JP2015007405A - エンジンおよび車両 - Google Patents

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土田 直樹
Naoki Tsuchida
直樹 土田
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Abstract

【課題】クランクケースの大型化、構造の複雑化および重量の増加を抑制しつつクランク軸の打音を低減することが可能なエンジンおよび車両を提供する。
【解決手段】すべり軸受231,232の外周部が、それぞれハウジング241,242により取り囲まれる。ハウジング241が左ケース部材211の孔211h内に嵌め込まれ、ハウジング242が右ケース部材212の孔212h内に嵌め込まれる。この状態で、ジャーナル軸部221がすべり軸受231に挿入され、ジャーナル軸部222がすべり軸受232に挿入される。左ケース部材211および右ケース部材212が組み合わされることにより、分割式クランクケース210が構成される。ハウジング241,242にクランク軸220の当接部がそれぞれ当接可能となっている。
【選択図】図3

Description

本発明は、クランク軸を支持する軸受を備えたエンジンおよび車両に関する。
自動二輪車等の車両のエンジンにおいては、クランク軸が複数の軸受により回転可能にクランクケースに支持される。クランク軸のクランクピンがコンロッド(コネクティングロッド)を介してピストンに連結される。ピストンの往復運動がクランク軸の回転運動に変換される。この際に、ピストンからの圧力がコンロッドを介してクランク軸に伝達される。それにより、クランク軸のガタつきに起因する打音が発生することがある。そのため、打音を抑制することが要求されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に記載された軸受構造においては、クランク軸の左ジャーナル軸部がボール軸受により支持され、右ジャーナル軸部がローラ軸受により支持される。クランク軸の右側端部には、ギア群が固定される。ボール軸受のアウタレース(外輪)はクランクケースの一方の軸受孔に遊嵌され、ローラ軸受のアウタレースは他方の軸受孔に圧入嵌合される。これにより、ローラ軸受におけるクランク軸のガタつきを抑制しつつ、クランクケースへのクランク軸の組付けおよびメンテナンスを容易にしている。
特開2005−105921号公報
特許文献1においては、上記の構成に加えて、ガタ吸収手段が設けられる。ガタ吸収手段においては、プッシュプラグがシリンダとクランク軸との間で、クランク軸と平行に配置される。プッシュプラグは、ボール軸受のアウタレースをクランクケースの軸受孔内で爆発圧力を受ける側に押付けるように付勢される。すなわち、ボール軸受のアウタレースは、プッシュプラグによりクランク軸の軸線に対して垂直方向に押圧される。これにより、ボール軸受におけるクランク軸のガタつきが防止される。
しかしながら、上記のガタ吸収手段をクランクケースに設けるためには、クランクケースの設計を大きく変更する必要が生じる。また、クランクケースが大型化するとともにクランクケースの構造が複雑化し重量が増加する。
本発明の目的は、クランクケースの大型化、構造の複雑化および重量の増加を抑制しつつクランク軸の打音を低減することが可能なエンジンおよび車両を提供することである。
(1)第1の発明に係るエンジンは、クランク軸と、クランク軸をラジアル方向に支持する第1および第2のすべり軸受と、第1および第2のすべり軸受の外周部をそれぞれ取り囲むように構成される第1および第2のハウジングと、クランク軸が挿入される第1の孔を有する第1のケース部材およびクランク軸が挿入される第2の孔を有する第2のケース部材が組み合わされることにより構成される分割式クランクケースとを備え、第1および第2のすべり軸受は、それぞれ第1および第2のハウジングに締まり嵌めにより取り付けられ、第1のハウジングは、第1のケース部材の第1の孔内に嵌め込まれ、第2のハウジングは、第2のケース部材の第2の孔内に嵌め込まれ、クランク軸は、第1および第2のハウジングにそれぞれ当接可能な第1および第2の当接部を有し、第1および第2のハウジングは、それぞれ第1および第2の当接部に当接することによりクランク軸のスラスト方向の移動を規制するように構成されるものである。
このエンジンにおいては、第1および第2のすべり軸受の外周部が、それぞれ第1および第2のハウジングにより取り囲まれる。第1のハウジングが第1のケース部材の第1の孔内に嵌め込まれ、第2のハウジングが第2のケース部材の第2の孔内に嵌め込まれる。この状態で、クランク軸の一端が第1のすべり軸受に挿入され、クランク軸の他端が第2のすべり軸受に挿入される。第1のケース部材および第2のケース部材が組み合わされることにより、分割式クランクケースが構成される。それにより、クランク軸が第1および第2のすべり軸受によりラジアル方向に支持される。ここで、第1および第2のハウジングにクランク軸の第1および第2の当接部がそれぞれ当接可能となっている。
すべり軸受は他の種類の軸受に比べて高い剛性を有する。したがって、クランク軸が第1および第2のすべり軸受によりラジアル方向に支持されるので、クランク軸のラジアル方向の振動が低減される。
また、クランク軸の打音の大きさは、クランク軸の質量とクランク軸を支持する軸受の剛性とに依存する。軸受の周波数特性において極大値を示す周波数とクランク軸の打音の周波数とが近いほどクランク軸の打音が大きくなる。
他の種類の軸受においては、周波数特性において極大値を示す周波数は、クランク軸の打音の周波数領域に近い。そのため、他の種類の軸受においては、クランク軸の打音の周波数領域の振動を増幅する割合が大きい。これに対し、すべり軸受においては、他の種類の軸受に比べて、周波数特性において極大値を示す周波数は、クランク軸の打音の周波数領域から遠い。そのため、すべり軸受においては、クランク軸の打音の周波数領域の振動を増幅する割合が小さい。
一般的な転がり玉軸受は、低い剛性を有するため、低い周波数領域の振動を増幅する。一方、すべり軸受は、高い剛性を有するため、高い周波数領域の振動を増幅する。ここで、基本的に、ピストンの燃焼圧力は、低い周波数領域において高い加振力を有する。そのため、燃焼圧力に起因するクランク軸の打音は、低周波領域において大きい成分を有する。したがって、高周波領域におけるクランク軸の打音の成分が増幅されたとしても、そもそも加振力が小さいため、大きい打音にならない。
そのため、高い剛性を有する第1および第2のすべり軸受を用いてクランク軸をラジアル方向に支持することにより、低い周波数帯域を有するクランク軸の打音を低減することができる。また、第1および第2のすべり軸受がそれぞれ第1および第2のハウジングに締まり嵌めにより取り付けられることにより、第1および第2のハウジング内での第1および第2のすべり軸受のガタつきが防止される。
さらに、第1および第2のハウジングにより、クランク軸のスラスト方向の移動が規制されるので、クランク軸がスラスト方向にガタつくことによる打音が低減される。この構成においては、クランクケースに追加の構造を設ける必要がない。その結果、エンジンのクランクケースの大型化、構造の複雑化および重量の増加を抑制しつつクランク軸の打音を低減することができる。
(2)第1および第2のハウジングは、それぞれ第1および第2のケース部材の第1および第2の孔に締まり嵌めまたは緩み嵌めにより取り付けられてもよい。
第1または第2のハウジングが締まり嵌めにより取り付けられる場合には、クランクケース内での第1または第2のハウジングのガタつきが防止される。一方、第1または第2のハウジングが緩み嵌めにより取り付けられる場合には、クランクケースの第1または第2の孔からの第1または第2のハウジングの取り付けおよび取り外しを容易に行うことができる。
(3)クランク軸のクランクウェブは、スラスト方向において互いに反対側に位置する第1および第2の端面を有し、第1の当接部は、第1の端面の少なくとも一部を含み、第2の当接部は、第2の端面の少なくとも一部を含み、第1および第2のハウジングは、クランクウェブの第1および第2の端面に当接可能な第1および第2の内側面をそれぞれ有し、第1のハウジングの第1の内側面とクランクウェブの第1の端面との間および第2のハウジングの第2の内側面とクランクウェブの第2の端面との間にそれぞれ隙間が形成されるように、第1および第2のハウジングがクランクケースに取り付けられてもよい。
この場合、クランク軸のクランクウェブの第1の端面の少なくとも一部と第1のハウジングの第1の内側面とが当接することができる。また、クランク軸のクランクウェブの第2の端面の少なくとも一部と第2のハウジングの第2の内側面とが当接することができる。これにより、クランクケースに追加の構造を設けることなく、簡単な構成でクランク軸のスラスト方向の移動が規制される。その結果、クランク軸がスラスト方向にガタつくことによる打音を低減することができる。
また、第1のハウジングの第1の内側面とクランクウェブの第1の端面との間および第2のハウジングの第2の内側面とクランクウェブの第2の端面との間にそれぞれ隙間が形成される。これにより、第1および第2のハウジングとクランクウェブとの摩擦によるトルクの損失を低減しつつスラスト方向におけるクランク軸の移動を規制することができる。
(4)クランク軸は、第1のハウジングを挟んでクランク軸のクランクウェブと反対側に固定された第1の部品と、第2のハウジングを挟んでクランク軸のクランクウェブと反対側に固定された第2の部品とを有し、第1の当接部は、第1の部品の少なくとも一部を含み、第2の当接部は第2の部品の少なくとも一部を含み、第1および第2のハウジングは、それぞれ第1および第2の部品に当接可能な第1および第2の外側面を有し、第1のハウジングの第1の外側面と第1の部品との間および第2のハウジングの第2の外側面と第2の部品との間にそれぞれ隙間が形成されるように、第1および第2のハウジングがクランクケースに取り付けられてもよい。
この場合、クランク軸に固定された第1の部品の少なくとも一部と第1のハウジングの第1の外側面とが当接することができる。また、クランク軸に固定された第2の部品の少なくとも一部と第2のハウジングの第2の外側面とが当接することができる。これにより、クランク軸に固定された第1および第2の部品を用いてクランク軸のスラスト方向の移動を規制することができる。その結果、クランク軸がスラスト方向にガタつくことによる打音を低減することができる。
また、クランク軸のスラスト方向の移動の規制のために、クランク軸に固定された第1および第2の部品が利用される。そのため、第1および第2の部品をクランク軸に固定する前に、摩耗防止のための熱処理等の表面処理を第1および第2の部品に施すことができる。したがって、クランク軸自体に表面処理を施す場合に比べ、第1および第2の部品に表面処理を容易に行うことができる。
さらに、第1のハウジングの第1の外側面と第1の部品との間および第2のハウジングの第2の外側面と第2の部品との間にそれぞれ隙間が形成される。これにより、第1および第2のハウジングとクランクウェブとの摩擦によるトルクの損失を低減することができる。
(5)第1のケース部材は、クランク軸のクランクウェブと反対側に、スラスト方向における第1のハウジングの移動を阻止する第1の係止部を有し、第2のケース部材は、クランク軸のクランクウェブと反対側に、スラスト方向における第2のハウジングの移動を阻止する第2の係止部を有し、クランク軸は、第1のハウジングを挟んでクランク軸のクランクウェブと反対側に固定された第3の部品と、第2のハウジングを挟んでクランク軸のクランクウェブと反対側に固定された第4の部品とを有し、第1の係止部は、第3の部品が通過可能な形状を有し、第2の係止部は、第4の部品が通過可能な形状を有してもよい。
この場合、第1のケース部材の第1の係止部によりスラスト方向における第1のハウジングの移動が阻止される。また、第2のケース部材の第2の係止部によりスラスト方向における第2のハウジングの移動が阻止される。これにより、簡単な構成でスラスト方向において第1および第2のハウジングをそれぞれ第1および第2のケース部材に固定することができる。
また、第3の部品は第1の係止部を通過することができ、第4の部品は第2の係止部を通過することができる。したがって、第3および第4の部品が固定された状態で、クランク軸を第1および第2のケース部材に容易に嵌め込むことができ、クランク軸を第1および第2のケース部材から容易に取り外すことができる。それにより、クランク軸およびクランクケースの組み立て作業および分解作業を容易に行うことができる。
(6)第1および第2の係止部は、それぞれ第1および第2のケース部材に一体的に形成されてもよい。
この場合、第1および第2の係止部をそれぞれ第1および第2のケース部材に取り付けるための工程が不要である。これにより、より簡単な構成でスラスト方向における第1および第2のハウジングの移動を阻止することが可能になる。
(7)第1の係止部は、第1の孔と同軸に設けられた第3の孔を有し、第3の孔の内径は、第1の孔の内径よりも小さくかつ第3の部品の外径よりも大きくてもよい。
この場合、第1および第3の孔の内径は第3の部品の外径よりも大きい。これにより、クランク軸に固定された第3の部品が簡単な構成で第1のケース部材の第3の孔を通過することができる。
(8)第2の係止部は、第2の孔と同軸に設けられた第4の孔を有し、第4の孔の内径は、第2の孔の内径よりも小さくかつ第4の部品の外径よりも大きくてもよい。
この場合、第2および第4の孔の内径は第4の部品の外径よりも大きい。これにより、クランク軸に固定された第4の部品が簡単な構成で第2のケース部材の第4の孔を通過することができる。
(9)エンジンは、第1のハウジングと第1の当接部との間の隙間および第2のハウジングと第2の当接部との間の隙間を調整するための調整部材をさらに備えてもよい。
この場合、第1のハウジングと第1の当接部との間の隙間および第2のハウジングと第2の当接部との間の隙間が調整部材により調整される。それにより、第1のハウジングと第1の当接部との間の隙間および第2のハウジングと第2の当接部との間の隙間の大きさを容易に管理することができる。
(10)クランク軸は、第1のすべり軸受により支持される第1のジャーナル軸部と第2のすべり軸受により支持される第2のジャーナル軸部とが互いに分離可能な組み立て式クランク軸であってもよい。この場合、クランク軸のコストを低減することができる。
(11)第2の発明に係る車両は、第1の発明に係るエンジンと、エンジンにより発生されるトルクにより移動する本体部とを備えたものである。
この車両においては、上記のエンジンにより発生されるトルクにより本体部が移動する。エンジンにおいては、高い剛性を有する第1および第2のすべり軸受によりクランク軸がラジアル方向に支持される。これにより、低い周波数帯域を有するクランク軸の打音が低減される。
また、第1および第2のハウジングにより、クランク軸のスラスト方向の移動が規制されるので、クランク軸がスラスト方向にガタつくことによる打音が低減される。この構成においては、クランクケースに追加の構造を設ける必要がない。その結果、エンジンのクランクケースの大型化、構造の複雑化および重量の増加を抑制しつつクランク軸の打音を低減することができる。
本発明によれば、クランクケースの大型化、構造の複雑化および重量の増加を抑制しつつクランク軸の打音を低減することができる。
本発明の一実施の形態に係る自動二輪車の概略構成を示す模式的側面図である。 上方から見た動力伝達装置の水平断面図である。 上方から見たエンジンの水平断面図である。 一対のすべり軸受およびその周辺の拡大断面図である。 一方のハウジングの構成を示す図である。
(1)自動二輪車
図1は、本発明の一実施の形態に係る自動二輪車の概略構成を示す模式的側面図である。図1の自動二輪車は、車両の一例である。以下の説明において、前、後、左および右とは、自動二輪車の運転者の視点に基づく前、後、左および右を意味する。図1の自動二輪車100においては、車体1の前部にフロントフォーク2が左右方向に揺動可能に設けられる。フロントフォーク2の上端にハンドル4が取り付けられ、フロントフォーク2の下端に前輪3が回転可能に取り付けられる。
車体1の略中央上部にシート5が設けられる。シート5の下方に制御装置6が設けられる。本実施の形態においては、制御装置6は例えばECU(電子制御ユニット;Electronic Control Unit)である。制御装置6の下方に動力伝達装置500が設けられる。動力伝達装置500は、例えば4ストロークの単気筒エンジン200(後述する図2参照)を含む。車体1の後端下部には後輪7が回転可能に取り付けられる。動力伝達装置500のエンジン200により発生される動力により後輪7が回転駆動される。
図2は、上方から見た動力伝達装置500の水平断面図である。図2に示すように、動力伝達装置500は、エンジン200およびVベルト式無段変速機(CVT)300を含む。エンジン200は、クランクケース210、クランク軸220、一対のすべり軸受231,232、一対のハウジング241,242、シリンダ250、ピストン260およびコンロッド(コネクティングロッド)270を含む。
本例では、クランクケース210は、左ケース部材211および右ケース部材212を嵌め合わせることにより構成される左右分割式クランクケースである。左ケース部材211および右ケース部材212は、例えばアルミニウムにより形成される。一対のすべり軸受231,232は、それぞれ一対のハウジング241,242に支持される。一対のハウジング241,242は、それぞれ左ケース部材211および右ケース部材212に支持される。
本例では、クランク軸220は組み立て式クランク軸である。この場合、クランク軸220のコストを低減することができる。クランク軸220は、一対のジャーナル軸部221,222、一対のクランクウェブ223,224およびクランクピン225を含む。クランクウェブ223,224の各々は、クランクアームおよびバランスウェイトを含む。本例においては、ジャーナル軸部221とクランクウェブ223とが一体的に構成され、ジャーナル軸部222とクランクウェブ224とが一体的に構成される。
クランクウェブ223,224のクランクアーム間にコンロッド270の大端部が配置される。この状態で、クランクウェブ223,224のクランクアームおよびコンロッド270の大端部がクランクピン225により互いに回転可能に接続される。左側のジャーナル軸部221がすべり軸受231により回転可能に支持され、右側のジャーナル軸部222がすべり軸受232により回転可能に支持される。ピストン260は、シリンダ250内で往復動可能に設けられる。コンロッド270の小端部はピストンピンによりピストン260に接続される。
CVT300は、変速機ケース310、駆動プーリ320、従動プーリ330およびVベルト340を含む。変速機ケース310は、駆動プーリ320、従動プーリ330およびVベルト340を収容するとともに、自動二輪車100のメイン軸120および後輪軸140を回転可能に支持する。駆動プーリ320は、クランク軸220の左端部に取り付けられる。従動プーリ330は、メイン軸120に取り付けられる。Vベルト340は、駆動プーリ320および従動プーリ330に架け渡される。
ピストン260の往復運動が、コンロッド270を介してクランク軸220の回転運動に変換される。クランク軸220の回転運動は、駆動プーリ320およびVベルト340を介して従動プーリ330に伝達される。従動プーリ330の回転運動は、発進クラッチ110を介してメイン軸120に伝達される。メイン軸120の回転運動は、ギア機構130を介して後輪軸140に伝達される。後輪軸140が回転することにより、後輪軸140に固定された後輪7が回転する。
(2)エンジンの構成
図3は、上方から見たエンジンの水平断面図である。図3に示すように、クランクケース210は、例えば鉄からなる一対のインサート213,214を有する。インサート213,214は円環状の部材である。それにより、インサート213,214はそれぞれ略円形状の孔213h,214hを有する。左ケース部材211および右ケース部材212は、それぞれ略円形状の孔211h,212hを有する。
左ケース部材211の孔211h内にインサート213が鋳込まれる。それにより、左ケース部材211にインサート213が一体的に設けられる。右ケース部材212の孔212h内にインサート214が鋳込まれる。それにより、右ケース部材212にインサート214が一体的に設けられる。その結果、クランクケース210のハウジング241,242が取り付けられる部分の耐久性および剛性を向上させることができる。
ハウジング241,242は、例えば鉄またはアルミニウムにより形成される円環状の部材である。それにより、ハウジング241,242は、それぞれ円形状の孔241h,242hを有する。すべり軸受231は、ハウジング241の孔241hに嵌め込まれる。これにより、すべり軸受231の外周部は、ハウジング241により取り囲まれる。同様に、すべり軸受232は、ハウジング242の孔242hに嵌め込まれる。これにより、すべり軸受232の外周部は、ハウジング242により取り囲まれる。すべり軸受231,232は、それぞれハウジング241,242に圧入等の締まり嵌めにより取り付けられることが好ましい。この場合、ハウジング241,242内でのすべり軸受231,232のガタつきが防止される。
ハウジング241は、左ケース部材211のインサート213の孔213hに嵌め込まれる。ハウジング242は、右ケース部材212のインサート214の孔214hに嵌め込まれる。ハウジング241,242は、それぞれインサート213,214の孔213h,214hに圧入等の締まり嵌めにより取り付けられてもよいし、緩み嵌めにより取り付けられてもよい。
ハウジング241,242が締まり嵌めにより取り付けられる場合には、クランクケース210内でのハウジング241,242のガタつきが防止される。一方、ハウジング241,242が緩み嵌めにより取り付けられる場合には、インサート213,214からのハウジング241,242の取り付けおよび取り外しを容易に行うことができる。
あるいは、ハウジング241,242の一方がインサート213,214の一方に締まり嵌めにより取り付けられ、ハウジング241,242の他方がインサート213,214の他方に緩み嵌めにより取り付けられてもよい。
一対のハウジング241,242が一対のインサート213,214の孔213h,214hに嵌め込まれた状態で、ジャーナル軸部221,222がそれぞれすべり軸受231,232に挿入される。左ケース部材211および右ケース部材212が組み合わされることにより、分割式クランクケース210が構成される。それにより、クランク軸220が一対のすべり軸受231,232によりラジアル方向(クランク軸220の半径方向)に支持される。
(3)クランク軸のスラスト方向の移動の規制
図4は、一対のすべり軸受231,232およびその周辺の拡大断面図である。図4に示すように、スラスト方向(クランク軸220の軸方向)において、クランクウェブ223,224の互いに反対側に位置する面をそれぞれ端面223a,224aと呼ぶ。一対のハウジング241,242の互いに対向する面をそれぞれ内側面243,244と呼ぶ。ハウジング241の内側面243と反対側の面を外側面245と呼び、ハウジング242の内側面244と反対側の面を外側面246と呼ぶ。
クランクウェブ223の端面223aの一部とハウジング241の内側面243とが当接可能である。また、クランクウェブ224の端面224aの一部とハウジング242の内側面244とが当接可能である。この場合、簡単な構成でクランク軸220のスラスト方向の移動が規制される。それにより、クランク軸220がスラスト方向にガタつくことによる打音を低減することができる。
本例においては、ハウジング241,242の内側面243,244間の距離L1は、クランクウェブ223,224の端面223a,224a間の距離L2よりも大きく設計される。すなわち、ハウジング241の内側面243とクランクウェブ223の端面223aとの間に隙間が形成される。また、ハウジング242の内側面244とクランクウェブ224の端面224aとの間に隙間が形成される。この状態で、ハウジング241,242がインサート213,214に取り付けられる。この場合、ハウジング241,242とクランクウェブ223,224との摩擦によるトルクの損失を低減しつつスラスト方向におけるクランク軸220の移動を規制することができる。
左ケース部材211はクランクウェブ223と反対側に係止部215を有する。係止部215は、スラスト方向におけるハウジング241の移動を阻止する。同様に、右ケース部材212はクランクウェブ224と反対側に係止部216を有する。係止部216は、スラスト方向におけるハウジング242の移動を阻止する。これにより、簡単な構成でスラスト方向において一対のハウジング241,242をそれぞれ左ケース部材211および右ケース部材212に固定することができる。
本例においては、係止部215は左ケース部材211のクランクウェブ223と反対側における外壁部であり、係止部216は右ケース部材212のクランクウェブ224と反対側における外壁部である。このように、係止部215は左ケース部材211と一体的に形成され、係止部216は右ケース部材212と一体的に形成される。この場合、係止部215,216をそれぞれ左ケース部材211および右ケース部材212に取り付けるための工程が不要である。これにより、より簡単な構成でスラスト方向におけるハウジング241,242の移動を阻止することが可能になる。
ハウジング241とクランクウェブ223との間の隙間、およびハウジング242とクランクウェブ224との間の隙間を調整するための調整部材217がエンジン200に設けられてもよい。調整部材217はスペーサとして機能する。この場合、ハウジング241の内側面243とクランクウェブ223の端面223aとの間の隙間の大きさを容易に管理することができる。また、ハウジング242の内側面244とクランクウェブ224の端面224aとの間の隙間の大きさを容易に管理することができる。
図4の例においては、ハウジング242の外側面246と右ケース部材212の係止部216との間に調整部材217が設けられる。調整部材217は、例えばシムである。調整部材217はワッシャ等の他の部材であってもよい。また、調整部材217は、ハウジング241の外側面245と左ケース部材211の係止部215との間に設けられてもよい。
クランク軸220は、回転部品226,227を含む。回転部品226,227は、クランク軸220とともに回転するようにクランク軸220に設けられる。回転部品226は、例えばカム用スプロケットであり、回転部品227は、例えばオイルポンプ駆動用ギアである。回転部品226は、ジャーナル軸部221において、ハウジング241を挟んでクランクウェブ223と反対側に固定されている。回転部品227は、ジャーナル軸部222において、ハウジング242を挟んでクランクウェブ224と反対側に固定されている。
回転部品226とハウジング241の外側面245とが当接可能である。また、回転部品227とハウジング242の外側面246とが当接可能である。この場合、ジャーナル軸部221に固定された回転部品226およびジャーナル軸部222に固定された回転部品227を用いてクランク軸220のスラスト方向の移動を規制することができる。これにより、クランク軸220がスラスト方向にガタつくことによる打音を低減することができる。
本例においては、回転部品226,227間の距離L3は、一対のハウジング241,242の外側面245,246間の距離L4よりも大きく設計される。すなわち、ハウジング241の外側面245と回転部品226との間に隙間が形成される。また、ハウジング242の外側面246と回転部品227との間に隙間が形成される。なお、調整部材217を用いた場合には、距離L4は、ハウジング241の外側面245と調整部材217の表面との間の距離である。この状態で、ハウジング241,242がインサート213,214それぞれに取り付けられる。この場合、ハウジング241,242とクランクウェブ223,224との摩擦によるトルクの損失を低減しつつスラスト方向におけるクランク軸220の移動を規制することができる。
このように、クランク軸220のスラスト方向の移動の規制のために、クランク軸220に固定された回転部品226,227が利用される。この場合、回転部品226,227をクランク軸220に固定する前に、摩耗防止のための熱処理等の表面処理を回転部品226,227に施すことができる。したがって、クランク軸220自体に表面処理を施す場合に比べ、回転部品226,227に表面処理を容易に行うことができる。
係止部215には、孔215hが形成される。係止部215の孔215hは、左ケース部材211のインサート213の孔213hと同軸でかつ孔213hよりも小さな内径を有する。また、係止部215の孔215hは、回転部品226の外径よりも大きな内径を有する。
係止部216には、孔216hが形成される。係止部216の孔216hは、右ケース部材212のインサート214の孔214hと同軸でかつ孔214hよりも小さな内径を有する。係止部216の孔216hは、回転部品227の外径よりも大きな内径を有する。
この場合、ジャーナル軸部221に固定された回転部品226が、係止部215の孔215hを通過することができる。また、ジャーナル軸部222に固定された回転部品227が、係止部216の孔216hを通過することができる。このように、係止部215,216は、それぞれ回転部品226,227が通過可能な形状を有する。
したがって、回転部品226が固定された状態で、ジャーナル軸部221を左ケース部材211に容易に嵌め込むことができ、ジャーナル軸部221を左ケース部材211から容易に取り外すことができる。同様に、回転部品227が固定された状態で、ジャーナル軸部222を右ケース部材212に容易に嵌め込むことができ、ジャーナル軸部222を右ケース部材212から容易に取り外すことができる。それにより、クランク軸220およびクランクケース210の組み立て作業および分解作業を容易に行うことができる。
(4)ハウジングの構成
図5は、一方のハウジング241の構成を示す図である。図5(a)はハウジング241の側面図を示し、図5(b)は図5(a)のA−A線断面図を示す。図5(b)に示すように、ハウジング241は、ラジアル方向において外周面から内周面に貫通するオイル供給通路OP1を有する。また、すべり軸受231は、ラジアル方向において外周面から内周面に貫通するオイル供給通路OP2を有する。すべり軸受231は、オイル供給通路OP2がオイル供給通路OP1と重なるようにハウジング241の孔241hに嵌め込まれる。
ハウジング241のオイル供給通路OP1を通して潤滑オイルが供給される。潤滑オイルは、オイル供給通路OP2を通ってすべり軸受231の内周面とジャーナル軸部221(図4)との間に導かれる。
図4に示すように、ジャーナル軸部221およびクランクピン225は、それぞれオイル供給通路OP3,OP4を有する。コンロッド270の大端部の内周面とクランクピン225の外周面との間にはすべり軸受271が嵌め込まれている。すべり軸受231の内周面とジャーナル軸部221の外周面との間の潤滑オイルは、オイル供給通路OP3,OP4を通ってクランクピン225の外周面とすべり軸受271の内周面との間に導かれる。
なお、クランク軸220には、すべり軸受232の内周面とジャーナル軸部222の外周面との間に潤滑オイルを供給するためのオイル供給通路(図示せず)が形成されている。
(5)効果
本実施の形態に係るエンジン200においては、クランク軸220が一対のすべり軸受231,232によりラジアル方向に支持される。ここで、クランク軸220の打音の大きさは、クランク軸220の質量とクランク軸220を支持するすべり軸受231,232の剛性とに依存する。すべり軸受231,232は、転がり軸受等の他の種類の軸受に比べて高い剛性を有する。それにより、クランク軸220のラジアル方向の振動が低減される。
また、すべり軸受231,232の周波数特性において極大値を示す周波数は、クランク軸220の打音の周波数領域から遠い。そのため、すべり軸受231,232においては、他の種類の軸受に比べてクランク軸220の打音の周波数領域の振動を増幅する割合が小さい。したがって、高い剛性を有するすべり軸受231,232を用いてクランク軸220をラジアル方向に支持することにより、低い周波数帯域を有するクランク軸220の打音を低減することができる。
基本的に、ピストン260の燃焼圧力は、低い周波数領域において高い加振力を有する。そのため、燃焼圧力に起因するクランク軸220の打音は、低周波領域において大きい成分を有する。したがって、高周波領域でのピストン260の加振力が小さいため、高周波領域におけるクランク軸220の打音の成分が増幅されたとしても、打音が大きくならない。
さらに、すべり軸受231,232がそれぞれハウジング241,242に締まり嵌めにより取り付けられることにより、ハウジング241,242内でのすべり軸受231,232のガタつきが防止される。
また、ハウジング241,242により、クランク軸220のスラスト方向の移動が規制されるので、クランク軸220がスラスト方向にガタつくことによる打音が低減される。この構成においては、クランクケース210に追加の構造を設ける必要がない。
これらの結果、エンジン200のクランクケース210の大型化、構造の複雑化および重量の増加を抑制しつつクランク軸220の打音を低減することができる。
(6)他の実施の形態
(a)上記実施の形態において、車両の一例として自動二輪車100について説明したが、これに限定されない。自動三輪車またはATV(All Terrain Vehicle;不整地走行車両)等の他の車両に本発明を適用してもよい。
(b)上記実施の形態において、エンジン200はCVT300を含むが、これに限定されない。エンジン200はCVT300を含まず、他の変速機およびギア群を含んでもよい。
(c)上記実施の形態において、左ケース部材211および右ケース部材212にそれぞれインサート213,214が設けられるが、これに限定されない。クランクケース210の耐久性および剛性が十分大きい場合には、左ケース部材211および右ケース部材212にそれぞれインサート213,214が設けられなくてもよい。
この場合、ハウジング241は、左ケース部材211の孔211hに嵌め込まれることにより左ケース部材211に取り付けられる。また、ハウジング242は、右ケース部材212の孔212hに嵌め込まれることにより右ケース部材212に取り付けられる。
(d)上記実施の形態において、係止部215,216は、それぞれ左ケース部材211および右ケース部材212の外壁部であり、左ケース部材211および右ケース部材212と一体的に形成されるが、これに限定されない。係止部215,216は、例えばピンまたはフック等の部材であり、左ケース部材211および右ケース部材212に別体として形成されてもよい。
(e)上記実施の形態において、係止部215,216は、それぞれ回転部品226,227が通過可能な孔215h,216hを有するが、これに限定されない。係止部215,216は、それぞれ回転部品226,227が通過可能な形状であればよい。
(7)請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応関係
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
上記実施の形態においては、クランク軸220がクランク軸の例であり、すべり軸受231,232がそれぞれ第1および第2のすべり軸受の例であり、ハウジング241,242がそれぞれ第1および第2のハウジングの例である。孔211hまたは孔213hが第1の孔の例であり、孔212hまたは孔214hが第2の孔の例であり、孔215h,216hがそれぞれ第3および第4の孔の例であり、左ケース部材211が第1のケース部材の例である。
右ケース部材212が第2のケース部材の例であり、クランクケース210がクランクケースの例であり、エンジン200がエンジンの例であり、端面223aまたは回転部品226が第1の当接部の例である。端面224aまたは回転部品227が第2の当接部の例であり、端面223a,224aがそれぞれ第1および第2の端面の例であり、内側面243,244がそれぞれ第1および第2の内側面の例である。
外側面245,246がそれぞれ第1および第2の外側面の例であり、回転部品226が第1および第3の部品の例であり、回転部品227が第2および第4の部品の例であり、調整部材217が調整部材の例である。係止部215,216がそれぞれ第1および第2の係止部の例であり、ジャーナル軸部221,222がそれぞれ第1および第2のジャーナル軸部の例であり、車体1が本体部の例であり、自動二輪車100が車両の例である。
請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることもできる。
本発明は、クランク軸を支持する軸受を備えた車両に有効に利用することができる。
1 車体
2 フロントフォーク
3 前輪
4 ハンドル
5 シート
6 制御装置
7 後輪
100 自動二輪車
110 発進クラッチ
120 メイン軸
130 ギア機構
140 後輪軸
200 エンジン
210 クランクケース
211 左ケース部材
211h〜216h,241h,242h 孔
212 右ケース部材
213,214 インサート
215,216 係止部
217 調整部材
220 クランク軸
221,222 ジャーナル軸部
223,224 クランクウェブ
223a,224a 端面
225 クランクピン
226,227 回転部品
231,232,271 すべり軸受
241,242 ハウジング
243,244 内側面
245,246 外側面
250 シリンダ
260 ピストン
270 コンロッド
300 CVT
310 変速機ケース
320 駆動プーリ
330 従動プーリ
340 Vベルト
500 動力伝達装置
OP1〜OP4 オイル供給通路

Claims (11)

  1. クランク軸と、
    前記クランク軸をラジアル方向に支持する第1および第2のすべり軸受と、
    前記第1および第2のすべり軸受の外周部をそれぞれ取り囲むように構成される第1および第2のハウジングと、
    前記クランク軸が挿入される第1の孔を有する第1のケース部材および前記クランク軸が挿入される第2の孔を有する第2のケース部材が組み合わされることにより構成される分割式クランクケースとを備え、
    前記第1および第2のすべり軸受は、それぞれ前記第1および第2のハウジングに締まり嵌めにより取り付けられ、
    前記第1のハウジングは、前記第1のケース部材の前記第1の孔内に嵌め込まれ、前記第2のハウジングは、前記第2のケース部材の前記第2の孔内に嵌め込まれ、
    前記クランク軸は、前記第1および第2のハウジングにそれぞれ当接可能な第1および第2の当接部を有し、
    前記第1および第2のハウジングは、それぞれ前記第1および第2の当接部に当接することにより前記クランク軸のスラスト方向の移動を規制するように構成される、エンジン。
  2. 前記第1および第2のハウジングは、それぞれ前記第1および第2のケース部材の前記第1および第2の孔に締まり嵌めまたは緩み嵌めにより取り付けられる、請求項1記載のエンジン。
  3. 前記クランク軸のクランクウェブは、スラスト方向において互いに反対側に位置する第1および第2の端面を有し、
    前記第1の当接部は、前記第1の端面の少なくとも一部を含み、前記第2の当接部は、前記第2の端面の少なくとも一部を含み、
    前記第1および第2のハウジングは、前記クランクウェブの前記第1および第2の端面に当接可能な第1および第2の内側面をそれぞれ有し、
    前記第1のハウジングの前記第1の内側面と前記クランクウェブの前記第1の端面との間および前記第2のハウジングの前記第2の内側面と前記クランクウェブの前記第2の端面との間にそれぞれ隙間が形成されるように、前記第1および第2のハウジングが前記クランクケースに取り付けられる、請求項1または2記載のエンジン。
  4. 前記クランク軸は、前記第1のハウジングを挟んで前記クランク軸のクランクウェブと反対側に固定された第1の部品と、前記第2のハウジングを挟んで前記クランク軸のクランクウェブと反対側に固定された第2の部品とを有し、
    前記第1の当接部は、前記第1の部品の少なくとも一部を含み、前記第2の当接部は前記第2の部品の少なくとも一部を含み、
    前記第1および第2のハウジングは、それぞれ前記第1および第2の部品に当接可能な第1および第2の外側面を有し、
    前記第1のハウジングの前記第1の外側面と前記第1の部品との間および前記第2のハウジングの前記第2の外側面と前記第2の部品との間にそれぞれ隙間が形成されるように、前記第1および第2のハウジングが前記クランクケースに取り付けられる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のエンジン。
  5. 前記第1のケース部材は、前記クランク軸のクランクウェブと反対側に、スラスト方向における前記第1のハウジングの移動を阻止する第1の係止部を有し、
    前記第2のケース部材は、前記クランク軸のクランクウェブと反対側に、スラスト方向における前記第2のハウジングの移動を阻止する第2の係止部を有し、
    前記クランク軸は、前記第1のハウジングを挟んで前記クランク軸のクランクウェブと反対側に固定された第3の部品と、前記第2のハウジングを挟んで前記クランク軸のクランクウェブと反対側に固定された第4の部品とを有し、
    前記第1の係止部は、前記第3の部品が通過可能な形状を有し、前記第2の係止部は、前記第4の部品が通過可能な形状を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のエンジン。
  6. 前記第1および第2の係止部は、それぞれ前記第1および第2のケース部材に一体的に形成される、請求項5記載のエンジン。
  7. 前記第1の係止部は、前記第1の孔と同軸に設けられた第3の孔を有し、
    前記第3の孔の内径は、前記第1の孔の内径よりも小さくかつ前記第3の部品の外径よりも大きい、請求項5または6記載のエンジン。
  8. 前記第2の係止部は、前記第2の孔と同軸に設けられた第4の孔を有し、
    前記第4の孔の内径は、前記第2の孔の内径よりも小さくかつ前記第4の部品の外径よりも大きい、請求項5〜7のいずれか一項に記載のエンジン。
  9. 前記第1のハウジングと前記第1の当接部との間の隙間および前記第2のハウジングと前記第2の当接部との間の隙間を調整するための調整部材をさらに備える、請求項1〜8のいずれか一項に記載のエンジン。
  10. 前記クランク軸は、前記第1のすべり軸受により支持される第1のジャーナル軸部と前記第2のすべり軸受により支持される第2のジャーナル軸部とが互いに分離可能な組み立て式クランク軸である、請求項1〜9のいずれか一項に記載のエンジン。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載のエンジンと、
    前記エンジンにより発生されるトルクにより移動する本体部とを備えた、車両。
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