JP2012228698A - レーザ加工ノズル - Google Patents

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Abstract

【課題】レーザ加工装置において、大幅なコスト増なく、ノズルとワークとの距離に応じて、自動的にアシストガス圧を調整することのできるレーザ加工ノズルを提供すること。
【解決手段】レーザ加工ノズル1は、レーザ光とアシストガスGとを用いてワークWを加工するレーザ加工ノズルであって、ノズルの先端に設けられ、ワークの加工部位に向けてアシストガスGを供給するアシストガス噴出口12と、アシストガス噴出口とは別に設けられ、アシストガスGを逃がすガス圧調整孔23と、ノズルの先端とワークとの距離に応じて、ガス圧調整孔の開口度合を調整する開閉調整機構30、40と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、レーザ加工ノズルに関する。詳しくは、ノズルとワークとの距離に応じて、アシストガス圧を調整可能なレーザ加工ノズルに関する。
従来から、さまざまなレーザ加工が行われている。例えば、図13に示すように、レーザ光でワークを加熱して溶融し、アシストガスで溶融ワークを吹き飛ばしながら、ノズルを矢印方向に移動させることで、切断を行う。加工の種類に応じて、アシストガスの圧力や流量を設定することは公知である(例えば、特許文献1等参照)。
特開平5−57469号公報
しかしながら、アシストガスの勢いは、ノズルの先端とワークとの距離に応じて変動する。すなわち、ノズルの先端とワークとの距離が近づくと、アシストガスの勢いは強くなる。また、ノズルの先端とワークとの距離が離れると、アシストガスの勢いは弱くなる。
アシストガスの勢いが強すぎても、弱すぎても、うまく切断ができない。
そのため、アシストガスの勢いを適切な範囲に維持するために、ノズルとワークとの距離を厳密に制御する必要がある。
また、図14に示すように、加工速度を上げると、アシストガスの勢いを適切な範囲に維持することがより困難になる。
すなわち、図14(A)に示すレーザ加工ノズルでワークの切断を行う場合、図14(B)、(C)、(D)は、図14(B)<図14(C)<図14(D)と加工速度を上げたときの、ノズルの先端とワークとの距離(縦軸)と、アシストガスの流量(横軸)との関係を示す。図中、斜線部が、良好な加工結果が得られた範囲である。
図14(B)、(C)、(D)から明らかなように、加工速度を上げていくにつれて、良好な加工結果が得られる範囲が、ノズルの先端とワークとの距離(縦軸)に関して厳しくなっていく。それだけでなく、アシストガスの流量(横軸)に関しても、良好な加工結果が得られる範囲が厳しくなっていく。
したがって、良好な加工結果を得るためには、加工速度にともなう効率および生産性を犠牲にしても、加工速度を低くせざるを得ない。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、レーザ加工装置において、大幅なコスト増なく、ノズルとワークとの距離に応じて、自動的にアシストガス圧を調整することのできるレーザ加工ノズルを提供することを目的とする。
本発明のレーザ加工ノズルは、レーザ光とアシストガスとを用いてワークを加工するレーザ加工ノズルであって、ノズルの先端に設けられ、ワークの加工部位に向けてアシストガスを供給するアシストガス噴出口と、前記アシストガス噴出口とは別に設けられ、アシストガスを逃がすガス圧調整孔と、前記ノズルの先端とワークとの距離に応じて、前記ガス圧調整孔の開口度合を調整する開閉調整機構と、を備える。
この発明によれば、ノズルの先端とワークとの距離に応じて、アシストガス噴出口とは別に設けられてアシストガスを逃がすガス圧調整孔の開口度合を、開閉調整機構が調整する。そのため、ノズルがワークに近づきすぎると、ガス圧調整口の開口度合が自動的に調整される。
したがって、ノズルとワークとの距離に応じて、自動的にアシストガス圧を調整することができる。
この場合、前記開閉調整機構は、前記ガス圧調整孔に設けられ、前記アシストガス噴出口の外部のアシストガス圧を受けて動作する開閉弁であることが好ましい。
この発明によれば、開閉弁が、アシストガス噴出口の外部のアシストガス圧を受けてガス圧調整孔を開閉する。そのため、ノズルがワークに近づきすぎると、ガス圧調整口の開口度合が自動的に調整される。
したがって、ノズルとワークとの距離に応じて、自動的にアシストガス圧を調整することができる。
この場合、前記開閉調整機構は、前記ガス圧調整孔に設けられ、当該ガス圧調整孔の内部のアシストガス圧により動作する開閉弁であることが好ましい。
この発明によれば、開閉弁が、ガス圧調整孔の内部のアシストガス圧によりガス圧調整孔を開閉する。そのため、ノズルがワークに近づきすぎると、ガス圧調整口の開口度合が自動的に調整される。
したがって、ノズルとワークとの距離に応じて、自動的にアシストガス圧を調整することができる。
この場合、前記開閉調整機構は、前記ガス圧調整孔に設けられた開閉弁と、前記開閉弁に接続され、前記ノズルの先端付近でワークに対向するよう配置された磁性体とで構成される、ことが好ましい。
この発明によれば、磁性材からなるワークとノズルとの距離に応じて、磁性体が、ワークとの間で相互に磁気作用を発揮することにより、アシストガスを逃がすガス圧調整孔の開閉弁を調整する。そのため、ノズルがワークに近づきすぎると、ガス圧調整口の開口度合が自動的に調整される。
したがって、ノズルとワークとの距離に応じて、自動的にアシストガス圧を調整することができる。
この場合、前記開閉調整機構は、前記ガス圧調整孔に設けられた開閉弁と、前記開閉弁に接続され、前記ノズルの先端付近でワークに対向するよう配置された接触子とで構成される、ことが好ましい。
この発明によれば、ノズルとワークとの距離に応じて、接触子が、アシストガスを逃がすガス圧調整孔の開閉弁を機械的に調整する。そのため、ノズルがワークに近づきすぎると、ガス圧調整口の開口度合が自動的に調整される。
したがって、ノズルとワークとの距離に応じて、自動的にアシストガス圧を調整することができる。
本発明によれば、ノズルの先端とワークとの距離に応じて、アシストガス噴出口とは別に設けられてアシストガスを逃がすガス圧調整孔の開口度合を、開閉調整機構が調整する。そのため、ノズルがワークに近づきすぎると、ガス圧調整口の開口度合が自動的に調整される。
したがって、ノズルとワークとの距離に応じて、自動的にアシストガス圧を調整することができる。
本発明の第1実施形態に係るレーザ加工ノズルの不使用時の状態を示し、(A)は断面図、(B)は斜視図である。 図1のレーザ加工ノズルの通常使用時の状態を示す断面図である。 図1のレーザ加工ノズルのワーク接近時の状態を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係るレーザ加工ノズルの不使用時の状態を示し、(A)は断面図、(B)は斜視図である。 図4のレーザ加工ノズルの通常使用時の状態を示す断面図である。 図4のレーザ加工ノズルのワーク接近時の状態を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係るレーザ加工ノズルの不使用時の状態を示し、(A)は断面図、(B)は斜視図である。 図7のレーザ加工ノズルの通常使用時の状態を示す断面図である。 図7のレーザ加工ノズルのワーク接近時の状態を示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係るレーザ加工ノズルの不使用時の状態を示し、(A)は断面図、(B)は斜視図である。 図10のレーザ加工ノズルの通常使用時の状態を示す断面図である。 図10のレーザ加工ノズルのワーク接近時の状態を示す断面図である。 レーザ加工の原理を示す概略図である。 レーザ加工ノズルおよびワーク間の距離とレーザ加工ノズルの移動速度との関係を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係るレーザ加工ノズル1を示し、(A)は断面図、(B)は斜視図である。レーザ加工ノズル1は、ノズル本体10と、開閉調整機構としてのフローティングフランジ30とを備える。
ノズル本体10は、図示しないレーザ加工ヘッドの先端(下端)に取り付けられる。レーザ加工ヘッドには、実質的に円筒形の貫通孔が形成されている。図示しないレーザ発振器から出力されるレーザ光は、レーザ加工ヘッドの貫通孔内をその中心軸線に沿って照射される。レーザ加工ヘッドにはまた、外部から貫通孔内にアシストガスが導入される。
ノズル本体10は、レーザ加工ヘッドの先端(下端)に取り付けられたとき、レーザ加工ヘッドの貫通孔と同一軸線上に連通してアシストガスGの流路となる流路孔11を備える。流路孔11は、アシストガスGの流路の断面積を徐々に絞って流速を早めるように、実質的に逆円錐形のテーパ状に形成されている。流路孔11の先端(下端)は、ノズル本体10の先端(下端)に開口して、アシストガス噴出口12を構成する。
アシストガス噴出口12が開口するノズル本体10の先端面(下端面)13は、ノズル本体10の中心軸線(すなわち、流路孔11の中心軸線)に対して直交する平面状に形成されている。
ノズル本体10の先端面(下端面)13から所定高さ上方までの外周面は、円筒形に形成されて、この部分は、ノズル本体10の円筒部14を構成する。
ノズル本体10の円筒部14から所定高さ上方には、全周に亘って半径方向外方へ張り出したフランジ部20を備える。
ノズル本体10の円筒部14からフランジ部20までの外周面は、徐々に拡がるテーパ面15に形成されている。
フランジ部20の上面21および下面22は、いずれも、ノズル本体10の中心軸線に対して直交する平面に形成されている。
フランジ部20は、流路孔11からフランジ部20の外周面までフランジ部20の半径方向に沿って貫通するガス圧調整孔23を備える。このようなガス圧調整孔23が3つ、フランジ部20の円周方向に均等に角度配分して配置されている。
フランジ部20は、また、ガス圧調整孔23の途中に、フランジ部20の上面21と下面22との間を貫通する挿通孔24を備える。挿通孔24の内径は、ガス圧調整孔23の内径と実質的に同径である。挿通孔24の中心軸線は、ノズル本体10の中心軸線と平行で、かつ、ガス圧調整孔23の中心軸線と交差する。3つのガス圧調整孔23にそれぞれ1つずつ、合計3つの挿通孔24が形成される。3つの挿通孔24は、ノズル本体10の中心軸線を中心とする同心円上に配置されている。
フランジ部20は、さらに、フランジ部20の上面21と下面22との間を貫通する取り付け孔25を3つ備える。3つの取り付け孔25は、ノズル本体10の中心軸線を中心とする同心円上に配置され、それらの中心軸線は、いずれもノズル本体10の中心軸線と平行をなす。3つの取り付け孔25は、3つの挿通孔24と交互に、フランジ部20の円周方向に均等に角度配分して配置されている。
フローティングフランジ30は、中心孔31を備える実質的に円盤状のものである。中心孔31は、ノズル本体10の円筒部14と実質的に同径で、円筒部14を挿通する。
フローティングフランジ30の上面32および下面33は、いずれも、フローティングフランジ30の中心軸線(中心孔31の中心軸線)に対して直交する平面に形成されている。
フローティングフランジ30の下面33の周囲には、下面33からわずかに上方に位置する環状の下向き面34が形成されている。
フローティングフランジ30の中心孔31の上下方向の長さは、ノズル本体10の円筒部14の上下方向の長さに比べて、短く形成されている。
フローティングフランジ30の中心孔31の上端からフローティングフランジ30の上面32までの内周面は、ノズル本体10のテーパ面15と平行なテーパ面35に形成されている。
フローティングフランジ30には、ノズル本体10のフランジ部20の3つの挿通孔24に対応する位置に、それぞれ固定孔36が形成されている。3つの固定孔36の下端は下向き面34に開口する。
フローティングフランジ30には、ノズル本体10のフランジ部20の3つの取り付け孔25に対応する位置に、それぞれガイド孔37が形成されている。3つのガイド孔37の下端は下向き面34に開口する。
フローティングフランジ30の3つのガイド孔37には、ガイド孔37よりも小径で、頭部のみガイド孔37よりも大径のガイドねじ45が下から通される。そして、ガイド孔37から上方へ突き出たガイドねじ45は、ノズル本体10のフランジ部20の取り付け孔25にねじ込んで留められる。
このとき、フローティングフランジ30の下面33の高さが、ノズル本体10の先端面(下端面)13の高さと実質的に同一となるように、ガイドねじ45のねじ込み量が調整される。
これにより、フローティングフランジ30は、下面33の高さが、ノズル本体10の先端面(下端面)13の高さと実質的に同一となる位置(下限位置)で、ガイドねじ45の頭部によってノズル本体10に支持される。
そして、フローティングフランジ30は、ノズル本体10によって、下限位置と、中心孔31の上端およびテーパ面35が、ノズル本体10の円筒部14の上端およびテーパ面15にそれぞれ接する上限位置との間で、昇降自在に支持される。
フローティングフランジ30の3つの固定孔36には、開閉弁としての、かつ開閉調整機構としての、調整ピン40が固定される。調整ピン40は、フローティングフランジ30の固定孔36とほぼ同径で固定孔36内に固定される固定部41と、固定部41から上方へ延びる、開閉弁としてのニードル部42とを備える。
ニードル部42は、ノズル本体10の挿通孔24と実質的に同径で、挿通孔24内に気密に挿通される上気密部42aと、上気密部42aと同様の下気密部42bと、上気密部42aと下気密部42bとの間に配置される、気密部42a、42bよりも小径の小径部42cと、を備える。
フローティングフランジ30が下限位置にあるとき、調整ピン40のニードル部42の上気密部42aは、ノズル本体10のフランジ部20の挿通孔24の全部の高さを気密に塞ぐ位置にある。
フローティングフランジ30が下限位置からわずかに上昇したとき、調整ピン40のニードル部42の上気密部42aは、ノズル本体10のフランジ部20の挿通孔24の下端部をわずかに塞ぎきれない位置にある。そのため、挿通孔24の下端部には、調整ピン40のニードル部42の小径部42cが位置する(図2参照)。
フローティングフランジ30がさらに上昇したとき、調整ピン40のニードル部42の上気密部42aは、ノズル本体10のフランジ部20の挿通孔24の下端部からさらに上方まで塞がない位置にある。そのため、挿通孔24の下端部のみならず下半部には、調整ピン40のニードル部42の小径部42cが位置する(図3参照)。
上記のように構成されたレーザ加工ノズル1は、つぎのように作用する。
図1(A)に示すように、不使用時には、フローティングフランジ30は、自重により、下限位置にある。このとき、調整ピン40のニードル部42は、上気密部42aが、ノズル本体10のフランジ部20の挿通孔24の全部の高さを気密に塞ぐ位置にある。
そのため、ガス圧調整孔23は、調整ピン40のニードル部42の上気密部42aによって完全に塞がれて、挿通孔24の前方と後方とが完全に遮断されている。
レーザ加工ノズル1の先端面(下端面)13とワークWとの間に所定の距離を隔ててアシストガスGを噴出させながら、レーザ加工ノズル1を用いてレーザ加工を開始する。
すると、図2に示すように、レーザ加工ノズル1の先端面(下端面)13とワークWとの間におけるアシストガスGの圧力によって、フローティングフランジ30は、ノズル本体10に対して所定高さ上昇する。このとき、調整ピン40のニードル部42の小径部42cは、所定長さだけ挿通孔24からガス圧調整孔23内に露出する。
このときのノズル本体10に対するフローティングフランジ30の相対高さを、フローティングフランジ30の基準高さとする。また、調整ピン40のニードル部42の小径部42cがガス圧調整孔23内に露出する長さを、調整ピン40のニードル部42の小径部42cの基準長さとする。
レーザ加工中に、レーザ加工ノズル1の先端面(下端面)13とワークWとの間の距離が、レーザ加工を実行するためにあらかじめ決められた所定の距離に保たれている間はずっと、フローティングフランジ30はノズル本体10に対して基準高さにあり、調整ピン40のニードル部42の小径部42cの基準長さが、ガス圧調整孔23内に露出している。
すなわち、レーザ加工ヘッドの貫通孔内に導入されるアシストガスGは、その大部分がアシストガス噴出口12から噴出してレーザ加工に使用される。そして、レーザ加工ヘッドの貫通孔内に導入されたアシストガスGのうち、ごく一部のみが、ガス圧調整孔23内に露出している調整ピン40のニードル部42の小径部42cの周囲を通って、ガス圧調整孔23から排出される。
レーザ加工ノズル1の先端面(下端面)13とワークWとの間の距離が、あらかじめ決められた所定の距離に保たれている間はずっと、この状態を保ってレーザ加工が実行される。
レーザ加工中に、図3に示すように、レーザ加工ノズル1の先端面(下端面)13とワークWとの間の距離が、あらかじめ決められた所定の距離よりも一定量接近する場合は、レーザ加工ノズル1の先端面(下端面)13とワークWとの間におけるアシストガスGの圧力が一定量高まる。
このアシストガスGの圧力の一定量の高まりによって、フローティングフランジ30は、ノズル本体10に対して基準高さよりも一定量上昇する。このとき、調整ピン40のニードル部42の小径部42cは、基準長さよりも一定量長くガス圧調整孔23内に露出する。
これにより、ガス圧調整孔23内に露出している調整ピン40のニードル部42の小径部42cの周囲を通って、ガス圧調整孔23から排出されるアシストガスGの量は、一定量増加する。
そのため、アシストガス噴出口12から噴出するアシストガスGの量は、一定量減少する。
このアシストガスGの噴出量が一定量減少することによって、レーザ加工ノズル1の先端面(下端面)13とワークWとの間におけるアシストガスGの圧力の高まりが抑制される場合は、この状態に維持される。
レーザ加工ノズル1の先端面(下端面)13とワークWとの間の距離が、あらかじめ決められた所定の距離に戻って、アシストガスGの圧力が低下する場合は、フローティングフランジ30は、ノズル本体10に対して基準高さに戻る。このとき、ガス圧調整孔23内に露出している調整ピン40のニードル部42の小径部42cの長さも、基準長さに戻る。
一方、レーザ加工中に、アシストガスGの噴出量が一定量減少する程度では不十分なほど、レーザ加工ノズル1の先端面(下端面)13とワークWとの間の距離が大きく接近する場合は、レーザ加工ノズル1の先端面(下端面)13とワークWとの間におけるアシストガスGの圧力は、大きく高まる。
このアシストガスGの圧力の大きな高まりによって、フローティングフランジ30は、ノズル本体10に対して基準高さよりも大きく上昇する。このとき、調整ピン40のニードル部42の小径部42cは、基準長さよりもずっと長くガス圧調整孔23内に露出する。
これにより、ガス圧調整孔23内に露出している調整ピン40のニードル部42の小径部42cの周囲を通って、ガス圧調整孔23から排出されるアシストガスGの量は、大きく増加する。
そのため、アシストガス噴出口12から噴出するアシストガスGの量は、大きく減少する。
その結果、レーザ加工ノズル1の先端面(下端面)13とワークWとの間におけるアシストガスGの圧力の高まりが抑制される場合は、この状態に維持される。
レーザ加工ノズル1の先端面(下端面)13とワークWとの間の距離が、あらかじめ決められた所定の距離に戻って、アシストガスGの圧力が大きく低下する場合は、フローティングフランジ30は、ノズル本体10に対して基準高さに戻る。このとき、ガス圧調整孔23内に露出している調整ピン40のニードル部42の小径部42cの長さも、基準長さに戻る。
反対に、レーザ加工中に、レーザ加工ノズル1の先端面(下端面)13とワークWとの間の距離が、あらかじめ決められた所定の距離よりも離間する場合は、レーザ加工ノズル1の先端面(下端面)13とワークWとの間におけるアシストガスGの圧力が低下する。
このアシストガスGの圧力の低下によって、フローティングフランジ30は、ノズル本体10に対して基準高さよりも下降する。このとき、調整ピン40のニードル部42の小径部42cは、基準長さよりも短くなり、そしてガス圧調整孔23から挿通孔24内に没する。
これにより、調整ピン40のニードル部42の上気密部42aが、ノズル本体10のフランジ部20の挿通孔24の全部の高さを気密に塞ぐ。
そのため、ガス圧調整孔23は完全に閉鎖される。
したがって、アシストガス噴出口12から噴出するアシストガスGの量は、増加する。
その結果、レーザ加工ノズル1の先端面(下端面)13とワークWとの間におけるアシストガスGの圧力の低下が抑制される場合は、この状態に維持される。
レーザ加工ノズル1の先端面(下端面)13とワークWとの間の距離が、あらかじめ決められた所定の距離に戻って、アシストガスGの圧力が上昇する場合は、フローティングフランジ30は、ノズル本体10に対して基準高さに戻る。このとき、ガス圧調整孔23内に露出している調整ピン40のニードル部42の小径部42cの長さも、基準長さに戻る。
<第2実施形態>
図4は、本発明の第1実施形態に係るレーザ加工ノズル2を示し、(A)は断面図、(B)は斜視図である。レーザ加工ノズル2は、ノズル本体110と、開閉調整機構としての、かつ開閉弁としての、フローティングボール150とを備える。このレーザ加工ノズル2は、第1実施形態に係るレーザ加工ノズル1とほぼ同様のものであるので、同様の部分には第1実施形態で用いた符号に100を加えた符号を付けて示し、重複する説明は省略する。
ノズル本体110は、上部フランジ120aと、下部フランジ120bとを備える。
下部フランジ120bは、流路孔111から下部フランジ120bの外周面まで下部フランジ120bの半径方向に沿って貫通するガス圧調整孔123を備える。このようなガス圧調整孔123が4つ、下部フランジ120bの円周方向に均等に角度配分して配置されている。
下部フランジ120bは、また、ガス圧調整孔123の途中に、下部フランジ120bの上面121bと下面122bとの間を貫通する貫通孔124bを備える。貫通孔124bの中心軸線は、ノズル本体110の中心軸線と平行で、かつ、ガス圧調整孔123の中心軸線と交差する。4つのガス圧調整孔123にそれぞれ1つずつ、合計4つの貫通孔124bが形成される。4つの貫通孔124bは、ノズル本体110の中心軸線を中心とする同心円上に配置されている。
下部フランジ120bの外周面に開口するガス圧調整孔123の開口端には、ボルト126がねじ込まれてその開口端が封止される。
ガス圧調整孔123よりも下側に位置する下側の貫通孔124bにも、下方からボルト126がねじ込まれてその下側の貫通孔124bが封止される。
これにより、流路孔111からガス圧調整孔123に流入したアシストガスGの流出口は、ガス圧調整孔123よりも上側に位置する上側の貫通孔124bのみとなる。
上側の貫通孔124bの上面はテーパ状に形成されて、フローティングボール150が着座する座部127を構成する。
上部フランジ120aは、下部フランジ120bの4つの貫通孔124bの真上に、4つの貫通孔124aを備える。貫通孔124aにはスプリング128が収容され、貫通孔124aの上部には蓋部材129が固定される。これにより、スプリング128の上端は、蓋部材129によって位置決めされる。スプリング128の下端と貫通孔124bの座部127との間に、フローティングボール150が配置される。
フローティングボール150は、スプリング128の付勢力によって、貫通孔124bの座部127に押し付けられる。
上記のように構成されたレーザ加工ノズル2は、つぎのように作用する。
図4(A)に示すように、不使用時には、フローティングボール150は、スプリング128の付勢力により、貫通孔124bの座部127に押し付けられた下限位置にある。そのため、ガス圧調整孔123は、フローティングボール150によって完全に塞がれて、出口が完全に閉鎖されている。
レーザ加工ノズル2の先端面(下端面)113とワークWとの間に所定の距離を隔ててアシストガスGを噴出させながら、レーザ加工ノズル2を用いてレーザ加工を開始する。
すると、図5に示すように、レーザ加工ノズル2の先端面(下端面)113とワークWとの間におけるアシストガスGの圧力によって、流路孔111内のアシストガスGの一部は、ガス圧調整孔123内へ流入する。
これにより、ガス圧調整孔123内の圧力が高まり、フローティングボール150は、スプリング128の付勢力に抗して、貫通孔124bの座部127から所定高さ上昇する。
このときの座部127からのフローティングボール150の高さを、フローティングボール150の基準高さとする。
レーザ加工中に、レーザ加工ノズル2の先端面(下端面)113とワークWとの間の距離が、レーザ加工を実行するためにあらかじめ決められた所定の距離に保たれている間はずっと、フローティングボール150は基準高さにある。
すなわち、レーザ加工ヘッドの貫通孔内に導入されるアシストガスGは、その大部分がアシストガス噴出口112から噴出してレーザ加工に使用される。そして、レーザ加工ヘッドの貫通孔内に導入されたアシストガスGのうち、ごく一部のみが、フローティングボール150と貫通孔124bの座部127との間の隙間を通って、ガス圧調整孔123から排出される。
レーザ加工ノズル2の先端面(下端面)113とワークWとの間の距離が、あらかじめ決められた所定の距離に保たれている間はずっと、この状態を保ってレーザ加工が実行される。
レーザ加工中に、図6に示すように、レーザ加工ノズル2の先端面(下端面)113とワークWとの間の距離が、あらかじめ決められた所定の距離よりも一定量接近する場合は、レーザ加工ノズル2の先端面(下端面)113とワークWとの間におけるアシストガスGの圧力が一定量高まる。
このアシストガスGの圧力の一定量の高まりによって、フローティングボール150は、基準高さよりも上昇する。
これにより、フローティングボール150と貫通孔124bの座部127との間の隙間を通って、ガス圧調整孔123から排出されるアシストガスGの量は、一定量増加する。
そのため、アシストガス噴出口112から噴出するアシストガスGの量は、一定量減少する。
このアシストガスGの噴出量が一定量減少することによって、レーザ加工ノズル2の先端面(下端面)113とワークWとの間におけるアシストガスGの圧力の高まりが抑制される場合は、この状態に維持される。
レーザ加工ノズル2の先端面(下端面)113とワークWとの間の距離が、あらかじめ決められた所定の距離に戻って、アシストガスGの圧力が低下する場合は、フローティングボール150は、基準高さに戻る。
一方、レーザ加工中に、アシストガスGの噴出量が一定量減少する程度では不十分なほど、レーザ加工ノズル2の先端面(下端面)113とワークWとの間の距離が大きく接近する場合は、レーザ加工ノズル2の先端面(下端面)113とワークWとの間におけるアシストガスGの圧力は、大きく高まる。
このアシストガスGの圧力の大きな高まりによって、フローティングボール150は、基準高さよりも大きく上昇する。
これにより、フローティングボール150と貫通孔124bの座部127との間の隙間を通って、ガス圧調整孔123から排出されるアシストガスGの量は、大きく増加する。
そのため、アシストガス噴出口112から噴出するアシストガスGの量は、大きく減少する。
その結果、レーザ加工ノズル2の先端面(下端面)113とワークWとの間におけるアシストガスGの圧力の高まりが抑制される場合は、この状態に維持される。
レーザ加工ノズル2の先端面(下端面)113とワークWとの間の距離が、あらかじめ決められた所定の距離に戻って、アシストガスGの圧力が大きく低下する場合は、フローティングボール150は、基準高さに戻る。
反対に、レーザ加工中に、レーザ加工ノズル2の先端面(下端面)113とワークWとの間の距離が、あらかじめ決められた所定の距離よりも離間する場合は、レーザ加工ノズル2の先端面(下端面)113とワークWとの間におけるアシストガスGの圧力が低下する。
このアシストガスGの圧力の低下によって、フローティングボール150は、基準高さよりも下降する。
これにより、フローティングボール150が、スプリング128の付勢力により、貫通孔124bの座部127を気密に塞ぐ。
そのため、ガス圧調整孔123は完全に閉鎖される。
したがって、アシストガス噴出口112から噴出するアシストガスGの量は、増加する。
その結果、レーザ加工ノズル2の先端面(下端面)113とワークWとの間におけるアシストガスGの圧力の低下が抑制される場合は、この状態に維持される。
レーザ加工ノズル2の先端面(下端面)113とワークWとの間の距離が、あらかじめ決められた所定の距離に戻って、アシストガスGの圧力が上昇する場合は、フローティングボール150は、基準高さに戻る。
<第3実施形態>
図7は、本発明の第3実施形態に係るレーザ加工ノズル3を示し、(A)は断面図、(B)は斜視図である。レーザ加工ノズル3は、ノズル本体210と、開閉調整機構としての可動部材230とを備える。このレーザ加工ノズル3は、第1実施形態に係るレーザ加工ノズル1とほぼ同様のものであるので、同様の部分には第1実施形態で用いた符号に200を加えた符号を付けて示し、重複する説明は省略する。
ノズル本体210のフランジ部220は、流路孔211からフランジ部220の外周面までフランジ部220の半径方向に沿って貫通するガス圧調整孔223を備える。このようなガス圧調整孔223が4つ、フランジ部220の円周方向に均等に角度配分して配置されている。
フランジ部220は、また、ガス圧調整孔223の途中に、フランジ部220の上面221と下面222との間を貫通する挿通孔224を備える。挿通孔224の内径は、ガス圧調整孔223の内径と実質的に同径である。挿通孔224の中心軸線は、ノズル本体210の中心軸線と平行で、かつ、ガス圧調整孔223の中心軸線と交差する。4つのガス圧調整孔223にそれぞれ1つずつ、合計4つの挿通孔224が形成される。4つの挿通孔224は、ノズル本体210の中心軸線を中心とする同心円上に配置されている。
ガス圧調整孔223よりも上側に位置する上側の挿通孔224の上部には、拡大した直径の大径部226が形成されている。
可動部材230は、第1実施形態におけるフローティングフランジ30とほぼ同様の形状のものである。
可動部材230には、ノズル本体210のフランジ部220の4つの挿通孔224に対応する位置に、それぞれ固定孔236が形成されている。3つの固定孔236の下端は下向き面234に開口する。
可動部材230は、下面233に、磁性材としてのマグネット238を備える。
可動部材230の4つの固定孔236には、開閉弁としての調整ピン240が固定される。調整ピン240は、可動部材230の固定孔236とほぼ同径で固定孔236内に固定される固定部241と、固定部241から上方へ延びるニードル部242と、ニードル部242の上端の大径の頭部243とを備える。
調整ピン240は、ノズル本体210のフランジ部220における挿通孔224の上部の大径部226から挿通孔224内に挿通される。このとき、調整ピン240の頭部243の下面と、大径部226の底面との間に、スプリング244が配置される。そして、挿通孔224を通ってフランジ部220の下面222から下方へ突出した固定部241は、可動部材230の固定孔236に固定される。
このとき、可動部材230の下面233は、ノズル本体210の先端面(下端面)213と同一平面上にあり、これが、可動部材230の上限位置である。
可動部材230が上限位置にあるとき、調整ピン240のニードル部242の下気密部242bは、ノズル本体210のフランジ部220の挿通孔224の全部の高さを気密に塞ぐ位置にある。
可動部材230が上限位置からわずかに下降したとき、調整ピン240のニードル部242の下気密部242bは、ノズル本体210のフランジ部220の挿通孔224の上端部をわずかに塞ぎきれない位置にある。そのため、挿通孔224の上端部には、調整ピン240のニードル部242の小径部242cが位置する(図8参照)。
可動部材230がさらに下降したとき、挿通孔224には、調整ピン240のニードル部242の小径部242cが位置する(図9参照)。
上記のように構成されたレーザ加工ノズル3は、つぎのように作用する。
図7(A)に示すように、不使用時には、可動部材230は、スプリング244の付勢力により、上限位置にある。このとき、調整ピン240のニードル部242は、下気密部242bが、ノズル本体210のフランジ部220の挿通孔224の全部の高さを気密に塞ぐ位置にある。
そのため、ガス圧調整孔223は、調整ピン240のニードル部242の下気密部242bによって完全に塞がれて、挿通孔224の前方と後方とが完全に遮断されている。
レーザ加工ノズル3の先端面(下端面)213と、磁性材からなるワークWとの間に所定の距離を隔ててアシストガスGを噴出させながら、レーザ加工ノズル3を用いてレーザ加工を開始する。
すると、図8に示すように、可動部材230の下面233のマグネット238と、磁性材からなるワークWとの間に作用する磁気吸引力によって、可動部材230は、スプリング244の付勢力に抗して、ノズル本体210に対して所定高さ下降する。このとき、調整ピン240のニードル部242の小径部242cは、所定長さだけ挿通孔224からガス圧調整孔223内に露出する。
このときのノズル本体210に対する可動部材230の相対高さを、可動部材230の基準高さとする。また、調整ピン240のニードル部242の小径部242cがガス圧調整孔223内に露出する長さを、調整ピン240のニードル部242の小径部242cの基準長さとする。
レーザ加工中に、レーザ加工ノズル3の先端面(下端面)213とワークWとの間の距離が、レーザ加工を実行するためにあらかじめ決められた所定の距離に保たれている間はずっと、可動部材230はノズル本体210に対して基準高さにあり、調整ピン240のニードル部242の小径部242cの基準長さが、ガス圧調整孔223内に露出している。
すなわち、レーザ加工ヘッドの貫通孔内に導入されるアシストガスGは、その大部分がアシストガス噴出口212から噴出してレーザ加工に使用される。そして、レーザ加工ヘッドの貫通孔内に導入されたアシストガスGのうち、ごく一部のみが、ガス圧調整孔223内に露出している調整ピン240のニードル部242の小径部242cの周囲を通って、ガス圧調整孔223から排出される。
レーザ加工ノズル3の先端面(下端面)213とワークWとの間の距離が、あらかじめ決められた所定の距離に保たれている間はずっと、この状態を保ってレーザ加工が実行される。
レーザ加工中に、図9に示すように、レーザ加工ノズル3の先端面(下端面)213とワークWとの間の距離が、あらかじめ決められた所定の距離よりも接近する場合は、可動部材230の下面233のマグネット238と、磁性材からなるワークWとが磁気吸着されることによって、可動部材230は、スプリング244の付勢力に抗して、ノズル本体210に対して下降する。このとき、調整ピン240のニードル部242の小径部242cは、基準長さよりも長くガス圧調整孔223内に露出する。
これにより、ガス圧調整孔223内に露出している調整ピン240のニードル部242の小径部242cの周囲を通って、ガス圧調整孔223から排出されるアシストガスGの量は、増加する。
そのため、アシストガス噴出口212から噴出するアシストガスGの量は、減少する。
このアシストガスGの噴出量が減少することによって、レーザ加工ノズル3の先端面(下端面)213とワークWとの間におけるアシストガスGの圧力の高まりが抑制される場合は、この状態に維持される。
レーザ加工ノズル3の先端面(下端面)213とワークWとの間の距離が、あらかじめ決められた所定の距離に戻る場合は、スプリング244の付勢力によって、可動部材230は、ノズル本体210に対して基準高さに戻る。このとき、ガス圧調整孔223内に露出している調整ピン240のニードル部242の小径部242cの長さも、基準長さに戻る。
反対に、レーザ加工中に、レーザ加工ノズル3の先端面(下端面)213とワークWとの間の距離が、あらかじめ決められた所定の距離よりも離間する場合は、可動部材230の下面233のマグネット238と、磁性材からなるワークWとの間に作用する磁気吸引力が弱まる。これにより、可動部材230は、スプリング244の付勢力によって、ノズル本体210に対して基準高さよりも上昇する。このとき、調整ピン240のニードル部242の小径部242cは、基準長さよりも短くなり、そしてガス圧調整孔223から挿通孔224内に没する。
これにより、調整ピン240のニードル部242の下気密部42bが、ノズル本体210のフランジ部220の挿通孔224の全部の高さを気密に塞ぐ。
そのため、ガス圧調整孔223は完全に閉鎖される。
したがって、アシストガス噴出口212から噴出するアシストガスGの量は、増加する。
その結果、レーザ加工ノズル3の先端面(下端面)213とワークWとの間におけるアシストガスGの圧力の低下が抑制される場合は、この状態に維持される。
レーザ加工ノズル3の先端面(下端面)213とワークWとの間の距離が、あらかじめ決められた所定の距離に戻って、アシストガスGの圧力が上昇する場合は、可動部材230は、ノズル本体210に対して基準高さに戻る。このとき、ガス圧調整孔223内に露出している調整ピン240のニードル部242の小径部42cの長さも、基準長さに戻る。
<第4実施形態>
図10は、本発明の第3実施形態に係るレーザ加工ノズル4を示し、(A)は断面図、(B)は斜視図である。レーザ加工ノズル4は、ノズル本体310と、開閉調整機構としての可動部材330とを備える。このレーザ加工ノズル4は、第1実施形態に係るレーザ加工ノズル1とほぼ同様のものであるので、同様の部分には第1実施形態で用いた符号に300を加えた符号を付けて示し、重複する説明は省略する。
可動部材330は、下面333に、接触子としてのボールベアリング338を備える。
開閉弁としての調整ピン340のニードル部342の周囲には、調整ピン340の固定部341の上面と、ノズル本体310のフランジ部320の下面322とを離間させるように作用する、スプリング344が設けられている。
可動部材330が下限位置にあるとき、可動部材330の下面333は、ノズル本体310の先端面(下端面)313と同一平面上にある。このとき、調整ピン340のニードル部342の上気密部342aは、ノズル本体310のフランジ部320の挿通孔324の全部の高さを気密に塞ぐ位置にある。
可動部材330が下限位置からわずかに上昇したとき、調整ピン340のニードル部342の上気密部342aは、ノズル本体310のフランジ部320の挿通孔324の下端部をわずかに塞ぎきれない位置にある。そのため、挿通孔324の下端部には、調整ピン340のニードル部342の小径部342cが位置する(図11参照)。
可動部材330がさらに上昇したとき、調整ピン340のニードル部342の上気密部342aは、ノズル本体310のフランジ部320の挿通孔324の下端部からさらに上方まで塞がない位置にある。そのため、挿通孔324の下端部のみならず下半部には、調整ピン340のニードル部342の小径部342cが位置する(図12参照)。
上記のように構成されたレーザ加工ノズル4は、つぎのように作用する。
図10(A)に示すように、不使用時には、可動部材330は、スプリング344の付勢力により、下限位置にある。このとき、調整ピン340のニードル部342は、上気密部342aが、ノズル本体310のフランジ部320の挿通孔324の全部の高さを気密に塞ぐ位置にある。
そのため、ガス圧調整孔323は、調整ピン340のニードル部342の上気密部342aによって完全に塞がれて、挿通孔324の前方と後方とが完全に遮断されている。
レーザ加工ノズル4の先端面(下端面)313とワークWとの間に所定の距離を隔ててアシストガスGを噴出させながら、レーザ加工ノズル4を用いてレーザ加工を開始する。
すると、図11に示すように、ボールベアリング338がワークWと接触しながら転動することによって、可動部材330は、スプリング344の付勢力に抗して、ノズル本体310に対して所定高さ上昇する。このとき、調整ピン340のニードル部342の小径部342cは、所定長さだけ挿通孔324からガス圧調整孔323内に露出する。
このときのノズル本体310に対する可動部材330の相対高さを、可動部材330の基準高さとする。また、調整ピン340のニードル部342の小径部342cがガス圧調整孔323内に露出する長さを、調整ピン340のニードル部342の小径部342cの基準長さとする。
レーザ加工中に、レーザ加工ノズル4の先端面(下端面)13とワークWとの間の距離が、レーザ加工を実行するためにあらかじめ決められた所定の距離に保たれている間はずっと、可動部材330はノズル本体310に対して基準高さにあり、調整ピン340のニードル部342の小径部342cの基準長さが、ガス圧調整孔323内に露出している。
すなわち、レーザ加工ヘッドの貫通孔内に導入されるアシストガスGは、その大部分がアシストガス噴出口312から噴出してレーザ加工に使用される。そして、レーザ加工ヘッドの貫通孔内に導入されたアシストガスGのうち、ごく一部のみが、ガス圧調整孔323内に露出している調整ピン340のニードル部342の小径部342cの周囲を通って、ガス圧調整孔323から排出される。
レーザ加工ノズル4の先端面(下端面)313とワークWとの間の距離が、あらかじめ決められた所定の距離に保たれている間はずっと、この状態を保ってレーザ加工が実行される。
レーザ加工中に、図12に示すように、レーザ加工ノズル4の先端面(下端面)313とワークWとの間の距離が、あらかじめ決められた所定の距離よりも接近する場合は、可動部材330の下面333のボールベアリング338がワークWの上面に位置することによって、可動部材330は、スプリング344の付勢力に抗して、ノズル本体310に対して基準高さよりも上昇する。このとき、調整ピン340のニードル部342の小径部342cは、基準長さよりも長くガス圧調整孔323内に露出する。
これにより、ガス圧調整孔323内に露出している調整ピン340のニードル部342の小径部342cの周囲を通って、ガス圧調整孔323から排出されるアシストガスGの量は、増加する。
そのため、アシストガス噴出口312から噴出するアシストガスGの量は、減少する。
このアシストガスGの噴出量が減少することによって、レーザ加工ノズル4の先端面(下端面)313とワークWとの間におけるアシストガスGの圧力の高まりが抑制される場合は、この状態に維持される。
レーザ加工ノズル4の先端面(下端面)313とワークWとの間の距離が、あらかじめ決められた所定の距離に戻る場合は、スプリング344の付勢力によって、可動部材330は、ノズル本体310に対して基準高さに戻る。このとき、ガス圧調整孔323内に露出している調整ピン340のニードル部342の小径部342cの長さも、基準長さに戻る。
反対に、レーザ加工中に、レーザ加工ノズル4の先端面(下端面)313とワークWとの間の距離が、あらかじめ決められた所定の距離よりも離間する場合は、可動部材330の下面333のボールベアリング338がワークWの上面に位置することにより、可動部材330は、スプリング344の付勢力によって、ノズル本体310に対して基準高さよりも下降する。このとき、調整ピン340のニードル部342の小径部342cは、基準長さよりも短くなり、そしてガス圧調整孔323から挿通孔324内に没する。
これにより、調整ピン340のニードル部342の上気密部342aが、ノズル本体310のフランジ部320の挿通孔324の全部の高さを気密に塞ぐ。
そのため、ガス圧調整孔323は完全に閉鎖される。
したがって、アシストガス噴出口312から噴出するアシストガスGの量は、増加する。
その結果、レーザ加工ノズル4の先端面(下端面)313とワークWとの間におけるアシストガスGの圧力の低下が抑制される場合は、この状態に維持される。
レーザ加工ノズル4の先端面(下端面)313とワークWとの間の距離が、あらかじめ決められた所定の距離に戻って、アシストガスGの圧力が上昇する場合は、可動部材330は、ノズル本体310に対して基準高さに戻る。このとき、ガス圧調整孔323内に露出している調整ピン340のニードル部342の小径部342cの長さも、基準長さに戻る。
1、2、3、4…レーザ加工ノズル
12、112、212、312…アシストガス噴出口
23、123、223、323…ガス圧調整孔
30…フローティングフランジ(開閉調整機構)
150…フローティングボール(開閉調整機構、開閉弁)
230、330…可動部材(開閉調整機構)
40、240、340…調整ピン(開閉弁、開閉調整機構)
42、242、342…ニードル部(開閉弁)

Claims (5)

  1. レーザ光とアシストガスとを用いてワークを加工するレーザ加工ノズルであって、
    ノズルの先端に設けられ、ワークの加工部位に向けてアシストガスを供給するアシストガス噴出口と、
    前記アシストガス噴出口とは別に設けられ、アシストガスを逃がすガス圧調整孔と、
    前記ノズルの先端とワークとの距離に応じて、前記ガス圧調整孔の開口度合を調整する開閉調整機構と、
    を備えるレーザ加工ノズル。
  2. 前記開閉調整機構は、前記ガス圧調整孔に設けられ、前記アシストガス噴出口の外部のアシストガス圧を受けて動作する開閉弁である、請求項1に記載のレーザ加工ノズル。
  3. 前記開閉調整機構は、前記ガス圧調整孔に設けられ、当該ガス圧調整孔の内部のアシストガス圧により動作する開閉弁である、請求項1に記載のレーザ加工ノズル。
  4. 前記開閉調整機構は、前記ガス圧調整孔に設けられた開閉弁と、前記開閉弁に接続され、前記ノズルの先端付近でワークに対向するよう配置された磁性体と、で構成される、請求項1に記載のレーザ加工ノズル。
  5. 前記開閉調整機構は、前記ガス圧調整孔に設けられた開閉弁と、前記開閉弁に接続され、前記ノズルの先端付近でワークに対向するよう配置された接触子と、で構成される、請求項1に記載のレーザ加工ノズル。
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