JP2012222926A - コイル部品並びにそれを用いた給電装置及び充電装置 - Google Patents
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Abstract
磁気シールド性能に優れたコイル部品を提供する。
【解決手段】 環状のコイルと、前記コイルの厚さ方向の一方側に対置された第一の磁性シートと、磁気吸着手段を備えるコイル部品であって、
前記磁気吸着手段は、コイルの内周側、外周側の少なくとも一方の側面側に配置され、
前記磁気吸着手段の前記厚さ方向の一方側に第二の磁性シートが配置されていることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
第二の磁性シートは、厚さ方向に見て、第一の磁性シートと重ならない領域に配置されていることが好ましい。コイル部品の低背化が可能となり、かつ第一の磁性シートでシールドできない磁気吸着部材の磁束を第二の磁性シートで効果的にシールドできる。磁気吸着手段は、コイルの内周側、外周側の少なくとも一方の側面側に配置されているため、コイル部品の低背化を行なうことができる。
コイル中央に穴を形成することで、コイル中央に磁気吸着手段を配置してコイル中央部で充電装置と給電装置の位置決めが容易になると共に、第一の磁性シートが磁気吸着手段からの磁束により磁気飽和することを抑制できる。
また、本発明の充電装置は、前記コイル部品を備える構造とすることができる。前記コイル部品を用いることでシールド性能の向上を図ることができる。
図1(a)は本実施形態のコイル部品10の一例を示す断面図であり、図1(b)は図1(a)の下面図である。
本実施形態のコイル部品10は、環状のコイル3と、前記コイルの後面側に配置された第一の磁性シート1−1と、磁気吸着手段2を備え、さらに、磁気吸着手段2の後面側に第二の磁性シート1−2が配置される。
磁気吸着手段2はコイル3の内周側、外周側の少なくとも一方の側面側に配置される。図1は、磁気吸着手段2がコイル3の内周側に配置された状態を示している。
第二の磁性シート1−2は、第一の磁性シート1−1と同じ厚さ、材質の磁性シートを用いることができる。磁性シートについては後述する。
給電装置、充電装置に用いられるコイル部品は低背化が求められる。第一の磁性シート1−1と第二の磁性シート1−2、第一の磁性シート1−1と磁気吸着手段2を厚さ方向に磁気ギャップを介して配置する場合、第一の磁性シート1−1がコイルヨークとして十分な役割が得られる磁束密度の低い状態とするためには、十分な磁気ギャップを必要とするため、上記の低背化を行なうことが難しい。そのため第二の磁性シート1−2または磁気吸着手段2は第一の磁性シート1−1と面内方向の磁気ギャップを介して配置されることが好ましい。
また、磁気吸着手段の厚さは、低背化のためにコイルと同じかもしくはコイルよりも薄いものが好ましい。また、磁気吸着力を高めるために、磁気吸着手段の前面は充電面側に極力近づけることが好ましく、充電効率も考慮すれば磁気吸着手段の前面はコイルの前面と同じ高さになるように配置することが好ましい。
一般的には給電装置よりも充電装置の方が小型化を求められるため、充電装置側に配置されるコイル部品は極力小型、低背化に寄与する構造が採用される。
図3は、別の実施形態のコイル部品の断面図である。
図1のコイル部品に対し、第一の磁性シートは穴が形成されていない点で異なる。第一と第二の磁性シートは接触していても良いが、第一の磁性シートが磁気吸着手段からの磁束で磁気飽和しないように、厚さ方向に磁気ギャップを介して配置させることが好ましい。また、前記のように、磁気吸着手段の前面はコイルの前面と同じ高さになるように配置することが好ましい。このため、磁気吸着手段の厚さは、コイルよりも薄い物を用いることが好ましく、磁気吸着手段は板状の永久磁石単体、もしくは磁石に吸着可能な板状の軟磁性体単体を用いることが好ましい。但し永久磁石、磁性体の被覆層は上記単体に含まれても良い。
図4は、別の実施形態のコイル部品の断面図である。
図1のコイル部品に対し、第二の磁性シートが、厚さ方向に見て、その少なくとも一部が磁気吸着手段の外縁よりも外側に張り出している。第二の磁性シートは磁気吸着手段よりも全体的に大きくし、外縁全体から帽子のつばのように張り出していることが好ましい。シールド性能を高めることができる。
なお、図4では第一の磁性シートと第二の磁性シートの磁気ギャップを意図的に広げ、第一の磁性シートが磁気飽和しないようにした。具体的には、第一の磁性シートの内径を図1のコイル部品の第一の磁性シートの内径よりも大きくし、コイル3の後面の途中から覆うようにしている。第一の磁性シートの内径は適宜変更できる。
図5は、別の実施形態のコイル部品の断面図である。
図1のコイル部品に対し、第二の磁性シート1−2がコイル3の側面と磁気吸着手段2の間の少なくとも一部に折り込まれるように形成された屈折部5を有する点で異なる。この屈折部5は、磁気吸着手段2の周囲全体で形成されていることが好ましい。第二の磁性シートは、磁気吸着手段2よりも大きな磁性シートを用い、その端部を屈折して屈折部とすることで形成できる。
屈折部5がヨーク材としての機能を持つので給電装置と充電装置の間に働く磁気吸着力を高めることができる。また、磁気吸着手段からの磁束がコイルの後面側に流れるのを抑制でき、第一の磁性シートが磁気飽和し難い状態となる。そのため、第一の磁性シートの透磁率の低下を抑えられるので、ヨークとしての機能が十分に得られ、電力伝送効率の低下を極力抑制することができる。
この屈折部5の厚さ方向の高さは、屈折部の先端が磁気吸着手段の前面と同じ高さになる形態が好ましい。屈折部が磁気吸着手段の側面を広範囲で覆うので、磁性シートの飽和抑制、シールド性能の向上、磁気吸着手段の磁気吸着力向上に効果がある。磁気吸着手段と第二の磁性シートが隣接している場合は、屈折部の高さはコイルの厚さと同じ寸法になる。磁気吸着手段と第二の磁性シートの間に別の非磁性材を介在している場合は、屈折部の高さは非磁性材の厚さと磁気吸着手段の厚さの和とすることが好ましい。
給電装置20のケース202は薄い非磁性樹脂板からなる上ケース202a及び下ケース202bからなる。上ケース202aの上面は給電面203を構成し、裏面は平坦である。上ケース202aの平坦な裏面中央部に、平坦な前面を有する磁気吸着手段211と、磁気吸着手段211を磁気ギャップを介して同軸的(同心円状)に囲む平面螺旋状で平坦な前面を有する一次コイル201とが固定されている。ここで、「同軸的」とは磁気吸着手段211の中心軸と一次コイル201の中心軸とが一致することを意味し、両者が円形の場合には両者は同心円となる。一次コイル201は、後述の二次コイル301との電磁結合を高めるために給電面203のできるだけ近くに配置されている。一次コイル201を厚さ寸法よりもそれに垂直な方向の寸法(外径寸法)の方が大きい平面コイルとすることにより磁気回路を薄型化でき、給電装置を低背化できる。一次コイル201を絶縁性樹脂でモールドしても良い。
下ケース202bの内面(図11における上面)に基板218が固定されている。誘電体からなる基板218には、一次コイル201の導線端部が接続されるコイル端子27、共振用コンデンサ26、整流回路22、スイッチング回路23等が実装されている。
1−2:第二の磁性シート
2:磁気吸着手段
3:コイル
4:二次電池
5:屈折部
6:交流電源
7:回路部
8:基板
10:コイル部品
20:給電装置
30:充電装置
Claims (9)
- 環状のコイルと、前記コイルの厚さ方向の一方側に対置された第一の磁性シートと、磁気吸着手段を備えるコイル部品であって、
前記磁気吸着手段は、コイルの内周側、外周側の少なくとも一方の側面側に配置され、
前記磁気吸着手段の前記厚さ方向の一方側に第二の磁性シートが配置されていることを特徴とするコイル部品。 - 請求項1に記載のコイル部品であって、
前記第二の磁性シートは、前記第一の磁性シートに対して前記第1の磁性シートの面内方向及び/又は厚さ方向の磁気ギャップを介して配置されていることを特徴とするコイル部品。 - 請求項1又は2に記載のコイル部品であって、
前記磁気吸着手段は、前記第一の磁性シートに対して前記第1の磁性シートの面内方向及び/又は厚さ方向の磁気ギャップを介して配置されていることを特徴とするコイル部品。 - 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のコイル部品であって、
前記第一の磁性シートは、厚さ方向に見てコイルの中央部に穴が形成されていることを特徴とするコイル部品。 - 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のコイル部品であって、
前記第二の磁性シートは、厚さ方向に見て、その少なくとも一部が前記磁気吸着手段の外縁よりも外側に張り出していることを特徴とするコイル部品。 - 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のコイル部品であって、
前記第二の磁性シートは、前記コイルの側面と前記磁気吸着手段の間の少なくとも一部に折り込まれるように形成された屈折部を有することを特徴とするコイル部品。 - 請求項6に記載のコイル部品であって、
前記磁気吸着手段は前記コイルの厚さ方向の他方側に平坦な前面が形成され、
前記屈折部はその先端が前記磁気吸着手段の前面と同じ高さになるように形成されていることを特徴とするコイル部品。 - 請求項1〜7のいずれか一項に記載のコイル部品を備えていることを特徴とする給電装置。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載のコイル部品を備えていることを特徴とする充電装置。
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