JP2012239978A - 除湿用フィルター素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、除湿効率が高く、ハニカム加工性に優れ、圧力損失が適正な除湿用フィルター素子を提供することである。
【解決手段】平面状シートと波形シートとを一体化してなる片波成形体が交互に積層された多数の透孔を有する除湿用フィルター素子において、平面状シート及び波形シートが少なくとも吸着型吸湿剤と有機繊維とを含有してなるシートからなり、該シートの吸着型吸湿剤の含有率が50〜90質量%、かつ、坪量が70〜150g/m、厚みが100〜200μmである除湿用フィルター素子。
【選択図】なし

Description

本発明は、吸湿と放湿が可能な除湿用フィルター素子に関するものである。
デシカント空調システムは、デシカントと呼ばれている吸湿剤によって、低湿度の空気を作り出す空調システムである。低湿度の空気の供給により、温度はそれほど低くなくても快適性を充分に得ることができる。図1は、デシカント空調システムの一例を示す概略図である。吸湿剤を含有する円筒形ローター状の除湿用フィルター素子1が回転することで、点線Aより上側の吸着ゾーンと点線Aより下側の再生ゾーンを交互に通過する構造になっている。吸着ゾーンでは、まず、湿った外気6が給気用ファン2によって除湿用フィルター素子1へと導入される。次に、除湿用フィルター素子1が湿った外気6中の水分を吸着して除湿する。除湿された空気7は冷却器3で冷却されて、冷却空気8として室内へと供給される。再生ゾーンでは、まず、室内の空気9を加熱器4で加熱する。この加熱された空気10によって、除湿用フィルター素子1に吸着している水分が脱着し、除湿用フィルター素子1が再生される。除湿用フィルター素子1から脱着した水分を含む空気11は排気用ファン5によって室外へと排出される。除湿用フィルター素子は水分吸着剤を含有してなり、平面状シートと波形シートとを一体化してなる片波成形体が交互に積層され、多数の透孔を有するハニカム状に加工されたものが一般的である。
除湿用フィルター素子としては、例えば、無機繊維紙をハニカム状に成形加工した後に高温焼成して有機物を除去し、多孔質シリカを含有する塗布液中に含浸した後高温乾燥して得られる素子、セラミック繊維紙に水ガラスを含浸して、シリカゲルを生成させて得られる素子が一般に用いられていた(例えば、特許文献1〜2参照)。これらの無機繊維を用いた除湿用フィルター素子は、堅くて脆いために加工性が低いという問題があった。最近になって、加工性に優れた吸着型吸湿剤と有機繊維を含有してなる除湿用フィルター素子が提案されている(例えば、特許文献3〜6参照)。
しかしながら、吸着型吸湿剤と有機繊維を含有してなる除湿用フィルター素子では、吸着型吸湿剤の含有比率をある程度以上にしないと、目的とする除湿効率が得られない。その反面、吸着型吸湿剤の含有比率を高くし過ぎると、シートの繊維含有比率が低下するために、ハニカム加工性が低下するという問題があった。逆に、シート自体の厚みを厚くすることで、吸着型吸湿剤の絶対量を上げると共に、ハニカム加工性を維持するという手法も考えられるが、その場合は、シートの厚みのために、透孔面積が低下し、処理すべき空気が素子を通過する時の抵抗、即ち、圧力損失が増大し、デシカント空調システムのファンに負荷がかかるという問題があった。
特開平6−226037号公報 特開平5−115737号公報 特開2004−268020号公報 国際公開第08/004703号パンフレット 特開2003−38928号公報 特開2009−240935号公報
本発明の課題は、除湿効率が高く、ハニカム加工性に優れ、圧力損失が適正な除湿用フィルター素子を提供することである。
本発明は、平面状シートと波形シートとを一体化してなる片波成形体が交互に積層された多数の透孔を有する除湿用フィルター素子において、平面状シート及び波形シートが少なくとも吸着型吸湿剤と有機繊維とを含有してなるシートからなり、該シートの吸着型吸湿剤の含有率が50〜90質量%、かつ、坪量が70〜150g/m、厚みが100〜200μmであることを特徴とする除湿用フィルター素子である。
本発明によれば、除湿用フィルター素子を構成するシートが吸着型吸湿剤と有機繊維とを含有してなり、該シートの吸着型吸湿剤の含有率が50〜90質量%であることによって、吸着型吸湿剤が基材表面に露出する割合が高くなるという作用があるため、通過風量が変わっても除湿性能が変動しないという効果が得られる。また、該シートの坪量が70〜150g/mであり、厚みが100〜200μmであることによって、ハニカム加工性を維持しつつ、得られる除湿素子の通風開口面積が大きくなるという作用があるため、圧力損失が低くなり、デシカント空調システムのファンへの負荷を軽減できるという効果が得られる。
デシカント空調システムの一例を示す概略図である。
本発明の除湿用フィルター素子は、平面状シートと波形シートとを一体化してなる片波成形体が交互に積層された多数の透孔を有し、平面状シート及び波形状シートは少なくとも吸着型吸湿剤と有機繊維とを含有してなる。
吸着型吸湿剤としては、高吸水性高分子、カルボキシメチルセルロース等の有機系吸着剤、セピオライト、ゼオライト、ベントナイト、アタパルジャイト、珪藻土、珪藻土頁岩、活性炭、多孔質シリカ、水酸化アルミニウム、繊維状酸化チタン、アロフェン、イモゴライト、非晶質アルミノ珪酸塩等の無機系吸着剤を用いることができる。該シートの吸着型吸湿剤の含有量は、シートに対して50〜90質量%であり、より好ましくは60〜80質量%であり、さらに好ましくは65〜75質量%である。50質量%未満になると、目的とする除湿効率が得られなくなり、90質量%を超えると、シート自体の腰がなくなり、著しいハニカム加工性の低下を招く。
有機繊維としては、オレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルエーテル樹脂、ポリビニルケトン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ジエン系樹脂、及びポリウレタン系樹脂等の熱可塑性合成樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、フラン樹脂、尿素樹脂、アニリン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂等の熱硬化性樹脂よりなる繊維である。また、木材パルプ、楮、三椏、藁、ケナフ、竹、リンター、バガス、エスパルト、サトウキビ等の植物繊維、あるいはこれらを微細化したものを用いることができ、さらに、セルロース再生繊維であるレーヨン繊維、アセテート等の半合成繊維、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂系繊維、シリコーン樹脂系繊維等を使用することもできる。本発明では、除湿用フィルター素子製造時の加工性が失われない範囲で、ステンレスやニッケルウール等の金属繊維、炭素繊維、セラミック繊維、ガラス繊維等も用いることができる。
平面状シート及び波形シートを製造するためのウェブの製造方法としては、
(I)吸着型吸湿剤と有機繊維とを含有するウェブを作製する方法、
(II)有機繊維を含有してなる紙、布帛等の担持用基材に、吸着型吸湿剤を担持させてウェブを作製する方法、
が挙げられる。
方法(I)としては、カード法、エアレイ法等の乾式法、湿式抄造法を用いることができるが、吸着型吸湿剤が均一に分散されることから、湿式抄造法を用いることが好ましい。湿式抄造法とは、希釈した構成材料を水中に低濃度で分散させて、これを抄き上げる方法で、安価で、均一性が高く、大量製造が可能な手法である。具体的には、吸着型吸湿剤と有機繊維とを主体として水中に分散させてスラリーを調製し、これに填料、分散剤、増粘剤、消泡剤、紙力増強剤、サイズ剤、凝集剤、着色剤、定着剤等を適宜添加して、抄紙機で湿式抄造する。抄紙機としては、円網抄紙機、長網抄紙機、短網抄紙機、傾斜型抄紙機、これらの中から同種又は異種の抄紙機を組み合わせてなるコンビネーション抄紙機などを用いることができる。エアードライヤー、シリンダードライヤー、サクションドラムドライヤー、赤外方式ドライヤー等を用いて、抄紙後の湿紙を乾燥し、ウェブを得ることができる。
湿式抄造法では、吸着型吸湿剤と有機繊維で構成される凝集構造を安定化させるために、凝集剤を添加することができる。凝集剤としては、水酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物、アルミナ、シリカ、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム等の無機含水酸化物、硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、アニオン又はカチオン変性ポリアクリルアミド、同じくポリエチレンオキサイド系ポリマー、アクリル酸又はメタクリル酸含有共重合物等の水溶性重合体、アルギン酸又はポリビニルリン酸及びこれらのアルカリ性塩、アンモニア、ジエチルアミン及びエチレンジアミン等のアルキルアミン、エタノールアミン等のアルカノールアミン、ピリジン、モルホリン、含アクリロイルモルホリン重合物などがある。特に、アニオン又はカチオン変性水溶性ポリマー凝集剤のうち、ポリマー中にカチオン単位とアニオン単位の双方を有する両性凝集剤は優れた凝集効果を発揮することができる。
方法(II)において用いることができる担持用基材は有機繊維を含有してなり、例えば、紙、布帛(織布、乾式不織布、湿式不織布、編物)などがある。このうち、不織布は空隙率が高く、また繊維構成によって分散液の塗工性・浸透性も向上させることができ、特に適した担持用基材である。
方法(II)において、吸着型吸湿剤を担持させる方法としては、コーティング法を用いる。コーティング液としては、吸着型吸湿剤を含有する溶液又は分散液を使用する。媒体としては、水や水とアルコール、ケトン等の有機溶剤との混合液を好適に用いることができる。コーティングには、サイズプレス、ゲートロールコーター、エアナイフコーター、ブレードコーター、コンマコーター、バーコーター、グラビアコーター、キスコーター、スプレーコーター等の含浸又は塗工装置を使用することができる。
本発明においては、上述方法により得られたウェブを、熱カレンダー処理することがより好ましい。本処理により、吸着型吸湿剤の含有比率を高く維持したまま、シート強度を上げることが可能になり、除湿効率が高く、かつハニカム加工性を損なうことなく、圧力損失が低い除湿用フィルター素子を得ることができる。
熱カレンダー処理とは、加熱した金属ロールと弾性ロールとで構成されるニップ部分に基材を通過させて基材にカレンダー処理を施すことであり、金属ロールの加熱温度、ニップ圧により、処理後の基材の厚み、硬さ、平坦性を制御することができる。本発明においては、ウェブ、担持用基材、吸着型吸湿剤の種類にもよるが、通常加熱温度60℃〜120℃、ニップ圧290N〜1000Nで処理することが好ましい。
本発明において、シートの坪量は70〜150g/m、厚みは100〜200μmである。より好ましくは、80〜120g/m、110〜170μmであり、さらに好ましくは、90〜100g/m、120〜150μmである。本範囲を外れて、坪量、厚みが低下すると、目的とする吸湿効率が得られず、ハニカム加工性が低下する。逆に、坪量、厚みが高い場合、除湿性能は得られるものの、圧力損失が高くなる等の不具合が生じる。
本発明の除湿用フィルター素子は、上記で製造されたウェブから作製された平面状シートと波形シートを一体化して得られた片波積層体を交互に積層して得られる。積層形態としては、ローター状、直交状、ブロック状、斜交状、異形ブロック状、円柱状等が挙げられる。除湿用フィルター素子には多数の透孔が形成される。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
実施例1
吸着型吸湿剤(商品名:ミズカソープ(登録商標)S−0、水澤化学工業(株)製、平均細孔径3nm、比表面積820m/g)50質量%、ポリエチレンテレフタレート繊維(商品名:テピルス(登録商標)、帝人ファイバー(株)製、0.11dtex×3mm)26質量%、セルロース系フィブリル化繊維(商品名:セリッシュ(登録商標)KY−100G、ダイセル化学工業(株)製)7質量%、ポリエステル熱融着性芯鞘繊維(商品名:メルティ(登録商標)、ユニチカ(株)製、1.1dtex×3mm)17質量%の抄紙用スラリー(固形分濃度2質量%)を調製した。得られたスラリーに凝集剤(商品名:パーコール57、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)を固形分に対して0.2質量%添加し、円網型抄紙機で坪量150g/mに抄紙し、吸着型吸湿剤と有機繊維を含有する厚み200μmのシートを得た。
このシートを使用し、高さ1.9mm、ピッチ3.2mmの片面段ボールを作製し、これを渦巻き状に巻き上げて、内径90mm、外径350mm、厚み200mmの円筒形ローター状の除湿用フィルター素子を作製した。
実施例2
吸着型吸湿剤を75質量%、ポリエチレンテレフタレート繊維を11質量%、セルロース系フィブリル化繊維を5質量%、ポリエステル熱融着性芯鞘繊維を9質量%に変更した以外、実施例1と同様にして坪量100g/m、厚み150μmのシートを得た。このシートを使用し、実施例1と同様にして円筒形ローター状の除湿用フィルター素子を作製した。
実施例3
吸着型吸湿剤を90質量%、ポリエチレンテレフタレート繊維を6質量%、セルロース系フィブリル化繊維を2質量%、ポリエステル熱融着性芯鞘繊維を2質量%に変更した以外、実施例1と同様にして坪量70g/m、厚み100μmのシートを得た。このシートを使用し、実施例1と同様にして円筒形ローター状の除湿用フィルター素子を作製した。
実施例4
得られた除湿用シートを、加熱温度80℃、ニップ圧490Nの条件で、熱カレンダー処理した以外、実施例1と同様にして坪量150g/m、厚み150μmのシートを得た。このシートを使用し、実施例1と同様にして円筒形ローター状の除湿用フィルター素子を作製した。
実施例5
ポリエチレンテレフタレート繊維80質量部、レーヨン繊維20質量部からなる坪量50g/m、厚み100μmの乾式不織布へ、吸着型吸湿剤(商品名:ミズカソープ(登録商標)S−0、水澤化学工業(株)製、平均細孔径3nm、比表面積820m/g)80質量%、バインダー(エチレン−酢酸ビニル重合体のエマルジョン)20質量%の水性スラリーを調製し、ワイヤーバーにより塗工量が100g/mになるように塗工して、吸着型吸湿剤と有機繊維を含有する坪量150g/m、厚み200μmのシートを得た。このシートを使用し、実施例1と同様にして円筒形ローター状の除湿用フィルター素子を作製した。
実施例6
得られた除湿用シートを、加熱温度をかけずに、カレンダー処理した以外、実施例4と同様にして坪量150g/m、厚み180μmのシートを得た。このシートを使用し、実施例1と同様にして円筒形ローター状の除湿用フィルター素子を作製した。
実施例7
得られた除湿用シートを、ニップ圧をかけずに、熱カレンダー処理した以外、実施例4と同様にして坪量150g/m、厚み170μmのシートを得た。このシートを使用し、実施例1と同様にして円筒形ローター状の除湿用フィルター素子を作製した。
比較例1
除湿用シートの坪量を200g/m、厚み270μmに変更した以外、実施例1と同様にしてシートを得た。このシートを使用し、実施例1と同様にして円筒形ローター状の除湿用フィルター素子を作製した。
比較例2
吸着型吸湿剤40質量%、ポリエチレンテレフタレート繊維36質量%、セルロース系フィブリル化繊維7質量%、ポリエステル熱融着性芯鞘繊維17質量%に変更した以外、実施例1と同様にして坪量150g/m、厚み200μmのシートを得た。このシートを使用し、実施例1と同様にして円筒形ローター状の除湿用フィルター素子を作製した。
比較例3
吸着型吸湿剤75質量%、ポリエチレンテレフタレート繊維11質量%、セルロース系フィブリル化繊維5質量%、ポリエステル熱融着性芯鞘繊維9質量%に変更した以外、実施例1と同様にして坪量150g/m、厚み225μmのシートを得た。このシートを使用し、実施例1と同様にして円筒形ローター状の除湿用フィルター素子を作製した。
比較例4
吸着型吸湿剤95質量%、ポリエチレンテレフタレート繊維3質量%、セルロース系フィブリル化繊維1質量%、ポリエステル熱融着性芯鞘繊維1質量%に変更した以外、実施例1と同様にして坪量60g/m、厚み90μmのシートを得た。このシートを使用し、実施例1と同様にして円筒形ローター状の除湿用フィルター素子を作製しようとしたが、片面段ボールへの加工ができず、除湿用フィルター素子を得ることができなかった。
各実施例及び比較例で得られた除湿用フィルター素子の特性を表1に示す。
<除湿用フィルター素子の除湿性能評価>
実施例1で得られた円筒形ローター状の除湿用フィルター素子を25rphで回転させて、図1のように、吸着ゾーンにおいて、素子面積の1/2に面速2m/secで外気(25℃、質量絶対湿度16g/kg(DA))を流入させた。除湿用フィルター素子から出てきた空気の除湿側出口での温湿度を測定したところ、安定状態で温度36℃、質量絶対湿度11.5g/kg(DA)であった。除湿入口質量絶対湿度と除湿出口質量絶対湿度の差から絶対除湿質量4.5g/kg(DA)を求めた。
一方、再生ゾーンにおいて、もう1/2の素子面に、加熱空気(55℃、質量絶対湿度16g/kg(DA))を流入させたところ、除湿用フィルター素子からできてきた空気の除湿側出口での温湿度を測定したところ、安定状態で温度44℃、質量絶対湿度20.5g/kgであった。再生出口質量絶対湿度と再生入口質量絶対湿度の差から、絶対再生質量4.5g/kg(DA)を求めた。さらに、吸着ゾーン及び脱着ゾーンの入口と出口の差圧をデジタル微差圧計により測定し、吸着ゾーンの圧力損失250Pa、脱着ゾーンの圧力損失250Paを求めた。これらの評価を他の実施例及び比較例で得られた除湿用フィルター素子に対しても同様に実施した。
各実施例及び比較例で得られた除湿用フィルター素子の評価結果を表2に示す。
実施例1〜3と比較例1〜4の結果より、平面状シートと波形シートとを一体化してなる片波成形体が交互に積層された多数の透孔を有する除湿用フィルター素子において、平面状シート及び波形シートが少なくとも吸着型吸湿剤と有機繊維とを含有してなる除湿用シートを成形加工してなる除湿用フィルター素子では、該シートの吸着型吸湿剤の含有率が50〜90質量%、かつ、坪量が70〜150g/m、厚みが100〜200μmの範囲内にある除湿用フィルター素子が、優れた除湿性能を示すと共に、圧力損失が低いことが確認された。比較例1では、坪量が150g/m超であり、厚みが200μm超であることから、圧力損失が高かった。比較例2では、吸着型吸湿剤の含有率が50質量%未満であるため、除湿性能が低かった。比較例3では、厚みが200μm超であることから、圧力損失が高かった。また、実施例1と5の結果より、湿式抄造法に製造されたシートを用いた除湿用フィルター素子の方が、乾式不織布を用いた場合より、高い除湿性能が得られることが確認された。さらに、実施例1と4、6、7の結果より、除湿用シートを熱カレンダー処理することにより、優れた除湿性能を保持したまま、圧力損失を低下させることが確認された。
本発明の除湿用フィルター素子は、デシカント空調システムに使用できるほか、美術品、電気製品、工芸品、衣類等の保存時や輸送時の包装材料、住宅内装材、押入やタンスの吸湿剤、熱交換素子等に利用することができる。
1 除湿用フィルター素子
2 給気用ファン
3 冷却器
4 加熱器
5 排気用ファン
6 湿った外気
7 除湿された空気
8 冷却空気
9 室内の空気
10 加熱された空気
11 除湿用フィルター素子から脱着した水分を含む空気

Claims (3)

  1. 平面状シートと波形シートとを一体化してなる片波成形体が交互に積層された多数の透孔を有する除湿用フィルター素子において、平面状シート及び波形シートが少なくとも吸着型吸湿剤と有機繊維とを含有してなるシートからなり、該シートの吸着型吸湿剤の含有率が50〜90質量%、かつ、坪量が70〜150g/m、厚みが100〜200μmであることを特徴とする除湿用フィルター素子。
  2. 該シートが湿式抄造法により製造されたことを特徴とする請求項1記載の除湿フィルター素子。
  3. 該シートが熱カレンダー処理により製造されたことを特徴とする請求項1及び2記載の除湿フィルター素子。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023042772A1 (ja) * 2021-09-17 2023-03-23 ダイキン工業株式会社 吸着素子、調湿装置および大気造水機

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