JPH0751992A - 穴開け加工方式 - Google Patents

穴開け加工方式

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JPH0751992A
JPH0751992A JP19649893A JP19649893A JPH0751992A JP H0751992 A JPH0751992 A JP H0751992A JP 19649893 A JP19649893 A JP 19649893A JP 19649893 A JP19649893 A JP 19649893A JP H0751992 A JPH0751992 A JP H0751992A
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JP
Japan
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spindle
drill
torque
cutting load
feed
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JP19649893A
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Akihiko Fujimoto
明彦 藤元
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Original Assignee
Fanuc Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 NC工作機械を用いて深穴加工を行う場合の
穴開け加工方式に関し、ドリルの切削負荷トルクの検出
レベルを簡単に調整することができ、しかもその切削負
荷トルクを適正に制御することができるようにする。 【構成】 主軸切削負荷推定手段1は、スピンドルモー
タ(主軸)73の速度信号X1sとスピンドルモータ7
3へのトルク指令値U1sを基にしてスピンドルモータ
73に働く外乱負荷トルクYsを推定する。主軸切削負
荷監視手段2は、主軸切削負荷推定手段1が推定した外
乱負荷トルクYsが所定の検出レベルに達したか否かを
監視し、その監視結果を主軸及び送り軸制御手段3に送
る。主軸及び送り軸制御手段3は、その監視結果を受け
て主軸及び送り軸の駆動制御を行うべく、送り軸のサー
ボモータ63には送り速度指令信号63を、主軸のスピ
ンドルモータ73には回転速度指令信号Sを出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はワークにドリルを用いて
穴を開ける穴開け加工方式に関し、特にNC工作機械を
用いて深穴加工を行う場合の穴開け加工方式に関する。
【0002】
【従来の技術】穴開け加工、特に微細な深穴加工を行う
場合、切り込み量が深くなるとドリルの切削負荷トルク
が増大し、その結果いわゆるドリルの食われ現象等が生
じる。そこで、本出願人は、これらの現象を防止すべ
く、ドリルの切削負荷トルクをドリルホルダ内に内蔵し
たトルクセンサを用いて検出し、その検出結果及び加工
深さに応じて加工条件を変更する穴開け加工方式を、特
開平4−240011号公報において提案した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記特開平4
−240011号公報に開示した穴開け加工方式の場
合、トルクセンサを用いて、ドリルの切削負荷トルクが
所定の検出レベル以上になったか否かを監視している
が、そのレベル設定はトルクセンサ本体に設けられたレ
ベル設定器で行う必要があった。また、そのレベル設定
も、ドリルやワーク、加工条件等が変わる毎に行う必要
があった。このため、ドリルの切削負荷トルク検出は煩
雑な作業になっていた。
【0004】さらに、トルクセンサには、1つのレベル
しか設定できない。ところで、実際の穴開け加工時にト
ルクセンサが所定レベルを検出し、異常であるとしてド
リルの送りを停止しようとしても、ドリルの送りには慣
性力が働いている。このため、ドリルは直ちに停止する
ことはできず、その結果ドリルの切削負荷トルクが折損
レベルを超えてしまい、結局ドリルが折損してしまうこ
とがある。この場合、トルクセンサの検出レベルを低め
に設定すれば、このようなドリル折損を防止することが
できるが、ドリルの切削負荷トルクが頻繁にその検出レ
ベルに達するようになり、その結果加工に長時間を要し
てしまう。したがって、トルクセンサに設定可能なただ
1つの検出レベルをどのレベルに設定するかを決定する
のは困難な作業となり、その調整に時間を要していた。
【0005】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、ドリルの切削負荷トルクの検出レベルを簡単
に調整することができ、切削負荷トルクを適正に制御す
ることができる穴開け加工方式を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために、ワークにドリルを用いて穴を開ける穴開
け加工方式において、前記ドリルを回転駆動する主軸の
切削負荷トルクを推定する主軸切削負荷推定手段と、前
記主軸切削負荷推定手段による推定切削負荷トルクが所
定トルク以上になったか否かを判別し監視する主軸切削
負荷監視手段と、前記主軸切削負荷監視手段の監視結果
に基づいて前記ドリルの主軸及び送り軸の駆動制御を行
う主軸及び送り軸制御手段と、を有することを特徴とす
る穴開け加工方式が、提供される。
【0007】
【作用】主軸切削負荷推定手段は、ドリルを回転駆動す
る主軸の切削負荷トルクを推定する。主軸切削負荷監視
手段は、その主軸切削負荷推定手段による推定切削負荷
トルクが所定トルク以上になったか否かを判別し監視す
る。そして、主軸及び送り軸制御手段は、主軸切削負荷
監視手段の監視結果に基づいてドリルの主軸及び送り軸
の駆動制御を行う。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図2は本発明のドリル加工方式を実施するため
の数値制御装置(CNC)のハードウェアのブロック図
である。図において、10は数値制御装置(CNC)で
ある。プロセッサ11は数値制御装置(CNC)10全
体の制御の中心となるプロセッサであり、バス21を介
して、ROM12に格納されたシステムプログラムを読
み出し、このシステムプログラムに従って、数値制御装
置(CNC)10全体の制御を実行する。RAM13に
は一時的な計算データ、表示データ等が格納される。R
AM13にはDRAMが使用される。CMOS14には
加工プログラム及び各種パラメータ等が格納される。本
発明に係る推定切削負荷トルクYsの検出レベルTH 、
TL もこのCMOS14に格納されている。CMOS1
4は、図示されていないバッテリでバックアップされ、
数値制御装置(CNC)10の電源がオフされても不揮
発性メモリとなっているので、それらのデータはそのま
ま保持される。
【0009】インタフェース15は外部機器用のインタ
フェースであり、紙テープリーダ、紙テープパンチャ
ー、紙テープリーダ・パンチャー等の外部機器31が接
続される。紙テープリーダからは加工プログラムが読み
込まれ、また、数値制御装置(CNC)10内で編集さ
れた加工プログラムを紙テープパンチャーに出力するこ
とができる。
【0010】PMC(プログラマブル・マシン・コント
ローラ)16はCNC10に内蔵され、ラダー形式で作
成されたシーケンスプログラムで機械を制御する。すな
わち、加工プログラムで指令された、M機能、S機能及
びT機能に従って、これらをシーケンスプログラムで機
械側で必要な信号に変換し、I/Oユニット17から機
械側に出力する。この出力信号は機械側のマグネット等
を駆動し、油圧バルブ、空圧バルブ及び電気アクチュエ
ータ等を作動させる。また、機械側のリミットスイッチ
及び機械操作盤のスイッチ等の信号を受けて、必要な処
理をして、プロセッサ11に渡す。
【0011】グラフィック制御回路18は各軸の現在位
置、アラーム、パラメータ、画像データ等のディジタル
データを画像信号に変換して出力する。この画像信号は
CRT/MDIユニット25の表示装置26に送られて
表示される。インタフェース19はCRT/MDIユニ
ット25内のキーボード27からのデータを受けて、プ
ロセッサ11に渡す。
【0012】インタフェース20は手動パルス発生器3
2に接続され、手動パルス発生器32からのパルスを受
ける。手動パルス発生器32は、ここでは図示されてい
ない機械操作盤に実装され、手動で機械稼働部を精密に
位置決めするのに使用される。
【0013】軸制御回路41〜43はプロセッサ11か
らの各軸の移動指令を受けて、各軸の指令をサーボアン
プ51〜53に出力する。サーボアンプ51〜53はこ
の移動指令を受けて、各軸のサーボモータ61〜63を
駆動する。Z軸の送りを制御するサーボモータ63はボ
ールねじ64を回転させて、スピンドルモータ73に接
続された主軸ヘッド74のZ軸方向での位置及び送り速
度を制御する。また、サーボモータ63には、位置検出
用のパルスコーダ631が内蔵されており、このパルス
コーダ631から位置信号がパルス列として軸制御回路
43にフィードバックされる。ここでは図示されていな
いが、X軸の送りを制御するサーボモータ61、Y軸の
送りを制御するサーボモータ62にも、上記サーボモー
タ63と同様に位置検出用のパルスコーダが内蔵され、
そのパルスコーダから位置信号がパルス列としてフィー
ドバックされる。場合によっては、位置検出器として、
リニアスケールが使用される。また、このパルス列をF
/V(周波数/速度)変換することにより、速度信号を
生成することができる。
【0014】スピンドル制御回路71はスピンドル回転
指令及びスピンドルのオリエンテーション等の指令を受
けて、スピンドルアンプ72にスピンドル速度信号を出
力する。スピンドルアンプ72はこのスピンドル速度信
号を受けて、スピンドルモータ73を指令された回転速
度で回転させる。また、オリエンテーション指令によっ
て、所定の位置にスピンドルを位置決めする。
【0015】スピンドルモータ73には歯車あるいはベ
ルトを介してポジションコーダ82が結合されている。
したがって、ポジションコーダ82はスピンドルモータ
73に同期して回転し、帰還パルスを出力し、その帰還
パルスはインタフェース81を経由してプロセッサ11
によって読み取られる。この帰還パルスは他の軸をスピ
ンドルモータ73に同期させて移動させ、穴開け等の加
工を行うために使用される。また、この帰還パルスをF
/V(周波数/速度)変換することにより、速度信号X
1sを生成することができる。
【0016】スピンドル制御回路71は、ここでは図示
されていないプロセッサを備えてソフトウェア処理を行
い、その機能の一部にオブザーバ410を有している。
オブザーバ410は、上記の速度信号X1s等を受けて
スピンドルモータ73に働く外乱負荷トルクYsを推定
する。その推定外乱負荷トルクYs(以下「外乱負荷ト
ルクYs」という)はCPU11に送られ、CPU11
はその外乱負荷トルクYsを読み取って所定の処理を行
う。上記オブザーバ410及びCPU11が行う処理に
ついての詳細は後述する。
【0017】スピンドルモータ73の主軸ヘッド74に
は、ドリル75が取り付けられている。ドリル75の回
転制御はスピンドルモータ73によって行われる。また
ドリル75のZ軸方向での位置及び送り速度の制御は、
上記主軸ヘッド74を介してサーボモータ63によって
行われる。
【0018】ドリル75は、サーボモータ63によって
Z軸方向に送られてワーク91に対して穴開け加工を行
う。このワーク91は、テーブル92に固定されてお
り、そのテーブル92は、ここではその機構を図示して
いないが、上述したX軸サーボモータ61及びY軸サー
ボモータ62によってそれぞれX方向、Y方向に移動制
御される。
【0019】次に、上述した外乱負荷トルクYsを推定
するオブザーバ410について説明する。図3は外乱負
荷トルクを推定するためのオブザーバのブロック図であ
る。このブロック図に示した処理は、上述したように、
スピンドル制御回路71のオブザーバ410において実
行される。
【0020】オブザーバ410が推定する外乱負荷トル
クYsは、スピンドルモータ73の全トルクから加減速
のための加減速トルクを除いたものとなり、切削負荷ト
ルク、機構部の摩擦トルク等の外乱負荷トルクを含むも
のである。ただし、ドリルやワークの材質等が一定であ
れば、切削負荷トルク以外のトルクについては、所定の
計算手法で除外することができる。そこで、本実施例で
は、外乱負荷トルクYsを切削負荷トルクと同等のもの
として取り扱うこととする。
【0021】図において、電流指令値U1sは、上述し
たプロセッサ11からの移動指令を受けてスピンドルモ
ータ73に出力されるトルク指令値であり、要素401
に入力されてスピンドルモータ73を駆動する。スピン
ドルモータ73の出力トルクには演算要素402におい
て、外乱負荷トルクX2が加算される。演算要素402
の出力は要素403によって、速度信号X1sとなる。
ここで、Jはスピンドルモータ73のイナーシャであ
る。
【0022】一方、電流指令値U1sはオブザーバ41
0に入力される。オブザーバ410は電流指令値U1s
とスピンドルモータ73の速度X1sから、外乱負荷ト
ルクを推定する。なお、ここではスピンドルモータ73
の速度制御については省略し、外乱負荷トルクを推定す
るための演算のみを説明する。電流指令値U1sは要素
411で(Kt/J)をかけられ、演算要素412へ出
力される。演算要素412では、後述する演算要素41
4からの帰還信号を加え、さらに、演算要素413で演
算要素415からの帰還信号を加算する。演算要素41
2及び413の出力単位は加速度である。演算要素41
3の出力は積分要素416に入力され、スピンドルモー
タ73の推定速度XX1として出力される。
【0023】推定速度XX1と実速度X1sとの差を演
算要素417で求め、その差分を演算要素414及び4
15にそれぞれ帰還する。ここで、比例要素414は比
例定数K1を有する。比例定数K1の単位はsec-1
ある。また、積分要素415にも積分定数K2を有す
る。積分定数の単位はsec-2である。
【0024】積分要素415の出力(XX2/J)は図
より、以下の式で求められる。 (XX2/J)=(X1s−XX1)・(K2/S) =(X2/J)・〔K2/(S2 +K1・S+K2)〕 したがって、極が安定するように定数K1,K2を選択
すると上記の式は、以下の式となる。
【0025】(XX2/J)≒(X2/J) XX2≒X2 すなわち、外乱負荷トルクX2をXX2で推定できる。
ただし、積分要素415の出力は推定外乱負荷トルクX
X2をJで除した推定加速度(XX2/J)であり、比
例要素420によって電流値に変換されるが、トルク表
示をするために、この電流値を推定外乱負荷トルクYs
で表示する。ここで、Jは先の要素403のJと同じス
ピンドルモータ73のイナーシャであり、Ktは要素4
01のトルク定数と同じである。Aは係数であり、1以
下の数値であり、推定加速度(XX2/J)を補正する
ための係数である。このように、オブザーバ410を用
いてスピンドルモータ73の外乱負荷トルクYs(X
2)が推定できる。
【0026】CPU11は、上述したように、この推定
外乱負荷トルクYs、すなわちドリル75の推定切削負
荷トルクYsを監視し、その推定切削負荷トルクYsが
所定の検出レベル(本実施例では、TH 、TL の2種
類)以上にならないように、ドリル75の送り速度及び
回転数を制御する。
【0027】図4は本発明の穴開け加工方式を説明する
ための図である。ドリル75は点P1で切削を開始し、
点P2、P3、P4を経由して点P5まで切削を行い、
ワーク91に深さq0の穴を開ける。説明のために、点
P3、P4、P5を横方向にずらして描く。ドリル75
は矢印L1〜L8に沿って順次移動する。矢印L1とL
2で1サイクルの加工が行われ、同様に、L3とL4、
L5とL6、L7とL8がそれぞれ1サイクルとなる。
各矢印の破線部分はドリル75の早送りを示し、実線部
分は指令された加工条件での切削を示す。なお、上述し
たように、切削負荷トルクYsの検出レベルは、高低の
2種類TH 、TL が設定されているとする。
【0028】先ず、ドリル75は、矢印A、Bの順に移
動し、点P1でワーク91の切削を開始し、矢印L1に
沿って所定切り込み量qの位置P2に達すると、矢印L
2に沿って一旦点P1の位置に退避(復帰)する。
【0029】この時点で、加工条件が変更される。すな
わち、ドリル75の送り速度F及び回転数Sが次式
(1)に基づいて、所定割合β2、θ2で低減される。
【0030】
【数1】 送り速度F=前サイクルでの送り速度F×β2 回転数 S=前サイクルでの回転数 S×θ2 ・・・(1) ここで、修正係数β2は例えば0.97に、修正係数θ
2は0.98に設定される。
【0031】加工条件変更後、矢印L3に沿って移動
し、その変更された加工条件で切削を行う。この場合の
切削は、前サイクルで加工した加工穴底P2に対してク
リアランスαを考慮した点P21から開始する。点P2
からの所定切り込み量qの位置に達する前に、点P31
でドリル75の推定切削負荷トルクYsが検出レベルT
L 以上になると、ドリル75の送り速度F及び回転数S
が次式(2)に基づいて、所定割合β3、θ3で低減さ
れ、その送り速度F及び回転数Sで引き続き矢印L3に
沿って切削が継続される。
【0032】
【数2】送り速度F=今までの送り速度F×β3 回転数 S=今までの回転数 S×θ3 ・・・(2) ここで、修正係数β3は例えば0.5に、修正係数θ3
は0.6に設定される。なお、この修正計数β3、θ3
により算出された送り速度Fと回転数Sは保持されず、
次回切込み時にβ1、β2、θ1、θ2を乗じる際の送
り速度F、回転数Sとして参照されない。
【0033】切削が継続されて点P3において、推定切
削負荷トルクYsが検出レベルTH以上になると、ドリ
ル75の切削負荷トルクが折損レベルに近づいていると
判別して、ドリル75の送りを直ちに停止し、再び点P
1の位置に復帰する(矢印L4)。
【0034】この時点で、再び加工条件が変更される
が、今回は過負荷トルク検出時であるため、低減割合を
大きくして次式(3)に基づいて変更される。
【0035】
【数3】 送り速度F=前サイクルでの送り速度F×β1 回転数 S=前サイクルでの回転数 S×θ1 ・・・(3) ここで、修正係数β1は、β2より小さい値(例えば
0.93)に、同様に修正係数θ1はθ2より小さい値
(例えば0.95)に設定され、過負荷トルク検出時に
は、送り速度F、回転数Sの低減割合を大きくするよう
にしている。
【0036】この加工条件で点P3から点P4まで、所
定切り込み量qの切削が行われる(矢印L5、L6)。
このようにして、深さq0の位置にある点P5まで切削
すると(矢印L7)、ドリル75は矢印8に沿って復帰
し、穴開け加工を終了する。
【0037】図5、図6、図7は本発明を実行するため
のフローチャートを示す図であり、図5はステップ1〜
6、11、12及び17を、図6はステップ7〜10
を、図7はステップ13〜16をそれぞれ示す。図にお
いて、Sに続く数値はステップ番号を示す。 〔S1〕ドリル75の初期送り速度F0 及び初期回転数
0 、加工穴深さq0、1サイクルの切り込み量q、及
び検出レベルTH 、TL を読み込む。 〔S2〕ドリル75を切削開始位置P1まで移動する。 〔S3〕切削を開始する。 〔S4〕ドリル75の推定切削負荷トルクYsが検出レ
ベルTL 以上であるか否かを判別する。検出レベルTL
以上であればS5に進み、そうでなければS11に進
む。 〔S5〕加工条件を式(2)に基づいて変更し、切削を
継続して行う。 〔S6〕ドリル75の推定切削負荷トルクYsが検出レ
ベルTH 以上であるか否かを判別する。検出レベルTH
以上であればS7に進み、そうでなければS11に進
む。 〔S7〕ドリル75の送りを停止し、そのときのドリル
位置(加工穴底位置)を読み込む。 〔S8〕ドリルを切削開始位置P1に復帰させる。 〔S9〕加工条件を式(3)に基づいて変更する。 〔S10〕切削を再開するためにドリル75を加工穴底
位置に移動させる。 〔S11〕加工穴深さq0に達したか否かを判別する。
達したときはS17に進み、達していないときはS12
に進む。 〔S12〕1サイクルの切り込み量qに達したか否かを
判別する。達したときはS13に進み、達していないと
きはプログラムを終了する。 〔S13〕ドリル75の送りを停止し、そのときのドリ
ル位置(加工穴底位置)を読み込む。 〔S14〕ドリルを切削開始位置P1に復帰させる。 〔S15〕加工条件を式(1)に基づいて変更する。 〔S16〕切削を再開するためにドリル75を加工穴底
位置に移動させる。 〔S17〕穴開け加工が終了したためにドリルを復帰さ
せる。
【0038】このように、穴加工を行う際に、ドリル7
5の切削負荷トルクを推定し、その推定切削負荷トルク
Ysが複数設けた検出レベルを超えた場合、その都度加
工条件の送り速度F及び回転数Sを順次低減するか、あ
るいは送りを直ちに停止するようにした。この検出レベ
ルは、プログラム上で簡単に設定することができる。し
たがって、過負荷トルクによるドリル75の折損等を防
止できるだけでなく、ドリル75の切削負荷トルクの検
出レベルを簡単に調整することができ、切削負荷トルク
を適正に制御することができる。
【0039】また、この切削負荷トルクの推定は、スピ
ンドル制御回路71に設けたオブザーバ410において
行うので、ドリルを交換した場合でも共通のオブザーバ
を使用することができ、従来のようなトルクセンサを交
換する必要もなくなる。
【0040】さらに、加工穴深さに応じて、加工条件を
順次変更するため、深い位置での切削油の供給不足にも
適切に対応して深穴加工を行うことができる。また、加
工条件の変更は、修正係数を変更するだけなので、加工
穴深さに応じた適切な加工条件を簡単に設定することが
できる。
【0041】さらに、従来、ドリル75の折損等の発生
を防止するために、送り速度F及び回転数Sを低く設定
していたが、本実施例では、条件を順次変更するため、
浅い位置では送り速度F、回転数Sを比較的高く設定で
きる。したがって、高能率で穴開け加工を行うことがで
きる。
【0042】図1は本発明の原理ブロック図である。主
軸切削負荷推定手段1は、スピンドルモータ(主軸)7
3の速度信号X1sとスピンドルモータ73へのトルク
指令値U1sを基にしてスピンドルモータ73に働く外
乱負荷トルクYsを推定する。主軸切削負荷監視手段2
は、主軸切削負荷推定手段1が推定した外乱負荷トルク
Ysが所定の検出レベルに達したか否かを監視し、その
監視結果を主軸及び送り軸制御手段3に送る。主軸及び
送り軸制御手段3は、その監視結果を受けて主軸及び送
り軸の駆動制御を行うべく、送り軸のサーボモータ63
には送り速度指令信号63を、主軸のスピンドルモータ
73には回転速度指令信号Sを、出力する。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、穴加工
を行う際に、ドリルの切削負荷トルクを推定し、その推
定切削負荷トルクが検出レベルに達した場合、加工条件
の変更または送りの停止を行うように構成した。この検
出レベルは、プログラム上で簡単に設定することができ
る。したがって、過負荷トルクによるドリルの折損等を
防止できるだけでなく、ドリルの切削負荷トルクの検出
レベルを簡単に調整することができ、しかもその切削負
荷トルクを適正に制御することができるまた、この切削
負荷トルクの推定は、ソフトウェア処理によって行うの
で、ドリルを交換した場合でもその切削負荷トルク推定
処理のためのソフトウェア(オブザーバ)を共通に使用
することができ、従来のようなトルクセンサを交換する
必要もなくなる。
【0044】さらに、ドリルの折損等の発生を防止する
ために、送り速度及び回転数を低く設定していたが、加
工条件を順次変更するようにしたので、加工深さに応じ
て送り速度及び回転数を適切に設定できる。したがっ
て、高能率で穴開け加工を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理ブロック図である。
【図2】本発明のドリル加工方式を実施するための数値
制御装置(CNC)のハードウェアのブロック図であ
る。
【図3】外乱負荷トルクを推定するためのオブザーバの
ブロック図である。
【図4】本発明の穴開け加工方式を説明するための図で
ある。
【図5】本発明を実行するためのフローチャートを示す
図であり、ステップ1〜6、11、12及び17を示
す。
【図6】本発明を実行するためのフローチャートを示す
図であり、ステップ7〜10を示す。
【図7】本発明を実行するためのフローチャートを示す
図であり、ステップ13〜16を示す。
【符号の説明】
1 主軸切削負荷推定手段 2 主軸切削負荷監視手段 3 主軸及び送り軸制御手段 11 プロセッサ 12 ROM 13 RAM 14 CMOS 63 サーボモータ(送り軸) 71 スピンドル制御回路 73 スピンドルモータ(主軸) 75 ドリル 91 ワーク 410 オブザーバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05B 19/404 19/416

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークにドリルを用いて穴を開ける穴開
    け加工方式において、 前記ドリルを回転駆動する主軸の切削負荷トルクを推定
    する主軸切削負荷推定手段と、 前記主軸切削負荷推定手段による推定切削負荷トルクが
    所定トルク以上になったか否かを判別し監視する主軸切
    削負荷監視手段と、 前記主軸切削負荷監視手段の監視結果に基づいて前記ド
    リルの主軸及び送り軸の駆動制御を行う主軸及び送り軸
    制御手段と、 を有することを特徴とする穴開け加工方式。
  2. 【請求項2】 前記所定トルクは前記ドリルの折損レベ
    ル以下であって、かつ1つまたは複数の検出レベルに設
    定されることを特徴とする請求項1記載の穴開け加工方
    式。
  3. 【請求項3】 前記主軸及び送り軸制御手段は、 前記推定切削負荷トルクが前記所定トルク以下の場合、
    前記ドリルの送りを継続して前記ドリルが前記ワークの
    切り込み開始位置から所定量切り込んだ時点で一旦前記
    ドリルを退避させて前記穴開け加工の加工条件を変更
    し、 前記推定切削負荷トルクが前記所定トルク以上になった
    場合、前記所定トルクが最大の検出レベルでないときは
    前記加工条件を変更し、前記所定トルクが最大の検出レ
    ベルのときは前記ドリルの送りを停止して一旦前記ドリ
    ルを退避させた後前記加工条件を変更し、 前記変更された加工条件で前記穴開け加工を再開し、 加工穴が所定深さに達した時点で前記穴開け加工を終了
    する、 ことを特徴とする請求項1記載の穴開け加工方式。
  4. 【請求項4】 前記穴開け加工の加工条件変更は、前記
    ドリルの送り速度及び回転数の低減であることを特徴と
    する請求項3記載の穴開け加工方式。
  5. 【請求項5】 前記切削負荷トルクが所定トルク以上に
    なった場合の加工条件変更は、前記ドリルが前記ワーク
    の切り込み開始位置から順調に所定量切り込んだ後の穴
    開け加工再開時の加工条件変更より、大きな割合で前記
    ドリルの送り速度及び回転数を低減することを特徴とす
    る請求項3記載の穴開け加工方式。
  6. 【請求項6】 前記主軸切削負荷推定手段は前記主軸に
    速度指令等を出力するスピンドル制御回路内に設けられ
    ることを特徴とする請求項1記載の穴開け加工方式。
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