに開口する凹部14bと凹部14a,14bよりも狭く凹部14a,14bを互いに連通させる貫通部14xとから構成したことにより、開口面積が相対的に広い凹部14a,14bがブレード3の表面に露出し、金型10内でのゴムの流動時にベント孔14が塞がれ難くなる。そのため、ブレード13で仕切られた空間同士の通気性を良好に確保し、ベント孔14に基づいてトレッド部のゴム流れ不良による外観不良を効果的に防止することができる。
しかも、凹部14a,14bとの間には凹部14a,14bよりも狭い貫通部14xが設けられているので、加硫時にベント孔14内に形成されるゴム柱は貫通部14xに対応する部位が局部的に細くなり、その部位が離型時に円滑に切断される。そのため、ベント孔14内に形成されるゴム柱に起因するトレッド部の欠損を効果的に防止することができる。
上述した空気入りタイヤの製造方法において、貫通部14xの開口面積は凹部14aの開口面積の30%〜80%かつ凹部14bの開口面積の30%〜80%に設定されている。貫通部14x及び凹部14a,14bの開口面積とは、ブレード13の側面視における貫通部14x及び凹部14a,14bの面積である(図3参照)。より具体的には、貫通部14xの開口面積は1.0mm2 〜3.0mm2 の範囲に設定し、凹部14a,14bの開口面積は2.0mm2 〜6.0mm2 の範囲に設定すると良い。これにより、外観不良の防止効果とトレッド部の欠損の防止効果をより確実に享受することができる。貫通部14xの開口面積が凹部14a,14bの開口面積の30%より小さいと外観不良が発生し易くなり、逆に凹部14a,14bの開口面積の80%より大きいとトレッド部の欠損が発生し易くなる。
ブレード13の厚さtは0.6mm〜2.0mmの範囲に設定すると良い。ブレード13の厚さtが0.6mmよりも小さいとブレード13の耐久性が不十分になり、逆に2.0mmよりも大きいとブレード13の加工性が低下する。
また、金型10の内面からベント孔14までの最短距離は0.5mm〜1.0mmであると良い。ベント孔14が金型10の内面に近過ぎるとトレッド部の欠損を生じ易くなり、逆にベント孔14が金型10の内面から遠過ぎると外観不良が発生し易くなる。
ブレード13を2枚の薄板23a,23bの積層体から構成し、薄板23a,23bに貫通孔24a,24bを形成し、これら貫通孔24a,24bをブレード13の面方向に沿ってずらして配置することでベント孔14を形成した場合、ベント孔14を備えたブレード13を容易に形成することができる。しかも、凹部14a,14bを互いに連通させる貫通部14xには貫通孔24a,24bのエッジが配置されるので、ベント孔14内のゴム柱が切断され易くなる。
2枚の薄板23a,23bの厚さをa,bとし、a≦bとするとき、これら2枚の薄板23a,23bの厚さa,bの関係は0.6≦a/b≦1.0であると良い。これにより、外観不良の防止効果とトレッド部の欠損の防止効果をより確実に享受することができる。比a/bが0.6より小さいと凹部14aが相対的に浅くなるため外観不良が発生し易くなると共に、凹部14bは相対的に深くなるためトレッド部の欠損が生じ易くなる。特に、a=bとした場合、共通の薄板を使用することが可能になるため金型製作費用を低減することができる。
図5及び図6はベント孔を備えたブレードの変形例を示すものである。図5及び図6において、ブレード13は、3枚の薄板23a,23b,23cの積層体から構成されている。薄板23a,23b,23cにはそれぞれ円形の貫通孔24a,24b,24cが形成され、これら貫通孔24a,24b,24cをブレード13の面方向に沿ってずらして配置することでベント孔14が形成されている。この場合、ブレード13の一方の面13aに開口する貫通孔24aが凹部14aを構成し、ブレード13の他方の面13bに開口する貫通孔24bが凹部14bを構成し、全ての貫通孔24a,24b,24cが重なった部位が貫通部14xとなる。なお、ブレード13は、2枚又は3枚の薄板から構成することが望ましいが、それ以上の枚数の薄板からブレード13を構成しても良い。但し、1枚の薄板の厚さは加工性と耐久性を確保するために0.3mm〜1.2mmの範囲に設定すると良い。
上述した空気入りタイヤの製造方法において、空気入りタイヤTの構成は特に限定されるものではないが、特に、空気入りタイヤTのトレッド部に加硫後における100℃での破断伸びが200%〜300%の範囲にあるゴム組成物を採用した場合に好適である。つまり、空気入りタイヤTの転がり抵抗を低減するために、トレッドゴムコンパウンドとして、カーボンブラックの配合量を少なくした低発熱性のゴム組成物を採用した場合、そのような低発熱性のゴム組成物は破断伸びが小さくなる傾向があり、トレッド部の欠損が生じ易くなる傾向がある。
そこで、低発熱性のゴム組成物をトレッド部に採用した空気入りタイヤを製造するにあたって、上述のようなベント孔を採用することにより、トレッド部の欠損を防止することができる。勿論、100℃での破断伸びが上記範囲から外れる場合においても、トレッド部の欠損を防止する効果が得られることは言うまでもない。
タイヤサイズが195/65R15であり、加硫後における100℃での破断伸びが280%であるゴム組成物をトレッド部に採用し、そのトレッド部にサイプを含む溝パターンを設けた空気入りタイヤを製造するにあたって、サイプを成形するためのブレードの構造だけを表1のように異ならせた従来例1,2及び実施例1〜4の製造方法により空気入りタイヤを得た。
従来例1では、ブレードを1枚の薄板(厚さ:1.0mm)から構成し、該ブレードに直径1.0mmの円形のベント孔を開口した。ベント孔の貫通部の開口面積は0.25πmm2 である。
従来例2では、ブレードを1枚の薄板(厚さ:1.0mm)から構成し、該ブレードに直径0.6mmの円形のベント孔を開口した。ベント孔の貫通部の開口面積は0.09πmm2 である。
実施例1では、ブレードを2枚の薄板(厚さ:0.5mm/0.5mm)の積層体から構成し、薄板の各々に直径1.0mmの円形の貫通孔を開口し、これら貫通孔をブレードの面方向に沿ってずらして配置することで第1凹部と第2凹部と貫通部からなるベント孔を形成した。ベント孔の貫通部の開口面積は0.09πmm2 とした。
実施例2では、ブレードを3枚の薄板(厚さ:0.3mm/0.3mm/0.4mm)の積層体から構成し、薄板の各々に直径1.0mmの円形の貫通孔を開口し、これら貫通孔をブレードの面方向に沿ってずらして配置することで第1凹部と第2凹部と貫通部からなるベント孔を形成した。ベント孔の貫通部の開口面積は0.09πmm2 とした。
実施例3では、ブレードを2枚の薄板(厚さ:0.4mm/0.6mm)の積層体から構成し、薄板の各々に直径1.0mmの円形の貫通孔を開口し、これら貫通孔をブレードの面方向に沿ってずらして配置することで第1凹部と第2凹部と貫通部からなるベント孔を形成した。ベント孔の貫通部の開口面積は0.09πmm2 とした。
実施例4では、ブレードを2枚の薄板(厚さ:0.3mm/0.7mm)の積層体から構成し、薄板の各々に直径1.0mmの円形の貫通孔を開口し、これら貫通孔をブレードの面方向に沿ってずらして配置することで第1凹部と第2凹部と貫通部からなるベント孔を形成した。ベント孔の貫通部の開口面積は0.09πmm2 とした。
従来例1,2及び実施例1〜4において、金型内面からベント孔までの最短距離は0.5mmに設定した。表1において、ベント孔の貫通部の開口面積は従来例1を100とする指数にて示した。
上述した従来例1,2及び実施例1〜4の製造方法によりそれぞれ10,000本の空気入りタイヤを製造し、得られた空気入りタイヤについてトレッド部の欠損の発生状況及びゴム流れ不良による外観不良の発生状況を目視により検査し、トレッド部の欠損の発生率及び外観不良の発生率を求め、その結果を表1に示した。なお、トレッド部の欠損及び外観不良については厳格な判断を適用した。
Figure 2012240220
表1から明らかなように、実施例1〜4の製造方法では、いずれもトレッド部の欠損の発生率及び外観不良の発生率が極めて低くなっていた。これに対して、ブレードに大きなベント孔を設けた従来例1の製造方法では、トレッド部の欠損の発生率が高くなっていた。また、ブレードに小さなベント孔を設けた従来例2の製造方法では、外観不良の発生率が高くなっていた。
10 金型
13 ブレード
14 ベント孔
14a 凹部(第1凹部)
14b 凹部(第2凹部)
14x 貫通部
23a,23b,23c 薄板
24a,24b,24c 貫通孔
T 空気入りタイヤ

Claims (6)

  1. 金型内に未加硫タイヤを装填し、前記未加硫タイヤを前記金型の内面に向かって加圧しながら加熱して、トレッド部にサイプを備えた空気入りタイヤを成形するようにした空気入りタイヤの製造方法において、前記金型の内面に前記サイプを成形するためのブレードを植え込み、該ブレードにその厚さ方向に貫通する少なくとも1つのベント孔を形成すると共に、前記ベント孔を前記ブレードの一方の面に開口する第1凹部と前記ブレードの他方の面に開口する第2凹部と前記第1凹部及び前記第2凹部よりも狭く前記第1凹部及び前記第2凹部を互いに連通させる貫通部とから構成したことを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  2. 前記貫通部の開口面積を前記第1凹部の開口面積の30%〜80%かつ前記第2凹部の開口面積の30%〜80%としたことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  3. 前記ブレードを複数枚の薄板の積層体から構成し、前記薄板の各々に貫通孔を形成し、これら貫通孔を前記ブレードの面方向に沿ってずらして配置することで前記ベント孔を形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  4. 前記ブレードを2枚の薄板の積層体から構成し、前記薄板の各々に貫通孔を形成し、これら貫通孔を前記ブレードの面方向に沿ってずらして配置することで前記ベント孔を形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  5. 前記2枚の薄板の厚さをa,bとし、a≦bとするとき、これら2枚の薄板の厚さa,bの関係が0.6≦a/b≦1.0であることを特徴とする請求項4に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  6. 加硫後における100℃での破断伸びが200%〜300%の範囲にあるゴム組成物を前記空気入りタイヤのトレッド部に採用したことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
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