JP2012227593A - 画像処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カメラの露光制御の安定化等を実現可能な画像処理装置を提供する。
【解決手段】画像処理装置100において、画像取得手段140は、撮像手段11によって撮像された画像30を顔照合用の画像取得レートよりも高い画像取得レートで取得する。顔検出手段141は、画像取得手段140によって取得された画像30から人の顔部を検出する。顔画像正規化手段143は、顔検出手段141によって検出された顔部を所定の大きさに正規化して正規化顔画像を取得する。顔部輝度情報取得手段144は、正規化顔画像中の顔部の平均輝度値を取得する。露光制御値決定手段147は、平均輝度値に基づいて撮像手段11の露光制御値50を決定する。通信手段113は、露光制御値を撮像手段11の露光制御手段12へ送信する。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像処理装置に関し、特にカメラの露光制御値を決定するために画像処理を行う装置に関する。
撮像カメラの露光制御技術では、例えば、
(i)画面内の測光範囲を複数の測光エリアに分割し、各測光エリアについて測光を行う多分割測光方式(露光は各測光エリアの測光結果に基づいて制御される)、
(ii)画面の中央部に加重をおいて測光する中央重点測光方式、
(iii)画面の中央部の数十%のみを測光する部分測光方式、
(iv)画面の中央部の数%を測光するスポット測光方式、
が知られている。いずれの方式においても、測光領域の明るさ等に基づいて、ゲイン、アイリス、シャッタースピード等の制御パラメータを自動的に最適化する技術が用いられることが多い。
特に顔照合を行う場合の露光制御技術として、下記特許文献1〜3に記載の技術が挙げられる。
特許文献1の装置は、撮像カメラに静態した人物の顔部の写りを最適にすることを目的とする。具体的に当該装置は、撮像対象の人物の顔領域を検出し、その顔領域の明るさに基づいて露光制御を行う。
特許文献2の装置は、歩行者を対象として顔認識を行う。具体的に当該装置は、顔領域の画像情報だけでなく撮像カメラ以外の外部センサによって取得された情報も利用し、予め計測して求めた顔認識性能が最適になるようなカメラ制御基準に基づいてカメラを制御する。
特許文献3の装置は、歩行者の顔領域の明るさを最適にするために、歩行者の移動動作に伴う変動を検知し、変動要素を含む画像を除外し、顔領域の明るさが最適となるようにカメラの調整要素を制御する。
特開2003−107555号公報 特開2005−202731号公報 特開2007−148988号公報
上記(i)〜(iv)の測光方式では、人物についての露光が適正にならない場合がある。より具体的には、多分割測光方式(i)によれば、画面全体の露光が適切になるように露出制御が行われるので、画面内の人物の露光が適正にならない場合が生じうる。また、中央重点測光方式(ii)、部分測光方式(iii)、およびスポット測光方式(iv)によれば、測光エリアが人物の位置に一致しなければ、人物の露光は適正にならない。
特許文献1の装置によれば、顔領域を対象にしてカメラを制御するので、強い背景光の影響や、洋服の色の変化といった影響を受けにくくなると考えられる。しかし、当該装置は、静態を対象としているが、歩行者のような動態、換言すれば歩行による変動(顔向き変動、歩行速度、照明変動)には対応していない。
特許文献2の装置は、歩行者の顔領域を対象にしており、顔識別に適したカメラ制御に外部センサ情報も利用するが、歩行による変動(顔向き変動、歩行速度、照明変動)については考慮されていない。
特許文献3には、歩行による変動(顔向き変動、歩行速度、照明変動)に対して、
(a)人物の移動動作に伴う変動要素(顔向き、移動速度等)を検出し、入力画像の取得制御を行うという技術、
(b)撮像対象領域を所定の間隔に区分し、各区分点で得られた入力画像に対し画像取得制御を行うことによって、広域な撮像対象領域における環境変動(照明変動等)を吸収するという技術、
が開示されている。
しかし、上記技術(a)は人物の移動動作に伴う変動要素(顔向き、移動速度等)の有無に応じて入力画像を制御するので、変動の有無によって露光制御の結果が大きく変動することが予想される。そうすると、露光制御系の連続性が無くなり不安定な系となってしまう。
また、人物の顔が検出されない場合には撮像カメラの制御を撮像カメラ側の露光制御に切り替えるとしているので、この観点からも露光制御系の安定性に欠くと考えられる。
また、一般に、撮像カメラの露光制御パラメータを変化させると、制御が収束するまでに一定の期間が必要である。
また、人物の顔が断続的に検出される場合を想定すると、顔部分の露光制御と撮像カメラ側の制御とを繰り返すことになる。その結果、人物の顔画像の輝度値が安定せず、後段の顔照合処理に弊害をもたらすことになる。
他方、上記技術(b)は、室内照明のみの閉じられた空間における撮像に対して有効であると考えられる。しかし、例えば明かり取り窓や店の出入口のように照明環境が外光に大きく影響される場所では、上記技術(b)によっても十分な効果を期待できないと考えられる。なぜならば、外光の強度は一日の内での周期的変化、季節変化、天候変化等に応じて変化するので、それに伴って照明環境も変化してしまうからである。
本発明は、露光制御の安定化等を実現可能な技術を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、撮像手段によって撮像された画像を顔照合用の画像取得レートよりも高い画像取得レートで取得する画像取得手段と、前記画像取得手段によって取得された前記画像から人の顔部を検出する顔検出手段と、前記顔検出手段によって検出された前記顔部を所定の大きさに正規化して正規化顔画像を取得する顔画像正規化手段と、前記正規化顔画像中の前記顔部の平均輝度値を取得する顔部輝度情報取得手段と、前記平均輝度値に基づいて前記撮像手段の露光制御値を決定する露光制御値決定手段と、前記露光制御値を前記撮像手段の露光制御手段へ送信する通信手段とを含む画像処理装置が提供される。
上記の一態様によれば、撮像手段の露光制御値を決定するのに際し、顔照合用の画像取得レートよりも高い画像取得レートで撮像画像を取得する。したがって、より多くの画像を利用することが可能であるので、顔部の輝度情報を精度良く得ることができる。これにより露光制御値の精度を向上させことができ、その結果、露光制御の安定化を図ることができる。
また、上記のように、露光制御値の決定のために、顔照合用の画像取得レートよりも高い画像取得レートで撮像画像を取得する。つまり、露光制御値の決定処理は顔照合処理とは別個に実行可能である。したがって、露光制御値決定に係る処理性能等を、顔照合処理との兼ね合いを気にせずに設計することができる。
また、上記の一態様によれば、所定の大きさに調整された正規化顔画像を用いて、顔部の輝度情報を取得する。したがって、撮像画像中において顔部の大きさが、例えば顔向きや被写体の移動速度によって変動しても、各画像の顔部輝度情報を相互に単純比較可能な関係にすることができる。換言すれば、各顔部輝度情報が、ある基準下で正規化される。このため、露光制御値の決定を安定的に行うことができ、その結果、露光制御の安定化を図ることができる。
本発明の目的、特徴、局面、および利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
実施の形態1についてカメラシステムを例示するブロック図である。 実施の形態1についてカメラシステムを例示するブロック図である。 実施の形態1について顔画像正規化処理を概説する模式図である。 実施の形態1について顔部輝度情報取得処理を概説する模式図である。 実施の形態1について移動平均取得処理を例示するフローチャートである。 実施の形態1について移動平均取得処理を概説する模式図である。 実施の形態1について移動平均取得処理を概説する模式図である。 実施の形態1について露光制御値決定処理を例示するフローチャートである。 実施の形態1についてカメラシステム1における露光制御の流れを例示するフローチャートである。 実施の形態2についてカメラシステムを例示するブロック図である。
<実施の形態1>
<カメラシステム1>
図1に、実施の形態1に係るカメラシステム1を例示するブロック図を示す。カメラシステム1は、カメラ10と、画像処理装置100とに大別される。
ここでは、カメラ10は店舗に配置され、画像処理装置100は店舗とは別の場所の制御センタに配置され、カメラ10と画像処理装置100とがインターネットを介して接続されている構成を例示する。
但し、カメラ10と画像処理装置100の配置関係はこの例に限定されるものではない。例えば、カメラ10と画像処理装置100とを同じ建物、店舗等に配置しても構わない。この場合、カメラ10と画像処理装置100とは、インターネットを使わずに、例えば通信ケーブルで接続可能である。さらに、画像処理装置100の一部または全部をカメラ10内に盛り込んでもよい。
また、1台のカメラ10と1台の画像処理装置100が組み合わされる場合を例示するが、この例に限定されるものではない。例えば、1台の画像処理装置100が複数台のカメラ10を制御する構成を採用することも可能である。
画像処理装置100は、図1の例では、顔照合処理部101と、露光制御値決定処理部102部とを含んでいる。
顔照合処理部101は、概略として、カメラ10によって撮像された画像から人の顔部を検出し、検出された顔部をデータベースと照合し、撮像された人物を特定する処理を行う。
顔照合処理部101によれば、例えば、店舗への来店者の顔をデータベースと照合し、照合一致した場合には既登録者の来店を、顔画像(すなわち顔部の画像)や登録時の付帯情報とともに、店員にリアルタイムに通知することが可能になる。かかる例の場合、カメラシステム1は店舗管理支援システムとして利用されることになる。
あるいは、同様の使い方ではあるが、例えば防犯用途の監視システムとして、カメラシステム1を利用可能である。
露光制御値決定処理部102は、概略として、カメラ10の露光制御値を決定する処理を行う。露光制御値決定処理部102は、露光の最適化によって、顔照合処理部101の処理精度の向上に貢献する。
カメラシステム1はカメラ10の露光制御値の決定処理に特徴があるため、以下では露光制御を中心に説明する。
なお、顔照合処理部101および露光制御値決定処理部102における各種処理は、ソフトウェアによって、より具体的にはマイクロプロセッサ(MPU、CPU、マイクロコンピュータとも称される)が所定のプログラムに記述された処理ステップ(換言すれば処理手順)を実行することによって、具現化可能である。但し、各種処理の一部または全部の内容をハードウェアによって具現化することも可能である。
図2に、カメラシステム1のより具体的なブロック図を例示する。
<カメラ10>
カメラ10は、図2の例では、撮像手段11と、露光制御手段12と、通信手段13とを含んでいる。なお、図2では例えば「撮像手段」を「撮像」と表記しており、同様の表記手法を他の要素および他の図面についても用いる場合がある。
撮像手段11は、所定領域を撮像する手段であり、カメラ10の主たる機能を担う。より具体的には、撮像手段11は、レンズ等を含む光学系、光学系によって取り込まれた像を電気信号に変換する光電素子等を含む電気系、光学系の調整を機械的に行う機械系、等によって構成される。撮像手段11は、撮像した画像のデータ30を出力する。画像データ30は、光電変換された後のデータであり、このため電気的に取り扱い可能である。なお、以下では「画像データ」を「画像」と称する場合もある。また、説明を簡単にするため「画像」と「画像データ」と同義に扱う場合もある。
ここでは、撮像手段11、換言すればカメラ10は店舗入り口に向けられている場合を例示する。但し、カメラ10の設置場所、向き等はこの例に限定されるものではない。
露光制御手段12は、画像処理装置100から露光制御値50を取得し、露光制御値50に従って撮像手段11のシャッター、アイリス、ゲイン等を制御する。
通信手段13は、カメラ10をインターネットに接続するためのインターフェース(I/F)である。通信手段13は、撮像手段11から画像データ30を取得し、当該データ30をインターネットを介して画像処理装置100へ送信する。また、通信手段13は、インターネットを介して画像処理装置100から露光制御値50を受信し、当該露光制御値50を露光制御手段12へ転送する。
<画像処理装置100>
画像処理装置100は、図2の例では、操作手段111と、記憶手段112と、通信手段113とを含んでいる。これらの手段111〜113は、ここでは、顔照合処理部101と露光制御値決定処理部102で共用される(図1参照)。
また、画像処理装置100は、図2の例では、第1の画像取得手段120と、第1の顔検出手段121と、第1の顔追跡手段122と、第1の顔画像正規化手段123と、特徴点抽出手段124と、仮登録顔画像データベース125と、登録顔画像データベース126と、照合手段127と、仮照合手段128と、通知手段129とを含んでいる。これらの手段120〜129は顔照合処理部101(図1参照)に含まれる。なお、図面および以下の説明では「データベース」を「DB」と表記する場合もある。
また、画像処理装置100は、図2の例では、第2の画像取得手段140と、第2の顔検出手段141と、第2の顔追跡手段142と、第2の顔画像正規化手段143と、顔部輝度情報取得手段144と、移動平均取得手段145と、差分取得手段146と、露光制御値決定手段147とを含んでいる。これらの手段140〜147は露光制御値決定処理部102(図1参照)に含まれる。
<操作手段111>
操作手段111は、画像処理装置100とオペレータとを繋ぐマン・マシン・インターフェースである。操作手段111から入力されたオペレータの指示等は、各種処理に供される。なお、図2では、図面の煩雑化を避けるため、操作手段111と、入力された指示等の伝達先とを繋ぐ矢印の詳細な図示を省略している。操作手段111は、キーボード、マウス、装置筐体に設けられる操作パネル、リモートコントローラ等の各種の入力装置によって構成される。
<記憶手段112>
記憶手段112は、1つまたは複数の記憶装置(例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、書き換え可能な不揮発性メモリ(EPROM(Erasable Programmable ROM)、ハードディスク装置等)によって構成可能である。なお、複数の記憶装置が設けられる場合、これらを総称して記憶手段112と称することにする。
記憶手段112は、画像処理装置100内の各所で利用されるデータを記憶するために利用される。例えば、画像処理装置100に予め与えられているデータ、オペレータが操作手段111を介して入力したデータ、カメラ10から取得したデータ、処理途中のデータ、処理結果に関するデータ、等が記憶手段112に格納される。なお、図2では、図面の煩雑化を避けるため、記憶手段112とデータ入出力先とを繋ぐ矢印の詳細な図示は省略している。
また、記憶手段112は、上記マイクロプロセッサが実行するプログラムを格納し、また、プログラムを実行するための作業領域を提供する。
<通信手段113>
通信手段113は、画像処理装置100をインターネットに接続するためのI/Fである。通信手段113は、インターネットを介してカメラ10から画像データ30を受信し、当該データ30を画像取得手段120,140へ転送する。また、通信手段113は、露光制御値決定手段147から露光制御値50を取得し、当該露光制御値50をインターネットを介してカメラ10へ送信する。
<第1の画像取得手段120>
第1の画像取得手段120は、カメラ10から送信される画像データ30を取得する。画像取得手段120は、顔照合処理用に設けられている。画像取得手段120では、後段の顔照合の処理負荷をできるだけ軽減するために、画像30の取得レート(単位時間あたりの画像取得枚数)が比較的低く設定されている。撮像画像の取得レートを例えば毎秒5枚程度に抑え、これにより顔照合の性能維持と処理負荷の両立を保っている。
<第1の顔検出手段121>
第1の顔検出手段121は、第1の画像取得手段120によって取得された各画像30に対して、撮像画像30中に人の顔があるか否かを検出する。顔検出は既存の各種技術によって実行可能である。
第1の顔検出手段121は、顔照合に適した顔画像を取得するために、できるだけ正面を向いた顔画像を検出し、下や横を向いた顔画像は検出しないように設定されている。例えば、真正面を向いた顔に対して横方向に±15°および上下方向に±10°の角度範囲に向いた顔を検出する。顔の向きの判断は、例えば特許文献3の段落0039に紹介されている顔向き推定技術を利用可能である。
<第1の顔追跡手段122>
第1の顔追跡手段122は、第1の顔検出手段121によって検出された顔画像の動きを予測して、顔画像ごとに識別番号を付与する。顔追跡は既存の各種技術によって実行可能である。
<第1の顔画像正規化手段123>
第1の顔画像正規化手段123は、第1の顔追跡手段122によって識別番号が付与された顔画像を所定の大きさに切り揃える。より具体的には、第1の顔画像正規化手段123は、識別番号が付与された顔画像から特徴点(瞳、鼻孔、口端等)を抽出し、これらを基準点として顔画像を所定の大きさに補正し、当該所定の大きさの顔画像を切り出す。なお、大きさ補正と切り出しとはいずれを先に実行しても構わない。これにより、大きさの揃った、すなわち正規化された顔画像が生成される。
かかる正規化処理によれば、顔部の輪郭を正確に抽出しやすくなり、その結果、後段の処理の精度(顔画像の輝度等の算出精度、移動平均の算出精度、等)を向上させることができる。
ここで、図3に、顔画像正規化処理を概説する模式図を示す。図3の上段および中段に示すように、カメラ10によって撮像された画像30中から顔部が検出され、顔部を囲むように顔部枠31が設定される。そして、図3の下段に示すように、顔部枠31内の画像について特徴点が抽出され、これらを基準点として顔画像が切り出され、所定の大きさに拡大または縮小される。これにより、正規化顔画像32が得られる。なお、例えば、顔部の検出および顔部枠31の設定は顔検出手段121によって実行され、顔画像の切り出しおよび拡大/縮小は顔画像正規化手段123によって実行される。
<特徴点抽出手段124>
特徴点抽出手段124は、第1の顔画像正規化手段123によって正規化された顔画像から特徴点を抽出する。
<仮登録顔画像DB125、登録顔画像DB126>
仮登録顔画像DB125には、第1の顔画像正規化手段123によって正規化された顔画像が、特徴点抽出手段124によって抽出された特徴点の情報とともに、識別番号ごとに登録されている。なお、仮登録顔画像DB125には、仮照合手段128による照合結果に基づいてデータが登録される。
登録顔画像DB126には、仮登録顔画像DB125に登録されているデータの中からオペレータが選択したデータが、個別の情報(氏名、所属など)と関連付けられて登録されている。オペレータはデータの選択、個別情報の入力等の作業を操作手段111によって行うことが可能である。
これらのDB125,126は、登録対象のデータを記憶装置(記憶手段112を構成する記憶装置であってもよい)に蓄積することによって、構築可能である。
<照合手段127、仮照合手段128>
照合手段127は、特徴点抽出手段124によって抽出された特徴点の情報を、登録顔画像DB126内のデータと照合する。より具体的には、照合手段127は、抽出された特徴点と登録顔画像DB126内の各データとの類似度を数値化し、当該類似度が予め設定された閾値以上である場合、対比した両データは一致する(換言すれば同一視できる)と判定する。他方、照合手段127は、上記類似度が上記閾値未満である場合、対比した両データは一致しないと判定する。一致しないと判定された場合、抽出された特徴点は仮照合手段128において仮登録顔画像DB125内のデータと照合される。
仮照合手段128は、上記と同様の照合手法によって、特徴点抽出手段124によって抽出された特徴点を、仮登録顔画像DB125内のデータと照合する。仮照合手段128は、照合の結果、照合対象の特徴点が仮登録顔画像DB125に登録されていないと判定した場合、当該照合対象の特徴点の情報を、対応する顔画像とともに、仮登録顔画像DB125へ新規に登録する。他方、仮照合手段128は、照合対象の特徴点が仮登録顔画像DB125に既に登録されていると判定した場合、当該照合対象の特徴点の情報および対応する顔画像を、既に登録されている顔画像のデータに対して追加登録する。
<通知手段129>
通知手段129は、ここでは、照合手段127による照合の結果、登録顔画像DB126内に照合対象の特徴点に一致するデータが見つかったことを、画像処理装置100の外部へ通知するために設けられている。ここでは、通知手段129による通知動作は照合手段127によって制御される。通知手段129は、例えばLED等の点灯装置、液晶パネル等の表示装置、等によって構成可能である。
<第2の画像取得手段140>
第2の画像取得手段140は、カメラ10から送信される画像データ30を取得する。第2の画像取得手段140は基本的には第1の画像取得手段120と同様の機能を有するが、第2の画像取得手段140は露光制御用に設けられている。顔画像の輝度や輝度分布の標準偏差の算出精度を高めるためにはできるだけ多くの顔画像を得ることが好ましい点に鑑み、第2の画像取得手段140では画像30の取得レートが比較的高く設定されている。すなわち、第2の画像取得手段140の画像取得レートは、第1の画像取得手段120の画像取得レートよりも高い。画像取得レートを例えば毎秒15〜30枚程度に設定し、これにより、できるだけ多くの顔画像が取得られるようにしている。
<第2の顔検出手段141>
第2の顔検出手段141は、第2の画像取得手段140によって取得された各画像30に対して、撮像画像30中に人の顔があるか否かを検出する。かかる機能については第2の顔検出手段140は第1の顔検出手段121と同様に構成されるが、第2の顔検出手段140はできるだけ多くの顔画像を検出するように設定されている。このため、第2の顔検出手段141では顔の向きによる顔画像の取捨選択の基準が、第1の顔検出手段121に比べて緩和されている。例えば、真正面を向いた顔に対して横方向に±30°および上下方向に±15°の角度範囲に向いた顔を検出する。
多くの顔画像を検出することによって、後段の処理の精度(顔追跡の精度、顔画像の輝度等の算出精度、等)を向上させることができ、その結果、露光制御の精度を向上させることができる。
ここで、第2の顔検出手段141は顔検出の結果に係る情報を通信手段113へ出力する。より具体的には、人の顔が検出された旨、または、人の顔が検出されなかった旨が通信手段113へ通知される。これによれば、通信手段113は、例えば、人の顔が検出されていない期間を選んで露光制御値50を送信することが可能である。
<第2の顔追跡手段142>
第2の顔追跡手段142は、第2の顔検出手段141によって検出された顔画像の動きを予測して、顔画像ごとに識別番号を付与する。第2の顔追跡手段142は、第1の顔追跡手段122と同様に構成可能である。
<第2の顔画像正規化手段143>
第2の顔画像正規化手段143は、第2の顔追跡手段142によって識別番号が付与された顔画像を所定の大きさに切り揃える。すなわち顔画像を正規化する。第2の顔画像正規化手段143は、第1の顔画像正規化手段123と同様に構成可能である。
<顔部輝度情報取得手段144>
顔部輝度情報取得手段144は、第2の顔画像正規化手段143によって正規化された顔画像ごとに、顔部の輝度情報(ここでは顔部の平均輝度値と、顔部の輝度分布の標準偏差値が例示される)を取得する。
ここで、図4に、顔部の輝度情報の取得処理を概説する模式図を示す。図4に示すように、当該処理では、正規化顔画像32のうちで顔の輪郭部よりも少し内側へ(換言すれば顔の中央部側へ)後退した領域33を、処理対象としている。なお、図4では、輝度情報取得対象領域33を分かりやすくするために、当該領域33に斜線を施している。
対象領域33の外縁に輪郭部を設定しない理由は、顔の輪郭部は顔部の輝度情報の精度を低下させる要因となり得るからである。精度低下の要因として、例えば、輪郭部は様々な角度からの光を反射することが挙げられる。また、例えば、輪郭部には髪の毛が掛かることが多い点や、輪郭部は動きによるブレの影響が出やすい点も精度低下の要因として挙げられる。
輪郭部の検出は既存の各種技術によって実行可能である。検出された輪郭部から所定の距離(例えば所定の画素数)だけ顔の中央部側へ寄った位置を、処理対象領域の外縁に設定すればよい。
顔部の平均輝度値および輝度分布の標準偏差値は、例えば上記のようにして設定された対象領域33内の各画素の画素値(その画素の輝度値に対応する)等を、平均値および標準偏差値に関する公知の公式に当てはめることによって、算出可能である。
なお、標準偏差値に代えて、分散(一般に標準偏差の2乗で与えられる)等の値、すなわち顔部の輝度分布の偏差(換言すれば分布の広がり)を表す他の指標値を採用しても構わない。
<移動平均取得手段145>
移動平均取得手段145は、顔部輝度情報取得手段144によって取得された顔画像32ごとの平均輝度値の移動平均値を取得する。より具体的な処理内容を図5のフローチャートを参照して例示する。
図5に例示の移動平均取得処理ST100では、まず、顔部輝度情報取得手段144によって算出された顔画像32の輝度の平均値Aおよび標準偏差値σを取得する(ステップST101)。そして、顔部輝度情報取得手段144によって取得された輝度情報が所定の条件を満たすか否かを判断する(ステップST102)。ここでは、所定条件として、対応する標準偏差値σが予め設定された値SDmin以上であることという条件(σ≧SDmin)が用いられる。そして、上記所定条件を満たす場合、その平均輝度値Aを移動平均算出用のデータ列に加える(ステップST103)。他方、上記所定条件を満たさない場合、その平均輝度値Aは移動平均算出に利用せず、上記ステップST101へ戻って次の顔画像32の平均輝度値Aおよび輝度標準偏差値σを取得する。
そして、移動平均算出用のデータ列に所定数(ここではL個とする)分の平均輝度値Aが収集されているか否かを判断する(ステップST104)。L個の平均輝度値Aが収集されている場合、そのL個の平均輝度値Aの平均値(すなわち移動平均値MA)を算出する(ステップST105)。他方、上記ステップST104においてL個の平均輝度値Aが未だ集まっていないと判断された場合、上記ステップST101へ戻る。
ここで、移動平均算出用のデータ列に既にL個の平均輝度値Aが収集されている状態において、上記ステップST103によって新規の平均輝度値Aが追加される場合、現状のL個のうちで収集順が最古の平均輝度値Aを当該データ列から除外する。これにより、カメラ10から受信済みの画像30のうちで上記条件(σ<SDmin)を満たし且つ撮像順序が直近のL枚の顔画像32の平均輝度値Aが、当該データ列に含まれることになる。
このようにして新規の平均輝度値Aが追加されるたびに移動平均算出用データ列は順次更新され、これに伴って移動平均値MAも順次更新される。
例えば移動平均算出用データ列にm番目に追加された平均輝度値をAmと表し、m=nであるAnが直近に追加された移動平均値であるとすると、そのときの移動平均値MAnは、
MAn={An+An-1+…+An-(L-1)}/L …(1)
によって算出される。
また、平均輝度値An+1が新たに追加される場合、更新後の移動平均値MAn+1は更新前の移動平均値MAnを使って、
MAn+1=MAn+{An+1−An-(L-1)}/L …(2)
によって算出可能である。
図6および図7に移動平均算出処理を概説する模式図を示す。図6は、カメラ10から順次受信する撮像画像30の群を例示している。図6において右側に行くほど受信時刻が新しいものとする。図7は、移動平均算出に利用する顔画像32の群を例示している。なお、顔画像32は上記のように正規化されるが、図7と図6の対応を分かりやすくするために、図7では顔画像32を図6の撮像画像30で代用している。上記のように移動平均値MAの算出には所定条件を満たす顔画像32が選択的に利用されるため、図7ではそのように選択された顔画像32のみが図示されている。
なお、図7において、顔画像32nは、移動平均算出のために選択された顔画像32のうちで撮像順が最新のものである。これに対して、顔画像32n-(L-1)は、移動平均算出のために選択された顔画像32のうちで撮像順が最古のものである。移動平均の算出に際し、顔画像32n,32n-(L-1)が平均輝度値An,An-(L-1)をそれぞれ提供する。
ここで、移動平均算出に用いる平均輝度値Aの収集は、時間的に管理されるのが好ましい。具体的には、移動平均算出用データ列に含まれる平均輝度値Aは、予め設定された時間内に収集されたものであることが好ましい。なぜならば、あまりに長時間に渡る画像群について平均輝度値Aを収集しても、画像間で連続性が無ければ、有用な移動平均値MAを得ることができないからである。
かかる不都合を回避するためには、例えば、移動平均算出用データ列に含まれているL個の平均輝度値Aのうちで最古に追加された平均輝度値An-(L-1)から直近に追加された平均輝度値Anまでの時間差が所定の管理時間を超えた場合には、当該データ列をリセットするようにすればよい。あるいは、例えば平均輝度値Aの収集の時間間隔で以て、リセットの要否を判断してもよい。
また、カメラ10からの画像送信が間欠的に行われる場合、1回の画像送信に含まれる画像群について移動平均値MAが算出されるのが好ましい。これは、ある送信回の画像群と次の送信回の画像群との間で連続性が確保されない場合があるからである。
かかる例の場合、移動平均算出用データ列に含まれているL個の平均輝度値Aについて、最古の平均輝度値An-(L-1)が収集されてから最新の平均輝度値Anが収集されるまでの時間差が画像送信間隔よりも長い場合には、当該データ列をリセットするようにすればよい。この場合、各回の画像送信における先頭の撮像画像30が常に、移動平均算出用の平均輝度値Aを提供する1番目の候補になる。
<差分取得手段146>
差分取得手段146は、移動平均取得手段145によって取得された移動平均値MAと、移動平均値の目標値(以下「目標移動平均値」とも称する)Tとの差分を取得する。より具体的には、移動平均値MAと目標移動平均値Tとの差分絶対値|MA−T|を算出する。
<露光制御値決定手段147>
露光制御値決定147は、差分取得手段146によって取得された、移動平均値MAと目標移動平均値Tとの差分に応じて露光制御値50を決定する。より具体的には、差分絶対値|MA−T|が予め設定された範囲内に収まるように露光制御値50を決定する。
図8に、露光制御値決定処理を例示するフローチャートを示す。ここで、画像処理装置100による露光制御は被写体である歩行者の顔画像を適切に取得することを主目的とする。このため、図8に例示の露光制御値決定処理ST200では、カメラ10のシャッタースピードは歩行者の動きに追従可能な値(例えば1/120、1/100等)に固定しておき、他の制御パラメータ(ここではアイリス、ゲイン)を調整するフローを採用している。
露光制御値決定手段147は、まず、露光制御に関連する各種データを取得する(ステップST201)。例えば、アイリスFの現在の設定値Fset、許容最小値Fminおよび許容最大値Fmax、ゲインGの現在の設定値Gset、許容最小値Gminおよび許容最大値Gmax、移動平均取得手段145によって取得された移動平均値MA、目標移動平均値T、差分絶対値|MA−T|の最大許容値Rav、等が準備される。
より具体的には、FsetおよびGsetはカメラ10から取得可能である。あるいは、画像処理装置100の起動時のみカメラ10からFsetおよびGsetを取得し、その後は画像処理装置100内で管理してもよい。Fmin,Fmax,Gmin,Gmaxはカメラ10から取得してもよいし、オペレータが操作手段111を介して入力してもよい。MAは移動平均取得手段145から取得可能である。T,Ravはオペレータが操作手段111を介して入力可能である。但し、T,Ravに代えて後述のTmin,Tmaxを採用してもよく、この場合、Tmin,Tmaxはオペレータが操作手段111を介して入力可能である。
そして、露光制御値50の変更が必要であるか否かが判断される(ステップST202,ST203)。すなわち、差分絶対値|MA−T|が予め設定された範囲内に在るか否かが判断される。
まず、
|MA−T|≦Rav …(3)
を満たす場合、現在の露光制御値50、すなわちアイリスFの現在の設定値FsetおよびゲインGの現在の設定値Gsetは適切である。このため、露光制御値決定手段147は、現在の設定値Fset,Gsetをそのまま出力する(ステップST210)。
これに対し、
|MA−T|>Rav …(4)
が成り立つ場合、現在の露光制御値50は不適切であるので、変更を要する。
ここで、
T−Rav=Tmin、T+Rav=Tmax …(5)
と定義すると、上記式(3),(4)は{MA−Tmin}と0との対比、および、{MA−Tmax}と0との対比として把握される(ステップST202,ST203)。換言すれば、上記式(3),(4)はMAとTminとの対比、および、MAとTmaとの対比として把握される。
移動平均値MAがTminよりも小さい場合(MA<Tmin。ステップST202)、画面が暗すぎるので明るくする方向に露光を制御する必要がある。この場合、アイリスFを1段階(換言すれば調整可能な最小単位)開放するか、あるいは、ゲインGを1段階上げればよい(ステップST205,ST206)。
ここで、一般に、露光制御後に撮像画像の輝度変化が収束までの期間は、アイリスFを変更した場合の方が、ゲイン変更した場合に比べて長くなる。かかる点に鑑みると、ゲインGを調整可能な状況では、ゲインGの調整をアイリスFの調整よりも優先させるのが好ましい。
かかる点に鑑み、図8の露光制御値決定処理ST200では、ゲインGを調整可能か否か(ここではゲインGを増大可能か否か)を判断するために、ゲインGが最大値Gmaxに達しているか否かを判断する(ステップST204)。当該ステップST204の判断結果に応じて、アイリスFを1段階開放するステップST205またはゲインGを1段階上げるステップST206のいずれかを実行する。そして、ステップST205またはステップST206によって決定された値が露光制御値決定手段147から出力される(ステップST210)。
これに対し、移動平均値MAがTmaxよりも大きい場合(MA>Tmax。ステップST203)、画面が明るすぎるので暗くする方向に露光を制御する必要がある。この場合、アイリスFを1段階絞るか、あるいは、ゲインGを1段階下げればよい(ステップST208,ST209)。
この場合も上記と同様に、ゲインGを調整可能な状況ではゲインGの調整をアイリスFの調整よりも優先させるという観点に基づいて、ステップST208,ST209が実行される。具体的には、ゲインGを調整可能か否か(ここではゲインGを減少可能か否か)を判断するために、ゲインGが最小値Gminに達しているか否かを判断する(ステップST207)。当該ステップST207の判断結果に応じて、アイリスFを1段階絞るステップST208またはゲインGを1段階下げるステップST209のいずれかを実行する。そして、ステップST208またはステップST209によって決定された値が露光制御値決定手段147から出力される(ステップST210)。
なお、露光制御値50の変更が必要か否かを判断する上記ステップST202,ST203はいずれを先に実行してもよい。
露光制御値決定手段147で決定された露光制御値50は、通信手段113を介してカメラ10へ定期的に送信される。例えばカメラ10での露光制御が数秒間隔で行われるように露光制御値50を送信する。これにより、カメラ10は良好な露光状態を保持することができる。
なお、上記のように、第2の顔検出手段141は顔検出の結果を通信手段113へ出力するので、通信手段113は、例えば、人の顔が検出されていない期間を選んで露光制御値50を送信することが可能である。
<露光制御>
図9に、カメラシステム1における露光制御の流れを例示するフローチャートを示す。図9に例示の露光制御処理ST300によれば、まず、カメラ10および画像処理装置100において初期設定が行われる(ステップST301)。
例えばカメラ10のシャッタースピード、アイリス、ゲインの初期値を、カメラ10の設置環境下で、ある程度のレベルの撮像画像が取得できる条件に手動で設定する。ここでは被写体である歩行者の顔をブレを抑えて撮像する必要があるので、シャッタースピードは歩行者の動きに追従可能な値(例えば1/120、1/100等)に設定される。なお、露光制御処理ST300では、シャッタースピードの設定値は固定しておき、他の制御パラメータ(ここではアイリス、ゲイン)を制御対象にする。また、画像処理装置100については、上記のように、各種処理に必要なパラメータ等を設定する。
その後、カメラ10によって撮像が行われ(ST302)、撮像画像30がカメラ10から送信される(ST303)。
カメラ10から送信された撮像画像30は、画像処理装置100において第2の画像取得手段140によって所定のレートで取得される(ステップST304)。第2の画像取得手段140によって取得された画像30は、第2の顔検出手段141による顔検出処理(ステップST305)、第2の顔追跡手段142による顔追跡処理(ステップST306)、顔画像正規化手段143による顔画像正規化処理(ST307)に供される。
そして、顔部輝度情報取得手段144が正規化顔画像32について、顔部輝度情報(顔部の平均輝度値と、顔部の輝度分布の標準偏差値)を取得し(ステップST308)、得られた平均輝度値の移動平均を移動平均取得手段145が取得する(ステップST309)。当該ステップST309では、例えば上記の移動平均取得処理ST100(図5参照)が実行される。
次に、ステップST309で得られた移動平均とその目標値との差分を取得して(ステップST310)、その差分に応じて露光制御値50を決定する(ステップST311)。当該ステップST311では、例えば上記の露光制御値決定処理ST200(図8参照)が実行される。
ステップST111で決定した露光制御値50は、画像処理装置100から送信され(ステップST312)、カメラ10に受信される(ST313)。カメラ10は、受信した露光制御値50に基づいて露光制御を行う(ST314)。
なお、図9の露光制御処理ST300は露光制御を1回行う場合を例示しており、例えばステップST302〜ST314を繰り返し実行することによって露光制御を定常的に行うことができる。
上記のように、撮像手段11の露光制御値50を決定するのに際し、第2の画像取得手段140は顔照合用の画像取得レートよりも高い画像取得レートで撮像画像30を取得する。したがって、より多くの撮像画像30を利用することが可能であるので、顔部の輝度情報(上記では平均輝度値および輝度分布の標準偏差が例示された)を精度良く得ることができる。これにより露光制御値50の精度を向上させことができ、その結果、露光制御の安定化を図ることができる。
また、上記のように、露光制御値50の決定のために、顔照合用の画像取得レートよりも高い画像取得レートで撮像画像30を取得する。つまり、露光制御値50の決定処理は顔照合処理とは別個に実行可能である。より具体的には、露光制御値の決定処理に関連する上記手段140〜147は、顔照合処理に関連する上記手段120〜129とは別個に設けられている。したがって、露光制御値決定に係る処理性能等を、顔照合処理との兼ね合いを気にせずに設計することができる。
また、上記のように、所定の大きさに調整された正規化顔画像32を用いて、顔部の輝度情報を取得する。したがって、撮像画像30中において顔部の大きさが、例えば顔向きや被写体の移動速度によって変動しても、各画像32の顔部輝度情報を相互に単純比較可能な関係にすることができる。換言すれば、各顔部輝度情報が、ある基準下で正規化される。このため、露光制御値の決定を安定的に行うことができ、その結果、露光制御の安定化を図ることができる。
また、上記のように、露光制御値50の決定に、顔部の平均輝度値Aの移動平均値MAを利用する。平均輝度値Aのそれぞれを用いて露光制御値50を決定することも可能であるが、移動平均値MAの利用によれば、平均輝度値Aの変動の影響を抑制して、露光制御値の決定の安定化、すなわち露光制御の安定化を図ることができる。
また、上記のように、移動平均値MAの算出には、標準偏差値σが予め設定された値SDmin以上である正規化顔画像32の平均輝度値Aが選択的に用いられる。すなわち、コントラストのある顔画像のみを対象として移動平均値MAが算出される。かかる点からも、露光制御の安定化を図ることができる。
また、上記のように、露光制御値50の決定に際し、アイリスFまたはゲインGを1段階ずつ変化させる。このため、露光制御値50を一度に大きく変化させる制御とは異なり、露光制御が収束できなくなるような不安定な状態を回避することができる。つまり、露光制御の安定化を図ることができる。
このようにして露光制御が安定化することによって、顔照合の安定化、精度向上等がもたらされる。
また、上記のように顔部が検出されていない期間を選んで露光制御値50を送信することによって、カメラ10はそのような期間において露光制御をすることが可能である。これによれば、顔照合に利用可能な画像を撮像している最中に露光制御を実行しないようにすることができる。したがって、有用な画像を撮像中に輝度が変化してしまう不都合が防止され、顔照合処理に影響を来さないようにすることができる。
<実施の形態2>
図10に、実施の形態2に係るカメラシステム1Bを例示するブロック図を示す。カメラシステム1Bは、上記カメラシステム1(図2参照)において画像処理装置100を画像処理装置100Bに代えた構成を有している。画像処理装置100Bは、上記画像処理装置100に露光制御値DB148を追加した構成を有している。なお、露光制御値DB148は露光制御値決定処理部102(図1参照)に含まれる。
露光制御値DB148は、露光制御値50が、当該露光制御値50の取得に利用された画像30の撮像日時および撮像時の気象情報と関連付けられたデータを蓄積している。露光制御値DB148へのデータ蓄積は、例えば露光制御値決定手段147によって定期的に(例えば数時間ごとに)行われる。
なお、撮像日時はカメラ10から取得してもよいし、あるいは、画像処理装置100Bによる画像受信日時を撮像日時として扱ってもよい。また、露光制御値は、露光制御値決定手段147によって決定される制御パラメータ(上記ではアイリスFおよびゲインGが例示された)だけでなく、他の制御パラメータ(シャッタースピードが例示される)も含むことが、より好ましい。気象情報はカメラ10の設置場所の天候、気温等である。気象情報は、例えばカメラ10に気象情報を計測するセンサを設けることによって、インターネット経由でカメラ10から取得可能である。あるいは、気象情報は、インターネット上の気象情報提供サイトにおいてカメラ10の設定場所を指定することによって、当該サイトから取得可能である。
カメラシステム1Bでは、システムの起動時に、露光制御値決定手段147が気象情報60を取得する。露光制御値決定手段147は、起動日時を撮像日時に対応させるとともに、取得した気象情報60を撮像時の気象情報に対応させて、露光制御値DB148を検索する。
より具体的には、起動日時を検索キーにして露光制御値DB148に蓄積されている撮像日時のデータを検索するとともに、起動に伴って取得した気象情報60を検索キーにして露光制御値DB148に蓄積されている撮像時の気象情報のデータを検索する。かかる検索により、起動日時と同等の(換言すれば同一視可能な)撮像日時と、起動時の気象情報60と同等の撮像時の気象情報との両方を有する、上記関連付けられたデータが抽出される。なお、同様の情報とは、換言すれば同一視可能な情報であり、例えば顔照合におけるDB検索について例示したように、対比する情報の類似度を利用すれば、同等であるか否かを判断可能である。
そして、露光制御値決定手段147は、当該抽出データに含まれている露光制御値50を、起動時の初期値として通信手段113を介してカメラ10へ送信する。
カメラシステム1Bによれば、システム起動時の初期設定を自動で行うことができる。したがって、手動設定の手間を省くことができ、利便性が向上する。また、最適値に近似していると推定される露光制御値を初期値に設定するので、現状での最適値に到達するまでの時間を短縮化することができる。
本発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、本発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、本発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
1,1B カメラシステム、10 カメラ、11 撮像手段、12 露光制御手段、13 通信手段、30 画像データ、32 正規化顔画像、50 露光制御値、60 気象情報、100,100B 画像処理装置、101 顔照合処理部、102 露光制御値決定処理部、113 通信手段、140 第2の画像取得手段、141 第2の顔検出手段、142 第2の顔追跡手段、143 第2の顔画像正規化手段、144 顔部輝度情報取得手段、145 移動平均取得手段、146 差分取得手段、147 露光制御値決定手段、148 露光制御値データベース、ST100 移動平均取得処理、ST200 露光制御値決定処理、ST300 露光制御処理。

Claims (6)

  1. 撮像手段によって撮像された画像を顔照合用の画像取得レートよりも高い画像取得レートで取得する画像取得手段と、
    前記画像取得手段によって取得された前記画像から人の顔部を検出する顔検出手段と、
    前記顔検出手段によって検出された前記顔部を所定の大きさに正規化して正規化顔画像を取得する顔画像正規化手段と、
    前記正規化顔画像中の前記顔部の平均輝度値を取得する顔部輝度情報取得手段と、
    前記平均輝度値に基づいて前記撮像手段の露光制御値を決定する露光制御値決定手段と、
    前記露光制御値を前記撮像手段の露光制御手段へ送信する通信手段と
    を備える画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置であって、
    前記画像取得手段によって取得された複数の画像について前記平均輝度値の移動平均値を取得する移動平均取得手段をさらに備え、
    前記露光制御値決定手段は、前記移動平均値に基づいて前記露光制御値を決定する、
    画像処理装置。
  3. 請求項2に記載の画像処理装置であって、
    前記顔部輝度情報取得手段は、前記正規化顔画像中の前記顔部の輝度分布の偏差も取得し、
    前記移動平均取得手段は、前記偏差の値が所定値以上である前記正規化顔画像の前記平均輝度値を選択的に用いて前記移動平均値を取得する、
    画像処理装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1項に記載の画像処理装置であって、
    前記露光制御値決定手段は、前記露光制御値を1段階ずつ変化させる、
    画像処理装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1項に記載の画像処理装置であって、
    前記通信手段は、前記顔検出手段による検出結果に基づいて前記顔部が検出されていない期間に前記露光制御値を送信する、
    画像処理装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1項に記載の画像処理装置であって、
    前記露光制御値が当該露光制御値の取得に利用された前記画像の撮像日時および撮像時の気象情報と関連付けられたデータを蓄積している露光制御値データベースをさらに備え、
    前記露光制御値決定手段は、
    起動時に当該起動時の気象情報を取得し、
    起動日時を前記撮像日時に対応させるとともに前記起動時の気象情報を前記撮像時の気象情報に対応させて前記露光制御値データベースを検索して、前記起動日時と同等の前記撮像日時および前記起動時の気象情報と同等の前記撮像時の気象情報の両方を有する前記データを抽出し、抽出した前記データの前記露光制御値を起動時の初期値として前記通信手段を介して前記露光制御手段へ送信する、
    画像処理装置。
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