JP2012234222A - 電子打楽器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 パッド20およびパッドセンサ22が上面に設けられているベースプレート24の周縁は、リム21より外側へリング状に突出しており、円筒状の筐体25の内周面に形成されたリング状の溝内には複数の振動吸収部材26が挿着されている。そして、この振動吸収部材26のそれぞれの厚み方向の中間部にベースプレート24の突出された周縁が部分的に抱持されている。これにより、筐体25に伝わった振動が上下方向の振動であっても左右方向の振動であっても、振動吸収部材26によりその振動が吸収されてベースプレート24には伝わらないようになる。
【選択図】 図6
Description
また、従来の他の電子ドラムにおいては、床等からベースに外乱となる振動が伝わった際に縦方向の振動については薄膜部により振動を吸収することができるが、薄膜部は平面状に横方向に展伸されていることから、横方向の振動を吸収しにくく、横方向の振動をセンサ部が検出してしまうという問題点があった。
これらの図に示す第1実施例の電子ドラム1においては、発泡性樹脂等により形成されている演奏者が叩く打面となる所定厚みとされているパッド10が、膜状のパッドセンサ12を介して、鉄等の平板状のベースプレート14の表面に固着されている。ベースプレート14は円形とされており、ベースプレート14上に設けられるパッド10も若干径が小さくされた断面円形とされている。パッド10と略同形状とされているパッドセンサ12は、電極が形成された樹脂フィルムを貼り合わせて形成された静電型の圧力センサ等から構成されている。また、ベースプレート14の表面における周縁には円筒状のリム11が、リムセンサ13を介して固着されている。リム11は円筒状の形状とされその内側にパッド10が収納されるようになり、リム11は金属製等とされる。さらに、リムセンサ13の形状は、リム11の下面の形状と略同じリング状とされ、電極が形成された樹脂フィルムを貼り合わせて形成された静電型の圧力センサ等から構成されている。
これらの図に示す第2実施例の電子ドラム2においては、発泡性樹脂等により形成されている演奏者が叩く打面となる所定厚みとされているパッド20が、膜状のパッドセンサ22を介して、鉄等の平板状のベースプレート24の表面に固着されている。ベースプレート24は円形とされており、ベースプレート24上に設けられるパッド20も若干径が小さくされた断面円形とされている。パッド20と略同形状とされているパッドセンサ22は、電極が形成された樹脂フィルムを貼り合わせて形成された静電型の圧力センサ等から構成されている。また、ベースプレート24の表面における周縁より若干内側には円筒状のリム21が、リムセンサ23を介して固着されている。リム21は円筒状の形状とされその内側にパッド20が収納されるようになり、リム21は金属製等とされる。さらに、リムセンサ23の形状は、リム21の下面の形状と略同じリング状とされ、電極が形成された樹脂フィルムを貼り合わせて形成された静電型の圧力センサ等から構成されている。
この図に示す第3実施例の電子ドラム3においては、発泡性樹脂等により形成されている演奏者が叩く所定厚みとされている打面となるパッド30が、鉄等の平板状のベースプレート32の表面に固着されている。ベースプレート32は円形とされており、ベースプレート32上に設けられるパッド30も略同径の断面円形とされている。ベースプレート32の裏面のほぼ中央にピエゾ型圧電センサ等からなるパッドセンサ33が固着されている。また、円筒状の形状とされている筐体31の内周面には複数のL型金具35が取り付けられており、L型金具35の上面にバネ34の一端が固着されている。パッド30が固着されているベースプレート32は筐体31の内側に配設されて、バネ34の他端は、ベースプレート32の裏面の周縁部に固着される。このように、バネ34はベースプレート32と筐体31との間に振動吸収部材として配設されている。
このように構成された第3実施例の電子ドラム3において、演奏者がパッド30の打面をスティック等で叩くと、パッド30が打撃により振動してパッドセンサ33が振動を検出する。この結果、パッドセンサ33からは、打撃力に応じた打撃センシング信号が出力される。そして、パッドセンサ33から出力される打撃センシング信号をトリガとして、楽音の発音が指示されてドラムの楽音が発生されるようになされている。
図10に示す第2実施例の変形例の電子ドラム4は、パッド40を振動吸収部材として兼用している。所定厚みとされているパッド40は、膜状のパッドセンサ22を介して、ベースプレート24の表面に固着されているが、周側面の下部から延伸部40aが複数突出するよう形成されている。この延伸部40aは、円筒状の形状とされているリム21の下面に複数箇所形成された溝を通過して筐体25の内周面に形成されたリング状の溝内に屈曲されて挿着されている。このリング状の溝内に挿着されている延伸部40aのそれぞれに、ベースプレート24の突出された周縁が部分的に抱持されている。この場合、例えば6個の延伸部40aが略60°毎の間隔でパッド40の周側面の下部から突出して形成されて筐体25の溝内に挿着されているが、この数に限るものではなく少なくとも3個以上が形成されて挿着されていればよい。なお、リム21の下面に形成される複数の溝の位置と、周側面の下部から突出して形成されている延伸部40aの位置とが同じ位置になるようにされている。また、リム21の下面において溝が形成されていない部位とベースプレート24の間にはリムセンサ23が設けられている。
図11は、本発明の電子打楽器の第1実施例にかかる電子ドラム1において他の振動吸収部材17’を用いた構成を一部拡大した断面図で示す側面図を示している。図11において、ベースプレート14の下面の外側に複数のZ型金具18が取り付けられており、このZ型金具18によりそれぞれ振動吸収部材17’が抱持されている。この振動吸収部材17’は外殻がゴム製とされ内部が空洞とされており、その内部にエアあるいは液体が充填されている。振動吸収部材17’の厚み方向の中間部には、筐体15の内周面に取り付けられているL型金具16の先端が挿入されており、これにより、ベースプレート14は筐体15に上下方向や左右方向の振動を吸収できるように振動吸収部材17’により弾性的に支持されるようになる。他の構成は第1実施例における電子ドラム1と同様とされているので、その説明は省略する。
さらに、図14は本発明の電子打楽器の第3実施例にかかる電子ドラムにおいてバネ34の第2の構成例を一部拡大した断面図で示す側面図を示している。図14において、筐体31の内周面には複数のL型金具35が取り付けられており、L型金具35の上面にコイルスプリング34−2の下端が固着され、コイルスプリング34−2の上端は、パッド30が表面に設けられているベースプレート32の裏面の周縁部に固着されている。これにより、ベースプレート32は筐体31に上下方向や左右方向の振動を吸収できるようにコイルスプリング34−2からなる振動吸収部材により弾性的に支持されるようになる。
さらに、図16は本発明の電子打楽器の第3実施例にかかる電子ドラムにおいてバネ34の第4の構成例を一部拡大した断面図で示す側面図を示している。図16において、パッド30が表面に設けられているベースプレート32の裏面の周縁部に複数の第1ピストンシリンダ51のピストン部が固着されており、第1ピストンシリンダ51のシリンダ部はベースプレート32とほぼ平行に配設されたプレート50の上面の周縁部に固着されている。また、筐体31の内周面には複数の第2ピストンシリンダ52のシリンダ部が固着されており、第2ピストンシリンダ52のピストン部はプレート50の周縁部に固着されている。これにより、ベースプレート32は筐体31に上下方向や左右方向の振動を吸収できるように第1ピストンシリンダ51および第2ピストンシリンダ52で構成されるピストンシリンダ34−4からなる振動吸収部材により弾性的に支持されるようになる。
まず、振動吸収部材のサスペンション剛性Kを約70kN/mに設定した時の共振周波数f1を求めると、
f1=1/2π・√(K/M)≒22.5Hz
となり、共振周波数f1は基本周波数f0より1/5以下のはるかに低い周波数となる。
f2=1/2π・√(K/M)≒60Hz
となり、共振周波数f2は基本周波数f0より1/2以下のかなり低い周波数となる。
さらに、振動吸収部材のサスペンション剛性Kを約3000kN/mに設定した際の共振周波数f3を求めると。
f3=1/2π・√(K/M)≒147Hz
となり、共振周波数f3は基本周波数f0を超えてしまうようになる。このように、振動吸収部材のサスペンション剛性Kを約70kN/m程度に設定した場合に極めて低い良好な共振周波数が得られ、振動吸収部材のサスペンション剛性Kは約500kN/m以下に設定することで基本周波数f0よりかなり低い良好な共振周波数とすることができることがわかる。このことから、振動吸収部材のサスペンション剛性Kを約500kN/m以下に設定することが好適となる。
なお、本発明の電子ドラムにおいて、床から筐体を介して高い周波数の振動がベースプレートに伝わる場合があるが、この場合には筐体を懸架する懸架構造における機械的フィルタで除去することができる。
Claims (3)
- ベースプレートと、
該ベースプレート上に設けられた打面を構成するパッドと、
該パッドが打撃されたことを検出する前記ベースプレートと前記パッドとの間に配設されているパッドセンサと、
前記ベースプレートが支持される支持フレームとを備え、
前記ベースプレートの周縁がリング状に外側に突出されており、該ベースプレートの周縁が、前記支持フレームの内周面に形成されたリング状の溝内に挿着されている振動吸収部材で保持されることにより、前記ベースプレートが前記支持フレームに、上下方向および左右方向の振動を吸収するように支持されることを特徴とする電子打楽器。 - 前記振動吸収部材が、スポンジ、ゴム、スプリングのいずれかとされていることを特徴とする請求項1記載の電子打楽器。
- 前記振動吸収部材の硬度が、前記パッドを叩いた際に前記パッドセンサから出力される打撃センシング信号の基本周波数より前記パッドの共振周波数が低くなる硬度とされていることを特徴とする請求項1または2記載の電子打楽器。
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CN113270083B (zh) * | 2020-02-14 | 2024-04-12 | 雅马哈株式会社 | 打击检测装置及打击乐器 |
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