JP2012239262A - 電動機の突極集中巻きステータ - Google Patents

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Abstract

【課題】巻線の巻き終わり部における巻線のゆるみを防止し、巻き終わり部が接続される巻線接続部での接続を安定して保つことができる電動機の突極集中巻きステータを提供する。
【解決手段】インシュレータ12は、パラ巻線14が巻回される胴部24の径方向外側に、コイル13の巻線14の第1巻き端41と巻線接続部14aとの間の巻線14のゆるみを防止する巻線ゆるみ防止機構60を有する。また、巻線ゆるみ防止機構60は、コイル13の巻線14の第1巻き端41と巻線接続部14aとの間の巻線14を案内する案内面30aを有する第1のガイド部30と、第1のガイド部30との間で、巻線14を挟み込むローラ61と、ローラ61が接する当接面31bを有する第2のガイド部31と、を有し、第1のガイド部30の案内面30aと第2のガイド部31の当接面31bは、互いの間隔が巻線14の第1巻き端41に向かって徐々に狭くなるように形成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、電気自動車やハイブリッド自動車等に搭載される電動機の突極集中巻きステータに関する。
従来、突極集中巻きステータは、図11に示すように、インシュレータ132を介してティース毎に巻回された各ステータコイル134を円環状に配列して、環状のステータ群を構成する。そして、接続端子144がリードフレーム142に固定された複数相の環状のバスリング141U,141V,141Wは、集配電部材収容部132b内に装着され、各リードフレーム142とステータコイル134とは、接続端子144を介して熱かしめにより接続される。(例えば、特許文献1参照。)。
また、特許文献1に記載の回転電機のステータ101では、集配電部材収容部132b内に装着した互いに固定部材145で固定された集配電部材113のバスリング141U,141V,141Wとステータコイル134とを接続端子144を介して接続した後、集配電部材113(リードフレーム142、固定部材145、接続端子144)が収容された集配電部材収容132b内に、絶縁性の樹脂材を充填して(シリコンポッティング)組付けられている。このように、特許文献1では、接続端子を用いた熱かしめや、シリコンポッティングによって、ティースに巻回されたステータコイル134がゆるむのを防止している。
また、特許文献2に記載のモータでは、巻線が巻回されるインシュレータに巻線の端部を絡げる絡げ部を形成し、巻線の端部をインシュレータ近傍のコネクタ部に半田付けして、巻線のゆるみを防止することが記載されている。さらに、特許文献3に記載のモータのステータでは、各相の巻線の端部同士を半田により結線した中性点結線を形成する構成において、巻線の端部の引き出し位置を工夫して、中性点結線をスロットに納めた際に巻線がゆるむのを防止している。
特許第4465395号公報 特開2003−289638号公報 特開平10−112951号公報
ところで、突極集中巻きのステータにおいて、巻線のゆるみは占積率の低下に加え、車両の振動等によりゆるんだ巻線が他の部材に触れ、被覆が摩滅したり、また、隣り合うティースの巻線と接触して短絡する虞があり、好ましくない。
特許文献1に記載の回転電機のステータ101では、巻線のゆるみを防止するため、接続端子144に巻線の端部を熱かしめしたり、円環状の集配電部材収容部132b内に絶縁性樹脂材を充填するため、製作に多くの工数と費用を要する問題があり、改善の余地があった。また、特許文献2に記載のモータでは、絡げ部によって巻線の端部のゆるみを防止して、コネクタ部で半田付けしているが、巻線の巻き終わり側の端部はゆるみやすく、絡げ部に絡げただけでは巻き終わり側の端部がゆるんでしまい、半田付けしたコネクタ部で接続不良が発生する虞がある。特許文献3に記載のモータは、中性点結線部分での巻線のゆるみを防止するための技術であり、ティース毎に巻回される巻線の巻き始め部と巻き終わり部におけるゆるみを防止する技術ではない。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、巻線の巻き終わり部における巻線のゆるみを防止し、巻き終わり部が接続される巻線接続部での接続を安定して保つことができる電動機の突極集中巻きステータを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、
周方向に所定の間隔で配置され放射状に突出する複数のティース(例えば、後述の実施形態におけるティース11b)を有する円環状のステータコア(例えば、後述の実施形態におけるステータコア11)と、
前記複数のティースにそれぞれ装着される複数のインシュレータ(例えば、後述の実施形態におけるインシュレータ12)と、
周方向に隣り合う前記ティースにおいて互いに異相となるように、前記各ティースに装着された前記インシュレータにそれぞれ巻線(例えば、後述の実施形態における巻線14)を巻回することで形成される複数のコイル(例えば、後述の実施形態におけるコイル13)と、を備える電動機(例えば、後述の実施形態におけるアウターロータ型電動機1)の突極集中巻きステータ(例えば、後述の実施形態における突極集中巻きステータ10)であって、
前記複数のコイルのうち、周方向に隣り合う同相のコイルの巻線は、巻線接続部(例えば、後述の実施形態における巻線接続部14a)にて、直接または配電部材を介して接続され、
前記インシュレータは、前記巻線が巻回される胴部(例えば、後述の実施形態における胴部24)の径方向内側又は外側に、前記コイルの巻線の巻き終わり部(例えば、後述の実施形態における第1巻き端41)と前記巻線接続部との間の前記巻線のゆるみを防止する巻線ゆるみ防止機構(例えば、後述の実施形態における巻線ゆるみ防止機構60)を有し、
前記巻線ゆるみ防止機構は、
前記コイルの巻線の巻き終わり部と前記巻線接続部との間の前記巻線を案内する案内面(例えば、後述の実施形態における案内面30a)を有する第1のガイド部(例えば、後述の実施形態における第1のガイド部30)と、
該第1のガイド部との間で、前記巻線を挟み込むローラ(例えば、後述の実施形態におけるローラ61)と、
該ローラが接する当接面(例えば、後述の実施形態における当接面31b)を有する第2のガイド部(例えば、後述の実施形態における第2のガイド部31)と、
を有し、前記第1のガイド部の案内面と前記第2のガイド部の当接面は、互いの間隔が前記巻線の巻き終わり部に向かって徐々に狭くなるように形成されることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1の構成に加えて、
前記第1のガイド部及び前記第2のガイド部は、前記インシュレータの胴部の径方向内側または外側に設けられた壁部(例えば、後述の実施形態における外側隔壁28)から軸方向に突出し、
前記第1のガイド部と前記第2のガイド部との間に位置する前記壁部の軸方向外側には、前記ローラの軸方向位置を規制する規制プレート(例えば、後述の実施形態における規制プレート62)が配置されることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1または2の構成に加えて、
前記第1のガイド部に案内された前記巻線と前記第2のガイド部とに前記ローラが食い込んだ状態において、前記巻線と前記ローラとの接線と前記第2のガイド部と前記ローラとの接線によって形成されるくさび角を2α、前記巻線と前記ローラとの摩擦係数をμ、前記第2のガイド部と前記ローラとの摩擦係数をμとしたとき、tanα≦(μ+μ)/2に設定されることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、巻線の巻き終わり部が、巻線ゆるみ防止機構によってゆるんでしまうことが防止される。このため、巻線のゆるみに起因する巻線接続部での接合を引き離す方向に力が働くことが防止でき、巻線接続部での接続を安定して保つことができる。
請求項2の発明によれば、簡単な構成で、ローラの軸方向位置を規制することができる。
請求項3の発明によれば、巻線とローラとの摩擦係数、及び第2のガイド部とローラとの摩擦係数に応じて、第1及び第2のガイド部の形状を適切に設計することができる。
本発明の電動機の縦断面図である。 図1におけるステータの正面図である。 ステータコアの正面図である。 インシュレータの斜視図である。 インシュレータの正面図である。 図5におけるA−A線断面図である。 図5におけるB−B線断面図である。 インシュレータに巻線が巻回されたコイルを規制プレートを外した状態で示す正面図である。 接合されたコイル巻線の端部同士が絶縁処理される状態を示す拡大正面図である。 巻線ゆるみ防止機構に作用する力の関係を説明するための図である。 従来の特許文献1に記載の突極集中巻きステータの分解斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に基づいて説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明のステータが適用されるアウターロータ型電動機の縦断面図である。図1に示すように、本実施形態の電動機は、3相8極対のアウターロータ型電動機1であり、軸心Oを中心として、モータハウジング2にボルト3により固定されたステータ10と、ステータ10の径方向外側に僅かな隙間を介して配置される円環状のロータ6とを備える。
ロータ6は、電磁鋼板が積層されてなるロータコア6aに磁石6bが埋め込まれてなり、略円環形状を有する。ロータ6は、縁付円盤状のアーム部材5の縁部内周面5aに固定されており、モータハウジング2に内嵌する玉軸受7、7によって回転自在に支持された回転軸8に一体回転可能に固定されている。ロータ6は、ステータ10に発生させる回転磁界によって回転駆動される。回転軸8とステータ10の間には、回転軸8の磁極位置を検出するレゾルバ9が配設されている。
ステータ10は、図2および図3に示すように、ステータコア11と、複数のインシュレータ12と、複数(本実施形態では24個)のコイル13(13u、13v、13w)とを備える。ステータコア11は、複数の電磁鋼板がステータ10の軸方向、即ち、図3において紙面と垂直方向に積層されて構成され、円環部11aから半径方向外側に向かって放射状に突出形成され、周方向に並ぶ複数(24個)のティース11bを有し、全体として略円環形状を有する。ステータコア11の円環部11aの内周側には、ボルト穴17をそれぞれ有する複数(本実施形態では6個)の凸部11cが形成されている。このボルト穴17に挿通されるボルト3によりステータ10がモータハウジング2に固定される(図1参照)。
インシュレータ12は、絶縁特性を有する合成樹脂などで形成され、ティース11bに装着される。また、コイル13は、所定本数の導線からなる巻線(本実施形態では、2本の導線からなる束線(パラ巻線)であり、以下束線と呼ぶ。)14を、インシュレータ12を介してステータコア11のそれぞれのティース11bの周囲に突極集中巻きによって巻回することで形成される。
コイル13は、それぞれ8個ずつのU相、V相及びW相の3相のコイルからなり、U相コイル13u、V相コイル13v、及びW相コイル13wが、時計方向にこの順で配置されてティース11bに巻回されている。即ち、他相のコイル13(例えば、V相コイル13v、及びW相コイル13w)を挟んで配置される同相のコイル13(例えば、U相コイル13u)同士は、他相のコイル13を跨いで配索される渡り部14Tにより接続されている。
また、図2に示すように、周方向に並んだいずれか一個ずつのU相、V相、W相のコイル13u,13v,13wでは、各コイル13から延出する渡り部14Tの端部は、周方向に隣接するU相、V相、W相のコイル13u,13v,13wの径方向外側で、それぞれ各相の接続端子15u,15v,15wに接続される。また、該隣接するU相、V相、W相のコイル13から延出する束線14の端部は、中点端子16に接続されている。
図4〜図8に示すように、インシュレータ12は、束線14が巻回される胴部24と、該胴部24の径方向両端部に設けられた外周側鍔部25及び内周側鍔部26と、を有する。胴部24は、ステータ10の軸方向に向いて対向する壁20,21及びステータ10の周方向に向いて対向する壁22、23によって、径方向に貫通する角穴24aを有して断面矩形の筒状に形成される。角穴24aの大きさは、ステータコア11のティース11bより僅かに大きく、ティース11bが挿通可能である。壁22、23には、束線14を巻回する際、束線14を位置決めするための複数の凹溝27が、角穴24aの軸芯に対して直交する方向に設けられている。
外周側鍔部25の壁20側の端部には、径方向外方に延出する外側隔壁28が形成されている。外側隔壁28の周方向一端面(図5中、左端面)28aと径方向内側面28bとの隅部には、軸方向において胴部24と反対側の軸方向一端側に突出する、略三角柱状の第1のガイド部30が形成される。第1のガイド部30は、外側隔壁28の周方向一端面28aの径方向中間部分と、径方向内側面28bの周方向一端から略1/3中心寄りの部分とを結んで軸方向に延出する案内面30aによって、束線14を案内する。
また、外側隔壁28において、第1のガイド部30に対して中央寄りで、径方向内側面28bから半径方向外側に位置する部分には、第1のガイド部30と同様、軸方向において胴部24と反対側の軸方向一端側に突出する第2のガイド部31が形成される。第2のガイド部31は、径方向内側面28b寄りの部分に、第1のガイド部30とともに束線14が通過する略平行な溝部32を構成するガイド突部31aを有する。また、第2のガイド部31は、ガイド突部31aより径方向外側で、第1のガイド部30の案内面30aと対向し、ローラ61が接する当接面31bを有する。
第1のガイド部30の案内面30aと第2のガイド部31の当接面31bは、互いの間隔が後述する束線14の第1巻き端(巻き終わり部)41に向かって、即ち、溝部32に向かって徐々に狭くなるように形成される。これにより、ローラ61は、第1のガイド部30と第2のガイド部31との間に配置され、溝部32側に移動することで、第1のガイド部30の案内面30aとの間で、束線14を挟み込む(図8参照。)。
なお、第1のガイド部30と第2のガイド部31の位置は、束線14の引き出し位置に応じて適宜変更可能であり、例えば、第1のガイド部30が周方向中央寄りに、第2のガイド部31を周方向外側に配置してもよい。
第1のガイド部30と第2のガイド部31との間に位置する外側隔壁28の軸方向外側には、ローラ61の軸方向位置を規制する規制プレート62が配置される。具体的に、本実施形態の規制プレート62は、図2及び図4に示すように、外側隔壁28の軸方向外側を覆うようにリング状に形成されており、第1のガイド部30と第2のガイド部31に取り付けられている。なお、規制プレート62は、ローラ61の軸方向位置を規制できるものであれば、インシュレータ12ごとに配置される複数の規制プレートによって構成されてもよく、インシュレータ12と一体に形成されてもよい。従って、本実施形態のインシュレータ12は、束線14が巻回される胴部24の径方向外側に、第1のガイド部30、第2のガイド部31、ローラ61、及び規制プレート62によって、束線14の第1巻き端41と後述する巻線接続部14aとの間の巻線14のゆるみを防止する巻線ゆるみ防止機構60を構成する。
また、図10に示すように、巻線ゆるみ防止機構60が束線14のゆるみを防止するためには、束線14とローラ61との接線L1と第2のガイド部31とローラ61との接線L2によって形成されるくさび角、即ち、直線状の第1のガイド部30の案内面30aに対して第2のガイド部31の当接面31bが適切に設定される必要がある。第1のガイド部30に案内された束線14と第2のガイド部31とにローラ61が食い込んだ状態となるには、くさびに食い込む力Fがローラ61を押し出す力P以上となる必要がある(F≧P)。
つまり、束線14とローラ61との接線L1と第2のガイド部31とローラ61との接線L2によって形成されるくさび角を2α、束線14とローラ61との摩擦係数をμ、第2のガイド部31とローラ61との摩擦係数をμとしたとき、
P=2Nsinα
F=μNcosα+μNcosα
からtanα≦(μ+μ)/2に設定される。
また、束線14とローラ61との摩擦係数μと第2のガイド部31とローラ61との摩擦係数μが等しい場合には(μ=μ=μ)から、tanα≦μに設定される。
なお、第1のガイド部30の案内面30aと第2のガイド部31の当接面31bの形状は、くさび角2αが上記条件を満たすように設定されればよく、例えば、第1のガイド部30の案内面30aの形状は、直線状に限定されるものではない。
内周側鍔部26の軸方向一端側部分は、径方向から見て、周方向一端面側から他端面(図5中、右端面)側に向かって徐々に幅広に形成されており、また、軸方向から見て、周方向中間部から周方向他端面に向かって徐々に肉厚に形成されている。内周側鍔部26の周方向他端面と径方向外側面との隅部には、軸方向一端側に突出する略三角柱状の内側巻線支持部34が設けられている。また、内周側鍔部26の軸方向一端側部分には、周方向中間部から周方向両端面に向かうにつれて径方向内側に傾斜する傾斜面33が形成されており、この傾斜面33は、内側巻線支持部34の径方向内向き傾斜面34aと対向して溝部35を形成する。
さらに、内周側鍔部26の軸方向一端側部分と、壁20との境界部分には、周方向他端面側(図4において右側端面)から周方向一端面側(図4において左側端面)へと壁20に沿って最初に巻回される束線14を案内する、壁20に対して傾斜した案内部36が形成されており、また、案内部36には、溝部35から胴部24へ向かう束線14を軸方向に案内する段部36aが形成される。
図8に示すように、コイル13は、インシュレータ12の胴部24の周囲に束線14が複数回に亘って巻回されて形成される。具体的に、コイル13の束線14は、インシュレータ12の溝部35を通過させて径方向内側から巻回し、占積率が高まるように径方向外側寄りの部分で径方向に繰り返し巻回した後、径方向外側から引き出される。従って、束線14の巻き終わり部である第1巻き端41が胴部24の径方向外側寄りに位置し、巻き始め部である第2巻き端42が胴部24の径方向内側寄りに位置する。第1巻き端41から延びる束線14は、軸方向に並ぶようにして、巻線ゆるみ防止機構60の溝部32を通過し、束線14の端部41aは後述する巻線接続部14aに向けて径方向外側に延出する。また、第2巻き端42から延びる束線14は、軸方向に並ぶようにして溝部35を斜め下方に通過し、内側巻線支持部34に係止されて径方向外側へ引き出される。そして、径方向外側へ引き出された束線14は、渡り部14Tを形成する。
ここで、第1巻き端41から端部41aまで延びる束線14は、巻線ゆるみ防止機構60のローラ61によって第1のガイド部30の案内面30aとの間で挟持されるので、束線14が第1巻き端41側へゆるんでしまうことが防止される。なお、ローラ61を束線14と当接面31bに係合させる方法は任意であり、例えば、束線14に張力を付与した状態でローラ61をくさび内に挿入し、束線14が第1巻き端41側へ戻ろうとする力で係合するようにしてもよい。
そして、図9に示すように、他相のコイル13を挟んで配置される周方向に隣り合う同相のコイル13同士は、一方のコイル13の第1巻き端41から延びる束線14の端部41aと、他方のコイル13の第2巻き端42から延びる渡り部14Tの束線14の端部42aとを巻線接続部14aにて接合する。なお、巻線接続部14aでの接合方法は、任意であり、半田付けであってもよいが、巻線接続部14aでの強度や抵抗値の両方の面で好適な超音波溶接や高周波溶接が適用されてもよい。また、束線14の接合される部分の絶縁被膜は、接合に先立って剥離される。
また、各巻線接続部14aは、各コイル13に通電して自己融着によりさらに強固に接合された後、絶縁部材50によって覆うことでインシュレータ12に固定される。具体的には、各巻線接続部14aに対応した位置に複数の溝71が形成された環状の絶縁処理治具70を用い、各溝71に巻線接続部14aを挿入してセットする。そして、溝71中に絶縁部材50である粉末ワニスを充填し、炉内で焼成することにより、粉末ワニスを固化させて巻線接続部14aを絶縁部材50で覆い、インシュレータ12の外側隔壁28に固定して絶縁処理する。
従って、第1巻き端41から端部41aまで延びる束線14は、巻線ゆるみ防止機構60によって第1巻き端41側へゆるんでしまうことが防止されているため、束線14のゆるみに起因する巻線接続部14aでの接合を引き離す方向に力が働くことが防止でき、巻線接続部14aでの接続を安定して保つことができる。
以上説明したように、本実施形態の電動機の突極集中巻きステータ10によれば、複数のコイル13のうち、周方向に隣り合う同相のコイル13の束線14は、巻線接続部14aにて直接接続され、インシュレータ12は、束線14が巻回される胴部24の径方向外側に、コイル13の束線14の第1巻き端41と巻線接続部14aとの間の束線14のゆるみを防止する巻線ゆるみ防止機構60を有する。そして、巻線ゆるみ防止機構60は、コイル13の束線14の第1巻き端41と巻線接続部14aとの間の束線14を案内する案内面30aを有する第1のガイド部30と、第1のガイド部30との間で、束線14を挟み込むローラ61と、ローラ61が接する当接面31bを有する第2のガイド部31と、を有し、第1のガイド部30の案内面30aと第2のガイド部31の当接面31bは、互いの間隔が束線14の第1巻き端41に向かって徐々に狭くなるように形成される。これにより、束線14の第1巻き端41が、巻線ゆるみ防止機構60によってゆるんでしまうことが防止され、束線14のゆるみに起因する巻線接続部14aでの接合を引き離す方向に力が働くことが防止でき、巻線接続部14aでの接続を安定して保つことができる。
特に、束線14のゆるみに起因する巻線接続部14aでの接合を引き離す方向に力が働くことが防止できることから、巻線接続部14aでの接合に低コストな接合方法である半田付けを適用することも可能となる。
また、束線14のゆるみによる占積率の低下を抑制することができ、車両の振動等によりゆるんだ束線14が他の部材に触れ、被覆が摩滅したり、また、隣り合うティース13bの束線14と接触して短絡するのを防止することができる。
また、第1のガイド部30及び第2のガイド部31は、インシュレータ12の胴部24の径方向外側に設けられた外側隔壁28から軸方向に突出し、第1のガイド部30と第2のガイド部31との間に位置する外側隔壁28の軸方向外側には、ローラ61の軸方向位置を規制する規制プレート62が配置されるので、簡単な構成で、ローラの軸方向位置を規制することができる。
さらに、第1のガイド部30に案内された束線14と第2のガイド部31とにローラ61が食い込んだ状態において、束線14とローラ61との接線L1と第2のガイド部31とローラ61との接線L2によって形成されるくさび角を2α、束線14とローラ61との摩擦係数をμ、第2のガイド部31とローラ61との摩擦係数をμとしたとき、tanα≦(μ+μ)/2に設定される。従って、束線14とローラ61との摩擦係数μ、及び第2のガイド部31とローラ61との摩擦係数μに応じて、第2のガイド部31の当接面31bの形状を設計することができる。
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。上記説明では、アウターロータ型電動機の突極集中巻きステータについて説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、複数のティースがステータコアの円環部から径方向内側に突出して形成されるインナーロータ型電動機の突極集中巻きステータなど、他の形式のステータにも同様に適用することができる。
また、上記実施形態では、複数のコイル13のうち、周方向に隣り合う同相のコイル13の各束線14は、巻線接続部14aにて直接接続されているが、各束線14が配電部材に対して別々に接続されてもよい。この場合、各束線14と配電部材との接続部分に巻線接続部14aが形成される。
また、本実施形態では、巻線ゆるみ防止機構60は、インシュレータ12の外側隔壁28によって胴部24の径方向外側に設けられているが、胴部24の径方向内側に設けられても良い。
1 電動機
10 ステータ(突極集中巻きステータ)
11 ステータコア
11a 円環部
11b ティース
12 インシュレータ
13 コイル
14 束線(パラ巻線)
14a 巻線接続部
24 胴部
25 外周側鍔部
28 外側隔壁
30 第1のガイド部
30a 案内面
31 第2のガイド部
31b 当接面
41 第1巻き端
41a 端部
42 第2巻き端
42a 端部
50 絶縁部材
60 巻線ゆるみ防止機構
61 ローラ
62 規制プレート

Claims (3)

  1. 周方向に所定の間隔で配置され放射状に突出する複数のティースを有する円環状のステータコアと、
    前記複数のティースにそれぞれ装着される複数のインシュレータと、
    周方向に隣り合う前記ティースにおいて互いに異相となるように、前記各ティースに装着された前記インシュレータにそれぞれ巻線を巻回することで形成される複数のコイルと、を備える電動機の突極集中巻きステータであって、
    前記複数のコイルのうち、周方向に隣り合う同相のコイルの巻線は、巻線接続部にて、直接または配電部材を介して接続され、
    前記インシュレータは、前記巻線が巻回される胴部の径方向内側又は外側に、前記コイルの巻線の巻き終わり部と前記巻線接続部との間の前記巻線のゆるみを防止する巻線ゆるみ防止機構を有し、
    前記巻線ゆるみ防止機構は、
    前記コイルの巻線の巻き終わり部と前記巻線接続部との間の前記巻線を案内する案内面を有する第1のガイド部と、
    該第1のガイド部との間で、前記巻線を挟み込むローラと、
    該ローラが接する当接面を有する第2のガイド部と、
    を有し、前記第1のガイド部の案内面と前記第2のガイド部の当接面は、互いの間隔が前記巻線の巻き終わり部に向かって徐々に狭くなるように形成されることを特徴とする電動機の突極集中巻きステータ。
  2. 前記第1のガイド部及び前記第2のガイド部は、前記インシュレータの胴部の径方向内側または外側に設けられた壁部から軸方向に突出し、
    前記第1のガイド部と前記第2のガイド部との間に位置する前記壁部の軸方向外側には、前記ローラの軸方向位置を規制する規制プレートが配置されることを特徴とする請求項1に記載の電動機の突極集中巻きステータ。
  3. 前記第1のガイド部に案内された前記巻線と前記第2のガイド部とに前記ローラが食い込んだ状態において、前記巻線と前記ローラとの接線と前記第2のガイド部と前記ローラとの接線によって形成されるくさび角を2α、前記巻線と前記ローラとの摩擦係数をμ、前記第2のガイド部と前記ローラとの摩擦係数をμとしたとき、tanα≦(μ+μ)/2に設定されることを特徴とする請求項1または2に記載の電動機の突極集中巻きステータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017070174A (ja) * 2015-10-02 2017-04-06 デンソートリム株式会社 回転電機およびその製造方法

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