JP2016156430A - 補機駆動ベルト用のテンショナユニット - Google Patents

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武博 高野
Takehiro Takano
武博 高野
前野 栄二
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Abstract

【課題】ISG搭載エンジンのベルト伝動装置に適用された場合でもボルトのサイズを上げることなくベルトの張力調整に対応することができるようにしたテンショナユニットを提供することである。【解決手段】プーリアーム10に設けられた筒部11内にスリーブ14を挿入し、そのスリーブ14内にボルト15を挿通し、そのボルト15に嵌合された一対の座金16、17をスリーブ14の両端部に衝合する。スリーブ14と座金17の対向部間に摩擦板18を組み込み、摩擦板18でスリーブ14と座金17が相対的に滑るのを防止し、ボルト15に剪断力が負荷されるのを防止する。【選択図】図2

Description

この発明は、オルタネータやウォータポンプ等の補機を駆動するベルトの張力調整に用いられるテンショナユニットに関する。
自動車エンジンの補機駆動ベルトシステムにおいては、エンジン運転時のエンジン本体の熱膨張によってオルタネータやウォータポンプ等の補機の回転軸とクランク軸の中心間の距離が変化し、その中心間距離の変化やトルクの変動によってベルトの張力が変化するため、テンショナユニットの組込みによりベルトの張力変化を吸収してベルト張力を一定に保持している。
上記テンショナユニットとして、下記特許文献1に記載されたものが従来から知られている。このテンショナユニットにおいては、揺動中心となるボス部を有するプーリアームと、そのプーリアームの揺動中心に対する偏心位置に支持された回転可能なテンションプーリと、そのプーリアームに一端部が連結された油圧式オートテンショナで構成されている。
上記テンショナユニットは、プーリアームのボス部および油圧式オートテンショナの他端部のエンジンブロックへの取り付けによって補機駆動用ベルト伝動装置への組み込みとされ、上記油圧式オートテンショナからプーリアームに付与される調整力によりテンションプーリをベルトに押し付けてベルトに張力を付与し、ベルトからテンションプーリを介してプーリアームに負荷される押圧力を油圧式オートテンショナに内蔵された油圧ダンパによって緩衝するようにしている。
ここで、従来のテンショナユニットにおいては、図6に示すように、プーリアーム70に設けられたボス部71に一対のすべり軸受72を圧入し、その一対のすべり軸受72内に支点軸としてのスリーブ73を挿入し、そのスリーブ73の両端に一対の座金74、75を衝合する状態で、その座金74、75およびスリーブ73内にボルト76を挿通し、そのボルト76のエンジンブロックAへのねじ込みによりスリーブ73および一対の座金74、75を固定してプーリアーム70を揺動自在に支持している。
また、油圧式オートテンショナの支持に際しては、図7に示すように、油圧式オートテンショナ80の他端部に設けられた連結片81に両側面に貫通する連結孔82を設け、その連結孔82内にスリーブ83を挿入し、そのスリーブ83の両端に座金84、85を衝合して、上記スリーブ83および一対の座金84、85に挿通されたボルト86のエンジンブロックAへのねじ込みによりスリーブ83および一対の座金84、85を固定して、油圧式オートテンショナ80を揺動自在に支持している。
近年、二酸化炭素の排出量の削減および燃費向上の目的から、車両の停止時にエンジンを停止し、アクセルペダルの踏み込みによる車両の発進時にエンジンを瞬時に始動させるISG(Integrated Starter Generator)のアイドルストップ機構が搭載されたエンジンが提案されている。
図8(a)、(b)は、エンジン補機駆動とエンジン始動を両立するISGのアイドルストップ機構が搭載されたエンジンのベルト伝動装置を示し、クランクシャフト90に取り付けられたクランクシャフトプーリPと、ISGのスタータ・ジェネレータ91の回転軸に取り付けられたスタータ・ジェネレータプーリPと、ウォータポンプ等の補機92の回転軸に取り付けられた補機プーリP間にベルト93を掛け渡し、エンジンの通常運転時、図8(a)に示すように、クランクシャフトプーリPの矢印で示す方向の回転によりスタータ・ジェネレータ91および補機92を駆動し、スタータ・ジェネレータ91をジェネレータとして機能させるようにしている。
一方、スタータ・ジェネレータ91の駆動によるエンジンの始動時、図8(b)に示すように、スタータ・ジェネレータプーリPの矢印で示す方向の回転によりクランクシャフトプーリPを回転させて、スタータ・ジェネレータ91をスタータとして機能させるようにしている。
上記のようなベルト伝動装置においては、クランクシャフトプーリPとスタータ・ジェネレータプーリPにわたるベルト部93aにテンショナユニットUを組み込んで、ベルト93の張力を一定に保持するようにしている。
特開2005−180476号公報
ところで、図8(a)、(b)に示されるベルト伝動装置に対して、前述従来のテンショナユニットを採用してベルトの張力調整を行うと、通常運転時では、クランクシャフトプーリPとスタータ・ジェネレータプーリPにわたるベルト部93aは弛み側となるため、テンションプーリに入力される荷重は比較的小さいが、スタータ・ジェネレータ91の駆動によるエンジンの始動時には上記ベルト部93aが張り側となってテンショナユニットに瞬間的に非常に大きな荷重が負荷されることになる。
このとき、図6に示すプーリアーム70の揺動支持部において、ボルト76の締め付けによる軸力が不十分であると、スリーブ73とエンジンブロックA側の座金75の相互間で径方向の滑りが生じて、ボルト76に剪断力が負荷され、ボルト76が破断する可能性がある。
また、図7に示す油圧式オートテンショナ80の揺動支持部においても、プーリアーム70の揺動支持部と同様に、スリーブ83とエンジンブロックA側の座金85の相互間で径方向の滑りが生じて、ボルト86に剪断力が負荷され、ボルト86が破断する可能性がある。
ここで、ボルト76、86の締め付け力を高めることによって軸力を大きくすることができるが、ボルト76、86の締め付けトルクを上げると、その軸力によってボルト76、86が破断する可能性がある。
一般に、ボルト76、86の破断強度を上げるためには、材料、熱処理の異なる強度区分の高いものを使用することができるが、それでも強度が不足する場合にはボルト76、86のサイズを上げていくほかない。この場合、ボルト76、86のサイズを上げることで、高周波で揺動するプーリアーム70自体も大型化し、本来の目的に反して自動車の燃費に悪影響を与えるばかりでなく、エンジンの振動が増加する原因となる。
この発明の課題は、ISG搭載エンジンのベルト伝動装置に適用された場合でもボルトのサイズを上げることなくベルトの張力調整に対応することができるようにしたテンショナユニットを提供することである。
上記の課題を解決するために、第1の発明においては、筒部を有し、その筒部を中心にして揺動自在に支持されるプーリアームと、そのプーリアームの前記筒部に対する偏心位置に支持されたベルト案内用の回転可能なテンションプーリと、前記プーリアームの筒部内に挿入されたスリーブと、そのスリーブのテンショナ取付け対象と対向する端面に衝合された座金と、前記スリーブおよび座金内に挿通され、テンショナ取付け対象に対するねじ込みによってスリーブおよび座金を固定するボルトを有してなる補機駆動ベルト用のテンショナユニットにおいて、前記スリーブと前記座金の対向部間に摩擦板を組み込んだ構成を採用したのである。
また、第2の発明においては、テンショナ取付け対象に揺動自在に支持されるプーリアームと、そのプーリアームの揺動中心に対する偏心位置に支持されたベルト案内用の回転可能なテンションプーリと、前記プーリアームの揺動中心に対する偏心位置に一端部に設けられた連結片が回動自在に連結され、前記テンショナ取付け対象に連結される連結片が他端部に設けられた油圧式オートテンショナと、その油圧式オートテンショナの他端部の連結片に形成された連結孔内に挿入されたスリーブと、そのスリーブの前記テンショナ取付け対象と対向する端面に衝合された座金と、前記スリーブおよび座金内に挿通され、テンショナ取付け対象に対するねじ込みによってスリーブおよび座金を固定するボルトを有してなる補機駆動ベルト用のテンショナユニットにおいて、前記スリーブと前記座金の対向部間に摩擦板を組み込んだ構成を採用したのである。
上記第1の発明および第2の発明のように、スリーブと座金の対向部間に摩擦板を組み込むことによって、ベルト伝動装置へのテンショナユニットの組込み状態で、ベルトからテンションプーリに瞬時に大きな荷重が負荷されたとしてもスリーブと座金が径方向に相対的に滑るのが防止される。このため、ボルトに剪断荷重が負荷されることがなく、ボルトが破断することはない。
ここで、摩擦板として、有機合成繊維からなる耐熱紙に耐熱樹脂を含浸させて硬化させたペーパ系摩擦材を採用すると、摩擦係数が高いため、スリーブと座金の相対滑りを効果的に防止することができる。
上記有機合成繊維として、アラミド繊維、セルロース繊維、炭素繊維などを採用することができる。また、耐熱樹脂としてフェノール樹脂を採用することができる。
上記の課題を解決するために、第3の発明においては、第1の発明に係るペーパ系摩擦材を組み込むのに代えて、スリーブと座金の対向面における少なくとも一方の面にショットブラスト処理を施して表面粗さRaが1.6以上の粗さからなる梨地面とした構成を採用したのである。
上記第3の発明のように、スリーブと座金の対向面における少なくとも一方の面をショットブラスト処理することにより、その処理面の硬度が高められ、同時に微小な凹凸が形成されることになる。
ここで、スリーブと座金のいずれか一方にショットブラスト処理を施すことにより、その処理面の硬度が高められ、同時に微小な凹凸が形成されることになって、ボルトの締め付けでスリーブを固定した際、凹凸が相手面を塑性変形させて、その相手面に凹凸が形成され、その凹凸同士が互いに噛み合うことでスリーブと座金の径方向への相対的な滑りが防止される。
一方、スリーブと座金の双方にショットブラスト処理を施すことにより、両者に微小な凹凸が形成され、その凹凸同士の噛み合いでスリーブと座金の相対的な滑りが防止される。このため、ボルトに剪断荷重が負荷されて破断することはない。
第1の発明乃至第3の発明のいずれの発明もスリーブと座金の相対的な滑りを防止することができるため、ISG搭載エンジンのベルト伝動装置に適用された場合でもボルトのサイズを上げることなくベルトの張力調整に対応することができる。
また、ボルトをサイズアップする必要がないため、高速で揺動するプーリアームの小型軽量化を図り、エンジンの振動も小さく抑えられ、自動車の乗り心地や燃費を向上させることができる。
この発明に係るテンショナユニットが組み込まれた補機駆動用ベルト伝動装置を示す正面図 図1のII−II線に沿った断面図 図2の両端部を拡大して示す断面図 図1のIV−IV線に沿った断面図 スリーブと座金の相対滑りを防止する手段の他の例を示す断面図 プーリアームの揺動支持構造の従来例を示す断面図 油圧式オートテンショナの揺動支持構造の従来例を示す断面図 アイドルストップ機構が搭載されたエンジンのベルト伝動装置を示し、(a)はエンジンの通常運転状態を示す正面図、(b)はスタータ・ジェネレータによるエンジンの始動状態を示す正面図
以下、この発明の実施形態を図1乃至図5に基づいて説明する。図1は、この発明に係るテンショナユニットUを図8(a)、(b)に示すISG搭載エンジンの補機駆動用ベルト伝動装置に組み付けてベルトBの張力を調整している状態を示す。
テンショナユニットUは、図2に示すエンジンブロックAに揺動自在に支持されるプーリアーム10と、そのプーリアーム10の揺動中心に対する偏心位置に支持された回転可能なテンションプーリ20と、上記プーリアーム10に一端部が連結され、その連結部を中心にして揺動可能な油圧式オートテンショナ30とからなる。
図2に示すように、プーリアーム10は、揺動中心となる筒部11を一端部に有し、その筒部11と図1に示すテンションプーリ20を支持する位置の中間において油圧式オートテンショナ30の一端部が連結されている。
テンショナユニットUは、筒部11および油圧式オートテンショナ30の他端部のエンジンブロックAへの取り付けによって補機駆動用ベルト伝動装置への組み込みとされ、上記油圧式オートテンショナ30からプーリアーム10に負荷される調整力によりテンションプーリ20がベルトBに押し付けられる。
図2および図3に示すように、プーリアーム10に設けられた筒部11には、エンジンブロックAと対向する内端部には大径凹部12が設けられている。筒部11の内部には一対のライナー13が圧入され、そのライナー13の内側にスリーブ14が挿入されている。
一対のライナー13のそれぞれは、一端部にフランジ13aを有し、一方のライナー13は、フランジ13aが筒部11の外端部に衝合する組み込みとされ、他方のライナー13は、フランジ13aが大径凹部12の底面に衝合する組み込みとされている。
ライナー13はプーリアーム10の揺動抵抗を低減させるものであり、摩擦抵抗の小さい材料で形成するのが好ましい。そのような材料として、焼結金属に潤滑油を含浸させたものを挙げることができる。
スリーブ14の内側にはボルト15が挿入されている。ボルト15は、エンジンブロックAにねじ込まれ、そのボルト15の締め付けによってスリーブ14がエンジンブロックAに固定される。
このとき、ボルト15の頭部15aとスリーブ14の対向部間およびスリーブ14とエンジンブロックAの対向部間に座金16、17が組付けられ、さらに、それぞれの座金16、17とスリーブ14の対向部間に摩擦板18が組み付けられる状態でボルト15の締め付けが行われてスリーブ14がエンジンブロックAに固定され、そのスリーブ14を中心にしてプーリアーム10が揺動自在の支持とされている。
ボルト15の頭部15aとスリーブ14の対向部間に組み込まれた座金16は、筒部11の外端部を覆う円筒部16aを外周に有し、その円筒部16aは筒部11の外端部に圧入されたフランジ付きスリンガ19との間でラビリンスLを形成して、筒部11内に異物が侵入するのを防止している。
摩擦板18は有機合成繊維からなる耐熱紙に耐熱樹脂を含浸させて硬化させたペーパ系摩擦材からなる。有機合成繊維として、アラミド繊維、セルロース繊維、炭素繊維等が採用され、一方、耐熱樹脂としてフェノール樹脂が採用されているが、これに限定されるものではない。
上記ペーパ系摩擦材からなる摩擦板18は摩擦係数が高く、その摩擦板18の組込みによってスリーブ14と座金16、17の径方向への相対的な滑りが防止される。ここで、座金17がエンジンブロックAに固定される状態で、スリーブ14の径方向に瞬間的に大きな荷重が負荷されてスリーブ14と座金17の相互間において滑りが生じると、ボルト15のねじ込み部位に大きな剪断荷重が負荷されて破断する可能性がある。しかし、スリーブ14と座金17の対向部間に摩擦板18を組み込むことでスリーブ14と座金17の相対的な滑りが防止されるため、ボルト15に剪断荷重が負荷されるのを防止することができる。
図2および図3では、ボルト15の頭部側に位置する座金16とスリーブ14の対向部間にも摩擦板18を組み込んでいるが、その摩擦板18は省略してもよい。
図4は、プーリアーム10に調整力を付与する油圧式オートテンショナ30を示す。この油圧式オートテンショナ30は、作動油が入れられたシリンダ31と、そのシリンダ31の上部開口を密封して作動油の油面上に空気溜まりを形成するオイルシール32と、そのオイルシール32をスライド自在に貫通するロッド33と、そのロッド33に外方向への突出性を付与するリターンスプリング34と、ロッド33に負荷される押し込み力を緩衝する油圧ダンパ35を有している。
リターンスプリング34はシリンダ31の外側に設けられて一端がロッド33の上端部に設けられたばね座36で支持され、他端がシリンダ31の下端部外周に設けられたフランジ37で支持されてロッド33に外方向への突出性を付与している。
油圧ダンパ35は、シリンダ31の内部に組み込まれた底付きスリーブ38内にプランジャ39をスライド自在に組み込んでシリンダ31の内部を圧力室40とリザーバ室41とに仕切り、そのプランジャ39に下部の圧力室40と上部のリザーバ室41を連通する通路42を設け、その通路42にチェックバルブ43を設けると共に、圧力室40内に組み込まれたプランジャスプリング44によってプランジャ39をロッド33の下端部に押し付けている。
ここで、チェックバルブ43は、圧力室40内の圧力がリザーバ室41内の圧力より高くなると通路42を閉じるようになっている。
上記の構成からなる油圧式オートテンショナ30は、シリンダ31の下端に設けられた連結片45がプーリアーム10に回動自在に連結され、ばね座36の上端に設けられた連結片46がエンジンブロックAに回動自在に連結されてベルトBからテンションプーリ20およびプーリアーム10を介してロッド33に負荷される押し込み力を油圧ダンパ35により緩衝し、ベルトBの張力を一定に保持する。
油圧式オートテンショナ30のプーリアーム10に対する連結に際し、シリンダ31に設けられた連結片45に両側面に貫通する連結孔47を設け、その連結孔47の内径面に円筒状ライナー48を圧入し、そのライナー48の内側にスリーブ49を挿入し、さらに、スリーブ49の内側にボルト50を挿通して、そのボルト50をプーリアーム10に形成されたねじ孔51にねじ込んで締め付けている。
このとき、ボルト50の頭部50aとスリーブ49の対向部間およびスリーブ49とプーリアーム10の対向部間に座金52を組み込んでスリーブ49をプーリアーム10に固定し、プーリアーム10と油圧式オートテンショナ30を相対的に揺動可能な連結としている。
また、エンジンブロックAに対する連結片46の連結に際し、その連結片46に両側面に貫通する連結孔53を設け、その連結孔53の内径面に円筒状ライナー54を圧入し、そのライナー54の内側にスリーブ55を挿入し、さらに、スリーブ55の内側にボルト56を挿通して、そのボルト56をエンジンブロックAに形成されたねじ孔57にねじ込んで締め付けるようにしている。
このとき、ボルト56の頭部56aとスリーブ55の対向部間およびスリーブ55とエンジンブロックAの対向部間に座金58、59が組み付けられ、さらに、それぞれの座金58、59とスリーブ55の対向部間に摩擦板60が組み付けられる状態でボルト56の締め付けが行われてスリーブ55がエンジンブロックAに固定され、上記スリーブ55を中心にして油圧式オートテンショナ30が揺動自在の支持とされている。
ここで、摩擦板60は、図2および図3に示す摩擦板18と同様に、有機合成繊維からなる耐熱紙に耐熱樹脂を含浸させて硬化させたペーパ系摩擦材からなり、その摩擦板60によってスリーブ55と座金58、59が相対的に滑るのが防止されている。
図4では、スリーブ55と一対の座金58、59の対向部間のそれぞれに摩擦板60を組み込むようにしているが、ボルト56の頭部56a側に位置する座金58とスリーブ55の対向部間に組み込まれた摩擦板60は省略してもよい。
実施の形態で示すテンショナユニットUは上記の構造からなり、図8(a)に示すISG搭載エンジンの通常運転時、クランクシャフトプーリPとスタータ・ジェネレータプーリPにわたるベルト部93aは弛み側となるため、ベルト部93aからプーリアーム10の揺動支点部および油圧式オートテンショナ30のエンジンブロックAに対する揺動支点部に負荷される荷重は比較的小さい。
しかし、図8(b)に示すように、スタータ・ジェネレータ91の駆動によるエンジンの始動時は、上記ベルト部93aが張り側となるため、プーリアーム10の揺動支点部および油圧式オートテンショナ30のエンジンブロックAに対する揺動支点部のそれぞれに瞬間的に非常に大きな荷重が負荷されることになる。
このとき、図2および図3に示すプーリアーム10の揺動支持部において、スリーブ14とエンジンブロックA側の座金17の相互間で径方向に滑りが生じると、ボルト15に剪断力が負荷され、ボルト15が破断する可能性がある。しかし、実施の形態においては、スリーブ14と座金17の対向部間に摩擦板18が組み込まれているため、スリーブ14と座金17の相互間で滑りが生じることはなく、ボルト15に剪断力が負荷されて破断するということはない。
また、図4に示す油圧式オートテンショナ30の揺動支持部においても、スリーブ55とエンジンブロックA側の座金59の対向部間に摩擦板60が組み込まれているため、スリーブ55と座金59の相互間で滑りが生じることはなく、ボルト56に剪断力が負荷されて破断するということはない。
したがって、実施の形態で示すテンショナユニットUがISG搭載エンジンのベルト伝動装置に適用された場合でもボルト56のサイズを上げることなくベルトBの張力調整に対応することができることになり、高速で揺動するプーリアームの小型軽量化を図り、エンジンの振動も小さく抑えられ、自動車の乗り心地や燃費を向上させることができる。
図5は、スリーブ14と座金17の相対的な滑りを防止する滑り防止手段の他の例を示す。この例においては、スリーブ14の座金17と対する対向面にショットブラスト処理を施して表面粗さRaが1.6以上の粗さからなる梨地面61を設けている。
上記のように、スリーブ14の端面にショットブラスト処理を施すと、スリーブ14の端面が硬化されると共に微細な凹凸62が形成されることになる。そして、そのスリーブ14の端面とエンジンブロックAの対向部間に座金17を組み込む状態でボルト15を締め付けてスリーブ14をエンジンブロックAに固定すると、凹凸62が座金17のスリーブ14に対する対向面を塑性変形させて、その対向面に凹凸を形成し、その凹凸同士の噛み合いでスリーブ14と座金17の相対的な滑りが防止される。
図5では、スリーブ14の端面にショットブラスト処理を施すようにしたが、座金17にのみショットブラスト処理を施すようにしてもよく、あるいは、スリーブ14と座金17の両者にショットブラスト処理を施すようにしてもよい。
上記のような滑り防止手段は図4に示すスリーブ55と座金59の対向面間に採用してスリーブ55と座金59の相互における相対滑りを防止するようにしてもよい。
10 プーリアーム
11 筒部
14 スリーブ
15 ボルト
17 座金
18 摩擦板
20 テンションプーリ
30 油圧式オートテンショナ
45 連結片
46 連結片
53 連結孔
55 スリーブ
56 ボルト
59 座金
60 摩擦板

Claims (6)

  1. 筒部(11)を有し、その筒部(11)を中心にして揺動自在に支持されるプーリアーム(10)と、そのプーリアーム(10)の前記筒部(11)に対する偏心位置に支持されたベルト案内用の回転可能なテンションプーリ(20)と、前記プーリアーム(10)の筒部(11)内に挿入されたスリーブ(14)と、そのスリーブ(14)のテンショナ取付け対象(A)と対向する端面に衝合された座金(17)と、前記スリーブ(14)および座金(17)内に挿通され、テンショナ取付け対象(A)に対するねじ込みによってスリーブ(14)および座金(17)を固定するボルト(15)を有してなる補機駆動ベルト用のテンショナユニットにおいて、
    前記スリーブ(14)と前記座金(17)の対向部間に摩擦板(18)を組み込んだことを特徴とする補機駆動ベルト用のテンショナユニット。
  2. テンショナ取付け対象(A)に揺動自在に支持されるプーリアーム(10)と、そのプーリアーム(10)の揺動中心に対する偏心位置に支持されたベルト案内用の回転可能なテンションプーリ(20)と、前記プーリアーム(10)の揺動中心に対する偏心位置に一端部に設けられた連結片(45)が回動自在に連結され、前記テンショナ取付け対象(A)に連結される連結片(46)が他端部に設けられた油圧式オートテンショナ(30)と、その油圧式オートテンショナ(30)の他端部の連結片(46)に形成された連結孔(53)内に挿入されたスリーブ(55)と、そのスリーブ(55)の前記テンショナ取付け対象(A)と対向する端面に衝合された座金(59)と、前記スリーブ(55)および座金(59)内に挿通され、テンショナ取付け対象(A)に対するねじ込みによってスリーブ(55)および座金(59)を固定するボルト(56)を有してなる補機駆動ベルト用のテンショナユニットにおいて、
    前記スリーブ(55)と前記座金(59)の対向部間に摩擦板(60)を組み込んだことを特徴とする補機駆動ベルト用のテンショナユニット。
  3. 前記摩擦板(18)、(60)が有機合成繊維からなる耐熱紙に耐熱樹脂を含浸させて硬化させたペーパ系摩擦材からなる請求項1又は2に記載の補機駆動ベルト用のテンショナユニット。
  4. 前記有機合成繊維が、アラミド繊維、セルロース繊維および炭素繊維の一種からなる請求項3に記載の補機駆動ベルト用のテンショナユニット。
  5. 前記耐熱樹脂が、フェノール樹脂からなる請求項3又は4に記載の補機駆動ベルト用のテンショナユニット。
  6. 筒部(11)を有し、その筒部(11)を中心にして揺動自在に支持されるプーリアーム(10)と、そのプーリアーム(10)の前記筒部(11)に対する偏心位置に支持されたベルト案内用の回転可能なテンションプーリ(20)と、前記プーリアーム(10)の筒部(11)内に挿入されたスリーブ(14)と、そのスリーブ(14)のテンショナ取付け対象(A)と対向する端面に衝合された座金(17)と、前記スリーブ(14)および座金(17)内に挿通され、テンショナ取付け対象(A)に対するねじ込みによってスリーブ(14)および座金(17)を固定するボルト(15)を有してなる補機駆動ベルト用のテンショナユニットにおいて、
    前記スリーブ(14)と前記座金(17)の対向面における少なくとも一方の面にショットブラスト処理を施して表面粗さRaが1.6以上の粗さからなる梨地面(61)としたことを特徴とする補機駆動ベルト用のテンショナユニット。
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