JP2012226449A - 業務連携支援システムおよび業務連携支援方法 - Google Patents

業務連携支援システムおよび業務連携支援方法 Download PDF

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Abstract

【課題】職員に負担を掛けることなく、職員間の業務の連携を支援する。
【解決手段】本発明の一態様としての業務連携支援システムは、業務情報保持手段と、センサデータ受信手段と、状況保持手段と、推定手段と、つぶやきメッセージ生成・配信手段とを備える。業務情報保持手段は、職員の業務予定および業務の流れに関する情報を保持する。センサデータ受信手段は、職員の保持する携帯端末からのセンサ情報を受信する。状況保持手段は、受信したセンサ情報を保持する。推定手段は、業務情報保持手段に保持された情報と、センサ情報に基づき、職員の業務の所定実施状況の確度を計算し、計算した所定実施状況の確度に応じて、職員が実施している業務およびその実施状況を推定する。つぶやきメッセージ生成・配信手段は、推定された業務の実施状況に応じたメッセージを作成し、メッセージの配信先となる職員の携帯端末を決定し、決定した携帯端末に、メッセージを配信する。
【選択図】図1

Description

この発明の実施形態は、複数の職員が連携して働く現場における業務連携を支援する、業務連携支援システムおよび業務連携支援方法、に関する。
従来、病院や介護施設、飲食店、施設(ビル、エレベータ、発電所、工場など)のメンテナンスサービスなど、複数職種の複数職員が連携して働く職場において、連携を円滑にし、効率よく業務を行うためには、自分が行う予定の業務に関連する他業務の進行状況を把握する必要がある。病院では、一般的には携帯電話(院内PHS)を用いて、関連業務を実施している職員に問い合わせる、といった方法がとられているが、問い合わせ相手が電話に応対できない場合は把握は不可能である。また逆に、業務進行状況を他者に把握させるために、関連職員に電話により連絡することもありうるが、同じく、相手が応対できない、またこの行為自体を忘れるといった問題があった。
また電子カルテなど、業務実施記録が可能なシステムにより、関連業務の進行状況を把握できる場合もあるが、このようなシステムでは、自分から情報を確認しにいかなければ把握できないため、確認行為自体を忘れると把握ができない。また業務の実施記録は必ずしも業務実施直後に行われるとは限らないため、リアルタイム性に欠ける場合がある。また業務の詳細な実施記録がない場合は、このようなシステムでは業務の進行状況を把握できない、という問題があった。
またICタグのみを用いて作業を認識し、これと作業者の音声確認を関連付けるシステムが知られているが、このシステムでは、病院のように同一の場所で複数の業務が実施される場合には、どの作業を実施中であるかを認識することができないという問題があった。一方、音声データのみを用いて業務を特定するシステムも知られているが、このシステムでは、作業者が、定期的に、どの業務を始めたか、実施中であるか、終わったかなどを詳細に発声しなければならないという問題があった。またこれらの技術を単純に組合せただけでは、システムとユーザの間の協調動作がないため、人間が記録や発生のために、自発的に頻繁に詳細な行動をしなければならないという問題を解決できない。
特開2008-186333号公報 特開2008-250664号公報
この発明の一側面は、職員に負担を掛けることなく、職員間の業務の連携を支援することが可能な業務連携支援システムおよび業務連携支援方法を提供する。
本発明の一態様としての業務連携支援システムは、それぞれ携帯端末を保持する各職員のための業務連携支援システムであって、業務情報保持手段と、センサデータ受信手段と、状況保持手段と、推定手段と、つぶやきメッセージ生成・配信手段とを備える。
前記業務情報保持手段は、職員の業務予定および業務の流れに関する情報を保持する。
前記センサデータ受信手段は、前記職員の保持する携帯端末からのセンサ情報を受信する。
前記状況保持手段は、受信したセンサ情報を含む業務状況を保持する。
前記推定手段は、前記業務情報保持手段に保持された情報と、前記センサ情報に基づき、前記職員の業務の所定実施状況の確度を計算し、計算した所定実施状況の確度に応じて、前記職員が実施している業務およびその実施状況を推定する。
前記つぶやきメッセージ生成・配信手段は、前記推定手段により推定された業務の実施状況に応じたメッセージを作成し、前記メッセージの配信先となる職員の携帯端末を決定し、決定した携帯端末に、前記メッセージを配信する。
本発明の基本的な実施形態に係る業務連携支援システムを示すブロック図。 本発明の実施形態に係る業務連携支援システムを示すブロック図。 携帯端末の構成を示す図。 業務予定情報を示す図。 業務情報テーブルを示す図。 業務フロー情報テーブルを示す図。 第一推定手段の動作のフローチャート。 第一推定手段の作成する各種業務予定IDリスト間の関係を示す図。 業務実施状況推定結果の例を示す図。 問い合わせ手段の動作のフローチャート。 応答受信手段の動作のフローチャート。 第二推定手段の動作のフローチャート。 業務進行状況連絡手段の動作フローチャート。 看護師の業務予定と滞在位置を示す図。 業務の平均実施時間を示す図。 2位置間の平均移動所要時間を示す図。 看護師の業務予定実施順序を示す図。 2つの実施順序の各々の動線長を示す図。 実施形態を用いずに業務を行った場合に要する時間の例を示す図。 実施形態を用いずに業務を行った場合に要する時間の他の例を示す図。 つぶやきデータ閲覧ページを示す図。 指定した部署のメンバーのつぶやき一覧表示を示す図。 第六の実施形態に係る全体ブロック図。 つぶやきメッセージ配信決定手段のブロック図。 状況推定結果を示す図。 つぶやき配信先属性選定ルールを示す図。 配信先属性テーブルの例を示す図。 つぶやきメッセージ配信決定手順を示すフローチャート。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。
(基本的な実施形態)
図1は、本発明の基本的な実施形態に係る業務連携支援システムの構成を示す。
この業務連携支援システムは、センサデータ受信手段51と、業務情報保持手段52と、状況保持手段53と、つぶやきメッセージ生成・配信手段54と、推定手段21とを備える。業務連携支援システムはこれらの手段を用いて、それぞれ携帯端末11を保持する各職員間の業務の連携を支援する。
業務情報保持手段52は、職員の業務予定および業務の流れに関する情報を保持する。
センサデータ受信手段51は、職員の保持する携帯端末11からのセンサ情報を受信する。
状況保持手段53は、センサデータ受信手段51により受信されたセンサ情報を含む業務状況を保持する。
推定手段21は、業務情報保持手段52に保持された情報と、状況保持手段53に保持されるセンサ情報に基づき、職員の業務の所定実施状況の確度を計算し、計算した所定実施状況の確度に応じて、職員が実施している業務およびその実施状況を推定する。実施状況の推定結果は、状況保持手段53に保持される。
つぶやきメッセージ生成・配信手段54は、推定手段21により推定された業務の実施状況に応じたメッセージを作成し、メッセージの配信先となる職員の携帯端末11を決定し、決定した携帯端末に、前記メッセージを配信する。
以下、このような基本的な実施形態に基づいた第一、第二、第三、第四、第五、第六の実施形態について説明する。図1の各部の動作の詳細は、これらの実施形態の説明においてさらに明らかにされる。
(第一の実施形態)
本発明の実施形態は、センサー情報と業務予定に基づいて職員の実施中の業務を推定し、推定された業務が完了したかどうかを職員に問い合わせることで、簡単な応答以外に職員に負担を掛けることなく、業務進行状況を推定することを目的としている。また、本発明の実施形態は、問い合わせに対する職員の応答を受信し、応答の内容に基づいて、業務進行状況を再度推定することで、業務が完了したことを把握する必要のある他職員にリアルタイムに業務が完了した旨を連絡することを目的としている。
より詳細に、本発明の実施形態は、以下の機能を有する、複数の人間が連携して働く現場における、業務連携支援システムおよび業務連携支援方法、に関する。
1) 各職員について、職員の発した音声、現在時刻、当該職員の現在位置、利用物品、当日の業務予定、業務予定上の各業務の実施履歴から、当該職員の現在の実施業務を推定する機能
2) 推定された各職員の現在の実施業務に応じてタイミングよく、各職員に、当該業務の進行状況についての応答を促す、問い合わせメッセージ(音声、あるいはテキスト)を、各職員が保持する端末に送信する機能
3) 上記の問い合わせメッセージに対し、各職員が端末に対し発する、簡単な応答(音声、あるいは端末画面上のボタン押下情報、テキストなどのつぶやきデータ)を受信する機能
4) 受信した応答から、当該業務の進行状況を、再度推定する機能
5) 当該業務の名称、当該業務のサービス対象(患者など)の名称といった、当該業務に関する情報を用いて、受信した応答を補完あるいは変換することにより、他職員にとって当該業務の進行状況を理解しやすい業務進行状況連絡メッセージを作成する機能
6) 当該業務の業務進行状況を把握する必要のある他職員の保持する端末に対し、業務進行状況連絡メッセージ(音声、あるいはテキスト)を送信する機能
7) 上記1の、職員の現在の実施業務の推定において、さらに、当日の業務予定上の同一時間帯に、複数の業務予定がある場合に、上記つぶやきデータを用いることで、実施中ではありえない業務予定を、業務推定結果から除くことで、実施業務の推定確率を向上させる機能
図2は、本発明の第一の実施形態に係る業務連携支援システムを示すブロック図である。
センサデータ受信手段51は、つぶやきデータ受信手段12および位置データ受信手段17を備える。
業務情報保持手段52は、業務予定保持手段2、および業務情報保持手段3を備える。
状況保持手段53は、つぶやきデータ保持手段13、職員位置履歴保持手段4および状況保持手段15を備える。
つぶやきメッセージ生成・配信手段54は、応答受信手段7、問い合わせ手段6、業務進行状況連絡手段9、およびつぶやきデータ閲覧手段14を備える。
推定手段21は、第一推定手段5および第二推定手段8を備える。
業務予定保持手段2は、各職員の、日別あるいは勤務時間帯別の、業務予定の一覧を含む業務予定情報を保持する。
業務情報保持手段3は、指示受けや混注、注射の実施といった各業務について、業務ID、業務フローID、業務名、担当職種、使用機器ID、平均実施時間、実施時間の標準偏差、の組を含む業務情報テーブルを保持する。
また業務情報保持手段3は、業務間の先行関係および後続関係を示す業務フロー情報を含む業務フロー情報テーブルを保持する。業務フローには、たとえば注射フロー、内服与薬フロー、採血フローといったものがある。上記各業務は、業務フロー内の一手順を構成する。
職員位置履歴保持手段4は、職員の位置情報の履歴を保持する。職員の位置情報の履歴は、位置データ受信手段17により、一定時間間隔τで、職員に携帯させるRFIDやスマートフォンのWi-Fi、あるいは屋内GPS、Zigbeeなどの様々な手段で収集できる。職員位置履歴保持手段4は、位置データ受信手段17により取得された位置情報を内部に格納する。位置情報の取得はこれに限定されず任意のセンサ手段を用いて取得できる。たとえば建物内に設置したカメラにより取得した画像を解析して、職員の位置情報を取得してもよい。またマイクを使用して建物内の音を拾い、拾った音と、画像解析の結果とを組み合わせて、より精度良く、職員の位置を絞り込むこともできる。またGPSを利用した位置情報の取得も可能である。
また職員位置履歴保持手段4は、職員の位置情報履歴を用いて、職員がその位置にいつから滞在開始したかを示す職員滞在開始時刻情報を取得し、当該職員滞在開始時刻情報を内部に保持する。
第一推定手段5は、一定時間ごとに、各職員の現在の実施業務予定を推定し、業務実施状況推定結果を作成する。第一推定手段5は、作成した業務実施状況推定結果を、状況保持手段15に保持させる。また第一推定手段5は、実施業務予定に係る業務の実施済み確度(実施済み確率)、あるいは実施中確度(実施中確率)を計算する。本実施形態では確度として確率を用いるが、別の手段を用いてもよい。
また第一推定手段5は、推定された現在の実施業務予定について、その業務予定に係る業務の実施完了を前提としている業務予定のIDのリストである、後続業務予定IDリストを作成する。第一推定手段5は、作成した後続業務予定IDリストを、状況保持手段15に保持させる。
問い合わせ手段6は、問い合わせメッセージ情報保持手段と、問い合わせメッセージ作成手段と、問い合わせメッセージ送信手段と、問い合わせメッセージ送信時刻算出手段からなる。問い合わせ手段6は、これらの手段を用いて、以下の処理を行う。すなわち、問い合わせ手段6は、業務実施状況推定結果で指定される業務予定について、実施完了したかなどを問い合わせる、問い合わせメッセージを作成する。そして、問い合わせメッセージの送信時刻を算出するとともに、問い合わせメッセージの送信先である職員を特定し、当該職員の保持する携帯端末11などに、当該問い合わせメッセージを、算出した送信時刻に、送信する。
応答受信手段7は、上記問い合わせメッセージに対する、職員の保持する携帯端末11などからの応答を受信する。応答受信手段7は、応答を受信すると、応答受信時刻と、応答送信元の携帯端末IDで特定できる応答送信職員IDを用いて、どの問い合わせメッセージ情報に対応する応答かを特定する。そして、問い合わせメッセージと応答を対応付ける。
第二推定手段8は、応答受信手段7が対応付けた問い合わせメッセージに対する職員からの応答の内容を用いて、問い合わせメッセージ情報の推定実施業務予定IDで特定される業務予定に係る業務の実施済み確率および実施中確率を更新する。
業務進行状況連絡手段9は、業務実施状況推定結果で特定される業務予定の中で、実施済み確率が1もしくは一定値以上のものを選出する。そして、当該業務予定が実施完了となった旨を伝えるメッセージを作成し、後続業務予定リストで特定される業務予定について、その業務予定の実施担当職員の保持する携帯端末11に、メッセージを送信する。
つぶやきデータ受信手段は12、職員の保持する携帯端末11から送信されたつぶやきデータを受信する。
図3に示すように、職員の保持する携帯端末11には、データ入力手段15があり、職員が発した音声をデータとして受け付ける。データ入力手段15は音声データの他、テキストデータ、画像データの入力を受け付けてもよい。データ入力手段15が受け付けたこれらのデータは、つぶやきデータと称する。つぶやきデータ送信手段16は、つぶやきデータと、現在時刻、職員の現在位置、職員ID、最も接近している患者ID等の付随情報と併せて、つぶやきデータ受信手段12に送信する。
つぶやきデータ送信手段16とつぶやきデータ受信手段12の間は、LAN(有線や無線)、3Gなどさまざまな通信媒体がありうる。つぶやきデータ受信手段12で受信されたつぶやきデータおよびその付随情報は、つぶやきデータ保持手段13に保持される。
第一推定手段5は、つぶやきデータ保持手段13に保持されたつぶやきデータを用いることで、実施業務の推定精度を高めることができる。
具体的には、当日の業務予定上の同一時間帯に、複数の業務予定がある場合に、上記つぶやきデータを用いることで、実施中ではありえない業務予定を、業務推定結果から除くことができる。これにより、実施業務の推定確率を向上させることができ、実施業務の推定をさらに高精度で行うことができる。
例えば、午前10時から11時の間に、看護師Aは、患者Bと患者Cのバイタルデータ(体温、血圧等)を計測するとういう2つの業務予定があったとする。午前10時5分の時点で、つぶやきデータの中で、最も接近している患者IDが患者Bのものであったとすると、午前10時5分の時点で患者Cのバイタルデータを計測する業務は実施していないと判定でき、業務推定結果から除くことができる。これにより患者Bのバイタルデータを計測する業務を実施している確率が高いと判定できる。
ここで、つぶやきデータ保持手段13に保持されたつぶやきデータに、推定実施業務を付加してもよい。
さらに、つぶやきデータが音声データのとき、当該音声データを音声認識手段により、テキスト化し、これを音声テキストデータとして付加することができる。
また、この音声テキストデータの中から、形態素解析により適当な品詞の単語のみを抽出したり、キーワードマッチングにより音声テキストデータの中から重要語彙を抽出したりすることができる。
つぶやきデータ閲覧手段14は、つぶやきデータ保持手段13に保持されるつぶやきデータ(上記音声テキストデータや、その中のキーワードを含む)を表示する。つぶやきデータ閲覧手段14は、つぶやきデータを閲覧する利用者の属性(部署、職種、資格等)と、つぶやきデータに含まれる職員IDに応じて、表示するつぶやきデータを絞り込むこともできる。
(業務予定保持手段2)
業務予定保持手段2に保持される業務予定情報の例を図4に示す。
各職員は、AM8:00〜AM10:00といった一定の時間帯の中に業務予定を複数持つ。実際の業務の実施順序は職員が状況に応じて決定する。
業務予定情報の各データを業務予定と呼ぶ。業務予定は、業務予定ID、職員ID、業務ID、業務対象の患者ID、実施位置ID、最早時刻、最遅時刻、実施済み確率(0:確実に未実施、1:確実に実施済み)からなる。
ここで最早時刻とは、その業務予定で特定される業務を実施する時間帯の始まりの時刻であり、最遅時刻とは、その業務予定を実施する時間帯の終わりの時刻である。
状況保持手段15は、上記業務予定情報の他、第一推定手段5が作成する、業務実施状況推定結果、先行業務予定IDリスト、後続業務予定IDリストを保持する。
業務予定ID「0001-001」の左側の「0001」は、職員IDであり、右側の「001」は、予定業務のIDである。業務ID「0001-001」の左側の「0001」は、業務フローIDであり、右側の「001」はタスクIDである。
(業務情報保持手段3)
業務情報保持手段3は、上述したように、業務情報テーブルおよび業務フロー情報テーブルを保持する。
業務情報テーブルの例を図5に示す。
業務フロー情報テーブルの例を図6に示す。図6の例では、2つの業務フロー情報の例が示される。業務フロー情報は、各業務について、業務フローID、業務ID、先行業務ID、後続業務IDを保持する。
図6の各矩形は業務を示し、矩形内の文字列(1-1、1-2等)は業務IDを示す。これらの業務が実施順序を示す矢印で連結されて、業務フローを構成する。
先行業務は、当該業務の直前に実施される業務であり一般に複数ある。後続業務は、当該業務の直後に実施される業務であり一般に複数ある。先行業務と後続業務が同一の業務フローに属さないこともありうる。
図6において、業務1-1の後続業務は1-2と1-3であり、先行業務は空である。業務1-5の先行業務は1-4と2-3であり、後続業務は空である。
(職員位置履歴保持手段4)
[職員位置履歴情報]
職員位置履歴情報は、職員の位置情報の履歴である。職員の位置情報は、一定時間間隔τで、職員の携帯端末から、位置データ受信手段17により取得される。携帯端末には、RFIDが搭載されていてもよい。位置データ受信手段17は、建物内に設置されたアンテナを介して、データを受信してもよい。
職員位置履歴情報は、観測時刻、職員ID、位置IDの組で、職員位置履歴保持手段4に保持される。なお職員IDは、職員IDがRFIDに書き込まれていればそのRFIDから取得してもよいし、携帯端末のアプリケーションのログイン情報などから得ることも可能である。
[職員滞在開始時刻情報]
現在時刻tにおいて、t以前のある時刻tsから現在時刻tまでの間の全ての観測時刻にわたって、ある職員Aについて、その位置IDが、ある一個所pを示す場合、職員Aは、ts以降、現在時刻tまで位置sにいると推定できる。
この場合、時刻tsを、時刻tにおける職員Aの位置sの滞在開始時刻とする。この滞在開始時刻は、職員の現在位置が変わると更新される。
職員ID、位置ID、滞在開始時刻、の組が、職員滞在開始時刻情報として、職員位置履歴保持手段4により算出および保持される。
(第一推定手段)
第一推定手段5の動作のフローチャートを図7に示す。フローチャートの各ステップについては以下に詳述する。
[業務実施状況推定結果の作成:S101]
第一推定手段5は、図8に示すように、現在時刻tにおいて、職員滞在開始時刻情報を参照し、各職員の滞在位置sを求める。
続いて、第一推定手段5は、当該職員の業務予定情報の中から、現在時刻tにおける、当該職員の推定実施業務を選出する。具体的に、時刻tが最早時刻と最遅時刻の間に含まれ、かつ実施済み確率が0(つまり確実に未実施)あるいは一定の値p以下であり、かつ、実施位置がsである業務を、当該職員の推定実施業務として、選出する。
第一推定手段5は、選出した業務の業務予定IDを、推定実施業務予定IDリストに追加する。推定実施業務予定IDリストは、状況保持手段15が保持する。
ここで、ある職員の時刻tにおける推定実施業務予定がK個ある場合、各推定実施業務予定k(= 1, 2, 3,…,K)の実施済み確率pkは、例えば次式のような多値ロジスティック回帰モデル(Multi-Nominal Logstic Regresstion)で算出できる。
Figure 2012226449
ここでxに含まれる変数等はそれぞれ以下を意味し、必ずしもすべての変数を用いる必要はない。αはxと同じ次元のベクトルであり、αの各要素の値は、事前に公知の方法により算出する。加速度は、画像解析により求めてもよいし、職員に取り付けた加速時計の値を、携帯端末から取得してもよい。
Figure 2012226449
voice(t)は次のように構成される単語ベクトルである。時刻tを中心とする一定時間内の当該職員の音声認識結果から、形態素解析により単語を抽出する。予め当該ユーザの所属する部署で用いられる単語の集合を持っておく。単語を辞書順に整列し、次のように1から始まる番号を付けておく。
{w1, w2, w3, w4, w5,..., wN}={お熱, 体温, 脈, 血圧, 点滴, 内服,...患者}
ここで、tを中心とする一定時間内の当該職員の発話から抽出された単語セットの中に、上記wiに一致するものがあれば、第i成分を1に、一致するものがなければ第i成分を0とすることで、次のような単語ベクトルvoice(t)を構成できる。
voice(t) = (1, 0, 1, 1, 0, 0, 0,..., 0)
例えば当該職員の発話の音声認識結果が、「お熱と脈と血圧を測ります」だったとすると、この発話に含まれる単語「お熱」はw1に一致し、「脈」はw3に一致し、「血圧」はw4に一致するので、第1成分、第3成分、第4成分が1となるので、上記の単語ベクトルが得られる。上記辞書は、ユーザの職種(医師、看護師、薬剤師)や、所属部署(外科、内科)などのユーザ属性に応じて、切り替えることができる。また、内容に関連性のある単語をグループにして、グループを成分とするベクトルを構成してもよい。具体的には、
g1={お熱, 体温, 脈, 血圧, 血中酸素飽和度}(バイタル計測に関する単語)
g2={点滴, 注射,...}(注射・点滴に関する単語)
g3={食事, 朝食, 昼食, 夕食, 配膳, 下膳,...}(食事に関する単語)
g4...
とし、単語セットの中に、上記giに一致するものがあれば、第i成分を1に、一致するものがなければ第i成分を0とすることでベクトルを構成できる。あるいはgiの中の全単語のうちのどれだけの単語が、発話の中の単語に一致するかの比率を第i成分としてもよい。例えば、上記の「お熱と脈と血圧を測ります」の場合、「お熱」、「脈」、「血圧」の3つの単語がg1の中の単語に一致する。g1は全部で5つの単語があるので、3/5=0.6を単語ベクトルの第1成分とすればよい。
多値ロジスティック回帰モデルの他、ベイジアンネット、隠れマルコフモデルなどによっても、各推定実施業務予定の実施済み確率を推定することができる。
また実施済み確率だけでなく、各推定実施業務予定を実施中か否かを示す、実施中確率(実施中確度)qkも全く同様に計算でき、実施中確率の大きさを用いて、他職員へメッセージを作成および配信を行うこともできる。例えば、ある推定実施業務予定kの実施中確率qkが、ある時刻において急に増加し、一定の閾値(例えば95%)を超えた場合、その時刻に推定実施業務予定kを開始したと推定でき、これにより、当該職員によって推定実施業務予定kが開始された旨を示すメッセージを作成し、必要な範囲の他職員に配信することができる。必要な範囲の他職員は、たとえば後続業務の職員、当該職員の管理者等が考えられる。
第一推定手段5により得られる業務実施状況推定結果の例を図9に示す。
[先行業務予定IDリストの作成:S102]
第一推定手段5は、時刻tにおいて、推定実施業務予定IDリストの中の業務予定IDで特定される業務予定(業務予定情報の中のデータ)のうち、当該業務予定IDに対し後続業務IDが存在する業務予定を、時刻tにおける先行業務予定として選出する。
後続業務IDが存在するかどうかは、業務情報保持手段3の業務フロー情報テーブルで当該業務予定のデータを参照すればよい。選出された、これらの先行業務予定の業務予定IDを、先行業務予定IDリストに追加する。先行業務予定IDリストは、状況保持手段15が保持する。
[他業務依存業務予定IDリストの作成:S103]
第一推定手段5は、時刻tにおいて、全ての職員の業務予定について、開始時刻が、現在時刻tと、一定時間後のt+Δtまでの間にある業務予定(業務予定情報の中のデータ)のうち、その業務の業務IDに対し先行業務IDが存在する業務予定を、時刻tにおける他業務依存業務予定として選出する。先行業務IDが存在するかどうかは、業務情報保持手段3の業務フロー情報テーブルで確認する。
選出された他業務依存業務予定の業務予定IDを、他業務依存業務予定IDリストに追加する。他業務依存業務予定IDリストは、状況保持手段15が保持する。
[後続業務予定IDリストの作成:S104]
第一推定手段5は、時刻tにおいて、先行業務予定IDリストの中の業務予定IDで特定される業務予定A(業務予定情報の中のデータ)と、他業務依存業務予定IDリストの中の業務予定IDで特定される業務予定B(業務予定情報の中のデータ)について、
(1)業務予定Aの対象患者ID = 業務予定Bの対象患者ID
(2)業務予定Aの後続業務ID = 業務予定Bの業務ID
の両方が成立するかどうかを検証する。
なお、(2)に代えて、(3)業務予定Bの先行業務ID = 業務予定Aの業務ID を検証してもよい。
成立する場合、業務予定Aは実施中であり(先行業務予定IDリストの中の業務予定は推定実施業務予定の一部であるから)、かつ現在時刻tから一定時間Δt以内に開始予定の業務予定Bが、業務予定Aの完了に依存していると、推定することができる。
第一推定手段5は、先行業務予定IDリストの中の業務予定IDと、その業務に依存する他業務依存業務予定の業務予定IDの組みを、後続業務予定IDリストに追加する。後続業務予定IDリストは、状況保持手段15が保持する。
なお、上述した先行業務予定IDリスト、後続業務予定IDリストおよび他業務依存業務予定IDリストの作成は必須ではない。ある業務予定に対して先行する、または後続する業務を、業務フロー情報を利用して、必要な都度、算出するようにしてもよい。
(問い合わせ手段6)
問い合わせ手段6は、図10に示すフローチャートに従って動作する。フローチャートの各ステップについては以下に詳述する。前述したように、問い合わせ手段6は、問い合わせメッセージ情報保持手段と、問い合わせメッセージ作成手段と、問い合わせメッセージ送信時刻算出手段と、問い合わせメッセージ送信手段を備える。
[問い合わせメッセージ情報保持手段]
問い合わせメッセージ情報保持手段は、問い合わせメッセージ情報を保持する。
問い合わせメッセージ情報は、問い合わせメッセージID、問い合わせメッセージ、推定実施業務予定ID、問い合わせメッセージ送信時刻、応答、送信済みフラグ(0:未送信、1:送信済み)からなる。
問い合わせメッセージは、テキストデータ、音声データ、画像データなどである。
[問い合わせメッセージ作成:S201]
問い合わせメッセージ作成手段は、現在時刻tにおいて、第一推定手段5により、推定実施業務予定IDリストに業務予定IDが新規追加される際に、該当する業務予定の業務内容に応じた問い合わせメッセージを作成する。また当該問い合わせメッセージに問い合わせメッセージIDを付与する。
問い合わせメッセージ作成手段は、問い合わせメッセージと、該当する業務予定の業務予定ID(推定実施業務予定ID)とを含む、問い合わせメッセージ情報を作成し、問い合わせメッセージ情報保持手段に送る。問い合わせメッセージ手段は、これを保持する。この時点では、問い合わせメッセージには、まだ、上記問い合わせメッセージ送信時刻、応答および送信済みフラグは記述されてない。
問い合わせメッセージとしては、例えば次のようなものにすればよい。すなわち、推定実施業務予定Aの業務フロー名をa、業務名をbとする。この時、問い合わせメッセージ:「aのbは終わりましたか?」とすればよい。
ここで、問い合わせメッセージ作成手段が問い合わせメッセージを作成する対象の業務予定は、時刻tにおける推定実施業務予定のうち、後続業務予定が存在する業務予定、つまり時刻tにおける先行業務予定リストの中の業務予定IDで特定される業務予定のみとしてもよい。
[問い合わせメッセージ送信時刻算出:S202]
問い合わせメッセージ送信時刻算出手段は、各問い合わせメッセージ情報について、問い合わせメッセージ送信時刻を算出し、各問い合わせメッセージ情報にその時刻を設定する。
具体的には、問い合わせメッセージ送信時刻算出手段は、まず、職員位置履歴保持手段4に保持される職員滞在開始時刻情報を参照し、現在位置sの滞在開始時刻tsを求める。
次いで、問い合わせメッセージ送信時刻算出手段は、問い合わせメッセージ情報の推定実施業務予定IDで特定される業務予定の業務IDから、業務情報の業務情報テーブルを用いて、その業務の平均実施時間Tと標準偏差σを参照して、問い合わせメッセージ送信時刻:ts+T+Nσ(N=1,2,3…)を算出する。ここでNは適当な自然数に設定すればよい。
当該職員の推定実施業務予定が1個の場合は、位置sで時刻tsにその業務を開始したと推定できる。業務実施時間の分布が正規分布であると仮定すると、統計的には、その業務がT+σ以前に完了している確率は約84%、T+2σ以前に完了している確率は、約98%と考えることができる。推定実施業務がk個(k≧2)の場合は、k回問い合わせることになる。
[問い合わせメッセージ送信:S203]
問い合わせメッセージ送信手段は、一定時間τごとに、問い合わせメッセージ情報の各データの中で、送信済みフラグが0であり、かつ現在時刻と問い合わせメッセージ送信時刻が等しい(もしくは差が一定時間以下)であるものを選出する。そして、選出した問い合わせメッセージ情報を、推定実施業務予定IDで特定される業務予定の担当職員IDで特定される職員の保持する携帯端末に送信する。メッセージ情報は、音声メッセージ、テキストメッセージもしくは画像データの形態で送信する。送信が完了すると、当該問い合わせメッセージ情報の送信済みフラグを1とする。
(応答受信手段7)
応答受信手段7は、図11のフローチャートに従い動作する。フローチャートの各ステップについては以下に詳述する。
[応答の受信:S301]
受信した応答を、応答受信時刻と対応付ける。応答送信元の携帯端末11で応答に対し、応答送信時刻が付与される場合は、以下応答受信時刻の代わりに、応答送信時刻を用いてもよい。
[最近の問い合わせメッセージ情報の送信先職員IDの抽出:S302]
応答受信手段7は、問い合わせメッセージ情報に含まれる推定実施業務予定IDを用いて業務予定を参照し、問い合わせメッセージ送信先の職員IDを得る。この際、問い合わせメッセージ情報の中で、問い合わせメッセージ送信時刻が、当該応答受信時刻から一定時間前以降に送信された問い合わせメッセージ情報を選出し、選出した問い合わせメッセージ情報のみを対象としてもよい。
[問い合わせメッセージへの応答の設定:S303]
次いで応答送信元の携帯端末IDで特定できる応答送信職員IDと、問い合わせメッセージ送信先の職員IDを照合し、問い合わせメッセージ情報と応答を対応付け、この応答の内容を、対応する問い合わせメッセージ情報の応答データとして設定する。
応答のデータは、テキストデータ、音声データまたは画像データのいずれでもよい。テキストデータは、職員が直接記述したコメントでもよいし、携帯端末上に表示される“はい/いいえ”ボタンに対する職員のアクション(クリック、タッチ)の内容を示すデータでもよい。
上記では、応答受信手段7が、問い合わせメッセージに対する応答を受信する形態を示したが、応答受信手段7は、職員の自発的メッセージ(“患者Aさんの○○が終わりました”など)を、職員の携帯端末11から受けてもよい。この場合、上記ステップS302、S303の処理は不要である。
(第二推定手段の動作)
第二推定手段8は図12のフローチャートに従って動作する。フローチャートの各ステップについて以下に詳述する。
[応答受信済み問い合わせメッセージ情報の選出:S401]
第二推定手段8は、問い合わせメッセージ情報の中で、応答が設定されており、かつ推定実施業務予定ID で特定される業務予定の実施済み確率が0(もしくは一定値p以下)のものを、応答受信済み問い合わせメッセージ情報として選出する。
[推定実施業務予定の実施済み確率の更新:S402]
第二推定手段8は、選出された応答受信済み問い合わせメッセージ情報の推定実施業務予定ID で特定される業務予定について、応答の内容に応じて、実施済み確率および実施中確率を推定する。そして、推定結果が、その時点での業務予定の実施済み確率より大きい場合、業務実施状況推定結果の当該業務予定の実施済み確率および実施中確率を更新する。さらに業務予定の中の実施済み確率を同じ値で更新する。
例えば、職員Aへの上記の問い合わせメッセージ:「aのbは終わりましたか?」に対する職員Aからの応答が“はい”あるいは“終わりました”であれば、職員Aは業務フローaの業務bを完了したと推定し、実施済み確率を1とする。
一方、応答が“いいえ”あるいは“まだです”、“もうしばらく掛かります”、などの場合は、職員Aは業務aを完了していないと推定し、実施済み確率を0とする。応答の内容に応じて、実施済み確率を0から1の範囲内の値として算出すればよい。
なお、問い合わせに対する応答の内容に応じて、実施済み確率を推定したが、応答受信手段7が、応答でなく、職員の自発的メッセージを受信した場合は、この自発的メッセージの内容をもとに、同様の処理を行えばよい。
実施中確率も同様に、応答の内容に応じて算出し、更新できる。
[問い合わせメッセージの送信済みフラグの更新:S403、S404]
ここで実施済み確率が0もしくは一定の値p以下の場合は、第二推定手段8は、該当する問い合わせメッセージ情報の送信済みフラグを0に戻し、問い合わせメッセージ送信時刻を、現在時刻tから一定時間Δt後の時刻t+Δtに再設定してもよい。これにより時刻t+Δtに問い合わせメッセージが再度、当該業務予定の実施担当職員の保持する携帯端末11に送信される。
(業務進行状況連絡手段9)
業務進行状況連絡手段9は、推定実施業務予定IDリスト(もしくは先行業務予定IDリスト)の中の業務予定IDで特定される業務予定の中で、実施済み確率が1もしくは一定値以上のものを選出し、当該業務予定が実施完了となった旨を伝えるメッセージを作成する。
業務進行状況連絡手段9は、作成したメッセージを、後続業務予定IDリストの中の業務予定IDで特定される業務予定について、その業務予定の担当職員IDで特定される担当職員の保持する携帯端末11に、送信する。
業務進行状況連絡手段9は、業務進行状況連絡メッセージ情報保持手段、業務進行状況連絡メッセージ作成手段、および業務進行状況連絡メッセージ送信手段を備える。業務進行状況連絡手段9の動作フローを図13に示す。
[業務進行状況連絡メッセージ情報保持手段]
業務進行状況連絡メッセージ情報は、業務進行状況連絡メッセージID、業務予定ID、業務進行状況連絡メッセージ(後述)、送信済みフラグ(0:未送信、1:送信済み)からなる。
[業務進行状況連絡メッセージ作成:S501、S502]
業務進行状況連絡手段9は、第一推定手段5により推定された実施済み確率が1(もしくは一定値p以上)であると、または第二推定手段8により、ある業務予定の実施済み確率が1(もしくは一定値p以上)に更新されると、当該業務予定が実施完了となった旨を伝える業務進行状況連絡メッセージを作成する。
業務進行状況連絡メッセージとしては、例えば次のようなものにすればよい。すなわち当該業務予定の業務フロー名をa、業務名をbとする。この時、業務進行状況連絡メッセージ:「aのbが終わりました」とすればよい。業務進行状況連絡メッセージは、テキストデータ、音声データ、画像データのいずれの形態でもよい。
業務進行状況連絡メッセージ作成手段は、この業務進行状況連絡メッセージを含み、送信済みフラグを0とした業務進行状況連絡メッセージ情報を作成する。作成された業務進行状況連絡メッセージ情報は、業務進行状況連絡メッセージ情報保持手段に保持される。
[業務進行状況連絡メッセージ送信:S503]
業務進行状況連絡メッセージ送信手段は、業務進行状況連絡メッセージ情報保持手段に保持された業務進行状況連絡メッセージ情報の中で、送信済みフラグが0のものを特定する。そして、特定した業務進行状況連絡メッセージ情報の業務予定について、後続業務予定リストを参照し、後続予定業務IDで指定される業務予定について、その業務予定の担当職員IDで特定される職員の保持する携帯端末11に、業務進行状況連絡メッセージを送信する。
業務進行状況連絡メッセージは、テキストデータ、音声データおよび画像データのいずれの形態でもよい。業務進行状況連絡メッセージ送信手段は、送信が完了すると、送信済みフラグを1にする。
業務進行状況連絡メッセージを送信する前に、当該メッセージの内容を、職員に復唱して、当該職員が了解の返事をした場合にのみ、他の職員に当該メッセージを送信してもよい。
当該メッセージのデータを、当該職員のIDや現在時刻に関連づけて、つぶやきデータ保持手段13に格納して、つぶやきデータ閲覧手段14により、閲覧できるようにしてもよい。
(第二の実施形態)
本実施形態では、滞在位置以外の情報を用いた推定実施業務予定IDリストの作成について説明する。
患者がRFIDを装着している、あるいは各患者のベッドにRFIDが設置されている場合など、職員が各時刻において、どの患者に接近しているかという情報を取得できる場合がある。
また、各医療機器にRFIDが設置されている場合、職員が各時刻において、どの医療機器に接近しているかの情報を取得できる場合がある。
またある医療機器は利用時に、職員IDを特定することもあるので、この場合は、医療機器ごとに職員の時刻ごとの利用履歴を取得できる。
このような場合、前述した推定実施業務予定IDリストの作成おいて、患者接近情報履歴や、医療機器接近情報履歴、医療機器利用履歴を職員位置情報履歴に併せて保持することにより、第一推定手段5は、これらの履歴情報を用いて、推定実施業務予定を、より精度良く絞り込むことができる。
(第三の実施形態)
[後続業務予定の推定実施順序に応じた問い合わせメッセージ送信時刻の算出]
前述した問い合わせメッセージ送信時刻の算出においては、以下の方法をとってもよい。すなわち、現在時刻tから一定時間Δt後の時刻t+Δtまでの間の、全職員の業務予定について、各職員が最も効率よく業務を実施すると推定して、問い合わせメッセージの送信時刻を決定する。
各業務単独の実施時間が、業務の実施順序によらないとし、先行業務は全て完了していると仮定すると、最も効率の良い業務実施順序は、位置sから移動距離が最短になるように業務を実施する順序である。第一推定手段5が、このような業務実施順序を、時刻tにおける、時間帯[t, t+Δt]の間の推定実施順序として求める。
ただし、ある職員について上記時間帯[t, t+Δt]の複数の業務予定が、同一の位置で実施される場合、それらの業務についての実施順序は、任意となる。
職員Aの時間帯[t, t+Δt]の推定実施順序を、g1, g2,..., g(i-1), gi,...,gnとし、各業務予定giの実施時間は、平均Ti、標準偏差σiの正規分布に従うと仮定する。この推定実施順序の元で、業務予定g1, g2,...,g(i-1) の実施時間の和は、
Figure 2012226449
の正規分布に従う。従って、この推定実施順序の元では、業務予定g1, g2,...,g(i-1) が完了した後に業務giが開始されると考えられるから、業務giは平均的に、
Figure 2012226449
に開始されると推定できる。
ここで、s(i-1)は業務予定g(i-1)の実施位置、siは業務予定giの実施位置、d(s(i-1), s)は、位置s(i-1)からsiまでの平均移動所要時間であり、この情報は後述する、建物内位置情報保持手段に保持される、位置間平均移動所要時間情報から得られる。
これにより、各先行業務予定について、その後続業務予定の開始時刻が推定できるから、その推定された開始時刻の一定時間前の時刻を、その先行業務予定の問い合わせメッセージ送信時刻としてもよい。
[建物内位置情報保持手段]
上述したように、第一推定手段5が業務実施順序を推定する場合に、業務の実施位置間の平均移動所要時間を用いる場合は、以下の建物内位置情報と、位置間平均移動所要時間情報を参照する。
[建物内位置情報]
建物内の、特定の位置(病室や、検査室、各階のナースセンターなど)について、その位置の名称と位置IDを保持する。
[位置間平均移動所要時間情報]
建物内の任意の2つの位置の組について、その間の距離もしくは、その距離を平均移動速度で割った平均移動所要時間を保持する。
(第四の実施形態)
前述した問い合わせメッセージの送信は、以下のように行ってもよい。すなわち、問い合わせ手段6における問い合わせメッセージ送信手段は、一定時間τごとに、問い合わせメッセージ情報の各データの中で、送信済みフラグが0であるものを選出する。
そして、選出された問い合わせメッセージ情報の推定実施業務予定IDで特定される業務予定について、その職員IDと、職員位置履歴情報を用いて当該職員の現在位置IDを取得する。
取得された現在位置IDと、上記業務予定の実施位置IDが異なれば、当該職員は、既に上記業務予定を完了して、別の位置に移動したと判定し、問い合わせメッセージを当該職員の形態端末11に送信する。
取得された現在位置IDと、上記業務予定の実施位置IDが同じであれば、当該職員は、まだ上記業務予定を完了していないと判定し、問い合わせメッセージの送信を待機する。
(具体例)
図14に示すように、2人の看護師が並行して業務を実施しており、それぞれ、複数の未実施の業務予定を持っていとする。看護師1は、時刻tで場所aに滞在しており、時刻t+Δtまでの間に予定されている業務予定A、B、Cが未実施であるとする。看護師2は、時刻で場所dにおり、時刻t+Δtまでの間に予定されている業務予定D、E、Fが未実施であるとする。
ここで、看護師1の業務予定のうちBは、看護師2の業務予定Dの実施完了が前提であるとする。また業務予定A〜Eで特定される各業務gA〜gEの平均実施時間は図15のとおりであるとする。また2位置の間の平均移動所要時間は図16のとおりであるとする。
看護師1の業務予定実施順序としては、図17に示す順序1〜6があり、順序1の動線長が最短である。業務単体の実施時間が業務の実施順序に依存せず一定であり、かつ看護師2による業務Dが業務Bを実施する時点で実施済みであるとすると、全ての未実施の業務予定が最短で完了するのは順序1となる。図18に順序1と2の動線長と業務予定実施完了時刻を図示する。
しかし、例えば看護師2が位置eにおいて、業務予定E→Dの順序で実施すると、平均的には4分+2分=6分掛かるから、業務Dは平均的には時刻6まで完了しない。この場合、看護師1が順序1で業務予定を実施すると、図19に示すように、時刻t+6分までの3分間、業務Bの実施を待機しなければならず、看護師1の業務完了時刻はt+14分となり、3分遅くなるため効率が悪くなる。
また、図20に示すように、看護師1が業務予定A実施完了後、位置bに移動してから業務予定Dが完了していないことが分かり、それから位置cに移動して業務予定Cを実施し、その後bに戻り業務予定Bを実施する場合、看護師1の業務完了時刻はt+13分、動線長は5となるため効率が悪くなる。
このような場合に、本発明の実施形態のシステムを用いると、看護師1は業務Aが完了した時刻t+2において、業務Dが完了していることが分かれば、最も効率の良い順序1を選択する。業務Dが完了している連絡が無ければ、業務Dが完了していないと判断し、図18の順序2を選択することにより、時刻t+12分で業務を終えることができる。したがって、上記の2つケース(図19、図20)に比べて、業務実施時間の面でも、動線長の面でも効率の良く、業務予定を実施することができる。
(第五の実施形態:音声つぶやき閲覧機能)
職員の携帯端末11やPCから、つぶやきデータ閲覧手段14を介して、図21のようなつぶやきデータ閲覧ページ(Webなど)を開くと、ページ上に、サーバのDB(データベース)(つぶやきデータ保持手段13)に登録されたつぶやきデータが表示される。閲覧ページ(Webなど)を開く際、従業員IDを指定してログインする。
表示内容は、
・ ユーザ名:つぶやきデータのユーザIDに対応する、ユーザマスタ上のユーザ名
・ 日時:年/月/日 時:分
・ 位置名:つぶやきデータの位置IDに対応する、場所マスタ上の位置名
・ 推定タスク名:つぶやきデータの推定スケジュールIDで指定される、スケジュールデータ上のスケジュールのタスク名
・ キーワード:つぶやきデータのキーワード
・ フリーメモ:つぶやきデータのフリーメモ
・ 音声データアイコン:クリックするとつぶやきデータの音声データが再生される。
・ 静止画サムネール:つぶやきデータの画像データが表示される。
・ 動画サムネール:つぶやきデータの動画データが再生される。
つぶやきデータ閲覧ページでは、つぶやきデータを、下記の1.〜5.のようなさまざまな視点で切り替えて表示することができる。
1. メニュー時系列表示(図21のとおり)
全ログインユーザ共通のデフォルトの閲覧形式。Twitterのように、つぶやきデータの日時に従って、時系列で表示する。つぶやきデータの日時に関して、当日(24時間以内)、1週間以内、1ヶ月以内、全て、で表示対象データを絞り込むことができる。デフォルトは当日(24時間以内)。以下でも同様につぶやきデータの日時に関する絞込みができる。
2. 指定した部署のメンバーのつぶやき一覧表示
部署マスタの中のいずれかの部署を選択できる。選択すると、ユーザマスタの属性1-IDが、選択した部署に該当するユーザのつぶやきデータを、図22のように、縦方向に時間の降順に表示し、ユーザを列方向に並べて表示する。
3. 指定したサービス対象者(ここでは患者)に関するつぶやき一覧表示
つぶやきデータの中で、推定サービス対象者IDが、指定したサービス対象者のものであるつぶやきデータを抽出し、縦方向に時間の降順に表示する。
4. ログインユーザがフォローしたい他のユーザ(複数)のつぶやき一覧表示
ログインユーザごとのフォローリスト内の他のユーザによるつぶやきを表示する。表示方法は上記2と同様に横方向にユーザを並べ、縦方向に時間の降順に表示する。ログインユーザごとにフォローリストを作成・保存できる必要がある。フォローリストはDB上のテーブル、もしくはCSVファイル等でよい。
5. ログインユーザの当日予定タスクの関連タスクについてのつぶやき一覧表示
ログインユーザの当日の各スケジュールデータについて、そのスケジュールデータに関連するつぶやきデータを抽出し(抽出方法は下記)、横方向にそのスケジュールデータのタスク名(スケジュールの開始予定時間順に左から右へ整列)、縦方向に時間の降順に表示する。ここでログインユーザの当日のあるスケジュールデータをxとすると、xに関連するつぶやきデータとは、次で抽出されるものである。
select * from つぶやきデータテーブル where 推定タスクID in (select 先行タスクID from タスクマスタ where タスクID = x.タスクID) AND 推定サービス対象者ID = x.サービス対象者ID
[マスタ等の構成]
マスタ等はDB上のテーブルもしくはCSVとする。
・ ユーザマスタ
ユーザID、ユーザ名、属性1-ID(職種)、属性2-ID(部署)
※ 必要であれば、下記、ユーザ顔写真ファイルへのファイルパスをフィールドとして持つ。顔写真ファイルの格納フォルダを固定とし、顔写真ファイル名にユーザIDを含ませることで、ユーザマスタ上では、ユーザ顔写真ファイルへのファイルパスを持たないこととしてもよい。
※ 属性1-IDは、ここでは下記の職種マスタで定義されるIDを指定する。
※ 属性2-IDは、ここでは下記の部署マスタで定義されるIDを指定する。
・ ユーザ顔写真データ(PNG等ファイル)
・ 職種マスタ
職種ID、職種名
・ サービス対象者マスタ
サービス対象者ID、サービス対象者氏名
・ 部署マスタ
部署ID、部署名
・ 位置マスタ
位置ID(無線LANアクセスポイントID)、位置名
・ タスクマスタ(キー:タスクID)
タスクID、タスク名、業務ID、先行タスクID、後続タスクID
・ 業務マスタ
業務ID、業務名
・ スケジュールデータ(キー:スケジュールID)
スケジュールID、ユーザID、タスクID、サービス対象者ID、開始予定日時、終了予定日時、実施位置ID、先行スケジュールID、後続スケジュールID
(第六の実施形態)
本実施形態では、図1のつぶやきメッセージ生成・配信手段54の構成に大きな特徴を有する。本実施形態におけるつぶやきメッセージ生成・配信手段54の詳細構成を図23に示す。
第一推定手段5(および第二推定手段8、ここでは第二推定手段は必須要件とはしない)は、まずセンサ情報(位置情報、加速度情報、画像情報)、業務情報、つぶやき情報から、状況推定結果91を作成する。なおセンサ情報およびつぶやき情報は、図1のセンサデータ受信手段51によって受信され状況保持手段53に保持されており、業務情報は、図1の業務情報保持手段52に保持されている。
つぶやきメッセージ生成手段92は、状況推定結果91、およびつぶやき情報から、つぶやきメッセージ本体951を生成する。たとえば、「開始しました」というつぶやき情報から、状況推定結果(場所:内視鏡室、患者:A)を用いて必要な情報を追加し、「内視鏡室で、患者Aさんの検査が開始しました」というつぶやきメッセージを生成する(第一実施形態の業務進行状況連絡手段9と同様の情報補完機能)。なお、つぶやき情報は、タスクの完了、開始だけでなく、タスクの途中経過(遅れ、進み)、気付きの連絡、伝言の連絡、などの任意の情報でもよい。
つぶやきメッセージ配信先決定手段93は、これと並行して、状況推定結果91と、配信の目的を業務別およびその実施状況別に記述した配信先ヒント情報15から、配信先リスト952を生成する。
つぶやきメッセージ配信手段94は、生成されたメッセージ本体951を配信先リスト952の配信先に、配信タイミング953で配信する。
図24につぶやきメッセージ配信先決定手段93の詳細構成を示す。図28につぶやきメッセージ配信先決定手段93の動作フローを示す。
つぶやきメッセージ配信先決定手段93では、まず、状況推定結果91と配信先ヒント情報15を読み込む(ステップS601)。
状況推定結果91は、図25に示すように複数の確度付状況推定結果要素911から構成される(例:「検査開始(0.7)、食事開始(0.3)、容態変化対応(0.1)」)。複数の確度付状況推定結果要素は、推定手段で状況が一意に特定できず、不確実性が残った場合(たとえば推定された業務および実施状況の確度が閾値以下の場合)に生じ、一定値以上の確度の業務および所定実施状況が選択される。不確実性がない場合は1つになる。なお、確度の計算は、第一の実施形態と同様、多値ロジスティック回帰モデル、多値ロジスティック回帰モデルの他、ベイジアンネット、または隠れマルコフモデルなどの方法を用いて、行えばよい。実施状況に関して、開始、終了、実施中など種々の所定実施状況が定められており、業務別および所定実施状況別の確度を計算する。
配信先ヒント情報15は、ユーザが意図的に与えるもので、配信先をより適切に選定するための付加情報である。たとえば、携帯端末11から、タッチパネルメニューあるいは音声コマンドでユーザが与える。付加情報には、「報告」、「緊急」、「共有」、「連絡」、「記録」などの配信の目的が記述される。「報告」であれば上司が配信先に選ばれ、「記録」であれば自分自身が配信先に選ばれる。なお、配信先ヒント情報15は、必須要件ではない。
次に、図26に示すような、複数の個別ルール9341を含むつぶやき配信先属性選定ルール934を用いた処理を行う。各個別ルールは、各状況推定結果要素911のそれぞれと配信先ヒント情報15とで構成される論理式(IF部)と、属性(THEN部)を含む。属性は配信先を決定するために用いられる。これらの個別ルールのうち、論理式が満たされる個別ルールをすべて抽出する(ステップS602)。
ここで、ルールのIF部では、属性の抽出に確度を考慮する。例えば、「食事開始(0.3)、容態変化対応(0.1)」の場合、容態変化対応の確度は低くても、緊急度が高いものに関しては、安全サイドで配信先を抽出する。下記にルールの例を示す。なおこの例では、配信先ヒント情報は用いていない。
例: IF 食事開始(確度>0.7) THEN 属性:ナースセンター
IF 容態変化対応(確度>0.1) THEN 属性:緊急連絡網
さらに、抽出された各個別ルール9341のTHEN部に記述された属性の集合を抽出する(ステップS603)。ここで、不確実性による複数の確度付状況推定結果要素がある場合は、両方の可能性に対して属性がOR(論理和)で抽出される。これは、配信の必要性がある可能性があるならば、その配信先にはすべて送る戦略である。
最後に、図27に示すような配信先属性テーブル935を用いて、抽出された各属性を持つ配信先のリストを生成する(ステップS604)。また、各属性には配信のタイミング953(図23参照)が設定されており、配信はそのタイミングで行う。
Figure 2012226449
(本実施形態による効果)
従来、病院、介護施設、店舗、保守現場、建設現場では、連絡に携帯電話やPHSが使われていた。しかし、行動型サービスにおいては、電話番号やメールアドレスの入力の手間や不便であり、通話の場合は受け取り側も仕事が中断されるために、きめの細かいリアルタイムの連絡は現実には不可能であった。これに対して、近年は、病院、介護施設、店舗では、インカムと呼ばれる放送型の無線連絡装置が普及している。インカムでは、チャンネルの選択はできるが、基本的には1つのチャンネルに属する全メンバーへの同時配信であり、状況や内容によって配信先を指定できなかった。少人数の場合は対応できても、メンバーの人数が多い場合は困難を生じていた
本実施形態により、つぶやきメッセージは、状況推定やヒントにより、適切な人に適切なタイミングで配信することができ、病院、介護施設、店舗、保守現場、建設現場などにおける行動型サービスのコミュニケーションを革新的に改善することが可能となる。特に、状況推定に不確実性がある場合にも適切なメッセージ配信が可能となる。
なお、以上に説明した本発明の実施形態における業務連携支援システムは、例えば、汎用のコンピュータ装置を基本ハードウェアとして用いることでも実現することが可能である。すなわち、業務連携支援システムにおける各処理部は、上記のコンピュータ装置に搭載されたプロセッサにプログラムを実行させることにより実現することができる。このとき、業務連携支援システムは、上記のプログラムをコンピュータ装置にあらかじめインストールすることで実現してもよいし、CD−ROMなどの記憶媒体に記憶して、あるいはネットワークを介して上記のプログラムを配布して、このプログラムをコンピュータ装置に適宜インストールすることで実現してもよい。また、同システム内の保持部およびデータベースは、上記のコンピュータ装置に内蔵あるいは外付けされたメモリ、ハードディスクもしくはCD−R、CD−RW、DVD−RAM、DVD−Rなどの記憶媒体などを適宜利用して実現することができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。

Claims (21)

  1. それぞれ携帯端末を保持する各職員のための業務連携支援システムであって、
    前記職員の業務予定および業務の流れに関する情報を保持する業務情報保持手段と、
    前記職員の保持する携帯端末からのセンサ情報を受信するセンサデータ受信手段と、
    受信したセンサ情報を含む業務状況を保持する状況保持手段と、
    前記業務情報保持手段に保持された情報と、前記センサ情報に基づき、前記職員の業務の所定実施状況の確度を計算し、計算した所定実施状況の確度に応じて、前記職員が実施している業務およびその実施状況を推定する推定手段と、
    前記推定手段により推定された業務の実施状況に応じたメッセージを作成し、前記メッセージの配信先となる職員の携帯端末を決定し、決定した携帯端末に、前記メッセージを配信するつぶやきメッセージ生成・配信手段と
    を備えた業務連携支援システム。
  2. 前記業務情報保持手段は、前記職員の業務予定について、各業務が実施されるべき時間帯、および前記各業務の実施場所に関する情報を保持し、
    前記センサデータ受信手段は、前記センサ情報として、前記職員の位置情報を逐次取得する
    ことを特徴とする請求項1に記載の業務連携支援システム。
  3. 前記推定手段は、前記業務の実施済み確度を計算し、
    前記実施済み確度に応じて、当該業務の実施が完了したかを判断する
    ことを特徴とする請求項1に記載の業務連携支援システム。
  4. 前記推定手段は、
    前記職員の加速度、
    前記職員の音声データ、
    前記職員が最も接近している患者のIDと、前記業務の対象となっている患者のIDが一致するか否か
    の少なくとも1つをさらに用いて、前記実施済み確度を計算する
    ことを特徴とする請求項3に記載の業務連携支援システム。
  5. 前記つぶやきメッセージ生成・配信手段は、
    前記職員の携帯端末に前記業務の実施が完了したか否かの問い合わせメッセージを送信する問い合わせ手段と、
    前記職員の携帯端末から、前記問い合わせメッセージに対する応答を受信する応答受信手段と、を含み、
    前記推定手段は、前記応答が前記業務の実施の完了を示すとき、前記業務の実施が完了したと推定する
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の業務連携支援システム。
  6. 前記問い合わせ手段は、前記応答が前記業務の実施の未完了を示すとき、一定時間後に再度前記問い合わせメッセージを送信する
    ことを特徴とする請求項5に記載の業務連携支援システム。
  7. 前記業務情報保持手段は、前記業務の実施に要する時間に関する情報を保持し、
    前記推定手段は、前記職員が前記業務の実施場所に到着した時刻に対し、前記業務の実施に要する時間を加算し、加算後の時刻になったときに、前記業務の実施が完了したと推定する
    ことを特徴とする請求項3ないし6のいずれか一項に記載の業務連携支援システム。
  8. 前記業務の実施に要する時間は、前記業務の平均実施時間と、前記業務の実施時間の標準偏差に任意のパラメータを乗じた値との合計である
    ことを特徴とする請求項7に記載の業務連携支援システム。
  9. 前記センサデータ受信手段は、前記センサ情報として、前記職員の携帯端末から前記業務の実施状況に関するつぶやきデータを受信し、
    前記推定手段は、前記つぶやきデータを用いて、前記実施が完了した業務を推定する
    ことを特徴とする請求項3ないし8のいずれか一項に記載の業務連携支援システム。
  10. 前記推定手段は、前記職員の実施中の業務を推定し、
    前記業務進行状況連絡手段は、前記実施中と推定した業務について、前記業務に関連して事前に定めた他の職員に、前記職員の業務の実施が開始されたことを示すメッセージを送信する
    ことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一項に記載の業務連携支援システム。
  11. 前記推定手段は、前記業務が実施中である実施中確度を計算し、
    前記実施中確度に応じて、前記業務が実施中かどうかを判断する
    ことを特徴とする請求項10に記載の業務連携支援システム。
  12. 前記推定手段は、
    前記職員の加速度、
    前記職員の音声データ、
    前記職員が最も接近している患者のIDと、前記業務の対象となっている患者のIDが一致するか否か
    の少なくとも1つをさらに用いて、前記実施中確度を計算する
    ことを特徴とする請求項11に記載の業務連携支援システム。
  13. 前記センサデータ受信手段は、前記職員の携帯端末から前記業務の実施状況に関するつぶやきデータを受信し、
    前記状況保持手段は、受信されたつぶやきデータを保持し、
    前記つぶやきメッセージ生成・配信手段は、前記状況保持手段に保持されるつぶやきデータを、前記職員の携帯端末からの要求に応じて前記携帯端末に提示するデータ閲覧手段を含む
    ことを特徴とする請求項1ないし12のいずれか一項に記載の業務連携支援システム。
  14. 前記つぶやきデータは音声データであり、
    前記センサデータ受信手段は、前記つぶやきデータをテキスト化してテキストデータを生成し、
    前記状況保持手段は、前記テキストデータを記憶する、
    ことを特徴とする請求項13に記載の業務連携支援システム。
  15. 前記センサデータ受信手段は、キーワード抽出により前記テキストデータからキーワードを抽出し、
    前記状況保持手段は、前記センサデータ受信手段により抽出されたキーワードを記憶する
    ことを特徴とする請求項14に記載の業務連携支援システム。
  16. 前記業務情報保持手段は、前記職員の業務予定について、各業務が実施されるべき時間帯、および前記各業務の実施場所に関する情報を保持し、
    前記センサデータ受信手段は、前記センサ情報として、前記職員の位置情報を逐次取得し、また前記携帯端末から前記職員のつぶやきデータを受信し、
    前記つぶやきメッセージ生成・配信手段は、前記推定手段により推定された業務の実施状況を通知するメッセージを作成し、当該メッセージを、前記決定した携帯端末に配信する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の業務連携支援システム。
  17. 前記メッセージ配信手段は、前記メッセージを、前記配信先に応じて予め定められたタイミングで配信する
    ことを特徴とする請求項16に記載の業務連携支援システム。
  18. 各前記職員は、それぞれ複数の属性の少なくとも1つに属し、
    前記つぶやきメッセージ生成・配信手段は、前記複数の属性の中から配信先となる属性を少なくとも1つ決定し、決定した属性に属する職員の携帯端末に、前記メッセージを配信する
    ことを特徴とする請求項16または17に記載の業務連携支援システム。
  19. 前記つぶやきメッセージ生成・配信手段は、前記推定された業務の実施状況の確度が閾値以下のときは、一定以上の確度が得られた前記業務に関連する配信先にも前記メッセージを配信することを特徴とする請求項16または17,18に記載の業務連携支援システム。
  20. 前記つぶやきメッセージ生成・配信手段は、前記業務別に配信の目的を記述した配信ヒント情報をさらに用いて、前記メッセージの配信先を決定する
    ことを特徴とする請求項16ないし19のいずれか一項に記載の業務連携支援システム。
  21. それぞれ携帯端末を保持する各職員のための業務連携支援方法であって、
    前記職員の保持する携帯端末からのセンサ情報を受信するセンサデータ受信ステップと、
    受信したセンサ情報を状況保持手段に保持するステップと、
    前記職員の業務予定および業務の流れに関する情報と、前記センサ情報に基づき、前記職員の業務の所定実施状況の確度を計算し、計算した所定実施状況の確度に応じて、前記職員が実施している業務およびその実施状況を推定する推定ステップと、
    前記推定ステップにより推定された業務の実施状況に応じたメッセージを作成し、前記メッセージの配信先となる職員の携帯端末を決定し、決定した携帯端末に、前記メッセージを配信するつぶやきメッセージ生成・配信ステップと
    を備えた業務連携支援方法。
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