JP4239084B2 - 吸着エレメント - Google Patents

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Description

本発明は、例えば空気中に含まれる有機溶剤等の悪臭成分もしくは水分をゼオライト吸着材を用いて吸着除去する排ガス処理装置もしくは除湿装置に使用されるゼオライト吸着エレメントに関するものである。
従来、ゼオライト吸着材は、嵩密度が低く叩解度の高いフィブリル化された難燃性かつ耐熱性を有する合成パルプと、ポリビニルアルコール(PVA)系ポリマーなどの有機バインダーを含有する事でシートに含まれるゼオライト吸着材の重量比率を高めることができ、かつ必要なペーパーの強度を得ることができた。
しかし、PVA系ポリマーなどの有機バインダーによりゼオライトの細孔を被覆し、ゼオライトの吸着率を減少させる問題があった。
これらPVA系ポリマーによるゼオライトの吸着率低下を解決するため、特許文献1では、ゼオライトペーパーに無機バインダーを添着後、ゼオライトの細孔に被覆したPVA系ポリマーを焼成除去させて性能を回復する方法が開示されている。
しかしこのPVA系ポリマーなどの有機バインダーの焼成除去法では、無機バインダーが有機バインダーであるPVA系ポリマーほどのペーパー強度を維持する事が出来なく、ペーパーからハニカム構造体などに加工できない問題が発生する。
またガス中に含まれる有機成分又は水分などを吸着するエレメントの製造方法は、特許文献2では接着剤を用いて、平面シートと波形シートを接着させ、ハニカム状構造を作成し、更にハニカムを積層させたハニカム構造体の製造方法が開示されている。
しかし、これらのハニカム構造体は、平面状シート及び波形シートに接着剤が浸透し、シートに含有されている吸着材の表面を被覆もしくは細孔を閉塞して、ハニカムの吸着性能を低下させる問題があった。
また、接着部分の強度低下によるシートの剥離を回避するためにハニカムを成形する時に接着剤量を多くすると、シートに対する吸着材の含有比率が低下するため、吸着物質を加熱空気により脱着操作を行なうと吸着材以外の成分が多いため、脱着効率が低下し、吸着性能が低下する問題があった。
さらに、接着剤には有機系と無機系があるが、ハニカム成形時に使用する接着剤は、初期接着性が優れているなどの理由より有機系の酢酸ビニルが用いられる事が多い。
しかし、一般的に酢酸ビニルは120℃を超えると接着強度が極端に低下する。一般的に吸着エレメントの脱着時の温度は150℃前後であるため、酢酸ビニルはハニカムの接着強度を低下する問題があった。
そのため、酢酸ビニルの耐熱性向上のため、熱硬化性樹脂のユリア樹脂等を混合する事で、酢酸ビニルと架橋構造を形成し、耐熱性を向上させる方法があったが、ユリア樹脂が吸着性能を阻害する問題が生じていた。
特開平10−352号
特開平1−25614号
本発明はかかる事情に対して、吸着エレメントを製造する際に用いられるPVA系ポリマーなどの有機バインダーを使用してもゼオライトの性能が低下せず、同時にハニカム構造体等に加工が行なえるほどの十分なペーパー強度を得る事を目的とする。
さらに、本発明に使用される平面シートと波形シートを接着する接着剤及びハニカムを積層する接着剤は、初期接着力が優れ、耐熱性を有し、接着剤の官能基が疎水性を有する接着剤を用いて、平面シートと波形シートを接着する接着剤及びハニカムを積層する接着剤量をハニカムの接着部分が剥離しない程度に低減する事で、ハニカムの性能低下を抑制した、より吸着性能の高い吸着エレメントを提供する事を目的とする。
即ち、ゼオライト吸着材を用いて、空気中に含まれる有機溶剤もしくは水分を吸着除去するゼオライト吸着エレメントを製造する際に、細孔径が7Å以上のゼオライト吸着材と,ポリビニルアルコール(PVA)系ポリマー、ポリアクリロニトリル系ポリマー、ポリエチレン系ポリマー、ポリエステル系ポリマーから選ばれた少なくとも一種のポリマー,耐熱性素材を有する吸着エレメントを提供する。
さらに、細孔径が7Å以上のゼオライト吸着材を60〜85wt%含有したハニカム状構造を有するエレメントに含まれる平面シートと波形シートを接着する接着剤及びハニカムを積層する時に用いる接着剤が変性酢酸ビニル接着剤であり、該接着剤のハニカムに対する含有比率が1〜15wt%である吸着エレメントを提供する。
さらに、変性酢酸ビニルが疎水性を有する官能基により架橋させた変性酢酸ビニルであり、該接着剤のハニカムに対する含有比率が1〜15wt%である吸着エレメントを提供する。
本発明により、(1)PVA系ポリマーなどの有機バインダーを使用してもゼオライトの性能が低下せず、同時十分強度を持つペーパーを得る事が可能となり、さらに(2)そのペーパーをハニカム加工する際に、吸着性能が低下したり,接着部分が剥離しないエレメントを提供する事が可能となる。
本発明の吸着エレメントの好ましい実施形態は、前記細孔径が7Å以上のゼオライト吸着材が、Y型ゼオライト及び又はX型ゼオライトである。
本発明のゼオライト吸着エレメントに含まれるバインダーBに相当する耐熱素材として、ガラス繊維,セラミック繊維等の各種の無機系繊維が使用できる。耐熱素材として、特に最適な素材は、比重が2以下であり、繊維径が40μm以下のフィブリル化された、難燃性かつ耐熱性を有する合成パルプである。幹部分の繊維径が40μm以下あり且つフィブリル化されているパルプを使用することでゼオライト吸着材の脱落を少なくする事が可能となる。
本発明のゼオライト吸着エレメントに含まれる平面シートと波形シートを接着する接着剤及びハニカムを積層する時に用いる接着剤は、耐熱性を有する変性酢酸ビニル接着剤が良好に使用できる。特に最適素材は、疎水性を有する官能基により架橋させた変性酢酸ビニルである。この変性酢酸ビニルは、ユリア樹脂より浸透性が低く、さらに通常の酢酸ビニルと比較しても浸透性が低く、後述の種々の理由により、本願発明に最適な接着剤として利用可能である。
本発明者は、ゼオライトの細孔径、比表面積、ゼオライトペーパーの抄紙用バインダーとして用いられるPVA系ポリマーなどの有機系バインダー、ゼオライト吸着エレメントに含まれる平面シートと波形シートを接着及びハニカムを積層する時に用いる接着剤の使用量によるゼオライトの吸着性能の関係について鋭意検討を行なった。その結果、(1)有機バインダーがゼオライトの吸着性能を低下させる、(2)接着剤として従来用いられていたユリア樹脂が、酢酸ビニルと比較してシートに対する浸透性が高いため、特に吸水度の高いシートの場合にシート内部まで浸透しゼオライトを被覆してしまうため吸着性能が低下する、つまり、バインダーと相互作用がある、(3)上記(1)(2)の両方の現象においてゼオライトの細孔径がその吸着性能低下の程度と関係がある事を確認した。そこで、細孔径の異なるゼオライト,シート作成時のバインダー素材,ハニカム形成時の接着剤の多数ある組み合わせの中から、本願発明に最適な作成方法を見いだした。
その結果、バインダーAに相当するPVA系ポリマーなどの有機バインダーによるゼオライト吸着材の吸着性能低下は、特に細孔径が小さく、更に比表面積の小さいゼオライトに発生し、あるサイズの細孔径、比表面積のゼオライトを使用してゼオライト含有量とPVA量を調整すると、ゼオライトの吸着性能低下は抑制できる事を見出した。
例えば、細孔径が5.5Å、比表面積が350g/mのZSM−5型ゼオライトを80wt%含有し、PVA系ポリマーを5wt%含有したシートは、ゼオライトの吸着性能が約30%低下する事を確認した。
しかし、細孔径が7.4Å、比表面積が500g/mのY型ゼオライトを80wt%含有し、PVA系ポリマーを5wt%含有したシートは、ゼオライトの吸着性能は低下しない事を発見した。また、PVA系ポリマーの含有量が10wt%まではゼオライトの吸着性能に大幅な低下が見られない事が解った。
さらに、細孔径が10Å、比表面積が700g/mのX型ゼオライトを80wt%含有し、PVA系ポリマーを10wt%含有したシートは、ゼオライトの吸着性能の低下が見られない事が解った。
上記のようにある種の細孔径、比表面積を有するゼオライト吸着材を選定し、PVA系ポリマーなどの有機バインダーの含有量を調整する事でゼオライト吸着材を使用してもPVA系ポリマーなどの有機バインダーが使用できることを見出した。
また、上記の手法により得られたゼオライトシートを用いて、平面シートと波形シートを接着及びハニカムを積層する時に用いる接着剤について鋭意検討を行なった。
その結果、平面シートと波形シートを接着及びハニカムを積層する時に用いる接着剤は、疎水性を有する変性酢酸ビニルを用いることで、ハニカムに使用する接着剤量を削減することが出来、ハニカムの吸着性能低下を抑制できることを見出した。
さらに、上記の手法により得られたゼオライトシートを用いて、平面シートと波形シートを接着及びハニカムを積層する時に用いる接着剤量について鋭意検討を行なった。
その結果、平面シートと波形シートを接着する接着剤及びハニカムを積層する接着剤量をハニカムに対する含有比率が1〜15wt%になるようにハニカムの接着部分が剥離しない程度に調整する事で、ハニカムの吸着性能低下を抑制できる事を見出した。
本発明の吸着エレメントに用いられる細孔径が7Å以上のゼオライトの種類は、特に限定されるものではないが、X型ゼオライトもしくはY型ゼオライトが好ましい。より好ましくは細孔径が7Å以上、比表面積が500g/m2以上のX型ゼオライトもしくはY型ゼオライトが好ましい。細孔径が7Åより小さく、比表面積が500g/m2より小さいと、PVA系ポリマーにより、ゼオライトの細孔が被覆されて、ゼオライトの吸着性能が低下するためである。
細孔径の上限は、処理する排ガスの種類によるが、有機溶剤の場合で30Å以下、水分の場合で25Å以下であることが望ましい。
本発明の吸着エレメントに用いられるバインダーAに相当するポリマーは、PVA系ポリマー、ポリアクリロニトリル系ポリマー、ポリエチレン系ポリマー、ポリエステル系ポリマーが好ましいが、ゼオライト吸着材と骨格繊維をバインダー効果により接合できるもので有れば特に限定されるものではない。
本発明の吸着エレメントに含まれるバインダーAに相当するポリマーの量は、5〜10wt%の範囲が好ましい。吸着性能、吸着材の脱落及びペーパー強度等を考慮すると、6〜8wt%がより好ましい。その理由は5wt%未満では、吸着材の脱落が多くなり、またペーパーの強度が著しく低下するためであり、10wt%を越えるとPVA系ポリマーのゼオライト細孔径の被覆により極端に吸着性能が低下するためである。
本発明の吸着エレメントに含まれるゼオライト吸着材の量は、60〜85wt%の範囲が好ましく、吸着性能及び吸着材の脱落等を考慮すると、70〜82wt%がより好ましい。その理由は60wt%未満では十分な吸着性能を得る事が出来ず、また担持比率が低いPVA系ポリマーのゼオライト細孔径の被覆により吸着性能の低下が発現する為であり、85wt%を越えると吸着材の脱落が多くなり、またペーパーの強度が著しく低下するためである。
本発明の吸着エレメントに用いられるバインダーBに相当する合成パルプは、ゼオライト吸着材を担持する担体として作用するものであり、嵩密度の低い叩解度の高いフィブリル化された難燃性かつ耐熱性を有する合成パルプの使用がゼオライトを高い担時比率で含有するためには好ましい。具体的にはアラミド系ポリマー、ベンズイミダゾール系ポリマー、ベンゾオキサゾール系ポリマー、ポリイミド系ポリマーから少なくとも1種を用いる事が望ましい。
本発明のゼオライト吸着エレメントの構造は、ゼオライト吸着材をフェルト状、シートを格子状、粒状、球状、ハニカム状などの形状があるが、好ましくはハニカム構造体に成形したものが望ましい。それはミストやゴミによる目詰まりの防止、低圧損化、軽量化の点でハニカム状が優れているからである。しかし、特にこれに限る事はない。
本発明の吸着エレメント成形時に使用する接着剤は、酢酸ビニル接着剤、シリカゾル系接着剤、酢酸ビニル接着剤・ユリア樹脂の混合液など多数存在するが、より望ましくは変性酢酸ビニルが望ましい。その理由は、耐熱性、初期接着力に優れており、さらに安全に使用する事が出来るためである。しかし特にこれに限ることはない。
本発明の吸着エレメント成形時に使用する変性酢酸ビニル接着剤は、官能付加剤にアクリル系、N−メチロールアクリルアミド(尿素系)など存在するが、より望ましくはアセトアセチル基が望ましい。その理由は、アクリル系、N−メチロールアクリルアミド(尿素系)は親水性に対して、アセトアセチル基は疎水性を有しており、ペーパーに対する浸透性が低くなるためである。しかし特にこれに限ることはない。
本発明の吸着エレメント成形時に疎水性を有する変性酢酸ビニル接着剤を用いることは、ペーパーに対する浸透性を低くするためである。従来、親水性を有する接着剤を用いると必要以上にペーパーの接着部に接着剤が浸透してしまい、吸着エレメントに対する接着剤量が過剰となり、シートに対する吸着材の含有比率が低下していた。そのため、吸着物質を加熱空気により脱着操作を行なうと吸着材以外の成分が多いため、脱着効率が低下し、吸着性能が低下する。
本発明の吸着エレメントのハニカムに対する接着剤の含有比率が1〜10wt%である事が好ましい。より好ましくは、接着剤のハニカムに対する含有比率は2〜9wt%である事が好ましい。接着剤の含有比率が1wt%より小さいと、ハニカム状構造の平面シートと波形シートが容易に剥離を起こしてしまい、接着剤の含有比率が10wt%より大きいと、吸着エレメントの性能低下が起こるためである。
本発明における吸着エレメントの諸特性の測定法は次の通りである。
(1)吸着エレメントに含まれるゼオライト及びバインダーの含有率Gの測定法は以下の通りである。
G(wt%)=(q/Q)×100
ここで、qはゼオライトまたはバインダーの重量(kg)
Qは吸着エレメントの重量(kg)
(2)吸着エレメントの吸湿性能の測定
吸着用U字管に吸着エレメントを入れ、所定の温度に設定された水蒸気吸着性能試験装置に所定の相対湿度になるように設定されたガスを流し、吸着エレメントに30分間吸着させ、吸着エレメントの重量増加を測定する。吸着率qを求める式は以下の通りである。
q(wt%)=(P/S)×100
ここで、Pは吸着エレメントの増加重量。
Sは吸着エレメントの重量。
ガス中の吸着量の測定。
ゼオライト吸着エレメントを有する水分含有ガス処理装置を用い、処理性能である除湿量Gの測定を行なう。除湿量Gは次式にて求める。また測定に使用するゼオライト吸着エレメントのサイズは波長2.6mm、波高1.5mmのハニカムを芯材に巻き付けてローター状にした円柱状エレメントにして吸着量の測定を行なった。円柱状のエレメントのサイズは直径450mm×長さ400mmとした。
G(g/kg−Air)=I−O
ここでIは処理ガスの入口絶対湿度(g/kg−Air)
Oは処理ガスの出口絶対湿度(g/kg−Air)
Iの処理ガスの入口絶対湿度及びOの処理ガスの絶対湿度の測定は、装置運転開始から1時間以上経過後に吸着と脱着操作が十分に繰り返され処理ガスの出口絶対湿度が一定の値を示し変化をしなくなる、つまり処理ガスの出口絶対湿度が安定するまで行なう。
以下の実施例及び比較例に基づいて本発明の吸着エレメントの吸着性能について詳細に説明をする。
〔実施例1〕
吸着材として細孔径7.4Å、比表面積700g/mのY型ゼオライトを80wt%と、抄紙用バインダーとしてPVA((株)クラレ製VPB−1−5−2)5wt%と合成パルプなどの構成材料を用いて、湿式抄紙法により坪量75g/m、吸水度57g/mのシートを得る。この吸着シートの水分吸着性能を図に示される装置で測定した結果、吸着温度30℃、相対湿度60RH%の条件下で23.3wt%の優れた結果を得た。またこのシートの引っ張り強度は1.2kgf/25mmであり、平面シートと波形シートを官能基に疎水性であるアセトアセチル基を有する変性酢酸ビニル接着剤を用いてハニカムの接着部分が剥離しない程度に接着し、ハニカム状にして、さらに該変性酢酸ビニル接着剤を用いて接着部分が剥離しない程度にハニカムを芯材に巻き付けてローター状にした円柱状エレメントに加工する事が可能である事を確認した。このローター状の円柱型吸着ハニカムエレメントに対する接着剤含有比率は8.2wt%になった。このローター状の円柱型吸着ハニカムエレメントを用いて、水分吸着性能の評価を行なった。
〔実施例2〕
吸着材として細孔径7.4Å、比表面積700g/mのY型ゼオライトを80wt%と、抄紙用バインダーとしてPVA((株)クラレ製VPB−105−2)を9wt%とその他の合成パルプなどの構成材料を用いて、湿式抄紙法により坪量75g/m、吸水度57g/m2のシートを得る。またこの吸着シートの水分吸着性能を図に示される装置で測定した結果、吸着温度30℃、相対湿度60RH%の条件下で22.8wt%の優れた結果を得た。またこのシートの引っ張り強度は1.6kgf/25mmであり、平面シートと波形シートを官能基に疎水性であるアセトアセチル基を有する変性酢酸ビニル接着剤を用いてハニカムの接着部分が剥離しない程度に接着し、ハニカムとして、さらに該変性酢酸ビニル接着剤を用いて接着部分が剥離しない程度にハニカムを芯材に巻き付けてローター状にした円柱状エレメントに加工する事が可能である事を確認した。このローター状の円柱型吸着ハニカムエレメントに対する接着剤含有比率は8.2wt%になった。
このローター状の円柱型吸着ハニカムエレメントを用いて、水分吸着性能の評価を行なった。
〔実施例3〕
吸着材として細孔径7.4Å、比表面積700g/mのY型ゼオライトを75wt%と、抄紙用バインダーとしてPVA((株)クラレ製VPB−1−5−2)5wt%と合成パルプなどの構成材料を用いて、湿式抄紙法により坪量75g/m、吸水度57g/mのシートを得る。この吸着シートの水分吸着性能を図に示される装置で測定した結果、吸着温度30℃、相対湿度60RH%の条件下で21.9wt%の優れた結果を得た。またこのシートの引っ張り強度は1.3kgf/25mmであり、平面シートと波形シートを官能基に疎水性であるアセトアセチル基を有する変性酢酸ビニル接着剤を用いてハニカムの接着部分が剥離しない程度に接着し、ハニカム状にして、さらに該変性酢酸ビニル接着剤を用いて接着部分が剥離しない程度にハニカムを芯材に巻き付けてローター状にした円柱状エレメントに加工する事が可能である事を確認した。このローター状の円柱型吸着ハニカムエレメントに対する接着剤含有比率は8.2wt%になった。
このローター状の円柱型吸着ハニカムエレメントを用いて、水分吸着性能の評価を行なった。
〔比較例1〕
吸着材として細孔径7.4Å、比表面積700g/mのY型ゼオライトを80wt%と、抄紙用バインダーとしてPVA((株)クラレ製VPB−1−5−2)5wt%と合成パルプなどの構成材料を用いて、湿式抄紙法により坪量75g/mのシートを得る。この吸着シートの水分吸着性能を図に示される装置で測定した結果、吸着温度30℃、相対湿度60RH%の条件下で23.3wt%の優れた結果を得た。またこのシートの引っ張り強度は1.2kgf/25mmであり、平面シートと波形シートを耐熱性を有する酢酸ビニル接着剤・ユリア樹脂混合液接着剤を用いてハニカムの接着部分が剥離しない程度に接着し、ハニカム状にして、さらに酢酸ビニル接着剤・ユリア樹脂混合液接着剤を用いて接着部分が剥離しない程度にハニカムを芯材に巻き付けてローター状にした円柱状エレメントに加工する事が可能である事を確認した。このローター状の円柱型吸着ハニカムエレメントに対する接着剤含有比率は10.2wt%となり、変性酢酸ビニル使用時よりも使用量が多くなった。
このローター状の円柱型吸着ハニカムエレメントを用いて、水分吸着性能の評価を行なった。
実施例及び比較例の各種特性を表1に示す。
Figure 0004239084

以上、説明したように本発明は、細孔径が7Å以上のゼオライト吸着材とPVA系ポリマー、ポリアクリロニトリル系ポリマー、ポリエチレン系ポリマーから選ばれた少なくとも一種のポリマーを含むハニカム状構造を有する吸着エレメントであって、該ゼオライト吸着材の吸着エレメントに含まれる量が70〜85wt%であり、該ポリマーの吸着エレメントに含まれる量が5〜10wt%である事を特徴とするゼオライトシートはゼオライト吸着材の吸着性能を低下は抑制され、平面シートと波形シートを接着する接着剤及びハニカムを積層する時に用いる接着剤が耐熱性を有し官能基に疎水性であるアセトアセチル基を有する変性酢酸ビニル接着剤であり、該接着剤のハニカムに対する含有比率が1〜10wt%にすると高性能な吸着エレメントとなる。
本願は、ゼオライト吸着材を利用した吸着エレメントに関する発明であり、「ハニカム加工時に必要な十分なペーパー強度と,バインダーによるゼオライトの性能させない事」を両立させ、同時に十分な難燃性を確保することが可能となった。本願を利用する事で、高性能で耐久性が高い、排ガス処理装置や除湿機が作成可能となり、広く産業分野に寄与する事が可能となる。
本発明の吸着エレメントの吸着性能を評価する装置。 ローター状の円柱型吸着ハニカムエレメントの図。
符号の説明
1 乾燥ガス入り口
2 温度調節用蛇管
3 共通すり合わせろ過板付きガス洗浄
4 混合瓶
5 吸着試験用U字管
6 三方コック
7 蒸気発生用ガス流量計
8 希釈ガス用流量計
9 排気口
10 余剰ガス出口
11 恒温槽
12 水
13 ガス流量調整コック
14 濃縮ガス
15 脱着用加熱ガス
16 水分含有被処理ガス
17 処理ガス
18 円柱状ハニカム
19 回転方向
20 脱着ゾーン
21 吸着ゾーン

Claims (5)

  1. 細孔径が7Å以上のゼオライト吸着材を60〜85重量%含有し、アラミド系ポリマー、ベンズイミダゾール系ポリマー、ベンゾオキサゾール系ポリマー、ポリイミド系ポリマーの少なくとも1種からなる合成パルプ及びポリビニルアルコールをバインダーとして含有し、吸着エレメント成形時に使用する接着剤として疎水性を有するアセトアセチル基により自己架橋された変性酢酸ビニルを用いた、エレメント構造がハニカム状である吸着エレメント。
  2. 細孔径が7Å以上のゼオライト吸着材が、Y型ゼオライト及び又はX型ゼオライトであることを特徴とする請求項1に記載のゼオライト吸着エレメント。
  3. 疎水性を有するアセトアセチル基により自己架橋された変性酢酸ビニル接着剤のハニカムに対する含有比率が1〜15重量%である請求項1または2に記載の吸着エレメント。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の吸着エレメントを使用した除湿装置。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の吸着エレメントを使用した排ガス処理装置。
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