JP2012232787A - 充填豆腐用容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】熱可塑性樹脂シートが熱成形されてなり、豆腐が収容される収容凹部と該収容凹部の開口縁から外側に延びるフランジ部とを有する充填豆腐用容器であって、前記収容凹部が、前記開口縁を画定する連続線の少なくとも1箇所において内側に突出する形状を有していることを特徴とする充填豆腐用容器を提供する。
【選択図】 図1
Description
この種の充填豆腐用容器は、通常、豆乳と凝固剤とを含む液を収容するための収容凹部と該収容凹部の開口縁から外側に延びるフランジ部とを有しており、充填豆腐を作製するのに際しては、空気の混入を防止すべくフランジ部の上にまで溢れるようにして前記液を収容凹部に注ぎ入れ、該収容凹部の開口をシール材で覆って密封した後で、加熱処理が施されたりしている。
従って、出来上がった充填豆腐は、文字通り容器内に隙間なく豆腐が充填されており、該豆腐を充填豆腐用容器から取り出そうとした際に、収容凹部の底面部などにおいて負圧が作用して豆腐を取り出し難いという問題を有している。
このような問題を解消するためには、収容凹部の内面と豆腐との界面に隙間を設け、容器の奥底の方にまで空気が流入し易い状態にさせることが有効で、従来、爪楊枝や包丁の先端を容器と豆腐との界面に差し込んで豆腐を取り出すようなことが行われている。
しかし、そのような行為は煩雑であるばかりか確実性に欠け、豆腐が崩れることを十分に防止できるものではない。
しかし、このような容器を利用する場合には、収容凹部の内面が豆腐から離れる方向に変形するものの豆腐自体にもこれに追従した変形を生じ易く、容器と豆腐との界面への空気の流入が十分になされ難いという問題を有する。
即ち、従来の充填豆腐用容器においては、豆腐を簡便に取り出すことが難しいという問題を有している。
即ち、この内側に突出している部分をさらに内側に進入させるように力を加えてやるとこの突出している部分の先端を中心にして熱可塑性樹脂シートが折れ曲がる方向に変形させることができる。
この時、この突出している部分の先端によって豆腐が収容凹部の中心側に変形を受けるとともにこの先端部分の左右においては熱可塑性樹脂シートの折れ曲がりによって収容凹部の内面が豆腐から離れる方向に移動する。
従って、突出する形状を有している部分において豆腐を押す作用と豆腐から離れる作用とが働き、豆腐と収容凹部の内面との間に隙間が形成され易く、空気を容器奥底まで導入させて当該充填豆腐用容器から豆腐を容易に取り出し得る。
即ち、本発明によれば、豆腐の取出しが容易な充填豆腐用容器を提供し得る。
図1は、4個の充填豆腐用容器1をミシン目Aによって個別に分断可能に連設させてなる連設体100の(a)平面図、(b)正面図、及び、(c)側面図であり、図2は、3個の充填豆腐用容器1をミシン目Aによって個別に分断可能に連設させてなる連設体100の(a)平面図、(b)正面図、及び、(c)側面図である。
また、図3は、充填豆腐用容器から豆腐を取り出す動作を示した概略平面図であり、図4は、図3の部分拡大図である。
そして、図1に示す前記連設体100においては、縦横2個ずつ合計4個の充填豆腐用容器1が連設されており、隣り合う充填豆腐用容器どうしの間で前記フランジ部11を互いに突き合せるような形で4個の充填豆腐用容器1が連設されている。
また、図2に示す前記連設体100においては、横一列に3個の充填豆腐用容器1が連設されており、隣り合う充填豆腐用容器どうしの間でフランジ部11を互いに突き合せるような形で連設されている点については図1に示す連設体と同じである。
即ち、本実施形態の充填豆腐用容器1は、収容凹部10の内部に余分な空間を形成させることなく豆腐を収容させるべく用いられる。
なお、収容凹部10は、通常、一人、乃至、2〜3人程度で食するのに適した量の豆腐を収容する大きさとされており、本実施形態においては、各収容凹部10の内容積が50cm3〜200cm3程度となるように形成されている。
より具体的には、例えば、図1に示す充填豆腐用容器1においては、その開口縁10eは、横長な長円形を描いている連続線を前記長円形の長手方向中央部となる位置において一方側から内側に突出させた形状を有しており、いわゆるそら豆形となっている。
そして、この開口縁10eは、直線部分を実質的に有しておらず、曲線のみによって画定されており、図1(a)正面視上側中央部を下方(収容凹部10の内側)に向けて突出させて前記そら豆形となっているが、この突出している部分の先端形状も先鋭なものとはなっておらず丸みを帯びた状態になっている。
即ち、本実施形態の充填豆腐用容器1は、容器底部12を形成している樹脂シートを収容凹部10の深さ方向に切断した際に角が形成されないようになっており、収容凹部10が形成されている部分においてあらゆる箇所で上記切断を行っても角が形成されないように容器底部12に丸みを持たせている。
なお、従来の箱型の収容凹部を備えた充填豆腐用容器のように容器底部に直角に近い角部を設けると、豆腐を取り出す際に前記角部において容器に接触している部分の豆腐が千切れ易くなるが、本実施形態の充填豆腐用容器1は、容器底部に上記のような丸みを持たせることで豆腐を崩すことなく取り出し得るように形成されている。
まず、図3(a)に示すように、内側に豆腐の充填されている収容凹部10に対してその長手方向両端部から内向きに力F1を加えるか、突出部10aに背面側から直接押圧力F2を加えるかして収容凹部10を変形させる。
そうすると、図3(b)に示すように、元々は、破線で示されているような形状であった開口縁10eが、収容凹部10の前記変形後には、実線で示したような形状の開口縁10e’となる。
この時、前記突出部10aは、その先端10xを中心にして折れ曲がり、該先端10xを挟んで左右の樹脂シートがなす角度が図4に示すように小さくなる(θ0→θ1)。
従って、前記突出部10aの先端10xが収容凹部10の中心に向けて移動する距離D1に比べて、その左右における突出部10aの移動距離D2が短くなる。
即ち、先端10xの左右において、移動距離の差(D1−D2)の分だけ収容凹部10の内面が先端10xに対して相対的に後退する結果となる。
また、前記突出部10aは、開口縁10eに近い部分においてのみ突出しているわけではなく、その高さを減少しつつ容器底部12にまで細長く延在されている。
従って、豆腐を取り出す際には、この容器底部12にまで続く突出部10aを伝って空気を奥深くにまで誘導させることができ、収容凹部10の底部において豆腐が崩れることを防止させることができる。
このことから前記先端10xの曲率半径(R)は、前記開口縁10eにおいて4mm〜10mmの範囲内となっていることが好ましい。
また、突出部10aの突出高さHは、前記開口縁10eにおいて5mm〜10mmの範囲内となっていることが好ましい。
中でも、このグリセリンモノ脂肪酸エステル類は、豆腐の消泡剤などにも利用される成分であることから衛生面を考慮しても前記樹脂シートに含有させる離型剤として特に好ましい物質であるといえる。
本実施形態の充填豆腐用容器1は、通常、10μm〜500μm程度の厚みを有するこれらの樹脂シートによって形成可能なものではあるが、該樹脂シートに離型剤を含有させる場合には、樹脂シート全体に含有させる必要はなく、容器内面を構成する側の表面部にさえ含有させておけばよい。
即ち、前記樹脂シートとして積層構造を有する樹脂シート(積層シート)を採用し、且つ、表面層がグリセリンモノ脂肪酸エステル類を含有する樹脂組成物で形成された積層シートを採用すればよい。
なお、その場合には、収容凹部の中心に対して対称となるようにして設けることが好ましく、例えば、図5に示すような形で複数の突出部10aを設けることが好ましい。
この図5に示す充填豆腐用容器1は、収容凹部10の2箇所に突出部10aが形成されており、該突出部10aが収容凹部10の中心に対して対称となるように配置されている。
しかも、前記突出部10aが収容凹部10の長手方向中央部に設けられて該収容凹部10の開口縁10eは、長円形の長手方向中央部に括れ(くびれ)を設けた瓢箪形となっている。
即ち、この図5に示す充填豆腐用容器1においては、開口縁10eを画定する連続線は、長円形の長手方向中央部において互いに対向する2箇所において内側に突出する形状を有しており、それぞれが豆腐と樹脂シートとの間に隙間を形成させるのに有効に機能するようになっている。
また、例えば、2つの突出部の突出方向が互いに対向しておらず、突出方向が互いに行き違うようになっていると、それぞれの突出部に同時に押圧力を加えた際には充填豆腐用容器が回転する方向に力が加わることになり充填豆腐用容器を保持し辛くなるが、図5に示す充填豆腐用容器1は、該突出部10aがその突出方向を互いに対向させていることから、一つの突出部を背面側から押す力と、もう一方の突出部を背面側から押す力とを拮抗させることができ、2個の突出部10aに同時に力を加えることが容易に実施可能となる。
なお、図5(b)にも示されているように、この充填豆腐用容器1の容器底部12は、平坦面の外縁から緩やかに立ち上がっており、鋭角な角部を形成させておらず、一般的な箱型の収容凹部を有する充填豆腐用容器に比べると豆腐の取り出しにおいて豆腐が崩れることを十分に抑制させ得るものである。
さらに、その形成に用いる熱可塑性樹脂シートなどにも上記に例示のない変更を加えることが可能なものである。
10 収容凹部
10a 突出部
10e 開口縁
11 フランジ部
Claims (3)
- 熱可塑性樹脂シートが熱成形されてなり、豆腐が収容される収容凹部と該収容凹部の開口縁から外側に延びるフランジ部とを有する充填豆腐用容器であって、
前記収容凹部が、前記開口縁を画定する連続線の少なくとも1箇所において内側に突出する形状を有していることを特徴とする充填豆腐用容器。 - 前記開口縁が、長円形の一部を内側に突出させた形状となっており、且つ、内側に突出する前記形状が前記長円形の長手方向中央部となる位置に形成されている請求項1記載の充填豆腐用容器。
- 前記長円形の長手方向中央部において互いに対向する2箇所に前記形状が形成されて前記開口縁が瓢箪形となっている請求項2記載の充填豆腐用容器。
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