JP2012225477A - カップリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 回転変動の効果的な吸収や耐久性の向上等を実現したカップリング装置を提供する。
【解決手段】 急加速によって第2ハーフ42の回転力よりも第1ハーフ41の回転力が有意に大きくなると、第1ハーフ41が第2ハーフ42に対して正方向(左方向)に比較的大きい角度をもって相対回転し、鋼球43は、第1凹部51内で傾斜部51cに乗り上げ、第2凹部52内で傾斜部52bに乗り上げる。鋼球43が第1凹部51の傾斜部51cや第2凹部52の傾斜部52bに乗り上げた場合には、第1ハーフ41と第2ハーフ42との間隙t’が大きくなることで皿ばね44が圧縮され、皿ばね44が乗上量に応じた大きな付勢力をもって第2ハーフ42を付勢する。そして、第1ハーフ41の急加速や急減速が収まると、鋼球43は、第1凹部51の傾斜部51b,51cや第2凹部52の傾斜部52b,52cから平坦部51a,52aに復帰する
【選択図】 図5

Description

本発明は、エンジンや産業機械等の動力伝達に用いられるカップリング装置に係り、詳しくは回転変動の効果的な抑制や耐久性の向上等を図る技術に関する。
自動車用の4気筒レシプロエンジンには、機関燃焼に伴って生じる基本振動の二次成分を抑制すべく、バランサ装置(二次バランサ)が装着されることが多い。バランサ装置は、バランサケースに保持された一対のバランサシャフトをクランクシャフトの2倍の回転数で回転させるもので、バランサケースがシリンダブロックの下方(すなわち、オイルパン内)に締結されるアドオン型(カートリッジ型)のものが公知となっている(特許文献1,2参照)。
特許文献1のバランサ装置では、クランクシャフトとバランサシャフトとにそれぞれスプロケットが取り付けられており、両スプロケットに掛け渡されたチェーンによってバランサシャフトが駆動される。また、特許文献2のバランサ装置では、クランクシャフトとバランサシャフトとにそれぞれギヤが固着されており、これらギヤの噛み合いによってバランサシャフトが駆動される。
特許第3646091号公報 特許第3729006号公報
上述したアドオン型のバランサ装置では、シリンダブロックおよびバランサケースの加工公差や組立公差に起因して、クランクシャフトとバランサシャフトとの間に軸間公差が少なからず生じる。特許文献1のバランサ装置では、チェーンの張り具合によって軸間公差を吸収するが、スプロケットやチェーンの他、チェーンに張りを与えるオートテンショナ等も必要となる。そのため、スプロケットの回転に伴う張力変動によってチェーンが振動し、駆動騒音やチェーン伸び、フリクションの増大等が課題となるだけでなく、構成部品点数や組立工数が非常に多くなって重量の増大および製造コストも上昇することが避けられなかった。
また、特許文献2のバランサ装置では、軸間公差によってクランクシャフト側のギヤとバランサシャフト側のギヤとの間のバックラッシが変化するため、一方のギヤを樹脂ギヤとしてバックラッシを吸収するとともに、エンジンの回転変動(角速度変動)による樹脂ギヤの破損等を防止すべく動力伝達経路に緩衝用のストッパゴムを介装させている。しかしながら、ゴム材料は、長期間の使用によって経年劣化や圧壊、熱硬化等を起こすため、エンジンに内装するバランサ装置の構成要素として採用する場合には十分な設計的配慮が必要となる。なお、シリンダブロックとバランサケースとの間に調整用のシムを介装させてバックラッシを適正化して、クランクシャフト側のギヤとバランサシャフト側のギヤとをともに金属ギヤとする方法もあるが、これは大量生産されるエンジンには組立工数の面から適用することが難しかった。
本発明は、このような背景に鑑みなされたもので、回転変動の効果的な抑制や耐久性の向上等を実現したカップリング装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の側面では、同一の回転軸をもって回転する第1の回転体と第2の回転体との間に介装され、当該第1の回転体の回転を当該第2の回転体に所定量の相対回転を許容しながら伝達するカップリング装置であって、前記第1の回転体と伴に回転し、その端面に第1凹部が形成された第1ハーフと、前記第2の回転体と伴に回転し、その端面に前記第1凹部に対向する第2凹部が形成された第2ハーフと、前記第1凹部と前記第2凹部との間に嵌装され、当該第1凹部と当該第2凹部との少なくとも一方から抜け出す方向に移動可能な球体と、前記第1ハーフと前記第2ハーフとを前記回転軸に沿って接近させる方向に、当該第1ハーフと当該第2ハーフとの少なくとも一方を付勢する付勢部材とを備えた。
また、本発明の第2の側面では、前記第1凹部と前記第2凹部との少なくとも一方は、前記球体の前記回転軸方向への移動を伴わずに前記相対回転を許容する平坦部と、当該平坦部の両側に連続し、前記球体の前記抜け出す方向への移動を伴って前記相対回転を許容する傾斜部とを有する。
また、本発明の第3の側面では、前記第1凹部の最大深さと前記第2凹部の最大深さとの和は前記球体の直径よりも小さく、かつ、前記第1凹部の最大深さと前記第2凹部の最大深さとのどちらか一方が前記球体の半径よりも大きい。
また、本発明の第4の側面では、前記第1凹部の最大深さが前記第2凹部の最大深さよりも大きい。
本発明の第1の側面によれば、第1の回転体と第2の回転体との間に回転力の差が生じると、球体が第1凹部や第2凹部から抜け出す方向に転動し、第1ハーフと第2ハーフとが瞬間的に相対回転することで第2ハーフ側の回転変動が抑制される。そして、第1の回転体と第2の回転体との間の回転力の差が無くなると、付勢部材の付勢力によって球体が第1凹部および第2凹部に再び嵌入し、第1の回転体と第2の回転体とが相対回転を伴わずに回転する。また、第2の側面によれば、球体が平坦部内で転動することで、微少な相対回転は抵抗無く行われる。また、第3の側面によれば、球体が平坦部に位置している場合にも第1ハーフと第2ハーフとの間に間隙が形成されるとともに、カップリングの回転に伴う遠心力によって球体が第1凹部や第2凹部から抜け出すことが防止される。また、第4の側面によれば、回転変動が抑制された第2凹部側を深くすることにより、球体の飛び出しが一層効果的に抑制される。
実施形態に係るエンジンの部分断面側面図である。 図1中のII−II拡大断面図である。 実施形態に係る第1バランサシャフトおよびカップリングの分解斜視図である。 実施形態に係るカップリングの要部拡大断面図である。 実施形態の作用を示す図である。 実施形態に係る皿ばねの付勢力の変化を示すグラフである。 実施形態に係るカップリングの作動トルクの変化を示すグラフである。 一部変形例に係るバランサ装置を示す平面図である。
以下、図面を参照して、本発明を適用した自動車エンジン用バランサ装置の実施形態とその一部変形例とを詳細に説明する。なお、各部材の説明にあたっては、図1中の左方を前、下方を下、紙面手前側を左とし、位置や方向をこれらに沿って表記する。
[実施形態]
≪実施形態の構成≫
図1に示すエンジン1は、4サイクル直列4気筒ディーゼルエンジンであり、シリンダブロック2や、ロアブロック3、オイルパン4、シリンダヘッド5、ヘッドカバー6等によって構成されている。シリンダブロック2およびロアブロック3は、クランクシャフト11を回転自在に支持している。エンジン1の運転時において、クランクシャフト11にコネクティングロッド12を介して連結されたピストン13は、シリンダブロック2に形成されたシリンダボア14内を往復動する。バランサ装置20は、ロアブロック3の下面に締結されており、クランクシャフト11に一体化された斜歯のドライブギヤ15によって駆動される。なお、ドライブギヤ15は、肌焼鋼等の鍛造品あるいは鋳造品に歯切り加工を施したもので、クランクシャフト11に圧入されている。
(バランサ装置)
図2に示すように、バランサ装置20は、装置の外郭をなすバランサケース21と、バランサケース21に前後各一対のプレーンベアリング22を介して回転自在に支持された第1,第2バランサシャフト23,24と、ドライブギヤ15に噛み合うドリブンギヤ25と、ドリブンギヤ25と第1バランサシャフト23とを連結するカップリング26と、第1バランサシャフト23に固着された第1ギヤ27と、第2バランサシャフト24に固着されて第1ギヤ27に噛み合う第2ギヤ28とを有している。第1,第2バランサシャフト23,24は、それぞれにバランサウエイト23a,24aを有しており、クランクシャフト11の2倍の回転数をもって互いに逆方向に回転する。
ドリブンギヤ25は、鋼製のギヤベース(後述するカップリング26の第1ハーフ41)の外周に樹脂ギヤ部29を固着してなる樹脂ギヤであり、第1バランサシャフト23の中径軸部23bにプレーンベアリング30を介して回転自在に支持されている。樹脂ギヤ部29は、アラミド系強化繊維の基材にポリアミノアミド樹脂を注入硬化させた素材に対し、歯切り加工を行うことによって製造される。なお、本実施形態の場合、第1ギヤ27は鋼製であるが、第2ギヤ28はドリブンギヤ25と同様の樹脂ギヤとなっている。
(カップリング)
図3にも示すように、カップリング26は、第1バランサシャフト23の小径軸部23cに外嵌・圧入されるカップリングハウジング40、ドリブンギヤ25と一体の第1ハーフ41と、第1ハーフ41に対峙する第2ハーフ42、第1ハーフ41と第2ハーフ42との間に介装される複数個(本実施形態では、4個)の鋼球43、カップリングハウジング40の前壁と第2ハーフ42との間に介装された皿ばね44、カップリングハウジング40と第1ハーフ41との間に介装されたスラストベアリング45、第1バランサシャフト23の大径軸部23dの端面とドリブンギヤ25との間に介装されたスラストベアリング46等から構成されている。
第1バランサシャフト23には中径軸部23bと小径軸部23cとの間に雄スプライン47が形成される一方、第2ハーフ42には雄スプライン47に係合する雌スプライン48が形成されており、第2ハーフ42と第1バランサシャフト23とは、両スプライン47,48を介して軸方向に相対摺動しながら動力を伝達するようになっている。
図4にも示すように、第1ハーフ41と第2ハーフ42とには対向する面に複数(本実施形態では、各4つ)の第1凹部51と第2凹部52(図3には示さず)とが形成されており、鋼球43がこれら第1,第2凹部51,52に嵌り込む。なお、第1ハーフ41と第2ハーフ42とは、初期状態において所定の間隙tをもって対峙している。
第1凹部51は、周方向に所定の長さを有するとともに第1ハーフ41の端面と平行な平坦部51aと、平坦部51aの両側に連続するとともに第2ハーフ42側に向けて傾斜した傾斜部51b,51cとからなっている。また、第2凹部52も、第1凹部51の平坦部51aと同一の長さを有し第2ハーフ42の端面と平行な平坦部52aと、平坦部52aの両側に連続するするとともに第1ハーフ41側に向けて傾斜した傾斜部52b,52cとからなっている。第1凹部51の傾斜部51bは第2凹部52の傾斜部52cと平行となっており、第1凹部51の傾斜部51cは第2凹部52の傾斜部52bと平行となっている。また、第1凹部51の傾斜部51bと第2凹部52の傾斜部52cとは第1,第2ハーフ41,42に対して同一の傾斜角を有しており、第1凹部51の傾斜部51cと第2凹部52の傾斜部52bとは同一の傾斜角を有している。
図4に示すように、第1凹部51の最大深さH1(第1ハーフ41の前端面から平坦部51aまでの距離)と第2凹部52の最大深さH2(第2ハーフ42の後端面から平坦部52aまでの距離)との和は、鋼球43の直径Dよりも小さく設定され、かつ、第2凹部52の最大深さH2が鋼球43の半径D/2よりも大きく設定されている。
≪実施形態の作用≫
エンジン1の運転に伴ってクランクシャフト11と一体のドライブギヤ15が回転すると、バランサ装置20では、ドライブギヤ15に噛み合ったドリブンギヤ25がクランクシャフト11の2倍の回転速度をもって回転する。ドリブンギヤ25の回転は、第1ハーフ41から鋼球43を介して第2ハーフ42に伝達され、第2ハーフ42にスプライン係合した第1バランサシャフト23が回転する。更に、第1バランサシャフト23が回転すると、第1バランサシャフト23側の第1ギヤ27と第2バランサシャフト24側の第2ギヤ28とが噛み合っているため、第2バランサシャフト24が第1バランサシャフト23とは逆方向に回転する。これにより、機関燃焼に伴って生じる基本振動の二次成分がバランサウエイト23a,24aの回転によって打ち消され、エンジン1の円滑な運転が実現される。また、ドリブンギヤ25と第2ギヤ28とを樹脂ギヤとしたため、クランクシャフト11と第1バランサシャフト23との間の軸間公差のばらつきに起因するギヤ駆動騒音を抑制でき、シムによる調整を行うことなくバランサ装置20の駆動騒音を低減させることもできる。
エンジン1が運転状態にある場合、ドライブギヤ15によってドリブンギヤ25が駆動されるため、第1ハーフ41が第2ハーフ42に対して正方向(図4中、上方向)に相対回転し、鋼球43は、第1凹部51内で平坦部51aを転動して傾斜部51cに若干乗り上げて係止され、第2凹部52内で平坦部52aを転動して傾斜部52bに若干乗り上げて係止される。なお、鋼球43の傾斜部51c,52bへの乗上量は、皿ばね44のイニシャルロードによって変化する。
鋼球43の傾斜部51c,52bへの乗上量が小さい場合には、第1ハーフ41と第2ハーフ42との間隙tがあまり変化しないため、皿ばね44も初期状態からあまり圧縮されない。なお、エンジン1の運転時にはカップリング26の回転に伴う遠心力が鋼球43に作用するが、第2凹部52の最大深さH2が鋼球43の半径D/2よりも大きく設定されているため、定常運転時においては第2凹部52内に鋼球43が確実に保持される。
エンジン1の始動時や急加減速時においては、クランクシャフト11が大きな回転変動を伴って回転し、ドライブギヤ15に駆動されるドリブンギヤ25が急加速あるいは急減速する。本実施形態の場合、急加速によって第2ハーフ42の回転力よりも第1ハーフ41の回転力が有意に大きくなると、図5(a)に示すように、鋼球43は、第1凹部51内で傾斜部51cに大きな乗上量をもって乗り上げ、第2凹部52内で傾斜部52bに大きな乗上量をもって乗り上げ、これによって第1ハーフ41が第2ハーフ42に対して正方向に比較的大きい角度をもって相対回転する。また急減速によって第2ハーフ42の回転力よりも第1ハーフ41の回転力が有意に小さくなると、図5(b)に示すように、鋼球43は、第1凹部51内で平坦部51aを経由して傾斜部51bに大きな乗上量をもって乗り上げ、第2凹部52内で平坦部52aを経由して傾斜部52cに大きな乗上量をもって乗り上げ、これによって第1ハーフ41が第2ハーフ42に対して逆方向に比較的大きい角度をもって相対回転する。
このように、鋼球43が第1凹部51の傾斜部51b,51cや第2凹部52の傾斜部52b,52cに大きな乗上量をもって乗り上げた場合には、第1ハーフ41と第2ハーフ42との間隙t’が大きくなることで皿ばね44が強く圧縮され、皿ばね44が鋼球43の乗上量に応じた大きな付勢力をもって第2ハーフ42を付勢する。そして、第1ハーフ41の急加速や急減速が収まると、鋼球43は、第1凹部51の傾斜部51b,51cや第2凹部52の傾斜部52b,52cから平坦部51a,52a側に復帰することになる。その結果、ドリブンギヤ25の大きな回転変動も効果的に抑制され、ドライブギヤ15と噛み合う樹脂ギヤ部29には衝撃が殆ど作用しない。
図6に示すように、皿ばね44から第2ハーフ42に加わる付勢力Fは第1ハーフ41と第2ハーフ42との相対角度θによって変化し、相対角度θが小さい領域(鋼球43が平坦部51a,平坦部52a内で転動する領域)は付勢力Fが一定となる不感域となり、相対角度θが不感域から外れると(鋼球43が第1凹部51の傾斜部51b,51cや第2凹部52の傾斜部52b,52cに乗り上げると)、相対角度θの増大に応じて付勢力Fがリニアに増大する。また、図7に示すように、カップリング26の作動トルクTは、相対角度θが不感域にあるときには略0となり、相対角度θが不感域から外れた時点で大きな値となるとともに相対角度θが増大するに連れてリニアに増大する。
これにより、上述した樹脂ギヤ部29を介して入力したドライブギヤ15の回転変動は、ドライブギヤ15の駆動トルクに対する第1ハーフ41と第2ハーフ42との非線形な変位によって効果的に緩衝される。なお、本実施形態では、第1,第2凹部51,52における平坦部51a,52aや傾斜部51b,51c,51b,51c、皿ばね44の設定により、共振回転速度や共振振幅を種々に変更することができる。例えば、平坦部51a,52aの長さを長くした場合、共振回転速度が低くなる一方で共振振幅が大きくなる。また、傾斜部51b,51c,51b,51cの傾斜角を大きくした場合、共振回転速度が高くなる一方で共振振幅が小さくなる。そして、皿ばね44のばね定数を大きくした場合も、共振回転速度が高くなる一方で共振振幅が小さくなる。
本実施形態では、上述した構成を採ったことにより、長期間にわたるエンジン1の運転が行われても、ドリブンギヤ25の樹脂ギヤ部29に摩耗や破損が生じなくなる。また、ドライブギヤ15と樹脂ギヤ部29との回転方向の緩衝がいずれも金属製の部品である第1ハーフ41や第2ハーフ42、鋼球43、皿ばね44によって行われるため、ゴム材料を用いた従来装置に較べ遙かに高い耐久性を得ることができる。
[一部変形例]
図8に示すように、一部変形例のバランサ装置20は、上述した実施形態のものと同様のカップリング26やドリブンギヤ25を有しているが、第1,第2ギヤ27,28がカップリング26の前方に配置され、プレーンベアリング22が第1,第2ギヤ27,28の更に前方に配置されている。なお、第1バランサシャフト23は、軸方向に分割された2つの部材からなっており、ドリブンギヤ25やカップリング26を介装させた状態で圧入によって組み立てられる。一部変形例では、このような構成としたことにより、両バランサシャフト23,24の支持剛性が高くなり、実施形態に較べてバランサ装置20の駆動騒音を更に低減させることができる。
以上で具体的実施形態および一部変形例の説明を終えるが、本発明の態様はこれら実施形態や一部変形例に限られるものではない。例えば、上記実施形態は自動車エンジン用バランサ装置に本発明を適用したものであるが、本発明は、エンジンの動弁装置や一般機械の各種動力伝達装置にも適用可能である。また、上記実施形態では鋼球が第1凹部と第2凹部との双方に対して抜け出し方向に移動するものとしたが、一方の凹部に対してのみ抜け出し方向に移動する(他方の凹部には移動不能に保持される)ものとしてもよい。また、上記実施形態では、第1凹部や第2凹部内の傾斜部の傾斜を正方向と逆方向とで同一に設定したが、これらを互いに異ならせるようにしてもよい。また、上記実施形態では平坦部による不感域を設けたが、この不感域は必ずしも設ける必要が無い。また、上記実施形態ではプレーンベアリングによってバランサシャフトを支持させるようにしたが、ニードルベアリングやアンギュラ玉軸受等によってバランサシャフトを支持させるようにしてもよい。また、付勢部材として、上記実施形態では皿ばねを用いたが、圧縮コイルばね等を用いてもよい。また、カップリングハウジングと第2ハーフとの間にエンジンオイルを貯留させるとともに、カップリングハウジングにオイル排出用の小孔を設けることにより、カップリングにダッシュポッド機能を兼ねさせるようにしてもよい。その他、本発明の主旨を逸脱しない範囲であれば、エンジンやバランサ装置、カップリングの具体的構造等についても適宜変更可能である。
15 ドライブギヤ
20 バランサ装置
21 バランサケース
23 第1バランサシャフト
25 ドリブンギヤ
26 カップリング
29 樹脂ギヤ部
40 カップリングハウジング
41 第1ハーフ
42 第2ハーフ
43 鋼球
51 第1凹部
51a 平坦部
51b 傾斜部
51c 傾斜部
52 第2凹部
52a 平坦部
52b 傾斜部
52c 傾斜部

Claims (4)

  1. 同一の回転軸をもって回転する第1の回転体と第2の回転体との間に介装され、当該第1の回転体の回転を当該第2の回転体に所定量の相対回転を許容しながら伝達するカップリング装置であって、
    前記第1の回転体と伴に回転し、その端面に第1凹部が形成された第1ハーフと、
    前記第2の回転体と伴に回転し、その端面に前記第1凹部に対向する第2凹部が形成された第2ハーフと、
    前記第1凹部と前記第2凹部との間に嵌装され、当該第1凹部と当該第2凹部との少なくとも一方から抜け出す方向に移動可能な球体と、
    前記第1ハーフと前記第2ハーフとを前記回転軸に沿って接近させる方向に、当該第1ハーフと当該第2ハーフとの少なくとも一方を付勢する付勢部材と
    を備えたことを特徴とするカップリング装置。
  2. 前記第1凹部と前記第2凹部との少なくとも一方は、
    前記球体の前記回転軸方向への移動を伴わずに前記相対回転を許容する平坦部と、
    当該平坦部の両側に連設され、前記球体の前記抜け出す方向への移動を伴って前記相対回転を許容する傾斜部と
    を有することを特徴とする、請求項1に記載のカップリング装置。
  3. 前記第1凹部の最大深さと前記第2凹部の最大深さとの和は前記球体の直径よりも小さく、かつ、前記第1凹部の最大深さと前記第2凹部の最大深さとのどちらか一方が前記球体の半径よりも大きいことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のカップリング装置。
  4. 前記第1凹部の最大深さが前記第2凹部の最大深さよりも大きいことを特徴とする、請求項3に記載のカップリング装置。
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