以下に添付図面を参照して、コミュニケーション支援装置、コミュニケーション支援方法、および、プログラムを詳細に説明する。
本実施の形態のコミュニケーション支援システムは、ユーザに対してメッセージの提供を行う。メッセージの提供は、1のユーザから受け付けたメッセージを他のメッセージへ提供すること、および、1のユーザから受け付けたメッセージを該ユーザへ提供すること、を含む。本実施の形態のコミュニケーション支援システムは、身体動作や、機器などの操作を必要とする場面などに適用可能である。例えば、コミュニケーション支援システムは、製造現場、医療現場、介護現場、機器保守現場、および、販売現場などに導入可能である。
図1は、本実施の形態のコミュニケーション支援システム10の模式図である。
コミュニケーション支援システム10は、コミュニケーション支援装置12と、端末装置14と、を備える。コミュニケーション支援装置12と、端末装置14と、は、ネットワーク16を介して接続されている。ネットワーク16は、公知の通信網である。ネットワーク16は、例えば、インターネット等である。ネットワーク16は、例えば、ケーブル、トランシーバー、ルーター、スイッチ、無線LANアクセスポイント、無線LAN送受信機、などによって実現される。
以下では、コミュニケーション支援装置12を、支援装置12と称して説明する。支援装置12は、コミュニケーション支援システム10を管理する装置である。支援装置12は、PC(Personal Computer)で構成することができる。支援装置12は、端末装置14から取得したメッセージを蓄積する。また、支援装置12は、該端末装置14や他の端末装置14などへメッセージを通知する。
端末装置14は、コミュニケーション支援システム10を利用するユーザによって操作される。本実施の形態では、コミュニケーション支援システム10は、複数の端末装置14を備える。複数の端末装置14の各々は、例えば、互いに異なるユーザによって携帯される。ユーザは、携帯した端末装置14によってメッセージを確認する。端末装置14は、例えば、PCや携帯端末である。本実施の形態では、端末装置14は、ユーザによって携帯される携帯端末である場合を一例として説明する。
図2は、コミュニケーション支援システム10の機能ブロック図である。
まず、支援装置12について説明する。支援装置12は、制御部18と、記憶部20と、通信部22と、を備える。記憶部20および通信部22は、制御部18にデータや信号授受可能に接続されている。
通信部22は、ネットワーク16を介して、無線または有線により、端末装置14や外部装置などと通信を行う。
記憶部20は、各種データを記憶する。記憶部20は、公知のハードディスクなどの記憶媒体である。本実施の形態では、記憶部20は、メッセージ管理情報、出力管理情報、ユーザ管理情報、コミュニケーション対象管理情報、および解析情報、などを記憶する。
メッセージ管理情報は、メッセージの管理に用いる情報である。図3は、メッセージ管理情報40のデータ構成の一例を示す図である。メッセージ管理情報40は、メッセージIDと、メッセージと、ユーザIDと、取得時刻と、種類情報と、重要度と、を対応づけたデータである。メッセージ管理情報40のデータ形式は限定されない。例えば、メッセージ管理情報40は、データベースやテーブルで構成する。
メッセージは、端末装置14から受信したデータである。メッセージは、該メッセージの発信元のユーザが、該ユーザや他のユーザなどへ通知する対象のデータである。メッセージは、例えば、音声データや、動画像データである。なお、コミュニケーション支援システム10で扱うメッセージは、再生時間が予め定めた時間以上のメッセージであることが好ましい。
本実施の形態では、メッセージが音声データである場合を一例として説明する。
メッセージIDは、対応するメッセージを識別する識別情報である。メッセージ管理情報40に登録されているユーザIDは、対応するメッセージの発信元のユーザの識別情報である。取得時刻は、対応するメッセージを支援装置12で取得したタイミングである。なお、取得時刻は、該タイミングを示す情報であればよい。例えば、取得時刻は、メッセージを取得したタイミングを、年、月、日、時間、分、および秒で示すものであってもよいし、時間、分で示すものであってもよい。
種類情報は、対応するメッセージの内容の種類を示す情報である。内容の種類は、メッセージの内容を複数種に分類したものである。種類情報は、例えば、進捗報告、検査報告である。なお、種類情報によって示される種類は、これらに限定されない。また、種類情報は、タグ情報と称してもよい。
重要度は、対応するメッセージの重要さの度合いを示す。
メッセージ管理情報40は、後述する制御部18の処理によって更新される。
次に、出力管理情報について説明する。出力管理情報は、端末装置14へのメッセージの通知状況を管理する情報である。
図4は、出力管理情報42のデータ構成の一例を示す図である。出力管理情報42は、出力IDと、メッセージIDと、ユーザIDと、状況情報と、出力形態と、出力状況と、を対応づけたデータである。
メッセージIDは、メッセージ管理情報40のメッセージIDと同様である。出力管理情報42に登録されるユーザIDは、メッセージの通知先のユーザの識別情報である。出力IDは、メッセージIDおよびユーザIDの組合せごとに付与される識別情報である。
状況情報は、対応するユーザIDによって識別されるユーザの状況を示す情報である。ユーザの状況とは、メッセージを通知されるユーザが、メッセージの内容を確認可能な程度を示す。確認可能な程度は、例えば、通知されたメッセージの内容全体を確認できる状態から、メッセージを全く確認できない状態またはメッセージの確認不要な状態までを、複数段階に分けて表す。
本実施の形態では、状況情報は、“メッセージの内容全体を確認可能な状況”、“メッセージの内容の一部を確認可能な状況”、“メッセージを確認不可能な状況”、および“メッセージを確認不要な状況”の何れかを示すものとして説明する。
出力形態は、メッセージを端末装置14で出力するときの形態を示す。出力とは、音声の出力、および画像の表示、の少なくとも一方を含む。本実施の形態では、複数種類の出力形態を扱う。複数種類の出力形態は、メッセージを出力したときの再生時間が互いに異なる。
出力形態は、例えば、第1出力形態、第2出力形態、および第3出力形態、の3種類の出力形態を含む。なお、出力形態は、2種類、または、4種類以上の出力形態であってもよく、3種類に限定されない。本実施の形態では、出力形態は、更に、第4出力形態を含む場合を説明する。すなわち、本実施の形態では、複数種類の出力形態は、4種類の出力形態である場合を説明する。
第1出力形態は、メッセージの全体を出力する形態である。メッセージの全体を出力、とは、第1取得部18Aで取得したメッセージを非圧縮および非加工で出力することを示す。言い換えると、メッセージの全体を出力、とは、第1取得部18Aで取得したメッセージをそのまま出力することを示す。
第2出力形態は、メッセージの内容の種類を示す種類情報を出力する形態である。第3出力形態は、メッセージの受信を示す受信情報を出力する形態である。
受信情報の出力とは、例えば、メッセージの受信を示す音(着信音)の出力を示す。なお、受信情報は、メッセージの、種類、重要度、メッセージの発信元のユーザ、メッセージの発信元のユーザの位置する場所、および種類情報の少なくとも1つに応じた信号であってもよい。例えば、受信情報は、メッセージの、種類、重要度、メッセージの発信元のユーザ、メッセージの発信元のユーザの位置する場所、および種類情報、の1または複数の組合せに応じた、音質(音の高低、音の周波数、および音の長さの組合せ)の受信情報であってもよい。
第4出力形態は、メッセージを出力しない形態である。このため、本実施の形態では、第1出力形態で出力したときの再生時間が最も長く、第4出力形態で出力したときの再生時間が最も短い。また、第1出力形態、第2出力形態、第3出力形態、第4出力形態、のこの順に、メッセージの再生時間が短い。
出力状況は、通知先のユーザの端末装置14でメッセージが出力されたか否かを示す情報である。出力状況は、初期状態では“未”であり、後述する制御部18の処理によって“済”に変更される。
出力管理情報42は、後述する制御部18の処理によって更新される。
次に、ユーザ管理情報、および、コミュニケーション対象管理情報について説明する。ユーザ管理情報は、コミュニケーション支援システム10を利用するユーザを管理する情報である。コミュニケーション対象管理情報46は、コミュニケーション支援システム10を用いて相互にコミュニケーションを行う複数のユーザのユーザIDを、コミュニケーションを行うグループごとに登録した情報である。
図5は、ユーザ管理情報44およびコミュニケーション対象管理情報46のデータ構成の一例を示す図である。図5(A)は、ユーザ管理情報44のデータ構成の一例を示す図である。ユーザ管理情報44は、ユーザIDと、属性と、を対応づけた情報である。ユーザIDは、コミュニケーション支援システム10を利用するユーザの識別情報であり、上記メッセージ管理情報40および出力管理情報42に登録されるユーザIDと同様である。
属性は、対応するユーザIDによって識別されるユーザの性質を示す。属性は、コミュニケーション支援システム10を利用するユーザを、予め定めた分類条件で複数の群に分類したときの、各群を示す情報である。例えば、複数のユーザを、管理者に属する群と、管理者以外の群(一般ユーザ)に属する群と、に分類する。この場合、属性は、管理者と、一般ユーザとなる。また、複数のユーザを、業務などの作業を行う場所ごとに分類した場合、属性は、作業を行う場所を示す情報(例えば、作業エリアA、作業エリアB)である。なお、分類条件は任意に設定可能であり、上記分類条件に限定されない。
なお、1のユーザIDに対応する属性は、1種類であってもよいし、複数種類であってもよい。すなわち、1人のユーザのユーザIDに対して、複数種類の属性が対応づけられていてもよい。
図5(B)は、コミュニケーション対象管理情報46のデータ構成の一例を示す図である。コミュニケーション対象管理情報46は、グループIDと、ユーザIDと、を対応づけた情報である。グループIDは、コミュニケーションを行うユーザの属するグループの識別情報である。図5(B)に示す例では、ユーザID「A」、「B」、「C」、「D」、「E」の各々によって識別される5人のユーザが、グループIDによって識別されるグループに属し、コミュニケーション支援システム10を用いたコミュニケーションを行う。
ユーザ管理情報44およびコミュニケーション対象管理情報46は、ユーザによる操作指示などにより適宜変更可能である。
次に、解析情報について説明する。解析情報は、制御部18がメッセージの重要度を解析する時に用いる情報である。図6は、解析情報48のデータ構造の一例を示す図である。図6に示す例では、解析情報48は、キーワードと、ユーザの属性と、重要度と、を対応づけた情報である。
キーワードは、メッセージに含まれる、重要度の判定に用いる言葉や文字を示す。解析情報48に登録されるユーザの属性は、発信元のユーザの属性と、通知先のユーザの属性と、の組合せによって表される。
制御部18は、メッセージと、解析情報48と、を用いて、該メッセージの重要度を判定する(詳細後述)。
図2に戻り、制御部18は、支援装置12を制御する。制御部18は、第1取得部18Aと、作成部18Bと、判定部18Cと、決定部18Dと、出力制御部18Eと、受付部18Fと、第2取得部18Gと、推定部18Hと、変更部18Iと、を含む。
第1取得部18A、作成部18B、判定部18C、決定部18D、出力制御部18E、受付部18F、第2取得部18G、推定部18H、および変更部18Iの一部またはすべては、例えば、CPUなどの処理装置にプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアにより実現してもよいし、IC(Integrated Circuit)などのハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアおよびハードウェアを併用して実現してもよい。
第1取得部18Aは、ユーザに対して通知するメッセージを取得する。第1取得部18Aは、通信部22およびネットワーク16を介して、端末装置14からメッセージを取得する。このとき、第1取得部18Aは、メッセージと、該メッセージの発信元のユーザのユーザIDと、を端末装置14から取得する。
第1取得部18Aは、取得したメッセージにメッセージIDを付与する。そして、第1取得部18Aは、メッセージIDと、取得したメッセージと、該メッセージの発信元のユーザのユーザIDと、該メッセージの取得時刻と、を対応づけてメッセージ管理情報40に記憶する(図3参照)。
作成部18Bは、第1取得部18Aが取得したメッセージの内容の種類を示す種類情報を作成する。例えば、作成部18Bは、公知のデータ解析方法を用いて、メッセージに含まれるキーワードを抽出する。そして、作成部18Bは、抽出したキーワードに対応する、該メッセージの内容の種類を示す種類情報を作成する。
例えば、記憶部20は、メッセージに含まれるキーワードと、種類情報と、を対応づけて記憶する。そして、作成部18Bは、メッセージに含まれるキーワードに対応する種類情報を、記憶部20から読取ることによって、種類情報を作成すればよい。
なお、種類情報のデータ量は、種類情報の作成に用いたメッセージのデータ量より少ない事が好ましい。具体的には、種類情報を再生したときの再生時間は、種類情報の作成に用いたメッセージの再生時間より短い事が好ましい。また、種類情報は、メッセージの内容の種類を示す言葉を示す情報であってもよいし、該種類を示す図形や記号であってもよい。
作成部18Bは、作成した種類情報を、種類情報の作成に用いたメッセージに対応づけてメッセージ管理情報40に記憶する(図3参照)。
判定部18Cは、第1取得部18Aが取得したメッセージの重要度を判定する。判定部18Cは、メッセージに含まれる単語や、メッセージに含まれる単語の種類や、メッセージに警告音が含まれるか否か、などを解析する。
メッセージの解析には、公知の解析技術を用いる。公知の解析技術は、例えば、音声解析処理や、比較照合処理である。音声解析処理は、例えば、音声区間検出、パワー分析、FFT(高速フーリエ変換)、スペクトル分析などである。比較照合処理は、音響モデルや言語モデルなどで構成される音声認識語彙辞書との比較照合処理である。比較照合処理には、例えば、HMM(ヒドンマルコフモデル)、NN(ニューラルネットワーク)、DP(ダイナミックプログラミング)、WFST(重み付き有限状態トランスデューサー)などを用いる。
また、公知の解析技術は、例えば、音声信号検出、音声解析、音声分析、音声分類、韻律分析、音声認識技術などである。
判定部18Cは、上記公知の解析技術を用いて、メッセージに含まれる単語や、メッセージに含まれる単語の種類を解析する。
また、判定部18Cは、上記公知の解析技術を用いて、重要性や緊急性を表す信号として利用される公知の信号音が含まれるか否かを判別する。これによって、判定部18Cは、メッセージに警告音が含まれるか否かを解析する。
また、判定部18Cは、上記公知の解析技術を用いて、メッセージに含まれる、音声の長さや、音声の音量、音質、声質、および発声方法を解析する。これによって、判定部18Cは、メッセージに警告音が含まれるか否かを解析してもよい。
そして、判定部18Cは、メッセージの解析結果から、メッセージの重要度を判定する。例えば、判定部18Cは、メッセージの解析結果から、メッセージの緊急度合や、業務や作業への必要度合いが高いほど、高い重要度を判定する。
例えば、記憶部20に、メッセージの解析結果と、重要度と、を対応づけて予め記憶する。そして、判定部18Cは、解析結果に対応する重要度を記憶部20から読取ることで、メッセージの重要度を判定すればよい。
なお、判定部18Cは、メッセージと、該メッセージの種類情報と、に基づいて、メッセージの重要度を判定してもよい。この場合、判定部18Cは、メッセージの解析結果と、種類情報に含まれる単語と、から、メッセージの緊急度合や、業務や作業への必要度合いを判定する。そして、判定部18Cは、メッセージの緊急度合や、業務や作業への必要度合いが高いほど、高い重要度を判定する。
例えば、記憶部20に、メッセージの解析結果と、種類情報に含まれる単語と、重要度と、を対応づけて予め記憶する。そして、判定部18Cは、解析結果に対応する重要度を記憶部20から読取ることで、メッセージの重要度を判定すればよい。
また、判定部18Cは、メッセージと、該メッセージの種類情報と、該メッセージを通知するユーザの属性と、該メッセージの発信元のユーザの属性と、の少なくとも1つに基づいて、重要度を判定してもよい。
この場合、判定部18Cは、メッセージの解析結果と、該メッセージの種類情報に含まれる単語と、該メッセージを通知するユーザの属性と、該メッセージの発信元のユーザの属性と、から、メッセージの緊急度合や、業務や作業への必要度合いを判定する。そして、判定部18Cは、メッセージの緊急度合や、業務や作業への必要度合いが高いほど、高い重要度を判定する。
例えば、記憶部20に、予め解析情報48を記憶する(図6参照)。そして、判定部18Cは、メッセージに含まれる単語と、メッセージの種類情報に含まれる単語と、をキーワードと定める。また、判定部18Cは、第1取得部18Aで取得した該メッセージの発信元のユーザIDを特定する。そして、判定部18Cは、特定したユーザIDに対応する属性をユーザ管理情報44(図5(A)参照)から読取る。
また、判定部18Cは、該メッセージの通知先のユーザを特定する。例えば、判定部18Cは、該メッセージの発信元のユーザIDの属するグループのグループIDを、コミュニケーション対象管理情報46(図5(B)参照)から特定する。そして、判定部18Cは、コミュニケーション対象管理情報46における、特定したグループIDに対応するユーザIDの内、発信元のユーザのユーザID以外のユーザIDを、通知先のユーザのユーザIDとして読取る。そして、判定部18Cは、読取った該ユーザIDを、通知先のユーザのユーザIDとして特定すればよい。
なお、第1取得部18Aは、メッセージと、メッセージの発信元のユーザIDと、メッセージの通知先のユーザIDと、を端末装置14から取得してもよい。この場合、判定部18Cは、第1取得部18Aでメッセージと共に取得した通知先のユーザIDを読取ればよい。そして、判定部18Cは、読取った該ユーザIDを、通知先のユーザのユーザIDとして特定すればよい。
そして、判定部18Cは、通知先として特定したユーザの、ユーザIDに対応する属性を、ユーザ管理情報44(図5(A)参照)から読取る。
さらに、判定部18Cは、定めたキーワードと、メッセージの発信元のユーザIDの属性と、メッセージの通知先のユーザIDの属性と、に対応する重要度を解析情報48から読取る。これにより、判定部18Cは、重要度を判定してもよい。
図2に戻り、決定部18Dは、複数種類の出力形態の内、重要度に基づいた出力形態を決定する。決定部18Dは、第1取得部18Aで取得したメッセージの重要度に基づいて、該メッセージの通知先のユーザの各々に対する、該メッセージの出力形態を決定する。本実施の形態では、決定部18Dは、メッセージの重要度が高いほど、再生時間の長い出力形態を決定する。
上述したように、出力形態は、メッセージを端末装置14で出力するときの形態を示す。また、本実施の形態では、複数種類の出力形態は、上述したように、第1出力形態、第2出力形態、第3出力形態、および第4出力形態である。
このため、決定部18Dは、第1取得部18Aで取得したメッセージについて、判定部18Cが判定した重要度に基づいて、通知先のユーザごとに、第1出力形態、第2出力形態、第3出力形態、および第4出力形態の何れか1つの出力形態を決定する。
例えば、決定部18Dは、重要度が最も高いメッセージに、最も再生時間の長い出力形態である第1出力形態を決定する。また、決定部18Dは、重要度が最も低いメッセージに、最も再生時間の短い出力形態である第4出力形態を決定する。
例えば、重要度が、”高”、”中”、”低”の3段階であったとする。この場合、決定部18Dは、重要度が”高”のメッセージに、第1出力形態(メッセージの全体を出力)を決定する。また、決定部18Dは、重要度が”低”のメッセージに、第4出力形態を決定する。なお、これらの決定は一例である。
そして、決定部18Dは、通知対象のメッセージのメッセージIDと、判定部18Cが重要度の判定時に特定した、メッセージの通知先のユーザのユーザIDと、に対応づけて、決定した出力形態を出力管理情報42(図4参照)に記憶する。このとき、決定部18Dは、メッセージIDおよびユーザIDの組合せごとに、新たな出力IDを付与すればよい。
なお、決定部18Dは、重要度と、メッセージの通知先のユーザの現在の状況を示す状況情報と、に基づいて、該メッセージの通知先のユーザの各々に対する、メッセージの出力形態を決定してもよい。
状況情報は、推定部18Hによって推定される。
推定部18Hは、第2取得部18Gで取得した検知情報を用いて、状況情報を推定する。
第2取得部18Gは、1または複数の端末装置14の各々から、ネットワーク16および通信部22を介して、検知情報とユーザIDとを所定時間毎に受信する。検知情報は、ユーザの現在の状況の推定に用いるパラメータである。具体的には、検知情報は、ユーザの現在位置する環境の騒音レベル、該環境の照度レベル、該環境の温度、該環境の湿度、ユーザの現在位置、ユーザの現在の姿勢、およびユーザの生体情報、の少なくとも1つを含む。生体情報は、例えば、心拍数、皮膚抵抗値、体温などである。
第2取得部18Gは、コミュニケーション支援システム10に含まれる複数の端末装置14の内、通信可能な環境にある全ての端末装置14の各々から、所定時間ごとに、検知情報とユーザIDとを通信部22を介して取得する。
そして、第2取得部18Gは、取得したユーザIDと検知情報を、取得時間に対応づけて記憶部20へ記憶する。このため、記憶部20には、取得時間ごとに、ユーザIDと検知情報とが対応づけて記憶されていく。なお、第2取得部18Gは、取得時間に代えて、検知情報に含まれる各情報の検知された検知時間を記憶部20へ記憶してもよい。この場合、第2取得部18Gは、検知情報と、検知時間と、ユーザIDと、を端末装置14から取得すればよい。
推定部18Hは、検知情報に基づいて、メッセージの通知先のユーザの、現在の状況を示す状況情報を推定する。すなわち、推定部18Hは、判定部18Cが重要度の判定時に特定した、メッセージの通知先のユーザのユーザIDの、最新の(すなわち現在の)取得時間に対応する検知情報を読取る。そして、推定部18Hは、読取った検知情報を用いて、メッセージの通知先のユーザの各々の、現在の状況情報を推定する。
本実施の形態では、推定部18Hは、騒音レベル、照度レベル、温度、湿度、現在位置、姿勢、および生体情報などから、メッセージの通知先のユーザの各々の状況情報を推定する。
詳細には、推定部18Hは、検知情報に応じて、通知されたメッセージの内容全体を確認できる状態から、メッセージを全く確認できない状態またはメッセージの確認不要な状態までを、複数段階に分けて表した、状況情報を推定する。
状況情報は、上述したように、例えば、“メッセージの内容全体を確認可能な状況”、“メッセージの内容の一部を確認可能な状況”、“メッセージを確認不可能な状況”、および“メッセージを確認不要な状況”の何れかを示すものとして説明する。
これらの状況情報は、“メッセージの内容全体を確認可能な状況”、“メッセージの内容の一部を確認可能な状況”、“メッセージを確認不可能な状況”、および“メッセージを確認不要な状況”の、この順に、メッセージを確認可能な状況ではなくなっていく。
例えば、推定部18Hは、騒音レベルが低いほど、メッセージの内容全体を確認可能な状況を推定する。また、推定部18Hは、騒音レベルが高いほど、メッセージを確認不可能な状況、または、メッセージを確認不要な状況を推定する。
また、推定部18Hは、照度レベルが高いほど、メッセージの内容を確認可能な状況を推定する。また、推定部18Hは、照度レベルが低いほど、メッセージを確認不可能な状況、または、メッセージを確認不要な状況を推定する。
また、推定部18Hは、環境の温度および環境の湿度が、人が快適に思考可能な正常範囲の値を示す場合、メッセージの内容を確認可能な情報を推定する。また、推定部18Hは、環境の温度および環境の湿度が、該正常範囲から外れるほど、メッセージを確認不可能な状況、または、メッセージを確認不要な状況を推定する。
また、推定部18Hは、ユーザの現在位置が予め定めた領域内に位置することを示すか否かや、ユーザの現在位置と該領域との距離、などに応じて、状況情報を推定する。
また、推定部18Hは、ユーザの現在の姿勢が端末装置14から出力されるメッセージを良好に確認可能な姿勢である場合に、メッセージの内容全体を確認可能な状況を推定する。また、推定部18Hは、ユーザの現在の姿勢が端末装置14から出力されるメッセージを確認することが困難な姿勢である場合、メッセージを確認不可能な状況、または、メッセージを確認不要な状況を推定する。
また、推定部18Hは、ユーザの生体情報が、正常状態の範囲内である場合、メッセージの内容全体を確認可能な状況を推定する。また、推定部18Hは、ユーザの生体情報が、該正常状態の範囲外である場合、メッセージを確認不可能な状況、または、メッセージを確認不要な状況を推定する。
そして、推定部18Hは、検知情報に含まれる、騒音レベル、照度レベル、温度、湿度、現在位置、姿勢、および生体情報の内の1つの値または複数の値の組合せに応じて、状況情報を推定すればよい。
例えば、推定部18Hは、検知情報に含まれる、騒音レベル、照度レベル、温度、湿度、現在位置、姿勢、および生体情報の内の1つの値または複数の値の組合せと、状況情報と、を対応づけて予め記憶部20に記憶する。このとき、推定部18Hは、より確実にメッセージを確認可能なパラメータの組合せほど、“メッセージの内容を確認可能な状況”、または該状況に近い状況となるように、状況情報を対応づけて予め記憶部20へ記憶する。そして、推定部18Hは、検知情報に対応する状況情報を記憶部20から読取ることで、状況情報を推定すればよい。
なお、推定部18Hは、検知情報の内容の組合せやユーザの特性に応じて、状況情報を学習する学習機能を含んだ構成としてもよい。そして、推定部18Hは、推定対象のユーザと、検知情報と、学習結果と、に応じて、状況情報を推定してもよい。
なお、推定部18Hは、会議予約システムや在籍管理システムなどの既存の情報システムから得られる情報を検知情報として取得し、ユーザの状況情報を推定してもよい。また、推定部18Hは、公知の方法(例えば、特開2013−167806号公報に記載の方法)を用いてユーザの状況情報を推定してもよい。
推定部18Hは、通知対象のメッセージのメッセージIDと、判定部18Cが重要度の判定時に特定した、メッセージの通知先のユーザのユーザIDと、に対応づけて、推定した状況情報を出力管理情報42(図4参照)に記憶する。
そして、決定部18Dは、第1取得部18Aで取得したメッセージの重要度と(図3参照)、該メッセージの通知先のユーザの状況情報と(図4参照)、に基づいて、出力形態を決定してもよい。
この場合、例えば、決定部18Dは、重要度が最も高く(本実施の形態では”高”)、且つ、状況情報が“メッセージの内容全体を確認可能な状況”である場合に、最も再生時間の長い出力形態である第1出力形態を決定する。
また、決定部18Dは、重要度が最も低く(本実施の形態では“低”)、且つ、状況情報が“メッセージを確認不要な状況”である場合に、再生しない”第4出力形態”を決定する。
また、決定部18Dは、重要度が中程度であり(本実施の形態では”中”)、且つ、状況情報が「メッセージの内容の一部を確認可能な状況」である場合に、種類情報を出力する”第2出力形態”を決定する。また、決定部18Dは、重要度が中程度であり(本実施の形態では”中”)、且つ、状況情報が”メッセージを確認不可能な状況”である場合に、受信情報を出力する”第3出力形態”を決定する。
このように、決定部18Dは、より重要度が高い、または、状況情報が”メッセージの内容全体を確認可能な状況”であるほど、再生時間の最も長い”第1出力形態”を決定する。
また、決定部18Dは、より重要度が低い、または、状況情報が“メッセージを確認不可能な状況”または”メッセージを確認不要な状況”であるほど、再生時間の短い”第4出力形態”や”第3出力形態”を決定する。
出力制御部18Eは、決定部18Dが決定した出力形態でメッセージを出力するように、出力部28(詳細後述)を制御する。
本実施の形態では、出力制御部18Eは、第1取得部18Aが取得したメッセージの通知先のユーザの携帯する端末装置14の各々へ、決定部18Dで決定した出力形態のメッセージを送信する。
例えば、出力制御部18Eは、“第1出力形態”が決定されたユーザID「B」によって識別されるユーザの端末装置14へ、第1取得部18Aが取得したメッセージの全体をそのまま送信する。該メッセージを受信した端末装置14は、受信したメッセージの全体を出力する。
また、出力制御部18Eは、“第2出力形態”が決定されたユーザID「C」によって識別されるユーザの端末装置14へ、第1取得部18Aが取得したメッセージの種類情報を送信する。種類情報を受信した端末装置14は、受信した種類情報(例えば、“進捗報告”)を出力する。
また、出力制御部18Eは、“第3出力形態”が決定されたユーザID「D」によって識別されるユーザの端末装置14へ、第1取得部18Aが取得したメッセージの受信情報(例えば、着信音)を送信する。受信情報を受信した端末装置14は、受信情報(例えば、着信音)を出力する。
出力制御部18Eは、決定した出力形態でメッセージを出力するように出力部28を制御すると、出力管理情報42における、該当する出力IDに対応する出力状況を「済」に変更する。
なお、出力制御部18Eは、端末装置14からの変更指示に応じて、出力形態を変更してもよい。詳細には、受付部18Fは、出力形態の変更指示を受け付ける。
本実施の形態では、受付部18Fは、端末装置14から、出力形態の変更指示を受付ける。
出力制御部18Eは、変更指示を受付けたときに、前回出力制御した出力形態以外の他の出力形態でメッセージを出力するように、該端末装置14の出力部28を制御する。詳細には、出力制御部18Eは、変更指示の送信元の端末装置14の出力部28に対して、前回出力制御した出力形態以外の、他の出力形態でメッセージを出力するように、該出力部28を制御する。
例えば、出力制御部18Eは、変更指示の送信元の端末装置14のユーザIDに対応する、該端末装置14に対して前回送信した出力形態の出力IDを、出力管理情報42(図4参照)から特定する。そして、出力制御部18Eは、特定した出力IDに対応する出力形態を、再生時間の一段階長い出力形態に、変更する。
上述したように、出力形態は、第1出力形態、第2出力形態、第3出力形態、および第4出力形態、のこの順に、メッセージの再生時間が短い。このため、前回出力制御した出力形態が第3出力形態である場合、出力制御部18Eは、第2出力形態に出力形態を変更する。また、出力制御部18Eは、変更指示を受付ける度に、第4出力形態、第3出力形態、第2出力形態、第1出力形態、へと、この順に、1段階ずつ出力形態を変更する。
そして、出力制御部18Eは、変更後の出力形態でメッセージを出力するように、該変更指示の送信元の端末装置14の出力部28を制御する。
なお、図4に示す例では、出力制御部18Eが、変更後の出力形態に、更に新たな出力IDを付与して出力管理情報42に記憶する場合を示した。しかし、出力制御部18Eは、変更前の出力形態を変更後の出力形態に上書きして、出力管理情報42に登録してもよい。
なお、制御部18は、変更部18Iを備えることが好ましい。変更部18Iは、メッセージの重要度を変更する。
例えば、変更部18Iは、出力管理情報42(図4参照)における、出力状況“未”に対応するメッセージIDを読取る。そして、変更部18Iは、読取ったメッセージIDに対応する重要度をメッセージ管理情報40(図3参照)から特定する。そして、変更部18Iは、該メッセージIDによって識別されるメッセージの重要度を変更する。
例えば、変更部18Iは、出力状況“未”に対応するメッセージIDによって識別されるメッセージに、日時情報が含まれるか否かを判断する。日時情報は、期日や期限などを示す情報である。日時情報は、例えば、年月日や、年月日時分を示す情報である。
例えば、メッセージが“8月10日までに完了して下さい”である場合、変更部18Iは、該メッセージに“8月10日”という日時情報が含まれると判断する。
そして、変更部18Iは、メッセージに日時情報が含まれる場合、日時情報によって示される日時が、現在の日時より前であり、且つ、該日時情報によって示される日時と該現在の日時との差が第1閾値以下であるか否かを判断する。第1閾値は、予め任意の値を定めればよい。そして、変更部18Iは、第1の閾値以下であると判断した場合に、メッセージ管理情報40に登録されている該メッセージに対応する重要度を、より高い重要度を示すように変更する。
このため、変更部18Iは、メッセージに含まれる日時情報によって示される日時が近付くほど、該メッセージの重要度が高くなるように変更することができる。
また、変更部18Iは、メッセージに日時情報が含まれ、該日時情報によって示される日時が、現在の日時より後である場合についても重要度を変更してもよい。
例えば、変更部18Iは、出力状況“未”に対応するメッセージIDによって識別されるメッセージに、日時情報が含まれるか否かを判断する。そして、変更部18Iは、メッセージに日時情報が含まれる場合、日時情報によって示される日時が、現在の日時より後であり、且つ、該日時情報によって示される日時と該現在の日時との差が第2閾値以上であるか否かを判断する。第2閾値は、予め任意の値を定めればよい。そして、変更部18Iは、第2の閾値以上であると判断した場合に、メッセージ管理情報40に登録されている該メッセージに対応する重要度を、より低い重要度を示すように変更する。
このため、変更部18Iは、メッセージに含まれる日時情報によって示される日時が過去の日時となり、該日時情報によって示される日時からの経過時間が長いほど、該メッセージの重要度が低くなるように変更することができる。
また、変更部18Iは、第1取得部18Aによるメッセージの取得からの経過時間に応じて、重要度を変更してもよい。
この場合、変更部18Iは、出力状況“未”に対応するメッセージIDによって識別されるメッセージの取得時刻からの経過時間を算出する。そして、変更部18Iは、算出した経過時間が第3閾値以上である場合、重要度が低くなるように、該メッセージの重要度を変更する。第3閾値は、予め定めればよい。また、第3閾値は、例えば、第2閾値より大きい値であることが好ましい。
このため、変更部18Iは、メッセージの取得時間からの経過時間が長い(第3閾値以上である)場合、該メッセージの重要度が低くなるように変更することができる。
次に、端末装置14について説明する。
図2に示すように、端末装置14は、通信部24と、制御部26と、出力部28と、操作部30と、検知部32と、入力部34と、駆動部36と、記憶部38と、を備える。通信部24、出力部28、操作部30、検知部32、入力部34、駆動部36、および記憶部38は、制御部26に信号授受可能に接続されている。
通信部24は、ネットワーク16を介して、支援装置12や、他の端末装置14や、外部装置などと、無線または有線により通信を行う。
出力部28は、各種情報を出力する。出力部28は、音声を出力するスピーカ、または、画像を表示する表示部である。なお、出力部28は、音声を出力する機能と、画像を表示する機能と、の双方を備えた構成であってもよい。
本実施の形態では、出力部28は、支援装置12から通知されたメッセージを、支援装置12で決定した出力形態で出力する。具体的には、出力部28は、メッセージ、種類情報、または、受信情報を出力する。
操作部30は、ユーザによって操作されることで、ユーザによる各種指示を受付ける。操作部30は、例えば、キーボードやタッチパネルなどである。
検知部32は、端末装置14を携帯するユーザの検知情報を検知する。上述したように、検知情報は、ユーザの現在位置する環境の騒音レベル、該環境の照度レベル、該環境の温度、該環境の湿度、ユーザの現在位置、ユーザの現在の姿勢、およびユーザの生体情報、の少なくとも1つを含む。
このため、検知部32は、ユーザの現在位置する環境の騒音レベル、該環境の照度レベル、該環境の温度、該環境の湿度、ユーザの現在位置、ユーザの現在の姿勢、およびユーザの生体情報、の少なくとも1つを検出可能な機能を備えた装置であればよい。
例えば、検知部32は、マイク、照度センサ、温度センサ、湿度センサ、GPS(Global Positioning System)、ジャイロセンサ、超音波センサ、接触サンサ、心拍センサ、皮膚抵抗センサ、ジャイロセンサ、加速度センサ、および、デジタルカメラ(撮像素子)、の少なくとも1つを備えた構成であればよい。
検知部32は、所定時間毎に検知情報を検知し、制御部26へ出力する。制御部26は、検知部32で検知された検知情報と、検知時間と、該端末装置14を操作するユーザのユーザIDと、を通信部24およびネットワーク16を介して、支援装置12へ送信する。
入力部34は、ユーザからのメッセージの入力を受け付ける。入力部34は、メッセージが音声データである場合、入力部34は、マイクである。この場合、詳細には、入力部34は、マイクロフォン、アンプ(信号増幅器)、A/D(アナログ/デジタル変換器)、メモリなどで構成される。そして、入力部34は、ユーザが発した音声の波形を、音声データに変換し、制御部26へ出力する。メッセージが動画像データである場合、入力部34は、動画像を撮影可能な撮影装置である。
駆動部36は、端末装置14を振動または発熱させる。制御部26の制御によって駆動部36が駆動することで、端末装置14には、振動または温度変化が生じる。
なお、出力部28および入力部34を、ユーザの頭部などに装着可能な形態としてもよい。
記憶部38は、各種データを記憶する。
制御部26は、端末装置14全体を制御する。例えば、制御部26は、通信部24およびネットワーク16を介して支援装置12から、メッセージ、種類情報、または受信情報を受信する。すると、制御部26は、受信したメッセージ、種類情報、または受信情報を出力部28から出力する。
このため、端末装置14の出力部28は、支援装置12によって、支援装置12の決定部18Dで決定した出力形態でメッセージを出力するように制御される。
また、ユーザの操作によって入力部34からメッセージ(音声データまたは動画像データ)が入力されると、制御部26は、入力されたメッセージと、該ユーザのユーザIDと、を通信部24およびネットワーク16を介して支援装置12へ送信する。
なお、制御部26は、端末装置14を操作するユーザのユーザIDを予め記憶部38に記憶する。そして、制御部26は、記憶部38に記憶されているユーザIDを、入力されたメッセージのユーザIDとして、支援装置12へ送信すればよい。また、入力部34に、ユーザ識別機能を設けた構成としてもよい。この場合、制御部26は、入力部34から、メッセージと発信元のユーザIDとを取得し、支援装置12へ送信すればよい。また、制御部26は、ユーザによるメッセージの入力時に、操作部30の操作によって入力されたユーザIDを、発信元のユーザIDとしてもよい。
また、制御部26は検知部32で検知情報が検知されるたびに、検知された検知情報およびユーザIDを、通信部24およびネットワーク16を介して支援装置12へ送信する。
次に、支援装置12の制御部18が実行する出力制御処理を説明する。
図7は、支援装置12の制御部18が実行する出力制御処理の手順の一例を示す、フローチャートである。支援装置12は、図7に示す出力制御処理を繰り返し実行する。
まず、第1取得部18Aが、何れかの端末装置14からメッセージを取得したか否かを判断する(ステップS100)。本実施の形態では、第1取得部18Aは、メッセージおよびユーザIDを、何れかの端末装置14から取得したか否かを判断する。
ステップS100で否定判断すると(ステップS100:No)、本ルーチンを終了する。ステップS100で肯定判断すると(ステップS100:Yes)、ステップS102へ進む。
ステップS102では、第1取得部18Aは、取得したメッセージにメッセージIDを付与する。そして、第1取得部18Aは、メッセージIDと、取得したメッセージと、該メッセージの発信元のユーザのユーザIDと、該メッセージの取得時刻と、を対応づけてメッセージ管理情報40に記憶する(ステップS102)(図3参照)。
次に、作成部18Bが、ステップS100で取得したメッセージの、種類情報を作成する(ステップS104)。そして、作成部18Bは、作成した種類情報を、種類情報の作成に用いたメッセージに対応づけてメッセージ管理情報40に記憶する(ステップS106)(図3参照)。
次に、判定部18Cが、ステップS100で取得したメッセージの重要度を判定する(ステップS108)。そして、判定部18Cは、判定した重要度を、判定に用いたメッセージに対応づけて、メッセージ管理情報40へ記憶する(ステップS110)(図3参照)。
次に、判定部18Cが、ステップS100で取得したメッセージの通知先のユーザを特定する(ステップS112)。
そして、制御部18では、ステップS112で特定した通知先のユーザのユーザIDごとに、ステップS114〜ステップS134の処理を繰り返す。
詳細には、まず、推定部18Hが、第2取得部18Gで取得した検知情報を用いて、通知先のユーザの状況情報を推定する(ステップS114)。次に、推定部18Hは、ステップS100で取得したメッセージのメッセージIDと、通知先のユーザIDと、に対応づけて、推定した状況情報を出力管理情報42へ記憶する(ステップS116)(図4参照)。
次に、決定部18Dが出力形態を決定する(ステップS118)。上述したように、例えば、決定部18Dは、第1取得部18Aで取得したメッセージの重要度と(図3参照)、該メッセージの通知先のユーザの状況情報と(図4参照)、に基づいて、出力形態を決定する。
そして、決定部18Dは、ステップS100で取得したメッセージのメッセージIDと、通知先のユーザIDと、に対応づけて、決定した出力形態を出力管理情報42へ記憶する(ステップS120)(図4参照)。
次に、出力制御部18Eは、ステップS118で決定した出力形態が、メッセージの出力無を示す第4出力形態であるか否かを判断する(ステップS122)。第4出力形態であると判断した場合(ステップS122:Yes)、ステップS134へ進む。
ステップS134では、出力制御部18Eは、出力対象の通知先のユーザのユーザIDおよび出力IDに対応する「出力状況」を「済」に変更する(ステップS134)。
一方、ステップS122で第4出力形態ではないと判断した場合(ステップS122:No)、ステップS124へ進む。出力制御部18Eは、ステップS118で決定した出力形態(第1出力形態、第2出力形態、または、第3出力形態)でメッセージを出力するように、通知先のユーザの端末装置14における出力部28を制御する(ステップS124)。
次に、出力制御部18Eは、ステップS118で決定した出力形態が第1出力形態であるか否かを判断する(ステップS126)。第1出力形態であると判断した場合(ステップS126:Yes)、上記ステップS134へ進む。第1出力形態ではないと判断した場合(ステップS126:No)、ステップS128へ進む。
ステップS128では、変更部18Iが、ステップS124で出力制御を行った端末装置14から、変更指示を受付けたか否かを判断する(ステップS128)。例えば、変更部18Iは、ステップS124で出力制御を行ってから予め定めた時間内に、該端末装置14から変更指示を受付けたか否かを判別することで、ステップS128の判断を行う。
変更指示を受付けなかったと判断した場合(ステップS128:No)、上記ステップS134へ進む。一方、変更指示を受付けたと判断した場合(ステップS128:Yes)、ステップS130へ進む。
ステップS130では、出力制御部18Eは、前回のステップS124の処理で出力制御した出力形態を、再生時間の一段階長い他の出力形態に変更する(ステップS130)。そして、出力制御部18Eは、変更した出力形態を、メッセージを通知するユーザのユーザIDと、該メッセージのメッセージIDと、に対応づけて、出力管理情報42へ記憶する(ステップS132)(図4参照)。そして、ステップS122へ戻る。
すなわち、出力制御部18Eは、ステップS130で変更した出力形態を用いて、上記ステップS122〜ステップS126の処理を実行する。このため、出力制御部18Eは、ステップS128で受け付けた変更指示によって変更した出力形態でメッセージを出力するように、端末装置14の出力部28を制御する。
そして、制御部18は、ステップS112で特定した通知先のユーザのユーザIDの各々について、ステップS114〜ステップS134の処理を行った後に、本ルーチンを終了する。
次に、支援装置12の制御部18が実行する、検知情報取得処理を説明する。図8は、検知情報取得処理の手順の一例を示す、フローチャートである。制御部18は、図8に示す検知情報取得処理を、割込み処理として繰り返し実行する。
第2取得部18Gは、端末装置14から、検知情報およびユーザIDを取得したか否かを判断する(ステップS200)。ステップS200で否定判断すると(ステップS200:No)、本ルーチンを終了する。ステップS200で肯定判断すると(ステップS200:Yes)、ステップS202へ進む。
第2取得部18Gは、取得したユーザIDと検知情報を、取得時間に対応づけて記憶部20へ記憶する(ステップS202)。このため、記憶部20には、取得時間ごとに、ユーザIDと検知情報とが対応づけて記憶されていく。そして、本ルーチンを終了する。
次に、支援装置12の制御部18が実行する、重要度変更処理を説明する。図9は、重要度変更処理の手順の一例を示す、フローチャートである。制御部18は、図9に示す重要度変更処理を、割込み処理として、所定時間ごとに繰り返し実行する。該所定時間は、予め定めればよい。
まず、変更部18Iは、出力管理情報42(図4参照)における、出力状況「未」に対応するメッセージIDを読取る。そして、制御部18は、読取ったメッセージIDの各々について、ステップS300〜ステップS320の処理を実行する。
変更部18Iは、出力状況「未」に対応するメッセージIDによって識別されるメッセージに、日時情報が含まれるか否かを判断する(ステップS300)。日時情報が含まれないと判断した場合(ステップS300:No)、後述するステップS312へ進む。日時情報を含むと判断した場合(ステップS300:Yes)、ステップS302へ進む。
ステップS302では、変更部18Iは、日時情報によって示される日時が、現在の日時より前であるか否かを判断する(ステップS302)。現在の日時より前であると判断した場合(ステップS302:Yes)、ステップS304へ進む。
ステップS304では、変更部18Iは、該日時情報によって示される日時と該現在の日時との差が第1閾値以下であるか否かを判断する(ステップS304)。第1閾値より大きいと判断した場合(ステップS304:No)、後述するステップS316へ進む。第1閾値以下であると判断した場合(ステップ304:Yes)、ステップS306へ進む。
ステップS306では、変更部18Iは、処理対象のメッセージIDによって識別されるメッセージの重要度を、現在設定されている重要度より高い(例えば、1段階高い)重要度に変更する(ステップ306)。例えば、現在の重要度が”中”である場合、変更部18Iは、重要度”高”に変更する。そして、後述するステップS316へ進む。
なお、本実施の形態では、変更部18Iは、重要度を変更する、とは、メッセージ管理情報40(図3参照)における、重要度の変更対象のメッセージに対応する重要度を変更することを意味する。
一方、上記ステップS302でメッセージに含まれる日時情報が現在の日時より後であると判断した場合(ステップS302:No)、ステップS308へ進む。ステップS308では、変更部18Iは、該日時情報によって示される日時と該現在の日時との差が第2閾値以上であるか否かを判断する(ステップS308)。
第2閾値未満であると判断した場合(ステップS308:No)、後述するステップS312へ進む。第2閾値以上であると判断した場合(ステップS308:Yes)、ステップS310へ進む。
ステップS310では、変更部18Iは、処理対象のメッセージIDによって識別されるメッセージの重要度を、現在設定されている重要度より低い(例えば、1段階低い)重要度に変更する(ステップ310)。例えば、現在の重要度が”中”である場合、変更部18Iは、重要度”低”に変更する。そして、ステップS312へ進む。
ステップS312では、変更部18Iは、処理対象のメッセージIDによって識別されるメッセージの、第1取得部18Aによる取得時刻からの経過時間が第3閾値以上であるか否かを判断する(ステップS312)。
第3閾値以上である場合(ステップS312:Yes)、変更部18Iは、処理対象のメッセージIDによって識別されるメッセージの重要度を、現在設定されている重要度より低い(例えば、1段階低い)重要度に変更する(ステップ314)。例えば、現在の重要度が”中”である場合、変更部18Iは、重要度”低”に変更する。そして、ステップS316へ進む。ステップS312で否定判断した場合(ステップS312:No)、ステップS316へ進む。
ステップS316では、出力制御部18Eが、メッセージ管理情報40における重要度が、変更部18Iによって変更されたか否かを判断する(ステップ316)。変更されていないと判断した場合(ステップS316:No)、本ルーチンを終了する。
変更されたと判断した場合(ステップS316:Yes)、ステップS318へ進む。ステップS318では、判定部18Cが、重要度の変更されたメッセージを特定する(ステップS318)。
そして、制御部18では、重要度の変更されたメッセージについて、出力処理を実行する(ステップ320)。ステップS320の出力処理は、図7に示す出力制御処理における、ステップS112〜ステップS134の処理である。そして、本ルーチンを終了する。
次に、端末装置14の制御部26で実行する処理の手順を説明する。
図10は、端末装置14の制御部26で実行する、メッセージ送信処理の手順を示すフローチャートである。制御部26は、図10のメッセージ送信処理を繰り返し実行する。
制御部26は、入力部34からメッセージが入力されたか否かを判断する(ステップS400)。ステップS400で否定判断すると(ステップS400:No)、本ルーチンを終了する。ステップS400で肯定判断すると(ステップS400:Yes)、ステップS402へ進む。
ステップS402では、制御部26は、ステップS400で入力されたメッセージと、メッセージの発信元のユーザのユーザIDと、を支援装置12へ送信する(ステップS402)。なお、メッセージの発信元のユーザIDは、例えば、当該端末装置14のユーザのユーザIDと同じである。端末装置14のユーザIDは、予め記憶部38へ記憶しておけばよい。そして、本ルーチンを終了する。
図11は、端末装置14の制御部26で実行する、検知情報送信処理の手順を示すフローチャートである。制御部26は、図11の検知情報送信処理を繰り返し実行する。
制御部26は、検知部32で検知情報が検知されるたびに、検知された検知情報を読取る(ステップS500)。そして、制御部26は、読取った検知情報、および当該端末装置14のユーザのユーザIDを、支援装置12へ送信する(ステップS502)。そして、本ルーチンを終了する。
次に、端末装置14の制御部26で実行するメッセージ出力処理の手順を説明する。図12は、制御部26で実行するメッセージ出力処理の手順を示すフローチャートである。
まず、制御部26は、支援装置12から、メッセージ、種類情報、または受信情報を受信したか否かを判断する(ステップS600)。ステップS600で否定判断すると(ステップS600:No)、本ルーチンを終了する。
ステップS600で肯定判断すると(ステップS600:Yes)、ステップS602へ進む。ステップS602では、制御部26は、ステップS600で受信した、メッセージ、種類情報、または受信情報を出力部28から出力する(ステップS602)。
このため、端末装置14は、支援装置12で決定した出力形態で、メッセージを出力する。
次に、制御部26は、変更指示が入力されたか否かを判断する(ステップS604)。制御部26は、操作部30から変更指示を受付けたか否かを判別することで、ステップS604の判断を行う。
なお、ステップS604において、制御部26は、ステップS602の出力を行ってから所定時間以内に、変更指示が入力されたか否かを判断してもよい。そして、この所定時間の間、制御部26は、ユーザに変更を促すための各種処理を行ってもよい。
例えば、制御部26は、駆動部36を駆動することで、端末装置14本体を振動させてもよい。また、制御部26は、出力部28から連続的または断続的な音を発生させてもよい。このように、制御部26は、ユーザに対して、ユーザによる操作指示の入力待ち状態であることを提示してもよい。
ステップS604で肯定判断すると(ステップS604:Yes)、ステップS606へ進む。ステップS606では、制御部26は、変更指示を支援装置12へ送信する(ステップS606)。このとき、制御部26は、変更指示と、当該端末装置14のユーザIDと、を支援装置12へ送信してもよい、そして、上記ステップS600へ戻る。
一方、ステップS604で否定判断すると(ステップ604:No)、本ルーチンを終了する。
支援装置12および端末装置14が、上記処理(図7〜図12に示す処理)を実行することによって、ユーザに通知するメッセージを、メッセージの重要度に応じた出力形態で出力することができる。
次に、具体的な例を挙げて、本実施の形態のコミュニケーション支援システム10の動作の一例を説明する。
例えば、コミュニケーション支援システム10を、作業現場に導入した場合を一例として説明する。また、コミュニケーション支援システム10を用いて相互にコミュニケーションを行う、あるグループに属するユーザが、ユーザA〜E(ユーザID“A”、“B”、“C”、“D”、“E”の各々によって識別されるユーザ)である場合を説明する。
なお、これらのユーザA〜Eの属性は、図5(A)に示すように、ユーザA〜Cが一般ユーザであり、ユーザD〜Eが、ユーザA〜Cの管理者(現場監督、上司など)であったとする。
例えば、一般ユーザであるユーザAが、該ユーザの端末装置14を用いて、メッセージ“部品Xの取り付け作業を開始しました”という音声を入力したとする。この場合、端末装置14の制御部26は、該音声の音声データであるメッセージと、ユーザID“A”と、を支援装置12へ送信する。
支援装置12における、制御部18の第1取得部18Aは、取得したメッセージとユーザIDと取得時刻とを対応づけて、メッセージ管理情報40(図3参照)に記憶する。このとき、第1取得部18Aは、該メッセージに、メッセージID“M1a”を付与してメッセージ管理情報40に記憶する。
また、制御部18の作成部18Bは、該メッセージの種類情報“進捗報告”を作成し、メッセージ管理情報40に記憶する(図3参照)。判定部18Cは、該メッセージと種類情報“進捗報告”と、から、該メッセージの重要度“中”を判定し、メッセージ管理情報40に記憶する(図3参照)。
このため、メッセージ管理情報40には、メッセージID“M1a”と、メッセージ“部品Xの取り付け作業を開始しました”と、発信元のユーザID“A”と、取得時刻と、種類情報“進捗報告”と、重要度“中”と、が対応づけて記憶された状態となる(図3参照)。
判定部18Cは、メッセージID“M1a”によって識別されるメッセージの通知先のユーザを特定する。例えば、判定部18Cは、コミュニケーション対象管理情報46(図5(B)参照)における、ユーザAの属するグループ“01”に属するユーザB〜Eを、通知先のユーザとして特定する。
そして、支援装置12の制御部18は、ユーザB〜Eの各々について、図7に示すステップS114〜ステップS134の処理を実行する。
まず、ユーザBに対する処理の具体例を説明する。
推定部18Hは、第2取得部18Gで取得した検知情報を用いて、通知先のユーザBの状況情報を推定する。ユーザBの状況情報の推定結果が“メッセージの内容全体を確認可能な状況”であったとする。この場合、推定部18Hは、新たな出力ID“N1b”と、メッセージID“M1a”と、ユーザID“B”と、に対応づけて、推定した状況情報を出力管理情報42へ記憶する(図4の出力ID“N1b”の行を参照)。
決定部18Dは、該ユーザID“B”への、メッセージID“M1a”によって識別されるメッセージの、出力形態を決定する。この場合、決定部18Dは、該メッセージの重要度“中”と、ユーザBの状況情報“メッセージの内容全体を確認可能な状況”と、に基づいて、出力形態“第1出力形態”を決定する。第1出力形態は、上述したように、メッセージの全体を出力する形態である。
決定部18Dは、決定した出力形態“第1出力形態”を、出力ID“N1b”に対応づけて出力管理情報42へ記憶する(図4参照)。そして、出力制御部18Eは、決定した出力形態“第1出力形態”でメッセージ“部品Xの取り付け作業を開始しました”を出力するように、ユーザBの端末装置14の出力部28を制御する。
すなわち、出力制御部18Eは、ユーザBの端末装置14へ、メッセージ“部品Xの取り付け作業を開始しました”を送信する。このため、ユーザBの端末装置14の出力部28から、メッセージ“部品Xの取り付け作業を開始しました”といった音声が出力される。
そして、出力制御部18Eは、出力管理情報42における、該出力ID“N1b”に対応する出力状況を“済”に変更する(図4参照)。これにより、ユーザBに対するメッセージの通知が終了する。
次に、ユーザCに対する処理の具体例を説明する。
推定部18Hは、第2取得部18Gで取得した検知情報を用いて、通知先のユーザCの状況情報を推定する。ユーザCの状況情報の推定結果が“メッセージの内容の一部を確認可能な状況”であったとする。この場合、推定部18Hは、新たな出力ID“N1c”と、メッセージID“M1a”と、ユーザID“C”と、に対応づけて、推定した状況情報を出力管理情報42へ記憶する(図4の出力ID“N1c”の行を参照)。
決定部18Dは、該ユーザID“C”への、メッセージID“M1a”によって識別されるメッセージの、出力形態を決定する。この場合、決定部18Dは、該メッセージの重要度“中”と、ユーザCの状況情報“メッセージの内容の一部を確認可能な状況”と、に基づいて、出力形態“第2出力形態”を決定する。第2出力形態は、上述したように、メッセージの種類情報を出力する形態である。
決定部18Dは、決定した出力形態“第2出力形態”を、出力ID“N1c”に対応づけて出力管理情報42へ記憶する(図4参照)。そして、出力制御部18Eは、決定した出力形態“第2出力形態”でメッセージ“部品Xの取り付け作業を開始しました”を出力するように、ユーザCの端末装置14の出力部28を制御する。
すなわち、出力制御部18Eは、ユーザCの端末装置14へ、メッセージID“M1a”によって識別されるメッセージの種類情報である“進捗報告”を送信する。このため、ユーザCの端末装置14の出力部28から、種類情報である“進捗報告”といった音声が出力される。すなわち、ユーザCの端末装置14の出力部28からは、本来のメッセージ“部品Xの取り付け作業を開始しました”より再生時間が短く、且つ、メッセージの内容の種類を示す情報である音声“進捗報告”が出力される。
そして、出力制御部18Eは、出力管理情報42における、該出力ID“N1c”に対応する出力状況を“済”に変更する(図4参照)。
ここで、ユーザCによる操作部30の操作指示によって、出力形態の変更指示が入力されたとする。この場合、ユーザCの端末装置14の制御部26は、変更指示と、ユーザID“C”と、を支援装置12へ送信する。
支援装置12の変更部18Iは、ユーザID“C”および変更指示を受付けると、ユーザCの端末装置14の出力部28に対して、前回出力制御した出力形態“第2出力形態”を、他の出力形態に変更する。例えば、変更部18Iは、より再生時間の長い“第1出力形態”に変更する。
すると、出力制御部18Eは、該ユーザID“C”の端末装置14の出力部28に対して、メッセージID“M1a”によって識別されるメッセージを、変更後の“第1出力形態”で出力するように制御する。すなわち、出力制御部18Eは、該端末装置14へ、メッセージ“部品Xの取り付け作業を開始しました”を送信する。
ユーザCの端末装置14は、メッセージを受信する。そして、ユーザCの端末装置14は、出力部28から、メッセージ“部品Xの取り付け作業を開始しました”を出力する。
このため、ユーザによる変更指示に応じて、異なる出力形態でメッセージが出力される。また、メッセージを通知されたユーザの状況の変化や要望に応じて、出力形態を変更して提供することができる。
なお、変更部18Iは、変更後の出力形態について、新たな出力ID(例えば、出力ID“N2c”)を付与して出力管理情報42に記憶してもよい(図4参照)。この場合、変更後の出力形態で出力するように出力部28を制御した後に、変更部18Iは、該出力ID“N2c”に対応づけて出力状況“済”を出力管理情報42に記憶すればよい。これにより、ユーザCに対するメッセージの通知が終了する。
次に、属性が“管理者”であるユーザDに対する処理の具体例を説明する。
推定部18Hは、第2取得部18Gで取得した検知情報を用いて、通知先のユーザDの状況情報を推定する。ユーザDの状況情報の推定結果が“メッセージを確認不可能な状況”であったとする。この場合、推定部18Hは、新たな出力ID“N1d”と、メッセージID“M1a”と、ユーザID“D”と、に対応づけて、推定した状況情報を出力管理情報42へ記憶する(図4の出力ID“N1d”の行を参照)。
決定部18Dは、該ユーザID“D”への、メッセージID“M1a”によって識別されるメッセージの、出力形態を決定する。この場合、決定部18Dは、該メッセージの重要度“中”と、ユーザDの状況情報“メッセージを確認不可能な状況”と、に基づいて、出力形態“第3出力形態”を決定する。第3出力形態は、上述したように、着信音などの受信情報を出力する形態である。
決定部18Dは、決定した出力形態“第3出力形態”を、出力ID“N1d”に対応づけて出力管理情報42へ記憶する(図4参照)。そして、出力制御部18Eは、決定した出力形態“第3出力形態”でメッセージ“部品Xの取り付け作業を開始しました”を出力するように、ユーザDの端末装置14の出力部28を制御する。
すなわち、出力制御部18Eは、ユーザDの端末装置14へ、受信情報を送信する。ユーザDの端末装置14は、受信情報を受信すると、受信情報(例えば、着信音)を出力部28から出力する。
そして、出力制御部18Eは、出力管理情報42における、該出力ID“N1d”に対応する出力状況を“済”に変更する(図4参照)。
そして、ユーザDによる操作部30の操作指示によって、出力形態の変更指示が入力されたとする。この場合、ユーザDの端末装置14の制御部26は、変更指示と、ユーザID“D”と、を支援装置12へ送信する。
支援装置12の変更部18Iは、ユーザID“D”および変更指示を受付けると、ユーザDの端末装置14の出力部28に対して、前回出力制御した出力形態“第3出力形態”を、他の出力形態に変更する。例えば、変更部18Iは、再生時間の一段階長い“第2出力形態”に変更する。
すると、出力制御部18Eは、該ユーザID“D”の端末装置14の出力部28に対して、メッセージID“M1a”によって識別されるメッセージを、変更後の“第2出力形態”で出力するように制御する。すなわち、出力制御部18Eは、該端末装置14へ、種類情報“進捗報告”を送信する。
このため、ユーザDの端末装置14の出力部28から、種類情報である“進捗報告”といった音声が出力される。
また、更に、ユーザDによる操作部30の操作指示によって、出力形態の変更指示が入力されたとする。この場合、ユーザDの端末装置14の制御部26は、変更指示と、ユーザID“D”と、を支援装置12へ送信する。
支援装置12の変更部18Iは、ユーザID“D”および変更指示を受付けると、ユーザDの端末装置14の出力部28に対して、前回出力制御した出力形態“第2出力形態”を、再生時間の一段階長い“第1出力形態”に変更する。
すると、出力制御部18Eは、該ユーザID“D”の端末装置14へ、メッセージ“部品Xの取り付け作業を開始しました”を送信する。ユーザDの端末装置14は、メッセージを受信する。そして、ユーザDの端末装置14は、出力部28から、メッセージ“部品Xの取り付け作業を開始しました”を出力する。
このため、ユーザによる変更指示に応じて、異なる出力形態でメッセージが出力される。すなわち、ユーザによる変更指示に応じて、より再生時間の長い出力形態でメッセージが段階的に出力される。また、メッセージを通知されたユーザの状況の変化や要望に応じて、出力形態を変更して提供することができる。
次に、属性が“管理者”であるユーザEに対する処理の具体例を説明する。
推定部18Hは、第2取得部18Gで取得した検知情報を用いて、通知先のユーザEの状況情報を推定する。ユーザEの状況情報の推定結果が“メッセージを確認不要な状況”であったとする。この場合、推定部18Hは、新たな出力ID“N1e”と、メッセージID“M1a”と、ユーザID“E”と、に対応づけて、推定した状況情報を出力管理情報42へ記憶する(図4の出力ID“N1e”の行を参照)。
決定部18Dは、該ユーザID“E”への、メッセージID“M1a”によって識別されるメッセージの、出力形態を決定する。この場合、決定部18Dは、該メッセージの重要度“中”と、ユーザDの状況情報“メッセージを確認不要な状況”と、に基づいて、出力形態“第4出力形態”を決定する。第4出力形態は、上述したように、メッセージを出力しない形態である。
決定部18Dは、決定した出力形態“第4出力形態”を、出力ID“N1e”に対応づけて出力管理情報42へ記憶する(図4参照)。そして、出力制御部18Eは、ユーザEへ信号を送信せずに、ユーザEに対する処理を終了する。
以上説明したように、本実施の形態の支援装置12は、第1取得部18Aと、作成部18Bと、出力部28と、を備える。第1取得部18Aは、ユーザに対して通知するメッセージを取得する。作成部18Bは、メッセージの内容の種類を示す種類情報を作成する。出力部28は、メッセージの全体を出力する第1出力形態、種類情報を出力する第2出力形態、およびメッセージの受信を示す受信情報を出力する第3出力形態、を少なくとも含む複数種類の出力形態の内、メッセージの重要度に基づいた出力形態でメッセージを出力する。
このように、本実施の形態の支援装置12は、重要度に基づいて、メッセージを、メッセージの全体を出力する第1出力形態、メッセージの内容の種類を示す種類情報を出力する第2出力形態、または、メッセージの受信を示す受信情報を出力する第3出力形態で出力する。
このため、本実施の形態の支援装置12は、メッセージの重要度に応じた出力形態で、メッセージをユーザに通知することができる。メッセージを通知されたユーザは、通知されたメッセージの全体を常に確認する必要はなく、メッセージの重要度に応じた出力形態で、メッセージ確認することができる。
従って、本実施の形態の支援装置12は、円滑なコミュニケーションを支援することができる。
なお、本実施の形態では、支援装置12と、出力部28と、を別の装置に設けた構成を説明した。しかし、支援装置12は、出力部28を更に備えた構成であってもよい。
また、上記具体例では、メッセージが音声データである場合を一例として説明した。しかし、上述したように、メッセージは動画像データであってもよい。この場合、メッセージの内容の種類を示す種類情報は、動画像の一部の画像や、動画像のダイジェストを示す情報や、動画像に関連する画像や、動画像の内容の種類を示す文字や記号であればよい。
また、上記実施の形態では、メッセージの種類情報は、メッセージより再生時間が短い場合を想定して説明した。しかし、第1取得部18Aで取得したメッセージが短い場合、作成部18Bが作成した種類情報の再生時間と、メッセージの再生時間と、の差が第5閾値以下となる場合がある。第5閾値は、再生時間の短縮効果が得られるか否かの閾値を予め定めればよい。
このため、作成部18Bが作成した種類情報の再生時間と、メッセージの再生時間と、の差が第5閾値以下である場合、出力制御部18Eは、以下の制御を行ってもよい。すなわち、この場合、出力制御部18Eは、決定部18Dが決定した出力形態が、種類情報を出力する第2出力形態である場合に、メッセージの全体を出力する第1出力形態でメッセージを出力するように、出力部28を制御してもよい。
また、作成部18Bが作成した種類情報の再生時間と、メッセージの再生時間と、の差が第5閾値を超える場合に、出力制御部18Eは、決定部18Dが決定した出力形態でメッセージを出力するように出力部28を制御してもよい。
また、上記実施の形態では、出力部28は、音声や画像を出力する場合を説明した。しかし、出力部28は、端末装置14の振動、および、端末装置14の表面温度の調整、の少なくとも1つを更に組み合わせて、メッセージを出力してもよい。
また、上記実施の形態では、メッセージ、種類情報、発信元のユーザの属性、および、通知先のユーザの属性などに基づいて、重要度の判定や、出力形態の決定を行う場合を説明した。
しかし、支援装置12(判定部18C、決定部18D)は、更に他のパラメータを加えて、重要度の判定や出力形態の決定を行ってもよい。例えば、ユーザの検知情報や状況情報の推移や、ユーザの性格や趣向などをパラメータとして更に加えて、重要度の判定や出力形態の決定を行ってもよい。
次に、本実施の形態の、支援装置12および端末装置14の、ハードウェア構成について説明する。図13は、本実施の形態の、支援装置12および端末装置14のハードウェア構成例を示すブロック図である。
本実施の形態の、支援装置12および端末装置14は、出力部80、通信I/F部82、入力部94、CPU86、ROM(Read Only Memory)88、RAM(Random Access Memory)90、およびHDD92等がバス96により相互に接続されており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
CPU86は、本実施の形態の、支援装置12および端末装置14の各々で実行する処理を制御する演算装置である。RAM90は、CPU86による各種処理に必要なデータを記憶する。ROM88は、CPU86による各種処理を実現するプログラム等を記憶する。HDD92は、上述した記憶部20、記憶部38に格納されるデータを記憶する。通信I/F部82は、他の装置との間でデータを送受信するためのインターフェースである。通信I/F部82は、上述した通信部22、通信部24に相当する。
出力部80は、上述した出力部28に相当する。入力部94は、上述した操作部30、入力部34に相当し、ユーザからの操作指示の受付やデータの取得を行う。
本実施の形態の、支援装置12および端末装置14で実行される上記各種処理を実行するためのプログラムは、ROM88等に予め組み込んで提供される。
なお、本実施の形態の、支援装置12および端末装置14で実行されるプログラムは、これらの装置にインストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供するように構成してもよい。
また、本実施の形態の、支援装置12および端末装置14で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、本実施の形態の、支援装置12および端末装置14における上記各処理を実行するためのプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
本実施の形態の、支援装置12および端末装置14で実行される上記各種処理を実行するためのプログラムは、上述した各部が主記憶装置上に生成されるようになっている。
なお、上記HDD92に格納されている各種情報は、外部装置に格納してもよい。この場合には、該外部装置とCPU86と、を、ネットワーク等を介して接続した構成とすればよい。
なお、上記には、本発明の実施の形態を説明したが、上記実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施の形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。