JP2014050822A - 除湿部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の課題は、除湿効率が高い除湿部材を提供することである。
【解決手段】吸湿剤と有機繊維とを含有してなる多孔質シートからなる除湿部材において、該多孔質シートにエンボス処理が施されてなることを特徴とする除湿部材。
【選択図】図1
【解決手段】吸湿剤と有機繊維とを含有してなる多孔質シートからなる除湿部材において、該多孔質シートにエンボス処理が施されてなることを特徴とする除湿部材。
【選択図】図1
Description
本発明は、吸放湿可能な除湿部材に関するものである。
回転駆動して連続的に加熱再生可能な除湿ローターによる除湿システムが従来から提案されている。また、除湿部材自体は駆動せず、ダンパーの開閉により空気の流れを変え、除湿部材の加熱再生をコントロールするブロック型の除湿部材を用いた除湿システムも従来から提案されている。それぞれ方式が違うが水分を含んだ空気をゼオライト、活性アルミナ、シリカゲル、塩化リチウム、塩化カルシウム等の吸湿剤を担持した除湿部材で除湿し、水分を含んだ除湿部材を再生して繰り返し使用する基本的な原理は同じである。
近年、省エネルギー及び安全性の観点から、従来高温で行っていた除湿部材の再生が40℃〜80℃程度の低温で行う検討が進んでいる。そのため、従来は除湿部材の素材として使用が困難であった有機系の材料により除湿部材を構成することが可能となってきた。
有機系材料により構成する除湿部材は、抄紙、塗工、二軸延伸等の方法により吸湿剤を担持してシート化したものをコルゲート、ハニカム等による加工方法にて表面積を増し、圧力損失のバランスを取っていたが、限られたサイズの範囲内に除湿部材を格納する必要があり、除湿性能に限界があった。
これらの課題を解決するために、除湿部材の面積当たりにおける吸湿剤の量を増やす検討を進めている。しかしながら、薄いシートに大量に吸湿剤を担持することは極めて困難である。また、除湿部材を中心に多孔性シートでサンドイッチした場合には、厚みが厚くなるため、除湿性能の割にはローターやブロックに加工した際に圧力損失が上昇するといった欠点があった(例えば、特許文献1参照)。
また、吸湿剤を熱可塑性樹脂と混錬して多孔性吸着フィルムとする試みも従来からなされている(例えば、特許文献2〜4参照)。しかし、このように熱可塑性樹脂に吸湿剤を練りこんだフィルムにおいては、吸湿剤が熱可塑性樹脂からなる薄膜層に被覆されることで、水分やその他の吸着物質との接触が妨げられ、吸湿剤本来の吸着性能を十分に発揮できないという問題があった。
本発明の課題は、除湿効率が高く、コルゲート、ハニカム等の加工性に優れ、圧力損失が適正な除湿部材を提供することである。
本発明は、
(1)吸湿剤と有機繊維とを含有してなる多孔質シートからなる除湿部材において、該多孔質シートにエンボス処理が施されてなることを特徴とする除湿部材、
(2)除湿部材が除湿ロータであり、少なくともライナーまたはフルートのいずれか一方が、エンボス処理が施されてなる多孔質シートである(1)記載の除湿部材、
(3)除湿部材がブロック型除湿部材であり、少なくともライナーまたはフルートのいずれか一方が、エンボス処理が施されてなる多孔質シートである(1)記載の除湿部材、
である。
(1)吸湿剤と有機繊維とを含有してなる多孔質シートからなる除湿部材において、該多孔質シートにエンボス処理が施されてなることを特徴とする除湿部材、
(2)除湿部材が除湿ロータであり、少なくともライナーまたはフルートのいずれか一方が、エンボス処理が施されてなる多孔質シートである(1)記載の除湿部材、
(3)除湿部材がブロック型除湿部材であり、少なくともライナーまたはフルートのいずれか一方が、エンボス処理が施されてなる多孔質シートである(1)記載の除湿部材、
である。
本発明の除湿部材は、吸湿剤と有機繊維とを含有してなる多孔質シートにエンボス処理が施されることにより、除湿部材の表面積を増やす。また、エンボス処理により、多孔質シートの密度(単位体積当たりの質量)が増え、さらに非圧縮部ができることにより、除湿効果が増す。前記エンボス処理が施された多孔質シートがライナー若しくはフルートまたは両方に使用された除湿ローター、ブロック型除湿部材において、除湿性能を著しく向上させることができる。
以下に、本発明の除湿部材(以下、「部材」と略す場合がある)、除湿ローター、ブロック型除湿部材に係わる構成要素を詳細に説明する。
本発明の除湿部材は、吸湿剤及び有機繊維を含有してなる多孔質シートからなり、多孔質シートにエンボス処理が施されていることを特徴とする。
本発明の除湿部材のひとつの形態は、除湿ローター8(図6)であり、少なくともライナーまたはフルートが前記エンボス処理が施された多孔質シートである除湿部材である。
本発明の除湿部材の別の形態はブロック型除湿部材9(図7)であり、少なくともライナーまたはフルートが前記エンボス処理が施された多孔質シートである。
吸湿剤としては、高吸水性高分子、カルボキシメチルセルロース等の有機系吸湿剤、セピオライト、ゼオライト、ベントナイト、アタパルジャイト、珪藻土、珪藻土頁岩、活性炭、多孔質シリカ、水酸化アルミニウム、繊維状酸化チタン、アロフェン、イモゴライト、非晶質アルミノ珪酸塩等の無機系吸湿剤を用いることができる。吸湿剤の含有量は、多孔質シートに対して30〜80質量%であることが好ましく、40〜75質量%であることがより好ましく、50〜70質量%であることがさらに好ましい。30質量%未満になると、目的とする除湿効率が得られなくなる場合があり、80質量%を超えると、多孔質シートへの担持が極端に困難になり、厚みの制御も難しくなり、コルゲート、ハニカム等の加工性の著しい低下を招くことがある。
有機繊維としては、オレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルエーテル樹脂、ポリビニルケトン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ジエン系樹脂、及びポリウレタン系樹脂等の熱可塑性合成樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、フラン樹脂、尿素樹脂、アニリン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂等の熱硬化性樹脂よりなる繊維である。また、木材パルプ、楮、三椏、藁、ケナフ、竹、リンター、バガス、エスパルト、サトウキビ等の植物繊維、あるいはこれらを微細化したものを用いることができ、さらに、セルロース再生繊維であるレーヨン繊維、アセテート等の半合成繊維、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂系繊維、シリコーン樹脂系繊維等を使用することもできる。本発明では、除湿部材製造時のエンボス処理の加工性やコルゲート、ハニカム等の加工性が失われない範囲で、ステンレスやニッケルウール等の金属繊維、炭素繊維、セラミック繊維、ガラス繊維等も用いることができる。
多孔質シートの製造方法としては、吸湿剤、有機繊維を含有してなる多孔質シートを抄紙法や乾式法で作製する方法、紙、乾式不織布、湿式不織布、織布、織物等の有機繊維を含有してなる基材に吸湿剤を塗工(含浸)して含有させる方法が挙げられる。複数の方法を組み合わせても良い。
吸湿剤を塗工(含浸)で含有させる方法において、コーティング液としては、吸湿剤や非吸湿性無機フィラーを含有する溶液または分散液を使用する。媒体としては、水や水とアルコール、ケトン等の有機溶剤との混合液を好適に用いることができる。塗工法では、各種ブレードコーター、ロールコーター、エアナイフコーター、バーコーター、ロッドブレードコーター、ショートドウェルコーター、ダイコーター、コンマコーター、リバースロールコーター、キスコーター、ディップコーター、カーテンコーター、エクストルージョンコーター、マイクログラビアコーター等の各種塗工装置を用いて多孔質基材に塗工する方法を挙げることができる。含浸法では、サイズプレス等の含浸装置を使用することができる。
吸湿剤は、バインダーを用いて、多孔質シートに含有させることができる。バインダーとしては、アクリル樹脂系、スチレン−アクリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリエステル、フェノキシ樹脂、フェノール樹脂、ブチラール樹脂等を使用することができる。このうち、アクリル樹脂系バインダーを使用することにより、多孔質シートの硬さが増し、コルゲート、ハニカム等の加工性が向上し、吸湿剤の脱落を防ぐという効果が得られるため、より好ましい。
本発明においては、上述方法により得られた多孔質シートを、熱カレンダー処理することがより好ましい。本処理により、吸湿剤の含有比率を高く維持したまま、シート強度を上げることが可能になり、除湿効率が高く、かつ、コルゲート、ハニカム等の加工性を損なうことなく、圧力損失が低い除湿部材を得ることができる。
熱カレンダー処理とは、金属ロールと金属ロール、金属ロールと樹脂ロール、金属ロールと弾性ロール等のロール組み合わせで構成され、少なくとも一方のロールが加熱されているニップ部分に不織布を通過させて、不織布にカレンダー処理を施すことであり、ロールの加熱温度、ニップ圧により、処理後の不織布の厚み、硬さ、平滑性を制御することができる。本発明においては、不織布、吸湿剤の種類にもよるが、通常加熱温度60〜150℃、ニップ圧0.5〜5MPaで処理することが好ましい。
本発明においては、図4のように、多孔質シート5にエンボス処理が施され、エンボス部6が形成される。エンボス処理により、吸湿剤の含有比率を高く維持したまま、表面積を増すことができ、除湿性能を向上させることができる。
エンボス処理とは、アルミ・ステンレス・チタン・銅・鉄などの金属板、不織布、発泡シートなどに深絞りエンボス処理をしたエンボスロール2本の間にシートを通すことで、エンボスロールに刻まれた凹凸パターンをシートに刻むことであり、エンボスロールに刻む凹凸パターンによりシートの厚み、密度(単位体積当たりの質量)、表面積をコントロールすることが可能である。本発明の除湿部材は、多孔質シートにエンボス処理が施されることにより、除湿部材の表面積が増え、また、多孔質シートの密度(単位体積当たりの質量)が増え、さらに非圧縮部ができることにより、除湿効果が増すという効果が得られる。そして、このエンボス処理が施された多孔質シートがライナー若しくはフルートまたは両方に使用された除湿ローター、ブロック型除湿部材において、除湿性能を著しく向上させることができる。
本発明において、除湿部材に用いられる多孔質シートの坪量は50〜300g/m2、厚みは50〜300μmが好ましい。より好ましくは、100〜250g/m2、100〜250μmであり、さらに好ましくは、150〜200g/m2、150〜200μmである。本範囲を外れて、坪量、厚みが低下すると、目的とする吸湿効率が得られず、コルゲート、ハニカム等の加工性が低下することがある。逆に、坪量、厚みが高い場合、除湿性能は得られるものの、圧力損失が高くなる等の不具合が生じることがある。
次に、本発明の除湿部材における除湿ローター、ブロック型除湿部材を製造する際のローター加工、ブロック加工について、以下に説明する。エンボス処理が施された多孔質シートにコルゲート、ハニカム等の加工を施して、ハニカム状構造体に成形して、除湿部材として使用することができる。本発明に係わるハニカム状構造体とは、開孔を有するセル壁からなる構造体であって、具体例として、JIS−Z1516−1995に記載の「外装用段ボール」に準拠して作製される片面段ボールからなるコルゲートハニカム状構造体、六角形セルからなるヘキサゴンハニカム状構造体、正方形セルからなるハニカム状構造体、三角形セルからなるハニカム状構造体、及び中空円筒状セルを集合してなるハニカム状構造体等が挙げられる。ここで、六角形や正方形等のセル形状は必ずしも正多角形である必要はなく、角が丸味を帯びる、辺が曲がっている等の異形であっても構わない。図1は、エンボス処理が施された多孔質シートであるフルート4とライナー1とから構成されたコルゲートを示す模式図である。図2は、エンボス処理が施された多孔質シートであるライナー3とフルート2とから構成されたコルゲートを示す模式図である。図3は、エンボス処理が施された多孔質シートであるフルート4とエンボス処理が施された多孔質シートであるライナー3とから構成されたコルゲートを示す模式図である。
さらに、エンボス処理が施された多孔質シートを用いて成形したハニカム状構造体を型抜き等の方法で円盤状やブロック状に切り抜いて製造する方法、エンボス処理が施された多孔質シートを少なくともライナーまたはフルートに用いて成形した片面段ボールを渦巻き状にして製造する方法(図5)等が挙げられる。また、ブロック型除湿部材9は、ハニカム構造体の外周を側面紙10や天地紙11で巻いて、製造される(図7)。
ハニカム状構造体は、開孔率が高く通気性に優れているばかりでなく、大きな表面積を有しているので、大容量の吸着性能を有する除湿部材として有効に機能する。また、従来の無機系除湿部材では、陶器様で硬くて脆いため、衝撃に対して極めて弱く壊れ易い、有機成分を除去または減量するべく焼成等の高温加熱処理を行うため、吸湿剤の除湿性能が劣化する恐れや素材選定上の制約がある、無機材料のみでは吸湿剤の定着強度に不足し、ある程度の粉落ちが避けられない、除湿部材を構成する基材の厚み制御や薄層化が難しく、除湿部材の圧力損失の制御及び低圧力損失化が困難である、窯業的な製造方法であるため、焼成等の高温加熱処理の際に除湿部材に体積変化が生じ易く、寸法精度不良や割れ等による歩留まり低下に起因して高価な部材となる、などの一連の課題があったが、本発明の除湿部材は、吸湿剤と有機繊維とを含有してなる多孔質シートを使用することで、これらの諸課題を解決することが可能である。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない限り、本実施例に限定されるものではない。
[基材の作製]
有機繊維として、ポリエステル繊維(繊度0.55デシテックス、繊維長5mm)100質量部及び芯鞘型熱融着性ポリエステル繊維(繊度2.2デシテックス、繊維長5mm)60質量部を水中に添加混合し、0.3質量%の繊維の水分散物を調製した。次に、凝集剤として、ポリ塩化アルミニウム及びカチオン性ポリアクリルアマイドを適量添加し、0.3質量%の不織布作製用の水分散物を調製した。
有機繊維として、ポリエステル繊維(繊度0.55デシテックス、繊維長5mm)100質量部及び芯鞘型熱融着性ポリエステル繊維(繊度2.2デシテックス、繊維長5mm)60質量部を水中に添加混合し、0.3質量%の繊維の水分散物を調製した。次に、凝集剤として、ポリ塩化アルミニウム及びカチオン性ポリアクリルアマイドを適量添加し、0.3質量%の不織布作製用の水分散物を調製した。
円網抄紙機を用いて、作製した水分散物から坪量40g/m2、厚み0.1mmのウェブを湿式抄造し、シリンダドライヤーで加圧加熱処理して、湿式不織布である基材を作製した。
[多孔質シートの作製]
吸湿剤(商品名:ミズカソープ(登録商標)S−0、水澤化学工業(株)製、平均細孔径3nm、比表面積820m2/g)100質量部、バインダー(アクリル樹脂エマルジョン)10質量部(固形分)を含有してなる水性スラリー(コーティング液)を調製し、基材にサイズプレスにて乾燥塗工量が120g/m2になるように塗工して、熱カレンダー処理(温度:110℃、ニップ圧:5MPa)を施し、坪量160g/m2、厚み100μmの多孔質シートを得た。
吸湿剤(商品名:ミズカソープ(登録商標)S−0、水澤化学工業(株)製、平均細孔径3nm、比表面積820m2/g)100質量部、バインダー(アクリル樹脂エマルジョン)10質量部(固形分)を含有してなる水性スラリー(コーティング液)を調製し、基材にサイズプレスにて乾燥塗工量が120g/m2になるように塗工して、熱カレンダー処理(温度:110℃、ニップ圧:5MPa)を施し、坪量160g/m2、厚み100μmの多孔質シートを得た。
作製した多孔質シートにエンボス処理(サイトウエンジニアーズ(株)製エンボス処理機、ニップ圧:5MPa)にて球状エンボス処理を施し、坪量160g/m2、厚み200μm、表面積1.035倍のエンボス処理が施された多孔質シートを得た。
実施例1
ライナーとして多孔質シート、フルートとしてエンボス処理が施された多孔質シートを使用して、コルゲート作製機にて高さ1.9mm、ピッチ3.2mmの片面段ボールを作製し、これを渦巻き状に巻き上げて、内径90mm、外径350mm、厚み200mmの円筒形ローター状の除湿ローターを作製した。
ライナーとして多孔質シート、フルートとしてエンボス処理が施された多孔質シートを使用して、コルゲート作製機にて高さ1.9mm、ピッチ3.2mmの片面段ボールを作製し、これを渦巻き状に巻き上げて、内径90mm、外径350mm、厚み200mmの円筒形ローター状の除湿ローターを作製した。
実施例2
ライナーとしてエンボス処理が施された多孔質シート、フルートとして多孔質シートを使用して、コルゲート作製機にて高さ1.9mm、ピッチ3.2mmの片面段ボールを作製し、これを渦巻き状に巻き上げて、内径90mm、外径350mm、厚み200mmの円筒形ローター状の除湿ローターを作製した。
ライナーとしてエンボス処理が施された多孔質シート、フルートとして多孔質シートを使用して、コルゲート作製機にて高さ1.9mm、ピッチ3.2mmの片面段ボールを作製し、これを渦巻き状に巻き上げて、内径90mm、外径350mm、厚み200mmの円筒形ローター状の除湿ローターを作製した。
実施例3
ライナー及びフルートとしてエンボス処理が施された多孔質シートを使用してコルゲート作製機にて高さ1.9mm、ピッチ3.2mmの片面段ボールを作製し、これを渦巻き状に巻き上げて、内径90mm、外径350mm、厚み200mmの円筒形ローター状の除湿ローターを作製した。
ライナー及びフルートとしてエンボス処理が施された多孔質シートを使用してコルゲート作製機にて高さ1.9mm、ピッチ3.2mmの片面段ボールを作製し、これを渦巻き状に巻き上げて、内径90mm、外径350mm、厚み200mmの円筒形ローター状の除湿ローターを作製した。
実施例4
ライナーとして多孔質シート、フルートとしてエンボス処理が施された多孔質シートを使用して、コルゲート作製機にて高さ1.9mm、ピッチ3.2mmの片面段ボールを作製し、100mm×100mmの正方形にカットし、コルゲート面を揃えて53段バインダーで固定しながら積層した。積層した、コルゲートの外周に、ライナーと同じ多孔質シートを巻き、バインダーで接着し、100×100×100mmのブロック型除湿部材を作製した。
ライナーとして多孔質シート、フルートとしてエンボス処理が施された多孔質シートを使用して、コルゲート作製機にて高さ1.9mm、ピッチ3.2mmの片面段ボールを作製し、100mm×100mmの正方形にカットし、コルゲート面を揃えて53段バインダーで固定しながら積層した。積層した、コルゲートの外周に、ライナーと同じ多孔質シートを巻き、バインダーで接着し、100×100×100mmのブロック型除湿部材を作製した。
実施例5
ライナーとしてエンボス処理が施された多孔質シート、フルートとして多孔質シートを使用して、コルゲート作製機にて高さ1.9mm、ピッチ3.2mmの片面段ボールを作製し、100mm×100mmの正方形にカットし、コルゲート面を揃えて53段バインダーで固定しながら積層した。積層した、コルゲートの外周に、ライナーと同じエンボス処理が施された多孔質シートを巻き、バインダーで接着し100×100×100mmのブロック型除湿部材を作製した。
ライナーとしてエンボス処理が施された多孔質シート、フルートとして多孔質シートを使用して、コルゲート作製機にて高さ1.9mm、ピッチ3.2mmの片面段ボールを作製し、100mm×100mmの正方形にカットし、コルゲート面を揃えて53段バインダーで固定しながら積層した。積層した、コルゲートの外周に、ライナーと同じエンボス処理が施された多孔質シートを巻き、バインダーで接着し100×100×100mmのブロック型除湿部材を作製した。
実施例6
ライナー及びフルートとしてエンボス処理が施された多孔質シートを使用して、コルゲート作製機にて高さ1.9mm、ピッチ3.2mmの片面段ボールを作製し、100mm×100mmの正方形にカットし、コルゲート面を揃えて53段バインダーで固定しながら積層した。積層した、コルゲートの外周に、ライナーと同じエンボス処理が施された多孔質シートを巻き、バインダーで接着し、100×100×100mmのブロック型除湿部材を作製した。
ライナー及びフルートとしてエンボス処理が施された多孔質シートを使用して、コルゲート作製機にて高さ1.9mm、ピッチ3.2mmの片面段ボールを作製し、100mm×100mmの正方形にカットし、コルゲート面を揃えて53段バインダーで固定しながら積層した。積層した、コルゲートの外周に、ライナーと同じエンボス処理が施された多孔質シートを巻き、バインダーで接着し、100×100×100mmのブロック型除湿部材を作製した。
比較例1
ライナー及びフルートとして多孔質シートを使用して、コルゲート作製機にて高さ1.9mm、ピッチ3.2mmの片面段ボールを作製し、これを渦巻き状に巻き上げて、内径90mm、外径350mm、厚み200mmの円筒形ローター状の除湿ローターを作製した。
ライナー及びフルートとして多孔質シートを使用して、コルゲート作製機にて高さ1.9mm、ピッチ3.2mmの片面段ボールを作製し、これを渦巻き状に巻き上げて、内径90mm、外径350mm、厚み200mmの円筒形ローター状の除湿ローターを作製した。
比較例2
ライナー及びフルートとして多孔質シートを使用して、コルゲート作製機にて高さ1.9mm、ピッチ3.2mmの片面段ボールを作製し、100mm×100mmの正方形にカットし、コルゲート面を揃えて53段バインダーで固定しながら積層した。積層した、コルゲートの外周に、ライナーと同じ多孔質シートを巻き、バインダーで接着し、100×100×100mmのブロック型除湿部材を作製した。
ライナー及びフルートとして多孔質シートを使用して、コルゲート作製機にて高さ1.9mm、ピッチ3.2mmの片面段ボールを作製し、100mm×100mmの正方形にカットし、コルゲート面を揃えて53段バインダーで固定しながら積層した。積層した、コルゲートの外周に、ライナーと同じ多孔質シートを巻き、バインダーで接着し、100×100×100mmのブロック型除湿部材を作製した。
以上、実施例及び比較例の除湿ローター及びブロック型除湿部材を下記性能試験に従って評価した。結果を表2に示す。
[除湿ローターの除湿量評価方法及び評価]
実施例及び比較例で作製した除湿ローターを、除湿ローターシステムを用いて次の条件にて除湿量の評価を行った。評価条件は、除湿ローターの回転数は30rphとし、ローター面積の1/2に面風速2m/secとなるよう、室内の空気(水分を含んだ被乾燥空気)を冷却コイル(プレクーラ)にて(25℃、質量絶対湿度16g/kg(DA))に調整し流入させた。除湿ローターから出てきた乾燥空気の除湿側出口での温湿度を測定し、除湿入口質量絶対湿度(A)と除湿出口質量絶対湿度(B)の差から除湿量(C)を求めた(下記式1)。
実施例及び比較例で作製した除湿ローターを、除湿ローターシステムを用いて次の条件にて除湿量の評価を行った。評価条件は、除湿ローターの回転数は30rphとし、ローター面積の1/2に面風速2m/secとなるよう、室内の空気(水分を含んだ被乾燥空気)を冷却コイル(プレクーラ)にて(25℃、質量絶対湿度16g/kg(DA))に調整し流入させた。除湿ローターから出てきた乾燥空気の除湿側出口での温湿度を測定し、除湿入口質量絶対湿度(A)と除湿出口質量絶対湿度(B)の差から除湿量(C)を求めた(下記式1)。
(式1)
除湿量(C)g/kg(DA)=除湿入口質量絶対湿度(A)−除湿出口質量絶対湿度(B)
除湿量(C)g/kg(DA)=除湿入口質量絶対湿度(A)−除湿出口質量絶対湿度(B)
◎:除湿量が12g/kg(DA)以上
○:除湿量が8g/kg(DA)以上12g/kg(DA)未満
×:除湿量が8g/kg(DA)未満
○:除湿量が8g/kg(DA)以上12g/kg(DA)未満
×:除湿量が8g/kg(DA)未満
[ブロック型除湿部材の除湿量評価方法及び評価]
吸湿条件となる27℃、相対湿度70%に設定した恒温恒湿器A及び再生条件となる60℃、相対湿度15%に設定した恒温恒湿器Bを準備した。実施例及び比較例で作製したブロック型除湿部材を余分な水分を乾燥させるために恒温恒湿器Bに入れ、270秒間乾燥したのち、除湿量を算出するために、ブロック型除湿部材を恒温恒湿器Aに入れ、270秒間吸湿後に取り出し、ブロック型除湿部材の質量(A)を天秤で測定し、ブロック型除湿部材を恒温恒湿器Bに入れ、270秒間乾燥後取り出し、ブロック型除湿部材の質量(B)を天秤で測定した。これを5回繰り返し、ブロック型除湿部材の質量(A)の平均値からブロック型除湿部材の質量(B)平均値の差分を取り、除湿量(C)とした(下記式2)。
吸湿条件となる27℃、相対湿度70%に設定した恒温恒湿器A及び再生条件となる60℃、相対湿度15%に設定した恒温恒湿器Bを準備した。実施例及び比較例で作製したブロック型除湿部材を余分な水分を乾燥させるために恒温恒湿器Bに入れ、270秒間乾燥したのち、除湿量を算出するために、ブロック型除湿部材を恒温恒湿器Aに入れ、270秒間吸湿後に取り出し、ブロック型除湿部材の質量(A)を天秤で測定し、ブロック型除湿部材を恒温恒湿器Bに入れ、270秒間乾燥後取り出し、ブロック型除湿部材の質量(B)を天秤で測定した。これを5回繰り返し、ブロック型除湿部材の質量(A)の平均値からブロック型除湿部材の質量(B)平均値の差分を取り、除湿量(C)とした(下記式2)。
(式2)
除湿量(C)g=ブロック型除湿部材の質量(A)の平均値−ブロック型除湿部材の質量(B)の平均値
除湿量(C)g=ブロック型除湿部材の質量(A)の平均値−ブロック型除湿部材の質量(B)の平均値
◎:除湿量が12g以上
○:除湿量が8g以上12g未満
×:除湿量が8g未満
○:除湿量が8g以上12g未満
×:除湿量が8g未満
実施例1〜6で作製した除湿ローター及びブロック型除湿部材は、良好な除湿量を示した。中でも、実施例3の除湿ローター及び実施例6のブロック型除湿部材は、さらに良好な結果を示した。一方、比較例1の除湿ローター及び比較例2のブロック型除湿部材は、実施例1〜6の除湿ローター及びブロック型除湿部材と比較して、除湿量が低くなった。エンボス処理が施された多孔質シートからなる除湿部材であることにより、驚くことに、除湿性能が良くなるという結果が得られた。
本発明の除湿部材は、デシカント空調システムに使用できる。また、冷蔵庫、冷凍庫、冷蔵ショーケース、冷凍ショーケース等の除湿、蒸散や、電気製品の除湿、加湿、熱交換素子等に利用することができる。
1 フルート
2 ライナー
3 エンボス処理が施された多孔質シートであるライナー
4 エンボス処理が施された多孔質シートであるフルート
5 多孔質シート
6 エンボス部
7 コルゲートの巻取り
8 除湿ローター
9 ブロック型除湿部材
10 側面紙
11 天地紙
2 ライナー
3 エンボス処理が施された多孔質シートであるライナー
4 エンボス処理が施された多孔質シートであるフルート
5 多孔質シート
6 エンボス部
7 コルゲートの巻取り
8 除湿ローター
9 ブロック型除湿部材
10 側面紙
11 天地紙
Claims (3)
- 吸湿剤と有機繊維とを含有してなる多孔質シートからなる除湿部材において、該多孔質シートにエンボス処理が施されてなることを特徴とする除湿部材。
- 除湿部材が除湿ロータであり、少なくともライナーまたはフルートのいずれか一方が、エンボス処理が施されてなる多孔質シートである請求項1記載の除湿部材。
- 除湿部材がブロック型除湿部材であり、少なくともライナーまたはフルートのいずれか一方が、エンボス処理が施されてなる多孔質シートである請求項1記載の除湿部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012198677A JP2014050822A (ja) | 2012-09-10 | 2012-09-10 | 除湿部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012198677A JP2014050822A (ja) | 2012-09-10 | 2012-09-10 | 除湿部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014050822A true JP2014050822A (ja) | 2014-03-20 |
Family
ID=50609826
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2012198677A Pending JP2014050822A (ja) | 2012-09-10 | 2012-09-10 | 除湿部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2014050822A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115768546A (zh) * | 2020-06-11 | 2023-03-07 | 三菱电机株式会社 | 除湿元件、除湿装置及除湿元件的制造方法 |
-
2012
- 2012-09-10 JP JP2012198677A patent/JP2014050822A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN115768546A (zh) * | 2020-06-11 | 2023-03-07 | 三菱电机株式会社 | 除湿元件、除湿装置及除湿元件的制造方法 |
CN115768546B (zh) * | 2020-06-11 | 2024-02-27 | 三菱电机株式会社 | 除湿元件、除湿装置及除湿元件的制造方法 |
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