JP2004095062A - ディスク式記録再生装置 - Google Patents

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Hideaki Tsutsumi
堤 英明
Tomoyasu Takaoka
高岡 智康
Shigeki Fujibayashi
藤林 茂樹
Ippei Suzuki
鈴木 一平
Toru Teramoto
寺本 徹
Kazuhisa Higake
樋掛 和久
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Abstract

【課題】青色レーザ光による書込みに対応できる高密度記録を保証するためのトレー方式の駆動装置の防振支持機構を提供する。
【解決手段】高密度記録光ディスク駆動装置でカートリッジタイプのディスク122およびベアディスク121のコンパチブルな駆動装置において、外部からの振動を遮断し、記録・再生時に機能を保証する機構であって、高密度記録が要求する耐振性を、据え置き型のセットではオイルインシュレータ75と引張りコイルばね53、54から成る懸架機構によって付与し、損われた耐衝撃性をメカデッキ10の前後の4個所に設けられた緩衝ゴムリング66、69によって負担することにより、十分な耐振性と耐衝撃性とを可能にする。
【選択図】 図16

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はディスク式記録再生装置に係り、とくにディスク状記録媒体を回転させながらヘッドによって記録および/または再生を行なうようにしたディスク式記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
CD(コンパクトディスク、Compact disc)やDVD(Digital versatile disc)のような光ディスクから成るディスク状記録媒体を用いて記録および/または再生を行なうようにしたディスク式記録再生装置が音楽や映像の記録再生に広く用いられている。さらにはこのようなディスク状記録媒体はコンピュータ等の情報処理装置の記憶装置として用いられている。
【0003】
この場合に上記のディスク状記録媒体はトレーに載置されるとともに、トレーが引出し位置から記録再生位置に引込まれる。そしてこの状態でターンテーブルが下方から上昇し、トレーからディスク状記録媒体を浮上がらせて回転駆動させる。このような状態においてディスク状記録媒体に対して光学ピックアップを半径方向に移動させながら記録あるいは再生を行なう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の車載のコンパクトディスクプレーヤやDVDプレーヤのメカデッキのように、メカデッキの重量をばねで支えながらしかも外乱をオイルダンパで吸収する防振形態は、ディスクの出入れにスロットイン方式が採用され、トレー方式は用いられていない。
【0005】
スロットインタイプのローディング方式を持ったメカデッキは、トレー方式の駆動装置のようにトレーが動作している間にその軌跡分のスペースを空けておく必要がなく、このためにディスクのチャッキングのためにスピンドルモータや光学ピックアップが載ったベースユニットと呼ばれるブロックを高さ方向すなわち軸線方向に移動させるストロークは比較的小さくて済む。従ってベースユニットとメカデッキの筐体の間にばねとオイルインシュレータとを設置することができ、このためにディスクがチャッキングされた状態のみ外部からフローティングしている状態とする機構を実現することができる。
【0006】
ところが据え置き型のセットにおいて一般的なトレー方式のディスク駆動装置でこれを行なおうとすると、トレー方式の場合は駆動装置内でのトレーの動作中のスペースの確保が必要になり、このためにベースユニットがディスクチャッキングを行なおうとするためにとるストロークがオイルインシュレータによって許容できる変形量の範囲内にとどめることができない。オイルインシュレータ自体は位置が固定されていなければそこを境界として外乱を遮断することができないので、オイルインシュレータは駆動装置の筐体に対してトレーを支持しているシャーシ、すなわちメカデッキの筐体を載置し、駆動装置とその外側のセットフレームとの間で外来振動を遮断するシステムとせざるを得なくなり、このために駆動装置単体で完結した防振システムをとることができない。
【0007】
この場合に、振動の遮断のために行なう駆動装置のばねによる懸架と、オイルインシュレータとセットフレーム間を振動伝達経路として接続するインシュレータ軸の取付けとを、セットに駆動装置を搭載する時点で行なわなければならず、オイルインシュレータ軸の取付けは、セット上の規定の位置に駆動装置を落し込んでばねで重量を支持した上で行なわなければならなくなる。このためにセット上のフレーム構造に対して軸の取付け構造が必要になり、また基板や電気部品その他のデバイスに対してスペース的な制約を与えることになり、セットの設計の自由度を損う問題がある。
【0008】
また従来の据え置き型のDVDプレーヤやCDプレーヤは、読書きのためのレーザ光の波長がそれぞれ650nmと780nmで、青色レーザ光の405nmの波長に比べて長い。すなわち従来のディスク式記録再生装置は波長が長くて記録密度が低いために、再生時において外乱に対するデトラックの許容量が大きかった。またこのような再生専用機では電気的なバッファが搭載されており、外乱によって読めなかった間の情報をもソフトウエアによって回復してカバーしている。従って強固な防振性はとくに必要でない。DVD−RW等の記録可能な記録再生装置においても、記録密度の低さが高い耐振性を要求していない。
【0009】
このような背景事情からこれら従来の機器においては、ブチルゴムを用いた防振材が使用されており、防振材の固有振動数の設定は、光学系の共振周波数やディスクの固有振動数を避けた位置にとり、伝達率曲線の増幅領域を含めて使用するのが一般的になっている。
【0010】
しかしながら青色レーザ光のような短波長のレーザ光を用い、高画質の映像を長時間記録することを目的としたフォーマットにおいては、記録密度が高いために、デトラックの許容量が小さい。とくに記録中は隣接トラックの情報を上書きすることが許されないために、外乱に対して比較的強固な耐振性を考えなければ、実用に共することができない。
【0011】
従来のブチルゴムで構成できる防振系では、まず一般的な共振点が存在する帯域において共振倍率、すなわち共振点での伝達率での増幅自体が許容できない。さらに減衰領域での減衰効果も不足であった。共振倍率を上げればその後の減衰領域での減衰効果がより大きくとれることは基礎物理法則によって知るところであるが、共振倍率での増幅自体が許容されないとなると、防振材は可能な限り軟らかく、従って固有振動数を可能な限り低く抑えることで伝達率曲線の裾野をより早く落としていく必要がある。
【0012】
一般に従来の防振ゴムのような防振材は、その適度な硬度から振動吸収のみならず、落下時の衝撃吸収の役割をも担っていることが多い。しかし今回の青色のレーザ光を用いる記録再生装置のような低い固有振動数を求めて防振材を軟らかくしていくと、落下時の衝撃吸収の役割を果すことができなくなる問題がある。
【0013】
またブチルゴムは支持する物の自重によってクリープを生じ、防振特性の低下や駆動装置の姿勢の変化をもたらす。駆動装置の姿勢の変化はセットのフレーム構造への干渉につながり、防振効果が消失する可能性がある。青色のレーザ光を用い、しかもDVDとCDの両方にコンパチブルに利用できるようにした装置で、上記のそれぞれのディスクに対応するレーザ波長の異なる光学系を別々に搭載していることが駆動装置の重量を大きくすることになり、とくにクリープ発生の可能性が高くなる問題がある。
【0014】
また青色のレーザ光を用いた駆動装置は、ばねで懸架した防振形態をとった場合に、駆動装置の可動範囲が不定となることや、スペース的に駆動装置とセット構造とのクリアランスを大きくとれない状況であったことから、体裁部品であるトレーすなわち前面の化粧面がセット内の構造に干渉することによって傷つく可能性がある。
【0015】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであって、取付けが簡単でしかも特別な構造や工具等を必要とせず、また高密度記録が可能であって、防振装置のクリープによって駆動装置の姿勢が変化することがないようにしたディスク式記録再生装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本願の主要な発明は、
ディスク状記録媒体を回転させながらヘッドによって記録および/または再生を行なうようにしたディスク式記録再生装置において、
前記ヘッドによって前記ディスク状記録媒体に対する記録および/または再生を行なう駆動部を弾性体とオイルインシュレータとによってフローティング支持し、しかも前記オイルインシュレータの伝達率曲線の減衰領域で防振を行なうことを特徴とするディスク式記録再生装置に関するものである。ここで前記オイルインシュレータの共振周波数が2〜20Hzの範囲内、より好ましくは5〜15Hzの範囲内であってよい。また前記オイルインシュレータがブチルゴムのダンパよりも防振性が高く、内封液の粘度を下げることによって固有振動数を下げるようにすることが好ましい。
【0017】
また本願の別の主要な発明は、
ディスク状記録媒体をトレーによって記録/再生位置に引込み、前記トレーに対して昇降自在に設けられたベースユニット上の回転駆動手段によって前記ディスク状記録媒体を回転させながら前記ベースユニット上のヘッドによって記録および/または再生を行なうようにした記録再生装置において、
前記トレーと前記ベースユニットとを有するメカデッキを弾性体とオイルインシュレータとによってフレームにフローティング支持し、
しかも前記フローティングの最大振幅よりも大きなストロークで作動する緩衝部材を設けたことを特徴とするディスク式記録再生装置に関するものである。
【0018】
ここで前記メカデッキの前記フレームに対する最終ストロークを設定するリジッドストッパを有することが好適である。また前記フローティングの最大振幅よりも前記緩衝部材が作動するストロークの方が大きく、前記緩衝部材が作動するストロークよりも前記リジッドストッパが当接するストロークの方が大きいことが好ましい。
【0019】
本願の別の主要な発明は、
ディスク状記録媒体を記録再生位置へ引込むトレーと、前記ディスク状記録媒体を回転させる回転駆動手段および信号の記録再生を行なうヘッドを有するベースユニットと、をメカデッキ上に設け、前記メカデッキを引張りコイルばねによってフレームに懸架し、
しかも前記メカデッキと前記フレームとの間において前記メカデッキと前記フレームの内の一方にオイルインシュレータを取付け、他方にインシュレータ軸を取付けて前記オイルインシュレータの係合孔に係合させるようにしたことを特徴とするディスク式記録再生装置に関するものである。
【0020】
ここで前記フレームに中心軸が設けられるとともに、前記メカデッキにゴムリングが取付けられ、該ゴムリングが前記中心軸に対して半径方向および軸線方向に遊嵌され、該遊嵌の遊びのストロークを超えると前記ゴムリングが緩衝動作を行なうようにすることが好ましい。また前記メカデッキと前記フレームの内の一方に突片が設けられるとともに、他方に凹部が設けられ、前記突片と前記凹部とによってリジッドストッパが構成されるようにすることが好適である。また前記インシュレータ軸が弾性アームを具備し、該弾性アームに係合部が設けられ、前記弾性アームを前記フレームまたは前記メカデッキの取付け穴に入れて回転させると前記弾性アームの係合部が前記フレームまたは前記メカデッキの被係合孔に係合して前記インシュレータ軸が取付けられるようにすることが好ましい。また前記インシュレータ軸がプラスチックの一体成形部品または金属板に軸を固植した部品から構成されてよい。
【0021】
本願に含まれる発明の好ましい態様は、高密度記録光ディスクドライブ装置において、外部からの振動を遮断するとともに、記録・再生時の機能を保証する機構であって、セットの外部からセットの筐体を伝播してくる外乱をオイルインシュレータに伝え、減衰するための軸の構造において、合成樹脂の成形品または金属の構成部品であって、弾性を有した位置決め機構を有し、セットの組立て時にはセットフレーム構造に対して回転しながら挿入することによって簡単に位置が決まり、ビスを必要とせず、セット内において最小のスペースと容易な組立て性で必要な機能を実現でき、部品自体に方向性がなく、セット内の異なる位置にある複数のオイルインシュレータに対して共通に使用することができるようにしたものである。
【0022】
このような態様によれば、オイルインシュレータ軸の取付けが簡単になり、しかも取付けにビスを必要とせず、これによって部品点数の削減が図られ、また取付けに治具や工具を必要としなくなる。さらにインシュレータ軸を合成樹脂の成形品から構成すると、金属板にインシュレータ軸を加締めた構造部品よりも安価になる。またセット側に必要となる取付け構造が穴のみから構成でき、軸が取付いた状態で大きなスペースを必要としなくなる。
【0023】
本願に含まれる別の態様は、高密度記録光ディスク駆動装置であって、カートリッジタイプの光ディスクとベアディスクのコンパチブルな駆動装置において、外部からの振動を遮断し、記録・再生時の機能を保証する機構において、記録・再生時の機能保証の目的から、ブチルゴムよりも防振性が高いオイルインシュレータを使用し、しかも内封液の粘度を下げることによって固有振動数を可能な限り下げ、防振機構としては主に伝達率曲線の減衰領域を使用する設定にする。
【0024】
またとくに記録時の機能保証のために要求される耐振性能の実現のために、駆動装置はセットに対して通常の状態では総ての方向、すなわち縦方向、横方向、および高さ方向についてフローティングしていることが必要なために、落下衝撃に対する緩衝ゴムを別に設置し、通常状態では総ての方向について対応するセット構造に対して所定のクリアランスを持たせるようにする。
【0025】
また落下時の緩衝機構として、時間的に上記緩衝ゴムが機能した後に、総ての方向について最終的に駆動装置の移動ストロークを規制し、駆動装置によるセット構造の変形・破壊を防ぐリジッドストッパが、セットフレームの構造と駆動装置の筐体、すなわち取付け枠との間に設けられるようにする。ここでオイルインシュレータと緩衝ゴムとリジッドストッパとの間には、駆動装置の可動ストロークである振幅について量産のバラツキ内でも、最大振幅よりも緩衝ゴムが働くストロークの方が大きくし、このストロークよりもリジッドストッパが効くストロークの方が大きくなるように設定する。
【0026】
このような態様によれば、記録時において実際の使用上想定されるレベルの外乱によってディスク上の隣接トラックの情報を上書きしてしまう危険を防止し、新しいフォーマットの高密度記録機としての機能を保証することができる。また駆動装置の重量は引張りコイルばねが支持するために、ブチルゴムを使用した防振形態のようにその寿命中に駆動装置の姿勢が変化したり耐振性が劣化したりする恐れがなくなる。またコンパチブルな駆動装置としてドライブ内に並存するDVDやCD等の従来の記録媒体に対しても、再生時の外乱に対して高い耐性を与えることが可能になる。
【0027】
【発明の実施の形態】
(1)構成の説明
全体の構成(図1〜図5)
図1および図2は本発明の一実施の形態に係るディスク式記録再生装置の全体の構成を示すものであって、このディスク式記録再生装置のメカデッキは偏平な直方体状をなす外筐10を備えており、中フレーム51を介して本体シャーシ50に取付けられている。そしてこの外筐10の前面側の開口がフロントパネル11によって閉塞される構造になっている。フロントパネル11には横長開口12が形成され、この横長開口12によってトレー13が図2および図3に示すように引出し自在に挿入されるようになっている。なおトレー13は外筐10の内側であってその両側に設けられている段部18によって支持された状態で摺動するようになっている。
【0028】
トレー13にはそのほぼ中央部に凹部14が形成され、この凹部14によってディスク状記録媒体を収納保持するようにしている。また凹部14を横切るように移動方向に延びる開口15が形成されている。開口15の奥側はU字状切込み16から構成され、手前側は半円形の切込み17から構成されている。これらの切込み16、17にそれぞれ光学ピックアップが侵入し得るようにしている。
【0029】
外筐10の内側には図4および図5に示すようにチャッキングスライダ20が取付けられる。チャッキングスライダ20は左右の壁部と中間の連結部とから構成され、連結部には摺動方向に延びる長孔21が形成され、この長孔21が外筐に螺着されるビス22に係合し、これによってトレー13の長さ方向に摺動可能に支持されている。
【0030】
チャッキングスライダ20にはその両側の壁部にそれぞれ前後一対ずつのカム溝23が形成されるとともに、一方の側部にはラック24が形成されている。このラック24がトレー13を自走させるためのものである。またラック24の下側であって前端側には非常搬出用ラック25が設けられている。このラック25はトレー13の駆動部が故障してトレー13を排出できなくなった場合に、非常引出しピニオンと噛合わせてトレー13の排出を行なうためのものである。
【0031】
ベースユニット30の構成(図3〜図13)
チャッキングスライダ20の上側には図3および図6に示すようにベースユニット30が配されている。ベースユニット30は偏平な容器状をなし、その左右の両側にはそれぞれ2本のピン31が設けられている。これらのピン31がチャッキングスライダ20の両側の壁部のカム溝23に受入れられるとともに、さらにピン31の先端側の部分が外筐10の両側の壁部の内側に設けられている縦溝32に係合され、これによってベースユニット30は高さ方向に昇降自在に支持されるとともに、チャッキングスライダ20のカム溝23によってその高さが制御されるようになっている。
【0032】
ベースユニット30上にはDVD用光学ピックアップ33とDVR用光学ピックアップ34とが配されている。DVD用光学ピックアップ33はガイドロッド35と送りねじ36とによって案内され、しかも送りねじ36の端部に設けられているステッピングモータ37が駆動されると送りねじ36によってディスク状記録媒体の半径方向に移動されるようになっている。
【0033】
これに対してDVR用光学ピックアップ34は一対のガイドロッド38、39によって支持されるとともに、送りねじ40をステッピングモータ41によって駆動することによって、ディスク状記録媒体の半径方向に移動されるようになっている。
【0034】
なお上記一対の光学ピックアップ33、34はベースユニット30上にブラケット42を介して取付けられているターンテーブル43に対してその前後に位置している。すなわちターンテーブル33に対して引出し方向側にDVD用光学ピックアップ33が配され、ターンテーブル43に対して挿入方向側にDVR用光学ピックアップ34が配されている。
【0035】
またベースユニット30は一対のサポートピン44と両側のサポートアーム45とを備えている。これらのサポートピン44とサポートアーム45とによって、図8〜図10に示すようにDVRカートリッジ122がトレー13によって引込まれた場合には、ベースユニット30の上昇動作によってトレー13から浮かした状態でこのカートリッジ122を支持するようにしている。なおベアディスク121はこれらのサポートピン44およびサポートアーム45によっては支持されず、図11〜図13に示すようにターンテーブル43によってその中心部が支持されるようになっている。
【0036】
トレー13の駆動部47の構成(図2、図3)
次にトレー13を自走させるためにこのトレー13上に搭載されている駆動部47の構造について図2〜図3により説明する。駆動部47を構成するシャーシ47によってモータ48が取付けられるとともに、このモータ48の出力軸にウオームが固着されている。そしてウオームが歯車列と伝動されるとともに、歯車列の出力端にピニオンが取付けられ、このピニオンが上記チャッキングスライダ20のラック24に噛合っている。
【0037】
引張りコイルばね53、54によるメカデッキ10の懸架機構(図16〜図23)
トレー13を引出し自在に収納ししかも昇降自在にベースユニット30を内蔵する外筐10は図16および図17に示すように、本体シャーシ50上に固定されている本体フレーム51によって懸架されるようになっている。メカデッキの外筐10の外側面にはとくに図17に示すように鋼板をプレス成形して成る取付け枠52が固着されるとともに、この取付け枠52が前方側の2本の引張りコイルばね53および後側の2本の引張りコイルばね54によって懸架されるようになっている。
【0038】
外筐10をその内部に保持する取付け枠52はその前端側であってその左右が引張りコイルばね53によって懸架される。引張りコイルばね53は図18、図20、および図21に示すようにその下端が取付け枠52側フック55に係止されるとともに、上端が中フレーム51側フック56に係止される。これに対して取付け枠52の後側は左右一対の引張りコイルばね54によって懸架される。これらの引張りコイルばね54は図22および図23に示すように、その下端が取付け枠52側フック57に係止され、上端が中フレーム51側フック58に係止される。
【0039】
緩衝ゴム66、69による緩衝機構(図16〜図25)
図17〜図19に示すように、中フレーム51の前端側であってその左右の部分にはそれぞれ折曲げ片61が連設され、これらの折曲げ片61上に垂直に中心軸62が立設されている。中心軸62はその中心部にねじ孔63を備えている。ねじ孔63は図17および図18に示す止め輪64を螺着するためのものである。
【0040】
上記中心軸62に対応して、外筐10の上面に取付けられているステー65の左右の両端にそれぞれ円形孔が形成され、これらの円形孔によって前側の一対の緩衝ゴムリング66が支持されている。これらの緩衝ゴムリング66は上記中心軸62に対して半径方向に遊嵌されるとともに、軸線方向においても止め輪64および折曲げ片61との間にクリアランスを有するようになっている。
【0041】
中フレーム51の後方であってその底板上には図22に示すように後側の中心軸67が立設されている。中心軸67は段部68を有するとともに、中フレーム51に加締められて固定されている。そして図23に示すように取付け枠52の後端側の部分に取付けられている後側の緩衝ゴムリング69が上記後側の中心軸67に嵌合されている。なお前後の緩衝ゴムリング66、69は図24および図25に示すようにその外周面であってその高さ方向の中間位置に係合溝から成る周溝70を備えており、これらの周溝70がステー65の円形孔または取付け枠52の円形孔に嵌合されている。
【0042】
リジッドストッパ92〜94の構成(図26)
外筐10をその内側に保持している取付け枠52の側部には側方に折曲げられたリジッドストッパ92が形成されている。リジッドストッパ92は中フレーム51の側板の上縁に折曲げられて形成されたリジッドストッパ93と対向するとともに、このリジッドストッパ93の前後に位置する突片から成るリジッドストッパ94内に位置している。リジッドストッパ92、93間の隙間が高さ方向、すなわちZ軸方向のクリアランスを設定し、リジッドストッパ92と両側のリジッドストッパ94との間の隙間が前後方向の隙間を設定している。これらのリジッドストッパ92〜94は上記緩衝ゴムリング66、69よりもさらに大きなストローク外筐10が中フレーム51に対して移動したときに作動するようになっており、最大ストロークを設定している。
【0043】
オイルインシュレータ75による防振機構(図27〜図34)
外筐10を内側に保持している取付け枠52の側面にはその前後に一対の取付け穴74が図27および図28に示すように形成されている。そしてこの取付け穴74にシリコーングリースを封入したオイルインシュレータ75が装着されている。オイルインシュレータ75は中フレーム51に取付けられたインシュレータ軸76に連結され、これによって制振動作を行なうようにしている。
【0044】
図27、図28に示すように取付け穴74の上下の周縁部にはそれぞれ円弧状をなす係合用リブ77が形成されるとともに、取付け穴74の前後の部分にはそれぞれ舌片78が形成されている。
【0045】
このような取付け穴74の構造に対応して、図29および図30に示すようにオイルインシュレータ75にはその外周側であって上下にそれぞれ円弧状突部79が連設されるとともに、この円弧状突部79の背面側が係合溝80になっている。またオイルインシュレータ75にはその外周部であって両側にそれぞれ一対ずつの突起81が形成されている。なおオイルインシュレータ75は内部にシリコーンオイルを封入し、上下方向、左右方向、前後方向の共振周波数が2〜20Hzの範囲内、より好ましくは5〜15Hzの範囲内に設定されている。
【0046】
次に上記オイルインシュレータ75の中心孔と係合されるインシュレータ軸76は図33および図34に示すように、ほぼ対称に一対の弾性アーム84を備えるとともに、これらの弾性アーム84の背面側には係合用突部85が形成されている。また弾性アーム84にはその側端に指掛け86が連設されている。
【0047】
このようなインシュレータ軸76を受入れる中フレーム51のオイルインシュレータ75と対向する位置には図35および図36に示すように、軸挿通孔87が形成されるとともに、この軸挿通孔87の上下にはそれぞれ異形の開口88が形成されている。異形の開口88は上記インシュレータ軸76の屈曲する弾性アーム84の先端部を受入れるためのものであって、円周方向に長く延びるように周方向に切込まれている。また上記異形の開口88の側部には係合孔89が形成され、このような係合孔89に上記弾性アーム84の係合用突部85を受入れるようになっている。
【0048】
取付け枠52の取付け穴74に対するオイルインシュレータ75の取付けは、図31および図32に示すようにして行なわれ、オイルインシュレータ75をこの取付け穴74内に挿入するとともに、円弧状突部79の背面側の係合溝80を係合用リブ77に図31に示すように係合させる。そしてオイルインシュレータ75の一対の突起81間に上記舌片78を挿入する。これによって取付け穴74にオイルインシュレータ75が取付けられる。
【0049】
次に図35および図36に示すように、中フレーム51の軸挿通孔87にインシュレータ軸76を挿入し、しかもこのインシュレータ軸76の弾性アーム84を異形の開口88に係合させる。この状態で図36に示すようにインシュレータ軸76を軸挿通孔87を中心として時計方向に回転させることにより、上記弾性アーム84を異形の開口88の側面側にずらすようにし、係合孔89に係合用突部85を係合させることによって中フレーム51にインシュレータ軸76が取付けられる。従って取付け枠52に取付けられているオイルインシュレータ75と中フレーム51に取付けられるインシュレータ軸76とが結合され、防振機構が組立てられる。
【0050】
変形例のインシュレータ軸98(図37〜図39)
上述のインシュレータ軸76は合成樹脂の一体成形体であったが、このような構成に代えて、図37A、Bに示すような金属製のインシュレータ軸を用いることができる。このインシュレータ軸98は金属のシャフトから構成され、ブラケット97に例えば加締めの方法によって固植されている。ブラケット97には上下に一対の位置決め穴99が形成されるとともに、これに対応して中フレーム51の外表面側には一対の位置決めボス100が形成される。そして折曲げ片101に形成されているビス用穴102を挿通するビス103によってブラケット97を中フレーム51の外表面に固着し、このブラケット97に固植されているインシュレータ軸98を取付け枠52の取付け穴74に取付けられているオイルインシュレータ75の中心孔に挿入することによって、防振機構が組立てられる。
【0051】
防振機構の組立て(図40〜図48)
メカデッキを構成する外筐10の外側に図40および図41に示すように取付け枠52を取付ける。このときに取付け枠52の両側の取付け穴64にそれぞれ内側からオイルインシュレータ75を取付けておく。またステー65の両端の円形孔にはそれぞれ前側の緩衝ゴムリング66を取付けるようにし、取付け枠52の後側であってその底面上に後側のゴムリング69を取付けておく。
【0052】
また前後の引張りコイルばね53、54を予め取付けておく。ここで前側の一対の引張りコイルばね53はその下端を取付け枠52側フック55に引掛けるとともに、上端側の部分を図44に示すように、この取付け枠52に形成されている仮止め用フック107に引掛けておく。これに対して後側の引張りコイルばね54はその下端を下側の取付け枠52側フック57に引掛けるようにし、上端を取付け枠52の仮止め用フック108に引掛けておく(図46参照)。
【0053】
一方本体シャーシ50内には図42に示すように中フレーム51をねじ止めして固着する。中フレーム51にはその前端側であって折曲げ片61にそれぞれ中心軸62が設けられ、また中フレーム51の背面側の底板上には段部68を有する後側の中心軸67が取付けられている。
【0054】
このように本体シャーシ50内に固定されている中フレーム51上に図43に示すように取付け枠52を予め取付けた外筐10を載置する。このときにステー65の両端の緩衝ゴムリング66を前側の中心軸62に遊嵌させる。また取付け枠52の後側に取付けられている後側の緩衝ゴムリング69を中フレーム51の後側の中心軸67に遊嵌させる。
【0055】
このようにして外筐10を中フレーム51内に収納したならば、図44および図45に示すように前側の引張りコイルばね53の掛換えを行なう。すなわち下端が取付け枠52側フック55に係止されている引張りコイルばね53の上端部を図45に示すように中フレーム51のフック56に引掛ける。次に後側の引張りコイルばね54を図46および図47に示すように掛換える。この引張りコイルばね54は下端が取付け枠52のフック57に引掛けられており、上端側の部分を仮止め用フック108から外して中フレーム51のフック58に図47に示すように引掛ける。これによって取付け枠52に保持されている外筐10はその4つのコーナの部分が前後2本ずつの引張りコイルばね53、54によって懸架された状態になる。
【0056】
次に図48に示すように前端側の中心軸62の上端にねじ孔63を利用して止め輪64を螺着し、これによって前側の緩衝ゴムリング66が中心軸62から離脱しないようにする。また後側の中心軸67の中心孔にねじ孔63を利用して止め輪64を螺着し、これによって後側のゴムリング69が中心軸67から離脱しないようにする。
【0057】
また中フレーム51の左右の側板部に形成されている軸挿通孔87にそれぞれインシュレータ軸76を挿入し、これらのインシュレータ軸76を取付け枠52の取付け穴74に支持されているオイルインシュレータ75の中心孔に係合させる。これによって外筐10を保持する取付け枠52のオイルインシュレータ75と中フレーム51とがインシュレータ軸75を介して連結されて防振機構が成立する。
【0058】
(2)動作および作用
全体の動作
次に上記のような構成に係るディスク式記録再生装置の全体の動作を説明する。図3に示すように図外のスイッチを操作して駆動部47によってトレー13を自走させてこのトレー13を外筐10のフロントパネル11の横長開口12から引出し、このトレー13の凹部14内にベアディスクまたはDVRカートリッジを装着する。
【0059】
このような状態で図外のスイッチを操作することによって、このトレー13に搭載されている駆動部47をモータ48によって駆動し、これによってピニオンおよびラック24によってトレー13を引込むように自走させる。これによってトレー13は図2に示すように外筐10内に収納される。
【0060】
この後にトレー13の駆動部47の出力を利用してチャッキングスライダ20をトレー13の引出し方向、すなわち前方に移動させ、このチャッキングスライダ20のカム溝23によって図14の状態から図15の状態に変化させ、ベースユニット30を上昇させる。これによってベースユニット30上のターンテーブル43が上昇し、ベアディスクまたはカートリッジ内のディスクを回転駆動する。そしてベアディスクの場合には、図6に示すステッピングモータ37および送りねじ36によってDVD用光学ピックアップ33をこの光ディスクの半径方向に移動して記録および/または再生動作を行なう。これに対してDVR用カートリッジが搭載された場合には、ステッピングモータ41および送りねじ40によってDVR用光学ピックアップ34を光ディスクの半径方向に移動しながら記録あるいは再生を行なう。
【0061】
上記ベースユニット30の上昇動作(図15参照)によってベースユニット30がトレー13側に近接する。そしてトレー13によってDVRカートリッジ122が記録再生位置へ引込まれた場合には、上昇するベースユニット30のサポートピン44とサポートアーム45とによって図8〜図10に示すようにカートリッジ122が支持される。ベースユニット30の上昇動作によってサポートピン44およびサポートアーム45の上端部がトレー13の凹部14に形成されている開口を通してその上に突出し、これによってカートリッジ122がトレー13の凹部14上において浮いた状態で支持されるようになる。またベアディスク121の場合には図11〜図13に示すように、上昇するベースユニット30の上に設けられているターンテーブル43によってその中心部が支持され、トレー13の凹部14から浮上がった状態で回転駆動される。
【0062】
このように共通のターンテーブル43を使いながらフォーマットが異なるDVD用光学ピックアップ33とDVR用光学ピックアップ34とをそれぞれディスクの半径方向に移動させる駆動手段を有し、一方の光学ピックアップが対応するフォーマットの記録媒体にアクセスしているときには、他の光学ピックアップの少なくとも対物レンズ、すなわちヘッド部がこの記録媒体の投影面積外に退避するようになっている。そのために複数の種類の光学ピックアップ33、34と記録媒体との干渉を回避できることになり、部品点数の削減と、ディスクの軸線方向の無駄なスペースや機構を不要とし、装置の高さ方向の寸法を抑えた記録再生装置を提供することが可能になる。
【0063】
所定の記録あるいは再生動作を終了したならば、この後ベースユニット30をトレー13の駆動部47によって図14に示すように下降させ、この後にトレー13を駆動部47の出力によって自走させて図3に示すようにトレー13を引出す。そしてトレー13の凹部14からベアディスクあるいはカートリッジを取出すことになる。
【0064】
駆動部47によるトレー13の自走の動作
トレー13に設けられている駆動部47はモータ48を備え、しかも駆動部47の出力端のピニオンがラック24に噛合っている。従ってモータ48を駆動すると、ピニオンがラック24上を転動する。従ってこのピニオンを備える駆動部47を有するトレー13が自走する。このようなトレー13の自走動作によって、図2に示す状態と図3に示す状態に切換えられ、トレー13は図3に示す引出し位置と図2に示す記録再生位置との間で往復動することが可能になる。
【0065】
このようにトレー13上にモータ48と駆動部47とを設け、この駆動部47によってトレー13を自走可能にした構造によれば、外筐10側あるいはベースユニット30側にトレー13の駆動部を設ける必要がなくなる。とくに本実施の形態の記録再生装置は図6に示すようにターンテーブル43に対してその前側にDVD用光ピックアップ33を配し、後側にDVR用光学ピックアップ34を配置している。従ってDVD用光学ピックアップ33のさらに前方にトレー13の駆動部を配置すると、奥行方向の寸法、すなわち図6における左右の方向の寸法が非常に大きくなる。これに対してトレー13上に駆動部を配置すると、ベースユニット30あるいは外筐10上に駆動部を配する必要がなくなり、従ってトレー13の移動方向の寸法を小さくし、装置全体の小型化を図ることが可能になる。
【0066】
ベースユニット30の上昇動作
トレー13に設けられている駆動部47の出力によってトレー13を自走させ、トレー13を引出し位置から記録再生位置へ移動させる。するとトレー13は図3に示す状態から図2に示す状態に変化し、これによってトレー13は外筐10内に引込まれた状態になる。
【0067】
そしてその後さらにトレー13の駆動部47がモータ48によって継続して駆動されると、駆動部47の出力端を構成するピニオンがチャッキングスライダ20のラック24を逆方向に送り、これによってチャッキングスライダ20を図15に示すように左方に移動させる。
【0068】
チャッキングスライダ20はその両側の側面にそれぞれカム溝23を備え、このカム溝23がベースユニット30のピン31を受入れている。しかもピン31の先端部は外筐10の両側に設けられている縦溝32によって横方向の運動が規制されている。従ってチャッキングスライダ20がトレー13の駆動部47によって駆動されて摺動運動を行なうと、カム溝23の作用によってピン31を介してベースユニット30が上昇動作を行なう。
【0069】
ベースユニット30が上昇するとその上に搭載されているDVD用光学ピックアップ33およびDVR用光学ピックアップ34がそれぞれトレー13の開口15の半円形の切込み17およびU字状切込み16内に受入れられる。さらにベースユニット30上のターンテーブル43が開口15内に侵入し、トレー13によって導入された光ディスクを下面から支える。従って光ディスクはトレー13から浮上がった状態で回転駆動されることになり、このときにDVD用光学ピックアップ33またはDVR用光学ピックアップ34がアクセスし、記録または再生動作が行なわれる。
【0070】
図3はトレー13が引出された状態を示しており、このトレー13の凹部14にベアディスクまたはDVR用カートリッジを搭載するようにしている。そしてこの状態でトレー13を引込むと図2に示すようにトレー13が記録再生位置に引込まれる。
【0071】
ベースユニット30の下降動作
ベアディスクまたはDVD用カートリッジによって記録または再生動作を行なっている際におけるベースユニット30とトレー13との関係は図15Aおよび図15Bに示すようになっている。そして記録あるいは再生を終了したならば、トレー13の駆動部47のモータ48を逆方向、すなわちトレー13を排出する方向に駆動する。
【0072】
従ってこのような状態でモータ48が駆動されると、高い駆動トルクでピニオンがラック24を後方、すなわち図15において右方へ移動させる。従ってベースユニット30の両側のピン31を受入れているカム23を有するチャッキングスライダ20が右方へ移動し、図14Aおよび図14Bに示す状態になる。従ってベースユニット30のピン31が縦溝32に沿って下降する。従ってこのベースユニット30上の一対の光学ピックアップ33、34はそれぞれトレー13の開口15の両側の切込み17、16から下方へ離脱する。またベースユニット30の下降に伴ってターンテーブル43も下降し、これによってベアディスクあるいはカートリッジがトレー13の凹部14に着座する。
【0073】
この後さらにトレー13の駆動部47のモータ48が回転を続けるために、トレー13は駆動部47のピニオンがロック状態のチャッキングスライダ20のラック24上を転動するようにして図3に示す引出し位置へ移動する。そして比較的速い速度で引出し動作が行なわれる。完全に引出されたならば、このトレー13の凹部14からベアディスクあるいはDVRカートリッジを取出す。
【0074】
ベースユニット30の昇降機構の作用効果
このように本実施の形態のディスク式記録再生装置は、ディスクの回転部を構成するターンテーブル43の前後に異なるフォーマットに対応した2つの光学ピックアップをもつものであって、DVR専用カートリッジおよびDVD/CDのベアディスクのコンパチブルなローディングを可能にした構造に関するものである。
【0075】
ここでベースユニット30はDVR用カートリッジに対する読書きを行なうためのDVR用光学ピックアップ(レーザ波長405nm)34と、DVD/CDの記録再生を行なうDVD用光学ピックアップ(レーザ波長650nm/780nm、2波長レンズ付き)33を備え、これらを上述の如くベースユニット30の前後に配置する構造を採用している。そして外筐10の底板上にスライド可能にチャッキングスライダ20を配し、ベースユニット30の左右両側にそれぞれ2本ずつ突出されたピン31を介して垂直方向に昇降動作させる左右一対ずつのカム溝23を設けている。さらにトレー13の駆動部47のピニオンと噛合うラック24を有している。
【0076】
これに対してトレー13はDVR用カートリッジまたはDVD/CDのベアディスクを装着することができる凹部14と、ディスク回転部43の前後に配される2つの光学ピックアップ33、34を受入れるための切込み17、16を連続して有する開口15を備えている。またこのトレー13にはモータ48の回転を歯車列によって減速し、ラック24に動力を伝達する駆動部47を備え、この駆動部47がトレー13上であってその後部に組込まれる構造になっている。
【0077】
従ってこのような構成は、一対の光学ピックアップ33、34をディスク回転部43の前後に配置した装置において、トレー13上であってその後端側にトレー駆動部47を設けることによって、トレー13の駆動装置の小型化を行なうことが可能になる。また図外のロックレバーを用いてチャッキングスライダ20およびトレー13のロックの切換えを行なうことによって、トレー13の移動動作とベースユニット30の昇降動作とをトレー13上に設けられている駆動部47のモータ48によって総て行なうことができ、これによって駆動部の数を少なくし、部品点数を削減するとともに、コストの低減を図ることが可能になる。
【0078】
引張りコイルばね53、54によるメカデッキ10の懸架
図42に示す本体シャーシ50と中フレーム51とがともにプレス成形された鋼板から構成されており、両者はビスで締結されている。そしてこの中フレーム51内には図16に示すように取付け枠52に取付けられたオイルインシュレータ75と中フレーム51に取付けられたインシュレータ軸76とが組込まれており、両者が互いに結合されている。そしてメカデッキ10を保持する取付け枠52が中フレーム51に引張りコイルばね53、54によって懸架されている。
【0079】
ここで外筐10の重量を支え、しかもその姿勢を保持するために引張りコイルばね53、54が使用されている。同じ仕様を与える場合でも引張りコイルばね53の方が圧縮コイルばねよりも必要とするスペースが小さく、ねじりコイルばねよりも使用荷重が安定する。引張りコイルばね53、54は鉛直方向に対して角度をつけた状態で使用され、セット上での外筐10の占位領域について、常に駆動装置が自動的に設計センタ位置を求めるように向心力を持たせている。
【0080】
オイルインシュレータ75による制振動作
この駆動装置はトレー13を用いたローディング方式でカートリッジタイプのDVRカートリッジ122に対応できるようになっているために、駆動装置内の光学ピックアップ33、34を含むベースユニット30が上下に動く形態であることから、オイルインシュレータ75は外筐10の筐体の外側に設置される構造を採用している。
【0081】
オイルインシュレータ75の位置は、加振時の駆動装置の挙動、すなわち振動モードが複雑になるのを避けるために、図49および図50に示す駆動装置の重心位置や重量分布を考慮した位置が設定される。オイルインシュレータ75は駆動装置の筐体10の取付け枠52の取付け穴74に回して挿入することで容易に位置が決まる構造になっている。
【0082】
なおオイルインシュレータ軸75は図33および図34に示すように合成樹脂の成形体から成り、弾性アーム84の弾性を利用した位置決め機構、すなわち係合用突部85を利用した位置決め機構を有し、オイルインシュレータ75の中心孔に挿入される軸76と、組立て時に指を掛けるための指掛け86を備えている。そしてこのオイルインシュレータ軸76は図35および図36に示すように中フレーム51に設けられた軸挿通孔87に挿入するとともに、異形の開口88にこのインシュレータ軸76の弾性アーム84を挿入して回転することによって簡単に取付けができるようになっている。
【0083】
緩衝ゴムリングによる緩衝動作
中フレーム51にはその前後にそれぞれ2本ずつ、合計4本の中心軸62、67が植設されており、水平方向の衝撃が加わった場合に中心軸62、67と緩衝ゴムリング66、69の内径が接触することによって衝撃を吸収するようになっている。これらの中心軸62、67にはねじ孔63が切られており、止め輪64が締結できるようになっている。止め輪64は特平のビス若しくはワッシャとねじの組合わせであって、Z軸方向あるいは高さ方向の衝撃が加わった場合に緩衝ゴムリング66、69の上端面と接触することによって衝撃を吸収するようになっている。また緩衝ゴムリング66、69の下端面は、折曲げ片61の上面または中心軸67の段部68と接触することによって衝撃が吸収されるようになっている。
【0084】
要求される防振性能の実現のために、メカデッキ10によって構成される駆動装置はこのセットに対して通常の状態では総ての方向、すなわち縦方向、横方向、および高さ方向についてフローティング支持されるようになっており、落下衝撃に対する緩衝機構として設けた緩衝ゴムリング66、69は総ての方向について対応するセット構造に対して所定のクリアランスを有している。なお緩衝ゴムリング66、69は図24および図25に示すように二段リング形状になっており、中間位置に周溝70が形成されている。
【0085】
これらの緩衝ゴムリング66、69の組立ては、メカデッキ10の上部のステー65の両端に設けられた位置精度の出ている穴にゴムリング66を嵌込むか、取付け枠52の底板の穴にゴムリング69を嵌込むことによって行なわれる。このときにこれらのゴムリング66、69の周溝70が位置決めのために使用される。
【0086】
緩衝ゴムリング66、69はこのセットの落下時におけるメカデッキ10の姿勢の不安定、すなわちyawing、rolling、pitchingにかかわらず、この駆動装置のどの構造よりも先にセット構造、すなわち中心軸62、67、止め輪64、中フレーム51の折曲げ片61に接触して衝撃を吸収する役割を果すために、この駆動装置の四隅にそれぞれ配置されている。このように四隅にゴムリング66、69を有する緩衝機構を配置することによって、幾何学的に上記の目的を達することが可能になる。
【0087】
リジッドストッパ91〜94の作用(図26)
落下時の緩衝機構として、時間的に上記緩衝ゴムリング66、69が機能した後に、総ての方向、すなわち縦方向、横方向、高さ方向について最終的にこのメカデッキ10の移動ストロークを規制し、駆動装置10によるセット構造の変形や破壊を防ぐリジッドストッパ92〜94が取付け枠52と中フレーム51との間に図26に示すように設けられている。上記オイルインシュレータ75と緩衝ゴムリング66、69とリジッドストッパ92〜94との間には、振幅、すなわちこのメカデッキ10の移動ストロークについて量産バラツキ内でも次のような関係を保つように設計されている。
【0088】
フローティングの最大振幅 <緩衝ゴム66、69が利くストローク<リジ ッドストッパ92〜94が利くストローク(10Hz: 実用帯域下限)
上記の機構によれば、防振のために設けたオイルインシュレータ75がカバーできない衝撃の緩衝と、セット構造の破壊・変形の防止のためのストロークの規制とを、緩衝ゴムリング66、69とリジッドストッパ92〜94とによって受け持たせる構造になっている。
【0089】
この防振構造と類似した実用新案登録第2563492号に開示されている機構は、防振のために設けたインシュレータと、それによって防振される機構で構成される系の共振周波数f の近傍の帯域のみにおいて共振倍率(Q値)によって増幅された振幅を、インシュレータとは別の弾性体を用いて吸収し、等価的にこの帯域の伝達率を低減しようとする機構になっている。
【0090】
この実用新案登録第2563492号に開示されている機構によれば、ストッパで共振による大きな振幅を制限することによって減衰係数を小さくしてQ値の増大と引換えに減衰領域の伝達率低減を手に入れる必要がなくなり、Q値を抑えてなおかつ減衰領域の低い伝達率が得られることから、機器の小型化が図れるとされている。この実用新案登録第2563492号に開示されている機構と、DVDカートリッジ122およびベアディスク121のコンパチブルな本実施の形態の駆動装置において、外部からの振動を遮断し、記録・再生時の機能を保証する機構は次の点において相違している。
【0091】
まず実用新案登録第2563492号に開示されている機構は、インシュレータと別個に設けた弾性体から成るストッパを、防振系の共振点近傍の伝達率低減目的で使用している。これに対して本実施の形態では緩衝ゴムリング66、69を外来振動の伝達率低減のためではなく、防振のために設けたインシュレータ75がカバーできない衝撃を緩衝するために使用している。
【0092】
第2に実用新案登録第2563492号に開示されている機構は、それによって防振される機構が、防振系の共振点近傍の外来振動や、衝撃等のストッパによってそのストロークが規制される。これに対して本実施の形態においては緩衝ゴムリング66、69は衝撃吸収のみを受持ち、メカデッキ10のストロークの規制は、中フレーム51と取付け枠52との間に設けられているリジッドストッパ92〜94によって個別に行なわれる。従って上記実用新案の機構と本実施の形態の防振機構とは、インシュレータ75と別に設けたストッパ66、69、92に関しても目的や使用方法が異なり、全く異なる機構として発現される。
【0093】
以上本発明を図示の実施の形態によって説明したが、本願に含まれる発明は上記実施の形態によって限定されることなく、本願に含まれる発明の技術的思想の範囲内において各種の変更が可能である。例えば上記実施の形態は光ディスクと一対の光学ピックアップ33、34から成る光学ヘッド装置によって構成される装置に関するものであるが、本願の発明はこのような構成のみに限定されるものではなく、光磁気ディスクや磁気ディスク、静電容量ディスク等の記録媒体と、この記録媒体に対して記録および/または再生を行なうヘッド装置の組合わせから成る装置に広く適用可能である。
【0094】
【発明の効果】
本願の主要な発明は、ディスク状記録媒体を回転させながらヘッドによって記録および/または再生を行なうようにしたディスク式記録再生装置において、ヘッドによってディスク状記録媒体に対する記録および/または再生を行なう駆動部を弾性体とオイルインシュレータとによってフローティング支持し、しかもオイルインシュレータの伝達率曲線の減衰領域で防振を行なうようにしたものである。
【0095】
従ってこのようなディスク式記録再生装置によれば、固有振動数を可能な限り下げて伝達率曲線の減衰領域を使用した防振機構によって駆動部を防振支持することができ、これによって高密度記録を可能にするとともに、ゴムのクリープによる駆動部の姿勢の変化を防止することが可能になる。
【0096】
本願の別の主要な発明は、ディスク状記録媒体をトレーによって記録/再生位置に引込み、トレーに対して昇降自在に設けられたベースユニット上の回転駆動手段によってディスク状記録媒体を回転させながらベースユニット上のヘッドによって記録および/または再生を行なうようにした記録再生装置において、トレーとベースユニットとを有するメカデッキを弾性体とオイルインシュレータとによってフレームにフローティング支持し、しかもフローティングの最大振幅よりも大きなストロークで作動する緩衝部材を設けたものである。
【0097】
従ってこのようなディスク式記録再生装置によれば、落下時の衝撃を緩衝部材によって吸収できるために、弾性体とオイルインシュレータとによって高い防振機構を実現することができ、高密度の記録を可能にするディスク式記録再生装置が提供される。
【0098】
本願のさらに別の主要な発明は、ディスク状記録媒体を記録再生位置へ引込むトレーと、ディスク状記録媒体を回転させる回転駆動手段および信号の記録再生を行なうヘッドを有するベースユニットと、をメカデッキ上に設け、メカデッキを引張りコイルばねによってフレームに懸架し、しかもメカデッキとフレームとの間においてメカデッキとフレームの内の一方にオイルインシュレータを取付け、他方にインシュレータ軸を取付けてオイルインシュレータの係合孔に係合させるようにしたものである。
【0099】
従って引張りコイルばねによって防振支持されるメカデッキをオイルインシュレータによって制振することができるとともに、制振のためのオイルインシュレータの取付けが簡単であって特別の工具等を必要とせずに組立てを行なうことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディスク式記録再生装置の筐体の組立てを示す要部斜視図である。
【図2】ディスク式記録再生装置の全体の構成を示す外観斜視図である。
【図3】同装置のトレーを引出した状態の外観斜視図である。
【図4】外筐の上部を開放した状態の外観斜視図である。
【図5】チャッキングスライダの外観斜視図である。
【図6】ベースユニットを組込んだ外筐の平面図である。
【図7】ベースユニットの外観斜視図である。
【図8】DVR用カートリッジを搭載した状態のベースユニットの平面図である。
【図9】同側面図である。
【図10】同斜視図である。
【図11】ベアディスクを搭載したベースユニットの平面図である。
【図12】同側面図である。
【図13】同外観斜視図である。
【図14】トレーの引込み時における装置の要部縦断面図である。
【図15】ベースユニットを上昇動作させた状態の装置の要部縦断面図である。
【図16】メカデッキの防振支持構造を示す要部斜視図である。
【図17】同要部正面図である。
【図18】同要部側面図である。
【図19】前方の中心軸の取付けを示す要部斜視図である。
【図20】前方のゴムリングの取付けを示す要部斜視図である。
【図21】同止め輪を取付けた状態の要部斜視図である。
【図22】後側の中心軸の取付けを示す要部斜視図である。
【図23】後側の引張りコイルばねによる懸架機構を示す要部斜視図である。
【図24】防振ゴムリングの斜視図である。
【図25】同ゴムリングの正面図である。
【図26】リジッドストッパおよびインシュレータ軸の取付けを示す要部斜視図である。
【図27】オイルインシュレータの取付け穴の斜視図である
【図28】同オイルインシュレータの取付け穴の内側から見た斜視図である。
【図29】オイルインシュレータの構造を示す要部斜視図である。
【図30】同オイルインシュレータの平面図および縦断面図である。
【図31】取付け穴に対するオイルインシュレータの取付けを示す斜視図である。
【図32】同内側から見た斜視図である。
【図33】インシュレータ軸の外観斜視図である。
【図34】反対側から見た同インシュレータ軸の斜視図である。
【図35】インシュレータ軸の取付けを示す外観斜視図である。
【図36】インシュレータ軸の係止動作を示す要部斜視図である。
【図37】変形例のインシュレータ軸の斜視図である。
【図38】同インシュレータ軸の取付け部の斜視図である。
【図39】インシュレータ軸を取付けた状態の斜視図である。
【図40】引張りコイルばねを仮止めしたメカデッキの外観斜視図である。
【図41】同メカデッキの前側から見た状態の外観斜視図である。
【図42】本体シャーシに対する中フレームの取付けを示す斜視図である。
【図43】メカデッキの挿入を示す斜視図である。
【図44】前側の引張りコイルばねの掛け換えの前の状態の斜視図である。
【図45】掛け換えを行なった引張りコイルばねを示す斜視図である。
【図46】掛け換えを行なう前の後側の引張りコイルばねを示す要部斜視図である。
【図47】掛け換えを終った後の後側の引張りコイルばねの斜視図である。
【図48】止め輪とインシュレータ軸の取付けを示す要部斜視図である。
【図49】防振支持の力学的な関係を示す側面図である。
【図50】同正面図である。
【図51】ゴムダンパと比較したオイルダンパの伝達率特性を示すグラフである。
【符号の説明】
10‥‥外筐、11‥‥フロントパネル、12‥‥横長開口、13‥‥トレー、14‥‥凹部、15‥‥開口、16‥‥U字状切込み、17‥‥半円形の切込み、18‥‥段部、20‥‥チャッキングスライダ、21‥‥長孔、22‥‥ビス、23‥‥カム溝、24‥‥ラック、25‥‥非常排出用ラック、30‥‥ベースユニット、31‥‥ピン、32‥‥縦溝、33‥‥DVD用光学ピックアップ、34‥‥DVR用光学ピックアップ、35‥‥ガイドロッド、36‥‥送りねじ、37‥‥ステッピングモータ、38、39‥‥ガイドロッド、40‥‥送りねじ、41‥‥ステッピングモータ、42‥‥ブラケット、43‥‥ターンテーブル、44‥‥サポートピン、45‥‥サポートアーム、47‥‥駆動部、48‥‥モータ、50‥‥本体シャーシ、51‥‥中フレーム、52‥‥取付け枠、53‥‥引張りコイルばね(前)、54‥‥引張りコイルばね(後)、55‥‥取付け枠側フック(前)、56‥‥中フレーム側フック(前)、57‥‥取付け枠側フック(後)、58‥‥中フレーム側フック(後)、61‥‥折曲げ片、62‥‥中心軸(前)、63‥‥ねじ孔、64‥‥止め輪、65‥‥ステー、66‥‥緩衝ゴムリング(前)、67‥‥中心軸(後)、68‥‥段部、69‥‥緩衝ゴムリング(後)、70‥‥周溝(係合溝)、74‥‥取付け穴、75‥‥オイルインシュレータ、76‥‥インシュレータ軸、77‥‥係止用リブ、78‥‥舌片、79‥‥円弧状突部、80‥‥係合溝、81‥‥突起、84‥‥弾性アーム、85‥‥係合用突部、86‥‥指掛け、87‥‥軸挿通孔、88‥‥異形の開口、89‥‥係合孔、92‥‥リジッドストッパ(取付け枠側)、93‥‥リジッドストッパ(中フレーム側Z軸方向)、94‥‥リジッドストッパ(中フレーム側Y軸方向)、97‥‥ブラケット、98‥‥インシュレータ軸、99‥‥位置決め穴、100‥‥位置決めボス、101‥‥折曲げ片、102‥‥ビス用穴、103‥‥ビス、107‥‥仮止め用フック(前)、108‥‥仮止め用フック(後)、121‥‥ベアディスク、122‥‥DVRカートリッジ

Claims (10)

  1. ディスク状記録媒体を回転させながらヘッドによって記録および/または再生を行なうようにしたディスク式記録再生装置において、
    前記ヘッドによって前記ディスク状記録媒体に対する記録および/または再生を行なう駆動部を弾性体とオイルインシュレータとによってフローティング支持し、しかも前記オイルインシュレータの伝達率曲線の減衰領域で防振を行なうことを特徴とするディスク式記録再生装置。
  2. 前記オイルインシュレータがブチルゴムのダンパよりも防振性が高く、内封液の粘度を下げることによって固有振動数を下げるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のディスク式記録再生装置。
  3. ディスク状記録媒体をトレーによって記録/再生位置に引込み、前記トレーに対して昇降自在に設けられたベースユニット上の回転駆動手段によって前記ディスク状記録媒体を回転させながら前記ベースユニット上のヘッドによって記録および/または再生を行なうようにした記録再生装置において、
    前記トレーと前記ベースユニットとを有するメカデッキを弾性体とオイルインシュレータとによってフレームにフローティング支持し、
    しかも前記フローティングの最大振幅よりも大きなストロークで作動する緩衝部材を設けたことを特徴とするディスク式記録再生装置。
  4. 前記メカデッキの前記フレームに対する最終ストロークを設定するリジッドストッパを有することを特徴とする請求項3に記載のディスク式記録再生装置。
  5. 前記フローティングの最大振幅よりも前記緩衝部材が作動するストロークの方が大きく、前記緩衝部材が作動するストロークよりも前記リジッドストッパが当接するストロークの方が大きいことを特徴とする請求項4に記載のディスク式記録再生装置。
  6. ディスク状記録媒体を記録再生位置へ引込むトレーと、前記ディスク状記録媒体を回転させる回転駆動手段および信号の記録再生を行なうヘッドを有するベースユニットと、をメカデッキ上に設け、前記メカデッキを引張りコイルばねによってフレームに懸架し、
    しかも前記メカデッキと前記フレームとの間において前記メカデッキと前記フレームの内の一方にオイルインシュレータを取付け、他方にインシュレータ軸を取付けて前記オイルインシュレータの係合孔に係合させるようにしたことを特徴とするディスク式記録再生装置。
  7. 前記フレームに中心軸が設けられるとともに、前記メカデッキにゴムリングが取付けられ、該ゴムリングが前記中心軸に対して半径方向および軸線方向に遊嵌され、該遊嵌の遊びのストロークを超えると前記ゴムリングが緩衝動作を行なうことを特徴とする請求項6に記載のディスク式記録再生装置。
  8. 前記メカデッキと前記フレームの内の一方に突片が設けられるとともに、他方に凹部が設けられ、前記突片と前記凹部とによってリジッドストッパが構成されることを特徴とする請求項6に記載のディスク式記録再生装置。
  9. 前記インシュレータ軸が弾性アームを具備し、該弾性アームに係合部が設けられ、前記弾性アームを前記フレームまたは前記メカデッキの取付け穴に入れて回転させると前記弾性アームの係合部が前記フレームまたは前記メカデッキの被係合孔に係合して前記インシュレータ軸が取付けられることを特徴とする請求項6に記載のディスク式記録再生装置。
  10. 前記インシュレータ軸がプラスチックの一体成形部品または金属板に軸を固植した部品から構成されることを特徴とする請求項9に記載のディスク式記録再生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012234222A (ja) * 2012-09-07 2012-11-29 Yamaha Corp 電子打楽器

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