JP2012232387A - 主軸ユニット駆動装置、及び主軸ユニット駆動方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】工作機械100は、工具を装着可能な主軸、及び主軸を回転駆動させる主軸駆動モーター133を含む主軸ユニットと、主軸ユニットをワークに対して相対移動させる各軸モーター211を備えたユニット移動部と、各軸モーター211のトルクを検出する各トルクセンサー220と、検出トルクに基づいて、各軸モーター211の駆動速度を制御する数値制御装置300と、を具備し、数値制御装置300は、第一トルク制限値を記憶する記憶部310と、トルクを比較するトルク監視手段341と、トルク監視手段341により検出トルクが第一トルク制限値を超えると判断された場合に、対応する軸モーター211の駆動速度Vを低減させる速度制御手段342Aと、を備えた。
【選択図】図2
Description
この工作機械では、工具に設けられたトルクセンサーにより工具に加わる加工トルクを検出する。また、外部から入力されたトルク目標値と、検出された加工トルクとの偏差を求め、この偏差に基づいて、送り修正量を算出する。
ここで、従来の工作機械を用いて穴あけ加工を実施した際の、主軸ユニットをワークに対して移動させるユニット駆動部に係るトルクの変動を図5に示す。図5において、(A)は、主軸ユニットに係る負荷が所定の制限値を超えず、通常通り穴あけ加工が完了した際のトルクの変動を示す図である。一方、(B)は、穴あけ加工時に、主軸ユニットに係る負荷が増大した場合のトルクの変動を示す図である。
一般に、工具が破損した場合と、主軸ユニットが破損した場合とを比較すると、工具が破損した場合は、当該工具を交換するだけでよいが、主軸ユニットが破損した場合、修理に要するコストや時間が大きくなる。したがって、主軸を含む主軸ユニットの破損を効果的に防止できる構成が望まれている。
このような構成では、トルク検出部では、ユニット移動部に加わるトルクを検出するため、主軸を含む主軸ユニット全体に加わる負荷を検出することができる。したがって、このようなトルク検出部により検出された検出トルクに基づいて、ユニット移動部を制御することで、主軸ユニットの過負荷による破損を効果的に防止できる。
ここで、基準となる相対移動速度としては、例えば予め設定された基準相対移動速度であってもよく、速度変更前の相対移動速度であってもよい。
本発明によれば、速度制御手段は、相対移動速度を一定の比率で低減させる。すなわち、速度制御手段は、検出トルクが破損防止用トルク制限値以上となる場合に相対移動速度を低減させるが、この際、例えば一度に最低速度まで低減させると、加工作業効率性が著しく低下する。これに対して、上述のように、相対移動速度を一定の比率で徐々に低下させることで、主軸ユニットに加わるトルクを最適な大きさに維持して加工作業を継続でき、作業効率の低下を抑制できる。
ここで、制御部は、検出トルクが移動促進用トルク制限値を下回る場合に即座にユニット移動部を制御してワークに対する主軸ユニットの相対的な移動速度を上昇させてもよい。しかしながら、例えば、検出トルク及び破損防止用トルク制限値の比較に基づいて、ワークに対する主軸ユニットの相対的な速度を低下させた直後などでは、一時的にトルクが低下したものの、時間経過後にトルクが上昇する場合がある。この場合、検出トルクが移動促進用トルクを下回ったタイミングで、ワークに対する主軸ユニットの相対的な移動速度を上昇させると、検出トルクが再び破損防止用トルク制限値を超える場合があり、再度速度制御手段による速度低減処理を実施する必要がある。
これに対して、本発明では、上記のように、移動促進用不感帯時間を設けることで、ユニット移動部及び主軸ユニットに係るトルクの変化を確認でき、適切なタイミングでワークに対する主軸ユニットの相対的な移動速度を上昇させることができる。
本発明によれば、速度制御手段は、相対移動速度を一定の比率で上昇させる。すなわち、速度制御手段は、検出トルクが移動促進用トルク制限値以下となる場合に相対移動速度を上昇させる。ここで、例えば、破損防止用トルク制限値に基づいて主軸ユニットのワークに対する相対移動速度を低減させた後、検出トルクが移動促進用トルク制限値を下回ったために相対移動速度を元の速度に復帰させた場合、再び検出トルクが破損防止用トルク制限値を上回ることも考えられる。これに対して、主軸ユニットのワークに対する相対移動速度を一定の比率で徐々に上昇させる場合では、速度の上がりすぎによる主軸ユニットへの過負荷を防止でき、主軸ユニットに最適な負荷が係った状態を維持して加工作業を継続できる。
本発明によれば、上述した発明と同様に、主軸ユニットの負荷増大による破損を効果的に防止できる。
[工作機械の構成]
図1は、本発明の第一実施形態の主軸ユニット駆動装置である工作機械の概略構成を示す斜視図である。図2は、第一実施形態の工作機械の概略構成を示すブロック図である。
工作機械100は、交換可能な工具132が装着された主軸131を備える主軸ユニット130を、3軸方向(XYZ方向)に移動させ、ワーク10に対して工具132により各種加工処理を実施する装置である。この工作機械100は、図1に示すように、ベース110と、ベース110に設けられたステージ120と、ベース110に設けられた一対のコラム111と、コラム111に設けられたビーム112と、ビーム112に設けられたスライダ113と、スライダ113に設けられた主軸ユニット130と、主軸ユニット130をワーク10に対して相対移動させるユニット移動部200と、当該工作機械100の駆動を制御する数値制御装置300(図2参照)と、を備えている。
なお、本実施形態では、工作機械100として、ワーク10に対して、主軸ユニット130を3軸方向(XYZ方向)に相対的に移動可能に設けられた門型構造を有する装置を例示するが、ワーク10に対して主軸ユニット130を1方向のみに相対移動させる構成や、2次元方向(2方向)に移動させる構成の装置としてもよい。
一対のコラム111は、ベース110に対して立設されており、これらの一対のコラム111の先端部間に、ビーム112が水平に(Y方向に沿って)架設されている。ビーム112は、Y方向に沿うガイドレール212Yを備え、このガイドレール212Yに、Y方向に沿って移動可能にスライダ113が保持されている。スライダ113は、内部にZ方向に沿うガイドレール(図示略)を備え、このガイドレールに、Z方向に沿って移動可能に主軸ユニット130が保持されている。ステージ120は、ワーク10が載置される部分であり、ベース110にX方向に沿って敷設されたガイドレール212X上に、X方向に沿って移動可能に設けられている。
X軸移動機構210Xは、X軸モーター211X(図2参照)を備え、当該X軸モーター211Xの駆動力により、ステージ120をガイドレール212Xに沿って、X方向に移動させる。Y軸移動機構210Yは、Y軸モーター211Y(図2参照)を備え、当該Y軸モーター211Yの駆動力により、スライダ113をガイドレール212Yに沿って、Y方向に沿って移動させる。Z軸移動機構210Zは、Z軸モーター211Z(図2参照)を備え、当該Z軸モーター211Zの駆動力により、スライダ113内に設けられたガイドレールに沿って、主軸ユニット130をZ方向に沿って移動させる。
これらの各軸モーター211(211X,211Y,211Z)は、数値制御装置300から出力される制御信号に基づいて、所定の駆動速度で駆動され、主軸ユニット130がワーク10に対する相対的に移動する。
また、各軸モーター211(211X,211Y,211Z)には、それぞれ本発明のトルク検出部であるトルクセンサー220(X軸トルクセンサー220X、Y軸トルクセンサー220Y、Z軸トルクセンサー220Z)が設けられ、各軸モーター211のモーター軸に係るトルクを検出する。各トルクセンサー220により検出された検出トルクは、数値制御装置300に出力される。つまり、各トルクセンサー220は、数値制御装置300に接続され、トルクセンサー220から出力された検出信号が数値制御装置300に入力される。
具体的には、数値制御装置300は、図2に示すように、記憶部310、X軸駆動部320X,Y軸駆動部320Y、Z軸駆動部320Z、主軸駆動部330、及び演算部340を備えている。
記憶部310に記憶される各種パラメーターとしては、本発明の破損防止用トルク制限値である第一トルク制限値N1、本発明の移動促進用トルク制限値である第二トルク制限値N2、本発明の破損防止用不感帯時間である第一時間T1、本発明の破損防止用見直し時間である第二時間T2、本発明の移動促進用不感帯時間である第三時間T3、各軸モーター211における基準駆動速度VS、各軸モーター211の速度変動比率m、速度復帰処理のフラグ情報等が挙げられる。ここで、これらの第一トルク制限値N1、第二トルク制限値N2、第一時間T1、第二時間T2、及び第三時間T3は、各軸モーター211に対してそれぞれ個別に設定されている。また、基準駆動速度VS、及び速度変動比率mは、各軸モーター211に対してそれぞれ個別に設定されていてもよく、各軸モーター211において共通としてもよい。さらに、記憶部310に記憶される各種パラメーターとして、主軸駆動モーター133の駆動速度が記憶されていてもよい。
ここで、第一トルク制限値とは、各軸モーター211に係るトルクが当該第一トルク制限値を超える場合に、主軸ユニット130やユニット移動部200が破損する恐れがあるとされる値の上限値である。したがって、当該第一トルク制限値以下の値で各軸モーター211を駆動させることで、主軸ユニット130やユニット移動部200の破損を防止することが可能となる。
また、第二トルク制限値とは、各軸モーター211に係るトルクが小さく、加工処理を迅速に実施するために、より速く各軸モーター211を駆動させることが可能であるとされる値の下限値である。したがって、当該第二トルク制限値以上の値で各軸モーター211を駆動させることで、主軸ユニット130やユニット移動部200の破損を防止しつつ、かつ迅速な加工処理を実施することが可能となる。
また、これらの各種パラメーターは、利用者により適宜設定入力することが可能であり、例えば、工作機械100によりワーク10の加工処理開始時に、変更等することができる。
トルク監視手段341は、本発明のトルク比較手段を構成し、各トルクセンサー220(220X,220Y,220Z)から入力される検出信号から、各軸モーター211に加えられたトルク(検出トルク)を取得する。また、トルク監視手段341は、記憶部310から第一トルク制限値N1、及び第二トルク制限値N2を読み込んで検出トルクNと比較し、検出トルクNと第一トルク制限値N1との大小関係、検出トルクNと第二トルク制限値N2との大小関係を判断する。
速度制御手段342Aは、各軸モーター211の駆動速度Vを決定して各軸駆動部320に速度指令信号を出力する。これにより、各軸駆動部320は、速度指令信号に基づいて、各軸モーター211に制御信号を出力して駆動させる。
また、速度制御手段342Aは、トルク監視手段341により、検出トルクNが第一トルク制限値N1を超えたと判断された場合に、当該検出トルクNが検出された軸モーター211の駆動速度Vを低減させる処理をする。この時、速度制御手段342Aは、記憶部310から第一時間T1,第二時間T2,基準駆動速度VS,速度変動比率mを読み出す。そして、速度制御手段342Aは、検出トルクNが第一トルク制限値N1を超えたタイミングから第一時間T1が経過するまでの間、検出トルクNが第一トルク制限値N1を超えたままである場合に、軸モーター211の駆動速度Vを、基準駆動速度VSの速度変動比率m分だけ減速させる。また、駆動速度Vを低減させたタイミングで、依然として検出トルクNが第一トルク制限値N1を超える場合、さらに第二時間T2が経過するまでの間検出トルクNが第一トルク制限値N1を超えたままである場合に、軸モーター211の駆動速度Vを、基準駆動速度VSの速度変動比率m分だけ減速させる。以降、速度制御手段342Aは、検出トルクNが第一トルク制限値N1以下となるまで、駆動速度Vを低減させる処理を実施する。
ここで、駆動速度Vが予め設定された最低駆動速度Vmin以下となった場合は、それ以上の駆動速度Vの低減処理を停止してもよく、この場合、工作機械100を緊急停止させる処理をしてもよい。
計時手段343は、工作機械100に内蔵された図示略の内蔵タイマーを監視し、検出トルクNが第一トルク制限値N1を超えたタイミングからの経過時間、駆動速度Vを低減させたタイミングからの経過時間、及び検出トルクNが第二トルク制限値N2を下回ったタイミングからの経過時間をカウントする。
次に上述したような工作機械100の動作について、図面に基づいて説明する。
図3は、工作機械100の動作を示すフローチャートである。図4は、本実施形態の工作機械100により、ワーク10に穴あけ加工を実施した際のZ軸モーターに係るトルクの変化、及びZ軸モーターの駆動速度Vの変化を示す図である。
本実施形態の工作機械100は、ワーク10を加工する加工処理を実施する際、数値制御装置300は、図3に示すような手順に従って各種処理を実施する。すなわち、利用者により加工処理を実施する旨の設定が成されると、加工実行手段342は、記憶部310から加工プログラムを読み込んで起動させる。これにより、加工実行手段342は、加工処理における初期設定を実施する(ステップS1)。すなわち、加工実行手段342は、記憶部310から、各軸モーター211の基準駆動速度VSを読み出し、当該各軸モーター211の駆動速度Vとして設定する。また、加工実行手段342は、速度を変動させた回数を示す変化回数カウンターiを初期化し、「i=0」を設定する。さらに、加工実行手段342は、検出トルクNが制限値を超えた場合にカウントする経過時間を示すカウンター値Tを初期化し、「T=0」を設定する。さらには、速度制御手段342Aにより、速度を変動させる際に必要となる各種パラメーターである第一トルク制限値N1,第二トルク制限値N2,第一時間T1,第二時間T2,第三時間T3,速度変動比率m,速度復帰処理を実施するか否かを示すフラグ情報、及び主軸駆動モーター133の駆動速度を読み込む。
この時、トルク監視手段341は、各トルクセンサー220から入力された検出トルクから、各軸モーター211に係る検出トルクNを監視する。そして、トルク監視手段341は、検出トルクNが第一トルク制限値N1を超えたか否かを判断する比較ステップを実行する(ステップS2)。
この速度制御ステップでは、速度制御手段342Aは、まずカウンター値Tが0であるか否かを判断する(ステップS3)。このステップS3において、カウンター値Tが、「T=0」である場合、計時手段343は、検出トルクNが第一トルク制限値N1を超えたタイミングからの経過時間のカウントを開始する(ステップS4)。
また、ステップS6において、変化回数カウンターiがi≧1である場合、すなわち、図4に示すタイミングA2,A3に示すように、1回以上駆動速度Vが低減された場合では、速度制御手段342Aは、第二時間T2が経過したか否かを判断する(ステップS8)。ステップS8において、カウンター値Tが第二時間T2より小さい場合は、ステップS2に戻り、トルク監視手段341によるトルク監視を継続する。
この時、速度制御手段342Aは、駆動速度Vを基準駆動速度VSの速度変動比率m分だけ低減させる処理(V=V−VS×m)を実施する。ここで、速度変動比率mとしては、例えば10%等を設定することができる。
この後、加工実行手段342は、変化回数カウンターiを1だけ加算し(ステップS10)、カウンター値Tを初期化して0に設定する(ステップS11)。この後、ステップS2に戻り、トルク監視手段341によるトルク監視を継続する。
ステップS12において、速度復帰を許可しない旨のフラグ情報が記録されている場合、加工実行手段342は、速度復帰処理を実施しない。この場合、加工実行手段342は、処理を継続するか否かの判断を実施する(ステップS21)。そして、例えば利用者により、加工処理を終了する旨の入力が実施された場合は、一連の工作機械100のよる加工処理を終了する。また、ステップS21において、処理を終了しない場合は、ステップS2に戻り、トルク監視手段341によるトルク監視を継続する。
この速度復帰処理では、加工実行手段342は、まず、駆動速度Vが基準駆動速度VSより小さいか否かを判断する(ステップS13)。ステップS13において、駆動速度Vが基準駆動速度VS以上である場合は、速度を復帰させる必要がないとして、ステップS21の処理を実施する。
ステップS13において、駆動速度Vが基準駆動速度VSより小さいと判断された場合、トルク監視手段341によるトルク監視により、検出トルクNが第二トルク制限値N2を下回ったか否かを判断する(ステップS14)。
このステップS14において、検出トルクNが第二トルク制限値N2以上である場合、駆動速度Vを上昇させると、検出トルクNが第一トルク制限値N1を超えて主軸ユニット130が破損する恐れがあるため、駆動速度Vを上昇させない。この場合、ステップS21の処理に移行する。
一方、ステップS14において、トルク監視手段341により検出トルクNが第二トルク制限値N2を下回ると判断された場合、速度制御手段342Aは、まずカウンター値Tが0であるか否かを判断する(ステップS15)。このステップS15において、カウンター値Tが、「T=0」である場合、計時手段343は、検出トルクNが第二トルク制限値N2を下回ったタイミング(図4におけるタイミングA4)からの経過時間のカウントを開始する(ステップS16)。
また、ステップS17において、カウンター値Tが第三時間T3以上となった場合、速度制御手段342Aは、駆動速度Vを上昇(復帰)させる処理をする(ステップS18)。この時、速度制御手段342Aは、駆動速度Vを基準駆動速度VSの速度変動比率m分だけ上昇させる処理(V=V+VS×m)を実施する。ここで、速度変動比率mとしては、ステップS9と同様の値を用い、例えば10%等を設定してもよく、別途異なる比率が設定されていてもよい。以上により、速度復帰処理が実施される。
以上により、工作機械100によるワーク10の加工処理、及びトルク制御処理が実施される。
本実施形態の工作機械100は、上述したように、工具132が装着される主軸131、及び主軸131を回転駆動させる主軸駆動モーター133を備えた主軸ユニット130と、この主軸ユニット130をXYZの各軸方向に移動させるユニット移動部200とを備え、ユニット移動部200における各軸モーター211には、トルクセンサー220が設けられている。そして、工作機械100の駆動を制御する数値制御装置300は、トルク監視手段341と、速度制御手段342Aを有する加工実行手段342を備えている。トルク監視手段341は、各トルクセンサー220において検出される検出トルクNが第一トルク制限値N1を超えたか否かを判断し、速度制御手段342Aは、トルク監視手段341により検出トルクNが第一トルク制限値N1を超えたと判断された場合に、当該検出トルクNが検出された軸モーター211の駆動速度Vを低減させる処理を実施する。このため、主軸ユニット130に係る負荷が限界を超えて破損する前に、軸モーター211の駆動速度Vを低減させて主軸ユニット130に係る負荷を軽減でき、主軸ユニット130の破損を効果的に防止することができる。
さらに、速度制御手段342Aは、速度復帰処理時においても、基準駆動速度VSの速度変動比率m分だけ駆動速度Vを上昇させる。これにより、駆動速度Vの過剰な上昇による主軸ユニット130の負荷増大を抑制でき、最適な駆動速度Vにより主軸ユニット130の送り速度を設定して、効率的な加工作業を実施することができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
さらには、駆動速度Vを変動させるまでの第一時間T1、第二時間T2、第三時間T3を設定したが、不感帯時間や見直し時間が設定されていなくてもよい。つまり、速度制御手段342Aは、検出トルクNが第一トルク制限値N1を超えたタイミングで駆動速度Vを低減させ、検出トルクNが第二トルク制限値N2を下回ったタイミングで駆動速度Vを上昇させる処理をしてもよい。
Claims (8)
- ワークを加工する工具を装着した主軸、及び当該主軸を回転駆動させる主軸駆動部を含む主軸ユニットと、
前記主軸ユニットを前記ワークに対して相対的に移動させるユニット移動部と、
前記ユニット移動部に加わるトルクを検出するトルク検出部と、
前記トルク検出部により検出された検出トルクに基づいて、前記主軸ユニットの前記ワークに対する相対移動速度を制御する制御部と、を具備し、
前記制御部は、
前記主軸ユニットの破損を防止するための破損防止用トルク制限値を記憶する記憶手段と、
前記検出トルク及び前記破損防止用トルク制限値を比較するトルク比較手段と、
前記検出トルクが前記破損防止用トルク制限値を超えた場合に、前記ユニット移動部による前記ワークに対する前記主軸ユニットの前記相対移動速度を低減させる速度制御手段と、
を備えたことを特徴とする主軸ユニット駆動装置。 - 請求項1に記載の主軸ユニット駆動装置において、
前記制御部は、時間を計測する計時手段を備え、
前記速度制御手段は、前記検出トルクが前記破損防止用トルク制限値を超えたタイミングから、所定の破損防止用不感帯時間を経過する間、前記検出トルクが前記破損防止用トルク制限値を超えたままである場合に、前記破損防止用不感帯時間の経過後に前記相対移動速度を低減させる
ことを特徴とする主軸ユニット駆動装置。 - 請求項2に記載の主軸ユニット駆動装置において、
前記速度制御手段は、前記相対移動速度を低減させたタイミングから、所定の破損防止用見直し時間が経過するまでの間、前記検出トルクが前記破損防止用トルク制限値を超えたままである場合に、前記相対移動速度を低減したタイミングから前記破損防止用見直し時間が経過した後に、前記相対移動速度を更に低減させる
ことを特徴とする主軸ユニット駆動装置。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の主軸ユニット駆動装置において、
前記速度制御手段は、基準となる相対移動速度に対して、一定の比率で前記相対移動速度を低減させる
ことを特徴とする主軸ユニット駆動装置。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載の主軸ユニット駆動装置において、
前記記憶手段は、前記主軸ユニットの移動を促すための移動促進用トルク制限値を記憶し、
前記速度制御手段は、前記検出トルクが前記移動促進用トルク制限値を下回る場合に、前記相対移動速度を上昇させる
ことを特徴とする主軸ユニット駆動装置。 - 請求項5に記載の主軸ユニット駆動装置において、
前記制御部は、時間を計測する計時手段を備え、
前記速度制御手段は、前記検出トルクが前記移動促進用トルク制限値を下回ったタイミングから所定の移動促進用不感帯時間を経過する間、前記検出トルクが前記移動促進用トルク制限値を下回ったままである場合に、前記移動促進用不感帯時間の経過後に前記相対移動速度を上昇させる
ことを特徴とする主軸ユニット駆動装置。 - 請求項4から請求項6のいずれかに記載の主軸ユニット駆動装置であって、
前記速度制御手段は、基準となる相対移動速度に対して一定の比率で前記相対移動速度を上昇させる
ことを特徴とする主軸ユニット駆動装置。 - ワークを加工する工具を装着した主軸、及び当該主軸を回転駆動させる主軸駆動部を含む主軸ユニットと、前記主軸ユニットを前記ワークに対して相対的に移動させるユニット移動部と、前記ユニット移動部に加わるトルクを検出するトルク検出部と、を備え、前記トルク検出部により検出された検出トルクに基づいて、前記ユニット移動部における前記主軸ユニットの移動速度を制御する主軸ユニット駆動方法であって、
前記主軸ユニットの破損を防止するための破損防止用トルク制限値と、前記検出トルクとを比較する比較ステップと、
前記比較ステップにおいて、前記検出トルクが前記破損防止用トルク制限値を超えた場合に、前記ユニット移動部による前記ワークに対する前記主軸ユニットの相対的な移動速度を低減させる速度制御ステップと、
を備えたことを特徴とする主軸ユニット駆動方法。
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