JP2010234213A - 除湿用シート状物 - Google Patents

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Yasuomi Uchida
康臣 内田
Masatoshi Kito
昌利 鬼頭
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玲 藤田
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和千代 高岡
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Abstract

【課題】本発明における課題は低温再生型デシカント空調機に適用される吸放湿性に優れた除湿用フィルター部材の開発にある。
【解決手段】水分吸着剤を含有してなる除湿用シート状物において、水分吸着剤として、(A)繊維状又は管状の金属酸化物及び(B)多孔質金属酸化物を含有し、その含有質量比率((A)/(B))が10/90〜30/70であり、さらに、吸湿性塩が担持されてなることを特徴とする除湿用シート状物。
【選択図】なし

Description

本発明は、吸放湿を可能とする除湿用シート状物に関する。
デシカント空調機は、デシカントといわれる水分吸着剤によって低湿度の空気を作り出す空調機器である。低湿度の空気の供給によって、一般的に推奨されている28℃程度の温度でも快適性を充分に得ることができる。このデシカント空調機は、室外から室内へと空気を導入するための給気用ファン、給気空気中の水分を吸着することにより除湿するための除湿ローター、除湿された空気を冷却するための冷却器、除湿ローターに吸着した水分を除去して除湿ローターを再生するための加熱器、そして室内の空気を室外へ排気するための再生用ファン等を有している。除湿ローターは、水分吸着剤を含有してなる除湿用シート状物を円筒形ローター状に加工したものである。この除湿ローターが回転することによって、処理空気の水分を吸着する吸着ゾーンとこの吸着水分を高温で除去する再生ゾーンとを順次通過するようになっている。
除湿用シート状物の水分吸着剤としては、高吸水性高分子、カルボキシメチルセルロース等の有機系水分吸着剤、セピオライト、ゼオライト、ベントナイト、アタパルジャイト、珪藻土、活性炭、多孔質金属酸化物、水酸化アルミニウム等の無機系水分吸着剤が用いられているが、特に多孔質金属酸化物は、吸湿量が多く、安価であるため、広く使用されている。
ところで、デシカント空調機は除湿された空気を冷却するため、結露による問題が発生しにくいという利点があるが、再生ゾーンにおいて、水分吸着剤から吸着水分を脱着させるために加熱エネルギーが必要なため、空調機全体のエネルギー効率は必ずしも満足できるものではなかった。特に、広く使用されている多孔質金属酸化物は吸湿量は多いが、一度吸着した水分をなかなか放さないため、脱水するのに多くの加熱エネルギーが必要であり、より低温で再生できる水分吸着剤の開発が待たれていた。
低温再生できる水分吸着剤として、繊維状又は管状の金属酸化物が開発されている。シリカゲル等の水分吸着剤を用いたデシカント空調機では、吸着ゾーンにおける処理空気の温度は15〜40℃であり、再生ゾーンの温度は80〜110℃に設定されていたのに対し、繊維状又は管状の金属酸化物を用いたデシカント空調機では、吸着ゾーンの処理空気の温度は従来と同じであるが、再生ゾーンの温度を40℃〜80℃に設定することが可能である(例えば、特許文献1及び2参照)。
しかしながら、繊維状又は管状の金属酸化物にも問題点があった。繊維状又は管状の金属酸化物は密な凝集構造をとりやすく、吸着面積が低下し、空気と接触しにくくなる。その結果、吸湿量や再生時の放湿速度が低下する。そのため、網状構造、糸鞠状構造、軽石状構造等の不規則(ランダム)な構造とし、吸着面積を上げる必要がある。この不規則な構造とするためには、繊維状又は管状の金属酸化物を製造する際の条件を厳しく管理する必要があり、大量生産が難しいという問題があった。また、一般的に、繊維状又は管状の金属酸化物を含有してなる除湿用シート状物は、繊維状又は管状の金属酸化物と繊維とを水に分散させて抄き上げる湿式抄造法で製造されるか、布帛や多孔質フィルム等のシート基材に繊維状又は管状の金属酸化物の分散液をコーティングして製造される。このため、繊維状又は管状の金属酸化物は一度水や有機溶剤に分散させなければならない。たとえ、不規則な構造を有する繊維状又は管状の金属酸化物を使っても、この分散時に、密な構造へと変化してしまい、吸湿量や放湿速度の低下が起こるという問題があった。
国際特許公開第2008/004703号パンフレット 特開2008−12432号公報
本発明の課題は、繊維状又は管状の金属酸化物を含有してなる除湿用シート状物において、高い吸湿量を示し、さらに、放湿速度にも優れている除湿用シート状物を提供することにある。
上記課題は、水分吸着剤を含有してなる除湿用シート状物において、水分吸着剤として(A)繊維状又は管状の金属酸化物(以下、「水分吸着剤(A)」という)及び(B)多孔質金属酸化物(以下、「水分吸着剤(B)」という)を含有し、その含有質量比率((A)/(B))が10/90〜30/70であり、さらに、吸湿性塩が担持されてなることを特徴とする除湿用シート状物によって、解決できることを見出した。
本発明の除湿用シート状物では、水分吸着剤(A)及び水分吸着剤(B)を含有質量比率((A)/(B))10/90〜30/70で含有していることで、水分吸着剤(A)が密な構造をとろうとするのを水分吸着剤(B)が阻害し、不規則で疎な構造とすることができ、吸着面積を高めることができる。そして、この疎な構造に吸湿性塩が担持すると、水分吸着剤(A)の表面、水分吸着剤(B)の表面及び孔内、水分吸着剤(A)と(B)との界面に吸湿性塩が付着して、水の補助タンクのような役目を果たし、吸湿量を高めることができる。
また、水分は、水分吸着剤(A)の表面、水分吸着剤(B)の表面及び孔内、水分吸着剤(A)と(B)との界面に吸着するが、このうち、水分吸着剤(B)の孔内に吸着した水分は脱水されにくいと考えられる。このような脱水されにくい水分を、水分吸着剤(A)の表面や水分吸着剤(B)の表面及び水分吸着剤(A)と(B)との界面等のより脱水されやすい場所に移動させる導水路の役目を、吸湿性塩が果たしていると考えられ、その結果、放湿速度を高めることができる。
比較例で作製した除湿用シート状物において、25℃で相対湿度を変化させた場合の除湿用シート状物1g当たりの吸湿量W1を示したグラフである。 実施例及び比較例で作製した除湿用シート状物において、25℃で相対湿度を変化させた場合の除湿用シート状物1g当たりの吸湿量W1を示したグラフである。 実施例及び比較例で作製した除湿用シート状物において、吸湿量変化率V[%]を示したグラフである。 比較例及び実施例で作製した除湿用シート状物において、放湿速度係数Kを示したグラフである。
(A)繊維状又は管状の金属酸化物(以下、「水分吸着剤(A)」という)における金属酸化物としては、珪素、チタン、アルミニウム、タンタル、バナジウム、ジルコニウム、亜鉛、マグネシウム、カルシウム等から選ばれる少なくとも1種の金属原子の酸化物を挙げることができる。金属酸化物の好ましい具体例としては、シリカ、酸化チタン、アルミニウム珪酸塩、アルミノ珪酸塩等を挙げることができる。
水分吸着剤(A)が繊維状の場合、外径は2〜80nmが好ましく、5〜50nmがより好ましい。外径が2nm未満になると、除湿用シート状物からの脱離が起きやすくなることがある。80nmを超えると、比表面積が小さくなり、吸湿量が低下することがある。また、水分吸着剤(A)の長さは20nm以上が好ましく、100nm以上がより好ましい。長さが20nm未満になると、除湿用シート状物からの脱離が起こりやすくなる。長さの上限は特に制限はなく、10μmを超えても良い。さらに、水分吸着剤(A)のアスペクト比(長さ/外径)は2〜100000が好ましく、5〜10000がより好ましい。
水分吸着剤(A)が管状の場合、外径は2〜80nmが好ましく、5〜50nmがより好ましい。外径が2nm未満になると、除湿用シート状物からの脱離が起きやすくなることがある。80nmを超えると、比表面積が小さくなり、吸湿量が低下することがある。また、長さは0.5nm〜10μmが好ましく、2〜100nmがより好ましい。さらに、アスペクト比(長さ/外径)は0.15〜100000が好ましく、0.7〜10000がより好ましい。管壁の厚みは0.5〜20nmが好ましく、1〜10nmがより好ましい。
管状の金属酸化物の管壁や、繊維状の金属酸化物の繊維表面には、直径0.1μm以上5.0μm以下の微細孔が存在していてもよい。微細孔も水分を吸着させることができるが、水分吸着剤(A)における水分の吸着は、管又は繊維の表面に対する吸着が主となる。そのため、水分吸着剤(A)は40〜80℃の温度範囲で放湿することができ、本発明の除湿用シート状物は低温再生が可能である。
水分吸着剤(A)のBET法による比表面積は、200m/g以上が好ましく、より好ましくは350m/g以上である。比表面積が200m/gより低いと、所望の吸湿量が得られない場合がある。比表面積の上限は1000m/gである。
水分吸着剤(A)が管状又は繊維状酸化チタンである場合、その結晶組成は(Na、H)TiO(n+4)/2又は(K、H)TiO(n+4)/2である。nは0〜20であることが好ましい。n=0は酸化チタンの状態であるが、管状又は繊維状酸化チタンのnは、1以上の正の実数となることがより好ましい。n=1の場合が特に好ましい。
管状又は繊維状酸化チタンは、酸化チタン、酸化チタン塩、酸化チタン中間体から選ばれる少なくとも1種を主成分とする原料から、高濃度のアルカリ性水溶液中での水熱合成によって得ることができる。アルカリ成分としては、水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムを使用することができる。アルカリ成分の濃度は10〜25mol/kgが好ましく、15〜20mol/kgがより好ましい。処理温度は70〜150℃が好ましく、100〜130℃がより好ましい。処理時間は5〜40時間である。
管状又は繊維状酸化チタンの原料としては、硫酸法、塩素法、ゾルゲル法などで合成されたアナターゼ型やルチル型酸化チタンや、メタチタン酸やオルソチタン酸などの中間体等も使用可能である。水熱合成時の繊維状酸化チタンへの変換効率等を考慮すると、繊維状酸化チタンの原料としては、粒径2〜100nmのアナターゼ型の微粒子状酸化チタンが好ましい。
また、メタチタン酸を用いることも好ましい。アナターゼ型の微粒子状酸化チタンを硫酸法で製造する一例としては、FeO・TiOが主成分であるイルメナイト鉱石を硫酸と反応させ、TiOSO、FeSO等の水溶性硫酸塩を得た後、静置、脱晶、濾過、濃縮等の工程を経て、不純物を除去する。その後、加水分解してメタチタン酸として沈殿させ、中和洗浄した後、乾燥、焼成、粉砕等の工程を経て、アナターゼ型の微粒子状酸化チタンを得ることができる。つまり、メタチタン酸は、アナターゼ型の微粒子状酸化チタンを硫酸法で製造する際の中間体であり、その途中工程で入手できるので、製造工程を簡素化できるという利点がある。また、メタチタン酸の結晶性を示さない不定形部分は、管状又は繊維状酸化チタン製造時の水熱合成に対する反応性が高いので、反応効率を上げることができる。
水熱合成によって得られた管状又は繊維状酸化チタンが網状構造等の不規則な凝集構造をとる場合、その凝集構造物の径は0.1〜10μmである。これを遠心分離法等によって充分に水洗し、さらに、希塩酸等の無機酸又は酢酸等の有機酸で中和し、余剰のアルカリ成分を除去することによって、目的の管状又は繊維状酸化チタンが得られる。管状又は繊維状酸化チタンは、乾燥させても良いが、スラリー状で用いることもできる。
水分吸着剤(A)が管状又は繊維状アルミニウム珪酸塩である場合、非晶質アルミニウム珪酸塩でも、結晶性アルミニウム珪酸塩のどちらでも使用することができる。その組成は、SiO・Al・2HOで表される。原料としては、無機ケイ素化合物等のケイ素源と無機アルミニウム化合物等のアルミニウム源が用いられる。ケイ素源は、モノケイ酸化物であればよく、オルトケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、無定形コロイド状二酸化ケイ素等を使用することができる。アルミニウム源は、アルミニウムイオンであればよく、具体的には、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム等のアルミニウム化合物が挙げられる。これらのケイ素源及びアルミニウム源は、上記の化合物に限定されるものではない。
管状又は繊維状アルミニウム珪酸塩の製造方法では、まず、ケイ素源及びアルミニウム源の水溶液を調製する。次に、これらの水溶液を混合して反応させる。その際、ケイ素/アルミニウムモル比が0.3〜1.0となるように混合する。1〜500mmol/リットルのケイ素源水溶液と1〜1500mmol/リットルのアルミニウム源水溶液を混合することが好ましい。
アルミニウム源水溶液とケイ素源水溶液を混合した後、アルカリ性水溶液を滴下し、弱酸性から中性にpHを調整して前駆体を生成させる。この前駆体の生成工程において、中和反応に用いるアルカリ性水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニアなどの水溶液が挙げられる。前駆体の生成は、pH4〜7の範囲で行われることが好ましい。
次に、遠心分離、濾過又は膜分離等の手段を用いて、前記前駆体を含む水溶液から共存イオンを取り除く脱塩処理を行う。その後、回収した前駆体を純水又は酸性水溶液に分散させる。酸性水溶液としては、塩酸、硝酸、過塩素酸等の無機酸が挙げられる。続いて、得られた前駆体分散液を室温にて撹拌させながら、エージング処理又は加熱処理を行う。エージング処理温度は20〜30℃が好ましく、エージング処理時間は5分〜48時間が好ましく、10分〜6時間がより好ましい。加熱処理温度は、50〜120℃以下が好ましく、90〜110℃がより好ましい。加熱処理時間は5分以上48時間以下が好ましく、10分〜6時間がより好ましい。加熱処理を行った場合、管状アルミニウム珪酸塩が得られやすく、その長さが成長する傾向がある。
エージング処理又は加熱処理を施した前駆体分散液を乾燥させることにより、管状アルミニウムケイ酸塩を得ることができる。乾燥温度は100℃以下が好ましく、0〜80℃であることがより好ましい。
水分吸着剤(A)が凝集して密な構造をとると、吸着面積が低下する場合があるので、網状構造、糸鞠状構造、軽石状構造等のランダムな構造とする方が好ましい。ランダムな構造にすると、毛細管現象によって水が吸着しやすくなり、再生時の放湿速度も高くすることができる。本発明の除湿用シート状物では、水分吸着剤(B)が存在することで、水分吸着剤(A)は密な構造よりもランダムな構造をとりやすくなり、吸湿量や放湿速度を高くすることができる。
(B)多孔質金属酸化物(以下、「水分吸着剤(B)」という)における金属酸化物としては、珪素、チタン、アルミニウム、タンタル、バナジウム、ジルコニウム、亜鉛、マグネシウム、カルシウム等から選ばれる少なくとも1種の金属原子の酸化物を挙げることができる。金属酸化物の好ましい具体例としては、シリカ、酸化チタン、アルミニウム珪酸塩、アルミノ珪酸塩等を挙げることができる。
水分吸着剤(B)の平均細孔径は1〜50nmが好ましく、2〜20nmがより好ましく、5〜10nmがさらに好ましい。平均細孔径が1nm未満であると、水分吸着剤(B)に吸着した水分が脱着しにくくなり、放湿速度が低下したり、再生温度を高くしなければならないことがある。また、平均細孔径が50nmを超えると、吸湿量が低下する場合がある。
水分吸着剤(B)のBET法による比表面積は100〜1000m/gが好ましく、300〜800m/gがより好ましく、500〜800m/gがさらに好ましい。比表面積が300m/gより低いと、所望の吸湿量が得られない場合がある。
本発明の除湿用シート状物において、水分吸着剤(A)と水分吸着剤(B)とを合わせた含有量は、30質量%以上90質量%以下が好ましく、35質量%以上80質量%以下がより好ましく、40質量%70質量%以下がさらに好ましい。含有量が30質量%未満であると、充分な吸湿量が得られない場合がある。90質量%を超えると、除湿用シート状物から水分吸着剤の脱離(粉落ち)が起きる場合がある。
本発明において、水分吸着剤(A)と水分吸着剤(B)の含有質量比率((A)/(B))は10/90〜30/70である。含有質量比率が10/90より低い場合及び30/70を超えた場合、水分吸着剤(A)や水分吸着剤(B)を単独で用いた場合と比較して、放湿速度が同程度か、又は低下する。
本発明における吸湿性塩としては、具体的には塩化リチウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム等のハロゲン化金属塩、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛などの金属硫酸塩、酢酸カリウム等の金属酢酸塩、塩酸ジメチルアミンなどのアミン塩類、オルトリン酸などのリン酸化合物、塩酸グアニジン、リン酸グアニジン、スルファミン酸グアニジンなどのグアニジン塩、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物等を挙げることができる。この中でも、ハロゲン化金属塩、グアニジン塩を使用すると、吸湿量と放湿速度を効率的に高めることができる。
ところで、一般的に、吸湿性塩は、空気中から水分を奪って潮解現象を引き起こす材料であり、除湿用シート状物から脱落(液だれ)することがある。しかし、本発明のように、水分吸着剤(A)及び(B)を併用した場合には、水分吸着剤(A)及び(B)がその親水性の表面で吸湿性塩を効率的に保持するため、吸湿性塩の脱落を抑制することができる。
本発明の除湿用シート状物中の吸湿性塩の含有量は、水分吸着剤(A)及び(B)の総量に対して1〜100質量%以下が好ましい。1質量%未満では、吸湿量及び放湿速度が向上しない場合があり、100質量%を超えると、液だれを起こす場合がある。さらに好ましい吸湿性塩の含有量は、水分吸着剤(A)及び(B)の総量に対して、2質量%以上40質量%以下である。
本発明の除湿用シート状物の製造方法は、
(I)水分吸着剤(A)及び(B)を含有するウェブを作製した後に吸湿性塩を担持させる方法、
(II)水分吸着剤(A)又は(B)のいずれか一方を含有するウェブを作製した後に、もう一方の水分吸着剤と吸湿性塩を同時に又は別々にコーティングする方法、
(III)布帛や多孔質フィルム等のシート基材に水分吸着剤(A)、水分吸着剤(B)、吸湿性塩を同時に又は別々にコーティングする方法、
を挙げることができる。
水分吸着剤(A)の密な構造を阻害するためには、水分吸着剤(A)及び(B)を同時に除湿用シート状物に含有させることが好ましい。よって、製造方法(III)において、水分吸着剤(A)及び(B)を同時にコーティングする方法と水分吸着剤(A)及び(B)を含有するウェブを作製する方法(I)とが、好ましい製造方法である。
製造方法(I)及び(II)において、水分吸着剤を含有するウェブを作製する方法としては、カード法、エアレイ法等の乾式法、湿式抄造法を用いることができる。このうち、水分吸着剤が均一に分散されること、水分吸着剤(A)が不規則な構造となりやすいこと等の理由から、湿式抄造法を用いることが好ましい。湿式抄造法とは、希釈した構成材料を水中に低濃度で分散させて、これを抄き上げる方法で、安価で、均一性が高く、大量製造が可能な手法である。具体的には、水分吸着剤と短繊維とを主体としてスラリーを調製し、これに填料、分散剤、増粘剤、消泡剤、紙力増強剤、サイズ剤、凝集剤、着色剤、定着剤等を適宜添加して、抄紙機で湿式抄造して、湿紙を得る。抄紙機としては、円網抄紙機、長網抄紙機、短網抄紙機、傾斜型抄紙機、これらの中から同種又は異種の抄紙機を組み合わせてなるコンビネーション抄紙機などを用いることができる。エアードライヤー、シリンダードライヤー、サクションドラムドライヤー、赤外方式ドライヤー等を用いて、湿紙を乾燥し、ウェブを得ることができる。
湿式抄造法では、水分吸着剤と短繊維で構成される凝集構造を安定化させるために、凝集剤を添加することができる。凝集剤としては、水酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物、アルミナ、シリカ、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム等の無機含水酸化物、硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、アニオン又はカチオン変性ポリアクリルアミド、同じくポリエチレンオキサイド系ポリマー、アクリル酸又はメタクリル酸含有共重合物等の水溶性重合体、アルギン酸又はポリビニルリン酸及びこれらのアルカリ性塩、アンモニア、ジエチルアミン及びエチレンジアミン等のアルキルアミン、エタノールアミン等のアルカノールアミン、ピリジン、モルホリン、含アクリロイルモルホリン重合物などがある。特に、アニオン又はカチオン変性水溶性ポリマー凝集剤のうち、ポリマー中にカチオン単位とアニオン単位の双方を有する両性凝集剤は優れた凝集効果を発揮することができる。
短繊維としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルエーテル樹脂、ポリビニルケトン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ジエン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、フラン樹脂、尿素樹脂、アニリン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリイミド系樹脂よりなる繊維を使用することができる。また、木材パルプ、楮、三椏、藁、ケナフ、竹、リンター、バガス、エスパルト、サトウキビ等の植物繊維、あるいはこれらを微細化したものを用いることができ、さらに、セルロース再生繊維であるレーヨン繊維、アセテート等の半合成繊維、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素樹脂系繊維、シリコーン樹脂系繊維等を用いることができる。ステンレスやニッケルウール等の金属繊維、炭素繊維、セラミック繊維、ガラス繊維等の無機繊維も用いることができる。
また、フィブリル化繊維を含有させると、水分吸着剤の含有率を高めることができて好ましい。フィブリル化繊維とは、セルロース繊維、アラミド繊維、芳香族ポリエステル繊維、ポリアクリロニトリル繊維などの高い結晶性を有する繊維を、ビーター、コニカルリファイナー、シングルディスクリファイナー、ダブルディスクリファイナー、ホモジナイザー、サンドミル等の各種叩解機を用い機械的に粉砕して得られる、繊維の表面や繊維自体が非常に細かく割れている繊維をいう。フィブリル化繊維を用いた場合、水分吸着剤とフィブリル化繊維とを水中で分散し、これに適宜凝集剤を添加して、水中凝集構造物を作製し、短繊維ともに湿式抄造する。フィブリル化繊維の具体例としては、セルロース繊維をホモジナイザーでフィブリル化したセリッシュKY−100S、KY−100G(商品名;ダイセル化学工業株式会社製)、アラミドパルプなどがある。さらに、微生物によって生産されるバクテリアセルロース解離物、柔細胞由来のフィブリル化セルロース繊維も使用できる。
フィブリル化繊維の繊維長と繊維幅のアスペクト比は約20〜100000の範囲に分布し、カナディアンスタンダードフリーネスは0〜500mlの範囲にあることが好ましく、0〜200mlの範囲にあることがより好ましい。さらに質量平均繊維長が0.1〜2mmの範囲にあるものが好ましい。
製造方法(I)〜(III)において、水分吸着剤や吸湿性塩をコーティングする場合、ブレードコーター、ロールコーター、エアナイフコーター、バーコーター、ロッドブレードコーター、ショートドウェルコーター、コンマコーター、ダイコーター、リバースロールコーター、キスコーター、ディップコーター、カーテンコーター、エクストルージョンコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、サイズプレス等の含浸又は塗工装置を使用することができる。コーティング液としては、水分吸着剤(A)、水分吸着剤(B)、吸湿性塩を単独又は混合状態で含有する溶液又は分散液を使用する。媒体としては、アルコール、ケトン等の有機溶剤と水との混合液や水を好適に用いることができる。
吸湿性塩は、水分吸着剤と同時にコーティングするか、水分吸着剤の後にコーティングすることが好ましい。吸湿性塩を含有するコーティング液は、親水性の高い水分吸着剤周辺部に集まりやすく、乾燥後、吸湿性塩が水分吸着剤に効率的に付着するからである。
製造方法(III)で用いることができるシート基材としては、紙、非多孔質フィルム、多孔質フィルム等のフィルム、織布、乾式不織布、湿式不織布、編物等の布帛などがある。このうち、多孔質基材としては、紙、多孔質フィルム、織布、乾式不織布、湿式不織布、編物を挙げることができる。多孔質基材のうち、特に不織布は空隙率が高く、また繊維構成によっては分散液の塗工性・浸透性も向上させることができ、さらに、繊維マトリクス内に水分吸着剤や吸湿性塩が保持されることで、シート基材からの脱離が抑制されるので、特に適した多孔質基材である。これらのシート基材は、単独で用いても良いし、貼り合わせ等によって積層複合化して用いても良い。また、プリーツ加工、コルゲート加工、積層加工、ロールコア加工、ドーナツ加工等から選ばれる少なくとも1つの成型加工法を用いたフィルター加工が施されていても良い。
フィルムとしては、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルエーテル樹脂、ポリビニルケトン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ジエン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、フラン樹脂、尿素樹脂、アニリン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリイミド系樹脂等から構成されるフィルムやアルミニウム箔、銅箔等の金属箔を使用することができる。また、多孔質フィルムとしては、パンチングメタルシート、発泡金属シート、有機粒子や無機粒子の凝集体フィルムといった無機多孔質フィルムを使用することもできる。
紙や布帛を構成する繊維としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルエーテル樹脂、ポリビニルケトン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ジエン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、フラン樹脂、尿素樹脂、アニリン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリイミド系樹脂よりなる繊維を使用することができる。また、木材パルプ、楮、三椏、藁、ケナフ、竹、リンター、バガス、エスパルト、サトウキビ等の植物繊維、あるいはこれらを微細化したものを用いることができ、さらに、セルロース再生繊維であるレーヨン繊維、アセテート等の半合成繊維、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素樹脂系繊維、シリコーン樹脂系繊維等を用いることができる。ステンレスやニッケルウール等の金属繊維、炭素繊維、セラミック繊維、ガラス繊維等の無機繊維も用いることができる。
本発明の除湿用シート状物は、単層構造であっても良いし、多層構造であっても良い。高目付の除湿用シート状物を得ようとする場合には、多層構造とすると地合が良好になる傾向がある。例えば、目付100g/mの除湿用シート状物を製造する場合、1層構造ではなく、50g/m+50g/mの2層構造、30g/m+40g/m+30g/mの3層構造とすることができる。
本発明の除湿用シート状物は、その目付が25〜250g/mであることが好ましく、30〜200g/mであることがより好ましく、40〜150g/mであることがさらに好ましい。また、厚みは30〜420μmが好ましく、40〜350μmがより好ましく、50〜250μmがさらに好ましい。
本発明の除湿用シート状物は、そのまま用いてもよいが、シート強度を高めるために、別種の紙、フィルム、布帛等の基材と積層複合化させても構わない。また、カレンダー処理などによって、表面均一性を向上させたり、厚みを調整したりしてもよい。
本発明の除湿用シート状物を用いて、次のような成型加工によって、除湿ローターを製造することができる。まず、除湿用シート状物からハニカム状積層構造体を製造する。ハニカム状積層構造体とは、開孔を有するセル壁からなる積層構造体であって、片面段ボールからなるコルゲートハニカム状積層構造体、六角形セルからなるヘキサゴンハニカム状積層構造体、正方形セルからなるハニカム状積層構造体、三角形セルからなるハニカム状積層構造体及び中空円筒状セルを集合してなるハニカム状積層構造体などが挙げられる。ここで、六角形や正方形などのセル形状は必ずしも正多角形である必要はなく、角が丸味を帯びる、辺が曲がっているなどの異形であっても構わない。片面段ボールは、JIS Z 1516に記載の「外装用段ボール」に準拠して作製することができる。次いで、ハニカム状積層構造体を型抜きなどの方法で円筒形ローター状に切り抜く方法で、除湿ローターが得られる。また、除湿用シート状物から得られた片面段ボールを渦巻き状に巻き上げて円筒形ローター状に成形加工する方法によっても、除湿ローターを製造することができる。また、紙、布帛、フィルム等のシート基材を円筒形ローター状に成型加工した後に、水分吸着剤と吸湿性塩をコーティングする方法でも、除湿ローターを製造することができる。
次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例に何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例及び比較例において、特にことわりのない場合、部数、百分率、比率は質量基準である。
<水分吸着剤(A)>
濃度53質量%の水酸化カリウム水溶液100gに、メタチタン酸15gを加え、撹拌したのち、温度110℃で15時間加熱した。得られたゲル状物を発熱を抑えながら、塩酸で中和し、その後濾過を行った。次に、イオン交換水で充分に洗浄して、水分を20質量%保持した繊維状酸化チタンを得た。繊維状酸化チタンをSEMで観察したところ、網状の凝集構造体を形成していた。また、そのBET法による比表面積は378m/gであった。
<水分吸着剤(B)>
水分吸着剤(B)として、多孔質シリカ(商品名:ミズカソーブS0、水澤化学工業製、平均細孔径:6nm、比表面積705m/g)を使用した。
(比較例1〜9)
表1に示した含有質量比率で、水分吸着剤(A)と水分吸着剤(B)を混合した。水分吸着剤の混合物50質量部、ポリエステル繊維(商品名:テピルスTM04PN、帝人ファイバー株式会社製、繊度0.1dtex、繊維長3mm)26質量部及びポリエステル繊維(商品名:テピルスTJ04CN、帝人ファイバー株式会社製、繊度1.1dtex、繊維長5mm)17質量部、セルロース系フィブリル化繊維(商品名:セリッシュKY−100G、ダイセル化学工業株式会社製)7質量部とを混合し、固形分濃度2質量%のスラリーとした。長網抄紙機を用いて抄紙後、乾燥し、50g/mのウェブを得た。得られたウェブを比較例1〜9の除湿用シート状物とした。
(実施例1〜3、比較例10〜15)
表1に示した含有質量比率で、水分吸着剤(A)と水分吸着剤(B)を混合した。水分吸着剤の混合物50質量部、ポリエステル繊維(商品名:テピルスTM04PN、帝人ファイバー株式会社製、繊度0.1dtex、繊維長3mm)26質量部及びポリエステル繊維(商品名:テピルスTJ04CN、帝人ファイバー株式会社製、繊度1.1dtex、繊維長5mm)17質量部、セルロース系フィブリル化繊維(商品名:セリッシュKY−100G、ダイセル化学工業株式会社製)7質量部とを混合し、固形分濃度2質量%のスラリーとした。長網抄紙機を用いて抄紙後、乾燥し、50g/mのウェブを得た。得られたウェブを塩化マグネシウム水溶液に含浸した後乾燥し、実施例1〜3、比較例10〜15の除湿用シート状物を得た。塩化マグネシウム付着量は3g/mであった。
Figure 2010234213
<評価1:吸湿特性>
実施例及び比較例で作製した除湿用シート状物(150mm×200mm)を温度90℃、相対湿度5%RH以下に設定した乾燥機中で2時間乾燥した後、質量を測定し、これを乾燥質量(WD)とした。次に、温度及び相対湿度が調節可能な可変恒温恒湿機にて、温度25℃、相対湿度30%RH、50%RH、70%RH、80%RHと段階的に変化させた。各相対湿度において、装置の安定化を含めて2時間半除湿用シート状物を静置させた後、質量(WW)を測定した。下記計算式から、各相対湿度における除湿用シート状物1g当たりの吸湿量W1を算出し、結果を表2〜3及び図1〜2に示した。
W1=(WW−WD)/WD
Figure 2010234213
Figure 2010234213
比較例1と比較例10との比較から、水分吸着剤(B)のみを含有する場合には、吸湿性塩を担持させることで、30〜70%RHにおける吸湿量W1は向上するが、80%RHにおける吸湿量W1は低下した。比較例2〜8と実施例1〜3、比較例11〜15との比較から、水分吸着剤(A)のみを含有する場合及び水分吸着剤(A)及び(B)の両方を含有する場合には、吸湿性塩を担持させることで、30〜80%RHの全領域で吸湿量W1が向上した。
<評価2:放湿特性>
吸湿特性に優れていた実施例1〜3及び比較例10〜15で作製した除湿用シート状物について、放湿特性を評価した。除湿用シート状物(150mm×200mm)をあらかじめ温度及び相対湿度が調節可能な可変恒温恒湿機にて、温度25℃、90%RHで3時間調湿した後の除湿用シート状物の質量(W90)を測定した。下記計算式から、温度25℃、90%RHにおける除湿用シート状物1g当たりの吸湿量W2を算出した。
W2=(W90−WD)/WD
次いで、調湿後の除湿用シート状物に対して、送風型乾燥機にて、温度50℃、相対湿度11〜17%RHの温風をかけながら、経過時間T[秒]における質量(WT)を計測した。下記計算式から、経過時間Tにおける除湿用シート状物1g当たりの吸湿量W3を算出した。
W3=(WT−WD)/WD
経過時間Tが30秒までのW3とW2とから、吸湿量変化率V[%]を下記計算式から算出し、結果を図3に示した。図3において、吸湿変化率Vの線形近似曲線の傾きの絶対値を放湿速度係数Kとし、表4及び図4に示した。
V =W3/W2×100
Figure 2010234213
放湿特性の評価結果から、吸湿性塩が担持されてなる水分吸着剤を含有してなる除湿用シート状物において、水分吸着剤(A)と水分吸着剤(B)との含有質量比率が10/90〜30/70である実施例1〜3の除湿用シート状物は、含有質量比率が10/90未満又は30/70より大きい比較例10〜15の除湿用シート状物よりも、高い放湿速度を示した。また、放湿特性の評価は50℃で実施していることから、本発明の除湿用シート状物は、低温再生が可能であることが確認された。
本発明の除湿用シート状物は、高い吸湿量と放湿速度を示すので、デシカント空調機の除湿ローターとして使用できるほか、ビル空調気化式加湿用素子、燃料電池用加湿用素子、除湿器用除湿素子、自動販売機等の吸水蒸散素子、冷却用吸水蒸散素子、全熱交換素子等の調湿素子や熱交換素子にも利用可能である。また、包装材料、押入やタンス用の除湿シート、壁紙や床材等の内装材料等にも利用することができる。

Claims (1)

  1. 水分吸着剤を含有してなる除湿用シート状物において、水分吸着剤として、(A)繊維状又は管状の金属酸化物及び(B)多孔質金属酸化物を含有し、その含有質量比率((A)/(B))が10/90〜30/70であり、さらに、吸湿性塩が担持されてなることを特徴とする除湿用シート状物。
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